JP2009253842A - クロック同期システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スレーブノードは、マスターノードからPSNを介して定期的に送信されるパケットを利用して、自身のクロックをマスターノードに同期させる。このスレーブノードは、バッファと、最大値抽出部と、制御部と、VCOとを備えている。バッファは、マスターノードから送信されるパケットである受信パケットを一時的に保存する共にバッファ蓄積量を観測して出力し、スレーブノードの再生クロック周波数を用いてデータを読み出す。最大値抽出部は、バッファ蓄積量において、時間間隔毎にバッファ蓄積量の最大値を抽出する。制御部は、バッファ蓄積量の最大値が基準値を保持するように、制御電圧を制御する。VCOは、制御部から受け取る制御電圧で再生クロック周波数を変化させる。
【選択図】図6B
Description
ITU−T, "B−ISDN ATM adaptation layer (AAL) specification: Type 1 AAL,", Recommendation I.363.1, Aug. 1996. R. P. Singh, S.−H. Lee, and C.−K. Kim, "Jitter and clock recovery for periodic traffic in broadband packet networks," IEEE Trans. On Commun., vol. 42, pp. 2189−2196, May 1994. 深田陽一、斉藤幸一、「回線エミュレーションにおける端末クロック同期法」 2004年電子情報通信学会総合大会、B−8−7, p340
従来のクロック同期システムでは、前述のように、その問題点(第1の問題点とする)として、ジッタバッファ蓄積量の平均化処理はキューイング遅延の影響を最小化できず、再生クロック周波数偏差にオフセットが残ってしまう。その理由としては、非特許文献1〜3に記載された方式では、Δt時間内のバッファ蓄積量の観測値と基準値の差分を平均化することにより、キューイング遅延によるバッファ蓄積量の揺らぎを平均化している。しかしながら、キューイング遅延Q(k)>=0であるため、スレーブノード1002とマスターノード1001のクロックが完全同期されていても、上記差分の平均値は最小にならない。このため、本発明の第1実施形態によるクロック同期システムとして、時間間隔Δtにおけるキューイング遅延Q(k)がクロック同期精度に対する影響を最小化できることが望まれる。
図6Aに示されるように、本発明の第1実施形態によるクロック同期システムは、コンピュータであるマスターノード(送信端末)1と、コンピュータであるスレーブノード(受信端末)2と、PSN(Packet Switched Network)3とを具備している。
マスターノード1は、同サイズのパケットを定期的に生成して、PSN3を介してスレーブノード2に送信する。
図6Bに示されるように、スレーブノード2は、バッファ21と、クロック再生部22とを備えている。
マスターノード1は、パケットを同間隔で送信し、PSN3を介してスレーブノード2に送信する。スレーブノード2は受信パケットをバッファ21に格納し、バッファ蓄積量が基準値を保持するようにバッファ21の読み出しクロックを制御する。
次に、本発明の第1実施形態によるクロック同期システムの効果について説明する。
従来のクロック同期システムでは、第2の問題点として、パケットロスによりクロック精度の劣化が生じてしまう。その理由としては、スレーブノード1002のバッファ蓄積量はキューイング遅延のみにより変動されるのではなく、パケットロスによりロスパケットのサイズ(或いは予め決められた固定サイズ)分減少するためである。従って、パケットロスを考慮しないとクロック同期精度の劣化を生じる。このため、本発明の第2実施形態によるクロック同期システムとして、パケットロスによるクロック精度の劣化を防ぐことが望まれる。第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明を省略する。
図10に示されるように、本発明の第2実施形態によるクロック同期システムのスレーブノード2は、バッファ21と、クロック再生部22と、パケットシーケンス検知部20とを備えている。即ち、スレーブノード2は、図6Bに示された第1実施形態におけるスレーブノード2の構成に加え、パケットシーケンス検知部20を備えている。
図10のバッファ21、制御部222、VCO223の動作は第1実施形態におけるバッファ21、制御部222、VCO223と同一のため説明は省略する。
次に、本発明の第2実施形態によるクロック同期システムの効果について説明する。
従来のクロック同期システムでは、第3の問題点として、従来のクロック同期システムでは、第3の問題点として、再生クロックの自走時間が長くなるほど、温度ドリフトによるスレーブノード1002のクロックドリフトの影響が大きく、クロック精度の劣化が生じてしまう。その理由としては、キューイング遅延の影響を最小化するために、バッファ蓄積量の観測時間Δtを大きくする必要があるが、Δtが大きいほど、スレーブノード1002のVCO1223は温度ドリフトの影響を受けやすくなるためである。このため、本発明の第3実施形態によるクロック同期システムとして、キューイング遅延と温度ドリフトがクロック同期精度に対する影響をバランス良く制限して、クロック精度を向上することが望まれる。第3実施形態では、第1、2実施形態と重複する説明を省略する。
図11に示されるように、本発明の第3実施形態によるクロック同期システムのスレーブノード2は、バッファ21と、クロック再生部22と、パケットシーケンス検知部20とを備えている。クロック再生部22は、最大値抽出部221と、制御部222と、VCO223と温度監視部224とを備える。即ち、スレーブノード2のクロック再生部22は、図10に示された第2実施形態におけるスレーブノード2の構成に加え、温度監視部224を備えている。
図11のパケットシーケンス検知部20、バッファ21、制御部221、VCO223の動作は第2の実施の形態におけるパケットシーケンス検知部20、バッファ21、制御部221、VCO223と同一のため説明は省略する。
次に、本発明の第3実施形態によるクロック同期システムの効果について説明する。
2 スレーブノード、
3 パケットスイッチネットワーク(PSN;Packet Switched Network)、
20 パケットシーケンス検知部、
21 バッファ、
22 クロック再生部、
221 最大値抽出部、
221a 平均化処理部、
222 制御部、
223 VCO(Voltage Controlled Oscillator)、
224 温度監視部、
1001 マスターノード、
1002 スレーブノード、
1003 PSN、
1021 バッファ、
1022 クロック再生部、
1221a 平均化処理部、
1222 制御部、
1223 VCO、
Claims (16)
- マスターノードと、
PSN(Packet Switched Network)と、
前記マスターノードから前記PSNを介して定期的に送信されるパケットを利用して、自身のクロックを前記マスターノードに同期させるスレーブノードと、
を具備し、
前記スレーブノードは、
前記マスターノードから送信される前記パケットである受信パケットを一時的に保存する共にバッファ蓄積量を観測して出力し、前記スレーブノードの再生クロック周波数を用いてデータを読み出すバッファと、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出する最大値抽出部と、
前記最大値抽出部から受信する前記バッファ蓄積量の最大値が基準値を保持するように、制御電圧を制御する制御部と、
前記制御部から受け取る前記制御電圧で前記再生クロック周波数を変化させるVCO(Voltage Controlled Oscillator)と、
を備えるクロック同期システム。 - 前記スレーブノードは、
前記受信パケットのシーケンス番号に基づいてパケットロス状況を検知し、その結果、ロスパケットを検知した場合、前記ロスパケットと同サイズ又は予め決められた固定サイズのダミーデータを前記バッファに入れる、或いは、前記ロスパケットを検知したことを前記最大値抽出部へ通知するパケットシーケンス検知部、
を更に備え、
前記最大値抽出部は、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、前記時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出し、
前記パケットシーケンス検知部からの通知を受け取る場合、前記時間間隔毎に抽出される前記バッファ蓄積量の最大値に前記ロスパケットのサイズ又は予め決められた固定サイズを足す処理を行う、
請求項1に記載のクロック同期システム。 - 前記スレーブノードは、
前記スレーブノードの内部温度を測定して、前記内部温度の変化量を前記最大値抽出部に通知する温度監視部、
を更に備え、
前記最大値抽出部は、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、前記時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出し、
前記パケットシーケンス検知部からの通知を受け取る場合、前記時間間隔毎に抽出される前記バッファ蓄積量の最大値に前記ロスパケットのサイズ又は予め決められた固定サイズを足し、
前記温度監視部から前記内部温度の変化量を受け取る場合、前記PSNのキューイング遅延のみを考慮するのではなく、温度ドリフトによるクロック精度劣化も考慮して、前記VCOの特性に基づいて、自走クロックの前記時間間隔を調整する、
請求項2に記載のクロック同期システム。 - 前記スレーブノードの前記バッファは、実バッファ又はバッファカウンターであり、
前記バッファが前記実バッファである場合、前記受信パケットを一時的に保存する共に前記バッファ蓄積量を観測して出力し、前記スレーブノードの前記再生クロック周波数を用いてデータを読み出し、
前記バッファが前記バッファカウンターである場合、前記受信パケットのパケットサイズ又は予め決められた固定サイズを前記バッファ蓄積量にカウントアップして前記最大値抽出部に出力し、前記スレーブノードの前記再生クロック周波数でデータを出力することを模擬して前記バッファ蓄積量をカウントダウンする、
請求項1〜3のいずれかに記載のクロック同期システム。 - マスターノードからPSN(Packet Switched Network)を介して定期的に送信されるパケットを利用して、自身のクロックを前記マスターノードに同期させるスレーブノードであって、
前記マスターノードから送信される前記パケットである受信パケットを一時的に保存する共にバッファ蓄積量を観測して出力し、前記スレーブノードの再生クロック周波数を用いてデータを読み出すバッファと、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出する最大値抽出部と、
前記最大値抽出部から受信する前記バッファ蓄積量の最大値が基準値を保持するように、制御電圧を制御する制御部と、
前記制御部から受け取る前記制御電圧で前記再生クロック周波数を変化させるVCO(Voltage Controlled Oscillator)と、
を備えるスレーブノード。 - 前記受信パケットのシーケンス番号に基づいてパケットロス状況を検知し、その結果、ロスパケットを検知した場合、前記ロスパケットと同サイズ又は予め決められた固定サイズのダミーデータを前記バッファに入れる、或いは、前記ロスパケットを検知したことを前記最大値抽出部へ通知するパケットシーケンス検知部、
を更に備え、
前記最大値抽出部は、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、前記時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出し、
前記パケットシーケンス検知部からの通知を受け取る場合、前記時間間隔毎に抽出される前記バッファ蓄積量の最大値に前記ロスパケットのサイズ又は予め決められた固定サイズを足す処理を行う、
請求項5に記載のスレーブノード。 - 前記スレーブノードの内部温度を測定して、前記内部温度の変化量を前記最大値抽出部に通知する温度監視部、
を更に備え、
前記最大値抽出部は、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、前記時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出し、
前記パケットシーケンス検知部からの通知を受け取る場合、前記時間間隔毎に抽出される前記バッファ蓄積量の最大値に前記ロスパケットのサイズ又は予め決められた固定サイズを足し、
前記温度監視部から前記内部温度の変化量を受け取る場合、前記PSNのキューイング遅延のみを考慮するのではなく、温度ドリフトによるクロック精度劣化も考慮して、前記VCOの特性に基づいて、自走クロックの前記時間間隔を調整する、
請求項6に記載のスレーブノード。 - 前記バッファは、実バッファ又はバッファカウンターであり、
前記バッファが前記実バッファである場合、前記受信パケットを一時的に保存する共に前記バッファ蓄積量を観測して出力し、前記スレーブノードの前記再生クロック周波数を用いてデータを読み出し、
前記バッファが前記バッファカウンターである場合、前記受信パケットのパケットサイズ又は予め決められた固定サイズを前記バッファ蓄積量にカウントアップして前記最大値抽出部に出力し、前記スレーブノードの前記再生クロック周波数でデータを出力することを模擬して前記バッファ蓄積量をカウントダウンする、
請求項5〜7のいずれかに記載のスレーブノード。 - マスターノードからPSN(Packet Switched Network)を介して定期的に送信されるパケットを利用して、スレーブノードが、自身のクロックを前記マスターノードに同期させるクロック同期方法であって、
前記マスターノードから送信される前記パケットである受信パケットを一時的に保存する共にバッファ蓄積量を観測して出力し、前記スレーブノードの再生クロック周波数を用いてデータを読み出すステップと、
前記バッファ蓄積量において、時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出するステップと、
前記バッファ蓄積量の最大値が基準値を保持するように、制御電圧を制御するステップと、
前記制御電圧で前記再生クロック周波数を変化するステップと、
を備えるクロック同期方法。 - 前記受信パケットのシーケンス番号に基づいてパケットロス状況を検知し、その結果、ロスパケットを検知した場合、前記ロスパケットと同サイズ又は予め決められた固定サイズのダミーデータを前記バッファに入れる、或いは、前記ロスパケットを検知したことを前記最大値抽出部へ通知するステップ、
を更に備え、
前記バッファ蓄積量の最大値を抽出するステップは、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、前記時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出し、
前記パケットシーケンス検知部からの通知を受け取る場合、前記時間間隔毎に抽出される前記バッファ蓄積量の最大値に前記ロスパケットのサイズ又は予め決められた固定サイズを足す処理を行う、
請求項9に記載のクロック同期方法。 - 前記スレーブノードの内部温度を測定して、前記内部温度の変化量を前記最大値抽出部に通知するステップ、
を更に備え、
前記バッファ蓄積量の最大値を抽出するステップは、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、前記時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出し、
前記パケットシーケンス検知部からの通知を受け取る場合、前記時間間隔毎に抽出される前記バッファ蓄積量の最大値に前記ロスパケットのサイズ又は予め決められた固定サイズを足し、
前記温度監視部から前記内部温度の変化量を受け取る場合、前記PSNのキューイング遅延のみを考慮するのではなく、温度ドリフトによるクロック精度劣化も考慮して、前記VCOの特性に基づいて、自走クロックの前記時間間隔を調整する、
請求項10に記載のクロック同期方法。 - 前記バッファが実バッファである場合、前記受信パケットを一時的に保存する共に前記バッファ蓄積量を観測して出力し、前記スレーブノードの前記再生クロック周波数を用いてデータを読み出すステップと、
前記バッファがバッファカウンターである場合、前記受信パケットのパケットサイズ又は予め決められた固定サイズを前記バッファ蓄積量にカウントアップして前記最大値抽出部に出力し、前記スレーブノードの前記再生クロック周波数でデータを出力することを模擬して前記バッファ蓄積量をカウントダウンするステップと、
を更に備える請求項9〜11のいずれかに記載のクロック同期方法。 - マスターノードからPSN(Packet Switched Network)を介して定期的に送信されるパケットを利用して、コンピュータであるスレーブノードが、自身のクロックを前記マスターノードに同期させるコンピュータプログラムであって、
前記マスターノードから送信される前記パケットである受信パケットを一時的に保存する共にバッファ蓄積量を観測して出力し、前記スレーブノードの再生クロック周波数を用いてデータを読み出すステップと、
前記バッファ蓄積量において、時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出するステップと、
前記バッファ蓄積量の最大値が基準値を保持するように、制御電圧を制御するステップと、
前記制御電圧で前記再生クロック周波数を変化するステップと、
の各ステップを前記コンピュータに実行させるコンピュータプログラム。 - 前記受信パケットのシーケンス番号に基づいてパケットロス状況を検知し、その結果、ロスパケットを検知した場合、前記ロスパケットと同サイズ又は予め決められた固定サイズのダミーデータを前記バッファに入れる、或いは、前記ロスパケットを検知したことを前記最大値抽出部へ通知するステップ、
を更に前記コンピュータに実行させ、
前記バッファ蓄積量の最大値を抽出するステップは、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、前記時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出し、
前記パケットシーケンス検知部からの通知を受け取る場合、前記時間間隔毎に抽出される前記バッファ蓄積量の最大値に前記ロスパケットのサイズ又は予め決められた固定サイズを足す処理を行う、
請求項13に記載のコンピュータプログラム。 - 前記スレーブノードの内部温度を測定して、前記内部温度の変化量を前記最大値抽出部に通知するステップ、
を更に前記コンピュータに実行させ、
前記バッファ蓄積量の最大値を抽出するステップは、
前記バッファから受信する前記バッファ蓄積量において、前記時間間隔毎に前記バッファ蓄積量の最大値を抽出し、
前記パケットシーケンス検知部からの通知を受け取る場合、前記時間間隔毎に抽出される前記バッファ蓄積量の最大値に前記ロスパケットのサイズ又は予め決められた固定サイズを足し、
前記温度監視部から前記内部温度の変化量を受け取る場合、前記PSNのキューイング遅延のみを考慮するのではなく、温度ドリフトによるクロック精度劣化も考慮して、前記VCOの特性に基づいて、自走クロックの前記時間間隔を調整する、
請求項14に記載のコンピュータプログラム。 - 前記バッファが実バッファである場合、前記受信パケットを一時的に保存する共に前記バッファ蓄積量を観測して出力し、前記スレーブノードの前記再生クロック周波数を用いてデータを読み出すステップと、
前記バッファがバッファカウンターである場合、前記受信パケットのパケットサイズ又は予め決められた固定サイズを前記バッファ蓄積量にカウントアップして前記最大値抽出部に出力し、前記スレーブノードの前記再生クロック周波数でデータを出力することを模擬して前記バッファ蓄積量をカウントダウンするステップと、
の各ステップを更に前記コンピュータに実行させる請求項13〜15のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
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