JP2009263101A - エレベータのロープ素線状態検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができるロープ素線状態検出装置を提供する。
【解決手段】ロープ素線状態検出装置1は、昇降路3内または機械室8内に設置されるとともに、昇降路3または機械室8に対して位置が固定されて、昇降路3内を鉛直方向に移動するロープ12が通過する。このロープ素線状態検出装置1は、ロープ12に接触し、ロープ12に付着した異物を拭き取る清掃装置32と、清掃装置32に対してロープ12の進行方向Aの前側に配置され、清掃装置32を通過したロープ12に接触する素線状態検出部35とを備える。素線状態検出部35は、水平方向に沿わせて配置され、ロープ12の径方向からロープ12に摺接する薄板部材62を有する。
【選択図】図3
【解決手段】ロープ素線状態検出装置1は、昇降路3内または機械室8内に設置されるとともに、昇降路3または機械室8に対して位置が固定されて、昇降路3内を鉛直方向に移動するロープ12が通過する。このロープ素線状態検出装置1は、ロープ12に接触し、ロープ12に付着した異物を拭き取る清掃装置32と、清掃装置32に対してロープ12の進行方向Aの前側に配置され、清掃装置32を通過したロープ12に接触する素線状態検出部35とを備える。素線状態検出部35は、水平方向に沿わせて配置され、ロープ12の径方向からロープ12に摺接する薄板部材62を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、エレベータに用いられるロープの素線状態を検出する検出装置に関する。
エレベータの乗籠には、メインロープやコンペンロープ、またはガバナロープのような種々のロープが連結されている。これらエレベータに用いられるロープは、一般に、複数本の素線を撚り合わせてストランドを形成し、このストランドを複数本、心鋼の周りに撚り合わせることで形成されている。
このエレベータに用いられるロープ(例えばメインロープ)は、定期的な点検が義務付けられており、ロープの素線切れの有無も点検項目に含まれる。
従来、ロープの素線切れの点検は、目視またはロープテスターを用いて行われる。ロープテスターは、永久磁石を内蔵しており、ロープの素線切れ部分が当該ロープテスターを通過したときに生じる磁束変化を検出し、信号として出力および記憶する装置である。
ここで特許文献1は、構成が簡単で安価なロープの素線切れ検知具が開示されている。この検知具は、枠部材と、この枠部材に張設された複数本の線条体とを備える。枠部材は、ロープが挿通されるU字状の開口部を備える。複数本の線条体は、可撓性を有するとともに、前記開口部に挿通されるロープの外周面に押圧可能なように、前記開口部に渡されている。作業者がこの検知具を手で把持するとともにロープの軸線に沿って摺動させると、ロープの素線の切断部が線条体に引っ掛かる。作業者は、線条体が引っ掛った衝撃を手で感じることで素線切れを検知する。
特開2007−22765号公報
ところで、エレベータに用いられるロープには、防錆や磨耗防止のためのグリースが塗布されている。つまり点検作業時において、ロープの表面は泥状のグリースに覆われている。そしてこのグリースは、時間の経過とともに埃や磨耗粉を含んで硬化していることが多い。
このような硬化したグリースに覆われたロープに対して、目視や上記特許文献に記載の検知具を用いて素線状態検出作業を行うと、素線の不良部分の見落としや、素線に不良部分が無いにも関わらず硬化したグリースを素線の不良部分であると誤って検出するような誤検出を招くおそれがある。そのため、ロープ素線状態検出作業を行う前にグリースを拭き取る作業が必要になる。
このグリースを拭き取る作業は、例えばウエスやハンドブラシを用いて作業員が手で行うことが考えられるが、大変な時間と労力を要するのに加え、表面に飛び出た素線の切断部によって作業員が手を傷つける危険性がある。また、前記ロープテスターに関しては、装置が高価であるという問題がある。
本発明の目的は、安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができるロープ素線状態検出装置を提供することにある。
(1)本発明の一つの形態に係るロープ素線状態検出装置は、エレベータの昇降体に連結されたロープの素線状態を検出する。このロープ素線状態検出装置は、前記昇降路内または機械室内に設置されるとともに、前記昇降路または機械室に対して位置が固定されて、前記昇降体の走行に伴い前記昇降路内を鉛直方向に移動する前記ロープが通過する。このロープ素線状態検出装置は、前記ロープに接触し、前記ロープに付着した異物を拭き取る清掃装置と、前記清掃装置に対して前記ロープの進行方向の前側に配置され、前記清掃装置を通過したロープに接触する素線状態検出部とを備える。前記素線状態検出部は、水平方向に沿わせて配置され、前記ロープの径方向から前記ロープに摺接する薄板部材を有する。
(2)前記(1)に記載のロープ素線状態装置の一つの形態によれば、前記清掃装置および前記素線状態検出部が取り付けられるブラケット取付部材を備え、前記清掃装置および前記素線状態検出部は、前記ブラケット取付部材を介して前記昇降路または機械室に対して互いに一体に固定される。
(3)前記(2)に記載のロープ素線状態装置の一つの形態によれば、前記清掃装置および前記素線状態検出部と一体に前記ブラケット取付部材に取り付けられるとともに、前記清掃装置と前記素線状態検出部との間に配置され、前記ロープが前記清掃装置を通過する時に前記ロープから剥離するグリースの屑が前記ロープに再付着しないように前記ロープに接触するグリース屑除去装置を備える。
(4)前記(3)に記載のロープ素線状態装置の一つの形態によれば、前記薄板部材は、前記ロープとの接触部に、前記ロープの外周面に沿うU字溝を備える。
(5)前記(4)に記載のロープ素線状態装置の一つの形態によれば、前記素線状態検出部は、前記薄板部材に加えて、第2の薄板部材を備え、この第2の薄板部材は、前記薄板部材とは反対側から前記ロープに対向するとともに、前記ロープの外周面に沿うU字溝を備える。
(6)前記(4)に記載のロープ素線状態装置の一つの形態によれば、前記薄板部材を前記ロープに向けて押圧する押圧部を備え、前記薄板部材は、前記ロープの周方向において複数の薄板片に分割されており、各薄板片は、隣り合う薄板片とは異なる高さに配置されるとともに、各薄板片は、前記押圧部により前記ロープに向けてそれぞれ押圧される。
(7)前記(4)に記載のロープ素線状態装置の一つの形態によれば、前記素線状態検出部は、前記薄板部材の周りに生じる音を拾音するマイクロフォンを備える。
(8)前記(4)に記載のロープ素線状態装置の一つの形態によれば、前記素線状態検出部は、前記薄板部材に取り付けられたひずみゲージを備える。
本発明によれば、安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができるロープ素線状態検出装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について、図1ないし図13を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図1ないし図7を参照して説明する。図1は、ロープ素線状態検出装置1(図3参照)が適用されるエレベータ2の一例を概略的に示す。図1に示すように、エレベータ2は、昇降路3内に配置された乗籠4と釣合いおもり5とを備える。乗籠4および釣合いおもり5は、それぞれ本発明でいう昇降体の一例である。
まず、本発明の第1の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図1ないし図7を参照して説明する。図1は、ロープ素線状態検出装置1(図3参照)が適用されるエレベータ2の一例を概略的に示す。図1に示すように、エレベータ2は、昇降路3内に配置された乗籠4と釣合いおもり5とを備える。乗籠4および釣合いおもり5は、それぞれ本発明でいう昇降体の一例である。
昇降路3内には、乗籠4を案内するガイドレール6と、釣合いおもり5を案内するガイドレール7とが、それぞれ鉛直方向に沿って延設されている。昇降路3の上方には、機械室8が設けられている。機械室8には、巻上機が設置されている。この巻上機は、メインシーブ10、反らせシーブ11、およびメインシーブ10を回転駆動するモータを備える。
メインシーブ10および反らせシーブ11には、メインロープ12が巻き掛けられている。メインロープ12の一端には、乗籠4が懸吊されている。メインロープ12の他端には、釣合いおもり5が懸吊されている。これにより、巻上機を駆動することで乗籠4及び釣合いおもり5が昇降路3内を互いに反対方向に走行する。
図1に示すように、乗籠4の下端部には、コンペンロープ13の一端部が連結されている。釣合いおもり5の下端部には、コンペンロープ13の他端部が連結されている、コンペンロープ13は、昇降路3の下部に配置されたコンペンシーブ14を介して、乗籠4と釣合いおもり5との間に亘って設けられている。コンペンロープ13は、乗籠4の位置によるメインロープ12の質量の変化を打ち消すためのものである。
エレベータ2には、乗籠4や釣合いおもり5といった昇降体が所定の速度よりも速い速度で降下した場合にその昇降体を停止させるガバナ15が設けられている。図1には、乗籠4に対して設けられたガバナ15を示す。ガバナ15は、例えば機械室8に設置されている。
ガバナ15と昇降路3内に配置されたガバナテンショナ16との間に、ガバナロープ17がエンドレス状に掛けられている。ガバナロープ17の一箇所17aは、セフティリンク(図示せず)を介して乗籠4に連結されている。セフティリンクは、ガバナ15が動作したとき、セフティリンクに接続されたセフティ(図示せず)のクサビを持ち上げ、クサビをガイドレール6に食い込ませて乗籠4を制動する。
以上のように、乗籠4や釣合いおもり5といった昇降体には、メインロープ12やコンペンロープ13、またはガバナロープ17といったロープが連結されている。これらロープ12,13,17は、それぞれ本発明でいうロープ21の一例であり、ロープ素線状態検出装置1が適用可能である。なお以下には、本発明の一例として、メインロープ12の検査に適用される場合について説明する。
図7に示すように、ロープ21は、昇降体の走行(すなわち上昇または下降)に伴い、昇降路3内を鉛直方向に移動する。このロープ21には、例えば防錆や磨耗防止を目的としてグリースが塗布されている。
図2は、エレベータに用いられるロープ21の断面図を示す。図2に示すように、ロープ21は、心鋼22と、この心鋼22の周りに撚り合わされた複数本のストランド23とで形成されている。各ストランド23は、それぞれ複数本の素線24を撚り合わせることで形成されている。図2に示すように、ロープ21の素線切れが生じると、素線24の切断部24aがロープ21の外側に飛び出した状態になる。
図3に示すように、ロープ素線状態検出装置1は、ブラケット取付部材31と、清掃装置32と、第1および第2のスクレーパ33,34と、素線状態検出部35とを備える。ロープ素線状態検出装置1は、例えば昇降路3内に設置される。詳しくは、ロープ素線状態検出装置1は、ロープ素線状態検出装置取付ブラケット36を介して、例えば昇降路3の壁または昇降路3内の固定構造物(例えばガイドレール6)に固定される。
これにより、ロープ素線状態検出装置1は、機械室8に対して位置が固定される。その結果、乗籠4(昇降体)の走行に伴いロープ21が鉛直方向に移動したとき、位置が固定されたロープ素線状態検出装置1は、ロープ21に対して相対的に変位することになる。
なおロープ素線状態検出装置1は、昇降路3内に代えて機械室8内に設置され、機械室8に対して位置が固定されてもよい。その場合、ロープ素線状態検出装置1は、ロープ素線状態検出装置取付ブラケット36を介して、例えば機械室8の壁または機械室8内の固定構造物(例えばガバナ15)に固定される。
図3に示すように、ブラケット取付部材31は、ロープ素線状態検出装置取付ブラケット36に固定される。ブラケット取付部材31は、水平方向に延びる清掃装置取付部40、鉛直方向に起立して延びる起立部41と、清掃装置32の上方に張り出す第1および第2の張出部42,43と、清掃装置32の下方に張り出す第3の張出部44とを有する。
清掃装置32は、ロープ21の表面に付着した異物(すなわち埃やグリース)を拭き取るためのものであり、ロープ21の表面にグリースが固着しているときは、その固着したグリースを拭き取って剥離させる。
図4に示すように、清掃装置32は、例えば一対の固定ブラケット45a,45bと、複数(例えば4つ)のブラシホルダー46a,46b,46c,46dと、複数(例えば4つ)のブラシ47a,47b,47c,47dとを備えている。固定ブラケット45a,45bは、ブラケット固定ボルト48を介してブラケット取付部材31の清掃装置取付部40に固定されている。
ブラシ47a,47b,47c,47dは、それぞれ複数の毛材49と、この複数の毛材49をかしめて固定する鋼板50とを有する。毛材49は、例えば直径0.5mm〜1.5mmの縮れたステンレス鋼線からなる。ブラシ47a,47b,47c,47dは、それぞれの鋼板50がブラシホルダー46a,46b,46c,46dと固定ブラケット45a,45bとの間に挟まれることで、固定ブラケット45a,45bに固定される。ブラシホルダー46a,46b,46c,46dと固定ブラケット45a,45bとは、ホルダ固定ボルト51によって締結されている。すなわちホルダ固定ボルト51を緩めることで、ロープ21に向かう方向のブラシ47a,47b,47c,47dの出し代が調整可能になっている。
図4に示すように、複数のブラシ47a,47b,47c,47dは、ロープ21に対して放射状を向くようにして取り付けられ、それぞれがロープ21の外周面に接触している。固定ブラケット45a,45bは、ブラケット取付部材31の長穴52と、ブラケット固定ボルト48とからなる距離調整機構53を介して、ブラケット取付部材31に対して移動可能に取り付けられている。これにより、ブラシ47a,47b,47c,47dとロープ21との間の距離が調整可能になっている。
図3に示すように、第1のグリース屑除去装置である第1のスクレーパ33は、ブラケット取付部材31の第2の張出部43に固定され、清掃装置32の上方に配置されている。第2のグリース除去装置である第2のスクレーパ34は、ブラケット取付部材31の第3の張出部44に固定され、清掃装置32の下方に配置されている。第1および第2のスクレーパ33,34は、それぞれ、ロープ21が清掃装置32を通過する時にロープ21から剥離したグリースの屑がロープ21に再付着しないようにするための部材であり、それぞれロープ21の外周面を取り囲むとともに、ロープ21に摺接している。
図3および図5に示すように、第1および第2のスクレーパ33,34は、それぞれスクレーパ固定ボルト55によりブラケット取付部材31に取り付けられている。第1および第2のスクレーパ33,34は、それぞれロープ21の直径に対応する大きさ(すなわちロープ21の直径と同じ大きさ)の穴56を有する。
図3に示すように、第1および第2のスクレーパ33,34は、それぞれ第1および第2の部材57,58を含む。第1および第2の部材57,58は、水平方向に並ぶとともに、それぞれ互いに相手を向いて突出する突出部59を有する。第1の部材57の突出部59と第2の部材58の突出部59は、互いにぶつからないように上下にずれた位置に設けられ、互いに上下に重なっている。
図5に示すように、第1の部材57の突出部59には、ロープ21の外周面に沿うとともにロープ21の外周面に接触するU字溝57aが設けられている。同様に、第2の部材58の突出部59には、ロープ21の外周面に沿うとともにロープ21の外周面に接触するU字溝57aが設けられている。第1の部材57のU字溝57aと第2の部材58のU字溝58aとは互いに反対方向からロープ21に向かい合い、両者が協働することで、ロープ21が通される穴56が形成されている。
第1および第2のスクレーパ33,34は、磨耗特性や摩擦特性に優れた材料、例えば超高分子量ポリエチレンなどの合成樹脂からなる。第1および第2の部材57,58は、ブラケット取付部材31の長穴56と、スクレーパ固定ボルト55とからなる距離調整機構60を介して、ブラケット取付部材31に対して移動可能に取り付けられている。これにより、U字溝57a,58aとロープ21との間の距離が調整可能になっている。
本実施形態に係る素線状態検出部35は、薄板部材62を有する。図3に示すように、薄板部材62は、ブラケット取付部材31の第1の張出部42に取り付けられ、第1のスクレーパ33のさらに上方に位置している。換言すれば、第1のスクレーパ33は、清掃装置32と素線状態検出部35との間に配置されている。
つまり、エレベータの点検運転時におけるロープ21の進行方向Aを上方向とするとき、素線状態検出部35は、清掃装置32および第1のスクレーパ33に対して、ロープ21の進行方向Aの前側(すなわち進行側)に配置され、清掃装置32を通過したロープ21に接触する。
なお図3は、点検運転時におけるロープ21の進行方向Aが上向きの場合に適用されるロープ素線状態検出装置1を示しているが、これに代えて点検運転時におけるロープ21の進行方向Aが下向きの場合には、素線状態検出部35は、清掃装置32に対してロープ21の進行方向Aの前側に配置されるように、第2のスクレーパ34の下方に配置されることになる。
図6に示すように、薄板部材62は、薄板固定用ボルト63を介してブラケット取付部材31に固定されている。薄板部材62には、薄板固定用ボルト63が通される長穴64が設けられている。素線状態検出部35は、長穴64と、薄板固定用ボルト63とからなる位置調整機構65を介して、薄板部材62がロープ21に接触するように位置が調整可能になっている。薄板部材62は、例えば厚さ0.3mm程度のバネ用ステンレス鋼が用いられる。なお薄板部材62の材質や形状は、上記に限定されるものではない。
図3に示すように、薄板部材62は、水平方向に沿わせて配置される。図6に示すように、薄板部材62の一端部66は、ロープ21の径方向からロープ21に対して摺接する。図3に示すように、薄板部材62(素線状態検出部35)、清掃装置32、並びに第1および第2のスクレーパ33,34は、それぞれブラケット取付部材31に取り付けられ、一体化されている。すなわち、薄板部材62(素線状態検出部35)、清掃装置32、並びに第1および第2のスクレーパ33,34は、ブラケット取付部材31を介して昇降路3または機械室8に対して互いに一体に固定される。
次に、ロープ素線状態検出装置1の作用について説明する。
例えばエレベータの定期点検時など、ロープ21の素線状態(例えば素線切れ)を点検する作業を行う場合、ロープ素線状態検出装置1のブラケット取付部材31を、ロープ素線状態検出装置取付ブラケット36を介して昇降路3内または機械室8内に取り付ける。これにより、ロープ素線状態検出装置1は、昇降路3または機械室8に対して位置が固定される。
例えばエレベータの定期点検時など、ロープ21の素線状態(例えば素線切れ)を点検する作業を行う場合、ロープ素線状態検出装置1のブラケット取付部材31を、ロープ素線状態検出装置取付ブラケット36を介して昇降路3内または機械室8内に取り付ける。これにより、ロープ素線状態検出装置1は、昇降路3または機械室8に対して位置が固定される。
次に、清掃装置32のブラシ47a,47b,47c,47dおよびスクレーパ33のU字溝57a,58aがロープ21に接触するように清掃装置32およびスクレーパ33の調整を行うとともに、薄板部材62の端部66がロープ21に接触するように薄板部材62の位置の調整を行う。
ロープ素線状態検出装置1を設置した後、図7に示すように、ロープ素線状態検出装置1内におけるロープ21の進行方向が上になるようにエレベータを点検運転させる。これにより、位置が固定されたロープ素線状態検出装置1内をロープ21が通過し、その通過過程でロープ21の表面に付着した異物の拭き取り作業とロープの素線状態検出作業とが行われる。
図7は、ロープ素線状態検出装置1を昇降路3の上部に設置した場合を示している。図7(a)は、最下階に停止した乗籠4を示す。点検運転では、乗籠は、図7(b)に示すように上方に向けて移動される。このとき、ロープ21がロープ素線状態検出装置1内を通過する。
詳しく述べると、ロープ21は、まず清掃装置32を通過することで、その表面に付着した異物(埃やグリース)が清掃装置32によって拭き取られる。この過程でロープ21の表面に固着したグリースも清掃装置32により取り除かれる。
清掃装置32を通過したロープ21は、次に第1のスクレーパ33を通過する。第1のスクレーパ33が設けられていることで、清掃装置32のよって掻き取られた埃やグリース屑がロープ21に再付着するのが防止される。
第1のスクレーパ33を通過したロープ21は、素線状態検出部35に導かれる。このとき、ロープ21に例えば素線切れがあった場合、ロープ21が薄板部材62を通過する際に、飛び出した素線の切断部24aが薄板部材62を弾く。これによって音が鳴り、ロープ21の素線状態の不良(例えば素線切れ)が確認される。このようにして、ロープ素線状態検出装置1を通過したロープの部分21a(図7中、太線部分)は素線状態検査(例えば素線切れ検査)が行われたことになる。
図7(c)に示すように、乗籠4が最上階に達するときには、ロープ21のうち略半分の長さの部分を点検することができる。ロープ21の残りの部分の点検は、ロープ素線状態検出装置1を例えば別の場所に設置するなどして引き続き行われる。
このような構成のロープ素線状態検出装置1によれば、安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができる。すなわち、ロープ素線状態検出装置1は、清掃装置32を備え、この清掃装置32によって固着したグリースなどの異物が拭き取られた状態でロープ21の検査を行うことができる。これにより、素線状態の不良(例えば素線切れ)があった場合にその素線状態の不良を確実に検出することができるとともに、素線状態の不良が無いにも関わらず硬化したグリースを不良部分(例えば素線切れの切断部)であると誤検出するようなことが抑制され、高い検出精度を実現することができる。
また、固着したグリースなどの異物が拭き取る作業は、作業員の手を煩わせることなく、エレベータを点検運転させることで清掃装置32によって行うことができるので、時間と労力が小さくて済むとともに、作業員が怪我をするような危険性も少なく、安全で簡単な作業でロープ表面の清掃作業を行うことができる。
さらに、ロープ素線状態検出装置1を昇降路3内または機械室8内に設置するとともに、エレベータを点検運転させることでロープ21を移動させて素線状態検出作業を行うと、作業員が目視や検知具を用いて検出作業を行う場合に比べて、作業性が格段に向上し、安全で簡単、且つ、短時間の作業でロープ素線状態検出作業を行うことができる。
また薄板部材62を有する素線状態検出部35を備えると、音によって確認できるため、目視に比べて素線状態の不良を見落とす可能性が小さくなる。また薄板部材62を有する素線状態検出部35は、例えばロープテスターなどに比べて、非常に安価な構成で済む。
清掃装置32および素線状態検出部35が、ブラケット取付部材31を介して昇降路3または機械室8に対して互いに一体に固定されると、ロープ素線状態検出装置1の設置作業性が高まるとともに、素線状態検出部35が清掃装置32に対してずれることがないので、ロープ素線状態検出作業がより安定する。
清掃装置32と素線状態検出部35との間に配置されたスクレーパ33(グリース屑除去装置)を備えると、清掃装置32で掻き取られた埃やグリース屑などの異物がロープ21に再付着することが抑制され、ロープ素線状態検出作業の検出精度をさらに高くすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図8を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図8を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
図8に示すように、本実施形態に係る薄板部材62は、ロープ21と接触する接触部(すなわち端部66)にU字溝71を有する。U字溝71は、ロープ21の外周面に沿うとともに、ロープ21の外周面に接触する。U字溝71の円弧部分の径は、ロープ21の直径に対応している。すなわち、U字溝71の円弧部分の径は、ロープ21の直径とほぼ同じである。上記説明した以外のロープ素線状態検出装置1の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
このような構成のロープ素線状態検出装置1によれば、前記第1の実施形態と同様に、安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができる。
さらに、薄板部材62の端部66にU字溝71が設けられていると、薄板部材62とロープ21との接触部を広く取ることができ、より精度の高い素線状態検出が可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図9を参照して説明する。なお上記第1および第2の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図9を参照して説明する。なお上記第1および第2の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
図9に示すように、本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、薄板部材62(以下、第1の薄板部材62)に加えて、第2の薄板部材81を備える。第1の薄板部材62は、ロープ21と接触する接触部(すなわち端部66)にU字溝71を有する。第2の薄板部材81は、第1の薄板部材62と同様に、接触部(すなわち端部66)にU字溝71を有する。
第2の薄板部材81のU字溝71は、第1の薄板部材62とは反対側からロープ21に対向する。第2の薄板部材81のU字溝71は、ロープ21の外周面に沿うとともに、ロープ21の外周面に接触する。第2の薄板部材81のU字溝71は、第1の薄板部材62のU字溝71と同じ大きさを有する。第1および第2の薄板部材81のU字溝71,71は、協働してロープ21の全周を取り囲む。すなわち第1および第2の薄板部材81のU字溝71,71は、互いに向かい合うように配置され、ロープ21を両側から挟みこむようになっている。上記説明した以外のロープ素線状態検出装置1の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
このような構成のロープ素線状態検出装置1によれば、前記第1の実施形態と同様に、安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができる。
さらに、U字溝71を有する二つの薄板部材62,81を備えると、ロープ21の全周が薄板部材62,81に接触するので、ロープ21の全表面の点検を一度に行うことができる。これにより、点検時間の短縮を図ることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図10および図11を参照して説明する。なお上記第1ないし第3の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
次に、本発明の第4の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図10および図11を参照して説明する。なお上記第1ないし第3の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
図10に示すように、素線状態検出部35は、第1および第2のベース部材91,92を備える。第1のベース部材91は、第1の薄板部材62を支持する。第2のベース部材92は、第2の薄板部材81を支持する。図10および図11に示すように、第1および第2のベース部材91,92は、それぞれ断面がコの字形状をした椀状の半円部を含む。
第1および第2のベース部材91,92の半円部は、それぞれ水平方向に延びる水平壁部93と、この水平壁部93の円弧状の縁部から立ち上がる周壁部94とを有する。第1および第2のベース部材91,92は、ベース取り付けボルト95を介してブラケット取付部材31に固定されている。第1および第2のベース部材91,92の水平壁部93には、それぞれロープ21を避ける切欠き部96が設けられている。
図10に示すように、第1および第2の薄板部材62,81は、ロープ21の周方向においてそれぞれ複数の薄板片97に分割されている。図11に示すように、各薄板片97は、例えば長さの異なる高さ調整部材101(例えばカラー)を水平壁部93との間に介在させることで、隣り合う薄板片97とは異なる高さに配置されている。これにより、各薄板片97は、隣り合う薄板片97との接触が回避されている。
図10に示すように、第1および第2のベース部材91,92の水平壁部93には、各薄板片97に対向して、長穴98が設けられている。長穴98の長手方向は、ロープ21の径方向に沿っている。
図11に示すように、各薄板片97は、長穴98に通された固定部材99(例えばピン)により第1および第2のベース部材91,92の水平壁部93に取り付けられている。なお、高さ調整部材101と固定部材99との間には、水平壁部93の板厚よりも少し長く、長穴98の径よりも小さく、且つ、高さ調整部材101の内径よりも大きな介在部材102(例えばカラー)が挟まれている。これにより、固定部材99を締めたときでも高さ調整部材101が水平壁部93に固定されず、固定部材99が長穴98に沿って移動可能になる。つまり各薄板片97がロープ21に近付く方向とロープ21から離れる方向とに移動可能になる。
図11に示すように、素線状態検出部35は、第1および第2の薄板部材62,81をロープ21に向けて押圧する押圧部103を備える。押圧部103は、例えば各薄板片97に対応して設けられ、各薄板片97をロープ21に向けて押圧する。押圧部103は、例えば第1および第2のベース部材92の周壁部94と各薄板片97との間に設けられた付勢部材(例えば、ばね)である。
複数枚の薄板片97は、ロープ21が無い状態では押圧部103によって、ロープ21の外周面よりも小さな径を形成する領域まで押し出されているが。複数枚の薄板片97の間にロープ21が通されると、ロープ21の径方向の外側に向いて押し出される。上記説明した以外のロープ素線状態検出装置1の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
このような構成のロープ素線状態検出装置1によれば、前記第1の実施形態と同様に、安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができる。
さらに本実施形態では、薄板部材62,81がロープ21の周方向において複数の薄板片97に分割されており、各薄板片97が、隣り合う薄板片97とは異なる高さに配置されるとともに、各薄板片97が、押圧部103によりロープ21に向けてそれぞれ押圧される。これにより、ロープのほぼ全周において、複数枚の薄板片97がロープ21の外周面に押し付けられ、磨耗して径が小さくなっているロープ21の部分についても、もれなく素線状態の不良検出をすることができる。また、一つのロープ素線状態検出装置1で、直径の異なる複数種類のロープ21の素線状態の不良検出が可能になる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図12を参照して説明する。なお上記第1ないし4の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
次に、本発明の第5の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図12を参照して説明する。なお上記第1ないし4の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
図12に示すように、本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、マイクロフォン111、出力装置112、および記録装置113を備える。マイクロフォン111は、例えば薄板部材62の端部66(すなわち接触部)に取り付けられ、薄板部材62の周りに生じる音を拾音可能になっている。出力装置112および記録装置113は、マイクロフォン111に接続されており、マイクロフォン111から出力される電気信号を出力および記録することができるようになっている。
ロープ21の素線切断部24aが薄板部材62に接触すると、切断部24aが薄板部材62を弾いて音が出る。マイクロフォン111は、この音を拾い、マイクロフォン111からの電気信号が出力装置112によって出力される。また、出力装置112に接続された記録装置113によって、検出結果に関するデータが記録される。上記説明した以外のロープ素線状態検出装置1の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
このような構成のロープ素線状態検出装置1によれば、前記第1の実施形態と同様に、安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができる。
素線状態検出部35が、薄板部材62の周りに生じる音を拾音するマイクロフォン111と、このマイクロフォン111に接続された出力装置112および記録装置113を備えると、検出結果の記録、保存が可能になり、エレベータ点検速度と記録時間に基づいて後からロープの素線の不良部分の位置(例えば素線切れの位置)を確認することができる。
なお、本実施形態に係る薄板部材62に代えて、第2ないし第4の実施系態に係る薄板部材62,81を適用すると、より高度な検出を行うことができる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図13を参照して説明する。なお上記第1ないし第5の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
次に、本発明の第6の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について、図13を参照して説明する。なお上記第1ないし第5の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、例えば第1の実施形態と同様のエレベータ2に設けられる。
図13に示すように、本実施形態に係るロープ素線状態検出装置1は、ひずみゲージ121、出力装置112、および記録装置113を備える。ひずみゲージ121は、例えば薄板部材62の端部66(すなわち接触部)に取り付けられ、薄板部材62の変形を検出可能になっている。出力装置112および記録装置113は、ひずみゲージ121に接続されており、ひずみゲージ121から出力される電気信号を出力および記録することができるようになっている。
ロープ21の素線切断部24aが薄板部材62に接触すると、薄板部材62が変形する。ひずみゲージ121は、薄板部材62の変形を検出し、ひずみゲージ121からの電気信号が出力装置112によって出力される。また、出力装置112に接続された記録装置113によって、検出結果に関するデータが記録される。上記説明した以外のロープ素線状態検出装置1の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
このような構成のロープ素線状態検出装置1によれば、前記第1の実施形態と同様に、安価であり、且つ、安全で簡単な作業で、高い検出精度を実現することができる。
素線状態検出部35が、薄板部材62に取り付けられたひずみゲージ121と、このひずみゲージ121に接続された出力装置112および記録装置113を備えると、検出結果の記録、保存が可能になり、エレベータ点検速度と記録時間に基づいて後からロープの素線の不良部分の位置(例えば素線切れの位置)を確認することができる。
なお、本実施形態に係る薄板部材62に代えて、第2ないし第4の実施系態に係る薄板部材62,81を適用すると、より高度な検出を行うことができる。また第3の実施形態のように、2枚のU字溝付き薄板部材62,81のそれぞれにひずみゲージ121を設置すると、ロープ21の全周について素線状態の不良の検出を行うことができ、さらに2枚のU字溝付き薄板部材62,81のうち、どちら側に不良部分があるのかを把握することができる。
以上、本発明の第1ないし第6の実施形態に係るロープ素線状態検出装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。この発明は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、清掃装置32と素線状態検出部35は、昇降路3または機械室8に対して一体に取り付けられる必要はなく、清掃装置32で取り除かれた埃やグリース屑が再付着しない程度の比較的近い距離において別々に設置されてもよい。第1および第2のスクレーパ33,34は、適宜省略してもよい。
A…進行方向、1…ロープ素線状態検出装置、3…昇降路、4…乗籠(昇降体)、8…機械室、12…メインロープ、32…清掃装置、33,34…スクレーパ(グリース屑除去装置)、35…素線状態検出部、62,81…薄板部材、薄板片…97、押圧部…103、71…U字溝、111…マイクロフォン、121…ひずみゲージ。
Claims (8)
- エレベータの昇降体に連結されたロープの素線状態を検出するエレベータのロープ素線状態検出装置であって、
当該ロープ素線状態検出装置は、前記昇降路内または機械室内に設置されるとともに、前記昇降路または機械室に対して位置が固定されて、前記昇降体の走行に伴い前記昇降路内を鉛直方向に移動する前記ロープが通過するとともに、
前記ロープに接触し、前記ロープに付着した異物を拭き取る清掃装置と、
前記清掃装置に対して前記ロープの進行方向の前側に配置され、前記清掃装置を通過したロープに接触する素線状態検出部と、を備え、
前記素線状態検出部は、水平方向に沿わせて配置され、前記ロープの径方向から前記ロープに摺接する薄板部材を有することを特徴とするエレベータのロープ素線状態検出装置。 - 請求項1の記載において、
前記清掃装置および前記素線状態検出部が取り付けられるブラケット取付部材を備え、
前記清掃装置および前記素線状態検出部は、前記ブラケット取付部材を介して前記昇降路または機械室に対して互いに一体に固定されることを特徴とするエレベータのロープ素線状態検出装置。 - 請求項2の記載において、
前記清掃装置および前記素線状態検出部と一体に前記ブラケット取付部材に取り付けられるとともに、前記清掃装置と前記素線状態検出部との間に配置され、前記ロープが前記清掃装置を通過する時に前記ロープから剥離するグリースの屑が前記ロープに再付着しないように前記ロープに接触するグリース屑除去装置を備えることを特徴とするエレベータのロープ素線状態検出装置。 - 請求項3の記載において、
前記薄板部材は、前記ロープとの接触部に、前記ロープの外周面に沿うU字溝を備えることを特徴とするエレベータのロープ素線状態検出装置。 - 請求項4の記載において、
前記素線状態検出部は、前記薄板部材に加えて、第2の薄板部材を備え、
この第2の薄板部材は、前記薄板部材とは反対側から前記ロープに対向するとともに、前記ロープの外周面に沿うU字溝を備えることを特徴とするエレベータのロープ素線状態検出装置。 - 請求項4の記載において、
前記薄板部材を前記ロープに向けて押圧する押圧部を備え、
前記薄板部材は、前記ロープの周方向において複数の薄板片に分割されており、各薄板片は、隣り合う薄板片とは異なる高さに配置されるとともに、各薄板片は、前記押圧部により前記ロープに向けてそれぞれ押圧されることを特徴とするエレベータのロープ素線状態検出装置。 - 請求項4の記載において、
前記素線状態検出部は、前記薄板部材の周りに生じる音を拾音するマイクロフォンを備えることを特徴とするエレベータのロープ素線状態検出装置。 - 請求項4の記載において、
前記素線状態検出部は、前記薄板部材に取り付けられたひずみゲージを備えることを特徴とするエレベータのロープ素線状態検出装置。
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-
2008
- 2008-04-25 JP JP2008115994A patent/JP2009263101A/ja not_active Withdrawn
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