JP2009250105A - スクロール部品 - Google Patents

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洋行 山路
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Abstract

【課題】本発明の課題は、給油通路部分の鏡板の必要強度を確保することができると共に鏡板の板厚を最小限に薄くすることができるスクロール部品を提供することにある。
【解決手段】本発明に係るスクロール部品26は、第1部品26A及び第2部品26Bから構成される。第1部品は、第1板部26a、第1渦巻壁部26b、円筒軸受部26c、凹部26w、第1貫通孔26m及び第2貫通孔26qを有する。円筒軸受部は、第1板部の第1板面P1を挟んで第1渦巻壁部の反対側に設けられる。凹部は、第1板面の裏側の板面P2のうち円筒軸受部の外側部分に開口する。第1貫通孔は、凹部に連通している。そして、この第1貫通孔は、渦巻壁部の外側の第1板面に開口する。第2貫通孔は、円筒軸受部の内部空間ISと、凹部とを連通させる。第2部品は、凹部に挿入されて第1部品に固定された状態において、第1貫通孔及び第2貫通孔に連通する連通孔26pを形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、スクロール圧縮機のスクロール部品に関する。
従前から、「潤滑油が、クランク軸内に形成される給油通路、クランク軸上端の空間、及び可動スクロールの鏡板内に形成される給油通路を通って、可動スクロールと固定スクロールとの摺動面に供給されるスクロール圧縮機」が存在する(例えば、特許文献1参照)。なお、このようなスクロール圧縮機では、給油量を所定レベルに制限するために、可動スクロールの鏡板内に形成される給油通路にスパイラルシャフト等の絞り部材が挿入されている。
特開2006−46188号公報
ところで、近年、半溶融ダイキャスト成形法によって鉄やアルミニウム等を成形すると、その強度を飛躍的に向上させることができるとの報告がなされている。また、可動部品には、遠心力の影響を排除したり材料コストを低減したりするために、軽量化が求められている。そこで、半溶融ダイキャスト成形法により成形した素材を可動スクロールの素材として適用すれば、強度の大幅向上を利用して鏡板やラップを薄肉化する共に大幅な軽量化を行うことができる。
しかし、上述したようなスクロール圧縮機において、従前の絞り部材を維持したまま、可動スクロールの鏡板を最小限に薄肉化すると、給油通路部分の鏡板の肉厚が極端に薄くなり、この部分の強度が十分でなくなるという不都合が生じる。一方、給油通路部分の必要強度を確保できる程度に給油通路を細くしようとすると、鏡板の強度の向上に伴い鏡板の硬度が向上している上に給油通路が細くなりすぎるため、必要な給油量を確保できない、あるいは給油通路の成形加工(ドリル等による穴開け加工)が不可能となってしまうという不都合があった。
本発明の課題は、給油通路部分の鏡板の必要強度を確保することができると共に、鏡板の板厚を最小限に薄くすることができるスクロール部品を提供することにある。
第1発明に係るスクロール部品は、スクロール部品形成第1部品及びスクロール部品形成第2部品を備える。スクロール部品形成第1部品は、第1板部、第1渦巻壁部、円筒軸受部、凹部、第1貫通孔及び第2貫通孔を有する。なお、ここにいう「凹部」とは、溝や窪み等である。また、凹部、第1貫通孔及び第2貫通孔は、複数設けられてもよい。第1渦巻壁部は、第1板部の第1板面から第1板面に垂直な方向に向かって渦巻形状を保持しながら延びる。円筒軸受部は、第1板面を挟んで第1渦巻壁部の反対側に設けられる。そして、この円筒軸受部は、第1板面に垂直な方向に向かって軸が延びる。凹部は、第1板面の裏側の板面(以下「第2板面」という)のうち円筒軸受部の外側部分に開口する。第1貫通孔は、凹部に連通している。そして、この第1貫通孔は、渦巻壁部の外側の第1板面に開口する。第1貫通孔は、通常、第1板部を板厚方向に貫通する孔である。第2貫通孔は、円筒軸受部の内部空間と、凹部とを連通させる。スクロール部品形成第2部品は、凹部に挿入されてスクロール部品形成第1部品に固定された状態において、第1貫通孔及び第2貫通孔に連通する連通孔を形成する。なお、このようにして連通孔を形成するためには、具体的には、凹部の底面及び側面の少なくとも1つの面に連通孔形成溝を形成するか、スクロール部品第2部品に連通孔形成溝を形成するか、スクロール部品第2部品が凹部に挿入されて固定されて初めて連通孔が形成されるように凹部及びスクロール部品第2部品の両方に連通孔形成凹部(1又は複数の短い溝や窪み)を形成するか、スクロール部品第1部品とスクロール部品第2部品との間に隙間空間を形成する必要がある。また、連通孔は、直線的に延びていてもよいし曲折して延びていてもよい。また、スクロール部品形成第2部品の形状は、特に限定されず、凹部の形状と一致していてもよいし、凹部の大きさよりも小さくてもよい。また、スクロール部品形成第2部品のスクロール部品形成第1部品の凹部への挿入は、単なる嵌め併せでもよく、所定の溝に沿ったスライド挿入でもよい。また、スクロール部品形成第2部品のスクロール部品形成第1部品の凹部への固定は、圧入であってもよいし、ボルト止めであってもよいし、溶接であってもよい。
このため、このスクロール部品では、スクロール部品第1部品の凹部及びスクロール部品第2部品の少なくとも一方に微細な溝切り加工や窪み付け加工を施したり組合せ時に隙間空間を形成したりすることによって第1板部内部に微細な給油通路を形成することができる。穴開け加工ではドリル等の破損を防止するためドリル等の最小径が加工対象物の硬度によって制限されるが、溝切り加工ではそのような制限はなく自由に所望の微細な溝を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油通路部分の鏡板の必要強度を確保することができると共に、鏡板の板厚を最小限に薄くすることができる。よって、スクロール部品の鏡板に給油通路が形成されるスクロール圧縮機の製造において、スクロール部品の大幅な軽量化が可能となり、スクロール部品にかかるコストを削減することができる。また、このスクロール部品の軽量化に伴い、バランスウェイトやカウンターウェイトの軽量化も可能となり、バランスウェイトやカウンターウェイトにかかるコストも削減することができる。また、このスクロール部品の軽量化に伴い、軸受荷重が低減され、ひいてはスクロール圧縮機の性能を向上させることができる。また、このスクロール部品では、スパイラルシャフトのような絞り部材が特に必要されず、溝の断面積や、長さ、形状等を調節することにより流体に所望の抵抗を与え、給油量を所定レベルに制限することができる。このため、このスクロール部品では、従来のスクロール部品よりも部品点数を減らすことができる。また、スクロール部品の組立において絞り部材の挿入忘れ等を防止したり、絞り部材の締結緩みの発生等根本的に解決したりすることができる。なお、上述したように、このスクロール部品では、絞り部材は必ずしも必要とされないが、少し大きめの溝が切られ、従来の絞り部材よりも小さな絞り部材が挿入されるようにしてもかまわない。
第2発明に係るスクロール部品は、第1発明に係るスクロール部品であって、スクロール部品形成第2部品は、第1面及び溝を有する。溝は、第1面にのみ開口する。なお、この溝は、直線的に延びていてもよいし、屈曲してもよい。また、この溝は、1本であってもよいし、複数本であってもよい。また、この溝は、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が第1面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。また、第1面は、複数あってもよい。なお、第1面が複数ある場合とは、例えば、スクロール部品形成第2部品の上面及び両側面それぞれに開口する溝が複数形成される場合等が想定される。そして、このスクロール部品形成第2部品は、第1面が凹部の底面及び側面の少なくとも1つの面に当接するように、スクロール部品形成第1部品に固定される。なお、本発明において、「凹部の底面又は側面に開口し第1貫通孔又は第2貫通孔に連通する溝」が設けられてもよい。また、かかる場合、スクロール部品形成第2部品の溝が凹部の溝と連通することにより連通孔が形成されてもよい。また、本発明において、第1面の一部が凹部の底面及び側面の少なくとも1つの面に当接する場合、第1面の当接部分には必ず溝が含まれている必要がある。
このため、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の溝を凹部の底面又は側面によって施蓋することによって連通孔を形成することができる。
第3発明に係るスクロール部品は、第1発明に係るスクロール部品であって、スクロール部品形成第2部品は、第1面、第2面及び溝及び切り欠きの少なくともいずれかを有する。第2面は、第1面に交差する。溝及び切り欠きは、第1面及び第2面の両面に開口する。なお、切り欠きは、スクロール部品形成第2部品の角が取られて形成される。また、溝は、第1面及び第2面に沿って屈曲する溝である。また、この溝及び切り欠きは1本であってもよいし、複数本であってもよい。また、この溝及び切り欠きは、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が第1面及び第2面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。また、第2面は、複数存在してもよい。そして、このスクロール部品形成第2部品は、第1面が凹部の底面に当接し且つ第2面が凹部の側面に当接するように、スクロール部品形成第1部品に固定される。なお、本発明において、「凹部の底面又は側面に開口し第1貫通孔又は第2貫通孔に連通する溝」や、「凹部の底面及び側面の両面に開口し第1貫通孔又は第2貫通孔に連通する溝」が、設けられてもよい。また、かかる場合、スクロール部品形成第2部品の溝が凹部の溝と連通することにより連通孔が形成されてもよい。
このため、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の溝や切り欠きを凹部の底面及び側面によって施蓋することによって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の第1面及び第2面の両面に跨って溝や切り欠きが切られる。このため、このスクロール部品では、従来の給油通路よりも長く複雑な給油通路を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油量の制限を自在に調節することができる。
第4発明に係るスクロール部品は、第1発明に係るスクロール部品であって、スクロール部品形成第1部品は、溝をさらに有する。この溝は、凹部の底面及び側面の少なくとも1つの面にのみ開口する。そして、この溝は、第1貫通孔及び第2貫通孔に連通する。なお、この溝は、直線的に延びていてもよいし、屈曲してもよい。また、この溝は、1本であってもよいし、複数本であってもよい。また、この溝は、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が凹部の底面及び/又は側面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。また、スクロール部品形成第2部品は、第1面を有する。なお、第1面は、複数あってもよい。そして、このスクロール部品形成第2部品は、凹部の溝が開口する面に第1面が当接するように、スクロール部品形成第1部品に固定される。なお、本発明において、「第1面に開口する溝」が設けられてもよい。
このため、このスクロール部品では、凹部の溝を第1面によって施蓋することによって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の面ではなく、スクロール部品形成第1部品の凹部を構成する面に溝が切られる。このため、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の面に溝を切る場合に比べて、溝の始端(第1貫通孔に合流する箇所)及び終端(第2貫通孔に合流する箇所)を容易に規定することができる。
第5発明に係るスクロール部品は、第1発明に係るスクロール部品であって、スクロール部品形成第1部品は、溝をさらに有する。この溝は、凹部の底面及び側面の両面に開口する。そして、この溝は、第1貫通孔及び第2貫通孔に連通する。なお、この溝は、凹部の底面及び側面の境界線に沿って形成される直線状の溝であってもよいし、凹部の底面及び側面に沿って屈曲する溝であってもよい。また、この溝は1本であってもよいし、複数本であってもよい。また、この溝は、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が凹部の底面及び側面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。スクロール部品形成第2部品は、第1面及び第2面を有する。第2面は、第1面に交差する。なお、第2面は、複数存在してもよい。そして、このスクロール部品形成第2部品は、第1面が凹部の底面に当接し且つ第2面が凹部の側面に当接するように、スクロール部品形成第1部品に固定される。なお、本発明において、「第1面又は第2面に開口する溝」や、「第1面及び第2面の両面に開口する溝」が設けられてもよい。
このため、このスクロール部品では、凹部の溝を第1面及び第2面によって施蓋することによって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第1部品の凹部の底面及び側面の両面に跨って溝が切られる。このため、このスクロール部品では、従来の給油通路よりも長く複雑な給油通路を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油量の制限を自在に調節することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の面ではなく、スクロール部品形成第1部品の凹部を構成する面に溝が切られる。このため、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の面に溝を切る場合に比べて、溝の始端(第1貫通孔に合流する箇所)及び終端(第2貫通孔に合流する箇所)を容易に規定することができる。
第6発明に係るスクロール部品は、第1発明に係るスクロール部品であって、スクロール部品形成第1部品は、連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みをさらに有する。連続溝は、凹部の底面及び側面の少なくとも1つの面にのみ開口する。そして、この連続溝は、第1貫通孔又は第2貫通孔にのみ連通する。なお、この連続溝は、直線的に延びていてもよいし、屈曲してもよい。また、この連続溝は、1本であってもよいし、複数本であってもよい。また、この連続溝は、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が凹部の底面及び/又は側面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。また、不連続溝若しくは不連続窪みは、凹部の底面若しくは側面にのみ開口する。なお、この不連続溝は、直線的に延びていてもよいし、屈曲してもよい。また、この不連続溝若しくは不連続窪みは、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が凹部の底面及び/又は側面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。スクロール部品形成第2部品は、第1面、及び連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みを有する。連続溝は、第1面にのみ開口する。なお、この連続溝は、直線的に延びていてもよいし、屈曲してもよい。また、この連続溝は、1本であってもよいし、複数本であってもよい。また、この連続溝は、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が凹部の底面及び/又は側面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。また、不連続溝若しくは不連続窪みは、第1面にのみ開口する。なお、この不連続溝は、直線的に延びていてもよいし、屈曲してもよい。また、この不連続溝若しくは不連続窪みは、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が第1面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。そして、このスクロール部品形成第2部品は、凹部の溝が開口する面に第1面が当接するように、スクロール部品形成第1部品に固定される。
このため、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品を凹部に正しい方向で嵌め込むことよって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第1部品の凹部を構成する面とスクロール部品形成第2部品の面との両面に連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みが形成され、スクロール部品形成第2部品が凹部に正しい方向で嵌め込まれて初めて連通孔が形成される。このため、このスクロール部品では、従来の給油通路よりもかなり複雑な給油通路を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油量の制限を自在に調節することができる。
第7発明に係るスクロール部品は、第1発明に係るスクロール部品であって、スクロール部品形成第1部品は、連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みをさらに有する。連続溝は、凹部の底面及び側面の両面に開口する。そして、この連続溝は、第1貫通孔又は第2貫通孔にのみ連通する。なお、この連続溝は、凹部の底面及び側面の境界線に沿って形成される直線状の溝であってもよいし、凹部の底面及び側面に沿って屈曲する溝であってもよい。また、この連続溝は、1本であってもよいし、複数本であってもよい。また、この連続溝は、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が凹部の底面及び側面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。また、不連続溝若しくは不連続窪みは、凹部の底面及び側面に開口する。なお、この不連続溝は、凹部の底面及び側面の境界線に沿って形成される直線状の溝であってもよいし、凹部の底面及び側面に沿って屈曲する溝であってもよい。また、この不連続溝若しくは不連続窪みは、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が凹部の底面及び側面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。スクロール部品形成第2部品は、第1面、第2面、連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みを有する。第2面は、第1面に交差する。連続溝は、第1面及び第2面の両面に開口する。なお、この連続溝は、スクロール部品形成第2部品の角のみが取られて形成される直線状の溝であってもよいし、第1面及び第2面に沿って屈曲する溝であってもよい。また、この連続溝は、1本であってもよいし、複数本であってもよい。また、この連続溝は、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が第1面及び第2面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。また、不連続溝若しくは不連続窪みは、第1面及び第2面に開口する。なお、この不連続溝は、スクロール部品形成第2部品の角のみが取られて形成される直線状の溝であってもよいし、第1面及び第2面に沿って屈曲する溝であってもよい。また、この不連続溝若しくは不連続窪みは、底面が傾斜していてもよいし、波打っていてもよい。ただし、底面が波打っている場合、底面が第1面及び第2面よりも低い位置にあることが必須の条件である。また、底面が波打っている場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。そして、このスクロール部品形成第2部品は、第1面が凹部の底面に当接し且つ第2面が凹部の側面に当接するようにスクロール部品形成第1部品に固定される。
このため、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品を凹部に正しい方向で嵌め込むことよって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第1部品の凹部の底面及び側面の両面に跨って連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みが形成されると共に、スクロール部品形成第2部品の第1面及び第2面の両面に跨って連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みが形成され、スクロール部品形成第2部品が凹部に正しい方向で嵌め込まれて初めて連通孔が形成される。このため、このスクロール部品では、従来の給油通路よりも長く複雑な給油通路を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油量の制限を自在に調節することができる。
第8発明に係るスクロール部品は、第1発明から第7発明のいずれかに係るスクロール部品であって、スクロール部品形成第3部品をさらに備える。スクロール部品形成第3部品は、連通孔に設置され流体流れに抵抗を加える。なお、ここにいう「スクロール部品形成第3部品」とは、例えば、スパイラルシャフトや、発泡アルミニウム、スチールウール等の流体流れに対して抵抗を加える抵抗体である。また、これらの抵抗体は、従前のスパイラルシャフト等に比べて非常に細く小さいものである。
このため、このスクロール部品を採用すれば、給油制限量の異なる複数種類のスクロール部品を製造する場合であっても、最も流体抵抗の低いスクロール部品を製造し、スクロール部品形成第3部品の種類や挿入量の適切な選択によって後から各種類のスクロール部品に必要な流体抵抗を付与することにより、スクロール部品形成第1部品及びスクロール部品形成第2部品を共通化することができる。したがって、給油制限量の異なる複数種類のスクロール部品を製造する場合において、このスクロール部品は、低コストで製造することができる。
第9発明に係るスクロール部品は、第1板部、第1渦巻壁部、円筒軸受部及び連通孔を備える。第1渦巻壁部は、第1板部の第1板面から第1板面に垂直な方向に向かって渦巻形状を保持しながら延びる。円筒軸受部は、第1板面を挟んで第1渦巻壁部の反対側に設けられる。そして、この円筒軸受部は、第1板面に垂直な方向に向かって軸が延びる。連通孔は、円筒軸受部の内部空間に連通する。また、この連通孔は、渦巻壁部の外側の第1板面に開口する。そして、この連通孔は、少なくとも一部が曲折している。なお、この連通孔は、例えば、波形状に規則正しく曲折していてもよいし、不規則的に曲折していてもよい。また、連通孔の一部が波形状に曲折している場合、その形状としては、例えば、正弦波形や、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等が挙げられる。
このため、このスクロール部品では、絞り部材を挿入することなく、給油通路に所望の流体抵抗を付与することができる。したがって、このスクロール部品では、従来のスクロール部品よりも部品点数を減らすことができる。
第1発明に係るスクロール部品では、スクロール部品第1部品の凹部及びスクロール部品第2部品の少なくとも一方に微細な溝切り加工や窪み付け加工を施したり組合せ時に隙間空間を形成したりすることによって第1板部内部に微細な給油通路を形成することができる。穴開け加工ではドリル等の破損を防止するためドリル等の最小径が加工対象物の硬度によって制限されるが、溝切り加工ではそのような制限はなく自由に所望の微細な溝を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油通路部分の鏡板の必要強度を確保することができると共に、鏡板の板厚を最小限に薄くすることができる。よって、スクロール部品の鏡板に給油通路が形成されるスクロール圧縮機の製造において、スクロール部品の大幅な軽量化が可能となり、スクロール部品にかかるコストを削減することができる。また、このスクロール部品の軽量化に伴い、バランスウェイトやカウンターウェイトの軽量化も可能となり、バランスウェイトやカウンターウェイトにかかるコストも削減することができる。また、このスクロール部品の軽量化に伴い、軸受荷重が低減され、ひいてはスクロール圧縮機の性能を向上させることができる。また、このスクロール部品では、スパイラルシャフトのような絞り部材が特に必要されず、溝の断面積や、長さ、形状等を調節することにより流体に所望の抵抗を与え、給油量を所定レベルに制限することができる。このため、このスクロール部品では、従来のスクロール部品よりも部品点数を減らすことができる。また、スクロール部品の組立において絞り部材の挿入忘れ等を防止したり、絞り部材の締結緩みの発生等根本的に解決したりすることができる。
第2発明に係るスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の溝を凹部の底面又は側面によって施蓋することによって連通孔を形成することができる。
第3発明に係るスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の溝や切り欠きを凹部の底面及び側面によって施蓋することによって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の第1面及び第2面の両面に跨って溝や切り欠きが切られる。このため、このスクロール部品では、従来の給油通路よりも長く複雑な給油通路を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油量の制限を自在に調節することができる。
第4発明に係るスクロール部品では、凹部の溝を第1面によって施蓋することによって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の面ではなく、スクロール部品形成第1部品の凹部を構成する面に溝が切られる。このため、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の面に溝を切る場合に比べて、溝の始端(第1貫通孔に合流する箇所)及び終端(第2貫通孔に合流する箇所)を容易に規定することができる。
第5発明に係るスクロール部品では、凹部の溝を第1面及び第2面によって施蓋することによって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第1部品の凹部の底面及び側面の両面に跨って溝が切られる。このため、このスクロール部品では、従来の給油通路よりも長く複雑な給油通路を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油量の制限を自在に調節することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の面ではなく、スクロール部品形成第1部品の凹部を構成する面に溝が切られる。このため、このスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品の面に溝を切る場合に比べて、溝の始端(第1貫通孔に合流する箇所)及び終端(第2貫通孔に合流する箇所)を容易に規定することができる。
第6発明に係るスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品を凹部に正しい方向で嵌め込むことよって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第1部品の凹部を構成する面とスクロール部品形成第2部品の面との両面に連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みが形成され、スクロール部品形成第2部品が凹部に正しい方向で嵌め込まれて初めて連通孔が形成される。このため、このスクロール部品では、従来の給油通路よりもかなり複雑な給油通路を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油量の制限を自在に調節することができる。
第7発明に係るスクロール部品では、スクロール部品形成第2部品を凹部に正しい方向で嵌め込むことよって連通孔を形成することができる。また、このスクロール部品では、スクロール部品形成第1部品の凹部の底面及び側面の両面に跨って連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みが形成されると共に、スクロール部品形成第2部品の第1面及び第2面の両面に跨って連続溝又は複数の不連続溝若しくは不連続窪みが形成され、スクロール部品形成第2部品が凹部に正しい方向で嵌め込まれて初めて連通孔が形成される。このため、このスクロール部品では、従来の給油通路よりも長く複雑な給油通路を形成することができる。したがって、このスクロール部品では、給油量の制限を自在に調節することができる。
第8発明に係るスクロール部品を採用すれば、給油制限量の異なる複数種類のスクロール部品を製造する場合であっても、最も流体抵抗の低いスクロール部品を製造し、スクロール部品形成第3部品の種類や挿入量の適切な選択によって後から各種類のスクロール部品に必要な流体抵抗を付与することにより、スクロール部品形成第1部品及びスクロール部品形成第2部品を共通化することができる。したがって、給油制限量の異なる複数種類のスクロール部品を製造する場合において、このスクロール部品は、低コストで製造することができる。
第9発明に係るスクロール部品では、絞り部材を挿入することなく、給油通路に所望の流体抵抗を付与することができる。したがって、このスクロール部品では、従来のスクロール部品よりも部品点数を減らすことができる。
本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型スクロール圧縮機1は、蒸発器、凝縮器及び膨張機構等とともに冷媒回路を構成し、その冷媒回路中のガス冷媒を圧縮する役割を担うものであって、図1に示されるように、主に、密閉ドーム型のケーシング10、スクロール圧縮機構15、オルダムリング39、クランク軸17、駆動モータ16、下部主軸受60、吸入管19及び吐出管20から構成されている。以下、この高低圧ドーム型スクロール圧縮機1の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
<高低圧ドーム型スクロール圧縮機の構成部品の詳細>
(1)ケーシング
ケーシング10は、略円筒状の胴部ケーシング部11と、胴部ケーシング部11の上端を覆う椀状の上壁部12と、胴部ケーシング部11の下端を覆う椀状の底壁部13とを有する。そして、このケーシング10には、主に、ガス冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構15と、スクロール圧縮機構15の下方に配置される駆動モータ16とが収容されている。このスクロール圧縮機構15と駆動モータ16とは、ケーシング10内を上下方向に延びるように配置されるクランク軸17によって連結されている。そして、この結果、スクロール圧縮機構15と駆動モータ16との間には、間隙空間18が生じる。
(2)スクロール圧縮機構
スクロール圧縮機構15は、図1に示されるように、主に、ハウジング23と、ハウジング23の上方に密着して配置される固定スクロール24と、固定スクロール24に噛合する可動スクロール26とから構成されている。以下、このスクロール圧縮機構15の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
a)ハウジング
ハウジング23は、その外周面において周方向の全体に亘って胴部ケーシング部11に圧入固定されている。つまり、胴部ケーシング部11とハウジング23とは全周に亘って気密状に密着されている。このため、ケーシング10の内部は、ハウジング23下方の高圧空間28とハウジング23上方の低圧空間29とに区画されていることになる。また、このハウジング23には、上端面が固定スクロール24の下端面と密着するように、固定スクロール24がボルト38により締結固定されている。また、このハウジング23には、上面中央に凹設されたハウジング凹部31と、下面中央から下方に延設された軸受部32とが形成されている。そして、この軸受部32には、上下方向に貫通する軸受孔33が形成されており、この軸受孔33にクランク軸17が軸受34を介して回転自在に嵌入されている。
b)固定スクロール
固定スクロール24は、主に、鏡板24aと、鏡板24aの下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ24bと、ラップ24bを囲う外周壁24cとから構成されている。鏡板24aには、圧縮室40(後述)に連通する吐出通路41と、吐出通路41に連通する拡大凹部42とが形成されている。吐出通路41は、鏡板24aの中央部分において上下方向に延びるように形成されている。拡大凹部42は、鏡板24aの上面に開口するように形成されている。そして、固定スクロール24の上面には、この拡大凹部42を塞ぐように蓋体44がボルト44aにより締結固定されている。そして、拡大凹部42に蓋体44が覆い被ることにより、スクロール圧縮機構15の運転音を消音させる膨張室、すなわちマフラー空間45が形成されている。固定スクロール24と蓋体44とは、図示しないパッキンを介して密着させることによりシールされている。
c)可動スクロール
可動スクロール26は、図1、2及び3に示されるように、主に、鏡板26aと、鏡板26aの上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ26bと、鏡板26aの下面に形成された軸受部26cと、鏡板26aの両端部に形成される溝部26dと、鏡板26a内部に形成される給油通路26pとから構成されている。なお、後述するように、この可動スクロール26は、炭素含有量の比較的低い鋳鉄材料から半溶融ダイキャスト成形法により成形されており、その高い強度に起因して、鏡板26aの厚みは従前の可動スクロールの鏡板の厚みよりも薄く設計されている。また、給油通路26pは、鏡板26aの半径方向に沿って形成され軸受部26cの内周面に開口する第1給油通路26nと、第1給油通路26nの端部のうち軸受部26c側の反対側の端部から鏡板26aを上下方向に貫通しラップ26b側の鏡面に開口する第2給油通路26mとから構成される。そして、この可動スクロール26は、溝部26dにオルダムリング39(後述)が嵌め込まれることによりハウジング23に支持される。また、軸受部26cにはクランク軸17の偏芯軸部17aが嵌入される。可動スクロール26は、このようにスクロール圧縮機構15に組み込まれることによってクランク軸17の回転により自転することなくハウジング23内を公転する。そして、可動スクロール26のラップ26bは固定スクロール24のラップ24bに噛合させられており、両ラップ24b,26bの接触部の間には圧縮室40が形成されている。そして、この圧縮室40では、可動スクロール26の公転に伴い、両ラップ24b,26b間の容積が中心に向かって収縮する。本実施形態に係る高低圧ドーム型スクロール圧縮機1では、このようにしてガス冷媒が圧縮される。
なお、この可動スクロール26は、図4、5及び6に示されるように、2つの部品26A,26Bから形成されている。そして、この可動スクロール26では、これら2つの部品26A,26Bが締結されることによって給油通路26pが形成される。以下、ラップ26b及び軸受部26cを含む方の部品26Aを「可動スクロール形成第1部品」と称し、もう一方の部品26Bを「可動スクロール形成第2部品」と称して、以下に説明を続ける。
可動スクロール形成第1部品26Aには、図4及び5に示されるように、下面P2に開口する凹部26wと、上面P1に開口し凹部26wに連通する第1貫通孔26mと、軸受部26cの内部空間IS及び凹部26wに連通する第2貫通孔26qとが形成されている。
可動スクロール形成第2部品26Bは、凹部26wと対応する形状を呈している。そして、この可動スクロール形成第2部品26Bには、上面UPに開口する直線溝26rが長手方向に沿って形成されている。なお、本実施の形態において、直線溝26rには絞り部材は一切挿入されず、直線溝26rの断面積は可動スクロール26と固定スクロール24とのスラスト面への潤滑油供給量やゴミ詰まりを考慮して決定される。
そして、可動スクロール形成第2部品26Bの上面UPが可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wの底面BSに接触し、且つ、可動スクロール形成第2部品26Bの側面SPが可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wの側面SSに接触するように可動スクロール形成第2部品26Bが可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wに圧入されると、給油通路26pが形成され、可動スクロール26が完成する。つまり、給油通路26pは、可動スクロール形成第1部品26Aの第1貫通孔26m、第2貫通孔26q及び凹部26wの底面BS、並びに可動スクロール形成第2部品26Bの直線溝26rから構成されていると言える。
d)その他
また、このスクロール圧縮機構15には、固定スクロール24とハウジング23とに亘り、連絡通路46が形成されている。この連絡通路46は、固定スクロール24に切欠形成されたスクロール側通路47と、ハウジング23に切欠形成されたハウジング側通路48とが連通するように形成されている。そして、連絡通路46の上端、即ちスクロール側通路47の上端は拡大凹部42に開口し、連絡通路46の下端、即ちハウジング側通路48の下端はハウジング23の下端面に開口している。つまり、このハウジング側通路48の下端開口により、連絡通路46の冷媒を間隙空間18に流出させる吐出口49が構成されていることになる。
(3)オルダムリング
オルダムリング39は、上述したように、可動スクロール26の自転運動を防止するための部材であって、キー部がハウジング23に形成されるオルダム溝(図示せず)に嵌め込まれている。なお、このオルダム溝は、長円形状の溝であって、ハウジング23において互いに対向する位置に配設されている。
(4)クランク軸
クランク軸17は、図1に示されるように、略円柱状の一体成形部品であって、主に、偏心軸部17a、主軸部17b、バランスウェイト部17c、および副軸部17dを備えている。偏心軸部17aは、可動スクロール26の軸受部26cに収容される。主軸部17bは、ハウジング23の軸受孔33に軸受メタル34を介して収容される。副軸部17dは、下部主軸受60に収容される。
(5)駆動モータ
駆動モータ16は、本実施の形態において直流モータであって、主に、ケーシング10の内壁面に固定された環状のステータ51と、ステータ51の内側に僅かな隙間(エアギャップ通路)をもって回転自在に収容されたローター52とから構成されている。そして、この駆動モータ16は、ステータ51の上側に形成されているコイルエンド53の上端がハウジング23の円筒状軸受部32の下端とほぼ同じ高さ位置になるように配置されている。
ステータ51には、ティース部に銅線が巻回されており、上方および下方にコイルエンド53が形成されている。また、ステータ51の外周面には、ステータ51の上端面から下端面に亘り且つ周方向に所定間隔をおいて複数個所に切欠形成されているコアカット部が設けられている。そして、このコアカット部により、胴部ケーシング部11とステータ51との間に上下方向に延びるモータ冷却通路55が形成されている。
ローター52は、胴部ケーシング部11の軸心に配置されたクランク軸17を介してスクロール圧縮機構15の可動スクロール26に駆動連結されている。また、連絡通路46の吐出口49を流出した冷媒をモータ冷却通路55に案内する案内板58が、間隙空間18に配設されている。
(6)下部主軸受
下部主軸受60は、駆動モータ16の下方の下部空間に配設されている。この下部主軸受60は、胴部ケーシング部11に固定されるとともにクランク軸17の副軸部17dを支持している。
(7)吸入管
吸入管19は、冷媒回路の冷媒をスクロール圧縮機構15に導くためのものであって、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管19は、低圧空間29を上下方向に貫通すると共に、内端部が固定スクロール24に嵌入されている。
(8)吐出管
吐出管20は、ケーシング10内の冷媒をケーシング10外に吐出させるためのものであって、ケーシング10の胴部ケーシング部11に気密状に嵌入されている。そして、この吐出管20は、上下方向に延びる円筒形状に形成されハウジング23の下端部に固定される内端部36を有している。なお、吐出管20の内端開口、即ち流入口は、下方に向かって開口されている。
<可動スクロール形成第1部品及び可動スクロール形成第2部品の製造方法>
本実施の形態では、可動スクロール形成第1部品26A及び可動スクロール形成第2部品26Bは下記製造方法により製造される。
(原材料)
本実施の形態において可動スクロール形成第1部品26A及び可動スクロール形成第2部品26Bの原材料となる鉄素材として、C:2.3〜2.4wt%、Si:1.95〜2.05wt%、Mn:0.6〜0.7wt%、P:<0.035wt%、S:<0.04wt%、Cr:0.00〜0.50wt%、Ni:0.50〜1.00wt%が添加されているビレットが採用される。なお、ここにいう重量割合は全量に対する割合である。また、ここに「ビレット」とは、一度、上記成分の鉄素材が溶融炉において溶融された後に、連続鋳造装置により円柱形状等に成形された最終成形前の素材を意味する。なお、ここで、CおよびSiの含有量は、引張強度および引張弾性率が片状黒鉛鋳鉄より高くなること、および複雑な形状の部品を成形するのに適切な流動性を備えていることの両方を満足するように決定される。また、Niの含有量は、金属組織の靭性を向上させて成形時の表面クラックを防止するのに適切な金属組成を構成するように決定されている。
(製造工程)
可動スクロール形成第1部品26A及び可動スクロール形成第2部品26Bは、半溶融ダイキャスト成形工程、熱処理工程、および最終仕上げ工程を経て製造される。以下、各工程について詳述する。
a)半溶融ダイキャスト成形工程
半溶融ダイキャスト成形工程では、先ず、ビレットを高周波加熱することにより半溶融状態とする。次いで、その半溶融状態のビレットを所定の金型に注入する際に、ダイキャストマシンで所定圧力を加えながらビレットを所望の形状に成形し、可動スクロール形成第1部品基体及び可動スクロール形成第2部品基体を作製する。そして、可動スクロール形成第1部品基体及び可動スクロール形成第2部品基体を金型から取り出して急冷させると、その可動スクロール形成第1部品基体及び可動スクロール形成第2部品基体の金属組織は、全体的に白銑化したものとなる。なお、可動スクロール形成第1部品基体及び可動スクロール形成第2部品基体は最終的に得られる可動スクロール形成第1部品26A及び可動スクロール形成第2部品26Bよりも若干大きく、可動スクロール形成第1部品基体及び可動スクロール形成第2部品基体は、後の最終仕上げ工程において加工代が取り除かれて最終的な可動スクロール形成第1部品26A及び可動スクロール形成第2部品26Bとなる。
b)熱処理工程
熱処理工程では、半溶融ダイキャスト成形工程後の可動スクロール形成第1部品基体及び可動スクロール形成第2部品基体が熱処理される。この熱処理工程において、可動スクロール形成第1部品基体及び可動スクロール形成第2部品基体の金属組織は、白銑化組織からパーライト/フェライト基地、粒状黒鉛から成る金属組織へと変化する。なお、この白銑化組織の黒鉛化、パーライト化については熱処理温度、保持時間、冷却速度などを調節することにより調節することができる。例えば、Honda R&D Technical Review の Vol.14 No.1 の論文「鉄の半溶融成形技術の研究」にあるように、950℃で60分保持した後に0.05〜0.10℃/secの冷却速度で炉中にて徐冷することにより、500MPa〜700MPa程度の引張強度、HB150(HRB81(SAE J 417硬さ換算表からの換算値))〜HB200(HRB96(SAE J 417硬さ換算表からの換算値))程度の硬度を有する金属組織を得ることができる。このような金属組織はフェライト中心であるために軟らかく被削性に優れるが、機械加工時に構成刃先を形成して刃具寿命を低下させる可能性がある。また、1000℃で60分保持した後に空冷し、さらに最初の温度より少し低い温度で所定時間保持した後に空冷することにより、600MPa〜900MPa程度の引張強度、HB200(HRB96(SAE J 417硬さ換算表からの換算値))〜HB250(HRB105,HRC26(SAE J 417硬さ換算表からの換算値、なおHRB105は試験タイプの有効な実用範囲を超えるため参考値である))程度の硬度を有する金属組織を得ることができる。このような金属組織において、片状黒鉛鋳鉄と同等の硬度を有するものは、片状黒鉛鋳鉄と同等の被削性を有し、同等の延性・靭性を有する球状黒鉛鋳鉄と比較すると被削性に優れている。また、1000℃で60分保持した後に油冷し、さらに最初の温度より少し低い温度で所定時間保持した後に空冷することにより、800MPa〜1300MPa程度の引張強度、HB250(HRB105,HRC26(SAE J 417硬さ換算表からの換算値、なおHRB105は試験タイプの有効な実用範囲を超えるため参考値である))〜HB350(HRB122,HRC41(SAE J 417硬さ換算表からの換算値、なおHRB122は試験タイプの有効な実用範囲を超えるため参考値である))程度の硬度を有する金属組織を得ることができる。このような金属組織はパーライト中心であるために硬く、被削性に劣るが、耐摩耗性に優れている。
c)最終仕上げ工程
最終仕上げ工程では、可動スクロール形成第1部品基体及び可動スクロール形成第2部品基体が機械加工されて可動スクロール形成第1部品26A及び可動スクロール形成第2部品26Bの完成となる。
<高低圧ドーム型スクロール圧縮機運転中の圧縮冷媒ガスの流れ>
駆動モータ16が駆動されると、クランク軸17が回転し、可動スクロール26が自転することなく公転運転する。すると、低圧のガス冷媒が、吸入管19を通って圧縮室40の周縁側から圧縮室40に吸引され、圧縮室40の容積変化に伴って圧縮され、高圧のガス冷媒となる。そして、この高圧のガス冷媒は、圧縮室40の中央部から吐出通路41を通ってマフラー空間45へ吐出され、その後、連絡通路46を通って間隙空間18へ流出し、案内板58と胴部ケーシング部11の内面との間を下側に向かって流れる。そして、このガス冷媒は、案内板58と胴部ケーシング部11の内面との間を下側に向かって流れる際に、一部が分流して案内板58と駆動モータ16との間を円周方向に流れる。なお、このとき、ガス冷媒に混入している潤滑油が分離される。一方、分流したガス冷媒の他部は、モータ冷却通路55を下側に向かって流れ、モータ下部空間にまで流れた後、反転してステータ51とローター52との間のエアギャップ通路、または連絡通路46に対向する側(図1における左側)のモータ冷却通路55を上方に向かって流れる。その後、案内板58を通過したガス冷媒と、エアギャップ通路又はモータ冷却通路55を流れてきたガス冷媒とは、間隙空間18で合流して吐出管20の内端部36から吐出管20に流入し、ケーシング10外に吐出される。そして、ケーシング10外に吐出されたガス冷媒は、冷媒回路を循環した後、再度吸入管19を通ってスクロール圧縮機構15に吸入されて圧縮される。
<潤滑油の供給経路>
本実施の形態に係る高低圧ドーム型スクロール圧縮機1では、駆動モータ16によりクランク軸17が回転させられると、差圧および遠心ポンプの作用により油溜めSから可動スクロール26の軸受部26cに潤滑油が供給される。そして、可動スクロール26の軸受部26cに供給された潤滑油は、給油通路26pを通って可動スクロール26と固定スクロール24とのスラスト面に供給される。そして、その後、スクロール圧縮機構15等の各箇所に供給された潤滑油は、再度、油溜めSに戻る。
<高低圧ドーム型スクロール圧縮機の特徴>
(1)
本実施の形態に係る高低圧ドーム型スクロール圧縮機1では、可動スクロール26が可動スクロール形成第1部品26Aと可動スクロール形成第2部品26Bとから構成されており、共に、炭素含有量の比較的低い鋳鉄材料から半溶融ダイキャスト成形法により成形されている。そして、可動スクロール形成第2部品26Bの上面UPが可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wの底面BSに接触し、且つ、可動スクロール形成第2部品26Bの側面SPが可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wの側面SSに接触するように可動スクロール形成第2部品26Bが可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wに圧入されると、給油通路26pが形成される。このため、この可動スクロール26では、給油通路26p部分の鏡板6aの必要強度を確保することができると共に、鏡板26aの板厚を最小限に薄くすることができる。よって、可動スクロール26の大幅な軽量化が可能となり、可動スクロール26にかかるコストを削減することができる。また、この可動スクロール26の軽量化に伴い、バランスウェイト部17cやカウンターウェイトの軽量化も可能となり、バランスウェイト部17cやカウンターウェイトにかかるコストも削減することができる。また、この可動スクロール26の軽量化に伴い、軸受荷重が低減され、ひいてはスクロール圧縮機の性能を向上させることができる。また、この可動スクロール26では、スパイラルシャフトのような絞り部材が特に必要されず、直線溝26rの断面積や、長さ、形状等を調節することにより潤滑油に所望の抵抗を与え、給油量を所定レベルに制限することができる。このため、この可動スクロール26では、従来の可動スクロールよりも部品点数を減らすことができる。また、可動スクロール26の組立において絞り部材の挿入忘れ等を防止したり、絞り部材の締結緩みの発生等根本的に解決したりすることができる。
<変形例>
(A)
先の実施の形態に係る可動スクロール形成第2部品26Bでは上面UPに長手方向に沿って直線溝26rが切られていたが、可動スクロール形成第2部品26Bには図7に示されるような屈曲溝26sが切られていてもよい。このようにすれば、潤滑油流れに抵抗を加えることができ、可動スクロール26及び固定スクロール24とのスラスト面への給油量を調節することができる。
(B)
先の実施の形態に係る可動スクロール形成第2部品26Bでは上面UPに直線溝26rが切られていたが、可動スクロール形成第2部品26Bの側面SPに溝(直線状のもの、曲折しているもの等を含む)が切られていてもよい。
(C)
先の実施の形態に係る可動スクロール形成第2部品26Bでは上面UPに直線溝26rが切られていたが、これに加えて、可動スクロール形成第2部品26Bの側面SPにも溝(直線状のもの、曲折しているもの等を含む)が切られてもよい。
(D)
先の実施の形態に係る可動スクロール形成第2部品26Bでは上面UPに長手方向に沿って直線溝26rが切られていたが、図8に示されるように、可動スクロール形成第2部品26Bの上面UP及び側面SPの両面に跨るように屈曲溝26tが切られていてもよし、図9に示されるように、可動スクロール形成第2部品26Bの上面UP及び側面SPの角の一部が落とされて切り欠き26uが形成されてもよい。なお、このようにすれば、従来の給油通路よりも長く複雑な給油通路を形成することができる。したがって、潤滑油流れに抵抗を加えることができ、可動スクロール26及び固定スクロール24とのスラスト面への給油量を調節することができる。
(E)
先の実施の形態に係る可動スクロール形成第1部品26Aでは幅方向中央付近に第1貫通孔26m及び第2貫通孔26qが位置するように凹部26wが形成されたが、図10に示されるように、幅方向の片端に第1貫通孔26m及び第2貫通孔26qが位置するように凹部26wが形成されてもよい。なお、かかる場合、図11に示されるように、可動スクロール形成第2部品26Bの角の一部を落して切り欠き26vを形成してもよい。なお、本変形例のように第1貫通孔26m及び第2貫通孔26qの両貫通孔に連通する条件を満たせば、図12や図13に示されるように、凹部26wは自由に形成し得る。なお、図12及び図13において符号126dはオルダムリングのキー部の受け入れ溝である。
(F)
先の実施の形態に係る可動スクロール形成第2部品26Bは可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wに圧入されたが、可動スクロール形成第2部品26Bの可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wへの挿入固定はこの方法に限定されるものではない。可動スクロール形成第2部品26Bの可動スクロール形成第1部品26Aの凹部への挿入は、隙間嵌め挿入とされてもよいし、特定方向へのスライド挿入とされてもよい。そして、かかる場合、可動スクロール形成第2部品26Bは、可動スクロール形成第1部品26Aにボルト止めされてもよいし溶接されてもよい。なお、かかる場合、可動スクロール形成第2部品26Bは、可動スクロール形成第1部品26Aの凹部よりも小さく形成されてもよい。
(G)
先の実施の形態に係る可動スクロール形成第2部品26Bの直線溝26rの底面は平坦であったが、溝の底面は傾斜していてもよいし、図14に示されるように規則的な又は不規則的な波形状(例えば、正弦波形、三角波形、方形波形、台形波形、鋸歯状波形等)としてもよいし、さらに複雑な形状としてもよい。なお、かかる場合、溝の底面が可動スクロール形成第2部品26Bの上面UPよりも低い位置にあることが必須の条件である。
(H)
先の実施の形態では可動スクロール形成第2部品26Bに直線溝26rが切られていたが、可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wの底面BSに溝(直線状のもの、曲折しているもの等を含む)が切られていてもよいし、凹部26wの側面SSに溝が切られていてもよいし、凹部26wの底面BS及び側面SSの両面に跨るように溝が切られていてもよい。なお、かかる場合、可動スクロール形成第2部品26Bに溝を切る必要性はないが、可動スクロール形成第2部品26Bにも溝を切ることを排除する必要性もない。また、かかる場合、溝は、第1貫通孔26m及び第2貫通孔26qに連通するように切られる必要がある。このようにすれば、可動スクロール形成第2部品26Bの面に溝を切る場合に比べて、溝の始端(第1貫通孔26mに合流する箇所)及び終端(第2貫通孔26qに合流する箇所)を容易に規定することができる。
(I)
先の実施の形態に係る可動スクロール26では給油通路26pには絞り部材は挿入されていなかったが、図15及び図16に示されるように、給油通路26pの元となる可動スクロール形成第2部品26Bの直線溝26rを拡張してその直線溝26rに、絞り部材としてラビリンス部材26Cや、発泡アルミニウム及びスチールウール等の充填物126C等を挿入してもよい。
(J)
先の実施の形態に係る可動スクロール形成第1部品26Aでは可動スクロール形成第2部品26Bの溝とのレベルを合わせるために第2貫通孔26qが比較的鏡板寄りに形成されたが、第2貫通孔26qの位置は軸受部26cの反鏡板側寄りに形成されてもよい。かかる場合、図17に示されるように、可動スクロール形成第2部品26Bの前面に開口し可動スクロール形成第2部品の直線溝26rに連通する縦溝26xが形成される。
(K)
先の実施の形態に係る可動スクロール26では、可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wの底面BSと、可動スクロール形成第2部品26Bの直線溝26rとから第1貫通孔26m及び第2貫通孔26qに連通する孔が形成されたが、第1貫通孔26m及び第2貫通孔26qに連通する孔は、図18及び図19に示されるように、可動スクロール形成第1部品26Aの凹部26wの底面BSに開口する不連続溝26zと、可動スクロール形成第2部品26Bの不連続溝26yとから形成されてもよい。このようにすれば、上下方向にうねる給油通路を形成することができる。
(L)
先の実施の形態に係る可動スクロール26では給油通路26pは1本しか形成されていなかったが、給油通路は複数本形成されてもかまわない。かかる場合、本発明の趣旨に載って給油通路が形成される。
(M)
先の実施の形態では本発明が高低圧ドーム型スクロール圧縮機に採用されたが、本発明は高圧ドーム型スクロール圧縮機にも採用可能である。
(N)
先の実施の形態では半溶融ダイキャスト成形法により可動スクロール26が製造されたが、可動スクロールは、半凝固ダイキャスト成形法により製造されてもよいし、球状黒鉛鋳鉄など、片状黒鉛鋳鉄よりも高強度な素材により形成されてもよい。
本発明に係るスクロール部品は、給油通路部分の鏡板の必要強度を確保することができると共に、鏡板の板厚を最小限に薄くすることができ、スクロール部品の軽量化を達成することができるという特徴を有し、スクロール圧縮機の低コスト化及び高性能化に貢献する。
本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機の縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機に採用される可動スクロールの平面図である。 本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機に採用される可動スクロールの拡大縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機に採用される可動スクロールの分解縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機に採用される可動スクロールを形成する可動スクロール形成第1部品の底面図である。 本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機に採用される可動スクロールを形成する可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(A)に係る可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(D)に係る可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(D)に係る可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(E)に係る可動スクロール形成第1部品の底面図である。 変形例(E)に係る可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(E)に係る可動スクロール形成第1部品の底面図、及び可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(E)に係る可動スクロール形成第1部品の外観斜視図、及び可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(G)に係る可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(I)に係る可動スクロール形成第2部品及びラビリンス部材の外観斜視図である。 変形例(I)に係る可動スクロール形成第2部品及び充填物の外観斜視図である。 変形例(J)に係る可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(K)に係る可動スクロール形成第2部品の外観斜視図である。 変形例(K)に係る可動スクロールの縦断面図である。
符号の説明
26 可動スクロール(スクロール部品)
26A 可動スクロール形成第1部品(スクロール部品形成第1部品)
26B 可動スクロール形成第2部品(スクロール部品形成第2部品)
26C ラビリンス部材(スクロール部品形成第3部品)
26a 鏡板(第1板部)
26b ラップ(第1渦巻壁部)
26c 軸受部(円筒軸受部)
26m 可動スクロール形成第1部品の第1貫通孔,第2給油通路(スクロール部品形成第1部品の第1貫通孔)
26n 第1給油通路(連通孔)
26p 給油通路(連通孔)
26q 可動スクロール形成第1部品の第2貫通孔(スクロール部品形成第1部品の第2貫通孔)
26r 可動スクロール形成第2部品の直線溝(スクロール部品形成第2部品の溝)
26t 可動スクロール形成第2部品の屈曲溝(スクロール部品形成第2部品の溝)
26u,26v 可動スクロール形成第2部品の切り欠き(スクロール部品形成第2部品の切り欠き)
26w 可動スクロール形成第1部品の凹部(スクロール部品形成第1部品の凹部)
26y 可動スクロール形成第2部品の不連続溝(スクロール部品形成第2部品の不連続溝)
26z 可動スクロール形成第1部品の不連続溝(スクロール部品形成第1部品の不連続溝)
126C 充填物(スクロール部品形成第3部品)
P1 可動スクロールの鏡板の上面(第1板部の第1板面)
P2 可動スクロールの鏡板の下面(第1板面の裏側の板面)
IS 円筒軸受部の内部空間
BS 可動スクロール形成第2部品の凹部の底面(スクロール部品形成第1部品の凹部の底面)
SP 可動スクロール形成第2部品の側面(スクロール部品形成第2部品の第2面)
SS 可動スクロール形成第2部品の凹部の側面(スクロール部品形成第1部品の凹部の側面)
UP 可動スクロール形成第2部品の上面(スクロール部品形成第2部品の第1面)

Claims (9)

  1. 第1板部(26a)と、前記第1板部の第1板面(P1)から前記第1板面に垂直な方向に向かって渦巻形状を保持しながら延びる第1渦巻壁部(26b)と、前記第1板面を挟んで前記第1渦巻壁部の反対側に設けられ前記第1板面に垂直な方向に向かって軸が延びる円筒軸受部(26c)と、前記第1板面の裏側の板面(P2)のうち前記円筒軸受部の外側部分に開口する凹部(26w)と、前記凹部に連通し前記渦巻壁部の外側の第1板面に開口する第1貫通孔(26m)と、前記円筒軸受部の内部空間(IS)と前記凹部とを連通させる第2貫通孔(26q)とを有するスクロール部品形成第1部品(26A)と、
    前記凹部に挿入されて前記スクロール部品形成第1部品に固定された状態において前記前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に連通する連通孔(26n)を形成するスクロール部品形成第2部品(26B)と
    を備えるスクロール部品(26)。
  2. 前記スクロール部品形成第2部品は、第1面(UP)と、前記第1面にのみ開口する溝(26r)と有し、前記第1面が前記凹部の底面(BS)及び側面(SS)の少なくとも1つの面に当接するように前記スクロール部品形成第1部品に固定される
    請求項1に記載のスクロール部品。
  3. 前記スクロール部品形成第2部品は、第1面(UP)と、前記第1面に交差する第2面(SP)と、前記第1面及び前記第2面の両面に開口する溝(26t)及び切り欠き(26u,26v)の少なくともいずれかとを有し、前記第1面が前記凹部の底面(BS)に当接し且つ前記第2面が前記凹部の側面(SS)に当接するように前記スクロール部品形成第1部品に固定される
    請求項1に記載のスクロール部品。
  4. 前記スクロール部品形成第1部品は、前記凹部の底面及び側面の少なくとも1つの面にのみ開口し前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に連通する溝をさらに有し、
    前記スクロール部品形成第2部品は、第1面を有し、前記凹部の前記溝が開口する面に前記第1面が当接するように前記スクロール部品形成第1部品に固定される
    請求項1に記載のスクロール部品。
  5. 前記スクロール部品形成第1部品は、前記凹部の底面及び側面の両面に開口し前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に連通する溝をさらに有し、
    前記スクロール部品形成第2部品は、第1面と、前記1面に交差する第2面とを有し、前記第1面が前記凹部の底面に当接し且つ前記第2面が前記凹部の側面に当接するように前記スクロール部品形成第1部品に固定される
    請求項1に記載のスクロール部品。
  6. 前記スクロール部品形成第1部品は、凹部の底面及び側面の少なくとも1つの面にのみ開口し前記第1貫通孔又は前記第2貫通孔にのみ連通する連続溝、又は、凹部の底面(BS)若しくは側面にのみ開口する複数の不連続溝(26z)若しくは不連続窪みをさらに有し、
    前記スクロール部品形成第2部品は、第1面(UP)と、前記第1面にのみ開口する連続溝、又は、前記第1面にのみ開口する複数の不連続溝(26y)若しくは不連続窪みとを有し、前記凹部の前記連続溝又は不連続溝若しくは不連続窪みが開口する面に前記第1面が当接するように前記スクロール部品形成第1部品に固定される
    請求項1に記載のスクロール部品。
  7. 前記スクロール部品形成第1部品は、凹部の底面及び側面の両面に開口し前記第1貫通孔又は前記第2貫通孔にのみ連通する連続溝、又は、凹部の底面及び側面に開口する複数の不連続溝若しくは不連続窪みをさらに有し、
    前記スクロール部品形成第2部品は、第1面と、前記第1面に交差する第2面と、前記第1面及び第2面の両面に開口する連続溝、又は、前記第1面及び前記第2面に開口する複数の不連続溝若しくは不連続窪みとを有し、前記第1面が前記凹部の底面に当接し且つ前記第2面が前記凹部の側面に当接するように前記スクロール部品形成第1部品に固定される
    請求項1に記載のスクロール部品。
  8. 前記連通孔に設置され流体流れに抵抗を加えるスクロール部品形成第3部品(26C,126C)をさらに備える
    請求項1から7のいずれかに記載のスクロール部品。
  9. 第1板部(26a)と、
    前記第1板部の第1板面(P1)から前記第1板面に垂直な方向に向かって渦巻形状を保持しながら延びる第1渦巻壁部(26b)と、
    前記第1板面を挟んで前記第1渦巻壁部の反対側に設けられ前記第1板面に垂直な方向に向かって軸が延びる円筒軸受部(26c)と、
    前記円筒軸受部の内部空間(IS)に連通し前記渦巻壁部の外側の第1板面に開口し、少なくとも一部が曲折している連通孔(26p)と、
    を備えるスクロール部品(26)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103089620A (zh) * 2012-11-14 2013-05-08 柳州易舟汽车空调有限公司 涡旋压缩机

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