JP2009258384A - キャリアおよびその製造方法 - Google Patents

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弘幸 平川
Tadashi Iwamatsu
正 岩松
Nobuyuki Yoshioka
伸之 吉岡
Yoshinori Muto
吉紀 武藤
Takashi Hara
高志 原
Takanori Kamoto
貴則 加本
Osamu Wada
統 和田
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Abstract

【課題】トナー帯電量の安定性を向上させ、高画質の画像形成を長期に亘って維持することができるキャリアを提供する。
【解決手段】本発明のキャリア1は、芯材2の表面に被覆層3を備えたキャリア1であって、芯材2の形状係数(SF−1)が119以上であり、芯材2の形状係数に対する被覆層3の形成後の形状係数が90%以上、100%以下の範囲であり、撹拌試験時のブリッジ抵抗値は、1000V/cmの電界下における初期の値に対して、変化量ゼロから1/10以下の範囲で低下するので、高画質の画像形成を長期に亘って維持することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、像担持体上に形成された静電潜像を現像し、可視像化する電子写真方式に好適に用いられるキャリアおよびその製造方法に関し、より詳しくは、キャリア、当該キャリアを製造する方法、当該キャリアを含む現像剤、および当該現像剤を用いて現像する方法に関するものである。
プリンタまたは複写機等の、電子写真技術を利用した画像形成装置には、像担持体上に形成された静電潜像を現像し、可視像を形成するための現像剤が用いられている。従来から、この現像剤として、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤と、トナー単体からなる一成分現像剤とが用いられている。これら現像剤のうち、二成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像方式は、他の現像方式と比較して、画質の面において優れ、高速印刷も可能であるため、幅広く利用されている。
ところで、磁気ブラシ現像方式を用いた画像形成装置は、二成分現像剤を担持させる現像剤担持体と、静電潜像が形成される像担持体とを備えている。現像剤担持体は、円筒形状の金属スリーブと、その内部に備えられたマグネットローラとを備える構成である。なお、当該マグネットローラには、磁界発生手段である永久磁石が、N極とS極とが交互になるようにして、配設されている。
このような画像形成装置では、次のような方法により可視像を形成する。まず、現像剤担持体の金属スリーブの表面に二成分現像剤を担持させ、マグネットローラを固定したまま、金属スリーブのみを回転させる。これにより、像担持体に対向する領域である現像領域へ、二成分現像剤を搬送することができる。その後、現像剤担持体と像担持体との間に印加された現像電界により、帯電したトナーのみを像担持体に静電付着させて、可視像が形成される。
また、二成分現像剤に含まれるトナーは、現像剤担持体を含む現像ユニット内において、キャリアと混合撹拌されることによって帯電する。このようなトナーの性質を利用した電子写真技術として、乾式二成分現像がある。この乾式二成分現像では、帯電したトナーの静電気力を用いて、トナーのハンドリングおよび画像形成を行なう。そのため、トナーの帯電量は、現像機構を制御するにあたって、最も重要な要素であり、様々な状況変化に対して安定していることが望まれる。
また、近年、印刷の高画質化および高速化が重要視される、プリンタまたは複写機等の画像形成装置において、特に重要となるのが現像剤の安定性である。すなわち、印刷の高画質化を達成するためには、決められた量のトナーを、決められた場所に迅速に配置する必要がある。電子写真技術では、トナーのハンドリングおよび画像形成に静電気力を利用しているため、静電気力以外の要因により生じる、例えば付着力等の外力に打ち勝つ必要がある。このため、トナーは或る程度以上の帯電電荷量を保持しなくてはならない。また、印刷の高速化に伴って、印刷枚数も増加するため、長期に亘って印刷可能とするには、現像剤に、長期間に亘った安定性が求められる。
このような要求を満たすために、現像剤に含まれるキャリアは、長期間に亘って、常にトナーを所望の極性および所望の帯電量に摩擦帯電させる必要がある。しかしながら、実際には、現像剤中において次のような問題がある。すなわち、現像剤中におけるキャリアの表面には、トナーとの衝突またはキャリア同士の衝突、さらには現像装置構成部材との衝突等により、表面にトナーの膜が形成される。このトナーの膜(トナースペント)が形成されることにより、キャリアの帯電能力は、使用時間と共に低下してしまう。このように、キャリアの帯電能力が低下することによって、低帯電トナーのキャリア離れ(トナー飛散)が生じ、画像形成装置内においてトナー汚染が生じるおそれもある。
これまで、上述のトナースペントを防止する様々な方法が考えられており、そのひとつとして、キャリアの表面に種々の樹脂を被覆する方法が提案されている。このとき、当該方法では、例えば樹脂の表面エネルギーを考慮する必要があり、これに関して次のような知見が得られている。
例えば、キャリアを被覆する樹脂として、スチレン−メタクリレート共重合体を用いた場合には、その被覆面は負帯電トナーに対する帯電性が優れている。しかしながら、当該共重合体の表面エネルギーは高いために、トナースペントが発生しやすく、現像剤としての寿命は長くない。また、表面エネルギーが極めて低い四フッ化エチレン重合体を被覆樹脂として用いた場合には、トナースペントの耐性は改善されるものの、キャリア自身が強く負に帯電するために、負帯電性であるトナーと共に使用することは困難である。
そこで、表面エネルギーの低い樹脂としてシリコーン樹脂を用い、当該シリコーン樹脂を含む被覆層によって被覆されたキャリアも数多く提案されている。例えば、特許文献1では、アルキッド樹脂に代表される変性シリコーン樹脂によって被覆されたキャリアが開示されている。また、特許文献2では、シリコーン樹脂の硬化触媒として有機錫化合物を用いており、被覆層を形成する際に、被覆層の厚さ方向に対して触媒濃度の勾配をつける方法が開示されている。また、特許文献3では、特許文献2に記載の被覆層の構成を利用し、被覆層の表面ほど抵抗値が低くなるように、抵抗値に傾斜を設ける技術が開示されている。
また、長期使用時のキャリアの抵抗値変化および、現像剤としての抵抗値変化が、トナー帯電量の安定性に関連するという知見も得られている。当該知見に鑑みた技術として、特許文献4では、キャリアの形状を不定形な範囲に規定し、被覆樹脂として上述のスチレン−メタクリレート共重合体を用いたキャリアが開示されている。ここでは、表面の凹凸構造の大きな不定形キャリア芯材をベースとした、樹脂被覆キャリアを用いている。このように、キャリアの表面に凹凸をつけることにより、キャリア同士の接触面が増えるため、現像剤の抵抗変化が小さくなる。これにより、現像剤中のトナー量に依存することなく、摩擦帯電量を維持することができる。
特開昭55−157751号公報(昭和55年12月8日公開) 特開昭60−201359号公報(昭和60年10月11日公開) 特開平7−160059号公報(平成7年6月23日公開) 特開2002−116582号公報(平成14年4月19日公開)
上述したように、高画質の画像形成を長期に亘って維持するために、キャリアとトナーとの接触摩擦帯電による当該トナーの帯電量の安定性向上は、極めて重要な課題である。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の技術では、トナースペントの付着を防止する手段は講じられているものの、付着してしまったトナースペントに対する軽減手段は施されていない。
また、特許文献2,3の技術において、硬化触媒として用いられる有機錫化合物は、近年の環境安全性に対する要請から、極微量の使用であっても規制の対象となるおそれがある。さらに、有機錫化合物を硬化触媒として用いて被覆層を形成した場合には、他の硬化触媒を用いた場合と比較して、樹脂の硬化速度が極めて速く、カーボンブラックに代表される樹脂に内添した固形物が樹脂外へ析出するおそれもある。
また、特許文献4に記載の技術では、現像剤の抵抗変化を小さくすることによって、トナーの量に依存することなくトナーの帯電量を維持することができる。しかしながら、トナースペントの堆積によるキャリア抵抗の増加、またはキャリア被覆層の削れによる抵抗の低下等が原因となる、現像剤の抵抗の増減を考慮していない。したがって、実際には、現像剤の抵抗値の変化低減に依存した、トナー帯電量の安定化は困難である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、トナー帯電量の安定性を向上させ、高画質の画像形成を長期に亘って維持することができるキャリアを提供することにある。
本発明に係るキャリアは、上記課題を解決するために、芯材の表面に被覆層を備えたキャリアであって、上記芯材の形状係数(SF−1)が119以上であり、上記芯材の形状係数に対する被覆層形成後の形状係数が90%以上、100%以下の範囲であり、撹拌試験時のブリッジ抵抗値は、1000V/cmの電界下における初期の値に対して、変化量ゼロから1/10以下の範囲で低下することを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係るキャリアの芯材は形状係数が119以上であり、当該芯材を被覆層によって被覆したキャリアの形状係数は、当該芯材の形状係数の90%程度まで低下する範囲から、ほぼキャリア芯材と同等の形状係数を維持した範囲にある。
具体的には、上記形状係数を満足する樹脂被覆層を有するキャリアは、凹凸を有する不定形な表面形状となる。このため、例えば、現像剤中においてキャリア同士が接触した場合に、お互いを削り合う。このように、キャリア同士がお互いを削りあうことによって、キャリアの被覆層は減少していく。このとき、キャリアのトナーへの帯電能力の評価として用いるブリッジ抵抗値において、1000V/cmの電界下における初期の値に対して、変化量ゼロから1/10以下の範囲で低下していることから、被覆層が減少していることが分かる。
このように、キャリア同士が削り合うことによって、トナースペントが発生しても、常に新しい面を表面に出すことができる。したがって、トナー帯電量の安定性を向上させ、高画質の画像形成を長期に亘って維持することができるという効果を奏する。
また、本発明に係るキャリアは、上記被覆層が、シリコーン系樹脂からなることが好ましい。
上記の構成によれば、本発明に係るキャリアの被覆層は、シリコーン系樹脂からなる。したがって、トナースペントの発生をより一層抑えることができるという効果を奏する。
また、上記シリコーン系樹脂は、チタン化合物またはアルミニウム化合物を硬化触媒として硬化されてなることが好ましい。
上記の構成によれば、本発明に係るキャリアの被覆層を形成しているシリコーン系樹脂は、チタン化合物またはアルミニウム化合物を硬化触媒として得られたものである。したがって、キャリアの表面を好適な硬さに調整することができるという効果を奏する。
また、本発明に係るキャリアは、平均粒子径が、35μm以上、45μm以下の範囲であることが好ましい。
上記の構成によれば、本発明に係るキャリアの平均粒子径は、35μm以上、45μm以下の範囲である。
具体的には、現像画像の高画質化にはキャリア粒子の小粒径化が必須となる。そのようなキャリア粒子の粒径としては、現行のプロセスでは45μmが上限となる。一方、キャリア粒子を小粒径化することにより、静電潜像の現像時にキャリアを現像してしまうような、所謂キャリア上がりが発生する。このため、キャリア粒子の粒径は下限も制限されており、現行のプロセスにおける実績では、粒径35μmが下限となる。
したがって、例えば、現像剤として用いた場合には、トナーの帯電量が安定化すると共に、高精細な画像を形成することができるという効果を奏する。
本発明に係るキャリアの製造方法は、上記課題を解決するために、形状係数(SF−1)が119以上である芯材の表面に、上記芯材の形状係数に対する被覆層形成後の形状係数の値が90%以上、100%以下の範囲となるように、被覆層を形成することを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係るキャリアの製造方法は、形状係数(SF−1)が119以上である芯材の表面に、キャリアの形状係数が上記芯材の形状係数の90%以上、100%以下の範囲となるように被覆層を被覆することによってキャリアを製造する。
したがって、本発明に係るキャリアと同様の効果を有するキャリアを製造することができる。
本発明に係る現像剤は、上記課題を解決するために、本発明に係るキャリアと、トナーとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る現像剤は、本発明に係るキャリアを用いている。したがって、トナー帯電量の安定性を向上させ、高画質の画像形成を長期に亘って維持することができるという効果を奏する。
本発明に係る現像方法は、上記課題を解決するために、本発明に係る現像剤を用いて現像を行なうことを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る現像方法は、本発明に係る現像剤を用いて現像を行なう。したがって、本発明に係る現像方法を採用することにより、高画質の画像形成を長期に亘って維持することができる。
本発明に係るキャリアは、以上のように、芯材の表面に被覆層を備えたキャリアであって、上記芯材の形状係数(SF−1)が119以上であり、上記芯材の形状係数に対する被覆層形成後の形状係数が90%以上、100%以下の範囲であり、撹拌試験時のブリッジ抵抗値は、1000V/cmの電界下における初期の値に対して、変化量ゼロから1/10以下の範囲で低下するので、トナー帯電量の安定性を向上させ、高画質の画像形成を長期に亘って維持することができるキャリアを提供することができるという効果を奏する。また、当該キャリアを用いた現像剤を提供することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について、図1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1に示すように、本実施の形態に係る現像剤7は、キャリア1とトナー4とからなる。以下に、キャリア1、トナー4、および現像剤7について説明する。
(キャリア)
本実施の形態に係るキャリア1は、芯材2と、芯材2を被覆する被覆層3とから構成されている。
芯材2とは、キャリア1の芯材となる粒子のことである。その材質としては、当分野において常用される材質である限り限定されないが、例えば、鉄、銅、ニッケル、およびコバルト等の磁性金属、またフェライト、およびマグネタイト等の磁性金属酸化物が例示できる。このように、芯材2が磁性体であることにより、磁気ブラシ現像法に用いる現像剤7として、好適なキャリア1を得ることができる。
芯材2の粒子径としては、現像剤7として用いることができる大きさであれば特に限定されないが、平均25〜70μmの範囲であることが好ましく、平均35〜45μmの範囲であることがより好ましい。芯材2の粒子径がそのような範囲であることにより、現像剤7としての取り扱い、または芯材2への被覆層3の被覆が容易になるという効果を奏する。
また、本発明に係るキャリア1は、芯材2の形状係数(SF−1)が119以上であればよい。
形状係数(SF−1)(以下、単に「形状係数」と称することもある)とは、粒子の形状等の形態を表現する係数として一般的に使用される評価値である。当該形状係数は、例えば、走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡等がとらえた、粒子画像の面積、長・短径、および周長等を高精度に定量解析することによって測定される値である。なお、この定量解析は、画像解析という評価手法に基づいたものであり、例えば、イメージ計測アプリケーション(VE−H2A:株式会社キーエンス社製)を用いて行なうことができる。
また、形状係数の値は、上述の画像解析によって得られた粒子の面積、長・短径、および周長等を用いて算出することができる。なお、当該形状係数は、複数の粒子から得られた値の平均値を用いて算出しており、本明細書においては、300粒の平均値を用いて算出している。具体的には、粒子の形状係数(SF−1)は、下記の数式(1)に示すように、キャリア1の粒子の長径である最大長Rを2乗した値を、キャリア1の粒子の投影面積Sで割った値に、π/4を掛け、さらに100倍することによって得られる値である。
Figure 2009258384
このようにして得られた形状係数の値は、100に近いほど真球に近づき、100から離れるほど凹凸のある不定形な形をとっていることを意味する。
そのような表面形状を有する芯材2の製造方法の一例を以下に説明するが、本発明の芯材2の製造方法はこれに限定されるものではない。
まず、上述した芯材2の構成要素である磁性金属、または磁性金属酸化物を微粉砕する。この粉砕物に、水、バインダー樹脂、および分散剤を加えてスラリーにする。その後、該スラリーを湿式粉砕し、乾燥させることによって造粒物が得られる。ここまでの工程において、形状係数に大きく反映するのは第一段階の微粉砕工程であり、造粒物を構成する最小単位である粒塊の大きさを決定する。
次に、得られた造粒物を仮焼し、再度微粉砕することによって、上記と同様のスラリーにする。その後、本造粒および本焼成を経て、さらに解砕工程に至ることによって、芯材2の粒子が得られる。
ここで、芯材2の粒径は、該解砕工程における解砕度合いによって決まる。また、粒塊の大きさおよび上記本焼成の条件を変えることによって、完全な球形から不定形まで芯材2の表面形状を操作することができる。
被覆層3とは、芯材2の表面を被覆する層である。被覆層3は、芯材2を被覆可能なものである限り限定されないが、例えば、結着樹脂によって構成されている。上記結着樹脂としては、被覆層3として用いることができる限り限定されず、例えば、シリコーン系樹脂が挙げられるが、その中でも架橋型シリコーン樹脂であることが好ましい。
この架橋型シリコーン樹脂とは、下記の化学式(1)に示すような構成を有する、従来公知のシリコーン樹脂である。
Figure 2009258384
なお、化学式(1)中の複数のRは、同一または異なる一価の有機基を示す。
また、Si(ケイ素)原子が架橋する際の反応様式としては、Si原子に結合する水酸基同士、または水酸基と「−OX」基とが、加熱脱水反応または常温硬化反応等によって架橋する形式が挙げられる。以下に示す化学式(2)は、加熱脱水反応の反応式であり、化学式(3)は、常温硬化反応の反応式である。
Figure 2009258384
Figure 2009258384
なお、「−OX」基とは、アセトキシ基、アミノキシ基、アルコキシ基、またはオキシム基を表わす。このようにSi(ケイ素)原子同士が架橋することによって、樹脂が硬化する。
このように、被覆層3の結着樹脂として架橋型シリコーン樹脂を用いることにより、本発明に係る芯材2の表面に結着樹脂を被膜することが容易になるという効果を奏する。そのような架橋型シリコーン樹脂としては、芯材2を被覆できる限り限定されず、市販の架橋型シリコーン樹脂を用いることが可能であるが、例えば、SR2400、SR2410、SR2411、SR2510、SR2405、840RESIN、804RESIN(何れも東レダウコーニング(株)製)、KR271、KR272、KR274、KR216、KR280、KR282、KR261、KR260、KR255、KR266、KR250、KR251、KR155、KR152、KR214、KR220、KR350、KR400、X−4040−171、KR201、KR5202、およびKR3093(何れも信越化学工業(株)製)等が例示できる。なお、架橋型シリコーン樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
さらに、架橋型シリコーン樹脂の中でも、化学式(1)においてRによって示される1価の有機基がメチル基であるものが好ましい。このように、Rがメチル基である架橋型シリコーン樹脂は、架橋構造が緻密である。したがって、当該架橋型シリコーン樹脂を用いて被覆層3を形成した場合には、撥水性および耐湿性等の良好なキャリア1が得られるという効果を奏する。しかしながら、架橋構造が緻密になりすぎると、被覆層3が脆くなる傾向があるため、架橋型シリコーン樹脂の分子量の選択が重要となる。
架橋型シリコーン樹脂は、その性質の違いにより、加熱硬化型シリコーン樹脂、および常温硬化型シリコーン樹脂に分けられるが、何方も本発明の被覆層3として用いることができる。例えば、加熱硬化型シリコーン樹脂を用いた場合には、当該樹脂を架橋させるためには、例えば、200〜250℃程度に加熱する必要がある。また、常温硬化型シリコーン樹脂を用いた場合には、当該樹脂を硬化させるための加熱は必要としないが、硬化時間を短縮するためには、例えば、150〜280℃程度に加熱することが好ましい。
また、本発明に係る被覆層3の結着樹脂は、上述のシリコーン系樹脂に加え、さらに他の樹脂を含んでいてもよい。そのような樹脂としては、シリコーン系樹脂によって形成される被覆層3の好ましい特性を損なわない限り限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド、ポリエステル、アセタール樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン、これらの共重合体樹脂、および配合樹脂等が例示できる。
被覆層3を芯材2に被覆する際の形態としては、芯材2を被覆することができる限り限定されないが、例えば、上記結着樹脂等の被覆層3の構成成分である上記結着樹脂を溶媒に溶解させた溶液状であってもよい。このように、被覆層3の構成成分が溶液状であることにより、芯材2を容易に被覆することができるという効果を奏する。なお、上記溶媒としては、被覆層3の構成成分を溶解可能なものであれば特に限定されないが、例えば、有機溶媒が好適である。また、当該有機溶媒のうち、例えば、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類、アセトンおよびメチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフランおよびジオキサン等のエーテル類、または高級アルコール類を好適に用いることができる。なお、上記有機溶媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上の混合溶媒であってもよい。
本発明に係る被覆層3は、帯電量調整剤または導電性微粒子を必要に応じてさらに含んでいてもよい。
帯電量調整剤とは、トナー4への帯電量を調整するために被覆層3に含有される調整剤である。帯電量調整剤としては、トナー4への帯電量を調整することができる限り限定されないが、例えば、電子供与性の官能基を有するシランカップリング剤を用いることができる。さらに、帯電量調整剤は、上記官能基としてアミノ基を置換したアミノシランカップリング剤であることがより好ましい。帯電量調整剤としてアミノシランカップリング剤を用いることにより、トナー4に充分な電荷を付与し、かつ被覆層3の機械的強度等を著しく低下させることが無いという効果を奏する。そのようなアミノシランカップリング剤としては、特に限定されず、従来公知のものを使用することができるが、例えば、以下の一般式(2)によって表されるものを用いることができる。
(Y)Si(R) ・・・(2)
なお、一般式(2)において、m個のRは同一または異なるアルキル基、アルコキシ基、または塩素原子を示す。また、n個のYは同一または異なるアミノ基を含有する炭化水素基を示す。mおよびnは、それぞれ1〜3の整数を示し、m+n=4である。
また、上記一般式(2)において、Yによって示されるアミノ基を含有する炭化水素基としては、例えば、−(CH−X(式中、Xはアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノアルキルアミノ基、フェニルアミノ基またはジアルキルアミノ基を示し、aは1〜4の整数を示す)、−Ph−X(式中、Xは前記に同じであり、−Ph−はフェニレン基を示す)等が挙げられる。Rによって示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖、または分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。これらの中でも、本実施の形態に係る帯電量調整剤として、メチル基またはエチル基が好ましい。
ここで、上述のRおよびYの例示を一般式(2)に適用した、アミノシランカップリング剤の具体例としては、例えば、HN(HC)Si(OCH、HN(HC)Si(OC、HN(HC)Si(CH)(OCH、HN(HC)HN(HC)Si(CH)(OCH、HNOCHN(HC)Si(OC、HN(HC)HN(HC)Si(OCH、HN−Ph−Si(OCH(式中−Ph−はp−フェニレン基を示す)、Ph−HN(HC)Si(OCH(式中Ph−はフェニル基を示す)、および(HN(HC)Si(OCH等が例示できる。なお、アミノシランカップリング剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、帯電量調整剤の使用量は、トナー4に充分な電荷を付与し、かつ被覆層3の機械的強度等を著しく低下させることが無い範囲であれば特に限定されない。そのような範囲の使用量としては、例えば、被覆層3に含まれる上記結着樹脂を100重量部とした場合、当該帯電量調整剤は、結着樹脂に対して10重量部以下であることが好ましく、さらに0.01〜10重量部の範囲であることが好ましい。
導電性微粒子とは、結着樹脂に導電性を発現させるために結着樹脂に添加される微粒子を指す。そのような微粒子としては、導電性を発現させることができる限り限定されず、例えば、導電性カーボンブラックまたは導電性酸化チタン等の微粒子を用いることができるが、導電性カーボンブラックであることが好ましい。当該微粒子が導電性カーボンブラックであることにより、少ない添加量でも導電性を発現させることができる。しかしながら、現像剤7にカラートナーを用いた場合、現像剤7中のキャリア1の表面から、上記カーボン粒子が脱離するおそれがある。例えば、このようなカーボン粒子の脱離が発生した場合には、現像した際に色にごりの原因となり、現像画像の品質を低下させるおそれがある。したがって、この場合には、アンチモンをドープした導電性酸化チタン等が有用である。
(キャリアの製造方法)
次に、本発明に係るキャリア1の製造方法の一例について、以下に説明する。なお、以下の説明においては、便宜上、結着樹脂をシリコーン樹脂とし、帯電量調整剤をアミノシランカップリング剤とした場合を例に挙げて記載する。
本発明のキャリア1の製造方法は、形状係数(SF−1)が119以上である芯材2の表面に、芯材2の形状係数に対する被覆層3の形成後の形状係数が90%以上、100%以下の範囲となるように、被覆層3を形成する方法である。
例えば、芯材2の表面に被覆層3の構成成分からなる溶液を塗布して塗布層を形成し、加熱、減圧、またはそれらの併用により、塗布層から有機溶媒を揮発除去し、さらに乾燥時または乾燥後に塗布層を加熱硬化または単に硬化させることによって、被覆層3が形成され、キャリア1が製造される。
具体的には、まず被覆層3の構成成分を作製するために、所定量のシリコーン樹脂(結着樹脂)およびアミノシランカップリング剤(帯電量調整剤)を混合する。このとき、必要に応じてシリコーン樹脂以外の樹脂、および二官能シリコーンオイル等の添加剤を適量加えてもよい。次に、これらの混合物を有機溶媒に溶解させて溶液状(以下、「被覆樹脂液」と称する)にする。このようにして得られた被覆樹脂液を芯材2の表面に塗布する。この塗布方法としては、芯材2を被覆できる限り限定されないが、例えば、浸漬法、スプレー法、および流動層法等が挙げられる。
浸漬法とは、芯材2を被覆樹脂液に浸漬する方法であり、スプレー法とは、芯材2に被覆樹脂液を噴霧する方法であり、また、流動層法とは、流動気流により浮遊状態にある芯材2に被覆樹脂液を噴霧する方法である。これら方法のうち、膜形成を容易にできることから、浸漬法が好ましい。
ここで、芯材2の表面に被覆樹脂液を塗布するときには、溶媒蒸発によって起きる樹脂の析出と、シリコーン樹脂の硬化および添加剤の樹脂中への取込みとの両方のバランスを取る必要がある。これらは加熱温度や減圧量等によっても大きく変わるものであるが、そのためには、或る程度の時間が必要とされる。そこで、被覆樹脂液を好適に塗布するための硬化促進剤として、例えば硬化触媒を用いてもよい。
硬化触媒とは、芯材2に被覆層3の構成成分を溶解させた溶液に加えることによって、当該溶液が硬化する速度を調整する触媒である。そのような硬化触媒としては、硬化促進剤として能力の高いものであれば限定されないが、例えば、アルミニウム化合物、およびチタン化合物等の有機化合物触媒が挙げられる。これらの触媒は、反応速度が速すぎないため、シリコーン樹脂を硬化させる触媒として適している。また、当該樹脂に添加した微粒子が、樹脂の外へ析出するのを防ぐことができるという点においても、当該触媒を用いることがより好ましい。なお、これらの硬化触媒は、被覆樹脂溶液100重量部に対して0.2〜5重量部含まれていることがより好ましい。
また、芯材2の表面に被覆樹脂液が塗布された後、例えばシリコーン樹脂として、加熱硬化型シリコーン樹脂を用いた場合には、塗布層に熱硬化処理が施される。この熱硬化処理は、シリコーン樹脂の種類に応じて加熱温度を選択しながら行なう。なお、本実施の形態に係る被覆樹脂液においては、樹脂を硬化できる温度であれば特に限定されないが、例えば150〜280℃程度に加熱することが好ましい。また、シリコーン樹脂として常温硬化型シリコーン樹脂を用いた場合には、加熱は必要無いが、形成される被覆層3の機械的強度を向上させること、または硬化時間を短縮すること等を目的として加熱してもよい。その際の加熱温度は、被覆層3の機械的強度の向上および、硬化時間を短縮することができる温度であれば特に限定されないが、例えば、150〜280℃程度に加熱すればよい。
なお、被覆樹脂液の全固形分濃度は特に制限されないが、被覆層3に覆われたキャリア1の形状係数が、芯材2の形状係数の90%以上、100%以下の範囲となるように調整すればよい。例えば、芯材2への塗布作業性等を考慮して、硬化後の被覆層3の膜厚は、3μm以下であればよく、好ましくは0.1〜2μm程度になるように調整すればよい。
このように、上記形状を有するキャリア1は、トナー4を帯電させるためにより好ましい形状となっている。なお、キャリア1のトナー4への帯電能力の評価には、ブリッジ抵抗値を用いる。ブリッジ抵抗値は、図4に示すような測定治具300を用いて、キャリア1に電圧を印加したときの電流値を測定し、得られた値に基づいて算出する。
この測定治具300は、図4に示すように、基板(アクリル樹脂板)30と、アルミ製の電極31と、磁石32とを備えている。電極31は、基板30の上に2つ配設されており、また、電極31に配設された磁石32は、N極とS極とが対向するように配置されている。
また、キャリア1のブリッジ抵抗測定は、以下の手順により測定する。
まず、電極31の間にキャリア1を挿入する。次に、キャリア1を電極31の間に保持して、電極31に電圧を1Vステップで目的の電圧まで印加したときの電流値を計測する。さらに、この電流値に基づいて算出した値を、ブリッジ抵抗値とする。
なお、本発明に係るキャリア1では、このようにして算出された撹拌試験時のブリッジ抵抗値が、1000V/cmの電界下における初期の値に対して、変化量ゼロから1/10以下の範囲で低下する。
(トナー)
本実施の形態に係るトナー4は、図1に示すように、母材となるトナー核5に、粒子径の異なる2種類以上の外添剤6が添加されている。
トナー核5とは、トナー4を構成する主要な核となるものであり、例えば紙等の媒体に付着することによって、画像を形成するものである。トナー核5には、結着樹脂および着色剤を原料の必須成分として用いる限り特に限定されないが、それ以外に、例えば帯電制御剤および離型剤等を必要に応じて含んでいてもよい。
結着樹脂とは、所謂ワックスと呼ばれるものであり、トナーを紙表面に固定する際の糊として機能する添加物である。そのような結着樹脂としては、特に限定されるものではないが、黒トナー用またはカラートナー用の公知の結着樹脂を用いてもよく、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂等のスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン、およびエポキシ樹脂等が挙げられる。なお、結着樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ここで、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合、当該ポリエステル樹脂を得るための芳香系のアルコール成分としては、特に限定されないが、例えばビスフェノールA、ポリオキシエチレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、および、これらの誘導体等が挙げられる。
なお、上記ポリエステル樹脂の多塩基酸成分としては、特に限定されないが、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の二塩基酸類、トリメリット酸、トリメチン酸、ピロメリット酸等の三塩基以上の酸類および、これらの無水物、低級アルキルエステル類等が挙げられるが、耐熱凝集性の点からテレフタル酸またはその低級アルキルエステルが好ましい。
ここで、結着樹脂として用いる上記ポリエステル樹脂の酸価は、特に限定されないが、5〜30mgKOH/gの範囲であることが好ましい。例えば、上記ポリエステル樹脂の酸価が5mgKOH/g未満である場合には、当該樹脂の帯電特性が低下し、また後述する帯電制御剤がポリエステル樹脂中に分散し難くなる。これにより、帯電量の立ち上がり、またはトナー4の連続使用による繰り返し現像の帯電量安定性への悪影響を及ぼすおそれがある。
着色剤としては、画像を形成することができるものであれば限定されないが、例えば、イエロートナー用着色剤、マゼンタトナー用着色剤、シアントナー用着色剤、およびブラックトナー用着色剤等が挙げられる。
具体的には、イエロートナー用着色剤としては、特に限定されないが、例えば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17等のアゾ系顔料、黄色酸化鉄、黄土等の無機系顔料、C.I.アシッドイエロー1等のニトロ系染料、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19、およびC.I.ソルベントイエロー21等の油溶性染料等が挙げられる。
マゼンタトナー用着色剤としては、特に限定されないが、例えば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10、およびC.I.ディスパーズレッド15等が挙げられる。
シアントナー用着色剤としては、特に限定されないが、例えば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー 25、およびC.I.ダイレクトブルー86等が挙げられる。
ブラックトナー用着色剤は、得ようとするトナー4の設計特性に応じて、適宜選択すればよく、特に限定されないが、例えば、チャンネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラック、ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、およびアセチレンブラック等のカーボンブラックが挙げられる。
また、上記顔料以外にも、紅色顔料、緑色顔料等を使用してもよい。なお、着色剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、同色系のものを2種以上用いることができ、さらには、異色系のものをそれぞれ1種または2種以上用いることもできる。
着色剤の形態としては、着色可能である限り限定されないが、例えば造粒形態であるマスターバッチの形態で使用されてもよい。このような着色剤のマスターバッチの製造方法は、特に限定されないが、例えば、従来公知のマスターバッチと同様にして製造することができる。例えば、合成樹脂の溶融物と着色剤とを混練して着色剤を合成樹脂中に均一に分散させた後、得られる溶融混練物を造粒することによって製造することができる。上記合成樹脂としては、特に限定されないが、トナー核5の結着樹脂と同種のものか、またはトナー核5の結着樹脂に対して良好な相溶性を有するものを使用することができる。このとき、合成樹脂と着色剤との使用割合は、特に制限されないが、合成樹脂100重量部に対して、着色剤は30〜100重量部であることが好ましい。なお、マスターバッチは、粒径2〜3mm程度に造粒される。
また、着色剤の使用量は、特に制限されないが、結着樹脂100重量部に対して5〜20重量部であることが好ましい。これはマスターバッチ量ではなく、マスターバッチに含まれる着色剤そのものの量である。この範囲における量の着色剤を用いることによって、トナー4の各種物性を損なうことなく、高い画像濃度を有し、画質品位の非常に良好な画像を形成することができるという効果を奏する。
帯電制御剤とは、トナーの帯電量を他の内包物質よりも強く支配する添加剤である。そのような帯電制御剤としては、特に限定されるものではないが、一般的には金属錯体が用いられている。その他にも、例えば、四級アンモニウム塩、サリチル酸亜鉛、および金属モノアゾ染料等を用いても良い。
離型剤とは、トナーが紙に定着する際に、紙と定着ローラとの剥離性を向上させるものである。そのような離型剤としては、この分野で常用されるものであれば特に限定されないが、例えば、パラフィンワックスとその誘導体、マイクロクリスタリンワックスとその誘導体等の石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックスとその誘導体、ポリオレフィンワックスとその誘導体、低分子量ポリプロピレンワックスとその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックス等)とその誘導体等の炭化水素系合成ワックス、カルナバワックスとその誘導体、ライスワックスとその誘導体、キャンデリラワックスとその誘導体、木蝋等の植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋等の動物系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステル等の油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸とその誘導体、長鎖アルコールとその誘導体、シリコーン系重合体、および高級脂肪酸等が挙げられる。なお、誘導体には、ワックスの酸化物、ビニル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、およびビニル系モノマーとワックスとのグラフト変性物等が含まれる。なお、離型剤の使用量は特に制限されず、広い範囲から適宜選択できるが、結着樹脂100重量部に対して0.2〜20重量部であることが好ましい。
また、トナー核5には、上述したように、粒子径の異なる2種類以上の外添剤6が添加されている。外添剤6がトナー核5に添加されていることにより、キャリア1の表面への付着による帯電の低下を引き起こすことなく、長期的かつ安定的にトナー4を帯電させることができる。そのような外添剤6としては、特に限定されないが、この分野で常用されるものを使用でき、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、およびチタン酸バリウム等が挙げられる。
また、外添剤6は、粒子径の異なる2種類以上を併用しており、その値は特に限定されないが、少なくとも1種類の粒子径が、例えば0.1μm以上であることが好ましい。そのような粒子径の外添剤6を使用することにより、特にカラートナーにおいて、転写性が向上すると共に、外添剤6のキャリア1の表面への付着による帯電低下を引き起こすことなく、長期的かつ安定的にトナー4を帯電させことができる。なお、外添剤6の使用量は、特に制限されないが、例えば、トナー4を100重量部とした場合、当該トナー4には、外添剤6が0.1〜3.0重量部の割合で添加されていることが好ましい。
(トナーの作製方法)
トナー4の作製方法の一例を以下に説明するが、本実施の形態に係るトナー4を得る方法は、この作製方法に限定されるものではない。
まず、外添剤6以外のトナー核5の原料を、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ、メカノミル、またはQ型ミキサ等の混合機によって混合する。このようにして得られる原料混合物を、2軸混練機、1軸混練機、または連続式2本ロール型混練機等の混練機によって、70〜180℃程度の温度にて溶融混練し、その溶解混練物を冷却して固化する。その後、当該溶融混練物は、例えば、カッターミル、またはフェザーミル等によって粗粉砕される。この粗粉砕物は、例えば、ジェットミル、または流動層型ジェット粉砕機等を用いてさらに微粉砕する。その結果、所望の粒度分布を有する非磁性のトナー核5が得られる。なお、上記粉砕機は、複数の方向からトナー核の粒子を含む気流を衝突させることによって、トナー核の粒子同士を衝突させ、これにより、トナー核の粒子の粉砕を行なう装置である。
次に、得られたトナー核5に対して、外添剤6を添加する。このとき、外添剤6を添加する方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いて添加すればよい。このようにして、トナー4を製造することができる。
(現像剤)
現像剤7は、キャリア1およびトナー4を混合することにより製造される。キャリア1およびトナー4の混合割合は、特に限定されないが、例えば、カバレッジθの値((トナー4の総投影面積/キャリア1の総表面積)×100)が50〜75%程度のものを用いることができる。このカバレッジθとは、(キャリア1の体積平均粒子径/トナー4の体積平均粒子径)が5以上である現像剤7において、キャリア1の総表面積(全キャリア粒子の表面積の総和)に対するトナー4の総投影面積(全トナー粒子の投影面積の総和)の割合を示す。なお、上記カバレッジθの値は、高速印字向け画像形成装置(A4サイズの画像で40枚/分以上)に用いることを考慮した値がより好ましい。
(現像装置および画像形成装置)
次に、本実施の形態に係る現像剤7を好適に用いることができる現像装置および画像形成装置について、図2に基づいて説明すると以下の通りである。
画像形成装置としては、従来公知の電子写真方式の画像形成装置を用いることができる。また、本実施形態に好適に利用することができる画像形成装置は、これに限定されないが、現像装置100と、像担持体12と、帯電手段と、露光手段と、転写手段と、定着手段とを備えている。
図2に示す現像装置100は、本発明のキャリア1を用いて作製された現像剤7を用いて現像する装置であり、現像ユニット15と、トナーホッパー13とを備えている。また、現像ユニット15の内部には、攪拌スクリュー10と、現像剤担持体(現像剤搬送担持体)11とが配設されており、現像剤7を格納している。また、攪拌スクリュー10の下方には、トナー濃度センサー14が設けられている。
ここで、現像装置100による現像方法の一例について、以下に説明する。まず、現像ユニット15の内部において、予め投入された本発明のキャリア1およびトナー4からなる現像剤(二成分現像剤)7を、攪拌スクリュー10によって攪拌・帯電する。この現像剤7は、磁界発生手段が内部に配設されている現像剤担持体11に搬送されることにより、現像剤担持体11の表面に保持される。このようにして、現像剤担持体11の表面に保持された現像剤7は、図示しない現像剤規制部材により一定層厚に規制された後、現像剤担持体11および像担持体12の近接領域に形成される現像領域に搬送される。
次に、現像領域に搬送された現像剤7から可視像を形成する工程について、以下に説明する。
まず、静電荷像を形成し得る感光層を表面に有した像担持体12において、その表面に所定の電位を帯電させる。次に、表面が帯電状態にある像担持体12に、画像情報に応じた信号光を照射することによって、像担持体12の表面に静電荷像(静電潜像)を形成する。次に、現像装置100からトナー4が供給されることによって現像された像担持体12の表面のトナー像を、中間転写体に転写した後、記録媒体に転写し、記録媒体表面のトナー像を記録媒体に定着させる。これにより、記録媒体に画像を形成することができる。
ところで、現像装置100では、現像剤担持体11に交流バイアス電圧を印加して形成される振動電界下において、像担持体12上の静電荷像を反転現像法で顕像化する。このとき、可視像形成によるトナー4の消費量は、トナー濃度センサー14により検知される。このトナー濃度センサー14は、トナー4が予め規定されている濃度に達しているか否かを検知するものである。従って、トナー濃度センサー14の検知結果により、規定されているトナー4の濃度に達するまで、トナーホッパー13からトナー4が補給される。これにより、現像ユニット15内部の現像剤7におけるトナー4の濃度は、略一定に保たれる。
また、トナー像の記録媒体への転写後に像担持体12の表面に残留するトナー4、紙粉等、および上記中間転写体に付着した余分なトナー4等は、クリーニング手段によって除去される。
なお、画像形成装置において静電荷像を現像する場合には、像担持体12上の静電荷像を反転現像法によって顕像化する現像工程は、トナー4の各色において実行される。また、中間転写体上に互いに色の異なる複数のトナー4の像を重ね合わせることによって、多色のトナー像が形成される。なお、本実施形態では、中間転写体を用いた中間転写方式を採用しているが、像担持体12から直接、記録媒体にトナー像を転写する構成が用いられてもよい。
<キャリアの作製>
本実施例では、キャリアを次のように作製した。
芯材には、形状係数(SF−1)が119となるMn−Mg系フェライト粒子(メーカー:同和鉄粉、飽和磁化65emu/g、平均粒径φ43μm)を用いた。芯材を被覆する被覆層には、結着樹脂としてシリコーン樹脂A(メーカー:信越化学工業株式会社、製品名:KR−350)、およびシリコーン樹脂B(メーカー:信越化学工業株式会社、製品名:KR−400)を用い、当該樹脂をトルエンに分散させて溶液とした。また、この樹脂に、導電性微粒子(導電剤)(メーカー:富士色素株式会社、製品名:9−19−1)、カップリング剤(アミノシランカップリング剤)(メーカー:東レ・ダウコーニング株式会社、製品名:AY43−059)、および硬化触媒であるアルミニウム化合物触媒(メーカー:信越化学工業株式会社、製品名:CAT−AC)を添加した。
次に、上記被覆層の構成成分からなる溶液を用いて、浸漬法により芯材の表面を厚さ0.5μmとなるように被覆した。このとき、トルエン溶液に分散したシリコーン樹脂Aおよびシリコーン樹脂Bの質量は、1回の樹脂塗布作業で処理を行なう芯材の質量2kgに対して、それぞれ0.2%、1.0%とした。
樹脂の塗布処理をした後、処理容器から取り出されたキャリアを、焼成温度200℃、1時間による硬化過程を経て、目開き150μmのふるいにより篩い掛けすることにより、本実施例のキャリアとした。
<キャリアの攪拌試験>
次に、キャリアのブリッジ抵抗を測定するための下準備として、図3に示すような攪拌試験装置200を用いて、キャリアの攪拌試験を行なった。図3に示すように、攪拌試験装置200は、モーター20と、撹拌スクリュー21と、ステンレス製のシャフト22とを備えている。
モーター20としては、回転速度を0rpm〜12,500rpmまで可変することができるものであればよいが、スリーワンモーター(商品名)を用いた。モーター20には、直径30mmの3枚羽根からなる撹拌スクリュー21が、直径6mmのステンレス製のシャフト22を通じて接続されている。撹拌スクリュー21の撹拌羽根は、厚さ1mmのステンレス製であり、各羽根の仰角は20度である。当該容器23の内径は32mmであり、その内面の側壁と上述の撹拌スクリュー21の外周円とのクリアランスが1mmとなる。撹拌スクリュー21の回転中芯軸と容器23の中芯軸とは一致するように配置され、容器23内において撹拌スクリュー21は規定回転数で撹拌する。このとき、撹拌スクリュー21の回転底面と容器23の内面との間隔は1mmである。キャリア1は、ガラス製の円筒型容器23に投入される。
次に、攪拌試験装置200を用いた撹拌試験方法について以下に説明する。
まず、容器23内にキャリア1を25g入れ、撹拌スクリュー21の回転速度を900rpmにして回転させた。このとき、撹拌スクリュー21は、キャリア1を容器23の底部へ押し付ける向きに回転させた。このようにして60分間撹拌させることによって、後述のブリッジ抵抗値の測定等に用いるキャリア1が得られた。
<キャリアのブリッジ抵抗値の測定>
ここで、上記の攪拌試験によって得られたキャリア1を用いて、キャリア1のブリッジ抵抗値の測定を行なった。ブリッジ抵抗値は、図4に示すような測定冶具300を用いて測定した。測定冶具300の詳細な構成は以下の通りである。電極31は、その大きさが10mm×40mmの並行平板電極であり、基板30の上に2つ配設されている。そして、この2つの電極31の間隔は1mmである。また、電極31に配設された磁石32は、N極とS極とが対向するように配置されている。磁石32は、表面磁束密度が1500ガウスであり、対向する部分の磁石32の面積は10mm×30mmである。
キャリア1のブリッジ抵抗値は、以下の手順により測定した。
まず、電極31の間にキャリア1を200mg挿入した。次に、キャリア1を電極31の間に保持して、電極31に直流電圧を1Vステップで800Vまで印加したときの電流値を計測した。さらに、この電流値に基づいて抵抗値を算出し、その値をブリッジ抵抗値とした。
以下に、上記の作製方法により得られたキャリア1の形状係数(SF−1)について説明する。
<実施例1>
実施例1では、芯材の形状係数(SF−1)が119であるキャリアを試料として、撹拌試験装置にて60分間撹拌を行ない、その前後のブリッジ抵抗値を測定した。このとき、キャリアの形状係数(SF−1)は114となるように樹脂を被覆しており、この値は使用した芯材における形状係数の90%以上、100%以下の範囲にある。なお、本実施例に用いる形状係数(SF−1)は、300粒子の形状係数を測定し、その平均値をキャリアの形状係数とした。
図5は、実施例1の試料の印加電圧−電流特性を示したグラフである。このグラフに示すように、低印加電圧の領域から高印加電圧の領域まで、全ての範囲において60分後の電流値は撹拌試験前の値と比べて増加している。これは、キャリアの被覆膜が、撹拌に伴う摺擦によって削り取られ、薄くなった結果である。
<比較例1>
次に、形状係数の異なる芯材を用いて、4種類のキャリアを作製した。これらの芯材およびキャリアの形状係数を以下の表1に示す。このとき、キャリアの形状係数は、使用した芯材の形状係数に対して、90%以上、100%以下の範囲にある。なお、実施例1において用いた試料は、表1および図6のグラフ中におけるサンプル2として示した。
Figure 2009258384
図6は、表1に記載の4種類の試料において、印加電圧100Vにおける撹拌試験前後の電流値を比較した結果を示したグラフである。このグラフに示すように、芯材の形状係数が105であるサンプル1のみ、撹拌試験前後の電流値に殆ど変化が見られないという結果が得られた。
この実験結果から、撹拌試験時のキャリアの抵抗変化(被覆樹脂の削れ)は、芯材の形状に依存することが明らかである。また、芯材の形状のばらつきを考慮すると、被覆樹脂を好適に削るためには、形状係数120程度の芯材を用いる必要があると結論できる。
次に、形状係数120の芯材を用いて、被覆樹脂の膜厚を変えた3種類のキャリアを作製した。
Figure 2009258384
図7は、図6と同様に、各サンプルの印加電圧100Vにおける電流値を比較した結果を示したグラフである。このグラフに示すように、芯材に対する被覆キャリアの形状係数の比が85%であるサンプル7のみ、撹拌試験前後の電流値に殆ど変化が見られないという結果が得られた。
この実験結果から、キャリアの被覆の削れには、芯材に対するキャリアの形状係数の比率として、形状係数のばらつきを考慮すると、90%程度の条件を満足する必要があると結論できる。
また、被覆樹脂の削れを好適に生じさせるためには、被覆樹脂を削る凸部の機能を担う芯材の形状が重要であると結論できる。すなわち、凸部が削る対象となる樹脂被覆層は、凸部を覆い隠さない程度の膜厚で存在する必要がある。
<キャリアの帯電安定性評価>
次に、本実施例により得られたキャリアと、画像形成装置(シャープ株式会社製デジタルフルカラー複合機MX−6200N“プリント速度:<カラー>41ppm”)とを用いて、現像剤の帯電安定性を評価した。
表2のキャリアからサンプル5〜7を選択し、各々のキャリアに対して上述の現像剤の設定説明通りにトナーを配合し、カバレッジθ=70%である現像剤とした。図8は、印字枚数に対するトナーの比電荷量(トナーの帯電量を、その質量で割った値)を測定した結果を示すグラフである。この結果から明らかなように、印字枚数の経過に対して、比電荷量の安定しているサンプルがサンプル5,6であり、このサンプルの撹拌試験装置を用いたブリッジ抵抗値の変化量、即ち、ブリッジ抵抗値の初期値に対する60分撹拌試験後に得られたブリッジ抵抗値の比は、1/10以下であることが分かった。
本発明に係るキャリアは、トナー帯電量の安定性を向上させ、高画質の画像形成を長期に亘って維持することができるので、例えば、プリンタまたは複写機等の画像形成装置に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るキャリアとトナーとからなる現像剤を模式的に示す概略の断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置を示す概略の正面図である。 キャリアの被覆膜削れ試験を行なう撹拌試験装置を示す概略の正面図である。 キャリア粒子のブリッジ抵抗値を測定するための冶具を示す概略の正面図である。 ブリッジ抵抗値測定冶具を用いてキャリアを測定したときの、印加電圧−電流特性の結果を示すグラフである。 キャリアの、撹拌試験前後の抵抗値変化を表すグラフである。 キャリアの、撹拌試験前後の抵抗値変化を表すグラフである。 実施例のキャリアを用いた現像剤のエージング試験過程での印字枚数に対するトナーの比電荷量変動を示すグラフである。
符号の説明
1 キャリア
2 芯材
3 被覆層
4 トナー
5 トナー核
6 外添剤
7 現像剤
10 撹拌スクリュー
11 現像剤担持体
12 静電潜像担持体
13 トナーホッパー
14 トナー濃度センサー
15 現像ユニット
100 現像装置
200 攪拌試験装置
300 測定冶具

Claims (7)

  1. 芯材の表面に被覆層を備えたキャリアであって、
    上記芯材の形状係数(SF−1)が119以上であり、
    上記芯材の形状係数に対する被覆層形成後の形状係数が90%以上、100%以下の範囲であり、
    撹拌試験時のブリッジ抵抗値は、1000V/cmの電界下における初期の値に対して、変化量ゼロから1/10以下の範囲で低下することを特徴とするキャリア。
  2. 上記被覆層が、シリコーン系樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
  3. 上記シリコーン系樹脂は、チタン化合物またはアルミニウム化合物を硬化触媒として硬化されてなることを特徴とする請求項2に記載のキャリア。
  4. 平均粒子径が、35μm以上、45μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のキャリア。
  5. 形状係数(SF−1)が119以上である芯材の表面に、上記芯材の形状係数に対する被覆層形成後の形状係数の値が90%以上、100%以下の範囲となるように、被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法。
  6. 請求項1から4の何れか1項に記載のキャリアと、トナーとを含むことを特徴とする現像剤。
  7. 請求項6に記載の現像剤を用いて現像を行なうことを特徴とする現像方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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