JP2009257912A - 原子燃料ペレットの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 核燃料酸化物粉体に少量の可燃性毒物酸化物粒子を分散して配置される混合粉
体を焼結することで、中性子吸収効果にばらつきのない燃料ペレットを実現する。
【解決手段】 ガドリニア粉末1と酸化セリウム2を水3に注入し(S1)、これをミキ
サー4で攪拌し(S2)て、取り出した撹拌液2aを乾燥し(S3)、二酸化ウラン粉末
と混合し(S4)、成型し焼結して(S5、S6)、原子燃料ペレットを製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、原子炉の燃料集合体を構成する燃料棒に用いられ、原子燃料に可燃性毒物を
添加してなる原子燃料ペレットの製造方法に関する。
従来、主に軽水炉用燃料として、酸化ガドリニウム(ガドリニア、Gd)に代表
される可燃性毒物を添加した原子炉用核燃料を用いることによって、原子燃料集合体の燃
焼特性の向上が図ることが知られている。この目的に供する原子燃料では、一般に、二酸
化ウラン(UO)を原子燃料本体として製造される原子燃料ペレットに酸化ガドリニウ
ムが1〜15重量%の濃度で添加されて、燃料集合体の一部に用いられている。
例えば、特許文献1には、炉心に装荷される燃料集合体のウラン235の平均濃縮度を
3.0重量%とし、燃料集合体の燃料棒の一部に10.0重量%のガドリニアを添加してなる構
成が開示されている。
一方、将来の軽水減速型原子炉において、燃料経済性を向上させ、ウラン資源を有効活
用するために、ウラン235の濃縮度を従来の設定である「5.0重量%以下」よりも高く
した、すなわち濃縮度が5.0重量%より高く設定された燃料を用いるための検討が開始さ
れている。このような濃縮度の高い燃料を用いるとき、燃料製造工程の最終段階を行う加
工施設において、従来の設計で安全を担保されている5.0重量%よりも高い濃縮度のウラ
ンに微量の可燃性毒物を添加することによって、可燃性毒物添加後の取り扱いを既存の製
造設備で行っても臨界安全性を担保できるようにすることが検討されている(例えば、特
許文献2参照)。
このとき添加される可燃性毒物の割合は、従来の燃料集合体の燃焼特性向上のために添
加された割合よりも大幅に少なくてよい。例えば、可燃性毒物としてガドリニアを添加す
る場合、ウラン235濃縮度が10重量%を超えなければ、ガドリニアの濃度は多くて0.1
重量%、通常はそれよりも低い濃度で臨界安全性担保の目的を達成できる。
特開平9−80180号公報 特開2004−177241号公報
ガドリニウムに代表される可燃性毒物は中性子吸収断面積が大きいという特徴を活かし
て使用されるものであるが、これを低濃度で原子燃料ペレットに添加する際には、中性子
吸収断面積が大きいために、粒子の凝集を避け極力分散させて添加する必要が生じる。ガ
ドリニア中の熱中性子平均自由行程は10μm程度であり、これよりも大きいガドリニア粒
子の塊があると、自己遮へい効果によって中性子吸収効果が低減するためである。
従来の原子燃料ペレットにおいて1〜15重量%の濃度でガドリニアを添加した場合、こ
の自己遮へい効果は、製造物本来の特性として設計されなければならない性質をもつ。し
かし、0.1重量%以下の低濃度でガドリニアを添加する場合には、ガドリニア粒子の分散
の程度による自己遮へい効果の違いが、中性子吸収効果への影響として大きく現れてしま
う。このため、添加するガドリニアとしては粒径の小さい粉末を用い、個々の粒子を極力
分散させることによって、自己遮へい効果を抑制する必要がある。
ところが、従来、ガドリニアなどの可燃性毒物酸化物を比較的高濃度の1〜15重量%で
添加した原子燃料ペレットを製造する場合、焼結ペレットにおけるマイクロクラックの抑
止や核分裂生成物ガスの放出抑止の観点から、酸化ウランと可燃性毒物の酸化物およびこ
れらの固溶体の結晶粒径を大きくすることが課題となっている。これに対し、0.1重量%
以下の低濃度の可燃性毒物酸化物を原子燃料酸化物に添加した場合、マイクロクラックの
抑止や核分裂生成物ガスの放出抑止に対する課題よりも、中性子吸収効果への影響抑止の
課題のほうが重要性をもつ。
従来の可燃性毒物を添加した原子燃料ペレットの製造方法により低濃度の微小粒径可燃
性毒物酸化物粉末を添加して、これを混合した場合、可燃性毒物酸化物粒子が静電付着力
等によって凝集してしまうため、個々の粒子を分散させて混合することは困難である。可
燃性毒物酸化物粒子が凝集したままでこれと原子燃料酸化物との混合粉末を焼結して製造
したペレットにおいては、可燃性毒物酸化物が結晶粒径10μm以上の大きさを持つ塊の固
溶体を形成するため、自己遮へい効果によって中性子吸収効果が低下してしまい、可燃性
毒物添加原子燃料ペレットとして所望の中性子吸収効果を得ることができない。
他方、自己遮へいによる中性子吸収効果の低減を補うために可燃性毒物添加量を多めに
設定し調合した場合、中性子吸収効果のばらつきが大きくなり、原子炉に供する燃料集合
体の核設計への不確定要因を大きく与えざるを得ない。
本発明はこうした課題を解決するためになされたものであり、原子燃料酸化物に低濃度
の可燃性毒物を添加した原子燃料ペレットの製造方法であって、微小な粒径でかつごく少
量の可燃性毒物酸化物粒子をペレット内に分散させた核燃料ペレットを製造するために、
核燃料酸化物粉体に少量の可燃性毒物酸化物粒子が凝集することなく分散した混合粉体を
実現し、これを焼結することで、所望の中性子吸収効果をほぼ均一に得ることができる可
燃性毒物添加燃料ペレットの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、可燃性毒物である粉末状の酸化ガドリニウムと少
なくとも1種のガドリニウムと異なる元素の化合物とを液体容器中の液体に注入し攪拌し
混合する工程と、この液体容器中で攪拌した液体を乾燥させて酸化ガドリニウム含有粉体
を製造する工程と、この酸化ガドリニウム含有粉体と原子燃料の酸化物とを混合して原子
燃料酸化物含有混合物を得る工程と、この原子燃料酸化物含有混合物を成型し焼結して原
子燃料ペレットとする工程と、を有することを特徴とする原子燃料ペレットの製造方法を
提供する。
本発明によれば、中性子吸収効果のばらつきによる原子炉燃料集合体の核設計に与える
不確定要因を最小化することができる。すなわち、可燃性毒物が有する反応度の製造公差
を小さくでき、その結果これを用いた燃料集合体の核設計条件で考慮しなければならない
不確定性要因の幅すなわち可燃性毒物反応度の幅を小さく見積もることができ、もって初
期反応度の安定した燃料集合体設計が可能となる。
以下、本発明に係る可燃性毒物を添加した原子燃料ペレットの製造方法の実施例につい
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施例に係る原子燃料ペレットの製造方
法の工程順を示すフローチャートである。
なお、本実施例では、添加する可燃性毒物の酸化物として酸化ガドリニウム(ガドリニ
ア、Gd)を用い、また、原子燃料酸化物の例として二酸化ウランを用いた場合と
して、以下例示的に説明する。
本実施例では、まず、ガドリニア粉末1と、ガドリニウムと異なる元素の化合物の粉末
2とを、容器中の液体3に投入し(S1)、この2種類の粉末1,2と液体3とを撹拌容
器(ミキサー)4によって撹拌する(S2)。なお、ガドリニア1と混合される「ガドリ
ニウムと異なる元素の化合物」(以下、被混合物質という。)として好適な例として、セ
リウムの酸化物、すなわち酸化セリウム(CeO)を用いることとして、以下例示的に
説明する。
なお、ガドリニア粉末1と被混合物質粉末2を投入する液体3としては、水が好適であ
るが、アルコールやアセトンのような揮発性液体で代用することも考えられる。また、ミ
キサー4によりこれらを撹拌させるのに代えて、所定の容器にガドリニア粉末1と被混合
物質粉末2と水3を入れて密閉し、この容器を振動させることによって粉末1,2と水3
を撹拌してもよい。
次に、2種類の粉末1,2と水3とを攪拌(S2)して得られた撹拌液5を乾燥させて
(S3)、ガドリニアと酸化セリウムの混合粉体5aを製造し、これを二酸化ウラン(U
)粉末6と混合する(S4)。この粉体5aと二酸化ウラン粉末6の混合は、従来の
原子燃料ペレットの製造方法において行われるガドリニア粉末と二酸化ウラン粉末との混
合と同様の手法および装置により実施してよい。
こうして形成された粉体5aと粉末6の混合体を、燃料ペレットの型に投入して成型し
(S5)、これを焼結して燃料ペレットを生成する(S6)。この成型、焼結の工程(S
5,S6)は従来と同じものであり、模式的な図示を省略する。
かかる構成からなる本実施例の作用について、以下、各粒子、粒体の混合される状況を
模式的に示した図2、図3を援用して説明する。
まず、混合前のガドリニア粒子および二酸化ウラン粒子をそれぞれ示したものが図2(
a)である。このように、ガドリニア粒子は粒径が小さく、気中では静電付着力等によっ
て凝集した状態となっている。従来の方法で、この凝集状態にあるガドリニア粒子を二酸
化ウラン粉末に投入して混合したとしても、気中で操作する限り、図2(b)に示すよう
に凝集状態は解消されず、個々のガドリニア粒子を分散させた状態とすることは極めて困
難である。気中操作で微小粒子の凝集を解消させるためには、乳鉢等によって圧力をかけ
ながらすりつぶす操作が必要である。一方、図2(c)に示すように、ガドリニア微粒子
が凝集せずに、十分に拡散しほぼ均一に酸化ウラン粒子中に混合した状態が理想的な混合
状態である。
そこで、本実施例では、図3(a)に示される、ガドリニア粒子1と、ガドリニア粒子1
と比較して十分に多量の被混合物質からなる粒子2(ここでは例示的に酸化セリウム粒子
として以下説明する。)とを、液体3中で混合する(S1)。液体3(水)中でこれらを
混合することによって、ガドリニア粒子1が酸化セリウム粒子2中に分散してほぼ均一に
混合した状態をつくることができる。これを容器4中で攪拌(S2)して攪拌液5を得、
その後これを乾燥させる(S3)ことによって、図3(b)に示すような、十分にガドリ
ニア粒子が分散配置されてなるガドリニア粒子と酸化セリウム粒子の混合粉体を製造する
ことができる。
この際、ガドリニアをガドリニア以外の元素の加工物中に十分に分散させてなる状況を
実現することを考慮して、ガドリニア粒子1と混合する酸化セリウム粒子2の重量を、ガ
ドリニア粒子1の重量の5〜15倍程度に調整することが望ましい。このようにガドリニ
ア粒子1より相対的に十分多い量の酸化セリウム粒子2を混合するのは、上述したように
、最終的に焼結、成型されて製造される原子燃料ペレットに含有される可燃性毒物である
ガドリニアの割合を約0.1重量%以下の低濃度に抑制することを想定しているためである
。こうした重量比率に設定することにより、各粒子群にガドリニア粒子が離散して配置さ
れることが実験的に解明された。なお、適切な重量比率としてより好ましくは、酸化セリ
ウム粒子2の重量をガドリニア粒子1の約10倍とすることが考えられる。
なお、ここで、ガドリニアの微粒子1と酸化セリウムの微粒子2とを水3中に投入して
撹拌(S2)したとき、各微粒子は水中を浮遊して凝集は瞬時に解消される。また、ガド
リニアの比重は約7.4、酸化セリウムの比重は約7.1で、ほぼ同等であるため、乾燥前の沈
降時に分離することもなく、良好な混合状態を維持することが容易である。
図3(b)に示されるガドリニア粒子と酸化セリウム粒子の混合粉体5aを、図3(c)
に示される二酸化ウラン粒子と混合する(S4)と、図3(d)に示すように、ガドリニ
ア粒子と酸化セリウム粒子の混合粉体5aそれぞれは凝集しているとしても、結局ガドリ
ニア粒子1はこの粉体全体の中では分散した状態となるように、二酸化ウラン粒子の混合
粉体を製造することができる。そして、こうしてできた製品は、図2(c)に示す理想的
な状態と同等のガドリニアの分散状態を有している。
図3(d)に示される混合粉体を原料として成型し、焼結ペレットを製造する(S5,
S6)ことで、二酸化ウランとガドリニアおよび酸化セリウムが固溶体を生成した場合に
も、ガドリニアの領域は微小粒子の大きさに応じて極めて微小なまま保持することができ
、自己遮へい効果による中性子吸収効果への影響が生じない。
よって、本実施例によれば、ガドリニア微粒子を凝集することなく分散させた原子燃料
ペレットを製造することができるので、可燃性毒物を比較的低濃度に添加してなり中性子
吸収効果の安定した原子燃料ペレットを製造することができる。こうして製造された原子
燃料ペレットを燃料棒に用いたうえで燃料集合体を構成することで、中性子吸収効果のば
らつきによる原子炉燃料集合体の核設計に与える不確定要因を最小化することができる。
すなわち、可燃性毒物が有する反応度の製造公差を小さくでき、その結果これを用いた燃
料集合体の核設計条件で考慮しなければならない不確定性要因の幅すなわち可燃性毒物反
応度の幅を小さく見積もることができ、もって初期反応度の安定した燃料集合体設計が可
能となる。
以上、本発明の実施例を説明してきたが、当業者にあっては、各構成要素についてより
適切な材料を選択し、あるいは、必要に応じて工程の追加、変更を行うことが可能である
例えば、本発明におけるガドリニアと液体中で混合される被混合物質(ガドリニウムと
異なる元素の化合物)としては、ガドリニウムが希土類であることから、類似の化学的性
質を持つ希土類元素の酸化物が化学形態として好適である。また、被混合物質としては、
ガドリニア以外の1種類の希土類元素の酸化物を選択しても、複数種類の希土類元素の酸
化物の混合物を選択してもよい。
しかし、希土類元素には中性子吸収断面積が大きい元素が含まれており、サマリウム(
Sm)、ユーロピウム(Eu)を粉体2として選択するときには、それらの中性子吸収効
果の影響(熱中性子に対するミクロ中性子吸収断面積:4000〜6000b)によって、本発明
の提供する可燃性毒物が有する反応度の製造公差を小さくする効果が損なわれる恐れがあ
る。従って、希土類元素の中でも、比較的中性子吸収断面積の小さい(ミクロ中性子吸収
断面積が12b以下)ものを選択することが好適である。すなわち、本実施例において上述
したセリウム(Ce)に加えて、プラセオジム(Pr)、ランタン(La)あるいはイッ
トリウム(Y)のうちから少なくとも1つを選択して、希土類元素の酸化物として、酸化
セリウム(CeO)、酸化プラセオジム(Pr11)、酸化ランタン(La
)あるいは酸化イットリウム(Y)のうちの1つあるいは2つ以上の混合物とする
ことが好適である。また、希土類元素のうち、スカンジウム(Sc)、ネオジム(Nd)
、プロメチウム(Pm)、ホルミウム(Ho)、およびイッテルビウム(Yb)はこれに
準じる。
これらの中性子吸収断面積の小さい希土類元素の酸化物を選ぶときには、ガドリニア粒子
をこれらの酸化物粒子の中に十分に分散させて混合するために、ガドリニアとの重量の比
率を大きくすることが可能である。
一方、中性子吸収断面積の比較的大きな希土類元素、例えばジスプロシウム(Dy)、
エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)あるいはルテチウム(Lu)の酸化物を粉体2と
して選択するときには、これらの中性子吸収の効果(ミクロ中性子吸収断面積が100〜100
0b)とガドリニアの中性子吸収効果(ミクロ中性子吸収断面積が46000b)とを勘案して
、核燃料の設計に応じて混合割合を設定することも可能である。他方、上述したCe、P
r、LaおよびYでは、中性子吸収効果による混合割合の制限は生じない。
また、本実施例の攪拌工程(S2)において説明したように、攪拌液6中でのより攪拌
がなされた状態を維持するためには、「ガドリニウムと異なる種類の元素の化合物」とし
ては、その粉末の比重がガドリニア粉末の比重(約7.4)と近似したものを選択すること
が好適である。
よって、主要な希土類元素について上述の2点を特性として比較したときに、以下の表
を得ることができる。好適なものから順に2重丸、1重丸、三角の記号を付している。
Figure 2009257912
さらに、ガドリニアとの被混合物質(ガドリニウムと異なる元素の化合物)としては、
上述した希土類元素の酸化物以外でも、例えば、酸化ジルコニウム(ジルコニア、ZrO
)、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)、酸化カルシウム(CaO)の何れか
を選択することも考えられる。ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)やカルシウ
ム(Ca)はミクロ中性子吸収断面積がそれぞれ0.185b、0.241b、0.44b、と小さいた
めである。また、特に、ジルコニアは原子燃料酸化物であるUOと固溶体を作るため、
また、アルミナや酸化カルシウムは焼結時の固溶体の体積を大きくする効果もあるため、
こうした酸化物もまた好適な選択と考えられる。あるいは、こうした酸化物と上述したガ
ドリニウム以外の希土類元素の酸化物を混合したものを採用してもよい。
また、本発明における原子燃料酸化物としては、二酸化ウラン(UO)または三酸化
八ウラン(U)を用いることが好適であるが、Uを用いる場合には、ウラン
燃料再転換施設において粉末状のUを製造し、その後に可燃性毒物酸化物と混合す
ることが望ましい。また、原子燃料酸化物としてUOを用いる場合には、ウラン燃料再
転換施設においてUOを得たうえで、このUOを粉末状に粉砕した直後、あるいは粉
末状となったUOをウラン燃料再転換施設から移送してウラン燃料加工施設に受け入れ
た直後に、可燃性毒物酸化物と混合することが望ましい。さらに、UOまたはU
に代えて、再転換施設での湿式(ADU)法により、原料のUF6を加水分解させた後に
アンモニアと反応させることで得られる重ウラン酸アンモン((NH)を
粉末状にしたもの(ADU粉末)を用いてもよい。
本発明の実施例に係る原子燃料ペレットの製造方法の工程順を示すフローチャート。 本発明の実施例の比較例として説明される、ガドリニア粒子と二酸化ウラン粒子の混合状態を模式的に示したもので、(a)は混合前、(b)は気中で両者を混合した従来例の場合、(c)は理想的な混合がなされた場合。 本発明の実施例の作用を説明するため、ガドリニア粒子、酸化セリウム粒子と二酸化ウラン粒子の混合状態を模式的に示したもので、(a)はガドリニアと酸化セリウムの混合前、(b)は本実施例の混合粒体の乾燥工程S3後のガドリニア含有混合粉体5の場合、(c)は二酸化ウラン粒子6、(d)は本発明の混合工程S4後のガドリニア含有混合粉体5と二酸化ウラン粒子6の混合がなされた場合。
符号の説明
1…ガドリニア(酸化ガドリニウム)粉末、2…酸化セリウム(ガドリニウムと異なる
元素の化合物)粉末、3…水(液体)、4…撹拌容器(ミキサー)、5…攪拌液、5a…
ガドリニア含有混合粉体(ガドリニアと酸化セリウムの混合粉体)、6…二酸化ウラン(
原子燃料酸化物)粉末。

Claims (7)

  1. 酸化ガドリニウムと、少なくとも1種のガドリニウムと異なる元素の化合物とを液体容
    器中の液体に注入して攪拌し混合する工程と、
    この液体容器中で攪拌した液体を乾燥させて酸化ガドリニウム含有粉体を製造する工程
    と、
    この酸化ガドリニウム含有粉体と原子燃料の酸化物とを混合して原子燃料酸化物含有混
    合物を得る工程と、
    この原子燃料酸化物含有混合物を成型し焼結して原子燃料ペレットとする工程と、
    を有することを特徴とする原子燃料ペレットの製造方法。
  2. 前記ガドリニウムと異なる元素の化合物は、希土類元素の酸化物であることを特徴とす
    る原子燃料ペレットの製造方法。
  3. 前記希土類元素は、セリウム、プラセオジム、ランタン、イットリウムから選択される
    少なくとも1つであることを特徴とする請求項2記載の原子燃料ペレットの製造方法。
  4. 前記ガドリニウムと異なる種類の元素の化合物は、ジルコニウム、アルミニウム、カル
    シウムから選択される少なくとも1つの酸化物であることを特徴とする請求項1記載の原
    子燃料ペレットの製造方法。
  5. 前記酸化ガドリニウムと前記ガドリニウムと異なる元素の化合物と前記液体容器中で攪
    拌し混合する工程で、前記ガドリニウムの異なる元素の化合物の重量を、前記酸化ガドリ
    ニウムの重量の5〜15倍に調整してなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    記載の原子燃料ペレットの製造方法。
  6. 前記液体は水であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の原子燃料ペレ
    ットの製造方法。
  7. 前記原子燃料の酸化物は、UO、U、ADU((NH)粉末の
    いずれかであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか記載の原子燃料ペレットの
    製造方法。
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