JP2009249776A - 衣料用布帛 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上下に織物、中間に中わた材を配し、縫合された布帛であって、該中わたが、断面形状がW型であるポリエステル系短繊維(A)、再生セルロース系短繊維(B)及び合繊系短繊維(C)を含むものであり、該織物の片方が、セルロース系長繊維を含有していることを特徴とする衣料用布帛。
【選択図】なし
Description
従来、衣料用布帛の保温性を確保するために、合繊の中わた材が用いられ、ポリエステルやポリアミドといった合繊短繊維からなる中わたは、機械的性能をバランス良く具備することから、キルティングジャケット、ダウンジャケットなどの衣料用として広く用いられている。
中わたに要求される特性として、曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、吸放湿性が挙げられるが、従来の中わたに用いられている合繊短繊維は、その断面形状が丸断面である場合が一般的であり、単糸自身の柔軟性に乏しく、繊維間空隙が大きいこと等が原因で、長時間着用すると、身体の動作に衣服素材が追従せず、十分な保温感が得られないばかりか、蒸れ感を感じたり、内衣との摩擦により静電気が発生する等、着心地が悪いものであった。
上記の様な、中わたの欠点を改善し、表地との相性を改善することで、曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、吸放湿性が改善されうる衣料用布帛の提供が望まれている。
(1)上下に織物、中間に中わた材を配し、縫合された布帛であって、該中わたが、断
面形状がW型であるポリエステル系短繊維(A)、再生セルロース系短繊維(B)及び合繊系短繊維(C)を含むものであり、該織物の少なくとも片方が、セルロース系長繊維を含有していることを特徴とする衣料用布帛。
(2)A、B及びCの混合重量比率が、A:B:C=(10%〜40%):(10%〜40%):(20%〜80%)であることを特徴とする上記(1)記載の衣料用布帛。
(3)前記中わたが、さらに、熱接着性繊維(D)を(A)〜(D)の繊維全体に対し1〜20重量%の混合重量比率で有することを特徴とする上記(1)に記載の衣料用布帛。
(4)前記中わたの繊維充填率が0.6%〜5%であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の衣料用布帛。
(5)Aの異型度が2〜4であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の衣料用布帛。
(6)Bが銅アンモニアレーヨン繊維であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の衣料用布帛。
(7)前記上下の少なくとも片方の織物において、経糸及び/又は緯糸がセルロース系長繊維であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の衣料用布帛。
(8)前記上下の少なくとも片方の織物において、通気性が10〜100cc/cm2/secの範囲であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の衣料用布帛。
(9)前記上下の少なくとも片方の織物において、カバーファクターが800〜2000の範囲であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の衣料用布帛。
(10)前記セルロース系長繊維が銅アンモニアレーヨン繊維であることを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれかに記載の衣料用布帛。
(11)前記布帛の湿度移行性が400g/m2・HR以上であることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載の衣料用布帛。
(12)上記(1)〜(11)に記載の衣料用布帛を1部又は全部に用いることを特徴とする衣料製品。
特に、中わたは、断面形状がW型断面であるポリエステル系短繊維(以下、Aとする)、再生セルロース系短繊維(以下、Bとする)及び合成系短繊維(以下、Cとする)を含むことにより、曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性及び吸放湿性に優れている。
本発明の第一の特徴は、A及びBは、いずれも繊維自身が屈曲に対して優れた柔軟性を有しているため、A、B及びCで構成された該中わたの曲げ柔軟性も優れたものとなる。
本発明の第二の特徴は、Aは、その繊維断面形状がW型であるがゆえに、繊維表面積が大きくなるので、本発明の中わたの繊維充填率が大きくなる。そして短繊維間の空隙に、より多量の動かない空気(デッドエアー)を保持でき、保温性が大幅に向上する。更に、Aは断面の細かい溝によって水分をしっかり吸水するため、該中わたが吸水した際に、短繊維間の空隙部に水や汗が浸透し優れた吸水性が得られ、且つ保水された水が外に出難いため、汗のべとつき感と肌に触れた時のひんやり感がなく、優れた濡れ戻り性が同時に得られるという効果を有する。又、乾燥時は、Aの表面積が大きいことによるラジエタ−効果からも速乾性も得ることができる。
本発明の第三の特徴は、Bは公定水分率が約11%程度と高い吸湿性を有するため、優れた吸放湿性を有しており、身体から発散する湿気を素早く吸収し、外へ放出するため、
湿度の高い環境下で着用した場合でも、蒸れ感やべたつき感を抑え快適性が得られる。更に、静電気を素早く空気中に逃がす性質があるので、不快なまとわりつきや着用時のパチパチ、埃の付着といったトラブルを軽減する。
本発明の第四の特徴は、Cはその繊維断面形状がW型以外の合繊系短繊維であるため、中わたの圧縮回復性および耐へたり性を低下することなく、圧縮耐久性が保持できる。
また、本発明者らは、A、B及びCの各繊維成分の選択、さらに、それらの混合重量比率を鋭意検討し、曲げ柔軟性及び圧縮柔軟性に優れているのみならず、相反する圧縮回復性や耐へたり性等の圧縮耐久性をも兼ね備えた、保温効果の高い中わたを発明するに至った。
本発明の第五の特徴は、前述の中わたを中間に用いて、上下の織物の少なくとも片方に、経糸及び/又は緯糸にセルロース系長繊維を配することで、中わたと表地との相性が改善され、曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性が改善され、湿度移行性が400〜1000g/m2・HRであるという優れた吸放湿性を有することができる。
具体的には、経糸にポリエステル系長繊維且つ緯糸にセルロース系長繊維を用いて製織された裏地織物、又は経糸にセルロース系長繊維且つ緯糸にポリエステル系長繊維を用いて製織された裏地織物、又は経糸と緯糸いずれもセルロース系長繊維を用いて製織された裏地織物を、表裏どちらか片面又は表裏両面に縫合してなる布帛を提供することで、中わたの特性を十分に発揮できる衣料用布帛となる。以上のことから、本発明の布帛はキルティングジャケット、ダウンジャケット、防寒服などの衣料用途に好適に用いられる。
本発明に用いる中わたは、断面形状がW型断面であるポリエステル系短繊維(以下、Aとする)、再生セルロース系短繊維(以下、Bとする)及び合成系短繊維(以下、Cとする)を含むものである。
中わた材の構成繊維であるAとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどのホモポリマー、これらポリマーとのポリエステル共重合体等の繊維形成性を有するポリエステル重合体からなる短繊維が用いられる。短繊維中に、制電剤、難燃剤、耐熱剤、耐光剤、酸化チタン等の添加剤を添加されていても何ら差し支えはない。強度、剛性および耐久性の観点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
15%〜35%):(15%〜35%):(30%〜70%)、更に好ましくは、A:B:C=(20%〜30%):(20%〜30%):(40%〜60%)である。
A及びBの混合重量比率がそれぞれ10%未満であると、曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、又は制電性が低下する傾向にある。更に、保温性または吸放湿性がやや低下する。A又はBの混合重量比率がそれぞれ40%を超えると、制電性及び吸放湿性は問題ないが、曲げ柔軟性及び圧縮柔軟性が低下する傾向にあり、保温性も低下する傾向にある。
異型度が2より小さいと、Aの曲げ応力が大きくなり、中わたの曲げ柔軟性や圧縮柔軟性が低下し、しなやかさやソフト感が得られないものとなり、更に、繊維充填率が0.6%未満となり、十分な保温性が得られにくくなる。
二分の一に減衰するまでの時間である。本発明の中わたは、帯電圧の半減期が30秒以下であることが好ましく、より好ましくは20秒以下、更に好ましくは17秒以下である。半減期が30秒を超えると、例えば衣料の場合は、内衣との摩擦により静電気が発生して着心地が悪いのみならず、埃や花粉等が付着しやすく、衣服の汚れが顕著で、又花粉症を引き起こす原因ともなる。中わたの半減期がこの範囲であると、衣料用布帛としても、充分な制電性を有し、快適な着用感や粉塵付着防止効果が体感できる。
型、の多角形型でも良いし、多葉型、中空型や扁平型、不定形型など任意である。糸繊度は、33〜133dtex、好ましくは56〜111dtexであり、単糸繊度は特に限定されるものではないが0.5〜10d、好ましくは0.6〜6dtexである。この糸は、無撚糸で原糸(フラットヤーン)で用いられることが最も好ましい。しかし、糸の収束性を向上させるために、長繊維糸は軽度の撚り(10〜200T/M程度)やインターレース加工が施されていたり、仮撚りや空気噴射加工等の捲縮嵩高加工処理が施されていてもかまわない。特別な表面効果、触感効果を得る目的で、経糸に強撚した糸を用いることもできる。
Dの形態安定性が高くでき、結果として耐熱性の高い中わたとなる点で、熱接着性成分と熱接着性成分以上の軟化点或いは融点を有する成分からなり、繊維表面の一部或いは全部に熱接着性成分が存在する熱接着性複合繊維を用いることが好ましい。その場合の中わた材中での熱接着性繊維Dの混合重量比率は、A〜Dの繊維成分全体に対して1〜20重量%が好ましく、より好ましくは5〜15重量%である。
該熱接着性繊維Dが1重量%以上であれば、繊維集積層を結合するには十分であり、20重量%以内であれば、柔軟性等にも支障はない。
本発明の中わたは、A、B、C及びDを混綿したウェブ状の繊維集合体を積層して熱処理を施した不織布状の形態のものが好ましい。もちろん不織布でも側地の間に内在された形態であっても良く、目的用途に応じて便宜選択すれば良い。
本発明の中わたに用いる、A、B、C及びDの繊維長は目的用途に応じて便宜選択すればよいが、過度に短いと繊維の絡合性が低下して、カード通過性が悪化することがあるため、繊維長は10mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましい。また過度に長いと開繊性が低下して嵩高性が悪化することがあるため、200mm以下であることが好ましく、100mm以下であることがより好ましい。
本発明における測定方法及び評価方法は以下の通りである。
(1)中わたの糸物性の測定
1)繊度
JIS−L−1015の8−5−1に記載の繊度試験方法(短繊維−重量法)に準拠して行う。
2)繊維長
JIS−L−1015に記載の繊維長試験方法(ステープルダイヤグラム法)に準拠して行う。
1)繊度
JIS−L−1013に記載の繊度試験方法(長繊維−重量法)に準拠して行う。
2)密度
JIS−L−1096に記載の密度試験方法に準拠して行う。
(3)繊維充填率
中わた繊維充填率は次式より算出した。
繊維充填率(%)
=目付け/{(厚み×(比重a×混率a+比重b×混率b+‥‥))}×100 (1)
W型断面に外接する長方形を描き、この長辺Lを短辺Hで割った値を異型度とした。
(5)剛軟度
JIS L−1096 剛軟度試験方法A法(45°カンチレバー法)に準拠して行う。
(6)圧縮剛性の測定
カトーテック(株)製KES−G5圧縮試験機を使用し、中わた試料を面積10cm2の円形表面を持つ銅板間(圧縮速度0.05cm/sec)で圧縮し、圧縮力P=10gf/cm2における 試料の圧縮剛さを測定した。
JIS L−1094 半減期試験方法A法に準拠して行う。
(8)保温性
JIS L−1096 保温性試験方法(冷却法)に準拠して行う。
(9)通気性
JIS−L−1096 通気性試験方法(A法空気量)に準拠して行う。
(10)カバーファクター
織物のカバーファクターは次式より算出した。
カバーファクター=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
但し、DWpは経糸繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/インチ)、DWfは緯糸繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/インチ)である。
所定量の衣料用布帛をサンプリングし、絶乾状態での重量を測定する(絶乾条件は105℃×2時間である)。雰囲気X(20℃×65%RH)及び雰囲気Y(30℃×90%RH)で24時間放置した後の重量を測定する。これらの測定値から、雰囲気Xでの吸湿率は(2)式で求め、雰囲気Yでの吸湿率は(3)式で求めた。又、吸放湿能力(%)は(4)式で求めた。
雰囲気Xの吸湿率(重量%)=(雰囲気Xでの重量―絶乾重量)/絶乾重量×100 (2)
雰囲気Yの吸湿率(重量%)=(雰囲気Yでの重量―絶乾重量)/絶乾重量×100 (3)
吸湿能力(重量%)=(雰囲気Yでの吸湿率)−(雰囲気Xでの吸湿率) (4)
吸湿率は大きい方が吸湿量が多い。又、吸放湿能力は快適性を得るためのドライビングフォースであり、大きい方が良い。
カトーテック(株)製、サーモラボIIを使用し、20℃、65%RH環境下で、30℃の熱板(熱板全体が12cm角、その内、計測用熱板が10cm角、周囲に幅1cmのガード熱板あり)に、アクリル樹脂枠(15cm角、中央に10cm角の穴が有り、厚み5mm、中央の穴にポリエステルモノフィラメント糸を15mm間隔に縦横格子状に張ったもの)をのせ、その上に試料15cm角の裏面(身体側になる面)を熱板側に向けて設置し、更に上から発泡スチロール枠(15cm角、中央に10cm角の穴)を乗せる。発泡スチロール枠の周囲をドラフティングテープ(ニチバン(株)製)で固定し、風速0.3m/secにおいて20分間静置の後、熱板を30℃に保つのに必要な熱量WI(W)を計測した。次に、30℃の熱板(熱板全体が12cm角、その内、計測用熱板が10cm角、周囲に幅1cmのガード熱板あり)の上から9cm角の濾紙を熱板の中央に乗せ、水0.25mlを濾紙全体に含浸させ、アクリル樹脂枠(15cm角、中央に10cm角の穴が有り、厚み5mm、中央の穴にポリエステルモノフィラメント糸を15mm間隔に縦横格子状に張ったもの)を乗せる。その上から15cm角の試料の裏面(身体側になる面)を熱板側に向けて設置し、更に上から発泡スチロール枠(15cm角、中央に10cm角の穴)を乗せる。発泡スチロール枠の周囲をドラフティングテープ(ニチバン(株)製)で固定し、風速0.3m/secにおいて20分間静置の後、熱板を30℃に保つのに必要な熱量WII(W)を計測する。請求項9に記載の布帛の湿度移行量は次式より算出した。
湿度移行量(g/m2・HR)
=(WII−WI)/6.08/1.30×1.36×3600 (5)
Aは繊度1.4dtex、繊維長38mm、Bは繊度1.4dtex、繊維長51mm、Cは繊度1.1dtex、繊維長38mm、Dは繊度1.4dtex、繊維長38mmを、A:B:C:D=30:20:40:10の重量比率で混綿し、サーマルボンド法とケミカルボンド法(スプレー法)を併用した成形方法によって中わたを製造した。
次に経糸に56dtex/30fの銅アンモニアレーヨン長繊維、緯糸に84dtex/45fの銅アンモニアレーヨン長繊維を用いて、経糸密度130本/インチ、緯糸密度82本/インチ、目付65g/m2、製織後の織物幅145cmの平組織の生機を製織した。その後、表1記載の条件でオープンソーパー型連続精練機を用いて精練を行った。引き続き表2記載の条件で染色した後、表3記載の仕上げ加工条件で樹脂加工を行って裏地織物を得た。
上記の裏地織物を中わたの表裏両面に用いて縫合し、キルティング状布帛を作製した。中わたの曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、及びキルティング状布帛の吸放湿性、湿度移行性を評価した。その結果を表7に示す。
実施例1と同様の方法で、A:B:C:D=10:40:40:10の重量比率で混綿し、中わたを得た。
次に経糸に56dtex/30fの銅アンモニアレーヨン長繊維と緯糸に84dtex/36fのポリエチレンテレフタレート長繊維を用いて、経糸密度131本/インチ、緯糸密度82本/インチ、目付63g/m2、生機幅132.0cmの平組織の生機を製織した。その後、表1記載の条件でオープンソーパー型連続精練機を用いて精練を行った。引き続き表4記載の条件で染色した後、表3記載の仕上げ加工条件で樹脂加工を行い裏地織物を得た。
上記の裏地織物を中わたの表裏両面に用いて縫合し、キルティング状布帛を作製した。中わたの曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、及びキルティング状布帛の吸放湿性、湿度移行性を評価した。その結果を表7に示す。
実施例1と同様の方法で、A:B:C:D=40:10:40:10の重量比率で混綿し、中わたを製造した。次に実施例2と同様の方法で裏地織物を得た。
上記の裏地織物を中わたの表裏両面に用いて縫合し、キルティング状布帛を作製した。中わたの曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、及びキルティング状布帛の吸放湿性、湿度移行性を評価した。その結果を表7に示す。
実施例1と同様の方法で、Bとしてビスコースレーヨンの繊度1.4dtex、繊維長51mmを用い、A:B:C:D=0:45:50:5の重量比率で混綿し中わたを製造した。次に実施例2と同様の方法で裏地織物を得た。
上記の裏地織物を中わたの表裏両面に用いて縫合し、キルティング状布帛を作製した。中わたの曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、及びキルティング状布帛の吸放湿性、湿度移行性を評価した。その結果を表7に示す。
実施例1と同様の方法で、A:B:C:D=45:0:50:5の重量比率で混綿し中わたを製造した。次に実施例2と同様の方法で裏地織物を得た。
上記の裏地織物を中わたの表裏両面に用いて縫合し、キルティング状布帛を作製した。中わたの曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、及びキルティング状布帛の吸放湿性、湿度移行性を評価した。その結果を表7に示す。
繊度3.3dtex、繊維長51mmのCを100%用いてニードルパンチ法による成形方法によって中わたを製造した。
次に経糸に56dtex/24fのポリエチレンテレフタレート長繊維、緯糸に84dtex/36fのポリエチレンテレフタレート長繊維を用いて、経糸の密度144本/インチ、緯糸の密度124本/インチ、目付67g/m2、製織後の織物幅131.5cmの平組織の生機を製織した。次に2g/Lの炭酸ソーダと2g/Lのスコアロール(花王(株)社製)を含む水溶液を用いて、液流染色機で130℃×10分の精練を行った。その後、液流染色機により表5記載の条件で染色を行い、還元洗浄を経て染色織物を得た。この染色織物を表6記載の条件で仕上加工を行って裏地織物を得た。
上記の裏地織物を中わたの表裏両面に用いて縫合し、キルティング状布帛を作製した。中わたの曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、及びキルティング状布帛の吸放湿性、湿度移行性を評価した。その結果を表7に示す。
しかし、比較例1は曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、及び保温性に劣るものであり、比較例2及び比較例3は曲げ柔軟性、圧縮柔軟性、保温性、制電性、吸放湿性、湿度移行性の全てにおいて劣るものであった。
Claims (12)
- 上下に織物、中間に中わた材を配し、縫合された布帛であって、該中わたが、断面形状がW型であるポリエステル系短繊維(A)、再生セルロース系短繊維(B)及び合繊系短繊維(C)を含むものであり、該織物の少なくとも片方が、セルロース系長繊維を含有していることを特徴とする衣料用布帛。
- A、B及びCの混合重量比率が、A:B:C=(10%〜40%):(10%〜40%):(20%〜80%)であることを特徴とする請求項1記載の衣料用布帛。
- 前記中わたが、さらに、熱接着性繊維(D)を(A)〜(D)の繊維全体に対し1〜20重量%の混合重量比率で有することを特徴とする請求項1に記載の衣料用布帛。
- 前記中わたの繊維充填率が0.6%〜5%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の衣料用布帛。
- Aの異型度が2〜4であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の衣料用布帛。
- Bが銅アンモニアレーヨン繊維であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の衣料用布帛。
- 前記上下の少なくとも片方の織物において、経糸及び/又は緯糸がセルロース系長繊維であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の衣料用布帛。
- 前記上下の少なくとも片方の織物において、通気性が10〜100cc/cm2/secの範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の衣料用布帛。
- 前記上下の少なくとも片方の織物において、カバーファクターが800〜2000の範囲であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の衣料用布帛。
- 前記セルロース系長繊維が銅アンモニアレーヨン繊維であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の衣料用布帛。
- 前記布帛の湿度移行性が400g/m2・HR以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の衣料用布帛。
- 請求項1〜11に記載の衣料用布帛を1部又は全部に用いることを特徴とする衣料製品。
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