JP2009252422A - 荷電粒子線装置および荷電粒子線を用いた試料観察手法 - Google Patents

荷電粒子線装置および荷電粒子線を用いた試料観察手法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009252422A
JP2009252422A JP2008096697A JP2008096697A JP2009252422A JP 2009252422 A JP2009252422 A JP 2009252422A JP 2008096697 A JP2008096697 A JP 2008096697A JP 2008096697 A JP2008096697 A JP 2008096697A JP 2009252422 A JP2009252422 A JP 2009252422A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contrast
image
maximum value
value
diffraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008096697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5285944B2 (ja
Inventor
Yoshihisa Ikuyori
義久 生頼
Toshiya Watanabe
俊哉 渡邉
Mine Araki
美音 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp, Hitachi High Tech Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2008096697A priority Critical patent/JP5285944B2/ja
Publication of JP2009252422A publication Critical patent/JP2009252422A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5285944B2 publication Critical patent/JP5285944B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】
荷電粒子線装置において、試料内を散乱して透過した暗視野信号粒子によって形成される暗視野信号像から回折コントラストおよびZコントラストを識別し、各コントラストの取捨選択や回折コントラスト部に色をつけ回折コントラスト部を明示できるような像を取得する。
【解決手段】
上記課題を解決するために、複数に分割された暗視野検出器と、当該検出器に画像を記憶するメモリーを備え、分割された検出器から得られる複数枚の画像から特定方向に検出される回折コントラストと一様な方向に散乱されるZコントラストを認識し、各コントラストの取捨選択や回折コントラスト部に色をつけ回折コントラスト部を明示できるような画像処理装置を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は荷電粒子線装置に関わり、特に試料内で散乱して透過した粒子(暗視野信号粒子)において回折コントラストとZコントラストを分離することのできる荷電粒子線装置に関する。
走査電子顕微鏡に代表される荷電粒子線装置では、細く集束された荷電粒子線を試料上で走査して試料から所望の情報(例えば試料像)を得る。このような荷電粒子線装置の多くは、半導体デバイスの評価や不良解析に用いられている。
半導体デバイスや不良解析では、試料内で散乱し透過した粒子を検出して得られる暗視野信号像を用いている。暗視野信号像では、試料の原子番号の違いに起因するコントラストが観察できる。
暗視野信号検出の従来技術として、特許文献1には、上下に可動する機構を備えた暗視野信号検出器を用い、特定の回折角における暗視野像を取得する手法が開示されている。また複数に分割された暗視野検出器おいて、各検出要素から得られる信号を選択したり、加減算したりする機構が開示されている。
特開2004−214065号公報
半導体デバイスは年々微細化が進み、多層構造化したデバイスの不良解析をするために、デバイスを薄膜化して評価する手法が重要になっている。薄膜化された試料においては、暗視野信号像によって試料の原子番号の違いに起因するコントラスト(Zコントラスト)を明瞭に観察できるため、暗視野信号像がデバイスの不良解析に有効である。
材料分野においても、機能性を持たせるために微細粒子状に担持させた超微粒子(例えば触媒)の分散状態把握にZコントラストを強く反映する暗視野信号像が有効である。
ここで、暗視野信号粒子は回折現象(ブラッグ反射)によって散乱される粒子(回折信号粒子)と原子核の静電ポテンシャルによって散乱される粒子(Z信号粒子)に分けられる。
回折信号粒子とZ信号粒子とでは、一般的に図2(c)に示すようにZ信号粒子の散乱角度θの方が回折信号粒子の散乱角度Φよりも大きい。ただし、反射条件によってはθ≒Φとなる強い回折散乱が生じることもある。また、図2(a)(b)に示すように、回折信号粒子104は一方向にのみ散乱され、Z信号粒子103は一様な方向に散乱される。
特許文献1には、回折コントラスト信号及びZコントラスト信号の検出において、回折コントラストが複数存在し、それぞれが異なる検出要素で検出される場合において、回折コントラストを除外した適正なZコントラスト像の取得や暗視野信号像内の回折コントラストの明示法、回折コントラストかZコントラストかを自動的に識別する手法については開示されていない。
本願は、回折コントラストとZコントラストを適切に分けて識別することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、試料内で散乱した暗視野信号粒子を検出するための複数に分割された暗視野信号検出器と、前記検出要素それぞれに画像を記憶するためのメモリーを備え、前記検出要素から得られた複数枚の像を画像処理装置によりZコントラストと回折コントラストを識別し、各コントラストの取捨選択や回折コントラストに色をつけるような画像処理を行う。
本発明によれば、暗視野信号粒子観察において、分割された暗視野信号検出器の各検出要素から得られる像の画像処理により、適切なZコントラスト像や回折コントラストの識別が可能となる。
以下に本発明の具体的構成、及び具体的効果について図を用いて説明する。
図1は走査電子顕微鏡における本発明の模式図である。図1の走査電子顕微鏡では、電圧が印加された引き出し電極3の電界により電界放出型電子銃2から放出された一次電子線1は、電極4によって加速され、集束レンズ5によって集束され、対物絞り6と集束レンズ7と対物レンズ11によって細く絞られる。また、絞られた電子線は、偏向コイル8により試料上を二次元的に走査される。
電子の持つエネルギーに対し試料が十分に薄い場合、電子は試料9を透過する。試料を透過する電子は、試料内で非散乱もしくは非弾性散乱した明視野信号電子15と弾性散乱した暗視野信号電子13に分けられる。
明視野信号電子は明視野絞り16により散乱角が制限され、絞りを透過した明視野信号電子のみが明視野検出器17で検出される。一方、暗視野信号電子は試料内で散乱されるため、ある角度を持って試料を透過し、対物レンズ下方に配置された4分割暗視野信号検出器14によって検出される。
検出器は、図4に示すような複数に分割された暗視野検出器であり、各検出要素301から得られる信号を選択したり、加減算したりする信号加算回路302がある。
また、図示していないが、この4分割暗視野検出器の4つの検出要素にはそれぞれ画像を記憶するためのメモリーが備えられている。
また、図3(a)(b)に示す上下に可動する機構を備えた暗視野信号検出器205を用い、特定の回折角における暗視野像を取得できるようにしてもよい。
図5は4分割検出器401を用いた回折コントラストの識別法である。上述したように、回折信号粒子はある特定の方向に、Zコントラスト信号は一様な方向に散乱される特徴があるため、図5の各検出要素から得られる暗視野信号像403,404,405,406の比較を行うことで、単一の分割要素像にのみ観察されるコントラスト407を回折コントラストとして識別することができる。
分割要素像とは、4分割検出器の各検出面に入射した電子に基づいて検出面ごとに画像にした像をいう。
しかし、各分割検出器の異なる検出面にそれぞれ異なった回折信号粒子が入射した場合には、各検出要素像を比較しただけでは、正確なZコントラスト像を得ることができない。検出要素像を2枚ずつ比較しても、各検出要素像の回折コントラストが重なった場合は、Zコントラスト像を正確に抽出できないからである。
そこで、回折信号粒子は4分割検出器の検出要素のどれか一つで検出され、Z信号粒子はすべての検出要素で検出されるという各信号粒子の散乱の特徴を利用する。画像処理装置18では、この特徴を用いて、各検出要素から得られる画像からZコントラスト信号か回折コントラスト信号かの識別を行い、各コントラストの取捨選択や色付け等を行う。
その結果、例えば図6に示すように、各分割要素A,B,C,Dに回折コントラストが存在している場合でも、単一検出要素からのみ得られるコントラストを除外するような画像処理を行えば、暗視野信号像501から回折コントラストを除外した適正なZコントラスト像502を得ることが可能となる。
図7は回折コントラストを除外するための画像処理法のフローチャートである。
(ステップ1)4分割検出器の各検出要素から得られた像について、それぞれ同じ座標の画素のコントラスト値を取得する。
(ステップ2)閾値Tを設定する。閾値を小さくしすぎると分割要素の一部から得られるZコントラストを除外する可能性があるため、適切なZコントラスト値を得ることができなくなる。たとえば、比較の対象がいずれもZコントラストであるにも関らず、閾値が小さすぎたために、一方のZコントラストを除外してしまう可能性がある。
逆に、大きくしすぎると回折コントラストを除外することができなくなるため、適切なZコントラスト像を得ることができなくなる。そのため、閾値はZコントラストを除外せず、回折コントラストのみを除外する範囲で設定する。
例えば、各分割要素の回折コントラストを表す部分のコントラストのうちの最小値と、各分割要素のZコントラストを表すもののうちの最大値との差よりも小さい値であれば、回折コントラストを除外できる。また、各分割要素のZコントラストを表すもののうちの最大値と最小値との差よりも大きければZコントラストを除外することがない。閾値Tはこの間の値をとればよいことになる。
(ステップ3)各要素から得られたコントラスト値を比較し、最大値CMAXおよび最小値CMINを取得する。
(ステップ4)最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値Tより大きい場合はステップ5へ移る。最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値T以下である場合はステップ7へ移る。
(ステップ5)各検出要素から得られたコントラスト値のうち、最大値CMAXを除外しステップ6へ移る。
(ステップ6)各検出要素から得られたコントラスト値において、除外されていないコントラスト値が二つ以上あるか判断する。二つ以上ある場合は、再度ステップ3へ移る。一つしかない場合は、閾値が小さすぎる可能性があるためステップ2へ戻り閾値を設定し直すか、強制的にステップ7へ移るかを選択する。
回折信号電子が入射する検出要素は他の検出要素に比べて電子が多く入射するため、最大値と最小値に差がある場合は最大値をもつ検出器に回折信号が入射していることになる。そのため最大値を除外することは回折コントラストを除外することを意味する。また、最大値,最小値に差がなくなるまで繰り返し比較を行うことで、回折電子が検出要素の間に入射した場合におこる、二つ以上の検出要素から回折信号が検出される場合に対応可能となる。
(ステップ7)除外されなかったコントラスト値の平均値を算出し、除外したコントラスト値を平均値に置き換える。
(ステップ8)4つのコントラスト値を加算したものを選択座標のコントラスト値として再構成画素を取得する。画像の全画素もしくは選択した所定の範囲の画素についてステップ1〜ステップ8を行うことで、暗視野信号像から回折コントラストを除外した適正なZコントラスト像を取得することが可能となる。
図8は所望の検出要素に入射する回折コントラストのみを除外する画像処理法のフローチャートである。
(ステップ1)回折コントラストを除外したい検出要素を一つまたは複数を選択する。
(ステップ2)4分割検出器の各検出要素から得られた像について、それぞれ同じ座標の画素のコントラスト値を取得する。
(ステップ3)閾値Tを設定する。閾値を小さくしすぎると分割要素の一部から得られるZコントラストを除外する可能性があるため、適切なZコントラスト値の値を得ることができなくなる。逆に、大きくしすぎると回折コントラストを除外することができなくなるため、適正なZコントラスト像を得ることができなくなる。そのため、閾値はZコントラストを除外せず、回折コントラストのみを除外する範囲で設定する。
閾値の決定方法は、図7を用いた実施例と同じようにすればよい。
(ステップ4)各要素から得られたコントラスト値を比較し、最大値CMAXおよび最小値CMINを取得する。
(ステップ5)最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値Tより大きく、且つ最大値CMAXを検出した検出要素がステップ1で選択した検出要素の場合、ステップ6へ移る。CMAX−CMINが閾値Tより大きく、且つ最大値CMAXを検出した検出要素がステップ1で選択した検出要素でない場合は、ステップ8へ移る。CMAX−CMINが閾値T以下である場合は何も処理を行わずにステップ9へ移る。
(ステップ6)各検出要素から得られたコントラスト値のうち、最大値CMAXを除外しステップ7へ移る。
(ステップ7)各検出要素から得られたコントラスト値において、除外されていないコントラスト値が二つ以上あるか判断する。二つ以上ある場合は、ステップ4へ移る。一つしかない場合は、閾値が小さすぎる可能性があるためステップ3へ戻り閾値を設定し直すか、強制的にステップ9へ移るかを選択する。
(ステップ8)各検出要素から得られたコントラスト値のうち、最大値CMAX以外のコントラスト値をCMAXに置き換えてステップ10へ移る。
(ステップ9)除外されなかったコントラスト値の平均値を算出し、除外したコントラスト値を平均値に置き換える。
(ステップ10)4つのコントラスト値を加算したものを選択座標のコントラスト値として再構成画素を取得する。
画像の全画素もしくは選択した所定の範囲の画素についてステップ1〜ステップ10を行うことで、暗視野信号像から所望の検出要素に入射する回折コントラストのみを除外した像を取得することが可能となる。
図9は回折コントラストに色をつけるための画像処理法のフローチャートである。
(ステップ1)回折コントラスト部に付ける色を選択する。
(ステップ2)4分割検出器の各検出要素から得られた像について、それぞれ同じ座標の画素のコントラスト値を取得する。
(ステップ3)閾値Tを設定する。閾値を小さくしすぎるとZコントラスト部であっても回折コントラスト部として判断し、逆に大きくしすぎると回折コントラスト部であってもZコントラスト部として判断するため、閾値はZコントラスト値と回折コントラスト値の差が明確になる範囲で設定する。
閾値の決定方法は、図7を用いた実施例と同じようにすればよい。
(ステップ4)各要素から得られたコントラスト値を比較し、最大値CMAXおよび最小値CMINを取得する。
(ステップ5)最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値Tより大きい場合はステップ6へ移る。最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値T以下である場合はステップ7へ移る。
(ステップ6)選択した座標の画素の色をステップ1で設定した色に変更し再構成画素を取得する。
(ステップ7)それ以外の画素について、4つのコントラスト値を加算したものを選択座標のコントラスト値として再構成画素を取得する。
画像の全画素もしくは選択した所定の範囲の画素についてステップ1〜ステップ7を行うことで、暗視野信号像において回折コントラスト部を所望の色をつけて表示でき、回折コントラスト部とZコントラスト部の明確化が可能となる。
図10は回折コントラストについて分割要素別に色をつけるための画像処理のフローチャートである。
(ステップ1)各分割要素に所望の色を割り振る。
(ステップ2)4分割検出器の各検出要素から得られた像について、それぞれ同じ座標の画素のコントラスト値を取得する。
(ステップ3)閾値Tを設定する。閾値を小さくしすぎるとZコントラスト部であっても回折コントラスト部として判断し、逆に大きくしすぎると回折コントラスト部であってもZコントラスト部として判断するため、閾値はZコントラスト値と回折コントラスト値の差が明確になる範囲で設定する。
閾値の決定方法は、図7を用いた実施例と同じようにすればよい。
(ステップ4)各要素から得られたコントラスト値を比較し、最大値CMAXおよび最小値CMINを取得する。
(ステップ5)最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値Tより大きい場合はステップ6へ移る。最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値T以下である場合はステップ7へ移る。
(ステップ6)CMAXを検出した検出要素を求め、選択座標の画素の色をステップ1で設定した色に変更し、再構成画素の色とする。
(ステップ7)それ以外の画素について、4つのコントラスト値を加算したものを選択座標のコントラスト値として再構成画素を取得する。
画像の全画素もしくは選択した所定の範囲の画素についてステップ1〜ステップ7を行うことで、各回折コントラストがどの方向に散乱された電子によるものかを明示することが可能となる。
図11はZコントラストを除外し、回折コントラスト部のみを所望の色で表示するための画像処理法の実施例である。
(ステップ1)回折コントラスト部に付ける色を選択する。
(ステップ2)4分割検出器の各検出要素から得られた像について、それぞれ同じ座標の画素のコントラスト値を取得する。
(ステップ3)閾値Tを設定する。閾値を小さくしすぎるとZコントラスト部であっても回折コントラスト部として判断し、逆に大きくしすぎると回折コントラスト部であってもZコントラスト部として判断するため、閾値はZコントラスト値と回折コントラスト値の差が明確になる範囲で設定する。
閾値の決定方法は、図7を用いた実施例と同じようにすればよい。
(ステップ4)各要素から得られたコントラスト値を比較し、最大値CMAXおよび最小値CMINを取得する。
(ステップ5)最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値T以下である場合はステップ6へ移る。最大値と最小値の差CMAX−CMINが閾値Tより大きい場合はステップ7へ移る。
(ステップ6)各検出要素から得られたコントラスト値を0にしステップ7へ移る。
(ステップ7)CMAXを検出した検出要素を求め、選択座標の画素の色をステップ1で設定した色に変更し、再構成画素の色として出力する。
画像の全画素もしくは選択した所定の範囲の画素についてステップ1〜ステップ7を行うことで、Zコントラストを除外した回折コントラストのみの像を取得することが可能となる。
図12に本実施例の操作フローを示す。
(ステップ1)4分割検出器を用いて暗視野像を取得する。
(ステップ2)適切なZコントラスト像や回折コントラストのみの像など、取得したい像を選択する。
(ステップ3)画像の全体もしくは情報を得たい所定の範囲を選択する。
(ステップ4)図7〜図11に示すような画像処理法を実施し、ステップ2で選択した所望の像を取得する。操作フローからも分かるように、本発明では、暗視野信号像において、所望の範囲でZコントラスト像等を自動的に取得することが可能である。また、分割要素から得られる像の比較は、画像処理装置にて行うため、分割要素が多くなった場合でも対応することが可能である。
尚、本実施例では走査電子顕微鏡および4分割検出器を用いたが、それに限られる事は無く、本発明は荷電粒子線装置全般および2分割以上の検出器に適応可能である。また、画像処理法についても、分割要素から得られる像を用いて回折コントラストおよびZコントラストを判別し、除外もしくは色をつけることのできるような画像処理法であれば、ソフトウェア処理およびハードウェア処理に関わらず本発明に適応可能である。
また、上記実施例において、本装置には、検出要素を指定したり、回折コントラストの色を決定する入力装置や、画像を表示する表示装置が設けられている。
走査電子顕微鏡を例とした本発明の構成図。 回折信号電子およびZ信号電子の散乱模式図。 上下可動暗視野信号検出器による散乱粒子選択の模式図。 検出要素の信号を選択および加減算できる4分割検出器の模式図。 4分割検出器による回折コントラストおよびZコントラストの分離法の模式図。 実施例におけるZコントラスト像取得法の模式図。 回折コントラストを除去する画像処理法のフローチャート。 選択した検出要素から検出される回折コントラストのみを除去する画像処理法のフローチャート。 回折コントラストに色付けする画像処理法のフローチャート。 回折コントラストを分割要素別に色付けする画像処理法のフローチャート。 回折コントラストのみを表示する画像処理法のフローチャート。 本実施例における操作手順のフローチャート。
符号の説明
1,101,201 一次電子線
2 電界放出型電子銃
3 引き出し電極
4 電極
5,7 集束レンズ
6 対物レンズ絞り
8 偏向コイル
9,102,202 試料
10 二次電子検出器(反射電子検出器)
11 対物レンズ
12a 対物レンズ上磁極
12b 対物レンズ下磁極
13 暗視野信号電子(弾性散乱電子)
14,205 暗視野信号検出器
15 明視野信号電子(非散乱電子+非弾性散乱電子)
16 明視野絞り
17 明視野検出器
18 画像処理装置
19 像観察用ディスプレイ
103 Z信号粒子
104 回折信号粒子
105 Z信号粒子の散乱角
106 回折信号粒子の散乱角
203 Z信号粒子の軌道
204 回折信号粒子の軌道
301 4分割検出器の検出要素
302 信号加算回路
401 4分割検出器
402 4分割検出器から得られる暗視野信号像
403 検出要素Aから得られる暗視野信号像
404 検出要素Bから得られる暗視野信号像
405 検出要素Cから得られる暗視野信号像
406 検出要素Dから得られる暗視野信号像
407 回折コントラスト
501 暗視野信号像(各検出要素から得られる暗視野信号を足した暗視野信号像)
502 暗視野信号像から単一の検出要素でのみ検出されるコントラストを除外した像。(Zコントラスト像)

Claims (12)

  1. 荷電粒子線源と、
    前記荷電粒子源から発生する一次荷電粒子線を試料上で収束する対物レンズと、
    前記一次荷電粒子線を試料上で走査する偏向器と、
    前記一次荷電粒子線により、試料内で散乱された透過電子を検出する検出器であって分割された検出面を有する検出器と、
    前記検出器で検出された信号に基づいて画像を形成する装置と、
    当該検出器の各検出面毎に信号画像を記憶するメモリーを備えた荷電粒子線装置であって、
    各検出面から得られる複数枚の画像の同一画素の画素値を比較し、
    その画素値の最大値と最小値の差と所定の閾値との大小関係に基づいて、
    前記透過電子の回折コントラストとZコントラストを弁別した画像を作成する画像処理装置を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記閾値は、前記各検出面からの画像の回折コントラストを表す部分のコントラストのうちの最小値と、各分割要素のZコントラストを表すもののうちの最大値との差よりも小さい値であって、
    各分割要素のZコントラストを表すコントラスト値の最大値と最小値との差よりも大きい値であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1または2において、
    各画素の最大値と最小値の差が所定の閾値より大きいとき、前記最大値を除去することにより、回折コントラストを除外することを特徴とする画像処理装置を備えた荷電粒子線装置。
  4. 請求項3において、
    各画素の最大値と最小値の差が所定の閾値より大きいとき、且つ、前記最大値を与える画素が、所定の検出面の画像の画素であったときに、前記最大値を除去することにより、回折コントラストを除外することを特徴とする画像処理装置を備えた荷電粒子線装置。
  5. 請求項1または2において、
    各画素の最大値と最小値の差が所定の閾値より大きいとき、前記最大値を与える画素に色を付すことにより、回折コントラストを分別することを特徴とする画像処理装置を備えた荷電粒子線装置。
  6. 請求項5において、
    前記色は、各検出面ごとの画像の画素の最大値ごとに異なることを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 試料に荷電粒子線を照射して透過した透過電子を、分割された検出面を有する検出器によって検出し、
    各検出面ごとに検出された信号に基づいて、検出面ごとに複数枚の画像を形成し、
    前記複数枚の画像の同一画素の画素値を比較し、
    その画素値の最大値と最小値の差と所定の閾値との大小関係に基づいて、
    前記透過電子の回折コントラストとZコントラストを弁別した画像を作成することを特徴とする画像形成方法。
  8. 請求項7において、
    前記閾値は、前記各検出面からの画像の回折コントラストを表す部分のコントラストのうちの最小値と、各分割要素のZコントラストを表すもののうちの最大値との差よりも小さい値であって、
    各分割要素のZコントラストを表すコントラスト値の最大値と最小値との差よりも大きい値であることを特徴とする画像形成方法。
  9. 請求項7または8において、
    各画素の最大値と最小値の差が所定の閾値より大きいとき、前記最大値を除去することにより、回折コントラストを除外することを特徴とする画像形成方法。
  10. 請求項9において、
    各画素の最大値と最小値の差が所定の閾値より大きいとき、且つ、前記最大値を与える画素が、所定の検出面の画像の画素であったときに、前記最大値を除去することにより、回折コントラストを除外することを特徴とする画像形成方法。
  11. 請求項7または8において、
    各画素の最大値と最小値の差が所定の閾値より大きいとき、前記最大値を与える画素に色を付すことにより、回折コントラストを分別することを特徴とする特徴とする画像形成方法。
  12. 請求項5において、
    前記色は、各検出面ごとの画像の画素の最大値ごとに異なることを特徴とする画像形成方法。
JP2008096697A 2008-04-03 2008-04-03 荷電粒子線装置および荷電粒子線を用いた試料観察手法 Active JP5285944B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008096697A JP5285944B2 (ja) 2008-04-03 2008-04-03 荷電粒子線装置および荷電粒子線を用いた試料観察手法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008096697A JP5285944B2 (ja) 2008-04-03 2008-04-03 荷電粒子線装置および荷電粒子線を用いた試料観察手法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009252422A true JP2009252422A (ja) 2009-10-29
JP5285944B2 JP5285944B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=41312959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008096697A Active JP5285944B2 (ja) 2008-04-03 2008-04-03 荷電粒子線装置および荷電粒子線を用いた試料観察手法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5285944B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5386596B2 (ja) * 2010-01-20 2014-01-15 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
JP2017526126A (ja) * 2014-08-02 2017-09-07 ガタン インコーポレイテッドGatan,Inc. 電子顕微鏡カメラ画像のアウトライヤ除去方法
JP2019204704A (ja) * 2018-05-24 2019-11-28 日本電子株式会社 荷電粒子線装置および画像取得方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001325595A (ja) * 2000-05-12 2001-11-22 Hitachi Ltd 画像処理方法およびその装置並びに荷電粒子顕微鏡検査装置
JP2004214065A (ja) * 2003-01-07 2004-07-29 Hitachi High-Technologies Corp 電子線装置
JP2006269489A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥観察装置及び欠陥観察装置を用いた欠陥観察方法
JP2007141804A (ja) * 2005-10-19 2007-06-07 Hitachi High-Technologies Corp 荷電粒子線装置、それに用いられるコンピュータプログラム、及び試料像観察方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001325595A (ja) * 2000-05-12 2001-11-22 Hitachi Ltd 画像処理方法およびその装置並びに荷電粒子顕微鏡検査装置
JP2004214065A (ja) * 2003-01-07 2004-07-29 Hitachi High-Technologies Corp 電子線装置
JP2006269489A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥観察装置及び欠陥観察装置を用いた欠陥観察方法
JP2007141804A (ja) * 2005-10-19 2007-06-07 Hitachi High-Technologies Corp 荷電粒子線装置、それに用いられるコンピュータプログラム、及び試料像観察方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5386596B2 (ja) * 2010-01-20 2014-01-15 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
JP2017526126A (ja) * 2014-08-02 2017-09-07 ガタン インコーポレイテッドGatan,Inc. 電子顕微鏡カメラ画像のアウトライヤ除去方法
JP2019204704A (ja) * 2018-05-24 2019-11-28 日本電子株式会社 荷電粒子線装置および画像取得方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5285944B2 (ja) 2013-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI647442B (zh) Defect classification device and defect classification method
JP4597207B2 (ja) 走査電子顕微鏡
JP4691453B2 (ja) 欠陥表示方法およびその装置
JP4969231B2 (ja) 試料電位情報検出方法及び荷電粒子線装置
US8368019B2 (en) Particle beam system
JP5492405B2 (ja) 荷電粒子線装置
US9941095B2 (en) Charged particle beam apparatus
US8759762B2 (en) Method and apparatus for identifying plug-to-plug short from a charged particle microscopic image
JP6215298B2 (ja) 荷電粒子線装置
US11211226B2 (en) Pattern cross-sectional shape estimation system and program
JP5285944B2 (ja) 荷電粒子線装置および荷電粒子線を用いた試料観察手法
JP6228858B2 (ja) 粒子解析装置、およびプログラム
JP2007280614A (ja) 反射結像型電子顕微鏡、及びそれを用いた欠陥検査装置
US10446359B2 (en) Charged particle beam device
JP2019027938A (ja) マテリアルインフォマティクスを実現する画像処理装置
US8153967B2 (en) Method of generating particle beam images using a particle beam apparatus
WO2013011792A1 (ja) 試料の検査条件・測定条件の自動判定方法及び走査型顕微鏡
JP7030035B2 (ja) 元素分布のムラの評価方法および荷電粒子線装置
JP2017126398A (ja) 荷電粒子線装置
JP5470360B2 (ja) 試料電位情報検出方法及び荷電粒子線装置
JP5174498B2 (ja) 荷電粒子ビーム装置
JP2018205154A (ja) 画像処理装置、分析装置、および画像処理方法
JP2013120650A (ja) 走査電子顕微鏡および二次電子検出方法
CN113203762A (zh) 能量色散x射线谱的方法、粒子束系统和计算机程序产品
CN115602515A (zh) 粒子束显微镜及其操作方法和计算机程序产品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121012

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5285944

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350