JP2009260176A - 半導体装置の信頼性予測方法、及びそのプログラム - Google Patents

半導体装置の信頼性予測方法、及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】半導体製品の設計レイアウト前に半導体製品に対する初期信頼性を予測する。
【解決手段】本発明の半導体装置の信頼性予測方法は、ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出し、欠陥密度に基づき、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求め、配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターン別に故障確率を求め、欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成し、クリティカルエリア値と相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出し、一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体製品のレイアウトを設計し、各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の初期故障を予測する半導体装置の信頼性予測方法に関する。
LSI(large scale integration)等の半導体装置の信頼性は、装置の使用(稼働)開始後、早い時期に発生する初期故障、その後長い使用期間にわたって発生する偶発故障、デバイスの本質的寿命にともなって増加する摩耗故障(耐用寿命)の3つに分けられる。
初期故障は、製造工程などに起因した潜在欠陥が、使用中のストレスで劣化することにより起こる。潜在欠陥としては、製造工程での微小な異物の付着によりチップ内に欠陥が形成され、装置の故障の原因となる。潜在欠陥を持つ装置のみが故障し、次第に除去されるため、故障率は時間とともに減少する傾向にある。したがって、初期故障率を抑えることができれば、高信頼性の半導体装置が実現される。
一般に、初期故障の期間は半年〜1年と定義される。この初期故障期間の故障確率を低減させる目的でストレステストやバーンイン等のスクリーニング等を工程に導入して故障確率の低減、品質向上を行う。
従来の半導体装置の初期故障率を予測する方法としては、例えば非特許文献1に記載されたものがある。従来の製品信頼性予測方法のフローを図10に示す。この信頼性予測方法においては、まず、欠陥検査(S901)を行い、欠陥検査の結果から欠陥密度を算出する(S902)。
続いて、欠陥密度の結果を基に、製品のクリティカルエリア解析を行い、クリティカルエリア値を求める(S903)。クリティカルエリアとは、LSI製造プロセスの各工程において、異物などの欠陥がショートや断線を起こす程度を定量的に示す指標である。ある特定範囲に異物の中心が位置する場合にのみショートが発生する。この特定範囲の面積をクリティカルエリアと呼ぶ。
一方、クリティカルエリア解析と並行して製品の寿命予測が行われる。歩留まりに関する欠陥密度を算出して製品の歩留まりを算出(検査歩留)し(S904)、製品のスクリーニング(信頼性試験)を行う(S905)。製品出荷前にスクリーニングを一定時間実施することにより、時間のパラメータに基づき、歩留まりと信頼性との相関モデルが作成される(S906)。
S903で得られたクリティカルエリア値と、S906で得られた相関モデルのパラメータとを乗じて製品の信頼度を算出することにより、製品の信頼性を予測する(S907)ことができる。
T.S.Barnett,et al.,IEEE Trans.on Reliability vol.52,p.296(2003) 特開2007−123894号公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
製品の信頼性試験は、品質とコストの兼ね合いになるため、製品の用途、要求品質を考慮してスクリーニング条件を設定することが望ましい。また、過剰スクリーニングを印加した場合には、MOS(metal−oxide−semiconductor)破壊に至ったり、真性寿命を縮減させたりする。したがって、スクリーニング条件は製品寿命を考慮して適切に設定する必要がある。
また、スクリーニング自体は、出来上がった製品に対する事後対策である。したがって、本質的対策としては、設計段階で初期的に信頼性を作り込むことにより、初期信頼性の高いレイアウトを設計する等の対策を講じる事が望ましい。
特許文献1に記載の技術では、特定の製品を形成するのに用いられる個々のライブラリエレメントへのクリティカルエリア解析を実施し、製品レイアウト計画から歩留まりの予測を可能としている。しかしながら、初期故障の発生の予測を実現する従来技術はない。
製品レイアウト計画の際、初期故障の発生を予測する方法には、製品を製造することなく半導体製品に対する初期信頼性の予測が可能となるという点からニーズがある。また、製品完成前に製品の初期信頼性の予測ができれば、レイアウト設計において製品の信頼性を十分にするための対策を講ずることができ、無駄な半導体製品の生産を減らすことが可能となる。したがって、コスト面でも有利となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、半導体製品の設計レイアウト前に半導体製品に対する初期信頼性を予測する方法を提供する。
本発明によれば、
半導体装置の初期故障を予測する半導体装置の信頼性予測方法であって、
ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出するステップと、
欠陥密度に基づき、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるステップと、
配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターン別に故障確率を求め、欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成するステップと、
クリティカルエリア値と相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出するステップと、
一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出するステップと、
を含む半導体装置の信頼性予測方法
が提供される。
この発明によれば、半導体製品の歩留まり及び信頼性に影響を与える配線パターンの欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値に基づき、初期故障期の故障発生を予測するモデル作成と、特定の製品を形成するのに用いられる個々のライブラリエレメントへのクリティカルエリア解析とを実施することにより、ライブラリエレメントの故障確率を算出することができる。したがって、ライブラリエレメントを組み合わせることにより、製品レイアウトの設計が可能となり、製品の完成前に初期信頼性を予測することが可能となる。
また、本発明によれば、
半導体装置の初期故障を予測することにより、所定の信頼度を満たす半導体装置を設計する半導体装置の設計方法であって、
ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出するステップと、
欠陥密度に基づき、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるステップと、
配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターン別に故障確率を求め、欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成するステップと、
クリティカルエリア値と相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出するステップと、
一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出するステップと、
算出された信頼度が、所定の信頼度を満たすか否かを判断するステップと、
を有することを特徴とする半導体装置の設計方法
が提供される。
この発明によれば、信頼性の予測結果が製品の要求信頼性を満足するか否かを判定することができる。したがって、製品レイアウト計画を見直すことができ、十分な初期信頼性を有する製品レイアウトを実現することができる。
また、本発明によれば、
半導体装置の初期故障を予測するためのプログラムであって、
コンピュータに、
ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出するステップと、
欠陥密度に基づき、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるステップと、
配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターン別に故障確率を求め、欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成するステップと、
クリティカルエリア値と相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出するステップと、
一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出するステップと、
を実現させることを特徴とするプログラム
が提供される。
また、本発明によれば、
半導体装置の初期故障を予測する半導体装置の信頼性予測システムであって、
ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出する欠陥密度算出部と、
欠陥密度に基づき、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるクリティカルエリア抽出部と、
配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターン別に故障確率を求め、前記欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成する相関モデル作成部と、
クリティカルエリア値と相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出する故障確率算出部と、
一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出する信頼度算出部と、
を備える半導体装置の信頼性予測システム
が提供される。
本発明によれば、実際の設計レイアウト前に半導体製品に対する初期信頼性を見積もることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
本発明の実施の形態は、半導体装置の初期故障を予測する半導体装置の信頼性予測システムである。図1は、このシステムの信頼性予測方法を示すフローである。また、図2は、このシステムのブロック図である。半導体装置の信頼性予測システム1は、ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出する欠陥密度算出部201と、欠陥密度に基づき、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるクリティカルエリア抽出部203と、配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターン別に故障確率を求め、欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成する相関モデル作成部205と、クリティカルエリア値と相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出するライブラリエレメント故障確率算出部207と、一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計されたライブラリエレメントを含む半導体装置に対して信頼度を算出する製品信頼度算出部209と、を備える。
また、信頼性予測システム1は、算出された信頼度が、所定の信頼度を満たすか否かを判断する信頼度判断部211を備える。
さらに、信頼性予測システム1は、記憶部213を備える。記憶部213は、ライブラリ215と、スクリーニング217と、製品レイアウト219(図2で「レイアウト」と表示)と、欠陥検査221とを備える。
各ライブラリエレメントは、特定の機能を実行するように互いに配線されている一連の集積回路を含むあらかじめ設計されたデバイスである。一連のライブラリエレメントの各ライブラリエレメントは、回路タイプを混合し、互いに整合して様々な異なる半導体製品を形成できるように回路タイプ毎にインベントリに加えられ組織化されている。ライブラリエレメントは、LSI回路によって構成されていてもよい。ライブラリエレメントとして、システムLSI回路や特定用途向け集積回路(ASIC)を例示することができる。
ライブラリ215は、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントからなるライブラリを記憶する。ライブラリ215は、外部で作成されたライブラリエレメントを受け付けてもよいし、信頼性予測システム1で作成されたライブラリエレメントを記憶してもよい。
スクリーニング217は、ライブラリエレメントの配線パターン別に行った信頼性試験の結果を格納する。スクリーニングの手法としては、バーンインテスト、ストレステスト等がある。
製品レイアウト219は、製品信頼度算出部209によって設計された半導体製品のレイアウトを記憶する。
欠陥検査221は、半導体装置の製造過程においてウェハ上に形成される配線パターンに存在する欠陥を検査する欠陥検査の結果を記憶する。欠陥検査の方法として、光学式の検査方法とSEM(Scanning Electron Microscope)方式による検査方法がある。光学的検査方法では、ウェハ表面の画像を光学的に撮像し、画像解析により欠陥箇所を特定する。また、SEM式検査方法においては、点状に絞った電子ビームを回路パターンの形成されたウェハ上に走査し、得られたSEM画像を比較検査することにより、回路パターンに存在する欠陥を検出し、計数する。欠陥検査221は、欠陥検査の結果、得られた欠陥数を記憶する。
欠陥密度算出部201は、欠陥検査221に記憶された欠陥検査の結果を参照し、欠陥数、空間的な欠陥分布及び検査を実施した面積から欠陥密度を算出する。
クリティカルエリア抽出部203は、欠陥密度算出部201が算出した欠陥密度に基づき、ライブラリ215に記憶された各ライブラリエレメントからクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求める。
このクリティカルエリア値は、各ライブラリエレメントに対応付けてライブラリ215に記憶される。
相関モデル作成部205は、スクリーニング217に記憶された配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターンの故障確率を求める。欠陥密度算出部201が算出した欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成する。
製品信頼度算出部209は、製品レイアウト219に記憶された半導体装置のレイアウトに基づき、半導体装置のレイアウトを構成する各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、選択されたライブラリエレメントを含む半導体装置に対して信頼度を算出する。具体的には、信頼度は、半導体装置の設計において、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率の同時確率として算出される。
算出した信頼度は、半導体装置のレイアウトと対応づけて記憶されていてもよい。
本実施の形態において、同時確率とは、2つ以上の事象がいずれも起こる確率をいう。「同時」とは、時間的に同時という意味に限定されない。同時確率は、通常は、各ライブラリエレメントの故障確率の積で表されるが、各ライブラリエレメントの故障確率に重みをつけた式で表されていてもよい。
信頼性予測システム1は、図示しない表示部、操作部及び出力部をそれぞれ備える。信頼性予測システム1は、操作部を介してユーザから動作指示を受け付ける。信頼性予測システム1は、動作を表示部に表示し、ユーザは、指示した動作を表示部で確認することができる。また、信頼性予測システム1は、動作によって得られた結果を出力部から出力させることができる。
信頼性予測システム1は、欠陥検査装置、CAD装置及び他の端末と、ネットワークを介して接続されていてもよいし、装置又は端末の内部に導入されていてもよい。
CAD装置は、レイア概念を持った二次元平面図を描画できる。したがって、信頼性予測システム1をCAD装置に導入又は接続することにより、製品レイアウトが容易になる。また、信頼性予測システム1を欠陥検査装置に導入又は接続することにより、一連の信頼性診断フローを迅速に行うことができ、効率よく製品設計を行うことが可能となる。
つづいて、図1を用いて、信頼性予測システム1を用いた信頼性診断方法を説明する。この方法は、ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出するステップ(S102)と、欠陥密度に基づき、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるステップ(S103)と、配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターン別に故障確率を求め、欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成するステップ(S104〜S106)と、クリティカルエリア値と、相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出するステップ(S107)と、一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体製品のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出するステップ(S108、S109)と、を含む。以下、各ステップについて詳細に述べる。
まず、光学顕微鏡又は走査電子顕微鏡などを用いて、プロセスにて発生するウェハ上の欠陥の検査(欠陥検査)を行う(S101)。欠陥の検査は、ウェハ上に生じる欠陥数を計数することにより行う。通常は、複数のウェハを検査して、平均値を求める。欠陥とは、具体的には、ウェハ上に存在する金属等の導電性の異物及び外観不良をいう。
欠陥検査の異常の判定は、検査装置により検出される欠陥の個数や密度管理指標として行うことができる。欠陥の個数が予め設定された基準値を越えると装置に異常が発生していると判定し、欠陥を検査装置により検出された欠陥座標情報に基づき光学顕微鏡又は走査電子顕微鏡などのレビュー装置により拡大撮像し、大きさ、形状、テクスチャ等の詳細情報を得たり、元素分析、断面観察等の詳細検査を行ったりして、不具合の発生や不具合内容を特定する。
つづいて、ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出する(S102)。欠陥密度は、欠陥検査の結果、得られた欠陥数、空間的な欠陥分布及び検査を実施した面積から算出する。図3は、ウェハ上の欠陥の分布を示す図である。欠陥密度を算出するとき、空間的な欠陥分布が一様(図3(a))ならば、ポアソン分布を用いることができる。また、一様とはいえないとき(図3(b))には、負の二項分布などの欠陥のクラスター化を説明できる分布を用いるとよい。
次に、欠陥密度に基づき、配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求める(S103)。
各ライブラリエレメントは、特定の機能を実行するように互いに配線されている一連の集積回路を含むあらかじめ設計されたデバイスである。一連のライブラリエレメントの各ライブラリエレメントは、回路タイプを混合し、互いに整合して様々な異なる半導体製品を形成できるように回路タイプ毎にインベントリに加えられ組織化されている。
クリティカルエリアとは、欠陥がそこに存在すると故障となってしまうような場所の集合をエリアとして表現したものである。例えば、配線と配線との間に異物が付着すると、これらの配線をショートする可能性が生じる。これは、配線間隔と異物の大きさによってきまる。異物の大きさは、円形と想定し、直径で考える。したがって、クリティカルエリアは異物の大きさの関数で表される。
異物のサイズ毎の発生頻度(異物粒径分布)及び致命欠陥となる確率を考慮して歩留まりを予測することをクリティカルエリア解析という。この手法は、欠陥検査による製造ラインあるいはプロセスで発生する異物粒径分布の実測結果とライブラリエレメントを用いて、異物がランダムに発生した場合の致命確率を、ライブラリエレメントにおけるクリティカルエリアの面積比として求めた後、この異物のサイズ毎の致命確率と発生数との積により、ライブラリエレメントの歩留まりを算出するものである。
クリティカルエリア解析は、従来から広く使用されているモンテカルロ法、図形演算法又はそれらの改良方法などを用いて行うことができる。
図形演算法においては、配線図形を異物の半径分だけ太らせて隣接配線同士が重なる部分をクリティカルエリアとする。
モンテカルロ法においては、ランダムな直径を持つ異物を発生させて、該異物が隣接配線同士を接続するならばショートとみなすと共にこのような仮想の異物を多数発生させることにより、全異物のうちショートを起こす異物の割合を算出する。これにより算出された値は、クリティカルエリアをライブラリエレメントの面積によって正規化した値の近似値となる。
次に、配線パターンの信頼性試験の結果から配線パターン別に故障確率を求め、欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成する。配線パターン上で故障を引き起こす欠陥の数の密度を表す欠陥密度を算出する(S102)。
また、相関モデルは、配線と配線との間に異物が付着することにより短絡故障を引き起こす欠陥の数の密度を表す短絡欠陥密度と、各配線パターンの故障確率とから作成される第1の相関モデルと、配線の上に異物が付着することによりオープン故障を引き起こす欠陥の数の密度を表すオープン欠陥密度と、各配線パターンの故障確率とから作成される第2の相関モデルとを含んでいてもよい。この場合、第1の相関モデル及び第2の相関モデルの同時確率として、各ライブラリエレメントの故障確率を算出することができる。
具体的には、まず、欠陥密度からテスト構造となる配線パターン上で故障を引き起こす致命欠陥数の混在確率(検査歩留)を算出する(S104)。つづいて、テスト構造を用いた信頼性試験を行い、時間経過に対する信頼性故障の発生の推移を観測する(S105)。そして、信頼性試験を、異なる歩留まりのウェハについて実施し、歩留まり−信頼性相関モデルを作成する(S106)。
故障には、その原因別に分類して短絡故障と、オープン故障の2種類がある。
短絡故障は、配線と配線との間に異物が付着する等の原因により起こる短絡不良である。
オープン故障は、配線の上に異物が付着することなどの原因により起こるオープン不良である。
図4は、ライブラリエレメント400の模式図である。ライブラリエレメント400には、配線405a、405b、405cが設けられている。
ライブラリエレメント400は、短絡クリティカルエリア401(モードA)を有する。短絡クリティカルエリア401とは、欠陥がそこにあると短絡歩留まりとなる場所をいう。配線405aと配線405bとの間の距離は短いため、この間に欠陥があると、配線405aと405bとの間にショート不良を起こす。したがって、配線405aと配線405bとの間は、クリティカルエリアとなる。一方、配線405bと配線405cとの間の距離は広いため、かりに異物が付着したとしても、配線405bと配線405cとを接続するだけの大きさの異物となることは考えにくい。したがって、配線405bと配線405cとの間で欠陥によりショート不良を起こすことはほとんどなく、クリティカルエリアとはならない。
ライブラリエレメント400は、オープンクリティカルエリア403(モードB)を有する。オープンクリティカルエリア403は、欠陥がそこにあるとオープン歩留まりとなる場所をいう。すなわち、配線405a及び405bのいずれかの上に異物が付着することにより不良となるエリアである。
S107では、S103のクリティカル解析から求めたクリティカルエリア値と、S106で作成した歩留まり−信頼性相関モデルを統合した統計モデルより、各ライブラリエレメントの信頼性を示す予測モデルを作成する。これにより、ライブラリエレメント毎の故障確率を算出する。
そして、S108にて、ライブラリから2つ以上のライブラリエレメントを選択して半導体製品のレイアウトを計画し、S109にて、選択された各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、選択されたライブラリエレメントを含む半導体装置に対して信頼度を算出する。
具体的には、まず、ライブラリエレメントを組み合わせた半導体製品のレイアウトを計画する(S108)。図5は、ライブラリエレメントを組み合わせた半導体製品のレイアウトの例を示す。升目がライブラリエレメントを示し、n×n個のライブラリエレメントから製品が形成されている。
また、図6もまた、ライブラリエレメントを組み合わせた半導体製品のレイアウトの例を示す。図6では、図5で示した各ライブラリエレメントを示す故障確率がそれぞれ示されている。
S109では、S107で求めたライブラリエレメント毎の故障確率を用いて、計画した製品レイアウトの信頼度を算出する。
S110では、得られた製品レイアウトの信頼度が、製品に要求される信頼性を満足するか否かを判定し、算出された信頼度が、所定の信頼度を満たさなかったとき(S110N)、製品レイアウト計画を見直しする(S111)。たとえば、信頼度の低いエレメント・ライブラリをより信頼度の高いエレメント・ライブラリに交換する。S108に戻り、再び一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを選択し、各ライブラリエレメントの故障確率から、選択されたライブラリエレメントを備える半導体製品の信頼度を算出する(S109)。
このように、S109〜S111を繰り返し、所要の信頼性を満足するまでライブラリエレメントの組合せを変更する。要求信頼性を満足した場合(S110Y)で、製品レイアウトを確定する(S112)。
続いて、本実施の形態の信頼性予測方法で用いる信頼度の算出方法の一例について以下に説明する。
光学的欠陥検査法などを用いてウェハ上の欠陥数を計数した際、欠陥密度の算出方法としては以下のようなものが用いられる。
ウェハ上の欠陥がランダムに分布している際、ある面積(テスト構造やチップサイズに相当)を仮定した場合に、そこに含まれる欠陥の個数の分布は、以下のポアソン分布で表現される。ある面積あたり平均の欠陥数の期待値をPrとし、k個の欠陥が生じる確率は以下のように示される。
Figure 2009260176
歩留まり故障や信頼性故障が発生することは、欠陥数が1以上である。すなわち、歩留まりは欠陥数が0のときの確率に相当し、以下のように示される。
Figure 2009260176
ここで、λは欠陥発生個数の期待値である。以上より、期待欠陥発生個数λinspectionと歩留まりYinspectionの関係以下のように示される。
Figure 2009260176
ある面積あたりの歩留まりに関する欠陥数λinspectionと信頼性に関する欠陥数λlatent(t)は、簡単な比例則の関係にあるとする。ただし、信頼性故障は時間と共に発生するものであるため、λlatent(t)=γ(t)λinspectionと仮定すると、歩留まりと信頼性の関係は以下の式で示される。
Figure 2009260176
信頼性歩留まりは、すなわち信頼度にあたるため、故障確率を表す不信頼度関数は数5のように示される。特に、通常の半導体プロセスでは欠陥発生個数は非常に小さい値となるので、一次近似より数6のように示される。
Figure 2009260176
Figure 2009260176
数6より、歩留まりと信頼性の比例則γ(t)は、累積故障確率F(t)とλlatent(t)から以下のように求められる。
Figure 2009260176
欠陥密度の異なるウェハからの信頼性試験結果により、γ(t)を時間に対して求めることができる。図7は、γ(t)を時間に対してプロットし、歩留まり−信頼性相関モデルを表したグラフである。回路パターン別信頼性試験の結果を経時的に取得することにより、図7で示すように、γ(t)と時間との相関を得ることができる。この算出方法によれば、図7で示すように、初期故障だけでなく、真性故障についても、歩留まり−信頼性相関モデルを作成することができる。
また、欠陥密度は、配線と配線との間に異物が付着することにより致命欠陥(故障)となる短絡欠陥密度と、配線の上に付着することにより致命欠陥となるオープン欠陥密度とを含む。短絡欠陥密度とオープン欠陥密度とに基づいて、γ(t)を算出することができる。
このように、故障モード毎にγ(t)を求めることにより、数6を用いてモード毎の不信頼度を示すことが出来る。図6のライブラリエレメントの不信頼度(故障確率)は、モードAとモードBの同時確率で示されるとすると、以下のように示される。
Figure 2009260176
複数のライブラリエレメントで構成されたシステムの信頼度(正常確率)は、それぞれの構成要素が全て正常に動作している同時確率となる。したがって、システムの不信頼度(信頼度+不信頼度=1)は、数9のように示される。Fi(t)を上記の方法で定めておけば、製品の不信頼度を求めることができる。
Figure 2009260176
つづいて、本実施の形態の効果について説明する。本実施の形態の方法によれば、半導体製品の歩留まり及び信頼性に影響を与える欠陥密度に基づき、初期故障期の故障発生の推移を予測するモデル作成と、特定の製品を形成するのに用いられる個々のライブラリエレメントへのクリティカルエリア解析を実施することにより、ライブラリエレメントの故障確率を算出することができる。したがって、ライブラリエレメントを結合させて、設計レイアウト前に半導体製品に対する初期信頼性への影響を予測することが可能となる。
また、本実施の形態の方法によれば、信頼性の予測結果が製品の要求信頼性を満足するか否かを判定することができる。したがって、製品レイアウト計画を見直すことができ、十分な初期信頼性を有する製品レイアウトを実現することができる。
図8は、歩留まり欠陥の概念を示す図である。配線と配線との間に導電性の異物が付着していることを示している。図8(a)では、異物を介して配線と配線との間に電流が流れることにより短絡不良が起こる。この状態を、「歩留まり欠陥」という。一方、図8の(b)、(c)では、異物は一方の配線に接するのみで、歩留まり欠陥とはならない。
図9は、信頼性欠陥の概念を示す図である。図8(b)で示した異物は、図9(b)で示される。この異物は、時間の経過とともに共に成長・拡大し、故障に至る(図9(b')).この状態を「信頼性欠陥」という。
このように、検査によって観測される「歩留まり欠陥」と初期信頼性の要因となる「信頼性欠陥」は、同種の物理・化学的な現象に起因して生じる。図で示すように、「信頼性欠陥」は「歩留まり欠陥」と比べて規模が小さく、歩留まり不良には寄与しない。
したがって、歩留まり欠陥の期待欠陥個数と初期信頼性故障発生確率の間の相関モデルを実験から求めておけば、初期信頼性を歩留まりの関数として示すことが出来る。さらに、信頼性故障を生じうるクリティカルエリアの解析結果を考慮することにより、上記相関モデルを任意のライブラリエレメントに拡張することができる。このモデルを、想定しうる全ての「歩留まり欠陥−信頼性欠陥」の組に関して作成し、統合することによって、任意のライブラリエレメントの初期信頼性を予測することが出来る。各ライブラリエレメントの初期信頼性予測結果と、製品を製造するプロセスの歩留まり欠陥の欠陥密度が観測されていれば、製品のレイアウト情報から製造前に初期信頼性を予測することが可能となる。
従来は、完成した製品レイアウトに対して歩留まり−信頼性の相関をモデル化していた。製品の信頼性試験は、品質とコストの兼ね合いになるため、製品の用途、要求品質を考慮してスクリーニング条件を設定される。したがって製品の信頼性試験は、通常、製品完成後と出荷直前の2点でのみ実施される。そして、この2点の時間間隔を定数化することにより、故障確率が算出される。
また、従来の信頼性予測方法は、出来上がった製品に対する事後対策である。したがって、本質的対策としては、初期的に製品段階で作り込むことにより、初期信頼性の高いレイアウト設計する等の対策を講じる事が望ましい。
本実施の形態の方法によれば、クリティカルエリア解析の実施結果とテスト構造による信頼性試験の結果から、予め予測モデルをライブラリエレメント毎に作成することできる。したがって、レイアウト計画・情報のみから信頼性を予測できる。
また、予測結果が要求信頼性を満足するか否かを判定し、製品レイアウト計画を見なおすことにより、所望の初期信頼性を満足する製品レイアウトを実現することができる。
また、回路パターンを用いて信頼性試験を行うため、製品の品質に対する影響が少なく、コストの点でも有利である。したがって、信頼性試験を経時的に繰り返し行うことができ、時間の推移をより正確に反映したモデルを作成することができる。
さらに、従来技術のようにあらかじめ製品を作製して信頼性試験を行なう場合は、信頼性試験を行うために、無駄な製品生産が必要となる。一方、本実施の形態の方法によれば、製品の完成前に製品の信頼性をシミュレーションすることが可能となる。したがって、レイアウト設計において、信頼性試験を行う目的のためだけに、製品を生産しなくてもよく、コスト面においてもさらに有利である。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
実施の形態に係る信頼性予測方法を示すフローである。 実施の形態に係る信頼性予測システムのブロック図である ウェハ上の欠陥の分布を示す図である。 ライブラリエレメントの模式図である。 ライブラリエレメントを組み合わせた半導体製品のレイアウトの一例を示す図である。 ライブラリエレメントを組み合わせた半導体製品のレイアウトの一例を示す図である。 歩留まり−信頼性相関モデルを表すグラフである。 歩留まり欠陥の概念を示す図である。 信頼性欠陥の概念を示す図である。 従来の信頼性予測方法を示すフローである。
符号の説明
1 信頼性予測システム
201 欠陥密度算出部
203 クリティカルエリア抽出部
205 相関モデル作成部
207 ライブラリエレメント故障確率算出部
209 製品信頼度算出部
211 信頼度判断部
213 記憶部
215 ライブラリ
217 スクリーニング
219 製品レイアウト
221 欠陥検査
400 ライブラリエレメント
401 短絡クリティカルエリア
403 オープンクリティカルエリア
405a 配線
405b 配線
405c 配線

Claims (18)

  1. 半導体装置の初期故障を予測する半導体装置の信頼性予測方法であって、
    ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出するステップと、
    前記欠陥密度に基づき、前記配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるステップと、
    前記配線パターンの信頼性試験の結果から前記配線パターン別に故障確率を求め、前記欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成するステップと、
    前記クリティカルエリア値と前記相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出するステップと、
    前記一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出するステップと、
    を含む半導体装置の信頼性予測方法。
  2. 前記信頼度は、前記半導体装置の設計において、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率の同時確率として算出されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の信頼性予測方法。
  3. 前記配線パターンの信頼性試験の結果を経時的に取得し、時間のパラメータに基づいて前記相関モデルを作成することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の信頼性予測方法。
  4. 前記相関モデルの関数をγ(t)とし、前記配線パターンの故障確率をF(t)とし、前記欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値をλとするとき、γ(t)は、式1で表されることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の信頼性予測方法。
    γ(t)=F(t)/λ (式1)
  5. 前記欠陥密度は、前記配線パターン上で故障を引き起こす欠陥の数の密度を表すことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の半導体装置の信頼性予測方法。
  6. 前記相関モデルは、
    配線と配線との間に異物が付着することにより短絡故障を引き起こす欠陥の数の密度を表す短絡欠陥密度と、前記各配線パターンの故障確率とから作成される第1の相関モデルと、
    配線の上に異物が付着することによりオープン故障を引き起こす欠陥の数の密度を表すオープン欠陥密度と、前記各配線パターンの故障率とから作成される第2の相関モデルとを含み、
    前記第1の相関モデル及び前記第2の相関モデルの同時確率として、前記各ライブラリエレメントの故障確率を算出することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の信頼性予測方法。
  7. 前記ライブラリエレメントは、LSI回路から構成されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の半導体装置の信頼性予測方法。
  8. 半導体装置の初期故障を予測することにより、所定の信頼度を満たす半導体装置を設計する半導体装置の設計方法であって、
    ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出するステップと、
    前記欠陥密度に基づき、前記配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるステップと、
    前記配線パターンの信頼性試験の結果から前記配線パターン別に故障確率を求め、前記欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成するステップと、
    前記クリティカルエリア値と前記相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出するステップと、
    前記一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出するステップと、
    算出された前記信頼度が、所定の信頼度を満たすか否かを判断するステップと、
    を有することを特徴とする半導体装置の設計方法。
  9. 半導体装置の初期故障を予測するためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出するステップと、
    前記欠陥密度に基づき、前記配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるステップと、
    前記配線パターンの信頼性試験の結果から前記配線パターン別に故障確率を求め、前記欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成するステップと、
    前記クリティカルエリア値と前記相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出するステップと、
    前記一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出するステップと、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
  10. 前記信頼度は、前記半導体装置の設計において、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率の同時確率として算出されることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
  11. 前記配線パターンの信頼性試験の結果を経時的に取得し、時間のパラメータに基づいて前記相関モデルを作成することを特徴とする請求項10に記載のプログラム。
  12. 前記相関モデルの関数をγ(t)とし、前記配線パターンの故障確率をF(t)とし、前記欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値をλとするとき、γ(t)は、式1で表されることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
    γ(t)=F(t)/λ (式1)
  13. 前記欠陥密度は、前記配線パターン上で故障を引き起こす欠陥の数の密度を表すことを特徴とする請求項9乃至12いずれかに記載のプログラム。
  14. 前記相関モデルは、
    配線と配線との間に異物が付着することにより短絡故障を引き起こす欠陥の数の密度を表す短絡欠陥密度と、前記各配線パターンの故障確率とから作成される第1の相関モデルと、
    配線の上に異物が付着することによりオープン故障を引き起こす欠陥の数の密度を表すオープン欠陥密度と、前記各配線パターンの故障確率とから作成される第2の相関モデルとを含み、
    前記第1の相関モデル及び前記第2の相関モデルの同時確率として、前記各ライブラリエレメントの故障確率を算出することを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
  15. 前記ライブラリエレメントは、LSI回路から構成されていることを特徴とする請求項9乃至14いずれかに記載のプログラム。
  16. 算出された信頼度が、所定の信頼度を満たすか否かを判断するステップをさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項9乃至15いずれかに記載のプログラム。
  17. 算出された信頼度が、所定の信頼度を満たさなかったとき、再び前記一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを選択し、各ライブラリエレメントの故障確率から、選択されたライブラリエレメントを備える半導体製品の信頼度を算出するステップをさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
  18. 半導体装置の初期故障を予測する半導体装置の信頼性予測システムであって、
    ウェハ上の複数の配線パターンの欠陥密度を算出する欠陥密度算出部と、
    前記欠陥密度に基づき、前記配線パターンによって構成される一連のライブラリエレメントのクリティカルエリアを抽出し、各ライブラリエレメントのクリティカルエリア値を求めるクリティカルエリア抽出部と、
    前記配線パターンの信頼性試験の結果から前記配線パターン別に故障確率を求め、前記欠陥密度から求められる欠陥発生の期待値と各配線パターンの故障確率とから相関モデルを作成する相関モデル作成部と、
    前記クリティカルエリア値と前記相関モデルの関数とから、各ライブラリエレメントの故障確率を算出する故障確率算出部と、
    前記一連のライブラリエレメントから2つ以上のライブラリエレメントを組み合わせて半導体装置のレイアウトを設計し、組み合わされた各ライブラリエレメントの故障確率を考慮して、設計された半導体装置に対して信頼度を算出する信頼度算出部と、
    を備える半導体装置の信頼性予測システム。
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