JP2009256206A - 単結晶成長方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鞍型コイルを用いたHMCZ法において問題となる引上げ中の結晶径の急増現象を阻止して、安定な結晶引上げを可能にする。坩堝回転数を上げずに酸素濃度を上昇させることにより、MCZ法において坩堝回転数を上げたときに問題となる酸素濃度の面内分布の悪化を回避する。
【解決手段】チャンバ7内の坩堝1に収容された原料融液13に水平磁場を印加するために、坩堝1を挟んで対向配置されたコイル30a,30bを、チャンバの外形に沿って湾曲した鞍型コイルとする。コイル30a,30bの中心線C−Cの坩堝1内の原料融液13の表面からの位置を、予め測定した結晶径の急増が発生しない位置に設定するとともに、結晶成長の後半においてより深い位置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は単結晶成長方法、特に坩堝を挟んで対向配置されたコイルにより坩堝内の原料融液に水平磁場を印加しつつ前記原料融液から単結晶を引上げる、水平磁場印加CZ法(HMCZ法:Horizontal Magnetic field applied CZ法)と呼ばれる単結晶成長方法に関する。
半導体基板に使用されるシリコン単結晶の製造方法には種々の種類があるが、工業的に広く用いられているのは回転引上げ法であるCZ法(チョクラルスキー法)である。CZ法によるシリコン単結晶の製造では、図7に示すような結晶成長装置が使用される。この結晶成長装置は、原料融液であるシリコン融液13を収容する坩堝1と、坩堝1の外側に配置された環状の抵抗式ヒータ2とを備えている。坩堝1は、内側の石英坩堝1aと外側の黒鉛坩堝1bとを組み合わせた二重構造であり、昇降及び回転が可能な支持軸6の上に載置されている。この坩堝1は、外側のヒータ2などと共に図示されないチャンバ内に収容されている。
操業では、ワイヤなどからなる引上げ軸5に吊り下げられた種結晶15を坩堝1内のシリコン融液13に浸漬する。そして坩堝1及び引上げ軸5を逆方向又は同方向に回転させながら引上げ軸5を上昇させて種結晶15を引上げることより、種結晶15の下方にシリコン単結晶12を育成する。シリコン単結晶12の育成に伴うシリコン融液13の液面低下を相殺して、その液面レベルを一定に維持するために、坩堝1を徐々に上昇させる。
更に詳しく説明すると、チャンバ内を所定の真空度に減圧し、且つ所定の不活性ガス雰囲気に維持した状態で、坩堝1内の固形原料を坩堝1の外側に配置されたヒータ2により溶かして坩堝1内にシリコン融液13を形成する。種結晶15を原料融液13に漬けた後、種結晶15に元から含まれる転位や着液時の熱ショックで導入される転位を除去するために、種結晶15を直径3mm程度まで細く絞る。この種絞り工程(ネッキング工程)の後、所定の径まで徐々に増径する肩部形成工程(増径工程)を経て直胴部の引上げを開始する。
このようなCZ法によるシリコン単結晶の製造では、前述したとおり、原料融液を収容する容器として石英坩堝を使用するのが通例になっている。この石英坩堝はシリコン融液と接するとこの融液と反応して酸素を放出する。融液中に放出された酸素は、その一部が引上げ中に単結晶中に取り込まれ、シリコンウエーハの品質に様々な影響を及ぼす。このため、シリコン融液中の酸素濃度の制御が重要な技術となる。
CZ法における原料融液中の酸素濃度を制御する方法の一つとして、磁場印加CZ法(MCZ法: Magnetic field applied CZ法)がある。この方法は坩堝内の原料融液に磁場を印加することにより、磁力線に直交する方向の融液対流を抑制して、酸素の溶出を抑制するものである。磁場の印加方法には種々の種類があるが、特に水平方向に磁場を印加するHMCZ法の実用化が進んでいる。
HMCZ法に用いられる結晶成長装置は、図8及び図9に示すように、磁場印加のために、チャンバ7の外側に当該チャンバを挟んで対称的に対向配置された一組のコイル30a,30bを備えている。チャンバ7は、坩堝1などのホットゾーンを収容する大径筒状のメインチャンバ7aと、育成された単結晶を収容するためにメインチャンバ7aの中心部上に重ねられた小径長尺のプルチャンバ7bとからなり、一組のコイル30a,30bは、メインチャンバ7aの外側に、チャンバ中心と交差する水平線上に同軸に並んで配置されている。一方、メインチャンバ7aの内部には、坩堝1及びヒータ2の他に、断熱材8aがメインチャンバ7aの周壁内面に沿って配設されると共に、断熱材8bが底部表面に沿って配設されている。
水平方向の磁場を形成するコイルの形状は、通常は横向きの円環状であるが、メインチャンバの外形に沿って鞍型に湾曲したものも特許文献1に記載されている。双方のコイル中心を結ぶ線の位置に関しては、通常は特許文献2に記載されているように、坩堝内の原料融液の表面に概ね一致するレベルに設定されるが、原料融液へ印加される磁場強度の均一性向上を目的として、原料融液の表面より下方、具体的には、坩堝内の原料融液における深さ方向の中心部近傍に位置させる技術も特許文献3に記載されている。なお、本明細書では双方のコイル中心を結ぶ線をコイルの中心線と呼び、図9中にC−Cで示す。
特開平8−333190号公報 米国特許第4565671号明細書 特許第2949437号公報
HMCZ法において鞍型に湾曲したコイルを使用することにより、平面的な通常コイルを使用する場合と比べて、小さい起磁力で同じ強度の磁界を発生でき、コイルを小型化できるなどの利点がある。しかしながら、その利点の一方で次のような問題がある。
鞍型コイルを用いたHMCZ法を、内径500mm以上の大口径坩堝による直径200mm以上の大径単結晶引上げに適用すると、引上げ中に突然結晶径が急増するという、鞍型コイルに特有の現象が発生することが判明した。このような結晶径の急増現象が生じると、所望の結晶品質が得られないばかりか、引上げ操作そのものが不可能になるおそれがある。このため、鞍型コイルを用いたHMCZ法においては、結晶径の急増現象を阻止することが重要な技術課題となる。
また、コイルの形状に関係なく、HMCZ法では坩堝の回転数が低いことが望まれる。なぜなら、HMCZ法においては、坩堝回転数が高くなると、融液が坩堝と共に回転しようとする作用と、その融液が磁場の影響により停止しようとする作用とが同時に起こるため、融液は不安定になり、酸素濃度の面内分布が悪化するなどの問題を生じるからである。この問題のため、HMCZ法において採用する坩堝回転数は低い方が望ましいとされている。
ところが、坩堝回転数は酸素濃度を制御する重要なファクターの一つであり、坩堝の回転数を高めると結晶中の酸素濃度が上昇する傾向があり、結晶成長後半で坩堝回転数を高めることにより、結晶軸方向で酸素濃度を均一化する操作が行われる。このため、結晶成長後半で酸素濃度の面内分布が悪化する問題がある。このようなことから、坩堝回転数を高めずに応答性よく酸素濃度を上昇させ得る手法の開発が待たれている。
本発明の目的は、鞍型コイルを用いたHMCZ法において問題となる引上げ中の結晶径の急増現象を阻止して、安定な結晶引上げを可能にする単結晶成長方法を提供することにある。本発明の他の目的は、坩堝回転数を高めずに酸素濃度を上昇させることができる単結晶成長方法を提供することにある。
本発明者らは、鞍型コイルを用いたHMCZ法において問題となる引上げ中の結晶径の急増現象を阻止することを目的として、その急増現象に影響する諸因子について調査検討を行った。その結果、以下の事実が判明した。
同じHMCZ法でも、平面的な通常コイルを使用した場合は、鞍型コイルを使用した場合に結晶径の急増現象を生じるコイル位置でも、結晶径の急増現象は生じない。即ち、結晶径の急増現象は、鞍型コイルを使用した場合に固有の現象である。その詳細な理由は不明であるが、各コイルを使用した場合の磁束分布形状の違いが影響していると考えられる。
この結晶径の急増現象には、坩堝内の融液量、その時点の坩堝回転数、及びコイル中心線の融液表面からの距離が影響する。即ち、結晶径の急増現象は、坩堝内の残液量と坩堝回転数とが特定の関係を満足したときに発生し、その関係は、坩堝内の残液量が減少するに従って、結晶径の急増現象を生じる坩堝回転数が低下するものとなる。そして、この関係には、コイル中心線の融液表面からの距離が影響しており、この距離が大きくなるほど、即ち、コイル中心線が融液表面から下がるほど、結晶径の急増現象は抑制される傾向となる。
図3は内径が750mmの石英坩堝で、直径が300mmの単結晶を引上げた場合の結晶径急増条件を示す図表であり、横軸は坩堝内の残液量、縦軸は坩堝回転数を表している。同図から分かるように、坩堝内の残液量が少なくなるほど、低い坩堝回転数で結晶径の急増が生じるが、その一方で、結晶径の急増を生じる回転数は、コイル中心線の位置が下がるほど低下する。そして、このような関係を基にして更に調査を続けた結果、コイル中心線が融液表面から100mm以上下に下がった位置にあれば、坩堝に充填可能な融液量の範囲においては、如何なる坩堝回転数であっても、結晶径の急増は生じないことが判明した。
また、図4は前述の引上げ条件において、融液表面からコイル中心線までの距離を変化させた場合の、結晶長200mmの箇所における酸素濃度を比較したものである。同じ酸素濃度パラメータ(坩堝回転数、炉内圧、不活性ガス流量など)を用いた場合、鞍型コイルの中心線位置を変更すると、酸素濃度も変化することが分かる。より具体的には、鞍型コイルの中心線位置が低いほど酸素濃度が高くなる。その結果、坩堝の回転数を低位に抑制したままで、酸素濃度を高めることが可能となり、坩堝の回転数を高めることによる酸素濃度の面内分布の悪化等が回避される。
本発明の単結晶成長方法は、かかる知見に基づいて完成されたものであり、坩堝を挟んで対向配置されたコイルにより、チャンバ内の坩堝に収容された原料融液に水平磁場を印加しつつ、前記原料融液から単結晶を引上げる単結晶成長方法において、前記コイルの形状を、前記チャンバの外形に沿って湾曲した鞍型形状とし、前記コイルの中心線の前記坩堝内の原料融液の表面からの位置を、予め測定した結晶径の急増が発生しない位置に設定するとともに、結晶成長の後半においてより深い位置とするものである。
本発明の単結晶成長方法においては、原料融液の表面からその下のコイル中心線までの距離が、予め測定した結晶径の急増が発生しない範囲(例えば上述の引上げ条件では100mm以上に設定されたことにより、坩堝内の残液量に関係なく、また坩堝回転数に関係なく、鞍型コイルを使用した場合に特有の結晶径の急増現象が回避される。即ち、原料融液の表面からその下のコイル中心線までの距離が、上述の結晶径の急増が発生しない距離の範囲外(上述の引上げ条件では100mm未満の場合は、原料融液の表面より下にコイルの中心線が位置していても、坩堝内の残液量や坩堝回転数によっては、結晶径の急増現象が発生する懸念がある。
前記距離の上限については200mm以下が好ましい。なぜなら、原料融液の表面からその下のコイル中心線までの距離は、コイルサイズや坩堝サイズにも依存するが、コイル中心線が融液の表面より下に位置した場合、融液内における磁束の水平方向分布が乱れ、有転位化が生じやすくなる傾向があるため、コイル中心線を下げすぎるのは好ましくないからである。前記距離の特に好ましい範囲は120〜180mmである。
また、本発明の単結晶成長方法においては、結晶成長の後半において、コイル中心線の原料融液の表面からの位置をより深い位置とするため、結晶成長の後半において結晶中の酸素濃度が上昇し、坩堝回転数を上昇させずに酸素濃度の増大が可能になる。その結果、坩堝回転数の上昇による酸素濃度の面内分布の悪化が防止される。また、そのコイル中心線を上下方向に移動させれば、コイル位置以外の酸素濃度制御パラメータ(坩堝回転数、炉内圧、不活性ガス流量など)を大きく変更せずとも、結晶中の酸素濃度の制御が可能になる。
本発明の単結晶成長方法は、鞍型コイルを用いたHMCZ法のなかでも結晶径の急増が発生しやすい、内径500mm以上の大口径坩堝を用いた直径200mm以上の大径単結晶の引上げに特に有効である。
なお、コイル中心線を原料融液の表面より下方に位置させる技術は、平面的なコイルを使用する通常のHMCZ法では、特許文献3により公知である。しかし、この技術は、原料融液へ印加される磁場強度の均一性向上を目的としており、鞍型コイルを使用するHMCZ法に固有の問題である結晶径の突然の急増現象を阻止することについては、何らの示唆もしていない。
本発明の単結晶成長方法は、鞍型コイルを使用することにより、コイルを小型化できる。また、その鞍型コイルの中心線の前記坩堝内の原料融液の表面からの位置を、予め測定した結晶径の急増が発生しない位置に設定することにより、鞍型コイルを用いたHMCZ法において問題となる引上げ中の結晶径の急増現象を阻止して、安定な結晶引上げを可能にする。更に、結晶成長の後半において、このコイル中心線を前記坩堝内の原料融液の表面からより深い位置とすることにより、坩堝回転数を高めずに酸素濃度を上昇させるとができ、HMCZ法で坩堝回転数を高めたときに問題となる酸素濃度の面内分布悪化を回避できる効果もある。
本発明の単結晶成長方法を実施するのに適した結晶成長装置の模式断面図である。 同結晶成長装置の平面図である。 結晶径の急増現象の発生条件を示す図表である。 融液表面からコイル中心線までの距離と結晶中の酸素濃度との関係を示す図表である。 融液表面からコイル中心線までの距離が50mmと150mmの場合について結晶軸方向の酸素濃度分布を示す図表である。 融液表面からコイル中心線までの距離が50mmと150mmの場合について結晶軸方向の酸素濃度分布を示す図表である。 CZ法の概念図である。 HMCZ法に使用される結晶成長装置の模式断面図である。 同結晶成長装置の平面図である。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の単結晶成長方法を実施するのに適した結晶成長装置の模式断面図、図2は同結晶成長装置の平面図である。
本結晶成長装置は、チャンバ7として円筒形状のメインチャンバ7aと、その上に同心状に重ねられた細長い円筒形状のプルチャンバ7bとを備えている。メインチャンバ7a内の中心部には坩堝1が配置されている。坩堝1は内側の石英坩堝1aと、その外側に配置された黒鉛製の保持坩堝1bとからなり、ペディスタルと呼ばれる支持軸6の上に受け皿を介して載置されている。坩堝1の外側にはヒータ2が配置されている。メインチャンバ7a内には、更に断熱材8が配置されている。この断熱材8は、メインチャンバ7aの周壁内面に沿って配設された第1の断熱材8aと、メインチャンバ7aの底部表面に沿って配設された第2の断熱材8bとからなる。
一方、プルチャンバ7b内には、ワイヤからなる引上げ軸5が当該プルチャンバを貫通して垂下されており、その下端には種結晶15が装着されている。引上げ軸5は、結晶引上げのために、プルチャンバ上に設けられた図示されない回転巻き上げ機構により回転及び引き上げ駆動される。
他方、メインチャンバ7aの外側には、中心線を水平方向に向けた一組のコイル30a,30bが、該メインチャンバを挟んで対称的に対向配置されている。これらのコイル30a,30bは、メインチャンバ7a内の坩堝位置に水平方向の磁場を生成する超電導磁石を構成しており、チャンバ7の垂直な中心線と交差する水平線上に同軸配置されている。そして、これらのコイル30a,30bは、メインチャンバ7aの外形に沿って水平方向に湾曲した鞍型コイルとされており、少なくとも引上げ中は、図示されない昇降機構により、双方のコイル中心を結ぶコイル中心線C−Cが、坩堝1内の融液表面から下方へ100mm以上離れたところ(すなわち予め測定した結晶径の急増が発生しない位置)に位置するように、その高さが調整される。
次に、本結晶成長装置を用いて直径が300mmのシリコン単結晶を成長させる方法について説明する。
チャンバ7内を25Torrに減圧し、そのチャンバ7内に不活性ガスとしてArを100L/minの流量で導入した。そして、坩堝1内に充填されていた結晶用シリコン原料及び不純物としてのボロンをヒータ2で溶融させた。その後、種結晶15を坩堝1内のシリコン融液13に浸け、ネック部12a、シヨルダー部12b及び直胴部12cの順に単結晶12を成長させた。コイル30a,30bによる磁場強度は3000Gauss(0.3テスラ)とした。目標とする直胴部12cの引上げ長さは1150mmである。
比較のために、シリコン融液13の表面から、その下のコイル30a,30bの中心線C−Cまでの距離Lを、100mmより小さい50mm(結晶径の急増が発生しない距離の範囲外)に設定して、結晶成長を行った。直胴部12cの引上げ中の引上げ軸5の回転数/坩堝1の回転数を8rpm/3rpmに設定したところ、直胴部長が120mmの段階で結晶径の急増が発生した。直胴部12cの引上げ中の引上げ軸5の回転数/坩堝1の回転数を8rpm/1.5rpmに設定した場合は、残液量が少ない直胴部長が580mmの段階で結晶径の急増が発生した。
これらに対し、シリコン融液13の表面から、その下のコイル30a,30bの中心線C−Cまでの距離Lを、100mmより大きい150mm(結晶径の急増が発生しない距離)に設定して、同じ回転条件で結晶成長を行った。何れの回転条件においても、結晶成長を終えるまで結晶径の急増は発生しなかった。
また、シリコン融液13の表面から、その下のコイル30a,30bの中心線C−Cまでの距離Lが50mmと150mmの場合につき、前述した2種類の回転条件で結晶育成したときの、結晶酸素濃度を調査した。結果を図5及び図6に示す。
両図から分かるように、坩堝回転数が増大することにより酸素濃度が上昇するが、その一方で、坩堝回転数が3rpmの場合も1.5rpmの場合もコイル中心線を下げることにより酸素濃度が上昇する。具体的には、コイル中心線が融液表面から150mmのところに設定した方が、同じく50mmの場合よりも、坩堝回転数が3rpmの場合で2〜3×1017atoms/cc(old ASTM)、坩堝回転数が1.5rpmの場合で1.5〜2×1017atoms/cc(old ASTM)、それぞれ酸素濃度が上昇するのである。
HMCZ法においては、坩堝回転数が高くなると、融液が坩堝と共に回転しようとする作用と、その融液が磁場の影響により停止しようとする作用とが同時に起こるため、融液は不安定になる。このため、HMCZ法において採用する坩堝回転数は低い方が望ましいとされている。鞍型コイルの中心線を下げると、酸素濃度が上昇するので、結晶成長後半で坩堝回転数を高くせずとも、結晶軸方向で酸素濃度を均一化できる。
本発明の単結晶成長方法によれば、鞍型コイルを使用することにより、コイルを小型化できる。また、その鞍型コイルの中心線の前記坩堝内の原料融液の表面からの位置を、予め測定した結晶径の急増が発生しない位置に設定することにより、鞍型コイルを用いたHMCZ法において問題となる引上げ中の結晶径の急増現象を阻止して、安定な結晶引上げを可能にする。更に、結晶成長の後半において、このコイル中心線を前記坩堝内の原料融液の表面からより深い位置とすることにより、坩堝回転数を高めずに酸素濃度を上昇させることができ、HMCZ法で坩堝回転数を高めたときに問題となる酸素濃度の面内分布悪化を回避できる効果もある。したがって、本発明の単結晶成長方法は、半導体基板材料の分野において極めて有用な技術である。
1 坩堝、 2 ヒータ、 5 引上げ軸、 7 チャンバ、 12 単結晶、 13 原料融液、 15 種結晶、 30a,30b コイル

Claims (1)

  1. 坩堝を挟んで対向配置されたコイルにより、チャンバ内の坩堝に収容された原料融液に水平磁場を印加しつつ、前記原料融液から単結晶を引上げる単結晶成長方法において、前記コイルの形状を、前記チャンバの外形に沿って湾曲した鞍型形状とし、前記コイルの中心線の前記坩堝内の原料融液の表面からの位置を、予め測定した結晶径の急増が発生しない位置に設定するとともに、結晶成長の後半においてより深い位置とすることを特徴とする単結晶成長方法。
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