JP2009264056A - 電子キーシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザの意図しないドアのロック/アンロックの実行を抑制することのできる電子キーシステムを提供する。
【解決手段】この車両の電子キーシステムは、応答信号を送信する携帯機20と、携帯機20に応答信号を要求するリクエスト信号を周期的に送信するとともに、応答信号を受信する車両側装置との間で、リクエスト信号及び応答信号の送受信を通じて車両ドアのロック/アンロックを実行する。ここでは、携帯機20が応答信号を送信した後に一定の電波強度となるようなパルスを車両側装置10に送信するとともに、車両側装置10が携帯機20から送信される応答信号及びパルスの電波強度をそれぞれ検出する。そして、検出された応答信号及びパルスの電波強度の変化と、リクエスト信号及び応答信号の送受信を通じた、携帯機20が通信可能エリアS内に位置しているか否かの判定とに基づいて車両ドアのロック/アンロックを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両や住宅と電子キーとの間の無線通信を通じて車両ドアや住宅の玄関ドアのロック/アンロックを実行する電子キーシステムに関する。
こうした電子キーシステムの一つとして、携帯機(電子キー)を所持したユーザが車両ドアに接近することにより車両ドアのアンロックを自動的に実行するとともに、ユーザが車両ドアから離間することにより車両ドアのロックを自動的に実行する、いわゆる車両に搭載される電子キーシステムが周知である。そして従来、このような車両の電子キーシステムとしては、例えば特許文献1に記載のシステムが知られている。図8に、この特許文献1に記載のシステムも含めて、従来一般に採用されている車両の電子キーシステムの概要を示す。
同図8に示されるように、この車両の電子キーシステムでは、例えば運転席のドア11及び助手席のドア12にそれぞれ設けられた車両側送信装置13から各ドア11,12の周辺に設定された通信可能エリアSにリクエスト信号を送信する。またこの電子キーシステムでは、車両側送信装置13から送信されるリクエスト信号を受信するとともに、受信したリクエスト信号に対して識別コード(IDコード)等の情報を含む応答信号を送信する携帯機20をユーザが所持する。すなわち、携帯機20を所持したユーザが通信可能エリアSに進入することによって、携帯機20から応答信号が送信される。そしてこのシステムにおいて、携帯機20から送信される応答信号は車室内に設けられた車両側受信装置14により受信されるとともに、車両にかかる各種制御を実行する車両側制御装置15に伝達される。車両側制御装置15では、この受信される応答信号に含まれるIDコードと同制御装置15内のメモリに予め記憶されているIDコードとの照合を行う。そして、車両側制御装置15では、この照合を通じて互いのIDコードが一致している旨が判断されるときには、運転席のドア11及び助手席のドア12を含む車両の各ドアに設けられたドアロック機構16を通じて車両ドアのアンロックを実行する。一方、車両側制御装置15では、携帯機20と異なる携帯機が通信可能エリアSに進入するなどにより、上記IDコードの照合を通じて互いのIDコードが一致しない旨が判断されるときには、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨を判定して車両ドアのロックを維持する。また、例えばユーザが通信可能エリアS外へ移動している状況であって車両側受信装置14により携帯機20から送信される応答信号を受信することができないなどにより、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判断されるときにも、車両ドアのロックを維持する。このような電子キーシステムによれば、携帯機20を所持したユーザが通信可能エリアSに進入することで車両ドアのアンロックが自動的に実行されるとともに、ユーザが通信可能エリアS外へ移動することで車両ドアのロックが自動的に実行されるようになる。すなわち、ユーザの直接的な手動操作によることなく車両ドアのロック/アンロックが自動的に行われるようになるため、車両の操作にかかる利便性が大きく向上するようになる。
特開2002−247656号公報
ところで、この電子キーシステムでは、携帯機20に設けられている送受信機と車両側送信装置13あるいは車両側受信装置14との間で上記リクエスト信号や応答信号といった各種信号が無線通信を通じて授受される。このため、車両や携帯機20周辺にノイズが存在するような環境下では、例えば車両側受信装置14を通じて応答信号とともにノイズも受信されるようになるため、応答信号に含まれている情報を車両側制御装置15で適切に認識できなくなるおそれがある。したがって、携帯機20を所持したユーザが通信可能エリアSに進入して車両ドアのアンロックが実行されているときであっても、例えば強いノイズを生じるものが車両近傍を通り過ぎたとすると、車両側制御装置15は、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨を誤判定するおそれがある。すなわちこの場合、アンロックされている車両ドアをロックする制御が実行される。そしてその後、強いノイズを生じるものが車両から遠ざかると、再び車両側制御装置15で応答信号に含まれている情報を適切に認識することができるようになり、車両ドアのアンロックが実行される。すなわち、この電子キーシステムでは、ユーザが通信可能エリアSに進入しているときに、ノイズの影響等により車両ドアのロック/アンロックの実行を繰り返すといった不自然な動作を行うおそれがある。そこで、こうしたノイズの影響を回避するために、車両のドアのアンロックを実行しているときに携帯機20との間の無線通信が途切れた回数、換言すれば上記携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判定される回数をカウントし、カウントされた回数が所定回数以上となったときに車両ドアのロックを実行するようにすることが考えられる。すなわち、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない状態が継続している旨が判断されるときに車両ドアのロックを実行するようにすることが考えられる。これにより、強いノイズを生じるものが車両の近くを通り過ぎる際に一時的に車両側制御装置15で応答信号に含まれている情報を適切に認識できなくなったとしても、車両ドアのロックが即座に実行されることを回避することができるようになる。このため、車両ドアのロック/アンロックの実行を繰り返すといった電子キーシステムとしての不自然な動作を抑制することができるようになる。
ただし、こうした電子キーシステムでは、ユーザが車両から離れようとしている場合には、携帯機20が通信可能エリアS内に位置している状態から通信可能エリアS外へ移動した後、車両側制御装置15を通じて携帯機20が上記通信可能エリアS内に位置していない旨の判定が所定回数なされた時点で車両ドアのロックが実行されるようになる。ところで、ユーザは通常、車両ドアのロックを実行する際に生じるドアロック機構16の作動音の有無を通じて車両ドアのロックが完了したか否かを無意識的に認識している。このため、例えばユーザが運転席のドア11から速い速度で離れるといった行動をとったとすると、運転席のドア11から大きく離れた時点でようやくドアロック機構16の作動音が聞こえて車両ドアのロックが完了したことを認識することとなるため、こうした車両ドアのロックされる時期の遅れにユーザが違和感を覚えるおそれがある。
また、この電子キーシステムでは、携帯機20が通信可能エリアSに進入した時点で車両ドアがアンロックされる。したがって、例えばユーザが単に運転席のドア11の近くを通り過ぎようとして通信可能エリアSを横切るといった動作をした際にも車両ドアのアンロックが実行されるため、その意思に反して車両ドアがアンロックされることに違和感を覚えるおそれもある。
なお、このような課題は、上記車両の電子キーシステムに限らず、例えばユーザが携帯機(電子キー)を所持した状態で玄関ドアに接近したときに玄関ドアのアンロックを自動的に実行するとともに、玄関ドアから離れたときに玄関ドアのロックを自動的に実行する、いわゆる住宅の電子キーシステムにおいても共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの意図しないドアのロック/アンロックの実行を抑制することのできる電子キーシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、所定の無線信号を送信する携帯機と、同携帯機に前記無線信号の送信を要求するリクエスト信号を周期的に送信するとともに前記携帯機から送信される無線信号を受信する通信装置との間で、前記無線信号及び前記リクエスト信号の送受信を通じてドアのロック/アンロックを実行する電子キーシステムであって、前記携帯機は、前記無線信号を送信した後に一定の電波強度となるような無線電波を前記通信装置に送信するとともに、前記通信装置は、前記携帯機から送信される無線電波を受信してその電波強度を検出し、前記通信装置を通じて検出される無線電波の電波強度の変化と、前記無線信号及び前記リクエスト信号の送受信を通じた、前記携帯機が前記通信装置との通信可能エリア内に位置しているか否かの判定とに基づいて前記ドアのロック/アンロックを実行することを要旨としている。
同構成によるように、携帯機が無線信号を送信した後に一定の電波強度となるような無線電波を通信装置に送信するとともに、通信装置がこの携帯機から送信される無線電波を受信してその電波強度を検出するようにすれば、携帯機と通信装置との間の距離の変化に伴い、通信装置により検出される無線電波の電波強度が変化するため、無線電波の電波強度の変化から携帯機の動きを推定することが可能となる。すなわち、携帯機を所持するユーザの動きを追跡することが可能となる。このため、通信装置を通じて検出される無線電波の電波強度の変化、及び携帯機が通信可能エリア内に位置しているか否かの判定に基づいてドアのロック/アンロックを実行するようにすれば、従来のようにユーザのドアへ接近、及びドアからの離間といった情報のみに基づいてドアのロック/アンロックを実行するだけではなく、ユーザの動作に併せてドアのロック/アンロックを実行することができるようになるため、ユーザの意図しないドアのロック/アンロックを抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーシステムにおいて、前記一定の電波強度となるような無線電波が、前記携帯機から所定の周期にて送信される複数のパルスからなることを要旨としている。
同構成によるように、一定の電波強度となるような無線電波を、携帯機から所定の周期にて送信される複数のパルスとして構成するようにすれば、無線電波の送信に伴う携帯機の電力の消費を抑えることができるため、携帯機の電池の寿命を維持することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電子キーシステムにおいて、当該電子キーシステムが、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置している旨が判定されるときに車両ドアのアンロックを実行するとともに、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置していない状態が継続している旨が判定されるときに前記車両ドアのロックを実行する車両の電子キーシステムであり、前記通信装置が、車両の運転席のドアの部分に設けられて同運転席のドアの周辺に設定された通信可能エリアに前記リクエスト信号を送信する送信装置と、前記運転席及び車両の助手席の間に位置して前記携帯機から送信される無線信号及び無線電波をそれぞれ受信する受信装置とからなり、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置していない旨が判定されて前記車両ドアのロックを実行している期間に前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置している旨が判定された後、前記受信装置を通じて受信された無線信号の電波強度に対して前記受信装置を通じて検出される前記無線電波の電波強度が低下している傾向にある旨が判定されるとき、前記車両ドアをロックしたままの状態に維持することを要旨としている。
前述のように、ユーザが携帯機(電子キー)を所持した状態で運転席のドアに接近したときに車両ドアのアンロックを自動的に実行するとともに、運転席のドアから離れたときに車両ドアのロックを自動的に実行する、いわゆる車両の電子キーシステムが周知である。そして、こうした車両の電子キーシステムにあっては、例えば、運転席のドアの周辺に設定された通信可能エリアにリクエスト信号を送信する送信装置を車両の運転席のドアの部分に設けるとともに、携帯機から送信される各種信号を受信する受信装置を運転席と助手席との間に配置し、これら送信装置と受信装置とにより車両の通信装置が構成されているものがある。そして、このような構成からなる電子キーシステムにあっては、例えば携帯機を所持したユーザが上記通信可能エリアを横切る動作を行ったとすると、携帯機は通信可能エリアに進入して上記受信装置に一旦接近した後、同受信装置から離間して通信可能エリア外へ移動する。したがって、同構成によれば、携帯機が通信可能エリア内に位置しておらず車両ドアのロックが実行されている期間にユーザが通信可能エリアを横切る動作を行ったとすると、まずは携帯機が通信エリアに進入した時点で、無線信号及びリクエスト信号の送受信を通じて携帯機が通信可能エリア内に位置している旨が判定される。そしてその後、ユーザが通信エリア外に向けて移動したとすると、携帯機が受信装置から離間することから、携帯機が通信可能エリア内に位置した際に受信装置を通じて受信された無線信号の電波強度に対して受信装置を通じて検出される無線電波の電波強度が低下している傾向にある旨が判定される。したがって、車両ドアをロックしたままの状態が維持される。このため、通信可能エリアに進入したユーザに車両ドアを開ける意思はなく、ユーザが通信可能エリアを横切ろうとしているときには車両ドアがロックされたままの状態に維持されるため、ユーザの意図しない車両ドアのアンロックの実行を抑制することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子キーシステムにおいて、当該電子キーシステムが、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置している旨が判定されるときに車両ドアのアンロックを実行するとともに、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置していない状態が継続している旨が判定されるときに前記車両ドアのロックを実行する車両の電子キーシステムであり、前記通信装置が、車両の運転席のドアの部分に設けられて同運転席のドアの周辺に設定された通信可能エリアに前記リクエスト信号を送信する送信装置と、前記運転席及び車両の助手席の間に位置して前記携帯機から送信される無線信号及び無線電波をそれぞれ受信する受信装置とからなり、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置している旨が判定されて車両ドアのアンロックを実行している期間に前記受信装置を通じて受信された無線信号の電波強度に対して前記受信装置を通じて検出される前記無線電波の電波強度が低下している傾向にある旨が判定された後、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置していない旨が判定されたとき、前記車両ドアのロックを実行することを要旨としている。
上述の車両の電子キーシステムにあっては、例えばユーザが車両ドアから速い速度で離間する動作を行ったとすると、携帯機は、通信可能エリア内に位置して受信装置に接近している状態を初期状態として、受信装置から速い速度で離間して通信可能エリア外へ移動する。したがって、同構成によれば、携帯機が通信可能エリア内に位置して車両ドアのアンロックが実行されている期間にユーザが車両ドアから速い速度で離間する動作を行ったとすると、まずは、携帯機が通信可能エリア内に位置している旨が判定される。そしてその後、携帯機の受信装置からの離間に伴い、受信装置を通じて受信された無線信号の電波強度に対して受信装置を通じて検出される無線電波の電波強度が低下している傾向にある旨が判定される。さらにその後、携帯機が通信可能エリア外へ移動すると、携帯機が通信可能エリア内に位置していない旨が判定され、この時点で車両ドアのロックが実行される。このため、携帯機が通信可能エリア内に位置していない状態が継続している旨が判定された時点で車両ドアのロックを実行する場合と比較すると、その応答性が向上し、車両ドアのロックされる時期を早めることができるようになる。したがって、車両ドアのロックされる時期の遅れによりユーザが違和感を覚えるといった懸念を払拭することができるようになる。
本発明にかかるドアの施解錠装置によれば、ユーザの意図しないドアのロック/アンロックの実行を抑制することができるようになる。
以下、本発明にかかる電子キーシステムを車両の電子キーシステムに適用した一実施形態について図1〜図7を参照して説明する。なお、この実施形態が適用対象とする車両の電子キーシステムの基本構成は、先の図8に例示した電子キーシステムと同様である。図1は、こうした電子キーシステムの構成をブロック図として示したものであり、はじめに、同図1を参照して、この電子キーシステムの構成、動作をより具体的に説明する。なお、この図1において、先の図8に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付している。
同図1に示されるように、この車両の電子キーシステムでは、車両側に搭載された車両側装置10とユーザが携帯して所持する携帯機20との間で、無線通信による各種通信制御が実行される。すなわち、車両側装置10では、携帯機20に対して前述したリクエスト信号を周期T1で送信するための車両側送信装置13が運転席のドア11及び助手席のドア12にそれぞれ設けられるとともに、携帯機20から送信される同じく前述した応答信号を受信するための車両側受信装置14が運転席と助手席との間に位置して設けられている。ここで、この車両側受信装置14には、受信した無線信号の電波強度を検出するためのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路14aが設けられている。そして、車両側送信装置13によるリクエスト信号の送信制御、車両側受信装置14を通じて受信される応答信号の処理、及びRSSI回路14aを通じて検出される無線信号の電波強度の情報処理が、車両側装置10に設けられている車両側制御装置15を通じて統括的に行われる。ちなみにこの車両側制御装置15は、例えば前述したドアロック機構16を制御する部分でもある。一方、携帯機20には、車両側装置10から送信されるリクエスト信号を受信するための携帯機側受信装置21とともに、リクエスト信号の要求に応じて車両側装置10に対して応答信号を送信するための携帯機側送信装置22が設けられている。そして、携帯機側受信装置21を通じて受信されるリクエスト信号に基づく応答信号の生成、及び生成した応答信号の携帯機側送信装置22を通じての送信制御が、同じく携帯機20に設けられている携帯機側制御装置23を通じて統括的に行われる。
このように構成された車両の電子キーシステムにあって、車両側送信装置13から運転席のドア11及び助手席のドア12のそれぞれの周辺に設定された通信可能エリアSに対しリクエスト信号が発せられているとするときに、ユーザが所持する携帯機20がこの通信可能エリアSに進入したとする。このとき、次のような態様にて車両側装置10及び携帯機20の間で信号授受が実行される。すなわちこのシステムでは、上記車両側送信装置13で変調されたリクエスト信号が上記携帯機側受信装置21により受信されるとともに、この受信されたリクエスト信号が携帯機側受信装置21で復調された後、復調されたリクエスト信号が上記携帯機側制御装置23に伝達される。携帯機側制御装置23では、こうしてリクエスト信号が伝達されると、内蔵するメモリに記憶されている識別コード(IDコード)を含む応答信号を生成してこれを上記携帯機側送信装置22に伝達する。これにより携帯機側送信装置22では、この伝達された応答信号を変調した後、この変調した応答信号を車両側装置10に送信する。このようにして応答信号が送信されることにより、上記車両側受信装置14ではこれを受信するとともに、この受信した応答信号を復調した後、復調した応答信号を上記車両側制御装置15に伝達する。車両側制御装置15は、こうして伝達された応答信号に含まれるIDコードと同制御装置15が内蔵するメモリに記憶されているIDコードとの照合を行う。ここで、車両側制御装置15では以下のような判定を行う。
(a1)応答信号を受信することができ、且つ同応答信号に含まれるIDコードと同制御装置15が内蔵するメモリに記憶されているIDコードとが互いに一致している旨が判断された場合。この場合には、携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨を判定する。
(a2)応答信号を受信することができ、且つ同応答信号に含まれるIDコードと同制御装置15が内蔵するメモリに記憶されているIDコードとが互いに一致していない旨が判断された場合。この場合には、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨を判定する。
(a3)応答信号を受信することができなかった場合。この場合にも、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨を判定する。
そして、車両側制御装置15は、周期T1でリクエスト信号を送信するたびに携帯機20が通信可能エリアS内に位置しているか否かを判定し、基本的には、同判定に基づいて車両ドアのロック/アンロックを以下のように実行する。
(b1)携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨を判定した場合。この場合には、ドアロック機構16を通じて車両ドアのアンロックを実行する。
(b2)携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨を連続して所定回数(例えば3回)判定した場合。すなわち、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない状態が継続している旨を判定した場合。この場合にはドアロック機構16を通じて車両ドアのロックを実行する。
ところで、本実施形態にかかる車両の電子キーシステムでは、携帯機側制御装置23を通じて携帯機側送信装置22から車両側装置10に応答信号を送信した後に、同じく携帯機側送信装置22から一定の電波強度となるようなパルスを送信する。また、本実施形態にかかる車両の電子キーシステムでは、上述のように、車両側受信装置14により受信される上記応答信号及びこのパルスの電波強度を上記RSSI回路14aを通じて検出するとともに、これら応答信号及びパルスのそれぞれの電波強度の情報を上記車両側制御装置15に伝達する。これにより車両側制御装置15では、これら応答信号及びパルスのそれぞれの電波強度の情報に基づいてパルスの電波強度の変化を検出する。そして、車両側制御装置15では、基本的には上記(b1),(b2)に示すように車両ドアのロック/アンロックを実行しつつ、検出されたパルスの電波強度の変化に基づいてさらに車両ドアのロック/アンロックの実行を制御する。
以下、まずはロックされている車両ドアをアンロックする制御について図2〜図4を参照して説明する。
ここで、図2(a)〜(c)は、車両ドアがロックされているときに、車両側送信装置13からリクエスト信号が送信される様子と、携帯機側送信装置22から応答信号及びパルスが送信される様子と、車両側受信装置14を通じて検出される応答信号及びパルスのそれぞれの電波強度の経時的な推移とをそれぞれ示したものである。
例えばいま、ユーザが車両から離れている状況、すなわち携帯機20が上記通信可能エリアS外に位置していて車両ドアがロックされている状況で、ユーザが車両に乗車しようとして上記通信可能エリアSに進入したとする。このとき、同図2(a),(b)に示されるように、車両側送信装置13から周期T1で送信されているリクエスト信号が携帯機20により受信されると、携帯機側制御装置23はこの受信したリクエスト信号に対して携帯機側送信装置22から応答信号を送信する。ところで、本実施形態にかかる電子キーシステムでは、車両側送信装置13から送信されるリクエスト信号に上記携帯機20に対して応答信号の送信を要求するといった指令の他、現在の車両ドアの状態がロックされている状態であるか、あるいはアンロックされている状態であるかといった車両ドアのロック/アンロックの情報が含まれている。そして、携帯機側制御装置23は、このリクエスト信号に含まれている車両ドアのロック/アンロックの情報に基づいて現在の車両ドアの状態がロックされている状態であると判断すると、応答信号を送信した後に、上記リクエスト信号の送信周期T1よりも大幅に短い周期TpaにてパルスAを送信する。ちなみに、この周期Tpaで送信されるパルスAは、前述のように一定の電波強度となるように、且つ上記応答信号の送信時間S2よりも短い送信時間Spa内に所定回数(例えば6回)送信される。そして、図2(c)に示されるように、車両側受信装置14では、上記RSSI回路14aを通じて上記応答信号の電波強度を連続的に検出するとともに、パルスAの各々の電波強度をそれぞれ検出して、それらの電波強度の情報を上記車両側制御装置15に伝達する。これにより、車両側制御装置15では、車両側受信装置14から伝達される応答信号の電波強度の連続的なデータに基づいてその平均値Vraを算出するとともに、周期Tpaで送信されるパルスAのそれぞれの電波強度のデータに基づいてそれらの平均値Vaa、及びそれらの最大値Vamaxと最小値Vaminとの差分値ΔVaを算出する。そして、車両側制御装置15では、これら応答信号の電波強度の平均値Vra、パルスAの電波強度の平均値Vaa、及び差分値ΔVaに基づいて、ユーザが通信可能エリアSを横切る動作を行っているか否かを判定する。
図3は、これら応答信号の電波強度の平均値Vra、パルスAの電波強度の平均値Vaa、及び差分値ΔVaに基づいて上記車両側制御装置15を通じて実行される上記ユーザが通信可能エリアSを横切る動作を行っているか否かについての判定方法を示したものである。ここで、図3(a),(b)は、携帯機20の動きと、携帯機20及び車両側受信装置14の間の距離の経時的な推移とをそれぞれ示したものである。また、図3(c)〜(e)は、車両側送信装置13によりリクエスト信号が送信される様子と、携帯機側送信装置22により応答信号及びパルスAが送信される様子と、車両側受信装置14を通じて検出される応答信号及びパルスAのそれぞれの電波強度の経時的な推移とをそれぞれ示したものである。
例えばいま、図3(a)に実線の矢印で示されるように、携帯機20を所持したユーザが運転席のドア11の周辺に設定された通信可能エリアSに進入した後、急に進行方向を変えて同通信可能エリアS外へ移動したとする。すなわち、ユーザが通信可能エリアSを横切る動作を行ったとする。このとき、図3(b)に実線及び破線で示されるように、携帯機20は、時刻t10で通信可能エリアSに進入して上記車両側受信装置14に接近するかたちで移動した後、時刻t12で進行方向を変えて車両側受信装置14から遠ざかり、時刻t16で通信可能エリアS外へ移動する。そして、図3(c),(d)に示されるように、時刻t10から時刻t11までの間に車両側送信装置13から送信されるリクエスト信号が携帯機20により受信されると、続く時刻t11から時刻t13までの間にこのリクエスト信号に対して応答信号が、また、時刻t14から時刻t15までの間にパルスAが携帯機側送信装置22から送信される。このように携帯機側送信装置22から応答信号が送信されることで、車両側制御装置15は、時刻t13の時点で携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨を判定する。ここで、図3(e)に示されるように、こうした携帯機20の車両側受信装置14に近接する動き及び車両側受信装置14から離間する動きに伴い、車両側受信装置14により受信される応答信号の電波強度は時刻t11から時刻t13までの間において多少変動しつつ、時刻t11から時刻t12までの間において徐々に増加し、また、時刻t12から時刻t13までの間において徐々に低下する。一方、車両側受信装置14で受信されるパルスAの電波強度は、時刻t14から時刻t15までの間において応答信号の電波強度よりも低下する。したがって、上記パルスAの電波強度の平均値Vaaは上記応答信号の電波強度の平均値Vraよりも小さくなる。また、各パルスAの電波強度のうち、最大値となる時刻t14で検出されるパルスAの電波強度の値Vamaxと、最小値となる時刻t15で検出されるパルスAの電波強度の値Vaminとの差分を取った値ΔVaは、携帯機20の上記車両側受信装置14から遠ざかる速度に応じて変化し、携帯機20の遠ざかる速度が早いほどその値が大きくなる。そこで、本実施形態にかかる電子キーシステムでは、携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定された場合であっても、以下の(c1),(c2)の条件の論理積(AND)条件が満たされたときには、通信可能エリアSに進入したユーザには車両ドアを開ける意思はなく、ユーザが通信可能エリアSを横切ろうしている旨を判定して車両ドアをロックした状態に維持する。
(c1)各パルスAの電波強度の平均値Vaaが応答信号の電波強度の平均値Vraよりも小さいこと。車両側装置10と携帯機20との間の無線通信が成立した時の電波強度を基準として、これよりもパルスAの電波強度が低下しているときには、携帯機20が車両側受信装置14から遠ざかろうとしている、換言すればユーザが運転席のドア11から遠ざかろうとしていると判断することができるため。
(c2)各パルスAの電波強度のうち、最大値Vamax及び最小値Vaminの差分値ΔVaが所定の閾値ΔVdaよりも大きいこと。携帯機20が車両側受信装置14から遠ざかる速度、換言すればユーザが運転席のドア11から遠ざかる速度がある程度の速度に達していると判断することができるため。
一方、先の図3(a)に二点鎖線の矢印で示されるように、携帯機20を所持したユーザが通信可能エリアS外へ移動する直前で急に進行方向を変更して運転席のドア11を開けようとしたとする。すなわち、図3(b)に二点鎖線で示されるように、携帯機20が時刻t20で進行方向を変えて車両側受信装置14に接近するかたちで移動したとする。このとき、車両側送信装置13を通じて時刻t10から時刻t11までの間に送信されるリクエスト信号に続いて時刻t21から時刻t22までの間に送信されるリクエスト信号が携帯機20により受信され、図3(c)に二点鎖線で示されるように、このリクエスト信号に対して携帯機側送信装置22から応答信号が送信される。すなわちこの場合には、上記車両側制御装置15を通じて携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定される。そこで、本実施形態にかかる電子キーシステムでは、上記(c1),(c2)の条件の論理積(AND)条件が満たされた後に携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定されたとき、通信可能エリアSを横切ろうとしていたユーザが車両ドアを開けようとしていると推定して車両ドアのアンロックを実行する。
図4は、こうしたユーザの通信可能エリアSへの進入に際して上記車両側制御装置15を通じて実行される車両ドアのアンロック制御についてその処理手順をフローチャートとして示したものであり、以下、この図4を参照して同制御の具体的手順を総括する。なお、この図4に示す処理は、実際には所定の演算周期をもって繰り返し実行される。また、以下で述べるアンロック実行フラグF1は初期状態としてオフに設定されている。
同図4に示されるように、この制御では、はじめに、上記車両ドアのロックを実行しているか否かが判断される(ステップS10)。そして、車両ドアのロックを実行している旨が判断された場合には(ステップS10:YES)、車両側送信装置13を通じて周期T1でリクエスト信号が送信されるとともに(ステップS11)、上記(a1)〜(a3)の判定に基づき携帯機20が通信可能エリアS内に位置しているか否かが判定される(ステップS12)。
そして、ステップS12の判定処理において携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定された場合には(ステップS12:YES)、アンロック実行フラグF1がオンとなっているか否かが判断される(ステップS14)。このとき、例えばアンロック実行フラグF1が初期状態としてオフに設定されている場合には、ステップS14の処理を通じてアンロック実行フラグF1がオンでない旨が判断され(ステップS14:NO)、続くステップS15の処理として応答信号の電波強度の平均値Vraが演算される。その後、応答信号に続いて携帯機20から送信されるパルスAを上記送信時間Spa内に所定回数受信することができたか否かが判断され(ステップS16)、パルスAを送信時間Spa内に所定回数受信することができた場合には(ステップS16:YES)、これらパルスAの電波強度の最大値Vamax、最小値Vamin、及び平均値Vaaがそれぞれ演算される(ステップS17)。そして、これら応答信号の電波強度の平均値Vra、パルスAの電波強度の最大値Vamax、最小値Vamin、及びそれらの平均値Vaaに基づき、上記(c1),(c2)の条件の論理積(AND)条件が満たされているか否かが判定されることで、ユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしているか否かが判定される(ステップS18)。
ここで、ステップS18の判定処理を通じてユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしている旨が判定されなかった場合(ステップS18:NO)、すなわちユーザが車両ドアを開けようとしていると推定される場合には、上記ドアロック機構16により車両ドアのアンロックが実行され(ステップS19)、車両側制御装置15はこの一連の処理を一旦終了する。ちなみに、このように車両ドアのアンロックが実行された場合には、所定の演算周期を経て再び同アンロック制御が実行されたときに、ステップS10を通じて車両ドアのロックを実行していない旨が判断される(ステップS10:NO)。すなわちこの場合には、アンロック実行フラグF1がオフに設定され(ステップS20)、車両側制御装置15はこの一連の処理を即座に終了する。
一方、ステップS18の処理を通じてユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしている旨が判断された場合には(ステップS18:YES)、上記アンロック実行フラグF1がオンに設定され(ステップS21)、車両側制御装置15はこの一連の処理を一端終了する。すなわちこの場合には、車両ドアがロックされた状態に維持される。したがって、所定の演算周期を経て再び同アンロック制御が実行されたときには、ステップS10の処理を通じて車両ドアのロックを実行している旨が判断され(ステップS10:YES)、車両側送信装置13を通じて再び周期T1でリクエスト信号が送信される(ステップS11)。そしてこのとき、ユーザが通信可能エリアS外に移動するなどして携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判断された場合には(ステップS12:NO)、上記アンロック実行フラグF1がオフに設定される(ステップS13)。したがって、先の図3に実線の矢印で例示したように、ユーザが通信可能エリアSに進入した後、急に進行方向を変えて同通信可能エリアS外へ移動するような行動をとった場合には、そのまま車両ドアがロックされたままの状態に維持されるようになる。一方、ステップS12の処理を通じて、携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判断された場合には(ステップS12:YES)、続いてアンロック実行フラグF1がオンである旨が判断され(ステップS14:YES)、車両ドアのアンロックが実行される(ステップS19)。そしてその後、アンロック実行フラグF1がオフに設定される(ステップS20)。したがって、同じく先の図3に二点鎖線の矢印で例示したように、ユーザが通信可能エリアS外へ移動する直前で急に進行方向を変更して運転席のドア11を開けようとした場合には、車両ドアのアンロックが実行されるようになる。
なお、ステップS16の処理を通じて、例えばノイズ等の影響によりパルスAを所定回数受信することのできないまま上記送信時間Spaが経過した場合にも(ステップS16:NO)、同様に、アンロック実行フラグF1がオンに設定される(ステップS21)。すなわちこの場合、所定の演算周期を経て再び同アンロック制御が実行されたときには、車両ドアがロックされた状態に維持されるか、あるいは車両ドアのアンロックが実行されることとなる。
このように、このアンロック制御によれば、ユーザが単に運転席のドア11の周辺に設定された通信可能エリアSを横切る動作を行った際には、車両ドアがロックされたままの状態に維持されるため、ユーザの意図しない車両ドアのアンロックの実行を抑制することができるようになる。なお、ユーザが助手席のドア12の周辺に設定された通信可能エリアSを横切る動作を行った際にも、同様に、ユーザの意図しない車両ドアのアンロックの実行を抑制することができるようになることは言うまでもない。
続いて、アンロックされている車両ドアをロックする制御について図5〜図7を参照して説明する。
ここで図5(a)〜(c)は、車両ドアがアンロックされているときに、車両側送信装置13からリクエスト信号が送信される様子と、携帯機側送信装置22から応答信号及びパルスが送信される様子と、車両側受信装置14を通じて検出される応答信号及びパルスのそれぞれの電波強度の経時的な推移とをそれぞれ示したものである。
例えばいま、ユーザが車両を停車させた後に降車して車両ドアを閉めた状況、すなわち携帯機20が上記通信可能エリアS内に位置していて車両ドアがアンロックされている状況で、ユーザが車両から離れようとしたとする。このとき、同図5(a),(b)に示されるように、車両側送信装置13から周期T1で送信されているリクエスト信号が携帯機20により受信されると、携帯機側制御装置23は、この受信したリクエスト信号に対して携帯機側送信装置22から応答信号を送信する。また、この携帯機側制御装置23は、リクエスト信号に含まれている車両ドアのロック/アンロックの情報に基づいて現在の車両ドアの状態がアンロックされている状態であると判断すると、応答信号を送信した後に、上記パルスAの送信周期Tpaよりも長い周期TpbにてパルスBを送信する。ちなみに、このパルスBも、上記パルスAと同様に一定の電波強度となるように送信されるとともに、リクエスト信号及び応答信号の授受が完了してから次のリクエスト信号及び応答信号の授受が開始されるまでの期間を送信時間Spbとして、同送信時間Spb内に所定回数(例えば6回)送信される。そして、図5(c)に示されるように、車両側受信装置14では、上記RSSI回路14aを通じて上記応答信号の電波強度を連続的に検出するとともに、パルスBの各々の電波強度をそれぞれ検出して、それらの電波強度の情報を上記車両側制御装置15に伝達する。これにより、車両側制御装置15では、車両側受信装置14から伝達される応答信号の電波強度の連続的なデータに基づいてその平均値Vraを算出するとともに、周期Tpbで送信されるパルスBのそれぞれの電波強度のデータに基づいてそれらの平均値Vba、及びそれらの最大値Vbmaxと最小値Vbminとの差分値ΔVbを算出する。そして、車両側制御装置15では、これら応答信号の電波強度の平均値Vra、パルスBの電波強度の平均値Vba、及び差分値ΔVbに基づいて、ユーザが運転席のドア11から、例えば駆け足程度の速い速度で離間する動作を行っているか否かを判定する。
図6は、これら応答信号の電波強度の平均値Vra、パルスBの電波強度の平均値Vba、及び差分値ΔVbに基づいて上記車両側制御装置15を通じて実行される上記ユーザが運転席のドア11から速い速度で離間する動作を行っているか否かについての判定方法を示したものである。ここで、図6(a),(b)は、携帯機20の動きと、携帯機20と車両側受信装置14との間の距離の経時的な推移とをそれぞれ示したものである。また、図6(c)〜(e)は、車両側送信装置13を通じてリクエスト信号が送信される様子と、携帯機側送信装置22を通じて応答信号及びパルスBが送信される様子と、車両側受信装置14を通じて検出される応答信号及びパルスBのそれぞれの電波強度の経時的な推移とをそれぞれ示したものである。
例えばいま、図6(a)に実線の矢印で示されるように、携帯機20を所持したユーザが運転席のドア11を閉めた後、車両から速い速度で離れて通信可能エリアS外へ移動したとする。このとき、図6(b)に実線及び破線で示されるように、携帯機20は、時刻t30で車両側受信装置14に最も接近している状態から徐々に離間して、時刻t34で通信可能エリアS外へと移動する。そして、図6(c),(d)に示されるように、時刻t30から時刻t31の間に車両側送信装置13から送信されるリクエスト信号が携帯機20により受信されると、続く時刻t31から時刻t32までの間にこのリクエスト信号に対して応答信号が、また、時刻t33から時刻t35までの間にパルスBが携帯機側送信装置22から送信される。また、時刻t30から時刻t31までの間に送信されるリクエスト信号に続いて時刻t36から時刻t37までの間に送信されるリクエスト信号は携帯機20により受信されないことから、上記車両側制御装置15は、その後、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨を判定する。ここで、図6(e)に示されるように、こうした携帯機20の車両側受信装置14から離間する動きに伴い、車両側受信装置14により受信される応答信号の電波強度は時刻t31から時刻t32までの間において多少変動しつつ、低下する。一方、車両側受信装置14で受信されるパルスBの電波強度は、時刻t33から時刻t35までの間において応答信号の電波強度よりも大幅に低下する。したがって、上記パルスBの電波強度の平均値Vbaは上記応答信号の電波強度の平均値Vraよりも大幅に小さくなる。また、各パルスBの電波強度のうち、最大値となる時刻t33で検出されるパルスBの電波強度の値Vbmaxと、最小値となる時刻t35で検出されるパルスBの電波強度の値Vbminとの差分をとった値ΔVbは、携帯機20の上記車両側受信装置14から遠ざかる速度に応じて変化し、携帯機20の遠ざかる速度が早いほどその値が大きくなる。そこで、本実施形態にかかる電子キーシステムでは、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が連続して所定回数判定される前であっても、以下の(d1),(d2)の条件の論理積(AND)条件が満たされた後に携帯機20が通信可能エリアS内に位置していないことが検出されたとき、ユーザが運転席のドア11から速い速度で離間しようとしていると判定して車両ドアのロックを実行する。
(d1)応答信号の電波強度の平均値Vraより所定値αだけ小さい値よりもパルスBの電波強度の平均値Vbaが小さいこと。車両側装置10と携帯機20との間の無線通信が成立した時の電波強度を基準として、これよりもパルスBの電波強度が大幅に小さいときには、携帯機20が車両側受信装置14から遅い速度で遠ざかろうしているのではなく速い速度で遠ざかろうとしていると判断することができるため。換言すれば、ユーザが運転席のドア11から、例えば歩き程度の遅い速度で遠ざかろうとしているのではなく、駆け足程度の速い速度で遠ざかろうとしていると判断することができるため。
(d2)パルスBの電波強度の最大値Vbmax及び最小値Vbminの差分値ΔVbが所定の閾値ΔVdbよりも大きいこと。携帯機20が車両側受信装置14から遠ざかる速度、換言すればユーザが運転席のドア11から遠ざかる速度がある程度の速度に達していると判断することができるため。
図7は、こうしたユーザの通信可能エリアS外への移動に際して上記車両側制御装置15を通じて実行される車両ドアのロック制御についてその処理手順をフローチャートとして示したものであり、以下、この図7を参照して同制御の具体的手順を総括する。なお、この図7に示す処理は、実際には所定の演算周期をもって繰り返し実行される。また、以下で述べるロック実行フラグF2は初期状態としてオフに設定されている。さらに、上記車両側制御装置15には通信NGカウンタCの値をカウントするカウンタ(図示略)が設けられるとともに、通信NGカウンタCはその初期値として「0」に設定されている。
同図7に示されるように、この制御では、はじめに、上記車両ドアのアンロックを実行しているか否かが判断される(ステップS30)。そして、車両ドアのアンロックを実行している旨が判断された場合には(ステップS30:YES)、車両側送信装置13を通じて周期T1でリクエスト信号が送信されるとともに(ステップS31)、上記(a1)〜(a3)の判定に基づき携帯機20が通信可能エリアS内に位置しているか否かが判定される(ステップS32)。
そして、ステップS32の処理において携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定された場合には(ステップS32:YES)、応答信号の電波強度の平均値Vraが演算される(ステップS33)。その後、応答信号に続いて携帯機20から送信されるパルスBを送信時間Spb内に所定回数受信することができたか否かが判断され(ステップS34)、パルスBを所定回数受信することができた場合には(ステップS34:YES)、これらパルスBの電波強度の最大値Vbmax、最小値Vbmin、及び平均値Vbaがそれぞれ演算される(ステップS35)。そして、これら応答信号の電波強度の平均値Vra、パルスBの電波強度の最大値Vbmax、最小値Vbmin、及びそれらの平均値Vbaに基づき、上記(d1),(d2)の条件の論理積(AND)条件が満たされているか否かが判定されることで、ユーザが運転席のドア11から速い速度で離間しようとしているか否かが判定される(ステップS36)。
ここで、ステップS36の判定処理を通じてユーザが運転席のドア11から速い速度で離間しようとしている旨が判定されなかった場合(ステップS36:NO)、すなわちユーザが運転席のドア11から遅い速度で離間していると推定される場合には、通信NGカウンタCの値がリセットされ(ステップS38)、車両側制御装置15はこの一連の処理を一旦終了する。そしてこの場合には、所定の演算周期を経て再び同ロック制御が実行されたときに、ステップS30の処理を通じて車両ドアがアンロック状態である旨が判断され(ステップS30:YES)、再び周期T1でリクエスト信号が送信される(ステップS31)。このとき、ユーザが通信可能エリアS外に移動するなどして携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判断された場合には(ステップS32:NO)、続くステップS39の処理を通じてロック実行フラグF2がオンでない旨が判断され(ステップS39:NO)、通信NGカウンタCの値がインクリメントされる(ステップS41)。そして、この通信NGカウンタCの値が所定値Cn(例えば3)以上であるか否かが判断され(ステップS42)、通信NGカウンタCの値が所定値Cnより小さい旨が判断される場合には(ステップS42:NO)、再びリクエスト信号が送信されて(ステップS31)、携帯機20が通信可能エリアS内に進入しているか否かが判定される(ステップS32)。その後、通信NGカウンタCの値が所定値Cnに達した時点で(ステップS42:YES)、車両ドアのロックが実行され(ステップS40)、通信NGカウンタCの値がリセットされる(ステップS38)。
一方、ステップS36の判定処理を通じてユーザが運転席のドア11から速い速度で離間しようとしている旨が判定された場合には(ステップS36:YES)、ロック実行フラグF2がオンに設定された後(ステップS37)、通信NGカウンタCの値がリセットされ(ステップS38)、車両側制御装置15はこの一連の処理を一旦終了する。そしてこの場合には、所定の演算周期を経て再び同ロック制御が実行されたときに、ステップS30の処理を通じて車両ドアがアンロック状態である旨が判断され(ステップS30:YES)、再び周期T1でリクエスト信号が送信される(ステップS31)。このとき、ユーザが通信可能エリアS外に移動するなどして携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判断された場合には(ステップS32:NO)、続くステップS39の処理を通じてロック実行フラグF2がオンである旨が判断され(ステップS39:YES)、即座に車両ドアのロックが実行される(ステップS39)。そしてその後、通信NGカウンタCの値がリセットされる(ステップS38)。ちなみに、このように車両ドアのロックが一旦実行された場合には、所定の演算周期を経て再び同ロック制御が実行されたときに、ステップS30の処理を通じて車両ドアがアンロック状態でない旨が判断され(ステップS30:NO)、ロック実行フラグF2の値がオフに設定される(ステップS43)。
なお、ステップS34の処理を通じて、例えばノイズ等の影響によりパルスBを所定回数受信することのできないまま上記送信時間Spbが経過した場合には(ステップS34:NO)、通信NGカウンタCの値がリセットされ(ステップS38)、車両側制御装置15はこの一連の処理を一旦終了する。
このように、このロック制御によれば、ユーザが運転席のドア11から速い速度で離間しようとしているときには、ユーザが運転席のドア11から遅い速度で離間しているときよりも早い時期に車両ドアのロックが実行されるようになる。このため、車両ドアのロックされる時期の遅れによりユーザが違和感を覚えるといった懸念を払拭することができるようになる。なお、ユーザが助手席のドア12から速い速度で離間しようとしているときにも、同様に、車両ドアのロックされる時期の遅れによりユーザが違和感を覚えるといった懸念を払拭することができることは言うまでもない。
以上説明したように、本実施形態にかかる電子キーシステムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)車両ドアがロックされているとき、応答信号を送信した後に一定の電波強度となるようなパルスAを携帯機20から車両側装置10に送信するとともに、応答信号及びパルスAの電波強度をRSSI回路を通じて検出するようにした。そして、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判定されて車両ドアのロックを実行している期間に携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定された後、上記(c1),(c2)の条件の論理積(AND)条件が満たされ、且つその後、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判定されたとき、車両ドアをロックしたままの状態に維持するようにした。これにより、ユーザが通信可能エリアSに進入した後、急に進行方向を変えて同通信可能エリアS外へ移動したような場合、すなわち通信可能エリアSを横切る動作を行った際にはそのまま車両ドアがロックされたままの状態に維持される。したがって、ユーザの意図しない車両ドアのアンロックの実行を抑制することができるようになる。
(2)携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判定されて車両ドアのロックを実行している期間に携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定された後、上記(c1),(c2)の条件の論理積(AND)条件が満たされ、且つその後、携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定されたとき、車両ドアのアンロックを実行するようにした。このため、ユーザが通信可能エリアS外へ移動する直前で急に進行方向を変更して運転席のドア11、あるいは助手席のドア12を開けようとした場合には、車両ドアのアンロックが実行されるため、ユーザの意図しない車両ドアのロックの実行を抑制することができるようになる。
(3)車両ドアがアンロックされているとき、応答信号を送信した後に一定の電波強度となるようなパルスBを携帯機20から車両側装置10に送信するとともに、応答信号及びパルスBの電波強度をRSSI回路14aを通じて検出するようにした。そして、携帯機20が通信可能エリアS内に位置している旨が判定されて車両ドアのアンロックを実行している期間に上記(d1),(d2)の条件の論理積(AND)条件が満たされている旨が判定された後、携帯機20が通信可能エリアS内に位置していない旨が判定されたときには、即座に車両ドアのロックを実行するようにした。これにより、ユーザが運転席のドア11、あるいは助手席のドア12から速い速度で離間しようとしているときには、早い時期に車両ドアのロックが実行されるようになるため、車両ドアのロックされる時期の遅れによりユーザが違和感を覚えるといった懸念を払拭することができるようになる。
(4)応答信号を送信した後に、一定の電波強度となるようなパルスA,Bを携帯機20から送信するようにした。このため、パルスA,Bに代えて、例えば一定の電波強度となるような連続した無線電波を送信する場合と比較して携帯機20の電力の消費を抑えることができるため、携帯機20の電池の寿命を維持することができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、通信可能エリアSに進入したユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしているか否かを判定するための条件として、(c1)の条件、すなわちパルスAの電波強度の平均値Vaaが応答信号の電波強度の平均値Vraよりも小さいことを条件とするようにした。これに代えて、例えばパルスAの電波強度の平均値Vaaが予め設定された閾値よりも小さいことを条件とするようにしてもよい。
・上記実施形態では、通信可能エリアSに進入したユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしているか否かの判定を、上記(c1),(c2)の条件の論理積(AND)条件が満たされたときに行うようにしたが、例えば(c1)の条件のみが満たされたときに行うようにしてもよい。また、これら(c1),(c2)の条件に代えて、例えば上記パルスAの電波強度の最小値Vaminが所定の閾値よりも小さいことが検出されたときに、通信可能エリアSに進入したユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしている旨を判定するようにしてもよい。要は、応答信号の電波強度に対してパルスAの電波強度が低下している傾向がある旨が検出されたときに、通信可能エリアSに進入したユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしている旨を判定するものであればよい。
・上記(c1),(c2)の条件の論理積(AND)条件に加え、例えば応答信号の電波強度の変化に基づいて通信可能エリアSに進入したユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしているか否かを判定するようにしてもよい。これにより、通信可能エリアSに進入したユーザが通信可能エリアSを横切ろうとしているか否かを精度よく判定することができるようになり、ひいてはアンロック制御の精度をより高めることができるようになる。
・上記実施形態では、ユーザが運転席のドア11、あるいは助手席のドア12から速い速度で離間しようとしている旨の判定を、上記(d1),(d2)の条件の論理積(AND)条件が満たされたときに行うようにしたが、例えば(d1)の条件のみが満たされたときに行うようにしてもよい。また、これら(d1),(d2)の条件に代えて、例えば上記パルスBの電波強度の最小値Vbminが所定の閾値よりも小さいことが検出されたときに、ユーザが運転席のドア11、あるいは助手席のドア12から速い速度で離間しようとしている旨を判定するようにしてもよい。要は、応答信号の電波強度に対してパルスBの電波強度が低下している傾向にある旨が検出されたときに、ユーザが運転席のドア11、あるいは助手席のドア12から速い速度で離間しようとしている旨を判定するものであればよい。
・上記(d1),(d2)の条件の論理積(AND)条件に加え、例えば応答信号の電波強度の変化に基づいてユーザが運転席のドア11、あるいは助手席のドア12から速い速度で離間しようとしているか否かを判定するようにしてもよい。これにより、ユーザが運転席のドア11、あるいは助手席のドア12から速い速度で離間しようとしているか否かを精度よく判定することができるようになり、ひいてはロック制御の精度をより高めることができるようになる。
・上記実施形態では、パルスAの電波強度の変化に基づいて車両ドアのアンロック制御を、またパルスBの電波強度の変化に基づいて車両ドアのロック制御を実行するようにした。これに代えて、例えばアンロック制御のみを行う電子キーシステムにあっては、パルスAの電波強度の変化に基づいて車両ドアのアンロック制御のみを実行するようにしてもよい。また、例えばロック制御のみを行う電子キーシステムにあっては、パルスBの電波強度の変化に基づいて車両ドアのロック制御のみを実行するようにしてもよい。
・上記実施形態では、車両側受信装置14を運転席と助手席との間に設けるようにしたが、車両側受信装置14は車両の任意の位置に適宜設けることが可能である。ただし、車両側受信装置14の配置される位置によっては、ユーザが上記通信可能エリアSを横切る動作を行った際に携帯機20が同車両側受信装置14に接近するかたちで移動するようになる場合もありうる。したがってこの場合には、上記(c1)の条件に代えて、例えばパルスAの電波強度の平均値Vaaが応答信号の電波強度の平均値Vraよりも大きいことを条件とすることが望ましい。
・上記実施形態では、車両側送信装置13を運転席のドア11及び助手席のドア12にそれぞれ設けるようにしたが、例えば車両のバックドアや後部座席のドアに適宜設けるようにしてもよい。
・上記実施形態では、応答信号を送信した後に一定の電波強度となるようなパルスA及びパルスBを送信するようにしたが、例えば一定の電波強度となるような連続した無線電波を送信するようにしてもよい。
・上記実施形態では、パルスAを周期Tpaにて、また、パルスBを周期Tpbにて送信するようにしたが、想定されるユーザの動作に併せて、例えばパルスA及びパルスBを共に周期Tpaにて送信するなど、パルスA及びパルスBの送信周期は適宜変更することが可能である。また、パルスA及びパルスBを送信する回数についても、想定されるユーザの動作に併せて適宜変更することが可能である。
・上記実施形態では、本発明にかかる電子キーシステムを、車両の電子キーシステムに適用するようにした。これに代えて、例えば、ユーザが携帯機(電子キー)を所持した状態で玄関ドアに接近したときに玄関ドアのアンロックを自動的に実行するとともに、玄関ドアから離れたときに玄関ドアのロックを自動的に実行する、いわゆる住宅の電子キーシステムに本発明にかかる電子キーシステムを適用することも可能である。要は、所定の無線信号を送信する携帯機と、同携帯機に無線信号の送信を要求するリクエスト信号を周期的に送信するとともに携帯機から送信される無線信号を受信する通信装置との間で、無線信号及びリクエスト信号の送受信を通じてドアのロック/アンロックを実行する電子キーシステムであればよい。
(付記)
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)請求項1又は2に記載の電子キーシステムにおいて、当該電子キーシステムが、前記無線信号及び前記リクエスト信号の送受信を通じて車両ドアのロック/アンロックを実行する車両の電子キーシステムである電子キーシステム。具体的には、請求項1又は2に記載の電子キーシステムを、車両の電子キーシステムに適用することができる。
本発明にかかる車両の電子キーシステムの一実施形態についてそのシステム構成を示すブロック図。 (a)〜(c)は、車両ドアがロックされているときに車両側送信装置から送信される信号、携帯機側送信装置から送信される信号、及び車両側受信装置で受信される電波の強度の推移をそれぞれ示すタイムチャート。 (a)〜(e)は、ユーザが通信可能エリアを横切る動作を行ったときの携帯機の動きを模式的に示す平面図、並びに携帯機と車両側受信装置との間の距離、車両側送信装置から送信される信号、携帯機側送信装置から送信される信号、及び車両側受信装置で受信される電波の強度の推移をそれぞれ示すタイムチャート。 同実施形態の電子キーシステムによる車両ドアのアンロック制御の処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(c)は、車両ドアがアンロックされているときに車両側送信装置から送信される信号、携帯機側送信装置から送信される信号、及び車両側受信装置で受信される電波の強度の推移をそれぞれ示すタイムチャート。 (a)〜(e)は、ユーザが運転席のドアから速い速度で離間したときの携帯機の動きを模式的に示す平面図、並びに携帯機と車両側受信装置との間の距離、車両側送信装置から送信される信号、携帯機側送信装置から送信される信号、及び車両側受信装置で受信される電波の強度の推移をそれぞれ示すタイムチャート。 同実施形態の電子キーシステムによる車両ドアのロック制御の処理手順を示すフローチャート。 従来一般に採用されている電子キーシステムの概要を模式的に示す平面図。
符号の説明
S…通信可能エリア、A,B…パルス、10…車両側装置、11…運転席のドア、12…助手席のドア、13…車両側送信装置、14…車両側受信装置、14a…RSSI回路、15…車両側制御装置、16…ドアロック機構、20…携帯機、21…携帯機側受信装置、22…携帯機側送信装置、23…携帯機側制御装置。

Claims (4)

  1. 所定の無線信号を送信する携帯機と、同携帯機に前記無線信号の送信を要求するリクエスト信号を周期的に送信するとともに前記携帯機から送信される無線信号を受信する通信装置との間で、前記無線信号及び前記リクエスト信号の送受信を通じてドアのロック/アンロックを実行する電子キーシステムであって、
    前記携帯機は、前記無線信号を送信した後に一定の電波強度となるような無線電波を前記通信装置に送信するとともに、前記通信装置は、前記携帯機から送信される無線電波を受信してその電波強度を検出し、前記通信装置を通じて検出される無線電波の電波強度の変化と、前記無線信号及び前記リクエスト信号の送受信を通じた、前記携帯機が前記通信装置との通信可能エリア内に位置しているか否かの判定とに基づいて前記ドアのロック/アンロックを実行する
    ことを特徴とする電子キーシステム。
  2. 前記一定の電波強度となるような無線電波が、前記携帯機から所定の周期にて送信される複数のパルスからなる
    請求項1に記載の電子キーシステム。
  3. 当該電子キーシステムが、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置している旨が判定されるときに車両ドアのアンロックを実行するとともに、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置していない状態が継続している旨が判定されるときに前記車両ドアのロックを実行する車両の電子キーシステムであり、前記通信装置が、車両の運転席のドアの部分に設けられて同運転席のドアの周辺に設定された通信可能エリアに前記リクエスト信号を送信する送信装置と、前記運転席及び車両の助手席の間に位置して前記携帯機から送信される無線信号及び無線電波をそれぞれ受信する受信装置とからなり、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置していない旨が判定されて前記車両ドアのロックを実行している期間に前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置している旨が判定された後、前記受信装置を通じて受信された前記無線信号の電波強度に対して前記受信装置を通じて検出される前記無線電波の電波強度が低下している傾向にある旨が判定されるとき、前記車両ドアをロックしたままの状態に維持する
    請求項1又は2に記載の電子キーシステム。
  4. 当該電子キーシステムが、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置している旨が判定されるときに車両ドアのアンロックを実行するとともに、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置していない状態が継続している旨が判定されるときに前記車両ドアのロックを実行する車両の電子キーシステムであり、前記通信装置が、車両の運転席のドアの部分に設けられて同運転席のドアの周辺に設定された通信可能エリアに前記リクエスト信号を送信する送信装置と、前記運転席及び車両の助手席の間に位置して前記携帯機から送信される無線信号及び無線電波をそれぞれ受信する受信装置とからなり、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置している旨が判定されて車両ドアのアンロックを実行している期間に前記受信装置を通じて受信された前記無線信号の電波強度に対して前記受信装置を通じて検出される前記無線電波の電波強度が低下している傾向にある旨が判定された後、前記携帯機が前記通信可能エリア内に位置していない旨が判定されたとき、前記車両ドアのロックを実行する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子キーシステム。
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