JP2009249645A - 皮膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べ、厚い皮膜を形成しやすい皮膜の製造方法を提供すること。
【解決手段】表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末の表面の酸化物を減少させるまたは除去する工程と、酸化物を減少させたまたは除去した皮膜原料粉末を被覆対象物に衝突させて皮膜を形成する工程とを有する皮膜の製造方法とする。皮膜の形成に際しては、コールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法を好適に用いることができる。表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末としては、水アトマイズ粉末を好適に用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膜の製造方法に関するものである。
皮膜は、その性質により、耐摩耗性、耐食性、耐熱性などの機能向上や装飾などの各種の用途に利用されている。
この種の皮膜の製法の一つとして、溶射法が広く知られている。溶射法は、一般に、溶射材料を、加熱により溶融もしくは軟化させ、微粒子状にして加速し、基材等の表面に噴射・衝突させて粒子を付着・積層させることによって皮膜を製造する方法である。
溶射法としては、例えば、酸素・アセチレン混合ガスの燃焼炎などのようなガス炎を溶射熱源に利用するフレーム溶射法や、電気エネルギーを用いたアーク溶射法や、プラズマ溶射法等が知られている。
このうち、フレーム溶射法としては、燃料の燃焼に高圧酸素を使用するHVOF(High Velocity Oxygen Fuel)法、上記高圧酸素に代えて圧縮空気を使用するHVAF(High Velocity Aero Fuel)法などの高速フレーム溶射法などがある。高速フレーム溶射法は、溶射粉末を高速で基材に噴射・衝突させることができるため、緻密で密着力の高い皮膜を形成できる方法とされている。
最近では、非特許文献1に記載されるように、新しい溶射プロセスの1つとして、コールドスプレー法が注目されている。コールドスプレー法は、材料粉末の融点または軟化温度よりも低い温度のガスを高速流にし、そのガス流中に材料粒子を投入し加速させ、固相状態のまま基材に衝突させて皮膜を形成する方法である。このコールドスプレー法は、従来の溶射法に比べて、緻密で酸化物の増加量が非常に少ない皮膜の製造方法である。
榊 和彦、「コールドスプレーの概要ならびにその軽金属皮膜」、軽金属、第56巻、第7号(2006)、p.376−385
しかしながら、上述した皮膜の製造方法を用いても、皮膜原料粉末の種類によっては、比較的厚い皮膜を形成することができない場合があることが判明した。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、従来に比べ、厚い皮膜を形成しやすい皮膜の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者らは、種々の実験を積み重ね、鋭意検討した結果、皮膜原料粉末の表面に酸化物が存在すると、皮膜原料粉末の塑性変形が妨げられ、基材等への皮膜形成が阻害されるのではないかとの知見を得るに至った。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、本発明に係る皮膜の製造方法は、表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末の表面の酸化物を減少させるまたは除去する工程と、上記酸化物を減少させたまたは除去した皮膜原料粉末を被覆対象物に衝突させて皮膜を形成する工程とを有することを要旨とする。
ここで、上記皮膜の形成に際しては、コールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法を用いることが好ましい。
また、上記表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末は、水アトマイズ粉末であることが好ましい。
また、上記酸化物の減少または除去は、水素還元処理または酸洗処理によることが好ましい。
本発明に係る皮膜の製造方法では、皮膜原料粉末の表面の酸化物を減少させるまたは除去し、酸化物を減少させたまたは除去した皮膜原料粉末を被覆対象物に衝突させて皮膜を形成する。
そのため、表面に酸化物が相対的に厚く形成されている皮膜原料粉末を被覆対象物に衝突させて皮膜を形成する従来の製法に比較して、厚い皮膜を形成しやすくなるといった利点がある。
これは、粒子表面の酸化物を予め減少ないしは除去することで、衝突時に皮膜原料粉末が塑性変形しやすくなり、機械的噛み合いや塑性流動を伴う塑性変形等が生じやすくなり、皮膜が付着・積層しやすくなるためであると考えられる。
また、上記製造方法によれば、酸化物の含有量が少なく、緻密な皮膜を得ることができる。
ここで、コールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法は、皮膜原料粉末を溶融させずに、固相状態のまま被覆対象物に衝突させる方法である。そのため、皮膜原料粉末が塑性変形し難い。それ故、表面に酸化物が形成されたままの皮膜原料粉末を用いた場合には、特に厚膜化(例えば、20μm以上)が難しかった。
ところが、上記製造方法によれば、皮膜の形成にコールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法を用いた場合であっても、比較的簡単に厚い皮膜を形成することが可能になる。
また、表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末として、水アトマイズ粉末を用いた場合、水アトマイズ粉末は、比較的低廉な原料粉末であるので、比較的低コストで厚い皮膜を製造することが可能になる。また、1〜100μm程度の粒度範囲の粉末を準備しやすい利点もある。
また、上記酸化物の減少または除去を水素還元処理または酸洗処理により行った場合には、比較的簡便に粉末表面の酸化物を減少させるまたは除去することが可能になる。作業上の簡便さを考慮すると、水素還元処理を行うことが望ましい。
また、上記皮膜原料粉末が磁性材料よりなる場合には、比較的厚い磁性皮膜を得ることが可能になる。
以下、本発明の一実施形態に係る皮膜の製造方法(以下、「本製造方法」ということがある。)について詳細に説明する。
本製造方法は、基本的には、以下の工程(1)、工程(2)を有している。以下、各工程について順に説明する。
(1)表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末の表面の酸化物を減少させるまたは除去する工程
工程(1)では、皮膜原料粉末の表面の酸化物を減少させる、または、酸化物を除去する。
ここで、工程(1)で使用する皮膜原料粉末は、表面に酸化物が形成されている。表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末の準備は、表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末を自ら製造することによっても良いし、他から上記皮膜原料粉末の供給を受けても良い。
上記皮膜原料粉末は、製造する皮膜の用途、機能などに応じた皮膜構成材料よりなる粉末であり、その表面には主として皮膜構成材料が酸化されて形成された酸化物が形成されている。
皮膜構成材料としては、具体的には、例えば、Fe、Cu、Al、Cr、Ni、Mo、Nbなどの金属、これらの合金、金属間化合物などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
また、皮膜を磁性皮膜とする場合には、皮膜構成材料として、Fe、Fe−Si系合金、Fe−Cr系合金などの磁性材料を選択すれば良い。
なお、準備する皮膜原料粉末は、1種から構成されていても良いし、2種以上の異なる皮膜原料粉末の混合物から構成されていても良い。
また、皮膜原料粉末の表面に存在する酸化物は、オージェ分析法などにより、粉末表面から中心部深さ方向の皮膜構成元素、O(酸素)の濃度分布などを測定することにより調べることが可能である。
表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末としては、上述した皮膜構成材料を用いた水アトマイズ粉末、機械的粉砕粉末、酸化性雰囲気中にて製造または暴露された粉末などを例示することができる。
上記皮膜原料粉末の平均粒径は、細か過ぎると粉末の送給性が劣化し、また、粗過ぎるとガス中で高速に加速し難くなるなどの観点から、好ましくは、1〜100μm、より好ましくは、5〜30μmの範囲内にあると良い。
なお、上記平均粒径は、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)を用いて測定される重量平均粒径(D50)の値である。
上記工程(1)にいう「減少」は、本発明の目的を達成できる範囲内で、当初準備した皮膜原料粉末に比べて、酸化物が少なくなっていれば良い。また、上記工程(1)にいう「除去」は、粉末表面に酸化物が実質的にない状態になっていれば良い。「減少」または「除去」の何れを選択するかは、粉末表面に形成されている酸化物層の厚み、生産性、製造コストなどを考慮して決定することができる。
工程(1)では、皮膜を厚膜化する確実性が高まるなどの観点から、皮膜原料粉末の表面の酸化物を実質的に除去することが好ましい。
酸化物を減少させるまたは除去する具体的な方法としては、表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末を、還元処理する、酸洗処理する、プラズマ等を照射し除去するなどの方法を例示することができる。好ましくは、比較的簡便に酸化物を減少・除去できる、ドライプロセスであるなどの観点から、還元処理、より好ましくは、水素還元処理を用いると良い。
上述した処理は、1回または2回以上行っても良い。また、異なる処理を組み合わせて行っても良い。例えば、少なくとも1回以上水素還元処理を行い、続けて酸洗処理を組み合わせて行っても良い。また、皮膜原料粉末が磁性材料である場合、粉末内に蓄積された歪を取るために、水素還元処理の前後にアルゴン、真空中での熱処理を組み合わせても良い。
なお、各処理条件は、酸化物の量や種類、皮膜構成材料の種類などに応じて最適な条件を選択すれば良い。
(2)酸化物を減少させたまたは除去した皮膜原料粉末を被覆対象物に衝突させて皮膜を形成する工程
工程(2)では、工程(1)にて得られた、酸化物を減少させたまたは除去した皮膜原料粉末を用いて皮膜を形成する。
皮膜形成にあたっては、皮膜を被覆する被覆対象物に上記皮膜原料粉末を衝突させ、上記皮膜原料粉末を付着・積層させる。
皮膜形成手法としては、コールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法などを適用することができる。好ましくは、コールドスプレー法であると良い。
とりわけ、コールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法では、皮膜原料粉末の融点または軟化温度よりも低い温度のガスを高速流にし、その流れ中に皮膜原料粒子を投入し加速させ、固相状態のままで被覆対象物に衝突させることになる。そのため、コールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法は、皮膜原料粒子が溶融しないため、被覆対象物上で凝固収縮が起こらないので、被覆対象物に変形が生じない場合は、皮膜原料粒子の被覆対象物衝突時に生じる塑性変形に起因した圧縮応力が皮膜に残留し、プラズマ溶射法等のように皮膜原料粒子を溶融させると粒子の凝固収縮によって生じる引張応力が皮膜に残存する場合に比較して、厚い皮膜を形成しやすい。つまり、高速フレーム溶射法における「圧縮応力」は、被覆対象物からの剥離に対し、プラズマ溶射法等で生じる「引張応力」よりも影響を受け難い。
本製法においてコールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法を適用した場合は、成膜中に酸化され難いため膜の酸素含有量は低くなり、低酸素化が可能となる。よって、コールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法を適用した場合には、低酸素化を可能としつつ、比較的厚い皮膜を形成することができる。
上述したコールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法の条件は、酸化物層の厚みや、皮膜構成材料の種類などに応じて最適な条件を選択すれば良い。
なお、上記被覆対象物は、基板等の平面形状、棒材、管材等の曲面形状など、その形状は特に限定されるものではない。また、被覆対象物の材質も、各種金属材料、セラミックス、Si、ガラス、プラスチックなどを用いることができる。
上記上述した工程(2)は、1回または2回以上行っても良い。例えば、コールドスプレー法を1回のみ行っても良いし、コールドスプレー法の後、続けて同じコールドスプレー法を行っても良い。なお、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法においても同様である。
以下、本発明を実施例を用いてより具体的に説明する。
1.皮膜原料粉末表面の酸化物を減少させるまたは除去する
先ず、表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末として、水アトマイズ粉末を、以下の手順により準備した。
すなわち、表1に示した各合金組成を有する合金溶湯を高圧水にて噴霧することにより、各種の合金組成を有する水アトマイズ粉末を作製した。通常、水アトマイズ粉末は、その製法に起因して粉末表面に酸化物が形成される。実際に、得られた実施例1の水アトマイズ粉末について、オージェ分析法により粉末表面からのFe、Oのプロファイルを測定したところ、粉末表面にFe系酸化物層の存在が確認された。
なお、得られた各水アトマイズ粉末について、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)により測定した重量平均粒径(D50)は、表1に示した通りであった。
次に、得られた各水アトマイズ粉末を950℃で3時間かけて水素還元処理した。水素還元処理後の実施例1の水アトマイズ粉末について、オージェ分析法により粉末表面からのFe、Oのプロファイルを測定したところ、Fe系酸化物が減少しており、粉末表面の酸化物層が実質的に除去されていることが確認された。
2.皮膜の形成
水素還元処理後の各水アトマイズ粉末を用いたコールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法により、基板(4mmAl板)上に各皮膜(300mm×100mmの面積)を形成した。なお、水素還元処理を施していない水アトマイズ粉末を用いたコールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法により、基板上に皮膜を形成し、これを比較対象とした。
この際、窒素ガス、圧縮空気およびヘリウムガスを使用したコールドスプレー条件は、以下の通りとした。
ガス流量 :400L/min
ガス温度 :315℃
ノズル−基板間距離:10mm
粉末供給量 :約10g/min
移動速度 :25mm/s
また、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法の条件は、以下の通りとした。
燃焼ガス :プロパン 0.5kg/min
支燃ガス :空気 7.8m/min
粉末送給ガス :窒素 42L/min
発生熱量 :250〜500kW
粉末供給量 :約100g/min
移動速度 :600mm/s
4.評価
(皮膜の膜厚測定)
得られた各皮膜の膜厚を、マイクロメーターを用いて測定した。なお、測定は、10箇所行い、測定された値の平均値を当該皮膜の膜厚とした。
表1、表2に、用いた水アトマイズ粉末の化学組成、平均粒径、酸化物を減少または除去させる処理方法、皮膜の形成方法、皮膜の膜厚をまとめて示す。
Figure 2009249645
Figure 2009249645
5.結果
実施例および比較例を相対比較すると以下のことが分かる。すなわち、比較例では、水アトマイズ粉をそのまま使用している。つまり、水アトマイズ粉末表面の酸化物層を減少ないしは除去していない。そのため、得られた皮膜の膜厚は、コールドスプレー法を用いた比較例1〜5では、15〜25μm程度、高速フレーム法を用いた比較例6〜20では、20〜30μm程度に留まっていることが分かる。
これに対して、実施例では、表面の酸化物層を減少ないしは除去した水アトマイズ粉末を用い、これを基板表面に衝突させている。そのため、実施例は、比較例に比べ、有意に皮膜を厚膜化できており、厚い皮膜を形成しやすい製法であることが分かる。また、表1、表2に示されるように、水素還元処理と酸洗処理とを比較すると、水素還元処理を用いた方が、比較的厚い皮膜を形成しやすいことが確認できた。
これは、粒子表面の酸化物を予め減少ないしは除去することで、水アトマイズ粉末を主に構成する金属材料が衝突時に塑性変形しやすくなり、機械的噛み合いや塑性流動等が生じやすくなって、皮膜が付着・積層しやすくなったためであると推察される。
本結果によれば、皮膜原料粉末が溶融せず、塑性流動を伴う塑性変形により皮膜が形成され、圧縮応力が残留するコールドスプレー法や高速フレーム溶射法(燃焼後のガス温度は皮膜原料粉末の融点以下)であっても厚膜化を図ることが可能なことが確認できた。
以上、本発明に係る皮膜の製造方法について説明したが、本発明は、上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。

Claims (4)

  1. 表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末の表面の酸化物を減少させるまたは除去する工程と、
    前記酸化物を減少させたまたは除去した皮膜原料粉末を被覆対象物に衝突させて皮膜を形成する工程とを有することを特徴とする皮膜の製造方法。
  2. 前記皮膜の形成に際し、コールドスプレー法、または、燃焼後のガス温度を皮膜原料粉末の融点以下にした高速フレーム溶射法を用いることを特徴とする請求項1に記載の皮膜の製造方法。
  3. 前記表面に酸化物が形成されている皮膜原料粉末は、水アトマイズ粉末であることを特徴とする請求項1または2に記載の皮膜の製造方法。
  4. 前記酸化物の減少または除去は、水素還元処理または酸洗処理によることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の皮膜の製造方法。
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