JP2009250145A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 弁体を正規方向に向けて組み付ける際の生産性を高めるとともに、弁体が正規方向に向かずに組み付く不具合を回避できる燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】 アーマチャ21に対する弁体17の回動範囲を規制する規制手段32を設けている。この規制手段32は、収容凹部26の底部30の中心の規制凹部33と、弁体17における閉塞面25とは異なる側の規制凸部34との嵌合によって成されるものであり、規制凹部33と規制凸部34の間の規制クリアランスβによって弁体17の回動範囲が決定される。この規制クリアランスβは、収容クリアランスαより大きい。規制凹部33と規制凸部34が嵌まり合うことによって、弁体17を正規方向に向けて容易に組み付けることができるとともに、閉塞面25が誤組付されて弁シート部材の着座面を傷つける不具合を回避でき、作動不良を回避できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高圧燃料が供給される背圧室の燃料圧力を制御して燃料噴射をコントロールする燃料噴射弁に関する。
(従来の技術)
従来より、コモンレール等に蓄圧された高圧燃料を燃料噴射弁からディーゼル機関に噴射する蓄圧式燃料噴射装置が知られている。
この蓄圧式燃料噴射装置に用いられる燃料噴射弁は、高圧燃料が供給される背圧室の燃料圧力を制御することでニードルを駆動して燃料噴射をコントロールしている。
この種の燃料噴射弁は、背圧室と低圧側とを連通させる出口側燃料通路(燃料通路内には出口オリフィスを備える)を開閉することで背圧室の燃料圧力を制御しており、出口側燃料通路を開閉する手段を備えている。
出口側燃料通路を開閉する手段は、図1(a)に示すように、出口側燃料通路の周囲の弁シート部材に着座する弁体17と、この弁体17を駆動する電動アクチュエータのアーマチャ(駆動子)21とを備える。
弁体17は、弁シート部材における出口側燃料通路の低圧側の開口周囲に着座した際に出口側燃料通路を閉塞する閉塞面25を備える。また、弁体17が弁座シートに着座した際に、閉塞面25が弁シート部材の着座面に対して完全に一致するように、弁体17がアーマチャ21に対して回転可能に支持されている。
具体的に、弁体17には、閉塞面25を除く他の面が円球形状を呈したボール部27が設けられ、アーマチャ21には、弁体17のボール部27を収容する収容凹部26が設けられており、収容凹部26の内部でボール部27が回転自在に支持される。なお、収容凹部26にボール部27を収容した状態で、弁体17における閉塞面25が収容凹部26の外部に露出する寸法に設けられている。
しかるに、弁体17は非常に小さい部品であり、弁体17が収容凹部26の内部において回転可能であるがゆえに、組付時においてアーマチャ21に対して全ての弁体17を正規方向に向けて組み付けるのは困難であり、生産性が悪く、製造コストが上昇する要因になっていた。
また、弁体17が収容凹部26の内部において回転可能であるがゆえに、アーマチャ21に弁体17を組み付けてから、燃料噴射弁の組み付け完了までの間に、弁体17の組付方向が正規方向に対して逆方向に向いたり、あるいは図1(b)に示すように斜め方向に向く可能性がある。このように、弁体17の組付方向が逆方向もしくは斜め方向に向いた状態で組み付けられた場合、弁体17が弁シート部材に着座した際に、弁シート部材の着座面を傷つける可能性がある。なお、弁シート部材の着座面が傷つけられると、弁シート部材に弁体17が着座した状態であっても傷部分から漏れが生じて作動不良、噴射特性異常が引き起こされる可能性がある。
特開2007−218249号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、弁体を正規方向に向けて組み付ける際の生産性を高めるとともに、弁体が正規方向に向かずに組み付く不具合を回避できる燃料噴射弁の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用する燃料噴射弁は、規制手段によってアーマチャに対する弁体の回動範囲が規制されるため、組付時においてアーマチャに対して全ての弁体を正規方向に向けて組み付けることが容易になる。これによって生産性が向上し、製造コストを抑えることができる。
また、規制手段によってアーマチャに対する弁体の回動範囲が規制されるため、弁体をアーマチャに組み付けた際に、弁体の組付方向が正規方向に対して逆方向に組み付いたり、あるいは斜め方向に回動した状態で組み付く可能性がない。このため、弁体が弁シート部材に着座した際に、弁体が弁シート部材の着座面を傷つける不具合が生じない。このように、弁シート部材の着座面が傷つけられないため、傷部分から漏れが生じることもなく、結果的に燃料噴射弁の作動不良および噴射特性異常が引き起こされる不具合がない。即ち、作動不良が引き起こされる燃料噴射弁が製造されず、燃料噴射弁の信頼性を高めることができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用する燃料噴射弁の規制手段は、収容凹部の底部の中心に窪んで設けられた規制凹部と、弁体における閉塞面とは異なる側に設けられ、規制凹部の内部に挿入される規制凸部とによって設けられ、規制凹部と規制凸部の間の規制クリアランスによって、アーマチャに対する弁体の回動範囲が決定される。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用する燃料噴射弁の規制凹部は、アーマチャの製造時に形成されて当該アーマチャの軸中心を決定する際に用いられた位置決め穴である。
このように、規制凹部は、製造後に不要となる位置決め穴を利用したものであるため、新規に規制凹部を形成する必要がなく、規制手段を設けることに要するコストを抑えることができる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用する燃料噴射弁の規制手段は、収容凹部の開口縁の外側におけるアーマチャ先端面と、弁体において収容凹部の内部に収まり切らない部位に設けられ、収容凹部の開口径より大径の規制鍔とによって設けられ、アーマチャ先端面と規制鍔との間の規制クリアランスによって、アーマチャに対する弁体の回動範囲が決定される。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用する燃料噴射弁の規制手段は、収容凹部の底部の中心において当該収容凹部の内部に膨出して設けられた規制凸部と、弁体における閉塞面とは異なる側に設けられ、規制凸部が挿し入れられる規制凹部とによって設けられ、規制凸部と規制凹部の間の規制クリアランスによって、アーマチャに対する弁体の回動範囲が決定される。
[請求項6の手段]
請求項6の手段を採用する燃料噴射弁における規制クリアランスは、収容凹部とボール部との間の収容クリアランスより大きい。
これにより、収容凹部による弁体の保持精度を高め、且つ弁シート部材とアーマチャの公差のズレを弁体が回動することで吸収することができる。
最良の形態の燃料噴射弁は、高圧燃料が供給される背圧室を備えるとともに、この背圧室と低圧側との連通状態を切り替える背圧制御弁を備える。
背圧制御弁は、背圧室と低圧側を連通させる出口側燃料通路を備えた弁シート部材と、この弁シート部材における出口側燃料通路の低圧側の開口周囲に着座した際に出口側燃料通路を閉塞する閉塞面、および球形状を呈したボール部を備えた弁体と、この弁体におけるボール部を収容して当該ボール弁を回転可能に支持する収容凹部を備えた電動アクチュエータのアーマチャと、このアーマチャに対する弁体の回動範囲を規制する規制手段とを具備する。
実施例1を図1、図2を参照して説明する。
この実施例1では、まず図2を参照して燃料噴射弁1の構成を説明し、その後で図1を参照して実施例1の特徴を説明する。
燃料噴射弁1は、例えばディーゼルエンジン用の蓄圧式燃料噴射装置に用いられ、図示しないコモンレールから供給される高圧燃料(例えば、160Mpa以上の超高圧燃料)をエンジン燃焼室に噴射するものであり、図2に示すように、ノズル(後述する)、ノズルホルダ2、制御ピストン3、電磁弁(背圧制御弁に相当する)4等により構成される。
ノズルは、先端に噴孔を有するノズルボディ6と、このノズルボディ6の内部に摺動自在に挿入されるニードル7とから構成され、リテーニングナット8によりノズルホルダ2の下部に締結されている。
ノズルホルダ2には、制御ピストン3を挿入するシリンダ9、コモンレールから供給された高圧燃料をノズル側へ導く燃料通路11、高圧燃料を電磁弁4側へ導く燃料通路12、および燃料を低圧側へ排出する排出通路13等が形成されている。
制御ピストン3は、ノズルホルダ2のシリンダ9に摺動自在に挿入され、同じくシリンダ9に挿入されたプレッシャピン14を介してニードル7に連接されている。
プレッシャピン14は、制御ピストン3とニードル7との間に介在され、プレッシャピン14の周囲に配置されるスプリング15に付勢されてニードル7を下方(閉弁方向)へ押圧している。
電磁弁4は、制御ピストン3に対して閉弁方向の付勢力を付与する背圧室5の圧力を制御するものであり、弁シート部材16および弁体17で構成される開閉手段と、この開閉手段における弁体17を駆動する電磁アクチュエータ18とで構成される。
弁シート部材16は、ノズルホルダ2の端面上に配置され、シリンダ9の上端に形成される背圧室5と低圧側との区画を行なう。
この弁シート部材16には、背圧室5に高圧燃料を供給する入口側燃料通路19と、背圧室5内の高圧燃料を低圧側に排出する出口側燃料通路20が設けられている。
入口側燃料通路19は、燃料通路12と背圧室5を連通するものであり、入口側燃料通路19の途中には、入口側燃料通路19の通路面積を絞る入口オリフィス19aが形成されている。
出口側燃料通路20は、弁シート部材16の中心部において上下方向に貫通して背圧室5と排出通路13(低圧側)を連通するものであり、出口側燃料通路20の途中には、出口側燃料通路20の通路面積を絞る出口オリフィス20aが形成されている。
弁体17は、後述するアーマチャ21の下端の中心部に形成された収容凹部26の内部に挿入されて支持されるものであり、詳細は後述する。
電磁アクチュエータ18は、弁体17が下端に取り付けられたアーマチャ21と、このアーマチャ21を下方(閉弁方向)へ付勢するスプリング22と、アーマチャ21を上方(開弁方向)へ磁気吸引するソレノイド23とで構成される。
この電磁アクチュエータ18は、ノズルホルダ2の上部に弁シート部材16を介して組み付けられ、リテーニングナット24によってノズルホルダ2の上部に結合固着されている。
ソレノイド23がOFFの状態では、スプリング22の付勢力によってアーマチャ21が下方に押し付けられ、弁体17が弁シート部材16に着座して出口側燃料通路20を塞ぐ。
ソレノイド23がONの状態では、スプリング22の付勢力に抗してアーマチャ21が上方に移動する。これによって、弁体17が弁シート部材16から離座して、出口側燃料通路20が開かれる。
ここで、燃料噴射弁1の作動を説明する。
コモンレールから燃料噴射弁1に供給される高圧燃料は、ノズルの内部通路と背圧室5とに導かれる。
この時、電磁アクチュエータ18がOFF状態(弁体17が出口側燃料通路20を閉じた状態)であると、背圧室5に導入された高圧燃料の圧力が制御ピストン3およびプレッシャピン14を介してニードル7に作用し、スプリング15とともにニードル7を下方(閉弁方向)へ強く付勢する。
一方、ノズルの内部通路に供給された高圧燃料は、ニードル7の受圧面(ノズルの有効シート面積)に作用してニードル7を上方(開弁方向)へ押し上げる。但し、電磁アクチュエータ18がOFF状態(弁体17が出口側燃料通路20を閉じた状態)では、ニードル7を下方へ押し下げる力が上回っているため、ニードル7はリフトすることなく噴孔を閉じるので燃料は噴射されない。
電磁アクチュエータ18がONされると、弁体17が出口側燃料通路20を開いて出口側燃料通路20が排出通路13と連通するため、背圧室5の燃料が出口側燃料通路20を通って排出通路13より排出され、背圧室5の圧力が低下する。
背圧室5の圧力が所定の開弁圧力まで低下すると、ニードル7を押し上げる力が上回り、ニードル7がリフトして噴孔が開かれ、燃料の噴射が開始される。
その後、電磁アクチュエータ18がOFFされると、弁体17が出口側燃料通路20を閉じ、再び背圧室5の燃料圧力が上昇する。
そして、背圧室5の圧力が所定の閉弁圧力まで上昇すると、ニードル7を押し下げる力が上回り、ニードル7が押し下げられて噴孔が閉じられ、噴射が終了する。
次に、本発明が適用されていない弁体17を図1(a)を参照して説明する。
弁体17は、ソレノイド23がOFFした際に、弁シート部材16とアーマチャ21の公差を吸収して弁シート部材16における出口側燃料通路20を確実に閉塞するためのものであり、弁シート部材16における出口側燃料通路20の低圧側の開口周囲に当接して出口側燃料通路20を閉塞する平坦な閉塞面25を備えるとともに、アーマチャ21の先端部に形成された収容凹部26の内部に組み入れられる球形状を呈したボール部27を備える。
収容凹部26は、アーマチャ21の下端平面(アーマチャ先端面28)の中心部において軸方向に延びる筒状の丸穴29と、収容凹部26を形成するドリル刃の刃先によって形成されて中心部に向かって深くなるテーパ状の底部30とを備えている。
丸穴29の内径寸法は、ボール部27の外径寸法より僅かに大きく設けられており、筒状の丸穴29とボール部27の最大径部との間に小さな収容クリアランスαが形成される。
テーパ状の底部30とボール部27とは、リング線状に接触してアーマチャ21に対してボール部27が回動可能に支持され、ボール部27が回動することで、弁シート部材16とアーマチャ21の公差を吸収する。
収容凹部26の深さは、収容凹部26の内部に弁体17を組み入れた状態で、図1(a)に示すように、ボール部27の最大径部が収容凹部26内に収容されるとともに、閉塞面25が収容凹部26の下端より外部に膨出する深さに設けられている。
なお、収容凹部26の底部30の中心の符号31は、アーマチャ21の製造時に形成されてアーマチャ21の軸中心を決定する際に用いられた位置決め穴である。
弁体17は、非常に小さい部品であり、組付時にオイルが表面に存在する収容凹部26の内部に挿入され、オイルによって収容凹部26内に保持される。
ここで、弁体17は、上述したように非常に小さい部品であるとともに、収容凹部26の内部において回転可能である。このため、組付時においてアーマチャ21に対して全ての弁体17を正規方向に向けて組み付けるのは困難であり、生産性が悪く、製造コストが上昇する要因になっていた。
また、弁体17が収容凹部26の内部において回転可能であるがゆえに、弁体17がアーマチャ21に組み付けられた後から、燃料噴射弁1内へ組み付けられるまでの間に、弁体17の組付方向が正規方向に対して逆方向に向いたり、あるいは図1(b)に示すように斜め方向に向く可能性がある。このように、弁体17の組付方向が逆方向もしくは斜め方向に向いた状態で組み付けられた場合、燃料噴射弁1の組付後の作動時に、弁体17が弁シート部材16に着座した際、弁シート部材16の着座面を傷つけ、作動不良を発生させる可能性がある。
上記の不具合を回避するために、この実施例1の燃料噴射弁1は、図1(c)に示すように、アーマチャ21に対する弁体17の回動範囲を規制する規制手段32を設けている。
実施例1の規制手段32は、収容凹部26の底部30の中心に窪んで設けられた規制凹部33と、弁体17における閉塞面25とは異なる側に設けられ、規制凹部33の内部に挿入される規制凸部34とによって設けられるものであり、規制凹部33と規制凸部34の間の規制クリアランスβによって、アーマチャ21に対する弁体17の回動範囲が決定される。
この規制クリアランスβは、収容凹部26とボール部27との間の収容クリアランスαより大きく設けられるものである(β>α)。
具体的に、規制凹部33は、収容凹部26の底部30の中心において軸方向に延びる小径の丸穴であり、この実施例ではアーマチャ21の製造時に形成されてアーマチャ21の軸中心を決定する際に用いられた位置決め穴31を利用したものであり、規制手段32のために新たに設けたものではない。
一方、規制凸部34は、閉塞面25の中心とは180°反対な部位において、閉塞面25とは異なる側に延びる円柱部であり、弁体17と一体に設けられている。
この規制凸部34を成す円柱部の軸方向の長さは、規制凹部33の丸穴の深さより短く設けられて、規制凹部33に規制凸部34が挿し入れられた状態であっても、収容凹部26におけるテーパ状の底部30と、弁体17のボール部27とが、リング線状に接触するように設けられている。
また、規制凸部34を成す円柱部の外径寸法は、規制凹部33の丸穴の内径寸法より小さく設けられて、規制凸部34と規制凹部33の間に規制クリアランスβを形成するものであり、この規制クリアランスβは、弁シート部材16とアーマチャ21の公差を吸収する値に設定されている。
実施例1の燃料噴射弁1は、弁体17をアーマチャ21に組み付ける際、規制凸部34が収容凹部26のテーパ部に案内されて規制凹部33に導かれ、規制凹部33に規制凸部34が挿入される。そして、規制凹部33に規制凸部34が挿入されたことで、アーマチャ21の先端における弁体17の膨出量が小さくなり、弁体17がアーマチャ21に正しく組み付けられたことを確認できる。
このように、規制凹部33と規制凸部34が嵌まり合うことによって、組付時においてアーマチャ21に対して全ての弁体17を正規方向に向けて組み付けることができる。これによって、燃料噴射弁1の生産性が向上し、燃料噴射弁1の製造コストを抑えることができる。
また、規制凹部33と規制凸部34が嵌まり合うことによって、アーマチャ21に対する弁体17の回動範囲が規制されるため、弁体17をアーマチャ21に組み付けた際に、弁体17の組付方向が正規方向に対して逆方向に組み付いたり、あるいは斜め方向に回動した状態で組み付く可能性がない。このため、弁体17が弁シート部材16に着座した際に、弁体17が弁シート部材16の着座面を傷つける不具合が生じない。
このように、弁シート部材16の着座面が傷つけられないため、傷部分から燃料の漏れが生じることもなく、結果的に燃料噴射弁1の作動不良および噴射特性異常が引き起こされる不具合を回避することができる。即ち、作動不良が引き起こされる燃料噴射弁1の製造が抑えられ、燃料噴射弁1の信頼性を高めることができる。
さらに、この実施例1における規制凹部33は、アーマチャ21の製造時に形成されてアーマチャ21の軸中心を決定する際に用いられた位置決め穴31を利用したものであり、規制手段32のために新たに設けたものではない。即ち、この実施例1は、従来技術に規制凸部34を設けるだけで規制手段32を達成でき、コスト上昇を抑えて上記の優れた効果を得ることができる。
実施例2を図3を参照して説明する。なお、以下の実施例において、上記実施例1と同一符号は、同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、アーマチャ21の規制凹部33と弁体17の規制凸部34との嵌まり合いにより規制手段32を設ける例を示した。
これに対し、この実施例2の規制手段32は、収容凹部26の開口縁の外側におけるアーマチャ先端面28と、弁体17において収容凹部26の内部に収まり切らない部位(収容凹部26の外部に膨出する部位)に設けられ、収容凹部26の開口径より大径の規制鍔35とによって設けられるものであり、アーマチャ先端面28と規制鍔35との間の規制クリアランスβによって、アーマチャ21に対する弁体17の回動範囲が決定されるものである。なお、この実施例2の規制クリアランスβも、実施例1と同様、収容凹部26とボール部27との間の収容クリアランスαより大きく設けられるものである。
このように設けることにより、実施例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、この実施例2では、従来技術に規制鍔35を設けるだけで規制手段32を達成でき、コスト上昇を抑えて本発明を実施することができる。
実施例3を図4を参照して説明する。
上記の実施例1では、アーマチャ21の規制凹部33と弁体17の規制凸部34との嵌まり合いにより規制手段32を設ける例を示した。
これに対し、この実施例3の規制手段32は、実施例1とは逆に、収容凹部26の底部30の中心において収容凹部26の内部に膨出して設けられた規制凸部34と、弁体17における閉塞面25とは異なる側に設けられ、規制凸部34が挿し入れられる規制凹部33とによって設けられるものであり、規制凸部34と規制凹部33の間の規制クリアランスβによって、アーマチャ21に対する弁体17の回動範囲が決定されるものである。なお、この実施例3の規制クリアランスβも、実施例1、2と同様、収容凹部26とボール部27との間の収容クリアランスαより大きく設けられるものである。
このように設けても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、電磁アクチュエータ18のアーマチャ21を用いる例を示したが、ピエゾアクチュエータのアーマチャ21など、他の電動アクチュエータのアーマチャ21であっても良い。
アーマチャの先端に装着された弁体を示す断面図である(従来例および実施例1)。 燃料噴射弁の断面図、およびその要部拡大図である。 アーマチャの先端に装着された弁体を示す断面図である(実施例2)。 アーマチャの先端に装着された弁体を示す断面図である(実施例3)。
符号の説明
1 燃料噴射弁
4 電磁弁(背圧制御弁)
5 背圧室
16 弁シート部材
17 弁体
18 電磁アクチュエータ(電動アクチュエータ)
20 出口側燃料通路
21 アーマチャ
25 閉塞面
26 収容凹部
27 ボール部
28 アーマチャ先端面
31 位置決め穴
32 規制手段
33 規制凹部
34 規制凸部
35 規制鍔
α 収容クリアランス
β 規制クリアランス

Claims (6)

  1. 高圧燃料が供給される背圧室を備えるとともに、この背圧室と低圧側との連通状態を切り替える背圧制御弁を備える燃料噴射弁において、
    前記背圧制御弁は、
    前記背圧室と低圧側を連通させる出口側燃料通路を備えた弁シート部材と、
    この弁シート部材における前記出口側燃料通路の低圧側の開口周囲に着座した際に前記出口側燃料通路を閉塞する閉塞面、および球形状を呈したボール部を備えた弁体と、
    この弁体における前記ボール部を収容して当該ボール弁を回転可能に支持する収容凹部を備えた電動アクチュエータのアーマチャと、
    このアーマチャに対する前記弁体の回動範囲を規制する規制手段とを具備することを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記規制手段は、
    前記収容凹部の底部の中心に窪んで設けられた規制凹部と、
    前記弁体における前記閉塞面とは異なる側に設けられ、前記規制凹部の内部に挿入される規制凸部とによって設けられ、
    前記規制凹部と前記規制凸部の間の規制クリアランスによって、前記アーマチャに対する前記弁体の回動範囲が決定されることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項2に記載の燃料噴射弁において、
    前記規制凹部は、前記アーマチャの製造時に形成されて当該アーマチャの軸中心を決定する際に用いられた位置決め穴であることを特徴とする燃料噴射弁。
  4. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記規制手段は、
    前記収容凹部の開口縁の外側におけるアーマチャ先端面と、
    前記弁体において前記収容凹部の内部に収まり切らない部位に設けられ、前記収容凹部の開口径より大径の規制鍔とによって設けられ、
    前記アーマチャ先端面と前記規制鍔との間の規制クリアランスによって、前記アーマチャに対する前記弁体の回動範囲が決定されることを特徴とする燃料噴射弁。
  5. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記規制手段は、
    前記収容凹部の底部の中心において当該収容凹部の内部に膨出して設けられた規制凸部と、
    前記弁体における前記閉塞面とは異なる側に設けられ、前記規制凸部が挿し入れられる規制凹部とによって設けられ、
    前記規制凸部と前記規制凹部の間の規制クリアランスによって、前記アーマチャに対する前記弁体の回動範囲が決定されることを特徴とする燃料噴射弁。
  6. 請求項2〜請求項5のいずれかに記載の燃料噴射弁において、
    前記規制クリアランスは、前記収容凹部と前記ボール部との間の収容クリアランスより大きいことを特徴とする燃料噴射弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011052459A1 (ja) 2009-10-30 2011-05-05 日本電気株式会社 紙葉類計量装置、紙葉類計量方法及びコンピュータ・プログラム
JP2019044626A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 株式会社Soken 燃料噴射装置

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