JP2009264390A - 送風装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気調和装置の室外機の空気吹き出し部等に備えられるプロペラファンを大型にすることなしに、高効率で低騒音の送風装置を提供する。
【解決手段】複数枚のブレードを有するプロペラファン15と、このプロペラファンの外周縁を囲むように筒状に形成されたシュラウド52とを備え、シュラウド52の吹き出し側端縁からのプロペラファン15の突き出し量Plのプロペラファン15の直径Dに対する比(Pl/D)を、−0.08〜+0.08の範囲に設定する。
【選択図】図7
【解決手段】複数枚のブレードを有するプロペラファン15と、このプロペラファンの外周縁を囲むように筒状に形成されたシュラウド52とを備え、シュラウド52の吹き出し側端縁からのプロペラファン15の突き出し量Plのプロペラファン15の直径Dに対する比(Pl/D)を、−0.08〜+0.08の範囲に設定する。
【選択図】図7
Description
本発明は、例えば空気調和装置の室外機の空気吹き出し部等に備えられる軸流型の送風装置に係る。特に、本発明は、送風装置が発する騒音を低減するための対策に関する。
従来より、例えば下記の特許文献1や特許文献2に開示されているように、空気調和装置の室外機の空気吹き出し部には送風装置が設けられている。図12は一般的な室外機に備えられた送風装置を室外機の内側から見た斜視図である。この図に示すように、送風装置は、室外機ケーシングに形成された空気排出口aに備えられたプロペラファン(送風ファン)bと、空気排出口aの開口縁から排気側に向けて延びる円筒形状のシュラウドcとを備えている。つまり、このシュラウドcがプロペラファンbの外縁に対して僅かなチップクリアランス(シュラウドcの内面とプロペラファンbの外縁との間の隙間)を存してその外周部を囲んだ構成となっている。
そして、空気調和装置の運転時には、図示しないファンモータの駆動に伴ってプロペラファンbが回転し(図12では回転方向を矢印Aで示す)、室外機内に空気導入口から空気排出口aに亘る気流が発生する(図12では紙面手前側から奥側に向けて気流が発生する)。そして、この室外機内に導入した空気と熱交換器内を流れる冷媒との間で熱交換を行って冷媒の凝縮動作(冷房運転時)などを行わせるようにしている。
ところで、この種の送風装置にあっては、低騒音、省スペース、高効率といったことが求められている。そして、低騒音でありながらも高効率を実現する(大風量を得ることを可能にする)ための一手段として比較的大径のプロペラファンが採用されているが、これでは、上記省スペース化を図ることはできない。
また、ファン騒音は、広帯域騒音と狭帯域ピッチノイズとに大別できるが、空調機用や換気扇用の比較的低速度のプロペラファンでは広帯域騒音が支配的となっている。この広帯域騒音は、空気の乱流発生がその根源であり、プロペラファンのブレード面上の圧力変動やブレード後縁(回転方向上流側縁)を離れた空気の流れが作り出す渦などが音源となっている。
このようなファン騒音を低減するために、ブレード形状を前進翼とすることで流れを安定化させたり、翼コード長を長く設定して揚力分布を減少且つ均一化させるなどといった手段が講じられている。
しかし、これら手段は、プロペラファンの強度上及び製作上の都合で限界に近い状況となっている。このため、他の手法によってファン騒音を低減することが求められている。
また、プロペラファンの低騒音化のために、ブレードの先端とシュラウドの先端との距離や上記チップクリアランスを小さくすることが行われている。しかし、これでは、熱的な膨張収縮や予期せぬ機械的な荷重を受けた場合に、ブレードがシュラウドに接触してしまう可能性があり、実用性に欠けるものであった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プロペラファンを大型にすることなしに、高効率で低騒音の送風装置を提供することにある。
本発明が講じた解決手段は、複数枚のブレードを有するプロペラファンと、このプロペラファンの外周縁を囲むように筒状に形成されたシュラウドとを備えた送風装置において、前記シュラウドの吹き出し側端縁からのプロペラファンの突き出し量Plのプロペラファンの直径Dに対する比(Pl/D)を、−0.08〜+0.08の範囲に設定している。
本発明は、複数枚のブレードを有するプロペラファンと、このプロペラファンの外周縁を囲むように筒状に形成されたシュラウドとを備えた送風装置において、
前記シュラウドの内面とプロペラファンの外縁との間の隙間からなるチップクリアランスtcのプロペラファンの直径Dに対する比(tc/D)を、0.01〜0.04の範囲に設定している。
前記シュラウドの内面とプロペラファンの外縁との間の隙間からなるチップクリアランスtcのプロペラファンの直径Dに対する比(tc/D)を、0.01〜0.04の範囲に設定している。
本発明は、複数枚のブレードを有するプロペラファンと、このプロペラファンの外周縁を囲むように筒状に形成されたシュラウドとを備えた送風装置において、前記シュラウドの送風方向の長さ寸法Slのプロペラファンの直径Dに対する比(Sl/D)を、0.03〜0.20の範囲に設定している。
以上説明したように、本発明では、プロペラファンとシュラウドとの関係を改良することにより、プロペラファンを大型にすることなしに、高効率で低騒音の送風装置を提供することが可能になる。これにより、送風装置の静粛化と高性能化とを両立できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本形態では、GHP(ガスヒートポンプ)の室外機の空気吹き出し部に備えられた送風ユニット(送風装置)に本発明を適用した場合について説明する。
−GHP室外機の全体構成−
図1は本形態に係るGHP室外機の内部構成を示す斜視図、図2はその正面図、図3はその平面図である。
−GHP室外機の全体構成−
図1は本形態に係るGHP室外機の内部構成を示す斜視図、図2はその正面図、図3はその平面図である。
これら図に示すように、GHP室外機のパッケージ4は上下に分割された2つの装置室1,2で構成されており、上側が熱交換室1であり、下側がエンジンルーム2となっている。ここで、熱交換室1は、後述する熱交換のために外気が通風できる空間であり、エンジンルーム2は吸気管や排気管を通じてのみ外部とつながる略密閉状態である。尚、上記熱交換室1には、GHPの冷媒回路の室外熱交換器(図示省略)や、エンジン冷却水回路のラジエータ(図示省略)が収容されており、この熱交換室1に導入された空気が、室外熱交換器内を流れる冷媒やラジエータ内を流れる冷却水との間で熱交換を行うようになっている。
エンジンルーム2内には、エンジン31、冷媒圧縮機21及びアキュムレータ27等が設置され、エンジン31には吸気サイレンサ8や排気サイレンサ9等が付設されている。また、エンジン31の底部付近には、エンジン31の潤滑油を貯留するオイルパン5及びこのオイルパン5に連通する補助オイルパン6が配置されている。また、このエンジンルーム2内には、制御装置等の電装部材が収納された電装ボックス11及び冷媒回路20を構成する配管等が設置されるとともに、オイルパン5とは別個に設けられ潤滑油を貯留しているオイルタンク10が配置されている。
このオイルタンク10と上記補助オイルパン6とは連結されており、連結途中に介装された潤滑油ポンプ18により、オイルタンク10内に貯留された潤滑油を補助オイルパン6へ補充するように構成されている。
また、エンジンルーム2の上側に設けられている上記熱交換室1の天井面には、放熱用のファン(プロペラファン)15,15を備えた送風ユニット50が設けられている。一方、熱交換室1の側面には、この熱交換室1に外気を導入するための導入開口が形成されている。そして、上記室外熱交換器やラジエータは、この導入開口に臨む位置に配置されている。これにより、上記放熱用のファン15,15が回転駆動すると、上記導入開口から送風ユニット50の排出開口に向かう気流が発生して、室外熱交換器内を流れる冷媒やラジエータ内を流れる冷却水と、熱交換室1に導入された外気との間で熱交換が行われるようになっている。つまり、室外熱交換器内を流れる冷媒と外気との間での熱交換によって、冷房運転時には冷媒の凝縮動作が、暖房運転時には冷媒の蒸発動作が行われる。また、ラジエータ内を流れる冷却水と外気との間での熱交換によって、エンジンのウォータジャケット内を流れる冷却水温度を低くしてエンジンのオーバヒートを防止している。尚、放熱用のファン15の吹き出し側には、このファン15を保護するためのファンガード51が配設されている。
また、上記熱交換室1の天井面には、排気口14が開口され、排気サイレンサ9を通過した後のエンジン31からの排気をこの排気口14から外部へ排出するように構成されている。
−送風ユニットの構成−
本実施形態の特徴は、上記室外熱交換器を流れる冷媒やラジエータを流れる冷却水との間で熱交換を行うための外気を熱交換室1内に導入するための上記送風ユニット50にある。この送風ユニット50は、熱交換室1の天井面に形成された空気排出口に備えられた上記プロペラファン15と、空気排出口の開口縁から排気側(本形態のものでは上側)に向けて延びる円筒形状のシュラウド52とを備えている。つまり、このシュラウド52がプロペラファン15の外縁に対して僅かなチップクリアランスを存してその外周部を囲んだ構成となっている。以下、この送風ユニット50についての複数の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
本実施形態に係るプロペラファン15は、図4(プロペラファン15の平面図であって回転方向は矢印A)に示すように、ハブ部15aから外周側に延びる複数枚(本形態のものは4枚)のブレード15b,15b,…を備えている。そして、これらブレード15b,15b,…における、プロペラファン15の回転方向上流側の外周端縁(図4におけるポイントB)からプロペラファン15の回転中心(図4におけるポイントO)までの距離Dteと、プロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁(図4におけるポイントC)からプロペラファン15の回転中心(図4におけるポイントO)までの距離Dleとが互いに異なるような形状とされている。より具体的には、プロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁からプロペラファン15の回転中心までの距離Dleの方が、プロペラファンの回転方向上流側の外周端縁からプロペラファンの回転中心までの距離Dteよりも長く設定されている。また、各ブレード15b,15b,…は互いに同一形状であって、そのブレード15bの外周縁は、プロペラファン15の回転方向上流側の外周端縁Bからプロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁Cに亘って、プロペラファン15の回転中心Oからの距離が連続的に変化する(連続的に大きくなっていく)形状となっている。
−送風ユニットの構成−
本実施形態の特徴は、上記室外熱交換器を流れる冷媒やラジエータを流れる冷却水との間で熱交換を行うための外気を熱交換室1内に導入するための上記送風ユニット50にある。この送風ユニット50は、熱交換室1の天井面に形成された空気排出口に備えられた上記プロペラファン15と、空気排出口の開口縁から排気側(本形態のものでは上側)に向けて延びる円筒形状のシュラウド52とを備えている。つまり、このシュラウド52がプロペラファン15の外縁に対して僅かなチップクリアランスを存してその外周部を囲んだ構成となっている。以下、この送風ユニット50についての複数の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
本実施形態に係るプロペラファン15は、図4(プロペラファン15の平面図であって回転方向は矢印A)に示すように、ハブ部15aから外周側に延びる複数枚(本形態のものは4枚)のブレード15b,15b,…を備えている。そして、これらブレード15b,15b,…における、プロペラファン15の回転方向上流側の外周端縁(図4におけるポイントB)からプロペラファン15の回転中心(図4におけるポイントO)までの距離Dteと、プロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁(図4におけるポイントC)からプロペラファン15の回転中心(図4におけるポイントO)までの距離Dleとが互いに異なるような形状とされている。より具体的には、プロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁からプロペラファン15の回転中心までの距離Dleの方が、プロペラファンの回転方向上流側の外周端縁からプロペラファンの回転中心までの距離Dteよりも長く設定されている。また、各ブレード15b,15b,…は互いに同一形状であって、そのブレード15bの外周縁は、プロペラファン15の回転方向上流側の外周端縁Bからプロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁Cに亘って、プロペラファン15の回転中心Oからの距離が連続的に変化する(連続的に大きくなっていく)形状となっている。
具体的には、「プロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁からプロペラファン15の回転中心までの距離Dle」の「プロペラファン15の回転方向上流側の外周端縁からプロペラファン15の回転中心までの距離Dte」に対する比(Dle/Dte)として、1.02〜1.20の範囲が掲げられる。好ましくは、Dle/Dte=1.05〜1.10の範囲が掲げられる。より具体的には、プロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁からプロペラファン15の回転中心までの距離Dleを300mmとし、プロペラファン15の回転方向上流側の外周端縁からプロペラファン15の回転中心までの距離Dteを270mmとする等が掲げられる。尚、この寸法に限られるものではない。
本実施形態によれば、プロペラファン15を回転駆動するファンモータを支持するためのステー等がブレード15bに干渉する虞がある場合に、この干渉する虞のある部分の外周径(プロペラファン15の回転中心からの距離)を小さくすることでこの干渉を回避できることになる。特に、プロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁からプロペラファンの回転中心までの距離Dleを大きくしたことで、同一設置面積(プロペラファン15を設置するために必要な開口面積)にプロペラファン15を設置する場合に、従来のものに比べて、本実施形態のものでは同等以上の効果を奏することができ、送風量の増大を図ることができる。または、同一風量であれば従来のものに比べて騒音低減効果を奏することができる。更には、既存のシュラウド52に対して、チップクリアランスを拡大することもでき、ブレード15bがシュラウド52に接触することを確実に回避できる。
尚、本形態では、ブレード15bの外周縁が、プロペラファン15の回転方向上流側の外周端縁Bからプロペラファン15の回転方向下流側の外周端縁Cに亘って、プロペラファン15の回転中心Oからの距離が連続的に変化する形状としたが、必ずしも連続的に変化させる必要はない。例えば、プロペラファン15の外周縁とシュラウド52との接触を考慮し、プロペラファン15の外周端面の形状を、回転方向上流側の外周端縁Bから回転方向下流側の外周端縁Cに亘ってS字状の曲線としてもよい。
(第2実施形態)
本実施形態は、図5(プロペラファン15及びシュラウド52を示す平面図)に示すように、上記チップクリアランスtcのプロペラファンの直径Dに対する比(tc/D)として、0.01〜0.04の範囲に設定されている。好ましくは、tc/D=0.02〜0.03の範囲が掲げられる。このチップクリアランスtcは、プロペラファン15の作動条件によって適切な値が存在する。
(第2実施形態)
本実施形態は、図5(プロペラファン15及びシュラウド52を示す平面図)に示すように、上記チップクリアランスtcのプロペラファンの直径Dに対する比(tc/D)として、0.01〜0.04の範囲に設定されている。好ましくは、tc/D=0.02〜0.03の範囲が掲げられる。このチップクリアランスtcは、プロペラファン15の作動条件によって適切な値が存在する。
本実施形態のようにチップクリアランスtcを大きめに設定する理由を図6を用いて説明する。図6の実線は静圧が低く大風量で使用した場合の上記比(tc/D)と比騒音との関係の一例を示している。チップクリアランスtcとファン直径Dとの比tc/Dで0.02〜0.04の範囲で良好な値となっている。このように低静圧の条件でチップクリアランスが大きい場合に騒音低減するのは、シュラウド前後での圧力差が小さく、ブレード正圧面から負圧面への空気の吹き返しが小さく、動圧的効果によって送風されており、流量が減らない或いは増えることがその理由である。また、チップクリアランスを大きくすることで、ブレード15とシュラウド52との間で発生する圧力干渉による騒音発生も小さくなることが第2の理由である。尚、図6の破線は静圧が高く小風量で使用した場合の結果で、tc/D=0.01〜0.02の範囲で良好な値となっている。
(第3実施形態)
本実施形態は、図7(プロペラファン15及びシュラウド52を側方から見た断面図)に示すように、シュラウド52の送風方向(プロペラファン15の回転軸線の延長方向)の長さ寸法Slのプロペラファンの直径Dに対する比(Sl/D)として、0.03〜0.20の範囲に設定している。好ましくは、Sl/D=0.10〜0.15の範囲が掲げられる。図8は上記比(Sl/D)と比騒音との関係を示している。本実施形態においてはSl/D=0.03〜0.20の範囲が適当としている。シュラウド52の効果は、ファン前後の圧力差を確保することであり、その意味においてはSl/Dは大きいほど良いことになる。しかし、現実にはシュラウド自体が一種の抵抗体であり、Slが長すぎると逆に流体の円滑な流れを阻害する。特に、静圧が低い条件ではこの傾向は顕著である。また、ブレード15bはシュラウド52と干渉を起こすため、Slが長すぎる条件では騒音増加を起こす。このため、本形態では、上記比Sl/Dを0.03〜0.20の範囲に設定している。
(第4実施形態)
本実施形態は、図9に示すように、上記シュラウド52に、プロペラファン15の回転に伴う送風方向の下流側に向かって次第に開口面積を大きくする拡径部53を備えさせている。
(第3実施形態)
本実施形態は、図7(プロペラファン15及びシュラウド52を側方から見た断面図)に示すように、シュラウド52の送風方向(プロペラファン15の回転軸線の延長方向)の長さ寸法Slのプロペラファンの直径Dに対する比(Sl/D)として、0.03〜0.20の範囲に設定している。好ましくは、Sl/D=0.10〜0.15の範囲が掲げられる。図8は上記比(Sl/D)と比騒音との関係を示している。本実施形態においてはSl/D=0.03〜0.20の範囲が適当としている。シュラウド52の効果は、ファン前後の圧力差を確保することであり、その意味においてはSl/Dは大きいほど良いことになる。しかし、現実にはシュラウド自体が一種の抵抗体であり、Slが長すぎると逆に流体の円滑な流れを阻害する。特に、静圧が低い条件ではこの傾向は顕著である。また、ブレード15bはシュラウド52と干渉を起こすため、Slが長すぎる条件では騒音増加を起こす。このため、本形態では、上記比Sl/Dを0.03〜0.20の範囲に設定している。
(第4実施形態)
本実施形態は、図9に示すように、上記シュラウド52に、プロペラファン15の回転に伴う送風方向の下流側に向かって次第に開口面積を大きくする拡径部53を備えさせている。
シュラウド52の形状は、高分子系の材料で製作することを前提に、製作都合を優先すれば型抜きし易いように軸線方向と平行な面を形成することとなる。一方で、流体がブレード15bによって加速されることによる動圧成分を回収する効果、すなわち圧力回復効果(ディフューザ効果)を得るには、下流側に広がる形状とすればよい。この角度αはシュラウド面上にて流れの剥離が発生しない範囲とする必要があり、30°以下が適当な範囲である。
(第5実施形態)
本実施形態は、図10に示すように、上記シュラウド52に、拡径部53よりも送風方向の上流側に位置して送風方向の下流側に向かって次第に開口面積を小さくする縮径部54を備えさせ、この縮径部54と拡径部53との境界部分に、プロペラファン15の中心側に向かって膨出する膨出部55を形成している。このように縮径部54と拡径部53との境界部分を曲面で構成し、所謂流線形状とすることで圧力回復効果を更に大きく得ることができる。
(第6実施形態)
本実施形態は、プロペラファン15とシュラウド52との位置関係を特定するものである。図7に示すように、シュラウド52の吹き出し側端縁からのプロペラファン15の突き出し量Plのプロペラファン15の直径Dに対する比(Pl/D)を−0.08〜+0.08の範囲に設定している。
(第5実施形態)
本実施形態は、図10に示すように、上記シュラウド52に、拡径部53よりも送風方向の上流側に位置して送風方向の下流側に向かって次第に開口面積を小さくする縮径部54を備えさせ、この縮径部54と拡径部53との境界部分に、プロペラファン15の中心側に向かって膨出する膨出部55を形成している。このように縮径部54と拡径部53との境界部分を曲面で構成し、所謂流線形状とすることで圧力回復効果を更に大きく得ることができる。
(第6実施形態)
本実施形態は、プロペラファン15とシュラウド52との位置関係を特定するものである。図7に示すように、シュラウド52の吹き出し側端縁からのプロペラファン15の突き出し量Plのプロペラファン15の直径Dに対する比(Pl/D)を−0.08〜+0.08の範囲に設定している。
図11は上記比(Pl/D)と比騒音との関係を示している。この図からも明らかなように、この比(Pl/D)を−0.08〜+0.08の範囲に設定することによって比騒音を低く抑えることができる。
−その他の実施形態−
上述した実施形態では、GHPの室外機の送風ユニットに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、他の機器(EHPの室外機など)に備えられる送風ユニットへの適用も可能である。
−その他の実施形態−
上述した実施形態では、GHPの室外機の送風ユニットに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、他の機器(EHPの室外機など)に備えられる送風ユニットへの適用も可能である。
また、上述した第1実施形態では、プロペラファンの回転方向下流側の外周端縁からプロペラファンの回転中心までの距離が、プロペラファンの回転方向上流側の外周端縁からプロペラファンの回転中心までの距離よりも長く設定されたものについて説明したが、逆に、プロペラファンの回転方向上流側の外周端縁からプロペラファンの回転中心までの距離が、プロペラファンの回転方向下流側の外周端縁からプロペラファンの回転中心までの距離よりも長く設定するようにしてもよい。
また、各実施形態では、4枚のブレード15b,15b,…を備えたプロペラファン15について説明したが、これに限らず、3枚以下や5枚以上のブレードを備えたプロペラファンへの適用も可能である。
また、上述した実施形態では、熱交換室1の天井面に備えられた送風ユニット50について説明したが、側面に備えられる送風ユニットに対しても本発明は適用可能である。
15 プロペラファン
15b ブレード
50 送風ユニット(送風装置)
52 シュラウド
53 拡径部
54 縮径部
55 膨出部
15b ブレード
50 送風ユニット(送風装置)
52 シュラウド
53 拡径部
54 縮径部
55 膨出部
Claims (3)
- 複数枚のブレードを有するプロペラファンと、このプロペラファンの外周縁を囲むように筒状に形成されたシュラウドとを備えた送風装置において、
前記シュラウドの吹き出し側端縁からのプロペラファンの突き出し量Plのプロペラファンの直径Dに対する比(Pl/D)を、−0.08〜+0.08の範囲に設定していることを特徴とする送風装置。 - 複数枚のブレードを有するプロペラファンと、このプロペラファンの外周縁を囲むように筒状に形成されたシュラウドとを備えた送風装置において、
前記シュラウドの内面とプロペラファンの外縁との間の隙間からなるチップクリアランスtcのプロペラファンの直径Dに対する比(tc/D)を、0.01〜0.04の範囲に設定していることを特徴とする送風装置。 - 複数枚のブレードを有するプロペラファンと、このプロペラファンの外周縁を囲むように筒状に形成されたシュラウドとを備えた送風装置において、
前記シュラウドの送風方向の長さ寸法Slのプロペラファンの直径Dに対する比(Sl/D)を、0.03〜0.20の範囲に設定していることを特徴とする送風装置。
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6165097A (ja) * | 1984-09-06 | 1986-04-03 | Mitsubishi Electric Corp | 軸流フアン |
JP2003120589A (ja) * | 2001-10-15 | 2003-04-23 | Yanmar Co Ltd | ラジエータファンおよびこれを用いたエンジン冷却装置 |
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2009
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