JP2009253044A - 実装データ作成方法、実装データ作成装置、部品実装機、プログラムおよびデータ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品実装動作の最適化結果の分析を正確かつ高速に行うための実装データを作成する実装データ作成方法を提供する。
【解決手段】
部品実装機に対して特定の基板への部品実装動作を指示するための実装データ307gを作成する実装データ作成方法であって、部品実装機による特定の基板への部品実装動作を最適化することにより得られる前記実装データ307gに、前記最適化のための条件を示す最適化条件データ328を追加する最適化条件データ追加ステップを含むことを特徴とする。
【選択図】図22

Description

本発明は、部品実装機に対して特定の基板への部品実装動作を指示するための実装データを作成する実装データ作成方法に関する。
従来、部品実装機によるプリント基板などの基板上への部品実装動作を最適化するための手法が種々提案されている。例えば、複数の部品を一度に吸着および搬送することができるマルチ装着ヘッドを用いた部品実装動作の最適化手法として、刈り上げ法、タスクグループ生成法、貪欲法および交差解消法などの様々な手法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−37396号公報
上述したような種々の最適化手法のうち、いずれの最適化手法を選択するかは、生産基板種または工場の生産方針(例えば、基板の生産時間を優先させる、生産設備の段取り替えの容易性を優先させる、または基板の品質を優先させるなど)などによりケースバイケースで選択される。
このような状況の下、客先(実装工場)から実装機メーカに対して実装データが提示され、客先の希望とする最適化結果になってないことに対する分析依頼が来ることが多い。しかしながら、実装機メーカでは、分析に当たり、上記の様な様々な最適化手法のうち部品実装順序の最適化に用いた手法および最適化の際の制約等からなる最適化条件を知る必要がある。このような最適化条件を知るためには、客先へのヒアリングを行なわなければならず、原因追求まで時間がかかるという問題がある。また、ヒアリングの結果得られる最適化条件が実際の最適化条件と異なっている場合には、正確な原因追求が困難であるという問題もある。
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、部品実装動作の最適化結果の分析を正確かつ高速に行うための実装データを作成する実装データ作成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る実装データ作成方法は、部品実装機に対して特定の基板への部品実装動作を指示するための実装データを作成する実装データ作成方法であって、部品実装機による特定の基板への部品実装動作を最適化することにより得られる前記実装データに、前記最適化のための条件を示す最適化条件データを追加する最適化条件データ追加ステップを含むことを特徴とする。
部品実装動作を指示するための実装データに部品実装動作の最適化を行なうための条件である最適化条件データが含まれているため、部品実装動作と最適化条件データとの対応付けがなされている。このため、部品実装機が最適化の結果得られる実装データに基づいて部品実装動作を行なう際に不具合が生じたとしても、不具合を生じさせた実装データを作成する際に用いた最適化条件データを簡単かつ正確に特定することができる。よって、不具合の原因を正確に素早く特定することができる。
好ましくは、前記最適化条件データ追加ステップでは、前記最適化の際に、前記実装データに前記最適化条件データを追加することを特徴とする。
部品実装動作の最適化時に最適化条件データが実装データに書込まれるため、最適化後に最適化条件データを実装データとともに流通させることができる。これにより、不具合を生じさせた実装データを作成する際に用いた最適化条件データを簡単かつ正確に特定することができる。よって、不具合の原因を正確に素早く特定することができる。
さらに好ましくは、上述の実装データ作成方法は、さらに、前記実装データに従い前記部品実装機が1枚の基板に対して前記部品実装動作を行なうのに要する時間である実装タクトを取得する実装タクト取得ステップと、前記実装データに、前記実装タクト取得ステップで取得された前記実装タクトを示す実装タクトデータを追加する実装タクト追加ステップとを含むことを特徴とする。
実装データに実装タクトが含まれる。このため、実装データに基づいてスケジューラが容易かつ正確に基板の生産計画を立案することができる。
なお、本発明は、このような特徴的なステップを含む実装データ作成方法として実現することができるだけでなく、実装データ作成方法に含まれる特徴的なステップを手段とする実装データ作成装置として実現したり、実装データ作成方法に含まれる特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等の記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは言うまでもない。
本発明によると、部品実装動作の最適化結果の分析を正確かつ高速に行うための実装データを作成する実装データ作成方法を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る部品実装システムについて説明する。
(部品実装システム)
図1は、部品実装システムの構成を示すブロック図である。
部品実装システムは、生産ライン10と、実装データ作成装置300と、スケジューリング装置400とを含む。
生産ライン10は、上流から下流に向けて矢印21の方向に基板20を搬送しながら、基板20上に部品を実装することにより、回路基板を生産する生産ラインであり、2台の部品実装機200と、3台の部品実装機100とを含む。なお、生産ライン10を構成する部品実装機の種類および台数はこれに限定されるものではない。
部品実装機200は、小さな部品を基板20上に高速実装可能な部品実装機であり、いわゆる「高速装着機」と呼ばれるタイプの部品実装機である。
部品実装機100は、小さな部品から大きな部品まで幅広いサイズの部品を基板20上に実装可能な部品実装機であり、いわゆる「汎用装着機」と呼ばれるタイプの部品実装機である。
実装データ作成装置300は、ネットワークを介して部品実装機100および200並びにスケジューリング装置400に接続され、部品実装機100および200に対して、基板20への部品実装動作を指示するための実装データを作成するコンピュータ等の装置である。
スケジューリング装置400は、ネットワークを介して部品実装機100および200並びに実装データ作成装置300に接続され、部品実装機100および200による基板の生産計画を作成するコンピュータ等の装置である。
(部品実装機100)
図2は、部品実装機100の主要な構成を示す外観図である。
部品実装機100は、同時かつ独立して、または、お互いが協調して(または、交互動作にて)部品実装を行う2つのサブ設備(前サブ設備110および後サブ設備120)を備える。各サブ設備110(120)は、直交ロボット型装着ステージであり、部品テープを収納する最大48個の部品カセット114の配列からなる2つの部品供給部115aおよび115bと、それら部品カセット114から最大10個の部品を吸着し基板20に装着することができる10個の吸着ノズル(以下、単に「ノズル」ともいう。)を有するマルチ装着ヘッド112(10ノズルヘッド)と、そのマルチ装着ヘッド112を移動させるXYロボット113と、マルチ装着ヘッド112に吸着された部品の吸着状態を2次元または3次元的に検査するための部品認識カメラ116と、トレイ部品を供給するトレイ供給部117等を備える。各サブ設備は、他のサブ設備とは独立して(並行して)、基板への部品実装を実行する。
なお、「部品テープ」とは、現実には、同一部品種の複数の部品がテープ(キャリアテープ)上に並べられたものであり、リール(供給リール)等に巻かれた状態で供給される。主に、チップ部品と呼ばれる比較的小さいサイズの部品を部品実装機に供給するのに使用される。ただし、最適化処理においては、「部品テープ」とは、同一の部品種に属する部品の集合(それら複数個の部品が仮想的なテープ上に並べられたもの)を特定するデータであり、「部品分割」と呼ばれる処理によって、1つの部品種に属する部品群(1本の部品テープ)が複数本の部品テープに分割される場合がある。なお、「部品種」とは、抵抗、コンデンサ等の電子部品の種類を示す。
また、部品テープによって供給される部品をテーピング部品と呼ぶ。
この部品実装機100は、具体的には、高速装着機と呼ばれる部品実装機と多機能装着機と呼ばれる部品実装機それぞれの機能を併せもつ汎用装着機と呼ばれる部品実装機である。高速装着機とは、主として□10mm以下の電子部品を1点あたり0.1秒程度のスピードで装着する高い生産性を特徴とする設備であり、多機能装着機とは、□10mm以上の大型電子部品やスイッチ・コネクタ等の異形部品、QFP(Quad Flat Package)・BGA(Ball Grid Array)等のIC部品を装着する設備である。
つまり、この部品実装機100は、ほぼ全ての種類の電子部品(装着対象となる部品として、0.6mm×0.3mmのチップ抵抗から200mmのコネクタまで)を装着できるように設計されており、この部品実装機100を必要台数だけ並べることで、生産ラインを構成することができる。
(部品実装機100の構成)
図3は、部品実装機100の主要な構成を示す平面図である。
シャトルコンベヤ118は、トレイ供給部117から取り出された部品を載せて、マルチ装着ヘッド112による吸着可能な所定位置まで運搬するための移動テーブルである。ノズルステーション119は、各種形状の部品種に対応するための交換用ノズルが置かれるテーブルである。なお、シャトルコンベヤ118およびトレイ供給部117は、前サブ設備110に設けられていてもよいし、後サブ設備120に設けられていなくてもよい。
各サブ設備110(または120)を構成する2つの部品供給部115aおよび115bは、それぞれ、部品認識カメラ116を挟んで左右に配置されている。したがって、部品供給部115aまたは115bにおいて部品を吸着したマルチ装着ヘッド112は、部品認識カメラ116を通過した後に、基板20の実装点に移動し、吸着した全ての部品を順次装着していく動作を繰り返す。「実装点」とは、部品を装着すべき基板上の座標点のことであり、同一部品種の部品が異なる実装点に装着される場合もある。同一の部品種に係る部品テープに並べられた部品(実装点)の個数の合計は、その部品種の部品数(実装すべき部品の総数)と一致する。
ここで、マルチ装着ヘッド112による部品の吸着・移動・装着という一連の動作の繰り返しにおける1回分の動作(吸着・移動・装着)、またはそのような1回分の動作によって実装される部品群を「タスク」と呼ぶ。例えば、マルチ装着ヘッド112によれば、1個のタスクによって実装される部品の最大数は10となる。なお、ここでいう「吸着」には、ヘッドが部品を吸着し始めてから移動するまでの全ての吸着動作が含まれ、例えば、1回の吸着動作(マルチ装着ヘッド112の上下動作)で10個の部品を吸着する場合だけでなく、複数回の吸着動作によって10個の部品を吸着する場合も含まれる。
なお、部品実装対象の基板20は、搬送レール511上を搬送され、所定の位置に固定された後、部品実装が行なわれる。搬送レール511の下には、基板20を支持するための支持装置が設けられている。
図4は、トレイ供給部117の一部を模式的に示す斜視図である。
同図に示すように、トレイ供給部117は、同一部品種の複数の電子部品Aが載置されたトレイ117aが上下方向に複数段配置されており、各段にはそれぞれ異なる部品種の電子部品が載置されている。トレイ117aはトレイ供給部117の本体に対し、出没自在となっており、実装する電子部品の種類に応じて突出するトレイ117aの段を交換することで、複数種類の電子部品を供給可能としている。なお、このようにトレイ117aにより供給される電子部品は、比較的大きいサイズの電子部品である。トレイ117aが供給する電子部品は、上述したようにシャトルコンベヤ118によって、マルチ装着ヘッド112による吸着可能な所定位置まで運搬される。
図5は、マルチ装着ヘッド112と部品カセット114の位置関係を示す模式図である。このマルチ装着ヘッド112は、「ギャングピックアップ方式」と呼ばれる作業ヘッドであり、最大10個の吸着ノズル112a〜112bを装着することが可能であり、このときには、最大10個の部品カセット114それぞれから部品を同時に(1回の上下動作で)吸着することができる。
なお、「シングルカセット」と呼ばれる部品カセット114には1つの部品テープだけが装填され、「ダブルカセット」と呼ばれる部品カセット114には2つの部品テープが装填される。また、部品供給部115aおよび115bにおける部品カセット114(または、部品テープ)の位置を「Z軸上の値」または「Z軸上の位置」と呼び、部品供給部115aの最左端を「1」とする連続番号等が用いられる。したがって、テーピング部品についての実装順序を決定するために、部品種(または、部品テープ、または、その部品テープを収納した部品カセット114)の並び(Z軸上の位置)を決定することが必要である。「Z軸」とは、部品実装機(サブ設備を備える場合には、サブ設備)ごとに装着される部品カセットの配列位置を特定する座標軸(または、その座標値)のことをいう。
図6(a)に示されるように、各部品供給部115a、115b、125a、125bは、それぞれ、最大48個の部品テープを搭載することができる(それぞれの位置は、Z1〜Z48、Z49〜Z96、Z97〜Z144、Z145〜Z192)。具体的には、図6(b)に示されるように、テープ幅が8mmの部品テープを2つ収納したダブルカセットを用いることで、各部品供給部(Aブロック〜Dブロック)に最大48種類の部品を搭載することができる。テープ幅の大きい部品(部品カセット)ほど、1つのブロックに搭載できるカセット本数は減少する。
なお、各サブ設備に向かって左側の部品供給部115a、125a(Aブロック、Cブロック)を「左ブロック」、各サブ設備に向かって右側の部品供給部115b、125b(Bブロック、Dブロック)を「右ブロック」とも呼ぶ。
図7(a)および図7(b)は、それぞれ、10ノズルヘッドが吸着可能な部品供給部の位置(Z軸)の例を示す図および表である。なお、図中のNZ1〜NZ10は、10ノズルヘッドに搭載されたノズル(の位置)を指す。
ここでは、10ノズルヘッドの各ノズルの間隔は、1つのダブルカセットの幅(21.5mm)に相当するので、1回の上下動により吸着される部品のZ番号は、1つおき(奇数のみまたは偶数のみ)となる。また、10ノズルヘッドのZ軸方向における移動制約により、図7(b)に示されるように、各部品供給部の一端を構成する部品(Z軸)に対しては、吸着することができないノズル(図中の「−」)が存在する。
次に、図8〜図10を用いて、部品カセット114の詳細な構造を説明する。
図8(a)〜図8(d)に示すような各種チップ形電子部品423a〜423dを図9に示すキャリアテープ424に一定間隔で複数個連続的に形成された収納凹部424aに収納し、この上面にカバーテープ425を貼付けて包装し、供給用リール426に所定の数量分を巻回したテーピング形態(部品テープ)でユーザに供給されている。ただし、電子部品が収納される部品の形状は凹形状には限られない。図9に示すようなキャリアテープ424以外であっても、部品をテープに粘着固定させた粘着テープや、紙テープなどもある。
このようなチップ形電子部品423dは図10に示すような部品カセット114に装着されて使用されるものであり、図10において供給用リール426は本体フレーム427に結合されたリール側板428に回転自在に取り付けられている。この供給用リール426より引き出されたキャリアテープ424は送りローラ429に案内され、この電子部品供給装置が搭載された電子部品自動装着装置(図示せず)の動作に連動し、同装置に設けられたフィードレバー(同じく図示せず)により電子部品供給装置の送りレバー430が図中の矢印Y1方向に移動し、送りレバー430に取り付けられているリンク431を介してラチェット432を定角度回転させる。そしてラチェット432に連動した前記送りローラ429を定ピッチ(たとえば、2mmまたは4mmの送りピッチ)だけ動かす。なお、キャリアテープ424は、モータ駆動またはシリンダ駆動により送り出される場合もある。
また、キャリアテープ424は送りローラ429の手前(供給用リール426側)のカバーテープ剥離部433でカバーテープ425を引き剥がし、引き剥がしたカバーテープ425はカバーテープ巻取りリール434に巻取られ、カバーテープ425を引き剥がされたキャリアテープ424は電子部品取り出し部435に搬送され、前記送りローラ429がキャリアテープ424を搬送するのと同時に前記ラチェット432に連動して開口する電子部品取り出し部435より真空吸着ヘッド(図示せず)により収納凹部424aに収納されたチップ形電子部品423dを吸着して取り出す。その後、送りレバー430は上記フィードレバーによる押し力を解除されて引張りバネ436の付勢力でもって同Y2方向に、すなわち元の位置にもどる。
この部品実装機100の動作上の特徴をまとめると、以下の通りである。
(1)ノズル交換
次の装着動作に必要なノズルがマルチ装着ヘッド112にないとき、マルチ装着ヘッド112は、ノズルステーション119へ移動し、ノズル交換を実施する。ノズルの種類としては、吸着できる部品のサイズに応じて、例えば、タイプS、M、L等がある。
(2)部品吸着
マルチ装着ヘッド112が部品供給部115aおよび115bに移動し、電子部品を吸着する。一度に10個の部品を同時に吸着できないときは、吸着位置を移動させながら複数回、吸着上下動作を行うことで、最大10個の部品を吸着することができる。
(3)認識スキャン
マルチ装着ヘッド112が部品認識カメラ116上を一定速度で移動し、マルチ装着ヘッド112に吸着された全ての電子部品の画像を取り込み、部品の吸着位置を正確に検出する。
(4)部品装着
基板20に、順次電子部品を装着する。
上記(1)から(4)の動作を繰り返し行うことで、全ての電子部品を基板20に搭載する。上記(2)から(4)の動作は、この部品実装機100による部品の実装における基本動作であり、「タスク」に相当する。つまり、1つのタスクで、最大10個の電子部品を基板に装着することができる。
(部品実装機における制約)
部品の実装順序を最適化する目的は、部品実装機100による単位時間当たりの基板の生産枚数を最大化することである。したがって、好ましい最適化方法(最適化アルゴリズム)とは、この部品実装機100が有する上述の機能上および動作上の特徴から分かるように、基板上に効率よく装着できる10個の電子部品を選び、それらを同時に部品供給部から吸着し、最短経路で順次装着するようなアルゴリズムである。このような最適化アルゴリズムで決定された部品実装順序は、理想的には、1本のノズルだけによる部品実装の場合と比較し、生産性を約10倍向上させることができる。
ところが、いかなる部品実装機であっても、機構上、コスト上、運用上などの面から、部品の実装順序の決定に対する制約要因を持っている。したがって、現実的には、部品の実装順序の最適化とは、様々な制約を遵守したうえで、単位時間当たりの基板の生産枚数を可能な限り最大化することである。
以下、この部品実装機100における主な制約を列挙する。
(マルチ装着ヘッド)
マルチ装着ヘッド112は、独立して吸着・装着動作をする10個の装着ヘッドが一列に並べられたものであり、最大10本の吸着ノズルが着脱可能であり、それら一連の吸着ノズルによって、1回の吸着上下動作で最大10個の部品を同時に吸着することができる。
なお、マルチ装着ヘッドを構成している個々の作業ヘッド(1個の部品を吸着する作業ヘッド)」を指す場合には、単に「装着ヘッド(または、「ヘッド」)」と呼ぶ。
マルチ装着ヘッド112を構成する10本の装着ヘッドが直線状に並ぶという構造上、部品吸着時と部品装着時のマルチ装着ヘッド112の可動範囲に関して制約がある。具体的には、図7(b)に示されるように、部品供給部の両端(左ブロック115aの左端付近および右ブロック115bの右端付近)で電子部品を吸着するときには、アクセスできる装着ヘッドが制限される。
また、電子部品を基板に装着する時にも、マルチ装着ヘッド112の可動範囲は制限を受ける。
(部品認識カメラ)
この部品実装機100には、部品認識カメラ116として、2次元画像を撮像する2Dカメラと、高さ情報も検出できる3Dカメラが搭載されている。2Dカメラには、撮像できる視野の大きさによって、2DSカメラと2DLカメラがある。2DSカメラは視野は小さいが高速撮像が可能で、2DLカメラは最大60×220mmまでの大きな視野を特徴としている。3Dカメラは、IC部品の全てのリードが曲がっていないかどうかを3次元的に検査するために用いられる。
電子部品を撮像する際の認識スキャン速度は、カメラによって異なる。2DSカメラを使用する部品と3Dカメラを使用する部品が同じタスクに存在する場合には、認識スキャンはそれぞれの速度で2度実施する必要がある。
(部品供給部)
電子部品のパッケージの状態には、電子部品をテープ状に収納するテーピングと呼ばれる方式と、部品の大きさに合わせて間仕切りをつけたプレートに収納するトレイと呼ばれる方式がある。
テーピングによる部品の供給は、部品供給部115aおよび115bにより行われ、トレイ117aによる供給は、トレイ供給部117により行われる。
電子部品のテーピングは規格化されており、部品の大きさに応じて、8mm幅から72mmまでのテーピング規格が存在する。このようなテープ状の部品(部品テープ)をテープ幅に応じた部品カセット(テープ・フィーダ・ユニット)にセットすることで、電子部品を安定した状態で連続的に取り出すことが可能となる。
部品カセットをセットする部品供給部は、12mm幅までの部品テープを21.5mmピッチで隙間なく搭載できるように設計されている。テープ幅が16mm以上になると、テープ幅に応じて必要分だけ隙間をあけてセットすることになる。複数の電子部品を同時に(1回の上下動作で)吸着するためには、装着ヘッドと部品カセットそれぞれの並びにおけるピッチが一致すればよい。テープ幅が12mmまでの部品に対しては、10点同時吸着が可能である。
なお、部品供給部を構成する2つの部品供給部(左ブロック115a、右ブロック115b)それぞれには、12mm幅までの部品テープを最大48個搭載することができる。
(部品カセット)
部品カセットには、1つの部品テープだけを収納するシングルカセットと、最大2つの部品テープを収納することができるダブルカセットとがある。ダブルカセットに収納する2つの部品テープは、送りピッチ(2mmまたは4mm)が同一の部品テープに限られる。
(その他の制約)
部品実装機100における制約には、以上のような部品実装機100の構造から生じる制約だけでなく、部品実装機100が使用される生産現場における事情から生じる以下のような運用面での制約もある。
(1)配列固定
例えば、人手による部品テープの交換作業を削減するために、特定の部品テープ(または、それを収納した部品カセット)については、セットする部品供給部での位置(Z軸上の位置)が固定される場合がある。
(2)リソース上の制約
同一部品種について準備できる部品テープの本数、部品テープを収納する部品カセットの数、ダブルカセットの数、吸着ノズルの数(タイプごとの数)等が、一定数に制限される場合がある。
(部品実装機200)
図11は、部品実装機200の主要な構成を示す外観図である。
部品実装機200は、電子機器を構成するプリント基板上に複数種類の部品を高速に装着する部品実装機であり、部品を吸着、搬送、装着するロータリーヘッド203と、多種類の部品をロータリーヘッド203に供給する部品供給部202と、載置したプリント基板を水平面方向に移動させるXYテーブル204とを備えている。
図12は、部品供給部202とロータリーヘッド203との位置関係を示す概略図である。
ロータリーヘッド203は、図12の上部に示すように、部品をプリント基板上に装着する装着手段としての装着ヘッド206を18個備えている。またこの装着ヘッド206は、高さ方向には移動することなく回転する回転基台205に高さ方向に移動自在に取り付けられ、部品を真空吸着により保持することのできる吸着ノズル(図示せず)を6本備えている。
部品供給部202は、図12の下部に示すように、同一部品を順次装着ヘッド206に提供しうる部品カセット114を横一列に並べて備えている。そして、部品供給部202は、部品供給部202をロータリーヘッド203に対して図12中のZ軸方向に移動位置決めすることにより装着すべき部品を選択しうる機能を有している。
図13は、ロータリーヘッド203、基板20および部品供給部202の位置関係を模式的に示した図である。
同図に示すように、ロータリーヘッド203の回転軸は移動せず、この回転軸の周りをその周囲に設けられた装着ヘッド206が間欠回転することにより各位置に対応した作業を行う。簡単に説明すると、部品カセット114がそれぞれ備える吸着開口部209の上部(位置B)に位置した装着ヘッド206が前記吸着開口部209を通して部品を吸着し、これと対向する位置Eに装着ヘッド206が位置したときに基板20に吸着した部品を装着する。
なお、部品の装着対象である基板20は水平面方向に移動自在なXYテーブル(図示せず)上に載置されており、部品を装着すべき位置は基板20を移動させることにより決定される。
また、以上説明した部品実装機200についても、部品実装機200の構成、動作特性および制約条件に応じた最適化アルゴリズムに基づき、部品実装機100の場合と同様に部品の実装順序の最適化を行うことも可能である。
(実装データ作成装置300)
実装データ作成装置300は、生産の対象(基板およびその上に実装すべき部品)と生産の道具(限られたリソースを備えた部品実装機、サブ設備)とが与えられた場合に、可能な限り短い時間で基板を製造する(単位時間あたりに製造できる基板の枚数を多くする)ための部品実装順序を決定し、部品実装機に対して部品実装動作を指示するための実装データを作成する装置である。
具体的には、基板あたりの実装時間を最小化するためには、どの部品実装機(サブ設備)のどの位置(Z軸)にいかなる部品テープを収めた部品カセットを配置しておき、各部品実装機(サブ設備)のマルチ装着ヘッドがいかなる順序で部品カセットから可能な限り多くの部品を同時に吸着し、吸着した複数の部品を基板上のどの位置(実装点)にどのような順序で装着すればよいかをコンピュータ上で決定する(最適解を探索する)装置である。
このときに、対象の部品実装機(サブ設備)が有する上述の制約を厳守することが要求される。
(実装データ作成装置300のハードウェア構成)
実装データ作成装置300は、部品実装順序を最適化する最適化プログラムをパーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータシステムが実行することによって実現され、部品実装機100および200と接続されていない状態で、スタンドアロンのシミュレータ(部品実装順序の最適化ツール)としても機能する。
図14は、図1に示された実装データ作成装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。この実装データ作成装置300は、生産ラインを構成する各設備の仕様等に基づく各種制約の下で、対象となる基板の部品実装におけるラインタクト(ラインを構成するサブ設備ごとのタクトのうち、最大のタクト)を最小化するように、部品実装用CAD装置等から与えられた全ての部品を対象として、各サブ設備で実装すべき部品および各サブ設備における部品の実装順序を決定し、最適な実装順序を部品実装機に指示するための実装データを生成するコンピュータ装置であり、演算制御部301、表示部302、入力部303、メモリ部304、プログラム格納部305、通信I/F(インターフェース)部306およびデータベース部307等から構成される。なお、部品実装機200においては、1台の部品実装機200が1つのサブ設備に相当する。以下の説明では、部品実装機100について部品実装順序の最適化処理を行い、実装データを作成する場合について中心に説明するが、部品実装機200についても、部品実装機200に応じた内容の部品実装順序の最適化処理を行い、実装データを作成することも可能である。
なお、「タクト」とは、対象の部品を実装するのに要する総時間である。
演算制御部301は、CPUや数値プロセッサ等であり、操作者からの指示等に従って、プログラム格納部305からメモリ部304に必要なプログラムをロードして実行し、その実行結果に従って、各構成要素302〜307を制御する。
表示部302は、CRTやLCD等であり、入力部303はキーボードやマウス等であり、これらは、演算制御部301による制御の下で、実装データ作成装置300と操作者とが対話する等のために用いられる。
通信I/F部306は、LANアダプタ等であり、実装データ作成装置300と部品実装機100および200、並びにスケジューリング装置400との通信等に用いられる。
メモリ部304は、演算制御部301による作業領域を提供するRAM等である。
プログラム格納部305は、実装データ作成装置300の機能を実現する各種プログラムを記憶しているハードディスク等である。プログラム格納部305に格納されているプログラムが演算制御部301によって実行された場合には、当該プログラムは、最適化条件入力処理部305a、実装順序最適化部305bおよびデータ変換部305cとして機能する。
最適化条件入力処理部305aは、部品実装順序を最適化するための条件である最適化条件の入力を受け付ける処理部である。
実装順序最適化部305bは、部品実装順序を最適化することにより得られる実装順序データと、最適化条件入力処理部305aで受け付けられた最適化条件とを含む実装データを作成する処理部である。
データ変換部305cは、実装順序最適化部305bで作成された実装データを、部品実装機100および200が解読可能な形式の実装データに変換する処理部である。
データベース部307は、この実装データ作成装置300による最適化処理に用いられる入力データ(基板データ307a、実装点データ307b、部品ライブラリ307c、ライン構成データ307d、部品実装機構成データ307e、リソースデータ307f)および最適化によって生成された実装データ307g等を記憶するハードディスク等である。
(各種データの説明)
図15は、基板データ307aの一例を示す図である。
基板データ307aは、生産ライン10を構成する部品実装機100および200により部品が実装される基板20に関するデータであり、図15(a)に示す基板サイズデータ311と、図15(b)に示すパターンデータ312とを含む。
基板サイズデータ311およびパターンデータ312について、図16に示す基板20の一例に基づいて説明する。
基板20には、回路構成が同一の12個のパターン12が含まれている。基板20の長さ、幅および高さは、それぞれ1200mm、900mmおよび7mmであるものとする。このため、図15(a)に示す基板サイズデータ311には、(基板サイズ(L)、1200)、(基板サイズ(W)、900)、(基板サイズ(T)、7)が含まれる。
また、各パターン12の長さおよび幅は、それぞれ280mmおよび220mmであるものとする。また、基板20の左上隅座標を原点としたときに、パターン番号P1のパターン12の左上隅座標が(5,3)、パターン番号P2のパターン12の左上隅座標が(305,303)であるものとする。このため、図15(b)に示すパターンデータ312には、(パターン数、12)、(パターンサイズ(L)、280)、(パターンサイズ(W)、220)、(パターン番号、P1)、(X座標、5)、(Y座標、3)、(パターン番号、P2)、(X座標、305)、(Y座標、303)などが含まれる。
図17は、実装点データ307bの一例を示す図である。
実装点データ307bは、実装の対象となる全ての部品の実装点を示す情報の集まりである。図17に示されるように、1つの実装点piは、部品種ci、X座標xi、Y座標yi、実装角度θi、制御データφiからなる。ここで、「部品種」は、後述する図18に示される部品ライブラリ307cにおける部品名に相当し、「X座標」および「Y座標」は、実装点の座標(基板上の特定位置を示す座標)であり、「実装角度θi」は、部品実装時のヘッドの回転角度であり、「制御データ」は、その部品の実装に関する制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、マルチ装着ヘッド112の最高移動速度等)である。なお、最終的に求めるべき実装順序データは、ラインタクトが最小となるような実装点の並びである。なお、X軸方向は基板20の進行方向であり、Y軸方向はそれに直行する方向である。
図18は、部品ライブラリ307cの一例を示す図である。
部品ライブラリ307cは、部品実装機100が扱うことができる全ての部品種それぞれについての固有の情報を集めたライブラリであり、図18に示されるように、部品種ごとの部品サイズ、タクト(一定条件下における部品種に固有のタクト)、その他の制約情報(使用可能な吸着ノズルのタイプ、部品認識カメラ116による認識方式、マルチ装着ヘッド112またはロータリーヘッド203(以下、単に「ヘッド」ともいう。)による部品吸着時の最高速度レベル等)からなる。なお、本図には、参考として、各部品種の部品の外観も併せて示されている。なお、部品ライブラリ307cに示されるタクトおよびその他の制約情報は、部品実装機の種類ごとに存在するか、または、部品実装機の種類によっては存在しない場合がある。このため、図18に示した部品ライブラリ307cと同様の部品ライブラリが部品実装機200に対しても存在する。
図19は、ライン構成データ307dの一例を示す図である。
ライン構成データ307dは、生産ライン10を構成する部品実装機100および200の機種を示すデータである。生産ライン10は、5台の部品実装機より構成されるため、上流よりM1、M2、M3、M4およびM5の順で番号が付されている。また、各番号の部品実装機の機種名がライン構成データ307dに含まれる。例えば、ライン構成データ307dには、(番号、機種)の組み合わせとして、(M1、PF224)、(M2、PF224)、(M3、PF223)(M4、PF551)および(M5、PF553)が含まれる。
図20は、部品実装機構成データ307eの一例を示す図である。
部品実装機構成データ307eは、生産ライン10を構成する全てのサブ設備ごとの装置構成や上述の制約等を示す情報であり、図20に示されるように、設備番号を示すユニットID、マルチ装着ヘッドのタイプ等に関するヘッド情報、マルチ装着ヘッドに装着され得る吸着ノズルのタイプ等に関するノズル情報、部品カセット114の最大数等に関するカセット情報、トレイ供給部117が収納しているトレイ117aの段数等に関するトレイ情報等からなる。
図21は、リソースデータ307fの一例を示す図である。
リソースデータ307fは、生産ライン10に備えられるリソースの数量を示す情報であり、リソース名とリソースの員数とが組で記憶されている。例えば、図21に示されるように、リソースデータ307fには、リソースとして、8mmシングルフィーダが38本、8mmダブルフィーダが18本、トレイ117aが8枚、SAタイプのノズルが57個、Mタイプのノズルが80個備えられていることが示されている。
(実装データ307g)
図22は、実装データ307gの一例を示す図である。まず、実装データ307gの内容について説明をし、その後、実装データ307gの作成方法について説明する。
実装データ307gは、生産ライン10を構成する部品実装機100および200に対して、基板20への部品実装動作を指示するためのデータであり、データ名320と、作成日時321と、ロット名322と、基板データ307aと、実装点データ307bと、指示データ325と、タクトデータ326と、部品ライブラリ307cと、最適化条件データ328と、ライン構成データ307dと、部品実装機構成データ307eと、リソースデータ307fとを含む。
データ名320は、実装データ307gを識別するための名前であり、図22の例では「D4」である。作成日時321は、実装データ307gを作成した日時であり、図22の例では「2008年4月1日13時8分1秒」である。ロット名322は、部品が実装された基板20の生産ロットの名前であり、図22の例では「B29」である。
基板データ307aは、図15に示した基板データ307aと同一のデータである。実装点データ307bは、図17に示した実装点データ307bと同一のデータである。
指示データ325は、ロット名322の基板20を生産するために、生産ライン10を構成する部品実装機100および200に対して、吸着ノズルの配置、部品の配置および部品実装順序等を指示するためのデータであり、以下に説明するノズル配置データ、部品配置データおよび実装順序データ等を含む。
図23は、指示データ325に含まれるノズル配置データの一例を示す図である。図23(a)は、ノズルステーション119に載置されるノズルのサイズおよび位置を示すノズル配置データ335の一例を示す図である。図23(b)は、ヘッドに初期取り付けされるノズルのサイズおよび位置を示すノズル配置データ336の一例を示す図である。
図23(a)に示されるように、ノズル配置データ335は、ノズルステーション119を識別するための「ノズルステーション番号」と、ノズルステーション119内での吸着ノズルの配置位置を示す「ストック位置」と、ストック位置に載置される吸着ノズルのサイズを示す「ノズルサイズ」とを含む。生産ライン10上に存在する複数の部品実装機内には複数のノズルステーション119が存在するため、それらを識別するために「ノズルステーション番号」(例えば、NS1、NS2)が予めノズルステーション119に付されている。また、図24に示すように、1つのノズルステーション119上には、複数の交換用の吸着ノズルを載置することができる。このため、ノズルステーション119上には、吸着ノズルの配置位置毎に「ストック位置」(例えば、S1、S2)が予め付されている。図23(a)に示したノズル配置データ335には、例えば、ステーション番号「NS1」のノズルステーション119のストック位置「S1」には、Sサイズの吸着ノズルを載置せよとの指示が記載されている。
図23(b)に示されるように、ノズル配置データ336は、ヘッドを識別するための「ヘッド番号」と、ヘッドに備えられる吸着ノズルの位置およびタイプをそれぞれ識別するための「ノズル位置」および「ノズルタイプ」とを含む。生産ライン10上に存在する複数の部品実装機には複数のマルチ装着ヘッド112およびロータリーヘッド203が存在する。このため、それらを識別するために「ヘッド番号」(例えば、H1、H2)が予めヘッドに付されている。また、各ヘッドに備えられる吸着ノズルの位置を特定するために「ノズル位置」(例えば、NZ1、NZ2)が、吸着ノズル毎に予め定められている。図23(b)に示したノズル配置データ336には、例えば、ヘッド番号「H1」のヘッドのノズル位置「NZ1」にノズルタイプ「SA」の吸着ノズルを初期取り付けせよとの指示が記載されている。
図25は、指示データ325に含まれる部品配置データの一例を示す図である。図25(a)は、部品供給部115a、115b、125a、125bおよび202に配置される部品カセット114を示す部品配置データ341の一例を示す図である。図25(b)は、トレイ供給部117のトレイに配置される部品を示す部品配置データ342の一例を示す図である。
図25(a)に示されるように、部品配置データ341は、部品供給部を識別するための「部品供給部番号」と、部品供給部におけるZ軸上の位置を示す「Z番号」と、部品供給部に配置される部品カセット114に収納される部品の「部品名」とを含む。生産ライン10上に存在する複数の部品実装機には複数の部品供給部が設けられている。このため、それらを識別するために「部品供給部番号」(例えば、PF1、PF2)が予め部品供給部に付されている。図25(a)に示される部品配置データ341には、例えば、部品供給部番号「PF1」の部品供給部のZ軸上の位置「Z1」に部品名「4TR」の部品の部品カセット114を配置せよとの指示が記載されている。
図25(b)に示されるように、部品配置データ342は、トレイ供給部117を識別するための「トレイ供給部番号」と、トレイ供給部117に含まれるトレイ117aの位置を示す「トレイ位置」と、トレイ117aに並べられる部品の「部品名」とを含む。生産ライン10上に存在する複数の部品実装機には複数のトレイ供給部117が設けられている。このため、それらを識別するために「トレイ供給部番号」(例えば、TF1)が予めトレイ供給部117に付されている。図25(b)に示される部品配置データ342には、例えば、トレイ供給部番号「TF1」のトレイ供給部117のトレイ位置「TR1」のトレイ117aには、部品名「CPU28」の部品を載置せよとの指示が記載されている。
図26は、指示データ325に含まれる実装順序データの一例を示す図である。実装順序データ351は、タスクの順序を示す「タスク番号」と、ヘッドを識別するための「ヘッド番号」と、各タスクにおける部品の実装順序を示す「実装順」と、実装点データ307bにおける実装点を示す「実装点」とを含む。図26に示される実装順序データ351は、図2〜図7に示した部品実装機100での部品実装順序を示している。部品実装機100は、2つのサブ設備(2つのマルチ装着ヘッド112)を備えており、2つのマルチ装着ヘッド112は独立に動作する。実装順序データ351は、2つのマルチ装着ヘッド112のそれぞれについての実装順序を含んでいる。前半部分351aは、ヘッド番号「H1」のマルチ装着ヘッド112による部品実装順序を示しており、後半部分351bは、ヘッド番号「H2」のマルチ装着ヘッド112による部品実装順序を示している。例えば、実装順序データ351の前半部分351aには、ヘッド番号「H1」のマルチ装着ヘッド112による実装順序が記載されている。また、前半部分351aには、1番目のタスクには10個の実装点が存在し、そのタスクでは、1番目に実装点p8に部品を実装し、2番目に実装点p4に部品を実装せよとの指示が記載されている。実装順序データ351の後半部分351bには、ヘッド番号「H2」のマルチ装着ヘッド112による実装順序が記載されている。また、後半部分351bには、1番目のタスクでは、1番目に実装点p8に部品を実装し、2番目に実装点p4に部品を実装せよとの指示が記載されている。
次に、タクトデータ326について説明する。タクトデータ326は、1枚の基板20に部品を実装し、回路基板を生産するのに必要な時間や各種生産設備の動作回数等をシミュレーションにより求めたデータであり、ラインタクトデータ、ステージ別タクトデータおよびヘッド別タクトデータ等を含む。
図27は、タクトデータ326に含まれるラインタクトデータの一例を示す図である。ラインタクトデータ361は、生産ライン10により1枚の回路基板を生産するのに必要な時間を示す「ラインタクトタイム」と、1枚の回路基板に含まれる「総実装点数」と、1枚の回路基板を生産する際のヘッドによる部品の「総吸着回数」とを含む。ラインタクトタイムは、生産ライン10に含まれる部品実装機100および200による部品実装時間の最大値である。なお、総吸着回数において、部品の同時吸着は1回とカウントされる。図27に示されているラインタクトデータ361には、「ラインタクトタイム」が60秒、「総実装点数」が240点、「総吸着回数」が178回であることが示されている。
図28は、タクトデータ326に含まれるステージ別タクトデータの一例を示す図である。ステージ別タクトデータ362は、ステージ毎に、「ステージ番号」と、「生産時間」と、「基板認識時間」と、「実装待ち時間」と、「認識待ち時間」と、「第1ヘッドの動作時間」と、「第2ヘッドの動作時間」とをまとめたデータである。ステージはサブ設備に対応し、「ステージ番号」はサブ設備を識別するための番号である。「生産時間」は、「ステージ番号」で特定されるサブ設備における1枚の基板20に対する部品実装時間を示す。「基板認識時間」は、「ステージ番号」で特定されるサブ設備において1枚の基板20に部品実装する際の、基板20に設けられている基板位置決め用の基板マークを認識するのに要する時間である。「実装待ち時間」は、「ステージ番号」で特定されるサブ設備において1枚の基板20へ部品を実装する際に、部品を認識してから部品の実装を開始するまでの待ち時間の合計値である。「認識待ち時間」は、「ステージ番号」で特定されるサブ設備において1枚の基板20へ部品を実装する際に、部品を吸着してから部品の認識を開始するまでの待ち時間の合計値である。「第1ヘッドの動作時間」は、「ステージ番号」で特定されるサブ設備に含まれる1つ目のヘッドの動作時間を示す。「第2ヘッドの動作時間」は、同じサブステージに含まれる2つ目のヘッドの動作時間を示す。なお、図3に示す前サブ設備110または後サブ設備120のように、1つのステージに1つのヘッドしか含まれない場合には、「第2ヘッドの動作時間」は空欄となる。図28に示されているステージ別タクトデータ362には、例えば、ステージ番号「S1」で示されるサブ設備では、1枚の基板20の「生産時間」が210秒、「基板認識時間」が10秒、「実装待ち時間」が40秒、「認識待ち時間」が12秒、「第1ヘッドの動作時間」が190秒であることが示されている。また、このサブ設備にはヘッドが1つしかないため、「第2ヘッドの動作時間」は空欄とされている。
図29は、タクトデータ326に含まれるヘッド別タクトデータの一例を示す図である。ヘッド別タクトデータ363は、ヘッド毎に、「ヘッド番号」と、「生産時間」と、「基板搬入待ち時間」と、「タスク数」と、「実装点数」と、「ノズル交換回数」と、「同時吸着回数」とをまとめたデータである。「ヘッド番号」は、ヘッドを識別するための番号である。「生産時間」は、「ヘッド番号」で特定されるヘッドによる1枚の基板20に対する部品実装時間を示す。「基板搬入待ち時間」は、「ヘッド番号」で特定されるヘッドによる1枚の基板20の搬入待ち時間を示す。「タスク数」は、「ヘッド番号」で特定されるヘッドにより1枚の基板20に部品実装を行なう際のタスク数を示す。「実装点数」は、「ヘッド番号」で特定されるヘッドにより1枚の基板20に実装される部品の点数を示す。「ノズル交換回数」は、「ヘッド番号」で特定されるヘッドにより1枚の基板20に部品を実装する際の吸着ノズルの交換回数を示す。「同時吸着回数」は、「ヘッド番号」で特定されるヘッドにより1枚の基板20に部品を実装する際に、部品供給部から部品を同時吸着する回数を示す。図29に示されているヘッド別タクトデータ363には、例えば、ヘッド番号「H1」で特定されるヘッドによる1枚の基板20の「生産時間」が210秒であり、「基板搬入待ち時間」が20秒、「タスク数」が5、「実装点数」が20点、「ノズル交換回数」が0回、「同時吸着回数」が2回であることが示されている。
図30は、最適化条件データ328の一例を示す図である。
最適化条件データ328は、実装データ作成装置300により部品実装順序の最適化を行なう際の制約を示すデータであり、「データ名」と、「値」と、「値の意味」との組からなる。例えば、図30に示されるように、「強制配置データ」は、値として、部品供給部番号と部品名との組を取り、部品供給部番号で特定される部品供給部から部品名で特定される部品が供給されるように段取りを行なわなければならないことが示されている。値(PF1,4TR)は、部品供給部番号PF1で特定される部品供給部に部品名4TRの部品カセットを設定しなければならないことを示している。「バランスデータ」は、高速装着機の負荷を100とした場合の汎用装着機の負荷を示し、例えば「50」である。「厚み順最適化データ」は、0〜4までの値を取り、例えば、値が「3」の場合には、サイズが1.6mm×0.8mm未満の部品は厚み順に実装するように部品の実装順序が最適化される。「ノズル順最適化データ」は、吸着されるノズルのサイズが小さい順に部品を実装するか否かを示すデータであり、例えば、値が「NO」の場合には、ノズルのサイズを無視して部品の実装順序を最適化される。「パターン単位最適化データ」は、1枚の基板20内に複数のパターンが含まれる場合に、部品実装順序をパターン毎に行うのか、パターンを無視して1枚の基板に対して行うのかを示すデータである。例えば、値が「YES」の場合には、同一の部品実装機内で2つのパターン間で交互に部品が実装されることがないように、パターン毎に部品の実装順序の最適化が行われる。
(実装データ307gの作成方法)
次に、上述した実装データ307gの作成方法について説明する。
図31は、実装データ作成装置300の動作を示すフローチャートである。
実装順序最適化部305bは、データベース部307に記憶されている基板データ307a、実装点データ307b、部品ライブラリ307c、ライン構成データ307d、部品実装機構成データ307eおよびリソースデータ307fを読み込む(S2〜S12)。
最適化条件入力処理部305aは、最適化条件データ328の入力を促す画面を表示部302に表示し、入力部303から図30に示すような最適化条件データ328の入力を受け付ける(S14)。
また、最適化条件入力処理部305aは、実装データ307gのデータ名と、回路基板のロット名との入力を促す画面を表示部302に表示し、入力部303からデータ名およびロット名の入力を受け付ける(S15)。
実装順序最適化部305bは、S2〜S12の処理で読み込んだ基板データ307a、実装点データ307b、部品ライブラリ307c、ライン構成データ307d、部品実装機構成データ307eおよびリソースデータ307fと、S15の処理で受け付けたデータ名320およびロット名322とからなる実装データ307gを作成する(S16)。このときに、作成日時321も実装データ307gに書込まれる。
実装順序最適化部305bは、S16で作成した実装データ307gに基づいて部品の実装順序を最適化する(S18)。最適化の結果、図23に示すようなノズル配置データ335および336、図25に示すような部品配置データ341および342、並びに図26に示すような実装順序データ351が求められる。
また、実装順序最適化部305bは、最適化結果に従い基板20への部品実装動作をシミュレートする(S20)。シミュレーションの結果、図27に示すようなラインタクトデータ361、図28に示すようなステージ別タクトデータ362および図29に示すようなヘッド別タクトデータ363が得られる。
実装順序最適化部305bは、最適化処理(S18)で得られた各種データを指示データ325として実装データ307gに書込む(S22)。それと同時に、実装順序最適化部305bは、S14の処理で受け付けた最適化条件データ328を実装データ307gに書込む(S23)。
また、実装順序最適化部305bは、シミュレーション処理(S20)により得られる各種タクトデータをタクトデータ326として実装データ307gに書込む(S24)。以上の処理を行うことにより、図22に示したような実装データ307gが得られる。
データ変換部305cは、生産ライン10上の部品実装機毎に、得られた実装データ307gを、当該部品実装機が解読可能な形式の実装データに変換する(S26)。例えば、最適化条件データ328およびタクトデータ326を解読することができない部品実装機が解読できるように、実装データ307gから最適化条件データ328およびタクトデータ326を削除するものであってもよい。
データ変換部305cは、生産ライン10上の各部品実装機に、変換後の実装データを転送する(S28)。なお、変換前の実装データ307gを解読することが可能な部品実装機に対しては、実装データ307gを変換することなく、変換前の実装データ307gを転送するようにしてもよい。各部品実装機は、転送された実装データに基づいて、基板上に部品を実装する。
なお、上述の処理により一度作成された実装データ307gに基づいて、再度、実装順序の最適化処理を行う場合には、実装順序最適化部305bが、実装データ307gから最適化条件データ328を読み込み、読み込んだ最適化条件データ328に従って、最適化処理を行うものであっても構わない。その際には、実装順序最適化部305bが、読み込んだ最適化条件データ328を表示部302に表示させ、操作者が入力部303を操作して最適化条件データ328を修正し、実装順序最適化部305bが、修正後の最適化条件データ328に従い、最適化処理を行うものであっても構わない。
また、一度目の実装順序の最適化処理であっても、最適化処理の前に操作者が入力した最適化条件データ328を実装データ307gに予め書き込んでおき、実装データ307gから最適化条件データ328を読み込んで、読み込んだ最適化条件データ328に従って最適化処理を行うものであっても構わない。
また、実装データ作成装置300による2回目以降の実装データ307gの作成処理では、実装データ307gを上書きするのではなく、データベース部307に別名ファイルとして追加して蓄積するようにする。これにより、最適化条件データ328の異なる複数の実装データ307gを比較することができる。なお、前回の処理で作成された実装データ307gにデータを上書きするものであっても構わない。
(不具合の原因追求処理)
各部品実装機は、実装データに従い、実際に基板20上に部品を実装するが、実際の実装時のタクト、またはシミュレーションで得られたタクトが、ユーザが所望するタクトよりも大きい場合がある。このような不具合が生じた場合には、その原因を追究する必要がある。
図32は、不具合が生じた場合の原因追求処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、実装データ作成装置300により行われる。実装順序最適化部305bは、データベース部307より、実装データ307gを読み出す(S32)。このとき、読み出される実装データ307gは、部品実装機での部品実装時に用いられることにより不具合が生じている実装データである。
次に、実装順序最適化部305bは、読み出した実装データ307gをデバッグすることにより不具合の原因を追究する(S34)。つまり、実装順序最適化部305bは、実装データ307gから最適化条件データ328を読み出し、ユーザが所望するタクトが実現できるような最適化条件になっているか、または、ユーザが所望する生産条件(タクト優先、段取り替え優先、部品カセット位置固定の条件、品質優先など)に合致した最適化条件になっているかを分析する。なお、上記分析は、客先からの要請内容に合致した基準となる最適化条件データが予め用意されており、その最適化条件データと、実装データ307gから読み出した最適化条件データ328とを比較することにより、自動的に行うものであってもよい。また、読み出した最適化条件データ328を表示部302に表示させ、操作者が上記観点により分析を行うものであってもよい。
このように実装データ307gから最適化条件データ328を読み込んで最適化処理を行うことにより、客先での最適化処理を再現することができる。このため、最適化処理の問題点を把握し、早期に問題分析を行うことが可能となる。
(スケジューリング装置400)
次に、スケジューリング装置400の構成について説明する。
図33は、スケジューリング装置400のハードウェア構成を示すブロック図である。スケジューリング装置400は、基板ロット毎に所定期間内の目標生産枚数と、1枚の基板を生産するのに要するタクトとから、生産計画を立てるコンピュータ装置であり、演算制御部401、表示部402、入力部403、メモリ部404、プログラム格納部405および通信I/F部406等から構成される。スケジューリング装置400は、部品実装機100および200と接続されていない状態で、スタンドアロンのシミュレータ(生産計画の立案ツール)としても機能する。
演算制御部401は、CPUや数値プロセッサ等であり、ユーザからの指示等に従って、プログラム格納部405からメモリ部404に必要なプログラムをロードして実行し、その実行結果に従って、各構成要素402〜406を制御する。
表示部402は、CRTやLCD等であり、入力部403はキーボードやマウス等であり、これらは、演算制御部401による制御の下で、スケジューリング装置400と操作者とが対話する等のために用いられる。
通信I/F部406は、LANアダプタ等であり、スケジューリング装置400と部品実装機100および200、並びに実装データ作成装置300との通信等に用いられる。
メモリ部404は、演算制御部401による作業領域を提供するRAM等である。
プログラム格納部405は、スケジューリング装置400の機能を実現する各種プログラムを記憶しているハードディスク等である。プログラム格納部405に格納されているプログラムが演算制御部401によって実行された場合には、当該プログラムは、スケジューリング部405aとして機能する。スケジューリング部405aは、基板の生産計画を立案する処理部である。
(生産計画の立案方法)
次に、基板の生産計画の立案方法について説明する。
図34は、スケジューリング装置400の動作を示すフローチャートである。
スケジューリング部405aは、通信I/F部406を介して実装データ307gを読み込む(S42)。
スケジューリング部405aは、読み込んだ実装データ307gの中からロット名322と、そのロット名322の基板生産時におけるタクトデータ326とを組として抽出する(S44)。
スケジューリング部405aは、抽出された複数の組に基づいて、ロット毎に定められた所定期間内の目標生産枚数を満たすように、基板の生産計画を立案する(S46)。なお、所定期間および目標生産枚数は、入力部403を介して予め操作者から入力されていてもよいし、通信I/F部406を介して部品実装機100、200、実装データ作成装置300または他の装置より与えられてもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態によると、実装データ作成装置が作成する実装データには、部品実装機に対して、吸着ノズルの配置、部品の配置および部品実装順序等を指示するための指示データと、部品実装順序の最適化を行なう際の制約を示す最適化条件データとが含まれており、指示データと最適化条件データとの対応付けがなされている。このため、部品実装機が指示データに基づいて部品実装処理を行なう際に不具合が生じたとしても、不具合を生じさせた指示データを作成する際に用いた最適化条件データを簡単かつ正確に特定することができる。よって、不具合の原因を素早くかつ正確に特定することができる。
また、実装データにはタクトデータも含まれている。このため、スケジューリング装置は、実装データに含まれるロット名とタクトデータとから容易かつ正確に基板の生産計画を立案することができる。
以上、本発明の実施の形態に係る部品実装システムについて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
例えば、図22に示した実装データ307gには1つのロットに対する各種データが含まれているが、複数のロットの各々に対する各種データを含むものであってもよい。つまり、実装データ307gは、ロット毎に、ロット名322、基板データ307a、実装点データ307b、指示データ325、タクトデータ326、部品ライブラリ307c、最適化条件データ328、ライン構成データ307d、部品実装機構成データ307eおよびリソースデータ307fを含む構成であってもよい。これにより、ロット毎に実装データ307gのファイルを設ける必要がなく、複数のロットに共通する1つの実装データ307gのファイルを設けるだけで良い。このため、実装データ307gの管理がし易くなる。
また、1つの実装データ307gが1つのファイルで構成されていてもよいし、複数のファイルで構成されていてもよい。複数のファイルで構成される場合には、例えば、1つの実装データ307gに含まれる、基板データ307a、実装点データ307b、部品ライブラリ307c、最適化条件データ328などの各データが別々のファイルで構成されており、複数のファイルの集合体として1つの実装データ307gが構成される。その場合、1つの実装データ307gを構成する複数のファイルは、常に集合体としてまとまって存在し、流通する。
さらに、本実施の形態は、上述した部品実装機以外の部品実装機を動作させる実装データや実装データの作成処理等にも適用可能である。例えば、複数のヘッドが交互に基板上に進入しながら部品を実装するいわゆる交互打ちの部品実装機、接着剤塗布機、検査機およびクリーム半田印刷機などの実装基板の生産を行なう部品実装機であれば、本実施の形態を適用可能である。
また、実装データ作成装置300およびスケジューリング装置400のいずれか一方または両方の機能が部品実装機100または200に備わっていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、部品実装機に対して特定の基板への部品実装動作を指示するための実装データを作成する実装データ作成装置等に適用できる。
部品実装システムの構成を示すブロック図である。 部品実装機の主要な構成を示す外観図である。 部品実装機の主要な構成を示す平面図である。 トレイ供給部の一部を模式的に示す斜視図である。 マルチ装着ヘッドと部品カセットの位置関係を示す模式図である。 (a)は、同部品実装機が備える2つの実装ユニットそれぞれが有する合計4つの部品供給部の構成例を示し、(b)は、その構成における各種部品カセットの搭載本数およびZ軸上の位置を示す表である。 10ノズルヘッドが吸着可能な部品供給部の位置(Z軸)の例を示す図および表である。 実装の対象となる各種チップ形電子部品の例を示す図である。 部品を収めたキャリアテープおよびその供給用リールの例を示す図である。 テーピング電子部品が装着された部品カセットの例を示す図である。 部品実装機の主要な構成を示す外観図である。 部品供給部とロータリーヘッドとの位置関係を示す概略図である。 ロータリーヘッド、基板および部品供給部の位置関係を模式的に示した図である。 実装データ作成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 基板データの一例を示す図である。 複数のパターンを含む基板の一例を示す図である。 実装点データの一例を示す図である。 部品ライブラリの一例を示す図である。 ライン構成データの一例を示す図である。 部品実装機構成データの一例を示す図である。 リソースデータの一例を示す図である。 実装データの一例を示す図である。 指示データに含まれるノズル配置データの一例を示す図である。(a)は、ノズルステーションに載置されるノズルのサイズおよび位置を示すノズル配置データの一例を示す図である。(b)は、ヘッドに初期取り付けされるノズルのサイズおよび位置を示すノズル配置データの一例を示す図である。 ノズルステーションを模式的に示す斜視図である。 指示データに含まれる部品配置データの一例を示す図である。(a)は、部品供給部に配置される部品カセットを示す部品配置データの一例を示す図である。(b)は、トレイ供給部のトレイに配置される部品を示す部品配置データの一例を示す図である。 指示データに含まれる実装順序データの一例を示す図である。 指示データに含まれる実装順序データの一例を示す図である。 タクトデータに含まれるステージ別タクトデータの一例を示す図である。 タクトデータに含まれるヘッド別タクトデータの一例を示す図である。 最適化条件データの一例を示す図である。 実装データ作成装置の動作を示すフローチャートである。 不具合が生じた場合の原因追求処理の流れを示すフローチャートである。 スケジューリング装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 スケジューリング装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 生産ライン
12 パターン
20 基板
100、200 部品実装機
110 前サブ設備
112 マルチ装着ヘッド
112a〜112b 吸着ノズル
113 XYロボット
114 部品カセット
115a 部品供給部(左ブロック)
115b 部品供給部(右ブロック)
116 部品認識カメラ
117 トレイ供給部
117a トレイ
118 シャトルコンベヤ
119 ノズルステーション
120 後サブ設備
201a、201b 操作部
202 部品供給部
203 ロータリーヘッド
204 XYテーブル
205 回転基台
206 装着ヘッド
209 吸着開口部
300 実装データ作成装置
301、401 演算制御部
302、402 表示部
303、403 入力部
304、404 メモリ部
305、405 プログラム格納部
305a 最適化条件入力処理部
305b 実装順序最適化部
305c データ変換部
306、406 通信I/F部
307 データベース部
307a 基板データ
307b 実装点データ
307c 部品ライブラリ
307d ライン構成データ
307e 部品実装機構成データ
307f リソースデータ
307g 実装データ
311 基板サイズデータ
312 パターンデータ
320 データ名
321 作成日時
322 ロット名
325 指示データ
326 タクトデータ
328 最適化条件データ
335、336 ノズル配置データ
341、342 部品配置データ
351 実装順序データ
361 ラインタクトデータ
362 ステージ別タクトデータ
363 ヘッド別タクトデータ
400 スケジューリング装置
405a スケジューリング部

Claims (9)

  1. 部品実装機に対して特定の基板への部品実装動作を指示するための実装データを作成する実装データ作成方法であって、
    部品実装機による特定の基板への部品実装動作を最適化することにより得られる前記実装データに、前記最適化のための条件を示す最適化条件データを追加する最適化条件データ追加ステップ
    を含むことを特徴とする実装データ作成方法。
  2. 前記最適化条件データ追加ステップでは、前記最適化の際に、前記実装データに前記最適化条件データを追加する
    ことを特徴とする請求項1に記載の実装データ作成方法。
  3. さらに、前記最適化条件データに従い前記最適化を行うことにより、前記実装データを作成する実装データ作成ステップを含み、
    前記最適化条件データ追加ステップは、前記実装データ作成ステップで作成された前記実装データに、当該実装データを作成する際に用いられた前記最適化条件データを追加する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の実装データ作成方法。
  4. さらに、
    前記実装データに従い前記部品実装機が1枚の基板に対して前記部品実装動作を行なうのに要する時間である実装タクトを取得する実装タクト取得ステップと、
    前記実装データに、前記実装タクト取得ステップで取得された前記実装タクトを示す実装タクトデータを追加する実装タクト追加ステップとを含む
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の実装データ作成方法。
  5. 部品実装機に対して特定の基板への部品実装動作を指示するための実装データを作成する実装データ作成装置であって、
    部品実装機による特定の基板への部品実装動作を最適化することにより得られる前記実装データに、前記最適化のための条件を示す最適化条件データを追加する最適化条件データ追加手段
    を備えることを特徴とする実装データ作成装置。
  6. 特定の基板に部品を実装する部品実装機であって、
    部品実装機による特定の基板への部品実装動作を最適化することにより得られる前記実装データに、前記最適化のための条件を示す最適化条件データを追加する最適化条件データ追加手段
    を備えることを特徴とする部品実装機。
  7. 特定の基板に部品を実装する部品実装機であって、
    部品実装機による特定の基板への部品実装動作を最適化することにより得られる前記実装データに、前記最適化のための条件を示す最適化条件データを追加する最適化条件データ追加手段と、
    前記最適化条件データ追加手段で得られる前記実装データに基づいて、前記特定の基板へ部品を実装する実装手段と
    を備えることを特徴とする部品実装機。
  8. 部品実装機に対して特定の基板への部品実装動作を指示するための実装データを作成するプログラムであって、
    部品実装機による特定の基板への部品実装動作を最適化することにより得られる前記実装データに、前記最適化のための条件を示す最適化条件データを追加する最適化条件データ追加ステップ
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 部品実装機に対して特定の基板への部品実装動作を指示するための実装データのデータ構造であって、
    部品実装機による特定の基板への部品実装動作を最適化することにより得られる前記部品実装動作を指示するための指示データと、
    前記最適化のための条件である最適化条件データと
    を含むデータ構造。
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