JP2009249696A - 電着塗装システムの管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電着塗装システムにおける水系成分の腐敗を効果的に防止することができ、定期的処理を必要とすることなく電着塗装システムにおける隔膜の性能を良好に保ことができる、電着塗装システムの管理方法を提供すること。
【解決手段】電着槽2、および;電着槽2内に設けられた隔膜34によって分離された極液を保持する隔膜室32を有する隔膜装置40;を有する電着塗装システムにおいて、この電着槽2に収容される電着塗料組成物は、無鉛性カチオン電着塗料組成物であり、この隔膜装置40内の極液に酸が添加され、該極液の電導度が700〜1000μS/cmに調整されている、電着塗装システムの管理方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、無鉛性カチオン電着塗料組成物を用いる電着塗装において有用である電着塗装システムの管理方法に関する。
電着塗装は、その塗装管理の容易さ、および経済性等の高さなどから、塗装分野、特に自動車分野において広く用いられている。カチオン電着塗料組成物はさらに、自動車分野にとどまらず、建材、一般金属製品、電機製品、産業機械などの幅広い分野においても幅広く用いられている。
カチオン電着塗装は、カチオン電着塗料組成物中に被塗物を陰極として浸漬させ、電圧を印加することにより行われ、これにより電着塗膜が析出することとなる。そして電着塗膜の良好な析出を維持するためには、カチオン電着塗料組成物の電導度およびpHを一定範囲に保つ必要がある。そのため、電着槽の内部側壁には、隔膜を有する隔膜装置が設置されており、これによりカチオン電着塗料組成物の電導度およびpHが一定範囲に保たれている。隔膜装置で過剰中和酸イオンをカチオン電着塗料組成物から取り除くことによって、電着槽内のカチオン電着塗料組成物の中和酸濃度を管理することができ、これによりカチオン電着塗料組成物の電導度およびpHを一定範囲に保つことができる。
ところで、近年の環境に対する意識の高まりから、電着塗装の分野においてもまた、環境に対して悪影響を与える鉛イオンの使用量の削減が要求されている。さらに先進国などでは、有害大気汚染物質(HAPs)の使用量は規制される方向に進んでいる。このような状況の下において、電着塗装性能を維持しつつ、電着塗料組成物に含まれる鉛イオンおよび有機溶媒の量を減少させる試みが必要とされている。
これらの鉛イオンおよび有機溶媒は、一般に生物類に対する毒性が高い。一方で、この生物類に対する毒性の高さから、微生物が繁殖するのを抑制する抗菌作用を有する。そのため、電着塗料組成物に含まれるこれらの鉛イオンおよび有機溶媒の含有量を削減することによって、微生物に対する繁殖抑制作用が低下し、電着塗装システムにおいて用いられる水系成分の腐敗および変質が生じるという問題が生じることとなった。電着塗料組成物は水系塗料であり、生物が資化可能な酸を含み、さらに25〜35℃に加熱した状態でクローズド系にて循環されるため、ただでさえ微生物が繁殖し易い環境にある。そしてこの水系成分の腐敗および微生物の繁殖の問題は、電着槽だけではなく、隔膜装置などにおいても同様である。つまり、生物類に対してより毒性が低い、有機溶媒の含有量の低い無鉛性電着塗料組成物を用いることにより、電着塗装システムの水系成分の腐敗および微生物の繁殖が生じやすくなってしまう。
特開2003−200162号公報(特許文献1)には、カチオン電着塗装工程の最終水洗槽より排出される廃水を膜濾過装置にかけ、濾液と濃縮液に分離し、濾液を水洗水として循環使用すると共に濃縮液を電着本槽に戻し、塗料として回収再使用する方法において、廃水およびまたは濾液に抗菌剤およびまたは殺菌剤を連続的あるいは間欠的に添加することを特徴とするカチオン電着塗装廃水の処理方法が記載されている。しかしながらこの処理方法は、最終水洗槽より排出される廃水に対して抗菌剤または殺菌剤を添加する方法であり、その添加対象が本発明とは異なるものである。またこの処理方法は、抗菌剤およびまたは殺菌剤を連続的あるいは間欠的に添加する、つまり定期的に添加する必要がある方法であり、この点においても本発明とは異なるものである。
上記のように、抗菌剤を含む電着塗料組成物などに関する発明は公知である。しかしながら、現状においては、このような抗菌剤を電着塗装システムに用いる場合であっても、塗装システムの槽および配管そして隔膜装置においては、微生物の繁殖、そしてこの微生物の繁殖に伴う、微生物の集合体であるバイオフィルムの発生が確認されている。このように、抗菌剤を用いているにも関わらず電着塗装システムにおいて微生物の繁殖が確認される理由の1つとして、電着塗装システムにおいて、用いられている抗菌剤に対して微生物が耐性を獲得してしまうことが考えられる。このため、抗菌剤を長期間使用することによって、抗菌効果が減少してしまうという問題がある。
特開2000−263044号公報(特許文献2)には、カチオン電着塗装工程の最終水洗槽より排出される廃水を膜濾過用原水とし、pH調整しながら膜分離装置にかけ、濾液と塗料成分を含む濃縮液に分離する方法において、濾液のpHを検出し、かつ、濾液のpHが一定の範囲になるように、該原水に酸を注入することを特徴とする膜濾過原水のpH制御方法が記載されている。また特開2003−342795号公報(特許文献3)には、電着塗装工程における最終水洗槽から排出される塗料を含む洗浄液を回収する塗料回収装置の運転方法であって、最終水洗槽からの洗浄液を膜濾過装置により濾過し、洗浄液に酸を混合して膜濾過装置による濃縮液のpH値を一定範囲内に管理することが記載されている。しかしながらこれらの方法はいずれも、最終水洗槽より排出される廃水の濾液のpHを調節することに関する発明であり、発明の目的が本発明とは異なるものである。
なお、本発明において酸を添加する対象は隔膜装置中の極液である。この極液は、カチオン電着塗料組成物を用いた電着塗装を行う際に電着塗膜の析出に伴って過剰量存在することとなる、中和酸イオンを含む溶液である。そして本発明のように、中和酸イオンを含む酸性溶液中に、あえて酸を添加し、これにより電導度を特定範囲に調整するという処理は、従来技術には見あたらない。
特開2003−200162号公報 特開2000−263044号公報 特開2003−342795号公報
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、電着塗装システムにおける水系成分の腐敗を効果的に防止することができ、定期的処理を必要とすることなく電着塗装システムにおける隔膜の性能を良好に保ことができる、電着塗装システムの管理方法を提供することにある。
本発明は、
電着槽、および
この電着槽内に設けられた、隔膜によって分離された極液を保持する隔膜室、を有する、隔膜装置;
を有する電着塗装システムにおいて、
この電着槽に収容される電着塗料組成物は、無鉛性カチオン電着塗料組成物であり、
この隔膜装置内の極液に酸が添加され、この極液の電導度が700〜1000μS/cmに調整されている、
電着塗装システムの管理方法、を提供するものであり、これにより上記目的が達成される。
上記隔膜装置内の極液中にさらに、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを濃度2〜50ppmとなる量で加えるのが好ましい。
また、上記酸が弱酸であるのが好ましい。
本発明の方法によって、無鉛性カチオン電着塗料組成物のような、環境および生物類に対してより毒性が低い電着塗料組成物を電着塗装に用いる電着塗装システムであっても、隔膜装置中の隔膜分離液(極液)の腐敗を効果的に防止することができる。より詳しくは、電着槽に設けられた隔膜室中に保持される、隔膜によって分離された極液の腐敗を効果的に防止することができ、微生物の繁殖を抑制することができる。また、極液の電導度を一旦700〜1000μS/cmに調整するという非常に簡便な方法によって、微生物の繁殖を長期に渡り抑制することができるため、抗菌剤などの定期的な添加が不要となるという利点がある。さらに、微生物の繁殖およびバイオフィルムの発生による隔膜の目詰まりの発生を防ぐことができるため、隔膜室に設けられた隔膜の性能を良好に保つことができ、そしてカチオン電着塗料組成物の電導度およびpHを良好な範囲に保ことができるため、電着塗膜の良好な析出を維持することができる。
本発明は、
電着槽、および
この電着槽内に設けられた、隔膜によって分離された極液を保持する隔膜室、を有する、隔膜装置;
を有する電着塗装システムにおいて、
この電着槽に収容される電着塗料組成物は、無鉛性カチオン電着塗料組成物であり、
この隔膜装置内の極液に酸が添加され、極液の電導度が700〜1000μS/cmに調整されている、
電着塗装システムの管理方法に関する。
電着槽
本発明において、電着塗装システムにおける電着槽の形状などは特に限定されるものではなく、例えば電着塗装において当業者に通常用いられる、カチオン電着塗料組成物を収容する電着槽をそのまま用いることができる。
隔膜装置
カチオン電着塗装は、カチオン電着塗料組成物中に被塗物を陰極として浸漬させ電圧を印加することによって、アミン変性エポキシ樹脂、硬化剤および必要に応じた顔料などから構成されるカチオン性塗料樹脂粒子が電着塗膜として被塗物上に析出する塗装方法である。そしてこのカチオン性塗料樹脂粒子が析出する一方で、カチオン電着塗料組成物中でカチオン性塗料樹脂粒子の分散安定性を維持してきた中和酸イオンは陽極側に過剰量存在することとなる。一方、電着塗膜の良好な析出を維持するためには、カチオン電着塗料組成物の電導度およびpHを一定範囲に保つ必要がある。そのため、電着槽の内部側壁には、隔膜を有する隔膜装置が設置されており、これによりカチオン電着塗料組成物の電導度およびpHが一定範囲に保たれている。隔膜装置で過剰中和酸イオンをカチオン電着塗料組成物から取り除くことによって、電着槽内のカチオン電着塗料組成物の中和酸濃度を管理することができ、これによりカチオン電着塗料組成物の電導度およびpHを一定範囲に保つことができる。
このように隔膜装置は、カチオン電着塗料組成物の電導度およびpHを一定範囲に保つための装置である。図1は隔膜装置の構造の概略図である。電着塗装によって発生した過剰中和酸イオンは、隔膜装置40において、イオン交換膜からなる隔膜34を介して選択的に隔膜室32に導かれ分離される。こうして分離された、過剰中和酸イオンなどを含む隔膜分離液(以下「極液」という)は、次いで極液槽31に送られる。こうして送られた極液は、この極液槽31において純水などが添加され、これにより中和酸イオン濃度が電着塗装において最適な濃度になるように調節される。こうして調節された極液は、ポンプ38を介して再び隔膜室32内に戻される。これによって、電着槽2内のカチオン電着塗料組成物の中和酸濃度を管理することができ、カチオン電着塗料組成物の電導度およびpHが一定範囲に保たれることとなる。
このような隔膜装置40において、現状においては、隔膜34を有する隔膜室32、極液槽31およびこれらを連結する配管において、極液の腐敗、微生物の繁殖、そしてこの微生物の繁殖に伴う、微生物の集合体であるバイオフィルムの発生が確認されている。そしてこの隔膜装置においては、例えば抗菌剤を含むカチオン電着塗料組成物を用いる場合であってもバイオフィルムが発生することが確認されている。その理由として、カチオン電着塗料組成物に含まれる抗菌剤は隔膜を通過しないため、隔膜によって分離された極液は抗菌剤を含まず、そのため上記部分においてバイオフィルムが発生することとなると考えられる。そして隔膜装置中においても特に、隔膜室32における隔膜34上にバイオフィルムが発生すると、隔膜34の目詰まりが生じることとなり、この目詰まりの発生によりカチオン電着塗料組成物中に存在する過剰中和酸イオンの分離性能が著しく劣ることとなる。なお本明細書における極液(水系成分)の「腐敗」とは、微生物(バクテリア、菌類、藻類など)の繁殖及びこれらの活動に伴う水系成分の変質である。このような腐敗は、微生物が繁殖し、また微生物の死骸が堆積することによる、バイオフィルムの発生、そして水系成分の性質の変化による水質の変化、例えば水系成分に含まれる有機酸をバクテリアが消化することに起因するpH変化などをもたらすこととなる。
本発明においては、このような隔膜装置内の極液に酸が添加され、極液の電導度が700〜1000μS/cmに調整されていることを特徴とする。このように本発明においては、上記および図1に示される通り、カチオン電着塗料組成物を用いた電着塗装を行う際に電着塗膜の析出に伴って過剰量存在することとなる、中和酸イオンを含む酸性溶液である極液に、あえて酸を添加することを特徴とする発明である。そしてこれにより、無鉛性カチオン電着塗料組成物のような、環境および生物類に対してより毒性が低い電着塗料組成物を電着塗装に用いる電着塗装システムであっても、隔膜装置中の隔膜分離液(極液)の腐敗を効果的に防止することができる。
極液に添加する酸は特に限定されず、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸を用いることができる。酸は弱酸であることが好ましく、カチオン電着塗料組成物の調整に用いる中和剤と同一の酸であることがより好ましい。強酸を用いた場合、ラインが停止した際などに極液が隔膜室から塗料側へ移行すると塗料中の樹脂が凝集するおそれがあるからである。また、強酸はわずかな添加量で電導度が大きく変動するため、本発明においては弱酸を用いるのが好ましく、中でも中和剤として一般的に用いられ得る酢酸を用いるのが特に好ましい。
上記の通り極液は強い酸性溶液であるため、理論的には腐敗が生じ難いと考えられる一方で、実際の電着塗装システムにおいては、上記の通り極液の腐敗、そして微生物の集合体であるバイオフィルムの発生が確認されている。このように極液の腐敗が生じる理由として、何らかの理由によりpHの上昇が一旦生じた場合、微生物の繁殖が始まり隔膜上にバイオフィルムが形成され、そしてこのバイオフィルムの発生により隔膜の目詰まりが生じ、中和酸分離性能が著しく低下してしまうことによって、極液の酸濃度が上昇せず、これにより極液の腐敗および微生物の繁殖がさらに進行してしまうことが考えられる。
隔膜装置を有する一般的な電着塗装システムにおいて、隔膜装置中の極液の濃度は、電導度で表すと一般に500μS/cm程度である。これに対して本発明は、中和酸イオンを含む酸性溶液である極液にあえて酸を添加することによって、極液の電導度は700〜1000μS/cmと、従来の極液と比較してより酸性に調整されている。そして本発明においては、極液の電導度を一旦上記範囲に調整するのみによって、隔膜上のバイオフィルム形成を効果的に防止することができ、そして極液中における微生物の繁殖を長期に渡り抑制することができるという利点を有する。これにより、抗菌剤などの定期的な添加が不要となり、そして微生物の繁殖による隔膜の目詰まりの発生を防ぐことができるため、電着槽中の隔膜室に設けられた隔膜の性能を良好に保つことができ、カチオン電着塗料組成物の電導度およびpHを良好な範囲に保ことができるため、電着塗膜の良好な析出を維持することができる。極液の電導度が700μS/cm未満である場合は、極液における微生物の繁殖を有効に防止することができない。また極液の電導度が1000μS/cmを超える場合は、酸濃度が高いことによる陽極電極の腐食が生じてしまう。なお極液の電導度は、市販の導電率計を使用して測定することができる。
本発明の方法においては、極液中に5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンをさらに加えてもよい。5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを濃度2〜50ppmとなる量でさらに加えることによって、隔膜装置中の極液の腐敗および微生物の繁殖をより有効に防止することができる。5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを添加する方法として、例えば、極液槽31内の極液に添加する方法、そして隔膜室32内の極液に添加する方法などが挙げられる。
なお5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを用いる場合は、この5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンは水溶液中における安定性が低いという問題がある。そのため、隔膜装置における5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンの添加方法として、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび安息香酸を含有する固形錠剤の形態で極液中に添加されるのがより好ましい。ここで1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンは、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを包接する包接化合物(ホスト化合物)として作用する。1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンを用いて5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを包接することによって、一定量の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを長期にわたって徐々に放出させることができる。また安息香酸は、包接された5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを、錠剤状に成型するためのバインダーとして作用する。そしてこのような5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび安息香酸を含有する固形錠剤の形態で添加されることによって、一定量の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが、固形錠剤から長期にわたって徐々に放出することとなる。これにより、極液などの水系成分の腐敗およびこの腐敗によるバイオフィルムの発生を、より有効に防止することができる。このような固形錠剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを安定に保存することができ、そして5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンの添加が容易となるなどの利点も有している。市販の固形錠剤として、たとえばベストサイド−CT錠(日本曹達株式会社製)がある。
無鉛性カチオン電着塗料組成物
本発明の方法において、電着槽に収容される電着塗料組成物は、無鉛性カチオン電着塗料組成物である。本発明においては、無鉛性カチオン電着塗料組成物のような、環境および生物類に対してより毒性が低い、つまり極液などにおいて微生物などが繁殖する恐れがある電着塗料組成物用いる場合であっても、極液の微生物繁殖を抑制することができるため、電着槽中の隔膜室に設けられた隔膜の性能を良好に保つことができ、カチオン電着塗料組成物の電導度およびpHを良好な範囲に保ことができるため、電着塗膜の良好な析出を維持することができる。無鉛性カチオン電着塗料組成物は、アミン変性エポキシ樹脂、硬化剤および必要に応じて顔料や添加剤を含むものが挙げられる。以下、それぞれの成分について説明する。
アミン変性エポキシ樹脂
アミン変性エポキシ樹脂は、電着塗料組成物において一般に使用されるアミンで変性されたエポキシ樹脂を特に制限なく用いることができる。アミン変性エポキシ樹脂として、当業者に公知のアミン変性エポキシ樹脂および市販のエポキシ樹脂をアミン変性したものなどを使用することができる。
好ましいアミン変性エポキシ樹脂は、樹脂骨格中のオキシラン環を有機アミン化合物で変性して得られるアミン変性エポキシ樹脂である。一般に、アミン変性エポキシ樹脂は、出発原料樹脂分子内のオキシラン環を1級アミン、2級アミンあるいは3級アミンおよび/またはその酸塩等のアミン類との反応によって開環して製造される。出発原料樹脂の典型例は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等の多環式フェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成物であるポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂などである。また他の出発原料樹脂の例として、特開平5−306327号公報に記載され公知であるオキサゾリドン環含有エポキシ樹脂を挙げることができる。これらのエポキシ樹脂は、ジイソシアネート化合物、またはジイソシアネート化合物のNCO基をメタノール、エタノール等の低級アルコールでブロックして得られたビスウレタン化合物と、エピクロルヒドリンとの反応によって得られるものである。
上記出発原料樹脂は、必要に応じて、アミン類によるオキシラン環の開環反応の前に、2官能性のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ビスフェノール類、2塩基性カルボン酸等により鎖延長して用いることができる。
また、アミン類によるオキシラン環の開環反応の前に、分子量またはアミン当量の調節、熱フロー性の改良等を目的として、一部のオキシラン環に対して2−エチルヘキサノール、ノニルフェノール、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルなどのモノヒドロキシ化合物を付加して用いることもできる。
オキシラン環を開環し、アミノ基を導入する際に使用することができるアミン類の例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンなどの1級アミン、2級アミンまたは3級アミンおよび/もしくはその酸塩を挙げることができる。また、アミノエチルエタノールアミンメチルイソブチルケチミンなどのケチミンブロック1級アミノ基含有2級アミン、ジエチレントリアミンジケチミンも使用することができる。これらのアミン類は、全てのオキシラン環を開環させるために、オキシラン環に対して少なくとも当量で反応させる必要がある。
上記アミン変性エポキシ樹脂の数平均分子量は1,500〜5,000の範囲であるのが好ましく、1,600〜3,000の範囲であるのがより好ましい。数平均分子量が1,500未満の場合は、硬化形成塗膜の耐溶剤性および耐食性等の物性が劣ることがある。また5,000を超える場合は、樹脂溶液の粘度制御が難しく合成が困難となるおそれがあり、さらに得られた樹脂の乳化分散等の操作上ハンドリングが困難となることがある。さらに高粘度であるがゆえに加熱、硬化時のフロー性が悪く、塗膜外観を損ねる場合がある。
上記アミン変性エポキシ樹脂は、ヒドロキシル価が50〜250mmol/100gの範囲となるように分子設計することが好ましい。ヒドロキシル価が50mmol/100g未満では塗腹の硬化不良を招くおそれがある。また250mmol/100gを超えると硬化後に塗膜中に過剰の水酸基が残存し、その結果、耐水性が低下することがある。
また、上記アミン変性エポキシ樹脂は、アミン価が40〜150mmol/100gの範囲となるように分子設計することが好ましい。アミン価が40mmol/100g未満では下記で詳説する酸処理による水媒体中での乳化分散不良を招くおそれがある。また150mmol/100gを超えると硬化後に塗膜中に過剰のアミノ基が残存し、その結果、耐水性が低下することがある。
ブロックイソシアネート硬化剤
カチオン電着塗料組成物には、ポリイソシアネートをブロック剤でブロックして得られるブロックイソシアネート硬化剤が含まれる。ここでポリイソシアネートとは、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物をいう。ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系および芳香族−脂肪族系等のうちのいずれのものであってもよい。
ポリイソシアネートの具体例には、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、p−フェニレンジイソシアネート、およびナフタレンジイソシアネート等のような芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、およびリジンジイソシアネート等のような炭素数3〜12の脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート、および1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(水添XDI)、水添TDI、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(ノルボルナンジイソシアネートとも称される。)等のような炭素数5〜18の脂環式ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート(XDI)、およびテトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等のような芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート;これらのジイソシアネートの変性物(ウレタン化物、カーボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、ビューレットおよび/またはイソシアヌレート変性物);等があげられる。これらは、単独で用いてもよく、または2種以上を併用してもよい。
ポリイソシアネートをエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどの多価アルコールとNCO/OH比2以上で反応させて得られる付加体ないしプレポリマーもブロックイソシアネート硬化剤として使用してよい。
脂肪族ポリイソシアネートまたは脂環式ポリイソシアネートの好ましい具体例には、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添TDI、水添MDI、水添XDI、IPDI、ノルボルナンジイソシアネート、それらの二量体(ビウレット)、三量体(イソシアヌレート)等が挙げられる。
ブロック剤は、ポリイソシアネート基に付加し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると遊離のイソシアネート基を再生し得るものである。ブロック剤としては、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタムおよびβ−プロピオラクタムなどのラクタム系ブロック剤、およびホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシム系ブロック剤などが、好ましく用いられる。
顔料
本発明で用いられる電着塗料組成物は、通常用いられる顔料を含んでもよい。使用できる顔料の例としては、通常使用される無機顔料、例えば、チタンホワイト、カーボンブラックおよびベンガラのような着色顔料;カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカおよびクレーのような体質顔料;リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウムおよびリンモリブデン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛のような防錆顔料等、が挙げられる。
顔料は、一般に、電着塗料組成物の全固形分の1〜35質量%、好ましくは10〜30質量%を占める量で電着塗料組成物に含有される。
顔料分散ペースト
顔料を電着塗料の成分として用いる場合、一般に顔料を顔料分散樹脂と呼ばれる樹脂と共に予め高濃度で水性媒体に分散させてペースト状にする。顔料は粉体状であるため、電着塗料組成物で用いる低濃度均一状態に一工程で分散させるのは困難だからである。一般にこのようなペーストを顔料分散ペーストという。
顔料分散ペーストは、顔料を顔料分散樹脂と共に水性媒体中に分散させて調製する。顔料分散樹脂としては、一般に、カチオン性またはノニオン性の低分子量界面活性剤や4級アンモニウム基および/または3級スルホニウム基を有する変性エポキシ樹脂等のようなカチオン性重合体を用いる。水性媒体としてはイオン交換水や少量のアルコール類を含む水等を用いる。一般に、顔料分散樹脂は5〜40質量部、顔料は10〜30質量部の固形分比で用いる。
上記顔料分散用樹脂および顔料を、樹脂固形分100質量部に対し10〜1000質量部混合した後、その混合物中の顔料の粒径が所定の均一な粒径となるまで、ボールミルやサンドグラインドミル等の通常の分散装置を用いて分散させて、顔料分散ペーストを得る。
電着塗料組成物の調製
電着塗料組成物は、アミン変性エポキシ樹脂、硬化剤、および顔料分散ペーストを水性媒体中に分散することによって調製される。また、通常、水性媒体にはアミン変性エポキシ樹脂の分散性を向上させるために中和剤を含有させる。中和剤は塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸である。その量は少なくとも20%、好ましくは30〜60%の中和率を達成する量である。
硬化剤の量は、硬化時にアミン変性エポキシ樹脂中の1級、2級または/および3級アミノ基、水酸基等の活性水素含有官能基と反応して良好な硬化塗膜を与えるのに十分でなければならず、一般にアミン変性エポキシ樹脂の硬化剤に対する固形分質量比で表して一般に90/10〜50/50、好ましくは80/20〜65/35の範囲である。
電着塗料は、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、通常のウレタン開裂触媒を含むことができる。その量はブロックポリイソシアネート化合物の0.1〜5質量%とすることが好ましい。本発明で用いられるカチオン電着塗料組成物は無鉛性であるため、これらの触媒においても鉛を実質的に含まないものを用いるのが好ましい。
電着塗料は、水混和性有機溶剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、および顔料などの常用の塗料用添加剤を含むことができる。
電着塗装方法
電着塗料組成物を用いて電着塗装を行う場合の被塗物は、予め、浸漬、スプレー方法等によりリン酸亜鉛処理等の表面処理の施された導体であることがより好ましい。また、導体とは、電着塗装を行うに当り、陰極になり得るものであれば特に制限はない。被塗物として、金属基材が好ましい。
電着が実施される条件は一般的に他の型の電着塗装に用いられるものと同様である。印加電圧は大きく変化してもよく、1ボルト〜数百ボルトの範囲であってよい。電流密度は通常約10アンペア/m2〜160アンペア/m2であり、電着中に減少する傾向にある。
本発明の電着塗装方法によって電着した後、電着塗膜を昇温下にて通常の方法、例えば焼付炉中、焼成オーブン中あるいは赤外ヒートランプで焼付ける。焼付け温度は変化してもよいが、通常約160℃〜180℃である。本発明の電着塗装方法によって塗装された塗装物は、水洗の後、乾燥、焼付けされることによって、硬化電着塗膜が形成され、これにより塗装工程が完了する。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」および「%」は、ことわりのない限り、重量基準による。
実施例1
図1に模式的に示される、電着槽および隔膜装置を有する電着塗装システムにおいて、過酸化水素2%を含むシステム洗浄液を用いて、電着槽および隔膜装置の洗浄を行い、バイオフィルムを取り除く洗浄を行った。
こうして電着塗装システムの洗浄を行った後、カチオン電着塗料組成物として、無鉛性カチオン電着塗料組成物(パワーニックス330)、日本ペイント社製)20m3を電着槽に入れた。一方、隔膜装置を純水で満たし、次いで酢酸を加えて、極液の電導度が700μS/cmとなるように調整した。次いで、電着塗装システムを稼働させた。
実施例2
実施例1と同様にして電着塗装システムを稼働させる際に、さらに固形錠剤としてベストサイド−CT錠(日本曹達株式会社製、50g、有効成分15%)1個を、ナイロンメッシュ布に包み、これを隔膜装置内の極液中(図2中の極液層(31))に吊り下げた。このように極液層(31)に固形錠剤を吊り下げることによって、極液中に、18ppm程度の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが長期間にわたって徐々に放出されることとなった。
実施例3
極液の電導度が800μS/cmとなるように調整したこと以外は、実施例1と同様に行った。
実施例4
極液の電導度が900μS/cmとなるように調整したこと以外は、実施例1と同様に行った。
実施例5
極液の電導度が1000μS/cmとなるように調整したこと以外は、実施例1と同様に行った。
比較例1
極液の電導度が650μS/cmとなるように調整したこと以外は、実施例1と同様に行った。
比較例2
極液の電導度が650μS/cmとなるように調整したこと以外は、実施例2と同様に行った。
比較例3
極液の電導度が600μS/cmとなるように調整したこと以外は、実施例1と同様に行った。
比較例4
極液の電導度が1100μS/cmとなるように調整したこと以外は、実施例1と同様に行った。
上記実施例および比較例について、下記評価を行った。
微生物検査
実施例および比較例における電着塗装システム稼働開始から30日経過した時点において、極液を極液槽から採取し、各水系成分に含まれる微生物を検査した。微生物の検査はサンアイバイオチェッカーM(三愛石油会社株式会社製、カビ用)を用いて行った。サンアイバイオチェッカーM付属の対照表と比較して評価した結果を下記表1に示す。なお微生物検査の基準は以下の通りである。
○:カビの発生が確認されない
△:軽度汚染
×:中度汚染
××:高度汚染
バイオフィルム発生の有無
隔膜室中の極液におけるバイオフィルムおよび藻状の微生物の発生について、下記基準で目視評価を行った。
○:バイオフィルムおよび藻状の微生物の発生が全く確認されない
△:藻状の微生物の発生が確認される
×:バイオフィルムおよび藻状の微生物の発生が確認される
××:多量のバイオフィルムおよび藻状の微生物の発生が確認される
陽極電極腐食性試験
ガラスビーカーに極液を約300mL入れ、SUS316のテストピース(幅20mm、長さ60mm、厚さ3mm)を陽極に、SUS304の金属タワシを陰極にセットした。極温度を28〜30℃に調整した後、50mAの定電流により120時間電解した(印加電圧20〜35V)。陽極に接続した極板(テストピース)を純水洗し、腐食状態を観察した。
○:腐食発生は確認されない
×:腐食発生が確認される
Figure 2009249696
上記表に示される通り、最初に極液の電導度を700〜1000μS/cmに調整した実施例1〜5においてはいずれも、長期に渡り極液中におけるバイオフィルムおよび藻状の微生物の発生を防止でき、隔膜表面の目詰まりを防ぐことができたことが確認された。一方、極液の電導度が700未満であった比較例1および3においては、電着システム稼働後に、バイオフィルムまたは藻状の微生物の発生が確認された。極液の電導度が700未満であり、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを添加した比較例2においては、バイオフィルムまたは藻状の微生物の発生は低減されたものの、実施例のものと比べると劣るものであった。また極液の電導度が1000を超える比較例4では、陽極電極の腐食が生じたことが確認された。
本発明の方法によって、無鉛性カチオン電着塗料組成物のような、環境および生物類に対してより毒性が低い電着塗料組成物を電着塗装に用いる電着塗装システムであっても、隔膜装置中の極液の腐敗を長期に渡り効果的に防止することができる。本発明の方法は、ランニングコストなどの経済性に優れ、そして電着塗装において鉛化合物の使用量を削減することができるため、環境面においても優れるものである。
電着塗装システムにおける隔膜装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
2…電着槽、
15…被塗物、
31…極液槽、
32…隔膜室、
34…隔膜、
36…電極、
38…ポンプ、
40…隔膜装置。

Claims (3)

  1. 電着槽、および
    該電着槽内に設けられた、隔膜によって分離された極液を保持する隔膜室、を有する、隔膜装置;
    を有する電着塗装システムにおいて、
    該電着槽に収容される電着塗料組成物は、無鉛性カチオン電着塗料組成物であり、
    該隔膜装置内の極液に酸が添加され、該極液の電導度が700〜1000μS/cmに調整されている、
    電着塗装システムの管理方法。
  2. 前記隔膜装置内の極液中にさらに、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを濃度2〜50ppmとなる量で加える、
    請求項1記載の電着塗装システムの管理方法。
  3. 前記酸が弱酸である、請求項1または2記載の電着塗装システムの管理方法。
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