JP2009255982A - 構造化組成物を基体に塗布する方法および製品 - Google Patents

構造化組成物を基体に塗布する方法および製品 Download PDF

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Abstract

【課題】湿潤スリップが減少した構造化組成物を身体に塗布する方法およびパーソナルケア製品を提供する。
【解決手段】使用者の手の中に保持されるのに適した容器であって、前記容器は、穴を含み複数の突出部および複数のくぼみを含む形状を定めており、前記容器の中の構造化組成物10は、前記穴を通して押し出されると、体表面に接触するための複数の接触面および前記接触面の中間の複数のチャネル12が構造化組成物10と基体11との間に配されるように構造化組成物10を塗布する。
【選択図】図1

Description

開示の内容
〔発明の分野〕
本発明は、構造化組成物を基体(substrate)に塗布する方法、および基体に塗布するための、構造化組成物を含む製品に関する。
〔関連技術の説明〕
パーソナルケア、在宅医療、および他の消費者製品の分野では、様々なタイプの包装の様々なタイプの組成物を提供することが知られている。組成物は、様々な形態、例えば、いくつかある形態の中でも特に、粉末、ペースト、液体、ゲル、クリーム、軟膏、粘着性物質(sticks)、血清であってよい。組成物は、溶液などの単相系、または乳剤などの多相系であってよい。製品形態および相の数は、様々な理由、例えば、相の安定性、製品の美しさなどのために選択されることができる。同様に、包装は、様々な形態、例えば、組成物を押し出すように構成された、ポンプ、スプレー、接触棒(contact sticks)、または瓶、の形態をとることができる。容器からいったん搾り出された(expressed)組成物は、様々な基体、例えば浴室の床などの固い表面;じゅうたん地などの柔らかい表面;皮膚、毛髪、爪、もしくは目などの身体の外側部分;または、口腔もしくは粘膜などの内側体表面、のうちの1つに塗布される。
出願人らは、容器からいったん搾り出されると基体にわたってスリップするのに抵抗する組成物の能力を改良するのが望ましいであろうと認識した。例えば、出願人らは、ボディソープ組成物が、いったん容器から搾り出されると、ボディソープを皮膚全体にこすり付ける機会を使用者が有する前に、湿った皮膚にわたって、またシャワー室の床の上にスリップするのが望ましくないことを認識した。
前記を考慮し、出願人らは、限定するものではないが湿気のある体表面などの基体にわたってスリップする傾向を減少させる、方法および製品、例えばパーソナルケア製品を開発する必要性を認識した。
〔発明の概要〕
本発明は、前記の必要性を満たし、先行技術の欠点を克服するものである。特に、出願人らは、基体上における構造化組成物の湿潤スリップ(wet slip)の著しい減少は、組成物と基体との間に複数のチャネルが配されるように組成物を基体に塗布することによって、達成されうることを発見した。
1態様によると、本発明は、構造化組成物を身体に塗布する方法を提供し、この方法は、複数のチャネルが組成物と基体との間に配されるように、体表面上の基体を、構造化組成物と接触させることを含む。
別の態様によると、本発明は、パーソナルケア製品を含み、パーソナルケア製品は、使用者の手の中に保持されるのに適した容器であって、容器は穴を含み、穴は、複数の突出部および複数のくぼみを含む形状を定めている、容器、ならびに、前記容器の中の、約1パスカル(Pa)〜約1500Paの降伏応力を有する組成物を含み、組成物は、穴を通して押し出されると、構造化組成物の押し出された部分を形成するために穴の形状に十分に一致するのに適しており、それによって、構造化組成物の押し出された部分は、体表面に接触するための複数の接触面およびこれらの接触面の中間の複数のチャネルを含む。
本発明の実施形態の例が、図面を参照して説明される。
〔好適な実施形態の説明〕
特に他に言及されない限り、本明細書に記載されたすべてのパーセンテージは、重量パーセントである。
前述したように、出願人らは、複数のチャネルが、構造化組成物および基体により画定され、また構造化組成物と基体との間に配されるように、基体を、構造化組成物と接触させることにより、体表面などの湿気のある基体もしくは濡れた基体にわたる望ましくないスリップが減少されうることを、思いがけず発見した。
出願人らは、構造化組成物が穴を通して押し出されるとき、押し出された組成物が、体表面に接触するための複数の接触面およびこれら接触面の中間の複数のチャネルを含むように、使用者の手の中に保持されるのに適した容器を使うことであって、容器は、複数の突出部および複数のくぼみを含む形状を定める穴を含む、容器を使うことによって、湿潤スリップの減少が減少されうることをさらに発見した。
より具体的には、出願人らは、様々な方法で塗布され、また皮膚に塗布されるときに様々な形状を有する構造化組成物に関連して、湿潤スリップ、および、重量正規化湿潤スリップ(weight-normalized wet slip)(WS)を、以下に定義され説明されるような湿潤スリップ試験(Wet Slip Test)で試験した。複数のチャネルが基体の少なくとも1つの表面と、組成物の少なくとも一部との間に形成され、またそれらにより定められるように基体に塗布された組成物が、基体と組成物との間に1つのみのチャネルを形成するかもしくはまったくチャネルを形成しないように塗布された類似の組成物に比べて、著しく減少した湿潤スリップおよびWSを示す傾向があることを、出願人らは思いがけず発見した。
例えば、表2および表3に示されているように、出願人らは、組成物が基体に塗布されるときに2つ未満のチャネルを形成する他の様々な類似の方法で塗布された同じ構造化組成物の湿潤スリップと比べて、本発明に従って塗布された構造化組成物に関連した湿潤スリップを測定した。示されるように、本発明の方法は、他の方法より著しく少ない湿潤スリップおよびWSを結果としてもたらす傾向がある。ある実施形態では、本発明の方法は、類似の方法より、少なくとも2倍から最大10倍以上少ないWSを有する傾向がある。ある好適な実施形態では、本発明の方法は、さらに好ましくは、1g当たり約5インチ(約12.70cm)未満、より好ましくは1g以下当たり約4インチ(約10.16cm)未満(less than about 4 inches per gram or less)、さらに一層好ましくは1g当たり約3インチ(約7.62cm)未満のWSを示す、組成物を結果としてもたらす傾向がある。
あらゆる適切な基体が、本発明の方法に従って使用されうる。適切な基体の例は、限定するものではないが、皮膚、粘膜組織、毛髪、爪などといった、身体の表面を含む。好ましくは、本発明の方法で使用される基体は、「濡れた基体(wet substrate)」である。本明細書で使用される「濡れた基体」または「湿気のある基体(moist substrate)」という用語は一般的に、表面に水を含む基体を指す。好ましくは、濡れた基体は、本発明の組成物が本発明の方法に従って塗布されるべき表面に水を含む。表面に水を有するあらゆる適切な基体が、本発明に従った、濡れた基体であることができる。ある好適な実施形態では、本発明の濡れた基体は、濡れた皮膚、濡れた粘膜組織、濡れた眼表面、またはそれらの組み合わせを含む。より好適な、ある実施形態では、濡れた基体は、濡れた皮膚を含む。
本明細書で使用される「チャネル」という用語は、組成物が基体に塗布される周囲大気の空気または気体のみを含む、構造化組成物および基体表面によって、また構造化組成物と基体表面との間で、画定された空間を指す。チャネルは、あらゆる適切な形状およびサイズであってよく、また、1つ以上の開口部を通じて周囲大気に対して開かれていてよく、あるいは、周囲大気に対して閉じられていてもよい。本発明の方法の複数のチャネルは、同じまたは異なるサイズおよび/または形状の2つ以上のチャネルのあらゆる組み合わせを含むことができる。例えば、図1は、本発明の1実施形態による、基体11に塗布された構造化組成物10を示し、構造化組成物10は、塗布された組成物の両端部における大気への三角形の開口部13、および三角形の断面を含む、同じ相対的なサイズおよび形状の複数のチャネル12を有する。図2は、本発明のある実施形態による、塗布された構造化組成物の図を示し、組成物20および基体21は、複数のチャネル22を画定し、かつ含んでおり、一部のチャネル23が、比較的丸い断面を有し、交互に存在するチャネル24が、三角形の断面を有し、チャネルのすべてが、1端部25において開口しており、対向する端部26において閉じられている。図3は、本発明の1実施形態の、様々な別個の形状(variety of discreet shapes)31が与えられた、構造化組成物30を示し、組成物30の、基体に接触する側面32が、基体に当てられると、これらの形状31は、組成物30と(不図示の)基体との間に、閉じたチャネルを画定する。ある好適な実施形態では、複数のチャネルが、実質的に同じサイズおよび形状のチャネルを含む。本明細書で使用される、「実質的に同じサイズおよび形状」という用語は、2つ以上のチャネルであって、それらチャネルの様々な寸法(例えば、長さ、高さ、深さ、断面直径)のそれぞれが、他のチャネルのそれぞれの寸法と比べて、同じであるか、または25%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満だけ異なる、2つ以上のチャネルを意味する。ある好適な実施形態では、チャネルは大気に対して開口している。ある好適な実施形態では、塗布されたときに、チャネルは、約0.5mm〜約5mm、好ましくは約0.5mm〜約3mm、さらに好ましくは約0.75mm〜約2mmの高さを有する。
あらゆる適切な数の、2つ以上のチャネルが、本発明の方法に従って、組成物と基体との間に配されることができる。突出部およびチャネルの数は重要でないが、発明者らは、少なくとも2つのチャネルが必要とされることを発見した。1実施形態では、穴7の境界は、2〜約100個のチャネル、より好ましくは約2〜約20個のチャネル、さらに一層好ましくは約2〜約10個、最も好ましくは約3〜約10個のチャネルを有する。
基体に塗布する際に複数のチャネルを形成するように組成物に形状を与えるためのあらゆる適切な方法が、本発明の方法に従って使用されうる。適切な形状を組成物に与える適切な方法の例は、以下でさらに説明するように複数のチャネルを形成するのに適した溝もしくは形状を与えるように設計された穴を含む、穴を通して組成物を押し出すことを含む。適切な形状を組成物に与える他の手段は、例えば、複数の押し出された物体(extruded bodies)を形成するために(例えば、円形、正方形、または他の形状を有する)複数の穴を通して、構造化組成物を押し出すことを含む。これらの押し出された物体は、チャネルを有する、押し出された物体を形成するために、重力などで再結合させられることができる。さらに別の実施形態では、構造化組成物にチャネルを軽くエンボス加工するか、または打ち抜くことなどにより、構造化組成物中にチャネルを形成することができる。組成物に形状を与えるステップを含む方法では、そのようなステップは、接触ステップの前に(連続して)、またはそれと同時に、行われることができる。
本発明の方法は、好ましくは、組成物上または組成物に与えられた形状を有し、また基体に塗布されると複数のチャネルを形成するようにそのような形状を保持する傾向があるのに適した、構造化組成物などの組成物の使用を含む。本明細書で使用される「構造化組成物」という用語は、以下の試験方法で説明される「降伏応力試験」により測定されると、約1パスカル(Pa)〜約1500Paの降伏応力を有する、組成物を意味する。ある好適な構造化組成物の例は、降伏応力試験により測定されると、約1Pa〜約1500Pa、好ましくは約10Pa〜約1100Paの降伏応力を有する組成物を含む。ある実施形態では、組成物は、好ましくは、外相(典型的には、水相)の中に分散された1つ以上の界面活性剤で大部分が構成される、ラメラ相、球状(spherulitic)相、液晶相、および/もしくは光学的に複屈折の相のうち1つ以上を含む。パーソナルケア組成物の粘度は、クリームまたはローションまたはゲルの粘度などのように、組成物が塗り広げられるようになっていてよい。例えば、30rpmでLVT3スピンドルを使用して測定されると、粘度は、約500cps〜約2000cpsであってよい。
本明細書に開示されるか、または当技術分野で既知の、あらゆる適切な構造化組成物が、本発明の方法に従って使用されうる。本発明に適した構造化組成物は、本発明に従って皮膚に塗布されたときにチャネルを画定するのに適切な形状を含む、その組成物に与えられた1つもしくは複数の形状を有することができる点で、有益である傾向がある。ある実施形態では、本発明の構造化組成物は、ある期間にわたりその組成物に与えられる形状を「記憶している」。この期間、すなわち「記憶期間」または「緩和時間(relaxation time)」は、一般的に、少なくとも約2秒、好ましくは少なくとも約5秒である。ある実施形態では、緩和時間は、少なくとも約1分であり、他の好適な実施形態では、少なくとも約3分である。
適切な記憶を組成物に提供するのを助けるために、組成物は、様々な界面活性剤;例えば、陰イオン性、非イオン性、陽イオン性、および両性の界面活性剤、のうち1つ以上を含むことができる。組成物中の全界面活性剤の量は可変であるが、ボディソープ、シャンプー、洗顔料(facial cleansers)などといった特定の最終用途の適用については、少なくとも約10%、例えば約10%〜約90%、好ましくは約20%〜約70%、より好ましくは約30%〜約60%である、総界面活性剤濃度を有するのが望ましい。
様々な適切な陰イオン性界面活性剤のいずれも、本発明に使用されうる。ある実施形態によると、適切な陰イオン性界面活性剤は、分岐しているか、または分岐していなくてよく、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルモノグリセリルエーテル硫酸塩(alkyl monoglyceryl ether sulfates)、スルホン酸アルキル、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテルスルホコハク酸塩、アルキルスルホサクシナメート(alkyl sulfosuccinamates)、アルキルアミドスルホコハク酸塩、アルキルカルボン酸塩(alkyl carboxylates)、アルキルアミドエーテルカルボン酸塩(alkyl amidoethercarboxylates)、アルキルコハク酸塩(alkyl succinates)、脂肪酸アシルサルコシン塩(fatty acyl sarcosinates)、脂肪酸アシルアミノ酸(fatty acyl amino acids)、脂肪酸アシルタウリン塩(fatty acyl taurates)、脂肪酸アルキルスルホ酢酸塩(fatty alkyl sulfoacetates)、リン酸アルキル、およびそれらのうち2つ以上の混合物を含むことができる。ある陰イオン性界面活性剤の例は:
以下の式のアルキル硫酸塩
R’−CHOSOX’;
以下の式のアルキルエーテル硫酸塩
R’(OCHCHOSOX’;
以下の式のアルキルモノグリセリルエーテル硫酸塩
Figure 2009255982

以下の式のアルキルモノグリセリド硫酸塩(alkyl monoglyceride sulfates)
Figure 2009255982
以下の式のアルキルモノグリセリドスルホン酸塩(alkyl monoglyceride sulfonates)
Figure 2009255982
以下の式のスルホン酸アルキル
R’−SOX’;
以下の式のアルキルアリールスルホン酸塩
Figure 2009255982
以下の式のアルキルスルホコハク酸塩
Figure 2009255982
以下の式のアルキルエーテルスルホコハク酸塩
Figure 2009255982
以下の式のアルキルスルホサクシナメート
Figure 2009255982
以下の式のアルキルアミドスルホコハク酸塩
Figure 2009255982
以下の式のアルキルカルボン酸塩
R’−(OCHCH−OCHCOX’;
以下の式のアルキルアミドエーテルカルボン酸塩
Figure 2009255982
以下の式のアルキルコハク酸塩
Figure 2009255982
以下の式の脂肪酸アシルサルコシン塩
Figure 2009255982
以下の式の脂肪酸アシルアミノ酸
Figure 2009255982
以下の式の脂肪酸アシルタウリン塩
Figure 2009255982
以下の式の脂肪酸アルキルスルホ酢酸塩
Figure 2009255982
以下の式のリン酸アルキル
Figure 2009255982
および、それらの混合物を含み、
式中、
R’は、約7〜約22個、好ましくは約7〜約16個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R’は、約1〜約18個、好ましくは約8〜約14個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R’は、自然または合成のI−アミノ酸の置換基であり、
X’は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、および約1〜約3個の置換基で置換されたアンモニウムイオンから成る群から選択され、置換基はそれぞれ、同じもしくは異なっていてよく、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、および約2〜約4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基から成る群から選択され、
vは、1〜6の整数であり、
wは、0〜20の整数である。
ある好適な実施形態では、本発明で使用するための陰イオン性界面活性剤は、分岐した陰イオン性界面活性剤を含む。「分岐した陰イオン性界面活性剤」によって、10%を超える、分岐した界面活性剤分子を含む、陰イオン性界面活性剤が意味される。適切な分岐した陰イオン性界面活性剤は、80%を超える界面活性剤分子が少なくとも2つの分枝を含む、高いレベルの枝分かれ(branching)を一般に含む、トリデセス硫酸ナトリウムなどのトリデカノールベースの硫酸塩を含む。別の適切な分岐した陰イオン性界面活性剤は、約15〜30%の分岐した界面活性剤分子を有する、SAFOL23アルコール(米国テキサス州ヒューストンのSasol, Inc)から得られたC12‐13アルキル硫酸塩である。
分岐した陰イオン性界面活性剤は、以下の分岐したアルキル硫酸塩またはアルキルエーテル硫酸塩の陰イオン性界面活性剤を含むが、これらに限定されない:トリデシル硫酸ナトリウム、アルキルC12−13硫酸ナトリウム(sodium C12-13 alkyl sulfate)、アルキルC12−15硫酸ナトリウム(sodium C12-15 alkyl sulfate)、アルキルC12−15硫酸ナトリウム、アルキルC12−18硫酸ナトリウム(sodium C12-18 alkyl sulfate)、アルキルC10−16硫酸ナトリウム(sodium C10-16 alkyl sulfate)、トリデセス硫酸ナトリウム、C12−13パレス硫酸ナトリウム(sodium C12-13 pareth sulfate)、C12−13パレス−n硫酸ナトリウム(sodium C12-13 pareth-n sulfate)、およびC12−14パレス−n硫酸ナトリウム。1つの特に適切な分岐した陰イオン性界面活性剤(約50%が分岐している)が、イリノイ州ノースフィールドのStepan CompanyからのCEDEPAL TD430MFLDとして利用可能である、トリデセス硫酸ナトリウムである。
TEA、DEA、アンモニア、カリウム塩などの、すべての前述の分岐した陰イオン性界面活性剤の他の塩が有用である。有用なアルコキシレートは、エチレンオキシド、酸化プロピレン、およびEO/PO混合アルコキシレートを含む。分岐したアルコールから準備された、リン酸塩、カルボン酸塩、およびスルホン酸塩もまた、有用な分岐した陰イオン性界面活性剤である。分岐した陰イオン性界面面活性剤は、フィッシャー−トロプシュ凝縮合成ガス(Fischer-Tropsch condensed syngas)によって生産された液体炭化水素からの第一級アルコールなどの合成のアルコール、例えばテキサス州ヒューストンのSasol North Americaから入手可能なSAFOL23アルコール、から;2002年1月1日にCoffindafferらに発行された米国特許第6,335,312号に記載されたアルコールなどの、合成で作られたアルコールから、得ることができる。好適なアルコールはSAFOL23である。好適なアルコキシル化されたアルコールは、SAFOL23−3である。硫酸塩は、硫黄ベースのSO気流プロセス、クロロスルホン酸プロセス、硫酸プロセス、または発煙硫酸プロセスから高純度に、従来のプロセスにより準備されうる。落下膜リアクター(falling film reactor)におけるSO気流による準備が、好ましい硫酸化プロセスである。
適切な分岐した陰イオン性界面活性剤は、先に説明したようなSAFOL 23−nから得られる、分岐した陰イオン性硫酸塩を含むが、これに限定されない。nは、1〜約20の整数である。存在するアルコールのモルに基づいて、例えばわずか約0.3モルのEO、もしくは1.5モルのEO、もしくは2.2モルのEOを化学量論的に加えることによって、分別アルコキシル化(Fractional alkloxylation)もまた有用である。これは、整数としてのnの表示が単に平均表示であるように、結果として生じる分子の組み合わせが、事実上、常にアルコキシレートの分布(distribution)だからである。好適なモノメチル分岐した陰イオン性界面活性剤(monomethyl branched anionic surfactants)は、約28%の分岐した陰イオン性界面活性剤分子を有する、SAFOL23の硫酸化により得られたC12−13アルキル硫酸塩を含む。
分岐した陰イオン性界面活性剤が、分岐した陰イオン性第一級硫酸塩(branched anionic primary sulfate)である場合、この界面活性剤は、以下の分岐した陰イオン性界面活性剤分子のうちいくつかを含むことができる:4メチルウンデシル硫酸塩(4-methyl undecyl sulfate)、5メチルウンデシル硫酸塩(5-methyl undecyl sulfate)、7メチルウンデシル硫酸塩(7-methyl undecyl sulfate)、8メチルウンデシル硫酸塩(8-methyl undecyl sulfate)、7メチルドデシル硫酸塩(7-methyl dodecyl sulfate)、8メチルドデシル硫酸塩(8-methyl-dodecyl sulfate)、9メチルドデシル硫酸塩(9-methyl dodecyl sulfate)、4,5ジメチルデシル硫酸塩(4,5-dimethyl decyl sulfate)、6,9ジメチルデシル硫酸塩(6,9-dimethyl decyl sulfate)、6,9ジメチルウンデシル硫酸塩(6,9-dimethyl undecyl sulfate)、5メチル‐8エチルウンデシル硫酸塩(5-methyl-8-ethyl undecyl sulfate)、9メチルウンデシル硫酸塩(9-methyl undecyl sulfate)、5,6,8トリメチルデシル硫酸塩(5,6,8-trimethyl decyl sulfate)、2メチルドデシル硫酸塩(2-methyl dodecyl sulfate)、および2メチルウンデシル硫酸塩(2-methyl undecyl sulfate)。陰イオン性界面活性剤が、アルコキシル化された第一級硫酸塩(primary alkoxylated sulfate)である場合、これらの同じ分子は、アルコキシル化により生じる典型的なアルコキシル化された付加物に加えて、n=0の未反応アルコール硫酸塩として存在することができる。
組成物中の他の成分と共に、構造化組成物を生産するのに適した任意の量の陰イオン性界面活性剤またはその組み合わせが、適切である。ある実施形態によると、分岐した陰イオン性界面活性剤は、組成物中、約0.1重量%超〜約20重量%の、分岐した活性な陰イオン性界面活性剤の濃度で使用される。ある実施形態では、分岐した陰イオン性界面活性剤は、組成物中、約0.3%〜約15%、より好ましくは約2%〜約13%、さらに好ましくは約4.5%〜約10%の、分岐した活性な陰イオン性界面活性剤の濃度で存在する。
両性、陽イオン性、非イオン性、またはその組み合わせなどの、追加の界面活性剤が、本発明の組成物に使用されうる。例えば、様々な両性界面活性剤のいずれも、本発明における使用に適している。両性界面活性剤は、本明細書に対イオンなしで開示される。当業者は、本発明の組成物のpH条件下で、両性界面活性剤が、平衡のとれた正電荷および負電荷を有することにより電気的に中性であるか、あるいは、両性界面活性剤が、アルカリ金属、アルカリ土類、またはアンモニウム対イオンなどの対イオンを有することを、容易に認識するであろう。
両性界面活性剤の例は、「ベタイン」を含むが、これ限定されない。様々な適切なベタインのいずれも、本発明の組成物に使用されうる。適切なベタインの例は、アルキルベタイン;アミドアルキルベタイン(amidoalkyl betaines);アミドアルキルスルタイン;アンホフォスフェート(amphophosphates);リン酸化イミダゾリン、例えば、ホスホベタインおよびピロホスホベタイン(pyrophosphobetaines)、ならびに以下の式によって表される他のベタインを含み:
B−N(CH
式中、Bは、アルキルもしくはアルケニル基、好ましくは約7〜約22個の炭素原子を有する基であり;Xは、陰イオンで荷電した部分、もしくはその中性の(プロトン化された)誘導体である。当業者によって認識されるように、Xの電荷は、組成物のpHによって決まることができる。
適切なアルキルベタインの例は、以下の式の化合物を含み:
D−N10(CHCO2
式中、
Dは、約8〜約22個、例えば、約8〜約16個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケニル基であり;
およびR10はそれぞれ独立して、約1〜約4個の炭素原子を有するアルキルもしくはヒドロキシアルキル基であり;
pは、1または2である。本発明で使用するための好適なベタインは、「Empigen BB/J」としてテキサス州ウッドランドのHuntsman International LLCから市販されている、ラウリルベタインである。
適切なアミドアルキルベタインの例は、以下の式の化合物を含み:
F−CO−NH(CH−N1112(CHCO
式中、
Fは、約7〜約21個、例えば約7〜約15個の炭素原子を有する、アルキルもしくはアルケニル基であり;
11およびR12はそれぞれ独立して、約1〜約4個の炭素原子を有するアルキルもしくはヒドロキシアルキル基であり;
qは、約2〜約6の整数であり;
mは、1または2である。1つのアミドアルキルベタインは、「Tegobetaine L7」の商用名の下、ヴァージニア州ホープウェルのDegussa Goldschmidt Chemical Corporationから市販されている、コカミドプロピルベタインである。
適切なアミドアルキルスルタインの例は、以下の式の化合物を含み:
Figure 2009255982
式中、
Eは、約7〜約21個、例えば約7〜約15個の炭素原子を有する、アルキルもしくはアルケニル基であり;
14およびR15はそれぞれ独立して、約1〜約4個の炭素原子を有するアルキルもしくはヒドロキシアルキル基であり;
rは、約2〜約6の整数であり;
13は、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基である。
1実施形態では、アミドアルキルスルタインは、「Mirataine CBS」の商用名の下、ニュージャージー州クランブリー(Cranbury)のRhodia Inc.から市販されている、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン(cocamidopropyl hydroxysultaine)である。
適切なアンホフォスフェート化合物の例は、以下の式の化合物を含み:
Figure 2009255982
式中、
Gは、約7〜約21個、例えば約7〜約15個の炭素原子を有する、アルキルもしくはアルケニル基であり;
sは、約2〜約6の整数であり;
16は、水素、もしくは約2〜約3個の炭素原子を含むカルボキシアルキル基であり;
17は、約2〜約3個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基、もしくは以下の式の基であって:
19−O−(CH−CO
式中、
19は、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基であり、
tは、1もしくは2である、基であり;
18は、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基である。
1実施形態では、アンホフォスフェート化合物は、「Monateric 1023」の商用名の下、イリノイ州シカゴのUniqemaから市販されている、ラウロアンホPG酢酸リン酸ナトリウム(sodium lauroampho PG-acetate phosphate)、および参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許第4,380,637号に開示されたものである。
適切なホスホベタインの例は、以下の式の化合物を含み:
Figure 2009255982
式中、E、r、R、R、およびRは、前記に定められたとおりである。1実施形態では、ホスホベタイン化合物は、すべて参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第4,215,064号、同4,617,414号、および同4,233,192号に開示されたものである。
適切なピロホスホベタインの例は、以下の式の化合物を含み:
Figure 2009255982
式中、E、r、R、R、およびRは、前記に定められたとおりである。1実施形態では、ピロホスホベタイン化合物は、すべて参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第4,382,036号、同4,372,869号、同4,617,414号に開示されたものである。
組成物中の他の成分と共に、構造化組成物を生産するのに適した、あらゆる量のベタインまたはベタインの組み合わせが、本発明に従って使用されうる。ある実施形態によると、ベタインは、組成物中、約0.1重量%超〜約50重量%の活性ベタインの濃度で使用される。好ましくは、ベタインは、組成物中、約1%〜約40%、より好ましくは約5%〜約40%、さらに一層好ましくは約15%〜約35%の活性ベタインの濃度で存在する。
他の適切な両性界面活性剤は、(モノまたはジ)アルキルアンホ酢酸塩(alkylamphoacetates (mono or di))などの、アンホカルボン酸塩(amphocarboxylates);ホスホベタインおよびピロホスホベタインなどのリン酸化イミダゾリン;カルボキシアルキルアルキルポリアミン(carboxyalkyl alkyl polyamines);アルキルイミノ−ジプロピオン酸(alkylimino-dipropionates);(モノまたはジ)アルキルアンホグリシン酸塩(alkylamphoglycinates (mono or di));(モノまたはジ)アルキルアンホプロピオン酸塩(alkylamphoproprionates (mono or di));N−アルキルβアミノプロピオン酸;アルキルポリアミノカルボン酸塩(alkylpolyamino carboxylates);ならびに、それらの混合物、を含む。
適切なアンホカルボン酸塩化合物の例は、以下の式のものを含み:
A−CONH(CH
式中、
Aは、約7〜約21個、例えば約10〜約16個の炭素原子を有する、アルキルもしくはアルケニル基であり;
xは、約2〜約6の整数であり;
は、水素、もしくは約2〜約3個の炭素原子を含むカルボキシアルキル基であり;
は、約2〜約3個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基、もしくは以下の式の基であって:
−O−(CHCO
式中、
は、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレン基であり、nは、1もしくは2である、基であり;
は、約2〜約3個の炭素原子を含むカルボキシアルキル基である。
適切なアンホフォスフェート化合物の例は、以下の式のものを含み:
Figure 2009255982
式中、
Gは、約7〜約21個、例えば、約7〜約15個の炭素原子を有する、アルキルもしくはアルケニル基であり;
sは、約2〜約6の整数であり;
16は、水素、もしくは約2〜約3個の炭素原子を含むカルボキシアルキル基であり;
17は、約2〜約3個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基、もしくは以下の式の基であって:
19−O−(CH−CO
式中、
19は、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基であり、
tは、1もしくは2である、基であり;
18は、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基である。
1実施形態では、アンホフォスフェート化合物は、「Monateric 1023」の商用名の下、イリノイ州シカゴのUniqemaから市販されている、ラウロアンホPG酢酸リン酸ナトリウム、および参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許第4,380,637号に開示されたもの、である。
適切なカルボキシアルキルアルキルポリアミンの例は、以下の式のものを含み:
Figure 2009255982
式中、
Iは、約8〜約22個、例えば、約8〜約16個の炭素原子を含むアルキルもしくはアルケニル基であり;
22は、約2〜約3個の炭素原子を有するカルボキシアルキル基であり;
21は、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレン基であり;
uは、約1〜約4の整数である。
1実施形態では、高度の費用対効果を提供するために、組成物中のすべての両性界面活性剤に対するベタインの重量分率は、少なくとも約25%、好ましくは少なくとも約50%、最も好ましくは少なくとも約75%である。
様々な非イオン性界面活性剤もまた、適切であることができる。適切な非イオン性界面活性剤の例は、脂肪アルコール酸(fatty alcohol acid)もしくはアミドエトキシレート(amide ethoxylates)、モノグリセリドエトキシレート(monoglyceride ethoxylates)、ソルビタンエステルエトキシレート(sorbitan ester ethoxylates)、アルキルポリグリコシド(alkyl polyglycosides)、それらの混合物などを含むが、これらに限定されない。ある好適な非イオン性界面活性剤は、ポリオールエステルのポリオキシエチレン誘導体を含み、ポリオールエステルのポリオキシエチレン誘導体は、(1)(a)約8〜約22個、好ましくは約10〜約14個の炭素原子を含む脂肪酸と、(b)ソルビトール、ソルビタン、グルコース、α‐メチルグルコシド、1分子当たり平均約1〜約3個のグルコース残基を有するポリグルコース、グリセリン、ペンタエリスリトール、およびそれらの混合物から選択されるポリオールと、から誘導され、(2)平均約10〜約120、好ましくは約20〜約80のオキシエチレン単位を含み;(3)ポリオールエステルのポリオキシエチレン誘導体のモル当たり平均約1〜約3個の脂肪酸残基を有する。ポリオールエステルのそのような好適なポリオキシエチレン誘導体の例は、PEG−80ラウリン酸ソルビタン(PEG-80 sorbitan laurate)、およびポリソルベート20を含むが、これらに限定されない。平均約80モルのエチレンオキシドでエトキシ化されたラウリン酸のソルビタンモノエステルである、PEG−80ラウリン酸ソルビタンは、「Atlas G-4280」の商用名の下、イリノイ州シカゴのUniqemaから市販されている。約20モルのエチレンオキシドで凝縮された、ソルビトールとソルビトール無水物との混合物のラウリン酸モノエステル(laurate monoester)である、ポリソルベート20は、「Tween 20」の商用名の下、デラウェア州ウィルミントンのICI Surfactants から市販されている。
別の種類の適切な非イオン性界面活性剤は、長鎖のアルキルグルコシドまたはポリグルコシドを含み、これらは、(a)約6〜約22個、好ましくは約8〜約14個の炭素原子を含む長鎖アルコールの、(b)グルコースまたはグルコース含有ポリマーとの、縮合生成物である。好適なアルキルグルコシド(alkyl gluocosides)は、アルキルグルコシド1分子当たり約1〜約6個のグルコース残基を含む。好適なグルコシドは、デシルグルコシド(decyl glucoside)であり、これは、デシルアルコールの、グルコースポリマーとの縮合生成物であり、「Plantaren 2000」の商用名の下、ペンシルバニア州アンブラーのCognis Corporationから市販されている。
構造化組成物を生産するのに適した、あらゆる量の非イオン性界面活性剤が、本発明の方法に従って化合されうる。例えば、本発明に使用される単量体界面活性剤の量は、組成物中の活性な全非イオン性界面活性剤の、約2%〜約30%、より好ましくは約3%〜約25%、さらに一層好ましくは約8%〜約20%、さらに、より好ましくは約9%〜約15%であってよい。
様々な陽イオン性界面活性剤もまた、本発明の組成物での使用に適切であることができる。適切な陽イオン性界面活性剤の例は、(モノ、ジ、またはトリ)アルキル第4級アンモニウム化合物(alkyl quaternaries (mono, di, or tri))、ベンジル第4級アンモニウム化合物(benzyl quaternaries)、エステル第4アンモニウム化合物(ester quaternaries)、エトキシ化第4級アンモニウム化合物(ethoxylated quaternaries)、アルキルアミン、およびそれらの混合物を含むが、これらに限定されず、アルキル基は、約6〜約30個の炭素原子を有するが、約8〜約22個の炭素原子が好ましい。
適切な記憶を組成物に提供するために、組成物は、ある好適な実施形態では、構造化剤(structuring agent)を含む。「構造化剤」によって、分子であって、特に様々な界面活性剤と化合されると、組成物を、ラメラ相、球状相、液晶相、および/または光学的に複屈折の相などといった様々な「構造化された相」のいずれかにすることができる、分子が意味される。適切な構造化剤は、いくつかある構造化剤(structurants)の中で特に、脂肪酸、脂肪酸エステル、および脂肪アルコールなど、不飽和の、かつ/または分岐した長鎖(C−C24)液体脂肪族化合物;カプリン酸またはカプリル酸などの短鎖飽和脂肪酸、など、当技術分野で既知のものを含む。
1実施形態では、構造化剤は、分岐した脂肪アルコールである。様々な分岐した脂肪アルコールのいずれも、本発明の組成物に使用されうる。「分岐した脂肪アルコール」によって、植物もしくは動物油脂、および少なくとも1つの炭化水素含有ペンダント鎖を有する脂肪から得られた、様々なアルコールのいずれかを意味する。分岐した脂肪アルコールは、任意の数の炭素原子、好ましくは約7〜約22個の炭素原子、より好ましくは約9〜約15個の炭素原子、さらに一層好ましくは約11〜約15個の炭素原子を含むことができる。適切な分岐した脂肪アルコールは、1分子当たり1つ以上のアルコール基を含むことができる。ある好適な実施形態では、脂肪アルコールは、1分子当たり1つのアルコール基を含む。
1実施形態では、分岐した脂肪アルコールは、分子の炭素骨格の1つ以上の分枝を含む。ある好適な実施形態では、分岐した脂肪アルコールは、単分岐されている(monobranched)。「単分岐された(monobranched)」によって、脂肪アルコールが、アルキル鎖に1つの分枝をもたらす1つの(CH)官能基を備えたアルキル鎖を有すること、すなわち、脂肪アルコールが、1つの水素原子および3つの炭素原子が結合された、唯一の炭素を有すること、が意味される。
ある好適な実施形態では、分岐した脂肪アルコールは、第一級アルコールである。「第一級アルコール」によって、いかなる−COH基も、2つ以上の炭素原子に結合されないことが意味される。
1つの特に好適な実施形態では、分岐した脂肪アルコールは、単分岐しており、かつ第一級アルコールである。さらに特に好適な実施形態では、分岐した脂肪アルコールは、単分岐しており、かつ第一級アルコールであり、また、1分子当たり、ただ1つのアルコール基を有している。
ある好適な実施形態では、分岐した脂肪アルコールは、単に、水素、炭素、および酸素原子から成る。分岐した脂肪アルコール中の炭素−炭素結合は、飽和しているか、または不飽和であってよい。
1つの特に好適な実施形態では、分岐した脂肪アルコールは、以下の構造で表すことができる単分岐した第一級脂肪アルコール(monobranched primary fatty alcohol)である:
Figure 2009255982
式中、以下の3つの方程式がそれぞれ満たされている:m+n=8または9;mは、0〜9(0および9も含む)の整数であり;nは、0〜9(0および9も含む)の整数である。
分岐した脂肪アルコールとしての使用に特に適した、市販材料は、単独または組み合わせで、以下の材料を含む:ドイツ・バートホンブルクのSasol Chemical Coによって生産された、Isalchem 123またはLialchem 123。特に好適な実施形態では、分岐した脂肪アルコールはIsalchem 123である。
別の実施形態では、分岐した脂肪アルコールは、エトキシ基および/またはプロポキシ基などのアルコキシレート部分を含む。脂肪アルコールが、依然として、構造化組成物を提供できる限り、任意の数のアルコキシル基が許容可能である。1実施形態では、脂肪アルコールは、最大で10のアルコキシル基、より好ましくは0〜3つのアルコキシル基、最も好ましくは1〜3つのアルコキシル基を有する。
本発明の組成物中の分岐した脂肪アルコールの濃度は、好ましくは、組成物中、約0.1重量%〜約10重量%の活性な分岐した脂肪アルコール、より好ましくは0.5重量%〜約5重量%、さらに一層好ましくは約0.75%〜約4%である。本発明の1実施形態では、分岐した脂肪アルコールおよびベタインは、約0.15:1〜約0.35:1である、脂肪アルコール対ベタイン(重量対重量、活性ベース(on an actives basis))の比率で存在している。
当業者によって認識されるであろうが、本発明の組成物は、水をさらに含み、水は、構造化された相が分散されるビヒクルを提供するのに役立つ。組成物中の水の濃度は、組成物を安定させるのに十分であるが、組成物が構造化されるのを防ぐほどには高くない。1実施形態では、水の濃度は、約5%〜約70%、好ましくは約15%〜約60%、より好ましくは約20%〜約50%、最も好ましくは約25%〜約45%である。
本発明のある実施形態では、本発明の組成物は、他の機能的成分(other functional ingredients)を含む。他の機能的成分によって、組成物への美的な利益を安定させるか、もしくは提供するため、または様々な利益のうち1つ以上を最終使用者に与えるために、1つ以上の機能に役立つあらゆる部分が意味される。これらの様々な機能的成分は、室温であらゆる形態(例えば、固体、液体、ペーストなど)であってよく、また、組成物中で、分散されるか、乳状にされるか、もしくは可溶化されるか、または別の方法で均質化されることができる。
様々な機能的成分が、本発明の組成物に使用されうるが、成分が組成物の相の安定性に悪影響を与えないことが好ましい。「相の安定性に悪影響を与える」とは、特定の機能的成分を含むことによって、安定性の問題(stability challenge)を受けると(例えば、22℃、50%の相対湿度で1週間保たれる;3回の48時間凍結融解サイクルを受けるとき)、組成物が、局所使用には不快である(例えば、触覚、嗅覚、および/または視覚において)ように、取消不能に相分離して、2つ以上の視覚的に別個の相になること、が意味される。
使用可能である機能的成分は、以下を包含するが、決してそれらに制限されるものではない:染料および着色剤;紫外線フィルタおよび日焼け止め剤(suncsreens)、乳白剤(opacificiers)、つや消し剤、レオロジー修飾因子、油、皮膚軟化剤、および皮膚コンディショナー;キレート剤および金属イオン封鎖剤、pH調整剤、湿潤剤、被膜形成ポリマー、可塑剤、芳香成分;グリセロールを含むグリコールなどの水溶性溶媒、(ここでも、相の安定性への悪影響が全くない限り)組成物中に組み込まれうるプロピレングリコールC1−C6アルコール、ならびに、以下で説明するような様々な利益剤(benefit agents)。
機能的成分は、水不溶性であってもよい。「水不溶性」とは、ある部分であって、10分間の適度な攪拌の下、脱イオン水中で1重量%のその部分を準備した後、25℃で、その脱イオン水中に本質的には完全に溶けることができなくなっている、部分を意味する。様々な水不溶性成分が、本発明の組成物に組み込まれうる。組成物の構造化された性質は、室温において固体(例えば、あるポリマーおよびワックス;染料;ならびに、鉱物酸化物、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、亜鉛ピリチオン、コロイド性エンバク粉、ダイズ誘導体などといった微粒子)であるか、または室温において液体(例えば、油、皮膚軟化剤、および皮膚コンディショナー;生物学的活性剤(biological actives);芳香成分)である、水不溶性成分を分散するのに適切である。
例として、シリコーンなどの水不溶性添加物を懸濁することができ、かつ/または結果として得られる製品がコンディショニングシャンプーであることを消費者に示すのに資する、様々な市販の真珠光沢剤もしくは乳白剤(pearlescent or opacifying agents)のいずれも、本発明における使用に適している。真珠光沢剤または乳白剤は、組成物の総重量に基づいて、約1%〜約10%、例えば、約1.5%〜約7%、または約2%〜約5%の量で、存在することができる。適切な真珠光沢剤または乳白剤の例は、(a)約16〜約22個の炭素原子を有する脂肪酸、および(b)エチレンもしくはプロピレングリコール、のモノエステルまたはジエステル;(a)約16〜約22個の炭素原子を有する脂肪酸、および(b)以下の式のポリアルキレングリコールであって:HO−(JO)−H、式中、Jは、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレン基であり、aは、2もしくは3である、ポリアルキレングリコール、のモノエステルまたはジエステル;約16〜約22個の炭素原子を含む脂肪アルコール;以下の式の脂肪酸エステルであって:KCOOCHL、式中、KおよびLは、独立して、約15〜約21個の炭素原子を含む、脂肪酸エステル;シャンプー組成物に不溶性の無機固体、ならびにそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
真珠光沢剤または乳白剤は、「Euperlan PK-3000」の商用名の下、ペンシルバニア州アンブラーのCognis Corporationから市販されているものなどの、予め形成され、安定化した水分散液として、構造化組成物に導入されることができる。この材料は、ジステアリン酸グリコール(エチレングリコールおよびステアリン酸のジエステル)、ラウレス−4(CH(CH10CH(OCHCHOH)、およびコカミドプロピルベタインの組み合わせであり、それぞれ、約25〜約30:約3〜約15:約20〜約25の重量パーセント比であってよい。
毛髪に艶などの追加属性を与える、揮発性シリコーンなどの様々な市販の二次コンディショナーのいずれも、本発明における使用に適している。揮発性シリコーンコンディショニング剤は、約220℃未満の気圧沸点を有する。揮発性シリコーンコンディショナーは、組成物の総重量に基づいて、約0%〜約3%、例えば、約0.25%〜約2.5%、または約0.5%〜約1.0%の量で存在することができる。適切な揮発性シリコーンの例は、ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシクロシロキサン(polydimethylcyclosiloxane)、ヘキサメチルジシロキサン(hexamethyldisiloxane)、シクロメチコン流体、例えば、「DC−345」の商用名の下、ミシガン州ミッドランドのDow Corning Corporationから市販されているポリジメチルシクロシロキサン(polydimethylcyclosiloxane)、および、それらの混合物を非排他的に含み、好ましくは、シクロメチコン流体を含む。他の適切な二次コンディショナーは、ポリクオタニウム、陽イオン性グアールなどを含む、陽イオン性ポリマーを含む。
パーソナルクレンジング組成物に、潤い(moisturization)およびコンディショニング特性を与えることができる、市販の様々な湿潤剤のいずれも、本発明における使用に適している。湿潤剤は、組成物の総重量に基づいて、約0%〜約10%、例えば、約0.5%〜約5%、または約0.5%〜約3%の量で存在することができる。適切な湿潤剤の例は:1)グリセリン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリグリセリン、およびそれらの混合物を含む群から選択された、水溶性の液体ポリオール;2)以下の式のポリアルキレングリコールであって:HO−(R”O)−H、式中、R”は、約2〜約3個の炭素原子を有するアルキレン基であり、bは、約2〜約10の整数である、ポリアルキレングリコール;3)以下の式のメチルグルコースのポリエチレングリコールエーテルであって:CH−C10−(OCHCH−OH、式中、cは、約5〜約25の整数である、メチルグルコースのポリエチレングリコールエーテル;4)尿素;ならびに、5)それらの混合物、を非排他的に含むが、グリセリンが好ましい湿潤剤である。
適切なキレート剤の例は、本発明の組成物を保護および保存することができるキレート剤を含む。好ましくは、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)、より好ましくは、「Versene 100XL」の商用名の下、ミシガン州ミッドランドのDow Chemical Companyから市販されている、EDTA4ナトリウムであり、組成物の総重量に基づいて、約0〜約0.5%、または約0.05%〜約0.25%の量で存在している。
適切な防腐剤は、例えば、パラベン、第四級アンモニウム種、フェノキシエタノール、安息香酸塩、DMDMヒダントインを含み、組成物の総重量に基づいて、約0〜約1%、または約0.05%〜約0.5%の量で、組成物中に存在している。
組成物中に増粘剤を含むことは通常不要である(これは、「濃厚化(thickening)」は、ベタインと脂肪アルコールとの組み合わせを使用して、通常美しく費用効率よく達成されるからである)が、パーソナルクレンジング組成物に適切な粘度を与えることができる、本発明での使用に適している、市販の様々な増粘剤のいずれかを組み込むことが可能である。
適切な増粘剤の例は:1)以下の式のポリエチレングリコールであって:HO−(CHCHO)H、式中、zは、約3〜約200の整数である、ポリエチレングリコール;および、2)約16〜約22個の炭素原子を含む脂肪酸、のモノエステルもしくはジエステル;エトキシ化ポリオールの脂肪酸エステル;脂肪酸およびグリセリンのモノエステルおよびジエステルのエトキシ化誘導体;ヒドロキシアルキルセルロース;アルキルセルロース;ヒドロキシアルキルアルキルセルロース(hydroxyalkyl alkyl cellulose);疎水的に改質されたアルカリ膨潤性乳剤(HASE);疎水的に改質されたエトキシ化ウレタン(HEUR);キサンタンガムおよびグアーガム;ならびに、それらの混合物、を非排他的に含む。好ましい増粘剤は、ポリエチレングリコールエステル、より好ましくは、イリノイ州ノースフィールドのStepan Companyから、また「PEG 6000 DS」の商用名の下、イタリア・ボローニャのComiel, S.p.A.から入手可能な、ジステアリン酸PEG−150を含む。
本発明の組成物は、利益剤を含むことができる。利益剤は、あらゆる要素、イオン、化合物(例えば、合成化合物、もしくは自然源から分離された化合物)、または固体(例えば微粒子)、液体、もしくは気体の状態の、他の化学部分、および、皮膚、毛髪、粘膜、もしくは歯に対する美容効果もしくは治療効果を有する化合物である。本明細書で使用される「利益剤(benefit agent)」という用語は、所望の場所で、皮膚、毛髪、粘膜、もしくは歯の中および/もしくは上に送達されるべき、化粧品または医薬品などのあらゆる有効成分を含む。
本明細書おいて有用な利益剤は、それらの治療上の利益、またはそれらの仮定された作用様式によって分類されうる。しかしながら、本明細書において有用な利益剤が、いくつかの状況において、2つ以上の治療上の利益を提供するか、または2つ以上の作用方式により働くことができることが理解されるはずである。したがって、本明細書で提供された特定の分類は、便宜上なされたものであり、利益剤を、記載された特定の適用に制限することを意図しているものではない。
適切な利益剤の例は、利益を提供するもの、例えば:皮膚軟化剤、保湿剤および水分損失防止剤;洗浄剤;脱色剤;反射剤(reflectants)および光学的修飾因子(optical modifiers);アミノ酸およびそれらの誘導体;抗菌薬;アレルギー抑制剤;にきび防止剤;アンチエイジング剤;しわ防止剤、消毒薬;鎮痛剤;光沢制御剤;止痒剤;局部麻酔薬;抜け毛防止剤;育毛促進物質;育毛抑制剤、抗ヒスタミン剤;抗感染薬;抗炎症剤;抗コリン作用薬;血管収縮薬;血管拡張薬;創傷治癒促進剤;ペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質;消臭剤および制汗薬;薬剤;皮膚安定剤(skin firming agents)、ビタミン;皮膚美白剤(skin lightening agents);皮膚色素沈着剤(skin darkening agents);抗真菌薬;脱毛剤;反対刺激剤;痔疾薬(hemorrhoidals);殺虫剤;剥落または他の機能的な利益のための酵素;酵素阻害剤;ツタウルシ製品;ウルシ製品;日焼け用製品(burn products);おむつかぶれ防止剤;汗疹剤;ビタミン;ハーブ抽出物;ビタミンAおよびその誘導体;フラボノイド(flavenoids);知覚剤(sensates)およびストレス減少剤;酸化防止剤;ヘアライトナー;日焼け止め剤;抗浮腫剤、新コラーゲンエンハンサ(neo-collagen enhancers)、ふけ/脂漏性皮膚炎/乾癬防止剤;角質溶解薬;潤滑剤;美白剤(lightening and whitening agents);石灰化剤、フッ化物添加剤、および鉱物化剤;ならびに、それらの混合物、であるが、これらに限定されないもの、を含む。
使用可能な利益剤の量は、例えば、利益剤が皮膚、爪、粘膜、または歯を貫く能力;選択された特定の利益剤、所望の特定の利益、利益剤に対する使用者の感度、使用者の健康状態、年齢、皮膚および/もしくは爪の状態など、によって、異なることができる。要するに、利益剤は、「安全で有効な量」で使用され、「安全で有効な量」とは、健全な医学的判断の範囲の中で妥当な危険性対利益の比率において、所望の皮膚もしくは爪に利益を送達するか、または治療されるべき特定の状態を変えるのに十分高いが、重篤な副作用を避けるように十分低い量である。
本発明の組成物は、構造化される、すなわち、約1パスカル(Pa)〜約1500Pa;より好ましく約10Pa〜約1100Paの降伏応力を有し、好ましくは、外相(通常水相)の中で分散される、1つ以上の界面活性剤で大部分が組成されるラメラ相を含む。パーソナルケア組成物の粘度は、クリームまたはローションまたはゲルの粘度などのように、組成物が塗り広げられるようになっていてよい。例えば、30rpmでLVT3スピンドルを使用して測定される場合、粘度は、約500cps〜約2000cpsであってよい。
本発明の組成物のpHは、重要ではないが、約5〜約7.5など、皮膚への刺激を促進しない範囲であってよい。
本発明の1実施形態では、構造化組成物は、第1の相が第2の相と視覚的に異なっている、少なくとも2つの別個の相を含む。好ましくは、視覚的に別個の相は、互いと共に物理的に接触して包装され、安定している。好ましくは、視覚的に別個の相は、縞、リボン、または筋などのパターンを形成する。第1の相対第2の相の比率は、典型的には約1:99〜約99:1、好ましくは90:10〜約10:90、より好ましくは約70:30〜約30:70、さらに一層好ましくは約50:50である。当技術分野で知られているように、第1の視覚的に別個の相は、構造体、例えば、ベタイン、分岐した陰イオン性界面活性剤、および分岐した脂肪アルコールを提供するのに十分であるように、成分(components)を含むことができる。第2の視覚的に別個の相もまた、構造体を提供するのに十分であるように、前記の成分を含むことができる。代わりに、第2の相は、構造化されなくてもよい。
使用者の手の中で保持されるのに適切な容器であって、容器は、複数の突出部および複数のくぼみを含む形状を定める穴を含む、容器を使うことによって、湿潤スリップの減少が減少されうることを、出願人らはさらに発見した。容器の中には、構造化組成物がある。構造化組成物が穴を通して押し出されると、構造化組成物は、穴の形状に十分に一致するのに適しており、構造化組成物の押し出された部分は、体表面に接触するための複数の接触面およびこれらの接触面の中間の複数のチャネルを含む。
図4は、本明細書に説明した発明の実施形態に一致したパーソナルケア製品40の斜視図である。パーソナルケア製品40は、容器43と、その容器43の中の組成物と、を含む。容器は、組成物を含むための1つ以上の壁45、および容器43から基体46の上に組成物を搾り出すための穴47をさらに含む。
容器43は、様々なサイズ、形状、および相対寸法のものであってよいが、容器43は、一般に、使用者の手44の中で保持されるのに適している。容器43の寸法は、容器の外に動かすように、内側の組成物の一部を誘導するために、1つ以上の壁45が、例えば図4示されているように親指と1本以上の指との間で、容易に強く押されることができるようにされていてよい。容器は、組成物が収容される、例えば約1mL〜約1000mLの容積を囲むことができる。
図4は、容器43から組成物を搾り出すために強く押されている容器43を描いているが、粘性のパーソナルケア調合物を容器から一般的に搾り出すいくつかの方法の中でも特に、例えば、単に容器をひっくり返して、重力に組成物を搾り出させることによって;例えば、ハンドポンプを押すか、ねじるか、または別様に作動させることでポンプ供給することによって;組成物を搾り出す他の手段が企図される。
図5は、容器43の穴47の平面図を描いている。穴47は、平面(図5では、紙の平面として示されている)内に境界59を有する。境界59により定められる面積は重要ではなく、特定の組成物、組成物の対生物作用、組成物が塗布されている基体46などの要因に基づいて選択されることができる。1実施形態では、境界59の面積は、約0.005cm〜約20cmである。1つの好適な実施形態では、ボディソープまたはボディシャンプーの組成物に有用な穴47の境界59は、約0.04cm〜約0.5cmである。1つの好適な実施形態では、局所用保湿剤もしくは皮膚用クリームの組成物に有用な穴47の境界59は、約0.05cm〜約0.2cmである。1つの好適な実施形態では、眼用薬剤に有用な穴47の境界59は、約0.005cm〜約0.04cmである。
境界59は、複数の突出部51および複数のくぼみ53を含む形状を定める。用語「突出部」および「くぼみ」とは、以下を意味している:(穴の重心57が最も低くなるように)穴の形状が最も低いエネルギー位置にくるように穴47を考慮し、穴47を方向付ける場合に、下から境界59の1つ以上の端点52に接触するが、境界59に交差しない、想像線55を引くことができる。端点52はそれぞれ、独自に突出部を特定する。このようにしてそれ自体を構築した想像線55は、紙の平面では、想像線55と、境界59の少なくとも一部分とにより完全に囲まれるエリアを形成する。こうして、2つのくぼみおよび3つの突出部が、図5で定められている。
一般に、穴によって定められた突出部およびくぼみは、実質的に同じであるかまたは異なったサイズおよび形状のものであってよい。ある好適な実施形態では、穴は、図5に示されているような実質的に同じサイズおよび形状の突出部およびくぼみを含む境界を定める。
境界59は、押し出された部分の断面積、ゆえに、押し出された単位長さ当たりの、押し出された部分の容積を一般に決定するエリアを囲んでいる。したがって、同様の密度の組成物について、より大きな面積の穴は、より大きな質量の、単位長さ当たりの押し出された組成物を含意する。より大きな質量の、押し出された組成物は、重力のため、より大きなスリップを促進する場合がある。
穴の境界の面積は、一時に使用することが望ましい組成物の量によって変えることができる。1実施形態では、境界により定められた面積は、約0.05cm〜約0.5cm、例えば、約0.1cm〜約0.4cm、例えば約0.15cm〜約0.4cm、例えば約0.2cm〜約0.4cmである。
突出部およびくぼみの数は、重要でないが、発明者らは、少なくとも2つのくぼみが必要であることを発見した。1実施形態では、穴7の境界は、2〜約100個のくぼみ、より好ましくは約2〜約20個のくぼみ、さらに一層好ましくは約2〜約10個、最も好ましくは約3〜約10個のくぼみを有する。
突出部11およびくぼみ13の形状および寸法は、可変であり、以下のうち1つ以上を満たすように選択されうる:組成物が、容易に境界59全体を満たすか、または基体上の水または水分が動くことができる十分な容積を提供する、能力を高める。端点59は、境界49の一部分54(例えば、線形の領域またはセグメント)の交点にあってよい。一部分54は、図では線形であるとして示されているが、代わりに、何らかの湾曲が、端点52の周りに存在することができる。
図6は、再び図5の穴7を描いており、周長対面積の比率(perimeter-to-area ratio)を決定するのに有用な、穴の付加的特徴部を示している。穴47の周長対面積の比率は、穴47を通る組成物の流れの方向に垂直な平面(すなわち紙の平面)に投影される、穴47の境界59をなぞることによって計算される。想像線55に垂直な線64が、端点51を通って引かれている。第2の想像線66が、想像線55に平行に引かれて、くぼみ53の頂点60すべてのちょうど上に第2の想像線66が来ている。境界49の一部分54、線66、および線64により境界を付けられた面積A(図3で斜交平行線で陰影を付けられている)が、周長対面積の比率を決定するのに用いられる面積を表している。くぼみ13を定め、かつ、面積Aの境界線を示す、穴47の境界59の部分(すなわち図3に示されるセグメント22)の全長が、周長Pである。周長Pを面積Aで割ったものが、周長対面積の比率である。
1つの実施形態によると、穴の境界は、穴を押し進められる組成物におけるチャネルの形成を容易にするのに十分大きな、周長対面積の比率を有することを、出願人らは発見した。例えば、穴は、約1cm−1〜約10cm−1、好ましくは約0.4cm−1〜約8cm−1、より好ましくは約1cm−1〜約7cm−1、最も好ましくは約1.3cm−1〜約6cm−1である、周長対面積の比率を有することができる。前記の方法により計算されると、図5および図6の穴は、約1.8cmの周長対面積の比率を有する。
基体上の水または水分が動くことができる十分な容積を提供するために、くぼみは、約0.5mm〜約5mm、好ましくは約0.5mm〜約3mm、さらに好ましくは約0.75mm〜約2mmの高さ50(図5に示された、線55上の点から、境界59にちょうど触れる点までの最大距離)を有することができる。
図7を参照すると、穴47を出る組成物は、(図7に透視図で示される)境界59に十分一致して、それによって、その断面において、穴47の境界59の形状をとる、押し出された部分73を形成する。少なくともある期間にわたって、押し出された部分73は、この形状を保つ。したがって、穴47から組成物を搾り出すと、押し出された部分73において複数のチャネル75が形成される。複数のチャネル75は、穴47の境界59におけるくぼみ53に実質的に類似している。押し出された部分73と接触した基体76は、押し出された部分73と接触するように傾けられ、複数のチャネル75は、押し出された部分73と基体76との間に配される。さらに、組成物は、境界59の形状を記憶する能力を有するので、押し出された部分73は、同じ向きで、基体76と接触したままであるように、すなわち、複数のチャネル75が、押し出された部分73と基体76との間に配されるように、しばらくの間、傾けられている。
前記のとおり、穴47から押し出された組成物は、しばらくの間、境界59の形状を「記憶している」。この期間、すなわち、「記憶期間」または「緩和時間」は、一般に、少なくとも約2秒、好ましくは少なくとも約5秒である。ある実施形態では、緩和時間は、少なくとも約1分であり、他の好適な実施形態では、少なくとも約3分間である。当業者によって認識されるであろうが、緩和時間(あるひずみに変形されている材料に対する応力の緩和の比率を表す時定数)は、当技術分野で既知の標準的手順を使用して測定されうる。好ましくは、緩和時間は、材料が液体として流れるように、測定されるべき材料に対して降伏値以上に剪断応力を加える(shear stressing)ことによって測定され、すなわち、構造化流体では典型的には20〜100パスカルである。流体がその後、流れ、緩和時間が測定されうる。
この記憶度を組成物の中にもたらすために、1つの実施形態では、組成物は、「構造化組成物」、すなわち、以下の試験方法で説明される「降伏応力試験」により測定されると約1パスカル(Pa)〜約1500Paの降伏応力を有する組成物、である。ある好適な構造化組成物の例は、以下に説明する降伏応力試験によって測定されると、約1Pa〜約1500Pa、好ましくは約10Pa〜約1100Paの降伏応力を有するものを含む。ある実施形態では、組成物は、好ましくは、外相(典型的には水相)の中に分散される1つ以上の界面活性剤で大部分が構成される、ラメラ相、球状相、液晶相、および/または、光学的に複屈折の相のうち1つ以上を含む。パーソナルケア組成物の粘度は、クリームまたはローションまたはゲルの粘度などのように、組成物が塗り広げられるようになっていてよい。例えば、30rpmでLVT3スピンドルを使用して測定すると、粘度は、約500cps〜約2000cpsであってよい。
本発明で用いるための様々な穴の形状およびデザインが考えられるが、例えば、様々な幾何学的または美的パターンが、必要な突出部およびくぼみを設けることができる。そのような実施形態の別のものが、図8に示されている。図5の容器80が、穴87を含み、穴87は、鋸歯状縁部82に沿って8つの突出部81を有する。穴87は、平坦な縁部84も含む。平坦な縁部84は、2つの理由で示されている:1つの理由は、平坦な縁部は突出部およびくぼみを有していないが、鋸歯状縁部82がこれらの特徴部を有するので、穴87は本発明の実施形態に一致していること、を示すためである。第二に、実施例の部分で説明するように、鋸歯状縁部82が濡れた皮膚に接した状態で、穴の内部の組成物が故意に押し出された場合と、平坦な縁部84が濡れた皮膚に接した状態で、同じ組成物が故意に押し出された状況との、結果を比較するために、穴107と同様の穴から押し出された組成物は、湿潤スリップ試験に従って試験された。明瞭化のため、平坦な縁部84は、省略されて、鋸歯状縁部82と同様の鋸歯状縁部と取り替えることができる。この代替の実施形態もまた、本発明の実施形態と一致しているであろう。
本発明の製品は、典型的には、身体または別の表面への局所的な塗布に使用される。特定の機能によって、本発明の製品中の組成物は、水ですすがれるか、または、皮膚の上にこすりつけられて、すすぎなしで残されることができる。好ましくは、本発明の組成物は、すすぎ落とす調合物であり、これによって、製品が、皮膚または毛髪に局所的に塗布され、その後、引き続いて(すなわち、数分以内に)皮膚または毛髪が水ですすがれるか、または組成物の一部が堆積した状態で、基体もしくは他の適切な除去手段を用いて別様に拭き取られることを意味する。本発明の組成物の特に適切な用途は、ボディソープおよびコンディショナー、ならびにヘアシャンプーおよびコンディショナー、ならびに洗顔料を含む。本発明の組成物は、いくつかのパーソナルケアの適用の中でも特に、にきび治療利益剤、ストレス緩和組成物(約1%以上、例えば約3%以上の芳香性化合物など、高濃度の組成物)と共に、クレンジングクリーム(cleanser)にも使用されうる。
ある実施形態では、本発明により生産される組成物は、好ましくは、人体の少なくとも一部を洗浄するか、治療するか、もしくは有効成分を送達するための、パーソナルケア製品として、またはパーソナルケア製品中で、使用される。ある好ましいパーソナルケア製品の例は、身体の皮膚、毛髪、および/もしくは、腟の領域に塗布するのに適した様々な製品、例えばシャンプー、ハンドソープ、洗顔料、および/またはボディソープ、入浴剤(bath additives)、ゲル、ローション、クリームなどを含む。前記のように、本発明の方法が、良好な美観、また、ある実施形態では、泡立ち特性、レオロジー、泡、および大量の界面活性剤の充填などの所望の特性のうち1つ以上、を有する、費用対効果に優れたパーソナルケア製品を供給することを、出願人らは思いがけず発見した。
本発明は、人体の少なくとも一部を、本発明の組成物と接触させることを含む、人体を治療および/または洗浄する方法を提供する。ある好適な方法は、にきび、しわ、色素沈着、湿疹、皮膚炎、おむつかぶれ、日焼け防止、乾燥、痛み、かゆみなどを含むがこれらに限定されない様々な状態のいずれかのために、哺乳類の皮膚、毛髪、目、および/または腟の領域を洗浄および/または治療するために、そのような領域を、本発明の製品中の組成物と接触させることを含む。ある好適な実施形態では、接触させるステップは、人の皮膚、毛髪または腟の領域に本発明の組成物を塗布するステップを含む。
本発明の洗浄方法は、例えば泡を塗るステップ、すすぐステップなどを含む、毛髪および皮膚を洗浄することと従来関連づけられた様々な追加のオプションステップのいずれかをさらに含むことができる。
本発明の方法は、前記の化合ステップの前、後、もしくは化合ステップと同時に、本発明の構造化組成物と共に、前述のオプション成分のうち1つ以上を混合または導入するための様々なステップのいずれかをさらに含むことができる。ある実施形態では、混合の順番は重要でないが、他の実施形態では、芳香剤および非イオン性界面活性剤などの、ある成分を、構造化組成物に加える前に、そのような成分を予め混合することが好ましい。
〔実施例〕
以下の降伏応力試験が、本発明の方法で使用される。特に、前記のように、降伏応力試験は、組成物が本発明に従って構造化されるかどうか判断するのに使用される。さらに、蓄積度試験(Degree of Heaping Test)が用いられて、組成物が急速に形状を回復する能力を判断することができる。
〔降伏応力試験〕
以下の降伏応力試験は、本発明に従って降伏応力を決定するために様々なパーソナルケア組成物に対して実行される。サンプルを平衡させるのに十分な期間(少なくとも約1時間)にわたり、サンプルが、25°Cに設定された水浴の中に置かれる。この処置は、1°の角度の20mmの錐体(cone)、20mmのプレート、水浴、およびソルベントトラップを有する適切に較正されたレオメータ(例えば、Advanced Rheometer AR2000)のベースプレートの上に約1.0gの試験されるべき組成物を静かに置くことによって達成される。サンプルのサイズは、錐体およびプレートの最終位置にいったん到達したら、サンプルが間隙から出る何らかの小さな流れを許容するのにまさに十分なものである(0.030mm)。試験の前にサンプルの剪断を最小にするために、各サンプルは、著しく剪断するかまたは広げることなく1つの動きでサンプルを静かにすくい出すことによって、一貫した方法でプレートに塗布され、また、サンプルから遠くにへらを圧縮および回転させることなく、プレート上に均等に層にされる。サンプルは、ベースプレートの上の中心に置かれ、プレートわたって比較的均等に置かれる。いったん測定位置に到達したら、サンプル材料の小さなふくらみ(small bulge)が、間隙から突出した。このふくらみは、トッププレートを妨げてサンプルを予め剪断しないように、迅速かつ静かに取り除かれた。[トッププレートが動かされると、実行(run)は中止される。]これまで説明したサンプルの準備は、サンプルの過度の乾燥を減少させるよう、20秒未満である。器具は、制御された剪断速度の実行(ログ)のために、0.01.−1〜300.−1にわたる剪断速度;収集される300個のデータ点;300秒の試験持続時間;25℃の水浴に、設定される。レオメータに取り付けられた出力装置が、剪断速度s−1の関数として応力(Pa)をプロットするように設定される。降伏応力は、カーブが線形性から逸脱する応力として、剪断速度に対する降伏応力のプロットから決定される。3回の実行の平均および標準偏差が測定される。
〔蓄積度試験〕
本発明に従ってH−B寸法を測定するために、以下の蓄積度試験が、様々なパーソナルケア組成物に対して実行される。
前記の降伏応力試験を終了した直後、レオメータの、自動化されたリフトモーターを使用して、プレートから錐体を取り除く。サンプルは、30分間、プレート上に残され、5メガピクセルのカメラであるCanon S25で、デジタル写真を撮る。この写真は、プレートのサンプルエリアを覆う1つのボックスのボックススケールで始まり、ボックスの数が1024と等しくなるまで繰り返しごとに(with each iteration)ボックスの数を倍加する、ボックスカウント技法を用いて評価される。材料のH−B寸法は、ログlに対するログN(l)をプロットすることによって計算され、N(l)は、材料のいずれかの表面を含むボックスの数であり、lは、ボックスの数の逆数を表す解像度(ボックス解像度)であり、H−B寸法は、8個のボックス〜1024個のボックスまでのプロットの直線の勾配である。10回の反復実験が各サンプルについて行われるように、この試験方法が繰り返された。結果として得られるH−B寸法が、10%未満の相対的な標準偏差を有する場合、値が、そのサンプルについて報告される。本発明のある実施形態では、構造化組成物は、約1.7未満、好ましくは約1.6未満、より好ましくは約1.5未満、さらに一層好ましくは約1.4未満のH−B寸法を有する。
〔湿潤スリップ試験〕
以下の湿潤スリップ試験は、本発明の方法および以下の実施例に使用される。特に、前記のように、湿潤スリップ試験は、製品が皮膚などの濡れた表面または湿気のある表面に沿ってスリップするのに抵抗する能力を特徴付けるのに使用される。以下の湿潤スリップ試験は、様々なパーソナルケア製品に対して実行された。標準的な被験者の手の手のひらが、2秒間、水中で保持されて、次に、手の付け根(its base)がカウンタートップに接した状態で置かれて、カウンタートップに垂直に保持された。6秒以内に、製品の組成物をノズルに押し込んで、手に接触させることで組成物を塗布することによって、製品が試験される。比較実施例C1およびC2、およびEx.1について、押し出された組成物の長さは、1.5インチ(3.81cm)で固定された。他の実施例については、押し出された物体の長さが変えられた。通過するのに2分が許容され、押し出された組成物が下向きに下がった距離が記録された。
〔比較実施例C1〜C2、および本発明の実施例Ex.1〕
構造化組成物S1は、表1に記載された材料および量に従って以下の成分を混合することによって、準備された:
Figure 2009255982
表1に示された、構造化組成物は、以下のとおり準備された:成分は、オーバーヘッドプロペラ型ミキサーを装備している適切なサイズの容器に、記載された順番で、加えられた。攪拌は、通気なしで良いバッチ運動(batch movement)を維持するのに十分であった。成分は、一定の攪拌を維持している間に加えられた。最後の成分が加えられた後でpHが測定され、5.5〜6.5に調節された。次に、クエン酸が加えられて、pHを約6.0〜6.5まで減少させた。実施例Ex.1、ならびにC1およびC2は、前記の湿潤スリップ試験を用いて、湿潤スリップについて評価され、表2で、インチ表示の値が報告されている。
比較実施例C1は、1つのみのくぼみ、約1.2cm−1の周長対面積の比率、および約0.23cmの面積を有する、星形の穴を有する容器の中に、前記の構造化組成物S1を置くことによって準備された。
比較実施例C2は、図8と同様の穴を有し、また平坦な側が故意に皮膚に接して位置付けられている、容器の中に、前記の構造化組成物S1を置くことによって準備された。したがって、図8の穴は、実際に複数のくぼみを有し、本明細書で説明した本発明の実施形態に一致しているが、試験される穴は、くぼみを全く有しておらず、比較成績を示すことを意図されている。穴は、約2.2cm−1の周長対面積の比率、および約0.1245cmの面積を有していた。
本発明の実施例Ex.1は、図8と同様の穴を有し、また鋸歯状の側が故意に皮膚に接して位置付けられている、容器の中に、前記の構造化組成物S1を置くことによって準備された。したがって、試験される穴は、7つのくぼみおよび8つの突出部を有し、また、約5.2cm−1の周長対面積の比率、および約0.1245cmの面積を有していた。
本発明の製品の湿潤スリップを、従来の製品と比較するために、3つの実験が行われた。湿潤スリップ抵抗の結果は、以下の表2に示される。
Figure 2009255982
表に示されるように、組成物と湿った皮膚との間にいかなるチャネルも現れないように組成物を押し出す場合に比べて、複数のチャネルが組成物と湿った皮膚との間に配されるように組成物が押し出されるときに、構造化組成物S1の、はるかに少ない湿潤スリップが生じている。
別の実験では、組成物S1は、(a)本発明の実施例Ex.1について説明したように、穴の鋸歯状の側を皮膚に接して位置付けることによって図8の穴、または(b)(オハイオ州シンシナティのProcter and gambleから入手可能な)10液量オンスの、市販のOLAY Body Wash Plus Radiance Ribbonsの穴、を通して、別々に押し出された。OLAY製品は、本質的には図9に示されるように、1つのくぼみのみを有する単一の波形をした穴を有していた。OLAYの穴は、約0.55cmの断面積を有した。この2番目の実験では、長さ(したがって、押し出された物体の質量)は異なることができた。このように、質量の変動と、押し出された物体のスリップする傾向に対して質量が有しうる影響と、を制御する。重量正規化された湿潤スリップ(WS)は、押し出された物体の質量で、湿潤スリップを割ることによって、計算される。
Figure 2009255982
したがって、組成物S1の所定の質量について、OLAYの先行技術の穴と比べると、図3の穴を通して組成物が押し出される場合に、はるかに少ない湿潤スリップが起こる。
図1は、本発明の1実施形態による、基体に塗布された、構造化組成物の平面図である。 図2は、本発明の1実施形態による、基体に塗布された、構造化組成物の平面図である。 図3は、本発明の1実施形態による、基体に塗布されるべき構造化組成物の基体に接触する側から見た図である。 図4は、本発明のある実施形態によるパーソナルケア製品の斜視図であり、使用者が、容器から使用者の皮膚上に組成物を出している。 図5は、図4の容器の穴の平面図である。 図6は、図4〜図5の穴の平面図であり、穴の付加的な特徴部を示している。 図7は、図4の穴、および穴を通して出されている組成物の斜視図であり、組成物が穴の形状を「記憶する」能力をさらに示している。 図8は、本明細書に説明された発明の実施形態と一致した代替の穴である。 図9は、先行技術の穴の平面図である。

Claims (15)

  1. パーソナルケア製品において、
    使用者の手の中に保持されるのに適した容器であって、前記容器は、穴を含み、前記穴は、複数の突出部および複数のくぼみを含む形状を定める、容器と、
    前記容器の中の構造化組成物であって、前記組成物は、前記穴を通して押し出されると、体表面に接触するための複数の接触面および前記接触面の中間の複数のチャネルを含む、構造化組成物の押し出された部分を形成する、構造化組成物と、
    を含む、製品。
  2. 請求項1に記載の製品において、
    前記穴は、約0.005cm〜約20cmの面積を有する境界を定める、製品。
  3. 請求項1に記載の製品において、
    前記穴は、約0.04cm〜約0.5cmの面積を有する境界を定める、製品。
  4. 請求項1に記載の製品において、
    前記穴は、約0.005cm〜約0.04cmの面積を有する境界を定める、製品。
  5. 請求項1に記載の製品において、
    前記穴は、2〜約20個のくぼみを定める、製品。
  6. 請求項1に記載の製品において、
    前記穴は、2〜約10個のくぼみを定める、製品。
  7. 請求項1に記載の製品において、
    前記穴は、3〜約10個のくぼみを定める、製品。
  8. 請求項1に記載の製品において、
    前記穴は、約1cm−1〜約10cm−1の周長対面積の比率を有する境界を定める、製品。
  9. 請求項1に記載の製品において、
    前記組成物は、前記体表面上に押し出される際に、1g当たり約5インチ(約12.70cm)未満のWSを示す、製品。
  10. 請求項1に記載の製品において、
    前記くぼみのそれぞれは、前記穴により定められるその他のくぼみと実質的に同じサイズおよび形状である、製品。
  11. 請求項1に記載の製品において、
    前記穴は、サイズ、形状、もしくはその両方が異なる、少なくとも2つのくぼみを定める、製品。
  12. 請求項1に記載の製品において、
    前記組成物は、少なくとも約1分の緩和時間を有する、製品。
  13. 請求項1に記載の製品において、
    前記組成物は、1つ以上の界面活性剤、および少なくとも1つの構造化剤を含む、製品。
  14. 請求項1に記載の製品において、
    前記製品は、皮膚用クレンジングクリームを含む、製品。
  15. 請求項1に記載の製品において、
    前記製品は、眼に適用するための組成物を含む、製品。
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