JP2009252538A - コネクタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線板状部材を印刷配線基板に取り付ける場合等において、絶縁ハウジング内に板状部材差込み部を通じて配線板状部材を差し込む操作だけで目的を達成でき、しかも、配線板状部材の薄型化に支障をきたす虞がないコネクタ装置を提供する。
【解決手段】第1及び第2の静止位置を選択的にとるアクチュエータ(20)に、弾性部材(21)との係合に供される切欠き係合部と軸状係合部(26)とが設けられるとともに、弾性部材に、切欠き係合部に当接してアクチュエータに第2の静止位置へ向けての押圧力を作用させる押圧部と、軸状係合部に係合してアクチュエータを第1の静止位置に係止する係止部(32)と、絶縁ハウジング(11)内に差し込まれたFPC(13)の部分に当接して係止部を軸状係合部との係合を解除すべく移動させ、アクチュエータの第1の静止位置から第2の静止位置への回動を許す当接部(33)とが設けられる。
【選択図】図8

Description

本願の特許請求の範囲に記載された発明は、フレキシブル印刷配線基板(以下、FPCという。)あるいはフレキシブルフラットケーブル(以下、FFCという。)等の部分とされる配線板状部材に設けられた接続端子を、他の配線基板部材等に電気的に接続された状態とするためのコネクタ装置に関する。
携帯電話機等の電子機器に実装される、比較的小型な配線基板部材を成すFPCあるいはFFCは、各種電気部品が取り付けられる主印刷配線基板への取付けが、それに設けられた接続端子が主印刷配線基板に電気的に接続されて行われるが、斯かるFPCあるいはFFCの主印刷配線基板への取付けは、当該主印刷配線基板に電気的接続がなされて固着されたコネクタ装置が用いられて行われるものとされることが多い。このようなコネクタ装置は、FPCあるいはFFCに設けられた接続端子に接触する導電コンタクトを有していて、その導電コンタクトを介して、FPCあるいはFFCに設けられた接続端子を、主印刷配線基板に設けられた回路配線部に電気的に接続する。
既に実用に供されているFPCあるいはFFCの主印刷配線基板への取付けに用いられるコネクタ装置は、例えば、FPCあるいはFFCが差し込まれる差込み部が設けられた絶縁ハウジングを有したものとされる。そして、その絶縁ハウジング内に配列配置されて設けられ、FPCあるいはFFCが差込み部を通じて絶縁ハウジングに差し込まれるとき、そのFPCあるいはFFCに設けられた複数の接続端子に夫々接触接続される複数の導電コンタクトと、絶縁ハウジングに回動可能に設けられ、複数の導電コンタクトの夫々に係合して、回動せしめられるとき複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部を変位させる、複数の導電コンタクトに共通のアクチュエータとが備えられる。
複数の導電コンタクトの各々は、導電性弾性材料で形成され、絶縁ハウジングに固定される部分である固定部と可動部とを有するものとされる。そして、固定部は、主印刷配線基板に設けられた回路配線部に電気的に接続され、また、可動部は、アクチュエータにより変位せしめられる接触作動部を構成する。
斯かるコネクタ装置にあっては、絶縁ハウジングに差込み部を通じてFPCあるいはFFCが差し込まれたもとで、アクチュエータが所定の方向に回動せしめられると、当該アクチュエータが、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部を変位させて、当該接触作動部にFPCあるいはFFCに設けられた複数の接続端子のうちの対応するものに対する押圧接触状態をとらせる。また、複数の導電コンタクトの各々における接触作動部がFPCあるいはFFCに設けられた複数の接続端子のうちの対応するものに押圧接触する状態をとるもとで、アクチュエータが上述の所定の方向とは逆の方向に回動せしめられると、当該アクチュエータが、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部を変位させて、当該接触作動部にFPCあるいはFFCに設けられた複数の接続端子のうちの対応するものに対する押圧接触状態から解放する。
このようなアクチュエータの回動動作を伴うコネクタ装置を使用して、FPCあるいはFFCをコネクタ装置が固着された主印刷配線基板に取り付ける際においては、一般的には、先ず、絶縁ハウジングに差込み部を通じてFPCあるいはFFCを差し込む操作を行い、それに続いて、アクチュエータを所定の方向に回動させる操作を行って、それにより、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部に、FPCあるいはFFCに設けられた複数の接続端子のうちの対応するものに対する押圧接触状態をとらせることになる。従って、絶縁ハウジングに差込み部を通じてFPCあるいはFFCを差し込む操作とアクチュエータを所定の方向に回動させる操作とを個別に行うことが要されて、使用者が煩わしさを覚えることになってしまう。
そこで、従来、上述のようなアクチュエータの回動動作を伴うコネクタ装置であって、それを使用してFPCあるいはFFCを当該コネクタ装置が固着された主印刷配線基板に取り付けるにあたり、絶縁ハウジングに差込み部を通じてFPCあるいはFFCを差し込む操作とアクチュエータを所定の方向に回動させる操作とを個別に行うことが要されず、絶縁ハウジングに差込み部を通じてFPCあるいはFFCを差し込む操作だけで足りるようにされたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示されるようなコネクタ装置においては、絶縁ハウジング(筐体)に、複数の導電コンタクト(接触片)が配列配置されるとともに、アクチュエータが、絶縁ハウジング内へのFFCの差込み方向に直交する方向(複数の導電コンタクトの配列方向)に沿って伸びる回動軸を回動中心として回動するものとされて設けられている。このアクチュエータは、その主要部分が所定の方向(絶縁ハウジングに設けられたFFC差込み部に向かう方向)に回動せしめられると、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部(接触ビーム)に、FFCにおける複数の接続端子(接点)のうちの対応するものに対する押圧接触状態をとらせる。
そして、アクチュエータには、回動軸から離隔した周縁部分に、絶縁ハウジング内に挿入されるFFCの先端部が当接して押圧するものとされる突出部であるアクチュエータ突片部が設けられている。
このようなもとで、FFCが絶縁ハウジングに設けられたFFC差込み部を通じて絶縁ハウジング内に差し込まれるとき、差込み途中にあるFFCの先端部が、アクチュエータ突片部に当接し、FFCの差込みに従って、アクチュエータ突片部をFFCの差込み方向に押圧移動させる。それにより、アクチュエータが、回動軸を回動中心として、その主要部分を絶縁ハウジングに設けられたFFC差込み部に向かわせる方向に回動せしめられる。そして、このアクチュエータの回動により、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部が、絶縁ハウジング内に差し込まれたFFCにおける複数の接続端子のうちの対応するものに対する押圧接触状態をとるものとされる。
即ち、FFCが絶縁ハウジングに設けられたFFC差込み部を通じて絶縁ハウジング内に差し込まれると、それに伴って、自動的に、アクチュエータが、その主要部分を絶縁ハウジングに設けられたFFC差込み部に向かわせる方向に回動させて、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部に、FFCにおける複数の接続端子のうちの対応するものに対する押圧接触状態をとらせるのである。従って、特許文献1に示されるようなコネクタ装置にあっては、FFCを当該コネクタ装置が固着された主印刷配線基板に取り付けるにあたり、絶縁ハウジングにFFC差込み部を通じてFFCを差し込む操作だけで足りることになる。
特開2006−134581号公報(第4〜6頁、図4〜図6)
上述の特許文献1に示されるようなFFCの主印刷配線基板への取付けに用いられる従来のコネクタ装置にあっては、FFCが絶縁ハウジングに設けられたFFC差込み部を通じて絶縁ハウジング内に差し込まれるとき、そのFFCの先端部が、アクチュエータに設けられたアクチュエータ突片部を押圧移動させることにより、アクチュエータを回動させる。それゆえ、絶縁ハウジング内に差し込まれるFFCは、その全体が先端部によりアクチュエータ突片部を押圧移動させることができるだけの所定の剛性を備えていることが要求される。従って、特許文献1に示されるような従来のコネクタ装置を使用するにあたっては、FFCを上述の所定の剛性を備えることになる素材及び形態をもって形成されたものとすることが要され、そのため、FFCの薄型化に支障がきたされる等の不都合がまねかれる。
また、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部のFFCにおける複数の接続端子のうちの対応するものに対する押圧接触状態を確実なものとするためには、絶縁ハウジング内に差し込まれるFFCによりアクチュエータが回動せしめられて、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部がFFCに対する押圧接触状態をとるものとされたもとで、引き続きFFCを絶縁ハウジング内の奥まで到達させるべく、FFCの更なる差込みを行うことが必要とされる。その際、複数の導電コンタクトの夫々における接触作動部がFFCの表面との摺動を生じることになり、それにより、FFCに損傷が加えられることになってしまう虞がある。
さらに、絶縁ハウジング内に差し込まれるFFCによって、アクチュエータの主要部が絶縁ハウジングに設けられたFFC差込み部に向かう方向に回動せしめられるので、FFCを絶縁ハウジング内の奥まで差し込むための操作が、作業性が良くないものとされてしまう。
斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、例えば、FPC,FFC等の部分とされる配線板状部材の印刷配線基板への取付けに用いられる、板状部材差込み部が設けられた絶縁ハウジングと、その絶縁ハウジング内に配列配置されて設けられる複数の導電コンタクトと、絶縁ハウジングに回動可能に設けられて、回動により、複数の導電コンタクトに絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子に夫々当接する状態をとらせるアクチュエータとを備えたコネクタ装置であって、配線板状部材を当該コネクタ装置が固着された印刷配線基板に取り付ける場合等において、絶縁ハウジング内に板状部材差込み部を通じて配線板状部材を差し込む操作だけで目的を達成でき、しかも、配線板状部材の薄型化に支障をきたす虞がなく、複数の導電コンタクトの配線板状部材の表面との摺動により配線板状部材に損傷が加えられる虞もなく、さらに、配線板状部材を絶縁ハウジング内の奥まで差し込むための操作が作業性の良いよいものとされるものを提供する。
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項8までのいずれかに記載された発明(以下、本発明という。)に係るコネクタ装置は、板状部材差込み部が設けられた絶縁ハウジングと、絶縁ハウジング内に配列配置され、板状部材差込み部を通じて絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に配列配置された複数の接続端子に夫々対応する位置をとる複数の導電コンタクトと、絶縁ハウジングに回動可能に設けられ、複数の導電コンタクトに配線板状部材の絶縁ハウジング内への差込みを妨げない状態をとらせる第1の静止位置と、複数の導電コンタクトに配線板状部材の複数の接続端子に夫々当接する状態をとらせる第2の静止位置とを選択的にとるアクチュエータと、絶縁ハウジングに位置固定されてアクチュエータに係合する弾性部材とを備えて成り、アクチュエータに、弾性部材との係合に供される第1及び第2の係合部が設けられるとともに、弾性部材に、第1の係合部に当接してアクチュエータに第2の静止位置へ向けての押圧力を作用させる押圧部と、第2の係合部に係合してアクチュエータを第1の静止位置に係止する係止部と、絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に当接して係止部を第2の係合部との係合を解除すべく移動させ、アクチュエータの第1の静止位置から第2の静止位置への回動を許す当接部と、が設けられることを特徴とするものとされる。
特に、本願の特許請求の範囲における請求項2に記載された発明に係るコネクタ装置にあっては、アクチュエータが、複数の導電コンタクトに当接する状態をとるカム部を備え、そのカム部が、アクチュエータが第1の静止状態をとるとき複数の導電コンタクトに当接して、複数の導電コンタクトを配線板状部材の絶縁ハウジング内への差込みを妨げない位置に置くことを特徴とするものとされる。
上述のように構成される本発明に係るコネクタ装置にあっては、弾性部材に設けられた係止部がアクチュエータに設けられた第2の係合部に係合し、それによりアクチュエータが第1の静止位置に係止されたもとで、絶縁ハウジング内に板状部材差込み部を通じて、例えば、FPCとされる配線板状部材が差し込まれる。絶縁ハウジング内に配線板状部材が差し込まれると、弾性部材に設けられた当接部が、差し込まれた配線板状部材に当接し、その配線板状部材によってその厚み方向に変位せしめられる。この当接部の変位が、弾性部材に設けられた係止部をアクチュエータに設けられた第2の係合部との係合を解除すべく移動させる。このようにして、弾性部材に設けられた係止部のアクチュエータに設けられた第2の係合部との係合が解除されると、アクチュエータが、それに設けられた第1の係合部に当接する弾性部材に設けられた押圧部が及ぼす第2の静止位置へ向けての押圧力に従って、第1の静止位置から第2の静止位置へ回動することが許される状態に置かれ、自動的に第2の静止位置をとる。
従って、アクチュエータが第1の静止位置に係止されたもとで、絶縁ハウジング内に配線板状部材が差し込まれるとき、それに伴って、アクチュエータが、自動的に、第2の静止位置をとるものとされることになる。そして、アクチュエータが第2の静止位置をとるものとされることにより、絶縁ハウジング内に配列配置された複数の導電コンタクトが、絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に配列配置された複数の接続端子に夫々当接する状態に置かれる。その結果、例えば、配線板状部材に配列配置された複数の接続端子が、複数の導電コンタクトを介して、複数の導電コンタクトが接続された回路基板の回路配線部等に電気的に接続されることになる。
アクチュエータは、例えば、複数の導電コンタクトに当接する状態をとるカム部を備えるものとされる。斯かる場合には、アクチュエータに備えられたカム部が、アクチュエータが第1の静止状態をとるとき複数の導電コンタクトに当接して、複数の導電コンタクトを配線板状部材の絶縁ハウジング内への差込みを妨げない位置に置くものとされる。
また、アクチュエータが第2の静止位置をとるものとされ、絶縁ハウジング内に配列配置された複数の導電コンタクトが、絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に配列配置された複数の接続端子に夫々当接する状態に置かれたもとで、アクチュエータを、弾性部材に設けられた押圧部が及ぼす押圧力に抗して、第2の静止位置から第1の静止位置へと回動させる操作が行われると、絶縁ハウジング内に配列配置された複数の導電コンタクトが、絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に配列配置された複数の接続端子に夫々当接する状態から解除されるとともに、弾性部材に設けられた係止部が、アクチュエータに設けられた第2の係合部に係合してアクチュエータを第1の静止位置に係止する状態に置かれる。その後、必要に応じて、配線板状部材が絶縁ハウジングから板状部材差込み部を通じて離脱せしめられる。
上述のような本発明に係るコネクタ装置にあっては、FPC,FFC等の部分とされる配線板状部材を当該コネクタ装置が固着された主印刷配線基板に取り付ける場合等において、配線板状部材における複数の接続端子が絶縁ハウジング内の複数の導電コンタクトに接続される状態を得るべく、アクチュエータが第1の静止位置をとるもとで、配線板状部材が絶縁ハウジング内に板状部材差込み部を通じて差し込まれるとき、配線板状部材の絶縁ハウジング内への差込みに伴って、アクチュエータが自動的に第1の静止位置から第2の静止位置へと回動して、第2の静止位置をとるものとされ、それにより、複数の導電コンタクトが絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子に夫々当接するものとされる。従って、本発明に係るコネクタ装置によれば、配線板状部材における複数の接続端子が絶縁ハウジング内の複数の導電コンタクトに接続される状態を得るにあたり、配線板状部材を絶縁ハウジング内に板状部材差込み部を通じて差し込む操作だけで足り、アクチュエータを回動させる操作は必要とされないので、極めて簡単な操作をもって確実に目的を達成することができる。
また、本発明に係るコネクタ装置によれば、配線板状部材の絶縁ハウジング内への差込みに伴うアクチュエータの自動的な回動は、絶縁ハウジング内に差し込まれる配線板状部材の先端部がアクチュエータの一部等を押圧移動させることによってではなく、弾性部材に設けられた当接部が、絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に当接し、その配線板状部材によってその厚み方向に変位せしめられることによってもたらされるので、配線板状部材が、例えば、その先端部によりアクチュエータの一部等を押圧移動させることができるだけの所定の剛性を備えることになる素材及び形態をもって形成されることは必要とされず、従って、配線板状部材の薄型化に支障がきたされる虞がない。
それに加えて、本発明に係るコネクタ装置によれば、絶縁ハウジング内における複数の導電コンタクトが絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子に夫々当接するものとされる状態は、配線板状部材が絶縁ハウジング内の奥まで差し込まれて所定の位置に配されたもとでとられるので、複数の導電コンタクトの配線板状部材の表面との摺動により配線板状部材に損傷が加えられるという虞もなく、かつ、絶縁ハウジング内における複数の導電コンタクトが絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子に適正に当接した状態を、絶縁ハウジング内への配線板状部材の差込み状態をもって確認することができる。
さらに、本発明に係るコネクタ装置によれば、配線板状部材の絶縁ハウジング内への差込みに伴うアクチュエータの自動的な回動が、絶縁ハウジングにおける板状部材差込み部が設けられた端部に対向する端部に向かう方向に行われるので、配線板状部材を絶縁ハウジング内の奥まで差し込むための操作が、アクチュエータに煩わされることのない、作業性の良いよいものとされることになる。
本発明を実施するための最良の形態は、以下に述べられる本発明についての実施例をもって説明される。
図1は、本発明に係るコネクタ装置の一例を、それに差し込まれる配線板状部材とされるFPCの部分と共に示し、また、図2は、本発明に係るコネクタ装置の一例を単独で示す。
図1及び図2において、本発明に係るコネクタ装置の一例を成すコネクタ装置10は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成された絶縁ハウジング11を備えており、絶縁ハウジング11には、板状部材差込み部12が設けられている。この絶縁ハウジング11には、例えば、FPC13の部分が、配線板状部材を成すものとして、板状部材差込み部12を通じて、その内部に差し込まれる。
板状部材差込み部12を通じて絶縁ハウジング11内に差し込まれるFPC13の部分には、各々が短冊形を成すものとされた導電性材料で成る複数の接続端子14が、配列配置されて設けられている。複数の接続端子14の夫々は、図示が省略された、FPC13に設けられた印刷配線部に連結されている。
コネクタ装置10の絶縁ハウジング11内には、複数の導電コンタクト15が配列配置されている。これらの複数の導電コンタクト15は、各々が、絶縁ハウジング11に対するFPC13の部分の差込み及び抜出し方向に沿う方向に伸びるものとされ、FPC13の部分が板状部材差込み部12を通じて絶縁ハウジング11内に差し込まれるとき、差し込まれたFPC13の部分に配列配置された複数の接続端子14に夫々対応する位置をとるものとされている。
複数の導電コンタクト15の夫々は、後述される図7に示されるように、弾性を有した導電性材料で形成された、全体が略「U」字状を成す板状部材とされている。斯かる導電コンタクト15における、連結部16によって相互連結された一対のビーム部17及び18のうち、ビーム部17が固定部とされ、ビーム部18が変位可能な可動部とされている。そして、固定部を成すビーム部17は、その一端部に、絶縁ハウジング11内に差し込まれたFPC13の部分に当接する、当接部17aが設けられ、また、その他端部に、絶縁ハウジング11が取り付けられた回路基板に設けられた回路配線部(図示が省略されている)に接続される、接続部17bが設けられたものとされる。また、可動部を成すビーム部18は、連結部16から伸び、その一端部に、絶縁ハウジング11内に差し込まれたFPC13の部分に配列配置された複数の接続端子14のうちの対応するものに押圧当接する、押圧当接部18aが設けられたものとされる。ビーム部17の一端部に設けられた当接部17aとビーム部18の一端部に設けられた押圧当接部18aとは、相互対向する位置に置かれている。
そして、FPC13の部分が板状部材差込み部12を通じて絶縁ハウジング11内に差し込まれるときには、複数の接続端子14が配列配置されて設けられたFPC13の部分が、絶縁ハウジング11内に配列配置された複数の導電コンタクト15の夫々におけるビーム部17とビーム部18との間に配される。その際、複数の導電コンタクト15におけるビーム部18は、FPC13の部分に設けられた複数の接続端子14に夫々対応するものとなる。
また、絶縁ハウジング11には、それにおける板状部材差込み部12が設けられた端部に対向する端部側に配置されたアクチュエータ20が、回動可能に設けられている。さらに、絶縁ハウジング11の複数の導電コンタクト15の配列方向における両端部には、各々がアクチュエータ20に係合する部分を有した一対の弾性部材21及び22が夫々位置固定されて取り付けられている。
アクチュエータ20は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成されて、その全体が、絶縁ハウジング11における複数の導電コンタクト15の配列方向に伸びる細長い形状をしており、図3に示されるように、アクチュエータ20を回動させる操作に供される操作部23、及び、絶縁ハウジング11内に配列配置された複数の導電コンタクト15の配列方向に沿って伸び、複数の導電コンタクト15に当接する状態をとるカム部24を備えている。そして、アクチュエータ20は、カム部24を貫通して複数の導電コンタクト15の配列方向に沿って伸びる仮想軸線Xの周りを回動するものとされている。
アクチュエータ20の複数の導電コンタクト15の配列方向における一端部には、弾性部材21が係合する切欠き係合部(第1の係合部)25と軸状係合部(第2の係合部)26とが設けられている。軸状係合部26は、カム部24から切欠き係合部25に向い仮想軸線Xに沿って突出している。また、アクチュエータ20の複数の導電コンタクト15の配列方向における他端部には、弾性部材22が係合する切欠き係合部(第1の係合部)27と軸状係合部(第2の係合部)28とが設けられている。軸状係合部28は、カム部24から切欠き係合部27に向い仮想軸線Xに沿って突出している。
さらに、アクチュエータ20の複数の導電コンタクト15の配列方向における一端部からは、軸部29が仮想軸線Xに沿ってアクチュエータ20の外方に突出しており、また、アクチュエータ20の複数の導電コンタクト15の配列方向における他端部からは、軸部30が仮想軸線Xに沿ってアクチュエータ20の外方に突出している。これらの軸部29及び30は、絶縁ハウジング11の複数の導電コンタクト15の配列方向における両端部に設けられた軸受孔に夫々挿入されて、絶縁ハウジング11により支持される。それにより、アクチュエータ20が、図1及び図2に示されるように絶縁ハウジング11に組み付けられて、仮想軸線Xに沿うものとされた軸部29及び30を回動中心にして、仮想軸線Xの周りを回動することができるものとされている。
絶縁ハウジング11の複数の導電コンタクト15の配列方向における一端部に取り付けられる弾性部材21は、その全体が、弾性金属板材料が屈曲せしめられて形成され、図4に示されるように、アクチュエータ20における切欠き係合部25に当接してアクチュエータ20を押圧する押圧部31と、アクチュエータ20における軸状係合部26に係合してアクチュエータ20を係止する係止部32と、絶縁ハウジング11内に差し込まれたFPC13の部分に当接する当接部33とが設けられている。押圧部31は、その全体が可動アーム状部を成すものとされており、また、係止部32と当接部33とは、両者に共通の他の可動アーム状部に形成されたものとされている。さらに、弾性部材21は、絶縁ハウジング11に係合するハウジング係合部34を有しており、そのハウジング係合部34が絶縁ハウジング11の複数の導電コンタクト15の配列方向における一端部に係合せしめられて、絶縁ハウジング11に取り付けられる。なお、弾性部材21は、絶縁ハウジング11が取り付けられた回路基板にも固定される。
また、絶縁ハウジング11の複数の導電コンタクト15の配列方向における他端部に取り付けられる弾性部材22も、その全体が、弾性金属板材料が屈曲せしめられて形成され、弾性部材21と同様に、アクチュエータ20における切欠き係合部27に当接してアクチュエータ20を押圧する、弾性部材21の押圧部31と同様な押圧部36と、アクチュエータ20における軸状係合部28に係合してアクチュエータ20を係止する、弾性部材21の係止部32と同様な係止部37(図には現れていない)と、絶縁ハウジング11内に差し込まれたFPC13の部分に当接する、弾性部材21の当接部33と同様な当接部38とが設けられている。押圧部36は、その全体が可動アーム状部を成すものとされており、また、係止部37と当接部38とは、両者に共通の他の可動アーム状部に形成されたものとされている。さらに、弾性部材22は、絶縁ハウジング11に係合するハウジング係合部39を有しており、そのハウジング係合部39が絶縁ハウジング11の複数の導電コンタクト15の配列方向における他端部に係合せしめられて、絶縁ハウジング11に取り付けられる。なお、弾性部材22は、絶縁ハウジング11が取り付けられた回路基板にも固定される。
コネクタ装置10が図1及び図2に示される状態に置かれているときには、図2におけるV−V線断面をあらわす図5に示されるように、弾性部材21に設けられた係止部32が、アクチュエータ20に設けられた軸状係合部26に形成された切欠きに係合してアクチュエータ20の回動を規制しており、また、弾性部材21に設けられた係止部32と同様に、弾性部材22に設けられた係止部37も、アクチュエータ20に設けられた軸状係合部28に形成された切欠きに係合してアクチュエータ20の回動を規制している。それにより、弾性部材21に設けられた係止部32と弾性部材22に設けられた係止部37とは、アクチュエータ20を、例えば、絶縁ハウジング11における板状部材差込み部12が設けられた端部に対向する端部側から所定の傾斜角を成して起き上がった位置とされる、第1の静止位置に係止している。
このとき、図2におけるVI−VI線断面をあらわす図6に示されるように、弾性部材22に設けられた押圧部36が、アクチュエータ20に設けられた切欠き係合部27に当接して、第1の静止位置をとるアクチュエータ20に、それを絶縁ハウジング11における板状部材差込み部12が設けられた端部に対向する端部側に倒そうとする押圧力を作用させており、また、弾性部材22に設けられた押圧部36と同様に、弾性部材21に設けられた押圧部31も、アクチュエータ20に設けられた切欠き係合部25に当接して、第1の静止位置をとるアクチュエータ20に、それを絶縁ハウジング11における板状部材差込み部12が設けられた端部に対向する端部側に倒そうとする押圧力を作用させている。このようにして、第1の静止位置をとるアクチュエータ20は、弾性部材22に設けられた押圧部36及び弾性部材21に設けられた押圧部31による押圧力を受けているが、上述のように、弾性部材21に設けられた係止部32の軸状係合部26に形成された切欠きとの係合及び弾性部材22に設けられた係止部37の軸状係合部28に形成された切欠きとの係合により、回動が規制されているので、第1の静止位置をとる状態に維持される。
アクチュエータ20が第1の静止位置をとるもとにあっては、図2におけるVII−VII線断面をあらわす図7に示されるように、アクチュエータ20が備えるカム部24が、絶縁ハウジング11内に配列配置された複数の導電コンタクト15の夫々における可動部とされたビーム部18に当接して、ビーム部18を、その弾性力に抗して、当該導電コンタクト15における固定部とされたビーム部17から離隔する方向に変位させた状態をとるものとされる。このように変位せしめられたビーム部18は、それに設けられた押圧当接部18aとビーム部17に設けられた当接部17aとの間の間隔を広げ、FPC13の部分の絶縁ハウジング11内への差込みを妨げない位置に置かれることになる。
このようにしてアクチュエータ20が第1の静止位置をとるもとにおいて、配線板状部材を成すFPC13の部分が、絶縁ハウジング11に設けられた板状部材差込み部12を通じて絶縁ハウジング11内に差し込まれる。その際には、図8に示されるように、FPC13の部分が絶縁ハウジング11内における予め設定された所定の位置まで差し込まれると、弾性部材21に設けられた当接部33が、差し込まれたFPC13の部分における、図8において上方側となる複数の接続端子が配列配置された面(以下、上面といい、それに対向する図8において下方側となる面を下面という。)に当接する。それにより、弾性部材21に設けられた当接部33が、FPC13の部分によってその厚み方向において図8における上方(以下、単に上方という。)に変位せしめられる。この弾性部材21に設けられた当接部33の変位は、弾性部材21における係止部32と当接部33とが形成された可動アーム状部の上方への変位を生じさせ、その結果、弾性部材21に設けられた係止部32を、アクチュエータ20に設けられた軸状係合部26に形成された切欠きとの係合を解除すべく移動させる。
また、それとともに、弾性部材22に設けられた当接部38も、絶縁ハウジング11内における予め設定された所定の位置まで差し込まれたFPC13の部分における上面に当接する。それにより、弾性部材22に設けられた当接部38が、FPC13の部分によってその厚み方向に変位せしめられる。この弾性部材22に設けられた当接部38の変位は、弾性部材22における係止部37と当接部38とが形成された可動アーム状部の上方への変位を生じさせ、その結果、弾性部材22に設けられた係止部37を、アクチュエータ20に設けられた軸状係合部28に形成された切欠きとの係合を解除すべく移動させる。
このようにして、弾性部材21に設けられた係止部32のアクチュエータ20に設けられた軸状係合部26に形成された切欠きとの係合が解除されるとともに、弾性部材22に設けられた係止部37のアクチュエータ20に設けられた軸状係合部28に形成された切欠きとの係合が解除されると、アクチュエータ20が、それに設けられた切欠き係合部25及び27に夫々当接する弾性部材21に設けられた押圧部31及び弾性部材22に設けられた押圧部36が及ぼす、アクチュエータ20を絶縁ハウジング11における板状部材差込み部12が設けられた端部に対向する端部側に倒そうとする押圧力によって、第1の静止位置から、図8に示される、絶縁ハウジング11における板状部材差込み部12が設けられた端部に対向する端部側に倒れた位置である第2の静止位置へと自動的に回動せしめられ、第2の静止位置をとるものとされる。アクチュエータ20が第2の静止位置をとるとき、図9に示されるように、アクチュエータ20に設けられた切欠き係合部27に当接する弾性部材22に設けられた押圧部36が、その押圧力によってアクチュエータ20を第2の静止位置に維持する役割を果たし、また、それと同様にして、アクチュエータ20に設けられた切欠き係合部25に当接する弾性部材21に設けられた押圧部31も、その押圧力によってアクチュエータ20を第2の静止位置に維持する役割を果たす。
このようにして、アクチュエータ20が第1の静止位置から第2の静止位置へと自動的に回動せしめられるとき、アクチュエータ20に備えられたカム部24もアクチュエータ20の回動に伴って回動し、アクチュエータ20が第2の静止位置をとるものとされるときには、図10に示されるように、アクチュエータ20に備えられたカム部24は、絶縁ハウジング11内に配列配置された複数の導電コンタクト15の夫々における可動部とされたビーム部18に対する当接を解除するものとなる。それにより、複数の導電コンタクト15の夫々における可動部とされたビーム部18は、その弾性力によって、当該導電コンタクト15における固定部とされたビーム部17に近接する方向に変位し、それに設けられた押圧当接部18aを、絶縁ハウジング11内における予め設定された所定の位置まで差し込まれて、ビーム部17とビーム部18との間に配された、FPC13の部分における上面に配列配置された複数の接続端子14のうちの対応するものに押圧当接させる。
また、このとき、複数の導電コンタクト15の夫々における固定部とされたビーム部17に設けられた当接部17aは,絶縁ハウジング11内における予め設定された所定の位置まで差し込まれて、ビーム部17とビーム部18との間に配された、FPC13の部分における下面に当接する。
上述のようにして、複数の導電コンタクト15の夫々における可動部とされたビーム部18が、それに設けられた押圧当接部18aを、絶縁ハウジング11内に差し込まれたFPC13の部分に配列配置された複数の接続端子14のうちの対応するものに押圧当接させることにより、FPC13の部分に配列配置された複数の接続端子14と複数の導電コンタクト15との電気的接続がなされることになる。そして、例えば、FPC13の部分に配列配置された複数の接続端子14が、複数の導電コンタクト15を介して、複数の導電コンタクト15の夫々に設けられた接続部17bが接続される、コネクタ装置10が固着された回路基板に設けられた回路配線部に電気的に接続されることになる。
アクチュエータ20が第2の静止位置をとるものとされ、絶縁ハウジング11内に配列配置された複数の導電コンタクト15の夫々におけるビーム部18に設けられた押圧当接部18aが、絶縁ハウジング内11に差し込まれたFPC13の部分に配列配置された複数の接続端子14のうちの対応するものに押圧当接する状態に置かれたもとで、アクチュエータ20を、弾性部材21に設けられた押圧部31及び弾性部材22に設けられた押圧部36が及ぼす押圧力に抗して、第2の静止位置から第1の静止位置へと回動させる操作が行われると、複数の導電コンタクト15の夫々におけるビーム部18に設けられた押圧当接部18aが、FPC13の部分に配列配置された複数の接続端子14のうちの対応するものに押圧当接する状態から解除される。その後、FPC13の部分を絶縁ハウジング11から板状部材差込み部12を通じて離脱させると、弾性部材21に設けられた係止部32がアクチュエータ20に設けられた軸状係合部26に係合し、また、弾性部材22に設けられた係止部37がアクチュエータ20に設けられた軸状係合部28に係合して、アクチュエータ20が第1の静止位置に係止される状態がとられる。
上述のようなコネクタ装置10によれば、FPC13の部分における複数の接続端子14が絶縁ハウジング11内の複数の導電コンタクト15に接続される状態を得るにあたり、FPC13の部分を絶縁ハウジング11内に板状部材差込み部12を通じて差し込む操作だけで足り、アクチュエータ20を回動させる操作は必要とされないので、極めて簡単な操作をもって確実に目的を達成することができることになる。
また、コネクタ装置10によれば、FPC13の部分の絶縁ハウジング11内への差込みに伴うアクチュエータ20の自動的な回動は、絶縁ハウジング11内に差し込まれるFPC13の部分がアクチュエータ20の一部等を押圧移動させることによってではなく、弾性部材21に設けられた当接部33及び弾性部材22に設けられた当接部38が、絶縁ハウジング11内に差し込まれたFPC13の部分に当接し、そのFPC13の部分によってその厚み方向に変位せしめられることによってもたらされるので、FPC13の部分が、例えば、それによりアクチュエータ20の一部等を押圧移動させることができるだけの所定の剛性を備えることになる素材及び形態をもって形成されることは必要とされず、従って、FPC13の部分の薄型化に支障がきたされる虞がない。
それに加えて、コネクタ装置10によれば、絶縁ハウジング11内における複数の導電コンタクト15が絶縁ハウジング11内に差し込まれたFPC13の部分における複数の接続端子14に夫々押圧当接するものとされる状態は、FPC13の部分が絶縁ハウジング11内の奥まで差し込まれて予め設定された所定の位置に配されたもとでとられるので、複数の導電コンタクト15のFPC13の部分の表面との摺動によりFPC13の部分に損傷が加えられるという虞もなく、かつ、絶縁ハウジング11内における複数の導電コンタクト15が絶縁ハウジング11内に差し込まれたFPC13の部分における複数の接続端子14に適正に押圧当接した状態を、絶縁ハウジング11内へのFPC13の部分の差込み状態をもって確認することができる。
さらに、コネクタ装置10によれば、FPC13の部分の絶縁ハウジング11内への差込みに伴うアクチュエータ20の自動的な回動が、絶縁ハウジング11における板状部材差込み部12が設けられた端部に対向する端部に向かう方向に行われるので、FPC13の部分を絶縁ハウジング11内の奥までの差し込むための操作が、アクチュエータ20に煩わされることのない、作業性の良いものとされることになる。
なお、上述の例においては、FPC13の部分における上面に複数の接続端子14が配列配置されており、FPC13の部分が絶縁ハウジング11内に差し込まれるとき、複数の導電コンタクト15の夫々における可動部とされるビーム部18に設けられた押圧当接部18aが、FPC13の部分における上面における複数の接続端子14のうちの対応するものに押圧当接し、当該導電コンタクト15における固定部とされるビーム部17に設けられた当接部17aが、FPC13の部分の下面に当接するものとされているが、FPC13の部分における下面に複数の接続端子が配列配置されていて、そのFPC13の部分が絶縁ハウジング11内に差し込まれるとき、複数の導電コンタクト15の夫々における可動部とされるビーム部18に設けられた押圧当接部18aが、FPC13の部分の上面に押圧当接し、当該導電コンタクト15における固定部とされるビーム部17に設けられた当接部17aが、FPC13の部分における下面における複数の接続端子に当接するものとされてもよい。
また、上述の例においては、複数の導電コンタクト15の夫々における当接部17aと押圧当接部18aとが相互対向する位置に配されているが、斯かる当接部17aと押圧当接部18aとは、絶縁ハウジング11に対するFPC13の部分の差込み及び抜出し方向において位置ずれしているものとされてもよい。さらに、弾性部材21において押圧部31と係止部32及び当接部33が形成された可動アーム状部とハウジング係合部34とが一体に形成されるとともに、弾性部材22において押圧部36と係止部37及び当接部38が形成された可動アーム状部とハウジング係合部39とが一体に形成されているが、弾性部材21においてハウジング係合部34が二分され、それらの一方と押圧部31とが一体に形成されるとともに、他方と係止部32及び当接部33が形成された可動アーム状部とが一体に形成され、また、弾性部材22においてハウジング係合部39が二分され、それらの一方と押圧部36とが一体に形成されるとともに、他方と係止部37及び当接部38が形成された可動アーム状部とが一体に形成されてもよい。
以上のような本発明に係るコネクタ装置は、例えば、FPCの部分とされる配線板状部材の印刷配線基板への取付けに用いられる、板状部材差込み部が設けられた絶縁ハウジングと、その内部に設けられる複数の導電コンタクトと、回動可能に設けられて、回動により、複数の導電コンタクトに絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子に夫々当接する状態をとらせるアクチュエータとを備えたコネクタ装置であって、配線板状部材を当該コネクタ装置が固着された印刷配線基板に取り付ける場合等において、絶縁ハウジング内に板状部材差込み部を通じて配線板状部材を差し込む操作だけで目的を達成でき、しかも、配線板状部材の薄型化に支障をきたす虞がなく、複数の導電コンタクトの配線板状部材の表面との摺動により配線板状部材に損傷が加えられる虞もないものとして、様々な電子機器等に広く適用され得るものである。
本発明に係るコネクタ装置の一例を、それに差し込まれるFPCの部分と共に示す斜視図である。 本発明に係るコネクタ装置の一例を示す正面図である。 本発明に係るコネクタ装置の一例に備えられるアクチュエータの説明に供される斜視図である。 本発明に係るコネクタ装置の一例に備えられる弾性部材の説明に供される斜視図である。 図2におけるV−V線断面をあらわす断面図である。 図2におけるVI−VI線断面をあらわす断面図である。 図2におけるVII−VII線断面をあらわす断面図である。 本発明に係るコネクタ装置の一例の使用状態説明に供される断面図である。 本発明に係るコネクタ装置の一例の使用状態説明に供される断面図である。 本発明に係るコネクタ装置の一例の使用状態説明に供される断面図である。
符号の説明
10・・・コネクタ装置, 11・・・絶縁ハウジング, 12・・・板状部材差込み部, 13・・・FPC, 14・・・接続端子, 15・・・導電コンタクト, 16・・・連結部, 17,18・・・ビーム部, 17a,33,38・・・当接部, 17b・・・接続部, 18a・・・押圧当接部, 20・・・アクチュエータ, 21,22・・・弾性部材, 23・・・操作部, 24・・・カム部, 25,27・・・切欠き係合部, 26,28・・・軸状係合部, 29,30・・・軸部, 31,36・・・押圧部, 32,37・・・係止部, 34,39・・・ハウジング係合部

Claims (8)

  1. 板状部材差込み部が設けられた絶縁ハウジングと、
    該絶縁ハウジング内に配列配置され、上記板状部材差込み部を通じて上記絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に配列配置された複数の接続端子に夫々対応する位置をとる複数の導電コンタクトと、
    上記絶縁ハウジングに回動可能に設けられ、上記複数の導電コンタクトに配線板状部材の上記絶縁ハウジング内への差込みを妨げない状態をとらせる第1の静止位置と、上記複数の導電コンタクトに上記複数の接続端子に夫々当接する状態をとらせる第2の静止位置とを選択的にとるアクチュエータと、
    上記絶縁ハウジングに位置固定されて上記アクチュエータに係合する弾性部材と、
    を備えて成り、
    上記アクチュエータに、上記弾性部材との係合に供される第1及び第2の係合部が設けられるとともに、上記弾性部材に、上記第1の係合部に当接して上記アクチュエータに上記第2の静止位置へ向けての押圧力を作用させる押圧部と、上記第2の係合部に係合して上記アクチュエータを上記第1の静止位置に係止する係止部と、上記絶縁ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に当接して上記係止部を上記第2の係合部との係合を解除すべく移動させ、上記アクチュエータの上記第1の静止位置から上記第2の静止位置への回動を許す当接部と、が設けられることを特徴とするコネクタ装置。
  2. 上記アクチュエータが、上記複数の導電コンタクトに当接する状態をとるカム部を備え、該カム部が、上記アクチュエータが上記第1の静止位置をとるとき上記複数の導電コンタクトに当接して、該複数の導電コンタクトを配線板状部材の上記絶縁ハウジング内への差込みを妨げない位置に置くことを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
  3. 上記アクチュエータの第2の係合部が、上記カム部から突出するものとして備えられることを特徴とする請求項2記載のコネクタ装置。
  4. 上記アクチュエータが、上記複数の導電コンタクトの配列方向に沿って延びる軸線の周りを回動するものとされ、上記弾性部材が、上記絶縁ハウジングにおける上記複数の導電コンタクトの配列方向における両端部に夫々取り付けられる一対のものとされ、上記アクチュエータの第1及び第2の係合部の組が、上記アクチュエータにおける上記絶縁ハウジングにおける上記複数の導電コンタクトの配列方向における両端部の夫々に設けられることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
  5. 上記アクチュエータが、上記軸線を回動中心として回動し、上記複数の導電コンタクトに当接する状態をとるカム部を備え、該カム部が、上記アクチュエータが上記第1の静止位置をとるとき上記複数の導電コンタクトに当接して、該複数の導電コンタクトを配線板状部材の上記絶縁ハウジング内への差込みを妨げない位置に置くことを特徴とする請求項4記載のコネクタ装置。
  6. 上記アクチュエータの第2の係合部が、上記カム部から上記軸線に沿って突出するものとして備えられることを特徴とする請求項5記載のコネクタ装置。
  7. 上記アクチュエータが、該アクチュエータの上記複数の導電コンタクトの配列方向における両端部の夫々から上記軸線に沿って突出し、上記絶縁ハウジングによって支持される軸部を備えることを特徴とする請求項5記載のコネクタ装置。
  8. 上記絶縁ハウジングが回路基板に取り付けられて、上記複数の導電コンタクトが上記回路基板に設けられた回路配線部に接続され、上記弾性部材が上記回路基板にも固定されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
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