JP2009258599A - 現像装置、画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に固定された磁界発生手段を有し、表面上に磁性キャリアとトナーとからなる2成分現像剤を担持して回転する非磁性現像スリーブからなる現像剤担持体と、該現像剤担持体上に担持された現像剤の量を規制する現像剤量規制部材とを備えた現像装置において、前記磁性キャリアは、キャリア芯材上に結着樹脂及び導電性微粒子を含む被覆層を有し、少なくとも該導電性微粒子の平均粒経Dと被覆層の膜厚hとの比(D/h)が、1.00<[D/h]<1.95のものであり、かつ該導電性微粒子の平均粒径と前記スリーブの表面粗さRaとの比(Ra/D)が、1.0<[Ra/D]<10.0であることを特徴とする現像装置。
【選択図】図1
Description
一般に静電潜像を現像する方法としては、トナーとキャリアとを混合して得られる二成分系現像剤を使用する方法と、キャリアを含まない一成分系現像剤を使用する方法が公知である。前者の二成分系現像剤を用いた現像方式は、比較的安定した良好な画像が得られる反面、キャリア劣化やトナーとキャリアの混合比の変動が発生しやすいといった欠点がある。一方、後者の一成分現像剤は前者の欠点は持たないが、帯電性が安定しにくいといった不都合を有している。
一般的にトナー補給量を制御する方法としては、複写機は透過性検知センサ、流動性検知センサ、画像濃度検知センサ、嵩密度検知センサ等を具備しているが、画像濃度検知センサを使用するのが最近の主流である。これらのセンサは潜像担持体上に一定の画像パターンを現像して、反射光から画像濃度を検知することによって、トナー補給量を制御する方式である。
また、その他には、ベンゾグアナミン−n−ブチルアルコール−ホルムアルデヒド共重合体を主成分とした被覆材をキャリアに用いる方法(例えば、特許文献11参照)、メラミン樹脂とアクリル樹脂の架橋物をキャリア被覆材として用いる方法(例えば、特許文献12参照)が知られている。
しかしながら、耐久性が向上した一方で、磁気ブラシ上における現像剤の抵抗が上昇する問題が発生している。キャリア抵抗が上昇すると、現像後にキャリアに残るカウンターチャージが消散しにくくなり、ベタエッジ部へのキャリア付着がおこる。画像部は、トナーが現像スリーブ表面から感光体ドラム側へ転移する電界が形成される。非画像部では、トナーが感光体ドラム側へ転移する電界がなくなる。
そして、画像部と非画像部との境界であるエッジ部では、逆にキャリアが感光体ドラム側へ付着する電界であるエッジ電界が形成される。エッジ電界の強度は、キャリア抵抗が高いほど強くなり、キャリア抵抗が低いほど弱くなるのである。このため、通常は抵抗制御のために導電性物質をコート膜に含有ささせたものを用いる。ところが、コート膜よりも粒径の大きい粒子が存在することによってコート膜の接触確率が低下し、導電性物質の効果が充分に得られない。このため現像剤の抵抗が上昇することとなる。
また、スリーブとキャリアとの接触面積も減るため、カウンターチャージはますます消散しにくくなる。
これによりエッジ効果が抑えられることが明らかとなっている。しかしながら、この方法だけではカウンターチャージを消散させるために充分とはいえない。
ところで、電子写真現像剤技術に関する多数の特許公報の中、キャリア粒子の表面状態と、現像スリーブの表面粗さとの特に好適な相互関係を開示する先行技術は、比較的少ないが、例を強いて挙げると、我々の提案に係る特許文献15の特開2003−228240号記載のものがある。つまり、該公報には、2成分現像装置の現像スリーブの表面粗さ(Rz)が5〜20μであり、かつ、磁性キャリアが、結着樹脂と粒子を有するコート膜を有し、該粒子径(D)と該結着剤樹脂の膜厚(h)の比(D/h)が1〜10の範囲である二成分現像剤を用いた画像形成装置が提案(該公報の特許請求の範囲)されている。しかし、該公報で規定しているd/Rzのdはキャリア粒子の平均粒径のdであるのに対して、本願発明のRa/DのDは表面被覆層中の導電性微粒子の粒径Dである。また、該公報には他に、「スリーブ表面粗さRz」と「導電性微粒子の粒子径D」が記載されているが、「スリーブ表面粗さRa」は記載されてなく、Rz値からRa値を厳密に決定することはできない。さらに、該公報の技術は、現像剤汲み上げ量の安定化を目的とするものであるのに対し、本件発明の目的は、キャリア付着等の異常画像を抑え、耐久性に優れる現像技術を提供することにある点でも、基本的に相違している。そして、該公報の実施例によると、導電性微粒子の粒子経とスリーブの表面粗さの両方について記載があるのは実験4だけであるが、しかしながら、該公報にはD/hが2.0以上の実施例しか存在していない。
(1)「内部に固定された磁界発生手段を有し、表面上に磁性キャリアとトナーとからなる2成分現像剤を担持して回転する非磁性現像スリーブからなる現像剤担持体と、該現像剤担持体上に担持された現像剤の量を規制する現像剤量規制部材とを備えた現像装置において、前記磁性キャリアは、キャリア芯材上に結着樹脂及び導電性微粒子を含む被覆層を有し、少なくとも該導電性微粒子の平均粒経Dと被覆層の膜厚hとの比(D/h)が、1.00<[D/h]<1.95のものであり、かつ該導電性微粒子の平均粒径と前記スリーブの表面粗さRaとの比(Ra/D)が、1.0<[Ra/D]<10.0であることを特徴とする現像装置」、
(2)「前記芯材に対して前記導電性微粒子の被覆率が70%以上であることを特徴とする前記第(1)項に記載の現像装置」、
(3)「前記現像スリーブ表面がブラスト加工により表面加工されたものであることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の現像装置」、
(4)「前記キャリアの体積固有抵抗が、10[Log(Ω・cm)]以上16[Log(Ω・cm)]以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の現像装置」、
(5)「前記キャリアの体積平均粒径が20μm以上65μm以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の現像装置」、
(6)「前記結着樹脂が、少なくともシリコン樹脂を含むものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の現像装置」、
(7)「前記結着樹脂がアクリル樹脂及びシリコン樹脂であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の現像装置」、
(8)「前記磁性キャリアの1000(103/4π・A/m)における磁気モーメントが、40(Am2/kg)以上90(Am2/kg)以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の現像装置」、
(9)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の現像装置に使用されていることを特徴とする静電荷像現像用現像剤及びキャリア」、
(10)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の現像装置に使用されていることを特徴とする静電荷像現像用トナー」、
(11)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置」、
(12)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成方法」、
(13)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の現像装置と、画像形成のための他の諸手段のうちより選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ」。
本発明では、現像スリーブの表面粗さRaと導電性微粒子の平均粒径Dとの比(Ra/D)が1.0<[Ra/D]<10.0であることが重要である。Ra/Dが1.0以下の場合には導電性微粒子とスリーブの接触領域が充分でないために、磁気ブラシの抵抗が充分に下がらず、カウンターチャージが充分に消散しないためにキャリア付着などの問題が発生しやすい。また、Ra/Dが10.0以上の場合にはスリーブ表面の凹凸が大きすぎるために導電性微粒子がスリーブと充分に接触しない。このため、磁気ブラシの抵抗が充分に下がらず、カウンターチャージが充分に消散しないためにキャリア付着などの問題が発生することとなる。
表面粗さRaは、中心線平均粗さを意味し、小坂研究所製,サーフコーダーSE−30Hにより測定した。なお、この中心線平均粗さは、固体表面の微細な凹凸の深さをよく反映するものである。また、用いられる現像スリーブの材質としては、通常の現像装置に用いられるものであれば特に限定されることない。具体的には、ステンレス鋼、アルミニウム、セラミックス等の非磁性材料や、更にこれらにコーティング等したものなどが用いられる。
また、現像スリーブの形状も特に限定されることはない。
キャリアとして抵抗調整を行なう場合、従来では抵抗調整剤としてカーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムにて表面処理した微粒子などの導電性微粒子をキャリア被覆層中に添加することで抵抗調整している。しかし、被覆層の削れにより導電性微粒子がトナー中に混入し、導電性微粒子が無色または白色以外の場合、カラー画像については色汚れの原因となる。カーボンブラック、酸化インジウムなどは少量にてキャリア抵抗を引き下げる効果があるが、色汚れの問題で使用することができない。
また、酸化亜鉛、酸化インジウム処理微粒子は白色であるがカーボンブラックのように抵抗引き下げ効果が少量では得られず、被覆層中に多量に添加しなければならなく、非常に高価な材料であるのでコスト的に好ましくない。
一方200(Ω・cm)を超える場合には、該導電性微粒子の抵抗引き下げ能力が低く、キャリアの抵抗値を適切な値まで下げることが難しい。
上皿天秤で試料5gを取り、内径1インチの塩ビ管の下部に鋼鉄製電極を当て、塩ビ管内に試料を入れる。次に塩ビ管上部にも鋼鉄製電極を当てる。電極の上下に2mm厚テフロン(登録商標)板を敷き、油圧プレス機にて油圧ゲージ目盛で10kg/cm2の加重を加える。10kg/cm2で加圧した状態でLCRメータ(横川−HEWLETT−PACKARD社製4261A又は同等以上の性能を有する測定器)を接続する。接続直後の抵抗r(Ω)を読み取りノギスで全長L(cm)を測定し粉体比抵抗(Ω・cm)を算出する。計算式は以下の式に示すものである。
粉体の比抵抗(Ω・cm)={(2.54/2)2×π}×r/(L−11.35)
r:接続直後の抵抗
L:試料を充填した場合の全長
11.35:試料を充填しない場合の全長
導電性微粒子の含有率(重量%)=[導電性微粒子量÷(粒子総量+被覆樹脂固形分総量)]×100
ここで、被覆樹脂固形分総量とは、樹脂被膜中の樹脂の総量である。
基体粒子表面に、少なくとも二酸化スズと酸化インジウムからなる導電性被膜層を設けた導電性微粒子の製造方法としては、先ず基体粒子表面に二酸化スズを含む酸化インジウムの水和物の被覆を形成させる。この方法としては種々の方法があるが、例えば、白色無機顔料(基体粒子)の水懸濁液に、スズ塩及びインジウム塩の混合溶液とアルカリとを別々に並行して添加し被膜を形成させる方法がより好ましい。このとき、水懸濁液を50〜100℃に加温することがより好ましい。また、混合溶液とアルカリとを並行添加する際のpHは2〜9とし、好ましくはpH2〜5あるいは、pH6〜9で維持することが重要で、これによりスズ及びインジウムの加水反応生成物を均一に沈着させることができる。
二酸化スズの添加量は、In2O3に対してSnO2として0.1〜20重量%、好ましくは、2.5〜15重量%であり、少な過ぎても、多過ぎても所望の導電性が得られない。
二酸化スズの水和物の被覆量は基体の白色無機顔料に対して、SnO2として0.5〜50重量%であり、好ましくは1.5〜40重量%である。少な過ぎると、上に被覆する酸化スズを含む酸化インジウムの水和物の被覆状態が不均一となり、しかも、基体の無機顔料の影響を受け、粉体の体積固有抵抗が高くなる。多過ぎると、基体の無機顔料粒子表面に密着していない酸化スズの水和物の量が多くなり、被覆が不均一になり易い。
二酸化スズの添加量は、In2O3に対してSnO2として0.1〜20重量%、好ましくは、2.5〜15重量%であり、少な過ぎても、多過ぎても所望の導電性が得られない。
非酸化性雰囲気とするためには、不活性ガスが使用できる。不活性ガスとしては例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガス等を使用することができる。工業的には、窒素ガスを吹き込みながら加熱処理を行なうことがコスト的に有利であり、特性の安定したものが得られる。
[D/h]が1.95以上の場合、該粒子と結着樹脂との接触面積が少ないため充分な拘束力が得られず、該粒子が脱離し易くなるため好ましくない。脱離した場合には抵抗低下を引き起こしてしまう。
また、上記の被覆層に導電性微粒子が含有され、該微粒子が芯材に対して被覆率が70%以上含有されている。この導電性微粒子を含有させる理由にはキャリア表面に凹凸を作り、現像剤を摩擦帯電させるための攪拌により、トナーとの摩擦あるいはキャリア同士の摩擦で、結着樹脂への強い衝撃を伴う接触を緩和することができる。これにより、キャリアへのトナーのスペントを防止することが可能となる。
被覆率=(Ds×ρs×W)/(4×Df×ρf)×100
(Ds:キャリア芯材粒径、ρs:キャリア芯材真比重、W:キャリア芯材に対する導電性微粒子の添加量の比、Df:導電性粒子の粒径、ρf:導電性粒子の真比重)
また、分散液にはメタノールを使用し屈折率1.33、キャリアおよび芯材の屈折率は2.42に設定する。導電性微粒子の粒径Dfは自動粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)にて体積平均粒径を測定する。
測定の前処理として、ジューサーミキサーにアミノシラン(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)30mlにトルエン溶液300mlを入れる。試料を6.0gを加え、ミキサー回転速度をlowにセットし3分間分散する。1000mlビーカーに予め用意されたトルエン溶液500mlの中に分散液を適量加えて希釈する。希釈液はホモジナイザーにて常に攪拌を続ける。この希釈溶液を超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA−700にて測定する。
<測定条件>
回転速度:2000rpm
最大粒度:2.0μm
最小粒度:0.1μm
粒度間隔:0.1μm
分散媒粘度:0.59mPa・s
分散媒密度:0.87g/cm3
粒子密度:導電性微粒子の密度は乾式自動嵩密度計アキュピック1330(島津製作所社製)を用い測定した真比重値を入力
一方、体積固有抵抗が16[Log(Ω・cm)]を超える場合、エッジ効果が許容できないレベルに悪化して好ましくない。
キャリアの体積平均粒子径は、マイクロトラック粒度分析計(日機装社製)のSRAタイプを用いて測定することができる。0.7μm以上、125μm以下のレンジ設定で行なったものを用いた。
また、分散液にはメタノールを使用し屈折率1.33、キャリアおよび芯材の屈折率は2.42に設定する。
例えば、市販品としてストレートシリコン樹脂としては、信越化学製のKR271、KR255、KR152、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2400、SR2406、SR2410等が挙げられる。この場合、シリコン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。さらに、変性シリコン樹脂としては、信越化学製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
触媒としては、ジブチル錫、ジメチル錫、ジオクチル錫などの有機錫、デカン酸錫、オクチル酸錫、ステアリン酸錫などの無機スズ、チタンキレート、チタンアルコキシドなどのチタン化合物、ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキレートなどのジルコニウム化合物、イソシアネート化合物、アルミニウム化合物などが使用できる。
また、ここでいう酸性触媒とは、触媒作用を持つもの全てを用いることができる。
しかし、シリコン樹脂は接着性が弱く脆性が高いので、耐磨耗性が悪いという弱点も有するため、この2種の樹脂の性質をバランスよく得ることが重要であり、これによりスペントがし難く耐摩耗性も有する被覆膜を得ることが可能となる。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒セル(内径7mm、高さ10mm)にキャリア芯材粒子1.0gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。更に徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁気モーメントを算出する。
図2に本発明の現像剤を有するプロセスカートリッジを有する画像形成装置を示す。
図2中、符号(1a)、(1b)、(1c)、(1d)は感光体ドラムを示し、符号(2A)、(2B)、(2C)、(2D)は現像装置を示し、符号(3)は帯電装置を、符号(4)は1次転写ローラを、符号(5)は廃トナー回収機構を、符号(6)は光学系装置を、符号(7)は給紙トレイを、符号(8)は中間転写ベルトを、符号(9)は定着装置を、符号(10A)、(10B)、(10C)、(10D)はスクリュを、符号(51)は排紙口を、符号(52)は排紙ローラを、符号(53)は排紙トレイを、符号(54)は二次転写ローラを、符号(55)は搬送ローラを、符号(100)は装置本体を、符号(200A)、(200B)、(200C)、(200D)はトナーカートリッジを、符号(301)は帯電ローラを、それぞれ示す。
図3には現像装置の概略構成を示す。図3において符号(4)は現像装置全体を、符号(5)は現像ローラを、符号(6)は現像剤量規制部材を、符号(7)は非磁性現像スリーブからなる現像剤担持体を、符号(8)は磁界発生手段を、符号(11)は搬送スクリュを、符号(401)は供給スクリュを、それぞれ表わす。
また、図4はプロセスカートリッジ全体を示し、感光体、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段を備えている。
本発明においては、上述の感光体、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段等の構成要素のうち、本発明の現像剤を用いる現像手段と、他の単数又は複数の手段とをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
感光体は回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一耐電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体表面は、クリーニング手段によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
(実施例1)
[キャリア被覆層]
・シリコン樹脂溶液 432.2重量部
[固形分23重量%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・アミノシラン 0.66重量部
[固形分100重量%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・導電性無機微粒子A:粒径:0.43μm(真比重:4.6) 145重量部
・トルエン 300重量部
を、ホモミキサーで10分間分散し、シリコン樹脂被覆膜形成溶液を得た。
芯材として平均粒径;35μm焼成フェライト粉(真比重5.5)5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液を芯材表面に膜厚0.35μmになるように、スピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度40℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて200℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、D/h:1.23(四捨五入して1.2と整理。以下も同じで、最下位の値は表1参照)、体積固有抵抗:12.9[Log(Ω・cm)]、磁化:68Am2/kgの[キャリア1]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性粒子は芯材に対して被覆率が71%であった。
なお、キャリアの粒子粉体固有抵抗は、図5の装置を用いて測定した。
芯材の平均粒径測定については、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7μm以上、125μm以下のレンジ設定で行なったものを用いた。
結着樹脂膜厚測定は、透過型電子顕微鏡にてキャリア断面を観察することにより、キャリア表面を覆う被覆膜を観察することができるため、その膜厚の平均値をもって膜厚とした。
磁化測定は、東英工業(株)製VSM−P7−15を用い、下記の方法により測定したものである。試料約0.15gを秤量し、内径2.4mmφ、高さ8.5mmのセルに試料を充填し、1000エルステット(Oe)の磁場下で測定した値である。
電磁ブラスト加工を行ない、表面粗さRaが1.2μmである現像スリーブを使用した。
図6に現像装置の一例を示す。この現像装置(1)は感光体(8)の側方に配設され、トナー及び磁性キャリアとを含む2成分現像剤を表面に担持する現像剤担持体としての非磁性の現像スリーブ(7)を備えている。この現像スリーブ(7)は、現像ケーシングの感光体(1)側に形成された開口部から一部露出するように取り付けられ、図中矢印b方向に回転する。また、現像スリーブ(7)の内部には、磁界発生手段としての固定磁石群からなる図示しないマグネットローラが固定配置されている。また、現像装置(1)は、現像スリーブ(7)上に担持される現像剤の量を規制する剛体からなる現像剤規制部材としてのドクタ(9)を備えている。該ドクタ(9)に対して、現像スリーブ(7)回転方向上流側には、現像剤を収容する現像剤収容部(4)が形成され、該現像剤収容部(4)の現像剤を攪拌混合する第1及び第2の攪拌スクリュ(5)、(6)が設けられている。また、現像剤収容部(4)の上方に配置されるトナー補給口(23)と、現像剤収容部(4)へ補給されるトナー充填したトナーホッパ(2)と、トナー補給口(23)とトナーホッパ(2)とを接続するトナー逆流装置(3)とが設けられている。
(トナーバインダーの合成)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10乃至15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。
次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行ないイソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。
次いでプレポリマー(1)267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステル(1)を得た。
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10乃至15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル(a)を得た。
ウレア変性ポリエステル(1)200部と変性されていないポリエステル(a)800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(1)を単離した。Tgは62℃であった。
ビーカー内に前記のトナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、C.I.PigmentYellow154の生顔料4部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。
ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。
ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。
次いで、この混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去した。分散スラリーを減圧濾過した後、濾過ケーキを得た。
1:濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
2:上記1の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
3:上記2の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
4:上記3の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行ない、ケーキ状物を得た。これを、[濾過ケーキ1]とする。
上記[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後、水90部に対して[濾過ケーキ1]15部を加えて、これにフッ素化合物を0.0005部分散させることで、トナー粒子表面にフッ素化合物(2)を付着させた後、循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子を得た。
これを、[トナー母体粒子1]とする。
上記で得られた[トナー母体粒子1]100部に対して、外添剤として疎水性シリカ1.5部と、疎水化酸化チタン0.7部をヘンシェルミキサーにて2000rpm×30秒、5サイクルで混合処理し、トナーを得た。これを、[トナー1]とする。
こうして得た[トナー1]7部と[キャリア1]93部を混合攪拌し、トナー濃度7重量%の現像剤を得、色汚れ、キャリア付着、画像濃度、耐久性(帯電低下量、抵抗変化量)を評価した。結果を表2に示す。
[エッジ部のキャリア付着]
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製imagioNeoC455)改造機に現像剤をセットし、帯電電位DC740V、現像バイアス600Vに設定(地肌ポテンシャルを140Vに固定)し、ドット形成ハーフトーンを現像した感光体表面に付着しているキャリア個数をルーペ観察により5視野カウントし、その平均の150cm2当たりのキャリア付着個数をもってエッジキャリア付着量とした。
評価は、◎:20個以下、○:21個以上60個以下、△:61個以上80個以下、×:81個以上とし、◎○△を合格とし×を不合格とした。
また、ベタ部のキャリア付着量は帯電電位DC740V、現像バイアス600Vに設定(地肌ポテンシャルを140Vに固定)し、全面ベタ画像(A3サイズ)を2枚出力し、画像上の白抜けした個数をカウントした。
評価は、◎:5個以下、○:6個以上10個以下、△:11個以上20個以下、×:21個以上とし、◎○△を合格とし×を不合格とした。
単色モードで50%画像面積の画像チャートを300,000枚ランニング出力した後、ベタ画像をリコー社製6000ペーパーに画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定を行なった。
表2に、測定値が、1.8以上2.2未満の場合は◎で、1.4以上1.8未満の場合は○で、1.2以上1.4未満の場合は△で、および、1.2未満の場合は×で表示した。
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製imagioNeoC455)改造機に現像剤をセットし、単色モードで50%画像面積の画像チャートにて300,000枚のランニング評価を行なった。そして、このランニングを終えたキャリアの帯電低下量をもって判断した。抵抗低下量は単色モードにて0.5%画像面積の画像チャートで300,000枚のランニング評価を行なった。そして、このランニングを終えたキャリアの抵抗低下量をもって判断した。
ここでいう帯電量低下量とは、常温常湿室(温度23.5℃ 湿度60%RH)で30分間以上は開封系にて調湿し、初期のキャリア6.000gとトナー0.452gをステンレス製容器へ加えた後、密封し、YS−LD〔(株)ヤヨイ社製振とう機〕にて目盛150で5分間運転し、約1100回の振幅により摩擦帯電させたサンプルを、一般的なブローオフ法[東芝ケミカル(株)製:TB−200]にて測定した帯電量(Q1)から、ランニング後の現像剤中のトナーを前記ブローオフ装置にて除去し得たキャリアを、前記方法と同様の方法で測定した帯電量(Q2)を差し引いた量のことをいい、目標値は10.0(μc/g)以内である。
ここでいう抵抗変化量とは、初期のキャリアを前述した抵抗測定方法にて求めた抵抗値(R1)から、ランニング後の現像剤中のトナーを前記ブローオフ装置にて除去し得たキャリアを、前記抵抗測定方法と同様の方法で測定した値(R2)を差し引いた量のことをいい、目標値は絶対値で3.0[Log(Ω・cm)]以内である。また、抵抗変化の原因は、キャリアの結着樹脂膜の削れ、トナー成分のスペント、キャリア被覆膜中の粒子脱離などであるため、これらを減らすことで、抵抗変化量を抑えることができる。
被覆層処方が以下に記す、アクリル樹脂系とシリコン樹脂系の混合系に変更した以外は実施例1と同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:13.1[Log(Ω・cm)]、磁化:68Am2/kgの[キャリア2]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性微粒子は芯材に対して被覆率が71%であった。
・アクリル樹脂溶液(固形分50重量%) 34.2重量部
・グアナミン溶液(固形分70重量%) 9.7重量部
・酸性触媒(固形分40重量%) 0.19重量部
・シリコン樹脂溶液 432.2重量部
[固形分20重量%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・アミノシラン 3.42重量部
[固形分100重量%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・導電性無機微粒子A:粒径:0.43μm(真比重:4.6) 145重量部
こうして得た[キャリア2]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例2において、導電性無機微粒子Aの代わりに導電性無機微粒子B(平均一次粒径0.27μm、真比重4.2)を100重量部使用したこと以外は実施例2と同様にして、D/h:0.8、体積固有抵抗:15.8[Log(Ω・cm)]、磁化:66Am2/kgの[キャリア3]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性微粒子は芯材に対して被覆率が85%であった。
こうして得た[キャリア3]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例2において、被覆層処方を以下のアクリル樹脂系とシリコン樹脂系の処方比に変更したこと以外は実施例2と同様にして、D/h:2.0、体積固有抵抗:11.6[Log(Ω・cm)]、磁化:68Am2/kgの[キャリア4]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性微粒子は芯材に対して被覆率が73%であった。
・アクリル樹脂溶液(固形分50重量%) 21.5重量部
・グアナミン溶液(固形分70重量%) 6.1重量部
・酸性触媒(固形分40重量%) 0.12重量部
・シリコン樹脂溶液 271.7重量部
[固形分20重量%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・アミノシラン 2.15重量部
[固形分100重量%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・導電性無機微粒子A:粒径:0.43μm(真比重:4.6) 150重量部
こうして得た[キャリア4]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例2において、導電性無機微粒子Aを145重量部から210重量部へ増量したこと以外は同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:9.5[Log(Ω・cm)]の[キャリア5]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる微粒子は芯材に対して被覆率が102%であった。
こうして得た[トナー1]と[キャリア5]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例2において、導電性無機微粒子Aの代わりに導電性無機微粒子C(平均一次粒径0.61μm、真比重4.5)を200重量部使用したこと以外は実施例2と同様にして、D/h:1.6、体積固有抵抗:12.4[Log(Ω・cm)]、磁化:68Am2/kgの[キャリア6]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性微粒子は芯材に対して被覆率が70%であった。
こうして得た[キャリア6]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。結果を表2に示す。
比較例1において、被覆層処方を以下のアクリル樹脂系とシリコン樹脂系の処方比に変更したこと以外は比較例1と同様にして、D/h:1.4、体積固有抵抗:16.9[Log(Ω・cm)]、磁化:65Am2/kgの[キャリア7]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性微粒子は芯材に対して被覆率が102%であった。
・アクリル樹脂溶液(固形分50重量%) 17.1重量部
・グアナミン溶液(固形分70重量%) 4.9重量部
・酸性触媒(固形分40重量%) 0.10重量部
・シリコン樹脂溶液 216.1重量部
[固形分20重量%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・アミノシラン 1.71重量部
[固形分100重量%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・導電性無機微粒子B:粒径:0.27μm(真比重:4.2) 120重量部
こうして得た[キャリア7]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例2において、導電性無機微粒子Aを145重量部から120重量部へ減量したこと以外は同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:13.7[Log(Ω・cm)]の[キャリア8]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる微粒子は芯材に対して被覆率が58%であった。
こうして得た[トナー1]と[キャリア8]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例2において、磁化の低い36μm焼成フェライト(真比重5.4)を用い、磁化が35Am2/kgに変更になった以外は同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:13.9[Log(Ω・cm)]の[キャリア9]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が71%であった。
こうして得た[キャリア9]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。
実施例2において、磁化の高い35μm焼成フェライト(真比重5.5)を用い、磁化が93Am2/kgに変更になった以外は同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:14.1[Log(Ω・cm)]の[キャリア10]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が71%であった。
こうして得た[キャリア10]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。結果を表2に示す。
比較例1において、被覆層処方を以下のアクリル樹脂系とシリコン樹脂系の処方比に変更したこと以外は比較例1と同様にして、D/h:1.4、体積固有抵抗:14.8[Log(Ω・cm)]、磁化:67Am2/kgの[キャリア11]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性微粒子は芯材に対して被覆率が85%であった。
・アクリル樹脂溶液(固形分50重量%) 17.1重量部
・グアナミン溶液(固形分70重量%) 4.9重量部
・酸性触媒(固形分40重量%) 0.10重量部
・シリコン樹脂溶液 216.1重量部
[固形分20重量%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・アミノシラン 1.71重量部
[固形分100重量%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・導電性無機微粒子B:粒径:0.27μm(真比重:4.2) 100重量部
こうして得た[キャリア11]と[トナー1]を実施例1と同様の方法により現像剤化した。この現像剤を、サンドブラスト加工を行ない、表面粗さRaが2.6μmである現像スリーブを使用して評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例5で得た[キャリア6]と[トナー1]を実施例1と同様の方法により現像剤化し、この現像剤を、電磁ブラスト加工を行ない、表面粗さRaが0.7μmである現像スリーブを使用して評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例2において、被覆層処方を以下のアクリル樹脂系とシリコン樹脂系の処方比に変更したこと以外は実施例2と同様にして、D/h:2.2、体積固有抵抗:11.1[Log(Ω・cm)]、磁化:68Am2/kgの[キャリア12]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性微粒子は芯材に対して被覆率が73%であった。
・アクリル樹脂溶液(固形分50重量%) 17.1重量部
・グアナミン溶液(固形分70重量%) 4.9重量部
・酸性触媒(固形分40重量%) 0.10重量部
・シリコン樹脂溶液 216.1重量部
[固形分20重量%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・アミノシラン 1.71重量部
[固形分100重量%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
・導電性無機微粒子A:粒径:0.43μm(真比重:4.6) 150重量部
こうして得た[キャリア12]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例10で得た[キャリア11]と[トナー1]を実施例1と同様の方法により現像剤化し、この現像剤を、サンドブラスト加工を行ない、表面粗さRaが2.8μmである現像スリーブを使用して評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例5で得た[キャリア6]と[トナー1]を実施例1と同様の方法により現像剤化し、この現像剤を、電磁ブラスト加工を行ない、表面粗さRaが0.5μmである現像スリーブを使用して評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例2において、シリコン樹脂溶液の触媒としてスタナスオクトエート(ネオスタンU−28:日東化成社製)を用いた以外は同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:13.5[Log(Ω・cm)]の[キャリア12]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が71%であった。
こうして得た[キャリア12]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2において、シリコン樹脂溶液の触媒としてチタンキレート(オルガチックスTC−750:マツモトファインケミカル社製)を用いた以外は同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:13.3[Log(Ω・cm)]の[キャリア13]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が71%であった。
こうして得た[キャリア13]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2において、シリコン樹脂溶液の触媒としてチタンアルコキシド(オルガチックスTA−25:マツモトファインケミカル社製)を用いた以外は同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:13.8[Log(Ω・cm)]の[キャリア14]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が71%であった。
こうして得た[キャリア14]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2において、シリコン樹脂溶液の触媒としてジルコニウムキレート(オルガチックスZC−150:マツモトファインケミカル社製)を用いた以外は同様にして、D/h:1.1、体積固有抵抗:13.1[Log(Ω・cm)]の[キャリア15]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が71%であった。
こうして得た[キャリア15]と[トナー1]を、実施例1と同様の方法により現像剤化し、評価を行った。結果を表2に示す。
一方、比較例1では、抵抗低下が大きく、300,000枚後のベタ部のキャリア付着量が多く、許容できるレベルではなかった。比較例2では帯電低下量、抵抗低下量が大きく、300,000枚後のベタ部のキャリア付着量も悪化しており、実使用は難しかった。比較例3,4ではエッジ部へのキャリア付着量が悪く、実用上使用できない結果となった。
以上のように、実施例に示す画像形成方法により、きわめて安定した良好な画質の画像を長期にわたって得ることができる。
1a、1b、1c、1d 感光体ドラム
2A、2B 2C、2D 現像装置
3 帯電装置
4 1次転写ローラ
5 廃トナー回収機構
6 光学系装置
7 給紙トレイ
8 中間転写ベルト
9 定着装置
10A、10B、10C、10D スクリュ
51 排紙口
52 排紙ローラ
53 排紙トレイ
54 二次転写ローラ
55 搬送ローラ
100 本体
200A、200B、200C、200D トナーカートリッジ
301 帯電ローラ
(図3について)
4 現像装置
5 現像ローラ
6 現像剤量規制部材
7 非磁性現像スリーブからなる現像剤担持体
8 磁界発生手段
11 搬送スクリュ
401 供給スクリュ
(図5について)
32a 電極
32b 電極
31 セル
33 キャリア
(図6について)
1 現像装置
2 トナーホッパ
3 トナー逆流装置
4 現像剤収容部
5 攪拌スクリュ
6 攪拌スクリュ
7 現像スリーブ
8 感光体
9 ドクタ
23 トナー補給口
Claims (13)
- 内部に固定された磁界発生手段を有し、表面上に磁性キャリアとトナーとからなる2成分現像剤を担持して回転する非磁性現像スリーブからなる現像剤担持体と、該現像剤担持体上に担持された現像剤の量を規制する現像剤量規制部材とを備えた現像装置において、前記磁性キャリアは、キャリア芯材上に結着樹脂及び導電性微粒子を含む被覆層を有し、少なくとも該導電性微粒子の平均粒経Dと被覆層の膜厚hとの比(D/h)が、1.00<[D/h]<1.95のものであり、かつ該導電性微粒子の平均粒径と前記スリーブの表面粗さRaとの比(Ra/D)が、1.0<[Ra/D]<10.0であることを特徴とする現像装置。
- 前記芯材に対して前記導電性微粒子の被覆率が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記現像スリーブ表面がブラスト加工により表面加工されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
- 前記キャリアの体積固有抵抗が、10[Log(Ω・cm)]以上16[Log(Ω・cm)]以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像装置。
- 前記キャリアの体積平均粒径が20μm以上65μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現像装置。
- 前記結着樹脂が、少なくともシリコン樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の現像装置。
- 前記結着樹脂がアクリル樹脂及びシリコン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装置。
- 前記磁性キャリアの1000(103/4π・A/m)における磁気モーメントが、40(Am2/kg)以上90(Am2/kg)以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の現像装置。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の現像装置に使用されていることを特徴とする静電荷像現像用現像剤及びキャリア。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の現像装置に使用されていることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の現像装置と、画像形成のための他の諸手段のうちより選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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