JP2009257968A - サンプルトレイ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体試料を自動的に採取して供給可能なオートサンプラ20に使用されるサンプルトレイ10であって、前記オートサンプラ20に配置可能であり、上面に凹形状の液体流路2を備え、かつ、前記液体流路2に連通する導入口3及び排出口4を備えることを特徴とするサンプルトレイである。サンプルトレイ10は、サンプルトレイ装着部14に配置され、液体流路2に保持される液体試料は、オートサンプラ20のアーム11、採取ニードル12及び採取部13により自動的に採取されて供給されうる。
【選択図】図2
Description
本発明において、オートサンプラとは、液体試料を自動的に採取して供給可能なオートサンプラであって、好ましくは、サンプルトレイ装着部を備え、さらに好ましくは、設定された条件又はプログラムに従いサンプルトレイ装着部に配置された液体試料を自動的に採取し、必要に応じて希釈後、HPLCなどの分析装置を含む他の装置に採取した前記試料を供給するものをいう。また、オートサンプラは、好ましくは、アーム及び採取ニードルを含む採取機構を備え、より好ましくは、この採取機構により液体試料を採取する。
本発明は、複数の試料容器や液体試料が複数個所に保持される従来公知のサンプルトレイ、サンプルラック、サンプルホルダ、ウェルプレートなどに換えて液体流路を備えるサンプルトレイを用い、そのサンプルトレイに液体試料を流通させれば、測定の度に試料を測定対象から回収した試料容器やウェルに分注する手間を省くことができ、それにより、定期又は常時の測定にかける労力を削減できるという知見に基づく。本発明は、また、サンプルトレイに測定対象から液体試料を流通させれば、オートサンプラを介してリアルタイムで測定対象の液体試料を供給することが可能となり、ひいては、オートサンプラを介して測定対象のリアルタイム分析が可能になるという知見に基づく。
本発明のサンプルトレイの一実施形態を図1及び2を用いて説明する。これらの図において、同一箇所には同一符号を付している。図1は、本発明のサンプルトレイの一実施形態の斜視図である。サンプルトレイ10は、形状が直方体であって、上面に液体流路2を備え、さらに、同一側面に形成され、かつ、液体流路2の両末端にそれぞれ連通する導入口3及び排出口4を備える。液体流路2には、液体流路2よりも幅が広い開口部5が4箇所に形成されている。導入口3及び排出口4付近の液体流路2の深さは、開口部5が形成される付近の液体流路2の深さよりも深い。導入口3は、流体流路2の底面とほぼ同じ位置に形成されている。排出口4は、開口部5において、オートサンプラの採取ニードルが液体流路に保持される液体試料を採取できるに十分な高さの位置に形成されている。図2は、図1のサンプルトレイ10を配置したオートサンプラの一例を示す。オートサンプラ20は、液体試料を採取する採取ニードル12、及び、採取ニードル12を水平方向及び垂直方向に移動可能とするアーム11及び採取部13を含む液体試料の採取機構を備え、さらに、サンプルトレイ装着部14を備える。図2において、サンプルトレイ10はサンプルトレイ装着部14に配置されている。オートサンプラ20は、例えば、設定された条件又はプログラムに従い開口部5に存在する液体試料に採取ニードル12を挿入して採取し、分析装置を含む他の装置に採取した前記液体試料を供給しうることが好ましい。
本発明のサンプルトレイのその他の実施形態を図3及び4を用いて説明する。これらの図において、図1及び2と同一箇所には同一符号を付している。図3は、本発明のサンプルトレイのその他の実施形態の斜視図である。サンプルトレイ30は、形状が直方体であって、液体流路2を備え、さらに、本体の同一側面に形成され、液体流路2の両末端にそれぞれ連通する導入口3及び排出口4を備える。また、流体流路2には、開口部5が5箇所に形成されている。導入口3及び排出口4付近の液体流路2の深さは、開口部5が形成される液体流路2の深さよりも深い。導入口3及び排出口4は、オートサンプラの採取ニードルが開口部5において液体流路に保持される液体試料を採取できるに十分な高さの位置に形成されている。図4Aは、図3のサンプルトレイの上面図であって、図4Bは、図4AのX−X’線における断面図を示す。図4Bに示すとおり、液体流路2は、その断面が先細り形になるように形成されていてもよい。これにより、液体流路中に滞留する液体試料の量を低減でき、測定対象の濃度変化とより時差の少ない状態での液体試料の採取が好ましくは可能となる。また、開口部5は、採取ニードルが達する範囲において、断面は直方形又はほぼ直方形が好ましい。
本発明のサンプルトレイのその他の実施形態を図5を用いて説明する。これらの図において、図1及び2と同一箇所には同一符号を付している。図5は、本発明のサンプルトレイのさらにその他の実施形態の斜視図である。サンプルトレイ40は、形状が直方体であって、液体流路2、並びに、本体の同一側面に形成され液体流路2の両末端にそれぞれ連通する導入口3及び排出口4を備える。流体流路2には、開口部5が4箇所に形成されている。導入口3は、流体流路2の底面とほぼ同じ位置に形成されている。排出口4は、サンプルトレイ40の側面が部分的に低くすることで形成された凹形状の排出口であって、上面に開放されている。液体流路2は、導入口3から導入された分だけ排出口4からオーバーフローにより排出される。排出口4は、開口部5においてオートサンプラの採取ニードルが液体流路に保持される液体試料を採取できるに十分な高さの位置に形成されている。さらに、サンプルトレイ40は、排出口4からオーバーフローにより排出される液体を一時的に回収して保持する排液槽6を備える。排液槽6は、孔7を備え、孔7から排液槽6に保持される排液を排出できる。
本発明のサンプルトレイのさらにその他の実施形態を図6を用いて説明する。図6は、本発明のサンプルトレイのさらにその他の例、及び該サンプルトレイを装着したオートサンプラを示す斜視図である。サンプルトレイ50は、液体流路52、導入口53、排出口54、及び開口部55を備え、導入口53及び排出口54は、それぞれ、液体流路52と連通している。サンプルトレイ50はターンテーブルタイプのオートサンプラ51のターンテーブル56に配置されている。オートサンプラ51は、液体試料を採取する採取ニードル58、及び、採取ニードル58を垂直方向に移動可能とするアーム57及び採取部59を含む液体試料の採取機構を備える。オートサンプラ51は、例えば、設定された条件又はプログラムに従い開口部55に存在する液体試料に採取ニードル58を挿入して採取し、分析装置を含む他の装置に採取した前記液体試料を供給しうることが好ましい。ターンテーブル56は回転させなくてもよい。
上述したとおり、本発明のサンプルトレイは、オートサンプラのサンプルトレイに配置して使用することが好ましい。液体試料は、予め液体流路に配置してもよく、又は、導入口から供給してもよい。液体試料の導入口からの供給は、導入口にチューブ等を流体接続して行うことが好ましく、さらにポンプ等を用いることがさらに好ましい。例えば、サンプルトレイ装着部に配置された状態で測定対象からポンプ等により液体試料を吸引して本発明のサンプルトレイの導入口に断続的又は連続的に供給することにより、測定対象の液体試料をオートサンプラを介して断続的又は連続的に分析装置を含む他の装置に供給できる。それゆえ、本発明のサンプルトレイによれば、オートサンプラを介して、測定対象を定期的又は常時に分析すること、さらには、いわゆるリアルタイム分析が可能となる。ここで、「測定対象」とは、さまざまな製造ラインや処理ラインにおける貯蔵槽や反応槽、配管などにおける液体、製造工程における各種液体、製造工程で排出される廃液等の各種処理工程における液体等を含み、特に制限されない。
本発明のサンプルトレイの使用方法の一実施形態を図7を用いて説明する。図7は、本発明のサンプルトレイの使用の一例を示す模式図であって、サンプルタンク60を図1及び2に示したサンプルトレイ10及びオートサンプラ20を用いて分析する一例を示す。図1及び2と同一部分には同一符号を付している。サンプルタンク60からポンプにより導入口3に液体試料を導入する。導入された液体試料は、導入口から液体流路2を流れて排出口4との境界まで達する。液体試料は排出口4からポンプにより排出されサンプルタンク60に返還される。ポンプによる液体試料の導入と排出を連続的に行えば、サンプルタンクにおける液体の成分変化と液体流路2に保持される液体試料の成分変化とを一致させることができる。よって、開口部5においてオートサンプラのアーム11、採取部13及び採取ニードル12により定期的に又は常時採取して分析することにより、サンプルタンク60から試料を手作業で回収して準備する手間を省きつつオートサンプラを使用したリアルタイム分析が可能になる。
3:導入口
4:排出口
5:開口部
10:サンプルトレイ
11:アーム
12:採取ニードル
13:採取部
14:装着部
20:オートサンプラ
30:サンプルトレイ
Claims (4)
- 液体試料を自動的に採取して供給可能なオートサンプラに使用されるサンプルトレイであって、
前記オートサンプラに配置可能であり、上面に凹形状の液体流路を備え、かつ、前記液体流路に連通する導入口及び排出口を備えることを特徴とする、サンプルトレイ。 - 前記導入口との境界を含む液体流路の一定領域及び前記排出口との境界を含む液体流路の一定領域の深さが、他の液体流路の深さよりも深い、請求項1記載のサンプルトレイ。
- 前記サンプルトレイ本体は直方体又はほぼ直方体の形状であり、前記導入口及び前記排出口は本体の同一側面に形成されている、請求項1又は2記載のサンプルトレイ。
- 前記液体流路に、前記液体流路よりも幅広な開口部が少なくとも1つ以上形成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のサンプルトレイ。
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JPH0716143U (ja) * | 1993-08-24 | 1995-03-17 | 新王子製紙株式会社 | 試料採取用容器 |
JP2003194790A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-07-09 | Shimadzu Corp | 試料導入装置 |
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