JP2009249189A - 性質改良した酸化亜鉛及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】硫化促進剤内の酸化亜鉛の使用量を大幅に減らし、コストを下げ、亜鉛金属の使用を節約し、またタイヤが走行中に磨耗して発生するゴム粉塵中に含まれる酸化亜鉛の量を減らし、空気汚染を軽減する性質改良した酸化亜鉛及びその製造方法の提供。
【解決手段】性質改良した酸化亜鉛及びその製造方法は、先ず酸化亜鉛微粒を提供する、前述の酸化亜鉛微粒との重量比は1に対してステアリン酸が0.5〜1.5の間とする。次に前述の酸化亜鉛とステアリン酸を撹拌して均一に混合し、酸化亜鉛とステアリン酸を複合加熱溶解後に性質が改良されて一体に形成し、一種の高分散化能力を具えた酸化亜鉛となる。性質改良後の酸化亜鉛はゴム製品及びタイヤの製造過程に於いて応用される。
【選択図】図1
【解決手段】性質改良した酸化亜鉛及びその製造方法は、先ず酸化亜鉛微粒を提供する、前述の酸化亜鉛微粒との重量比は1に対してステアリン酸が0.5〜1.5の間とする。次に前述の酸化亜鉛とステアリン酸を撹拌して均一に混合し、酸化亜鉛とステアリン酸を複合加熱溶解後に性質が改良されて一体に形成し、一種の高分散化能力を具えた酸化亜鉛となる。性質改良後の酸化亜鉛はゴム製品及びタイヤの製造過程に於いて応用される。
【選択図】図1
Description
本発明は、性質改良した酸化亜鉛及びその製造方法に関するもので、特に高分散化能力を具えた酸化亜鉛で、ゴム製品及びタイヤ製造過程に於いて酸化亜鉛の使用量を減らし、空気汚染を改善し、資源を節約するものである。
酸化亜鉛は、一種の白色もしくは浅黄色の粉末で、無毒無臭である。その密度は5.67g/cm3で、分子量は81.4、溶解点は1975℃である。水には溶けず、強酸と強アルカリに溶ける。現在の酸化亜鉛の製造方法は主に間接法である。間接法とは金属亜鉛錠を原料とし、亜鉛の錠剤を坩堝内に入れて蒸発させて溶かし、高温気化に空気を通過させて酸化し、冷却する。温度、風量及び風速の適する制御を経て微粒子の製品を採取する。
ゴムとタイヤ工業界は酸化亜鉛の最大の顧客である。ゴムの硫化過程に於いて、ゴムの物理性能を高める。硫化促進剤は主に酸化亜鉛及びステアリン酸であり、酸化亜鉛とステアリン酸は共に硫化を構成する活化システムで、これらによりゴム業が大きく発展した。そのうちゴム製品及びタイヤは、5PHRの酸化亜鉛を使用しなければならない。しかし、タイヤが道路を走るとタイヤが磨耗してゴム粉塵を発し、その粉塵内には酸化亜鉛が含まれ、空気を汚染している。
現在、業界ではゴムに配合すると同時に1〜2.5PHRのステアリン酸を加え、これらステアリン酸が加硫調節及び分散機能を高める。1〜2.5PHRのステアリン酸で酸化亜鉛の分散剤及び固形剤とする。しかしながら、酸化亜鉛の微粒度は粒直径10〜15μmであるが、酸化亜鉛の間は粘着性が具わり、分散しない。そのため、ゴム製品及びタイヤの製造過程に於いて5PHRの酸化亜鉛を使用する。
国際間の環境保護に応えるため、ゴム製品は酸化亜鉛の用量を減らしており、ここ数年では石油高騰から、タイヤ市場にはガソリンを節約し、且つ地面をしっかりとつかむ力を備えたものが求められている。しかし、車の走行に於いては磨耗しやすく、且つ亜鉛を含んだゴム粉塵が発生しているため、酸化亜鉛の用量を減らさなければならない。
また、タイヤの酸化亜鉛の使用量を減らして空気汚染を減らすには、ゴム製品及びタイヤの製造過程に於いて酸化亜鉛の使用量を減らさなければならない。現在、酸化亜鉛の発展は主に活性、ナノ酸化亜鉛の方向に発展している。近年大量に試験研究発表されているように、ナノ酸化亜鉛は粒直径が小さく、表面積全体が大きくなり、活性が高く、普通の酸化亜鉛と比較して用量が半分になった時、酸化ゴムの性能は満足できるものになる。更にゴムの強伸性、耐老化性、耐熱性などすべてが向上するため、ゴムの性能が高まり、ゴムコストが下がり、タイヤの軽量化にも有利になる。しかしながら、前述の理由によって、酸化亜鉛の間に粘着性を具え、分散しない。そのため、実験室で酸化亜鉛の大きさが小さくなっても分散しにくく、商業上で使用すると、やはり酸化亜鉛の減量目標を達成することが出来ない。亜鉛鉱物の資源は有限であるため、節約して使用することが将来必要な技術発展と言える。
上述の問題を改善するため、一種の性質改良した酸化亜鉛及びその製造方法を提供し、特に一種の高分散化能力を具えた酸化亜鉛であり、酸化亜鉛の性質を改良した後、ゴム製品及びタイヤの製造過程に応用し、硫化促進剤内の酸化亜鉛の使用量を大幅に減らし、コストを下げ、亜鉛金属の使用を節約することを本発明の主な目的とする。
国際的な環境保護の訴えに応えるため、ゴム製品内の酸化亜鉛の用量を減らし、タイヤが走行中に磨耗して発生するゴム粉塵中に含まれる酸化亜鉛の量を減らし、空気汚染を軽減することを本発明の次の目的とする。
一種の性質改良した酸化亜鉛の製造方法を提供し、該製造方法は安全で有効であり、商業量産の製造過程に於いて適用できることを本発明の更に別の目的とする。
本発明は、一種の性質改良した酸化亜鉛を提供する。該酸化亜鉛はゴムとタイヤの製造過程中の硫化促進助剤に応用され、その特徴として、該酸化亜鉛微粒とステアリン酸を複合溶解し、性質を改良して一体にする。そのうち、該酸化亜鉛微粒の粒直径は0.5〜5μmとする。該酸化亜鉛微粒とステアリン酸の重量比は、1対0.5〜1.5の間とする。且つ該溶解して性質改良し一体にした酸化亜鉛微粒とステアリン酸は更に溶解して粒直径0.5〜2.5mmの顆粒に定型し、酸化亜鉛とステアリン酸の比重差に依って分離し、分布不均衡現象が発生するのを防止する。これによりステアリン酸を溶解して性質改良して定型する必要がある。
その性質改良の製造方法は、少なくとも以下を含む。先ず酸化亜鉛微粒を提供する、前述の酸化亜鉛微粒の重量比は1に対してステアリン酸が0.5〜1.5の間とする。次に前述の酸化亜鉛とステアリン酸を撹拌して均一に混合し、酸化亜鉛微粒とステアリン酸の性質を改良して一体にする。そのうち、撹拌は10から30分間で、摩擦温度上昇方式を利用し、温度が50〜70℃に上昇するのを待ち、温度を維持してステアリン酸を液化し、前述の酸化亜鉛微粒とステアリン酸を均一に撹拌して軟質ゴム状に複合し、次に粒に成型して冷却して前述の溶解、性質改良して一体になった酸化亜鉛微粒とステアリン酸を0.5〜2.5mmの顆粒に成形する。
本発明の長所は、ステアリン酸が酸化亜鉛の性質改良材で、酸化亜鉛の分散剤及び固形剤となる。ステアリン酸は本来加硫調節及び分散機能であるので、酸化亜鉛の分散剤となり、性質改良後の酸化亜鉛には高分散性機能が具わる。そのため、ゴム製品及びタイヤ等の製造過程に於いて、1〜2PHRの性質改良後の酸化亜鉛を使用するだけでよく、ゴム製品及びタイヤの加硫促進助剤としての機能を発揮することができる。
請求項1の発明は、ゴム及びタイヤ製造過程の硫化促進助剤に於いて応用される性質改良した酸化亜鉛において、
酸化亜鉛微粒とステアリン酸を撹拌混合、加熱溶解して性質を改良して一体にし、且つ粒直径0.5〜2.5mm顆粒の性質を改良した酸化亜鉛を定型し、高分散化性の性質改良の酸化亜鉛を達成し、硫化促進剤の使用量を減らすことを特徴とする性質改良した酸化亜鉛としている。
請求項2の発明は、前記酸化亜鉛微粒は、粒直径が0.5〜5μmとすることを特徴とする請求項1記載の性質改良した酸化亜鉛としている。
請求項3の発明は、前記酸化亜鉛微粒は、前記ステアリン酸との重量比が1対0.5〜1.5の間とすることを特徴とする請求項1記載の性質改良した酸化亜鉛としている。
請求項4の発明は、一種の性質改良した酸化亜鉛の製造方法において、
粒直径を0.5〜5μMの酸化亜鉛微粒を提供し、
前述の酸化亜鉛微粒と重量比が1対0.5〜1.5の間のステアリン酸を提供し、
前述の酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を撹拌してすべて複合して温度を上げ、前記酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を溶解して性質を改良し一体にすることを特徴とする性質改良した酸化亜鉛の製造方法としている。
請求項5の発明は、前記製造方法は、該撹拌は10から30分間とし、且つ摩擦で50〜70℃まで上昇させた後、温度を維持してステアリン酸を液化し、前述の酸化亜鉛とステアリン酸を撹拌してすべて複合して軟質ゴム状にし、次に粒状にし、冷却することにより、前述の溶解して性質が改良され一体になった前記酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を粒直径0.5〜2.5mmの顆粒に成形することを特徴とする請求項4記載の性質改良した酸化亜鉛の製造方法としている。
酸化亜鉛微粒とステアリン酸を撹拌混合、加熱溶解して性質を改良して一体にし、且つ粒直径0.5〜2.5mm顆粒の性質を改良した酸化亜鉛を定型し、高分散化性の性質改良の酸化亜鉛を達成し、硫化促進剤の使用量を減らすことを特徴とする性質改良した酸化亜鉛としている。
請求項2の発明は、前記酸化亜鉛微粒は、粒直径が0.5〜5μmとすることを特徴とする請求項1記載の性質改良した酸化亜鉛としている。
請求項3の発明は、前記酸化亜鉛微粒は、前記ステアリン酸との重量比が1対0.5〜1.5の間とすることを特徴とする請求項1記載の性質改良した酸化亜鉛としている。
請求項4の発明は、一種の性質改良した酸化亜鉛の製造方法において、
粒直径を0.5〜5μMの酸化亜鉛微粒を提供し、
前述の酸化亜鉛微粒と重量比が1対0.5〜1.5の間のステアリン酸を提供し、
前述の酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を撹拌してすべて複合して温度を上げ、前記酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を溶解して性質を改良し一体にすることを特徴とする性質改良した酸化亜鉛の製造方法としている。
請求項5の発明は、前記製造方法は、該撹拌は10から30分間とし、且つ摩擦で50〜70℃まで上昇させた後、温度を維持してステアリン酸を液化し、前述の酸化亜鉛とステアリン酸を撹拌してすべて複合して軟質ゴム状にし、次に粒状にし、冷却することにより、前述の溶解して性質が改良され一体になった前記酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を粒直径0.5〜2.5mmの顆粒に成形することを特徴とする請求項4記載の性質改良した酸化亜鉛の製造方法としている。
本発明の性質改良した酸化亜鉛及びその製造方法は、ゴム製品及びタイヤの製造過程に応用し、硫化促進剤内の酸化亜鉛の使用量を大幅に減らし、コストを下げ、亜鉛金属の使用を節約し、またタイヤが走行中に磨耗して発生するゴム粉塵中に含まれる酸化亜鉛の量を減らし、空気汚染を軽減するという利点がある。
本発明は、一種の性質改良の酸化亜鉛で、該酸化亜鉛はゴムとタイヤ製造過程に於ける硫化促進助剤に応用する。その特徴は該酸化亜鉛微粒とステアリン酸を溶解して一体にする。そのうち、該酸化亜鉛微粒とステアリン酸の重量比は、1対0.5〜1.5の間とする。該酸化亜鉛微粒の粒直径は0.5〜5μmとし、粒直径が小さく、全体の表面積が大きく、活性が高いため、普通の酸化亜鉛と比較して用量を1.5PHRまで減らしながら硫化ゴムの性能に満足することができる。硫化促進剤中の酸化亜鉛の使用量を減らせば、コスト方面も下げることができ、効果が高まる。製造工程で使用しやすくするため、これら酸化亜鉛は粒直径を0.5〜2.5mmの顆粒に定型することができる。
図1に示すのは、本発明のフローチャート図である。本発明の性質改良の酸化亜鉛の製造方法は、少なくとも酸化亜鉛微粒を提供する、前述の酸化亜鉛微粒の重量比を1に対してステアリン酸が0.5〜1.5の間とする。次に前述の酸化亜鉛微粒とステアリン酸を均一に複合し、前述の酸化亜鉛微粒とステアリン酸を溶解し、性質を改良して一体にする。
そのうち、該酸化亜鉛微粒の粒直径は0.5〜5μmとする。酸化亜鉛微粒はケイ酸鉛亜鉛鉱物から99.95%の亜鉛錠を取り出し、続いて酸化温度1000℃〜1100℃で亜鉛酸化を細度30〜45μmの酸化亜鉛微粒にして収集する。もしくは酸化温度900℃〜1000℃で重量を減らし、風速を高めて酸化し、細度0.5〜5μmの酸化亜鉛微粒を取り出す。
酸化亜鉛微粒とステアリン酸の重量比は1対0.5〜1.5の間で10〜30分間衝撃混合して撹拌し、摩擦温度上昇方式で温度を50〜70℃まで上げた後温度を維持してステアリン酸を液化し、前述の酸化亜鉛微粒とステアリン酸を撹拌均一複合して軟質ゴム状に溶解し、続いて粒に定型して小顆粒状に固形化し、再び冷却定型する。前述の溶解して性質を改良した一体の酸化亜鉛微粒とステアリン酸は均一に粒直径0.5〜2.5mmの顆粒に複合され、酸化亜鉛とステアリン酸が平均して分布しない現象を防止し、使用しやすくする。
本発明はゴム製品及びタイヤ等の製造過程において、1〜2.5PHRのステアリン酸を加えて加硫調節し、酸化亜鉛の分散剤の特性とする。そのためステアリン酸を使用することによって酸化亜鉛の性質を改良する材料となり、酸化亜鉛の分散剤と固形剤となる。つまり本発明で性質を改良した後の酸化亜鉛は、高分散化機能を具え、即ち0.5〜5μmの超微粒の酸化亜鉛は高分散化機能も備えるため、現在の酸化亜鉛が活性、ナノ酸化亜鉛の発展方向に符合することとなる。本発明の性質改良した後の酸化亜鉛と一般の普通の酸化亜鉛を比較した場合、ゴム製品及びタイヤ等の製造過程の用量に於いて、本発明の性質改良後の酸化亜鉛は1〜2PHRだけで済み、製造コストを大幅に下げ、且つ硫化ゴムの性能に於いても製造過程での加硫促進助剤機能に満足を得ることができ、ゴム剤の強伸性、耐老化性、耐熱性などすべてが向上するため、ゴム性能が向上し、ゴムコストを下げ、タイヤの軽量化発展に符合する。
本発明の製造方法は、安全で有効であり、商業量産に適している。ゴム製品及びタイヤ等の製造過程において、大幅に減った酸化亜鉛の使用量によって、コストを下げるだけでなく、タイヤが道路を走行する時、タイヤの磨耗を減らし、酸化亜鉛を含んだゴム粉塵の発生量を減らし、空気汚染を減らす。
Claims (5)
- ゴム及びタイヤ製造過程の硫化促進助剤に於いて応用される性質改良した酸化亜鉛において、
酸化亜鉛微粒とステアリン酸を撹拌混合、加熱溶解して性質を改良して一体にし、且つ粒直径0.5〜2.5mm顆粒の性質を改良した酸化亜鉛を定型し、高分散化性の性質改良の酸化亜鉛を達成し、硫化促進剤の使用量を減らすことを特徴とする性質改良した酸化亜鉛。 - 前記酸化亜鉛微粒は、粒直径が0.5〜5μmとすることを特徴とする請求項1記載の性質改良した酸化亜鉛。
- 前記酸化亜鉛微粒は、前記ステアリン酸との重量比が1対0.5〜1.5の間とすることを特徴とする請求項1記載の性質改良した酸化亜鉛。
- 一種の性質改良した酸化亜鉛の製造方法において、
粒直径を0.5〜5μMの酸化亜鉛微粒を提供し、
前述の酸化亜鉛微粒と重量比が1対0.5〜1.5の間のステアリン酸を提供し、
前述の酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を撹拌してすべて複合して温度を上げ、前記酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を溶解して性質を改良し一体にすることを特徴とする性質改良した酸化亜鉛の製造方法。 - 前記製造方法は、該撹拌は10から30分間とし、且つ摩擦で50〜70℃まで上昇させた後、温度を維持してステアリン酸を液化し、前述の酸化亜鉛とステアリン酸を撹拌してすべて複合して軟質ゴム状にし、次に粒状にし、冷却することにより、前述の溶解して性質が改良され一体になった前記酸化亜鉛微粒と前記ステアリン酸を粒直径0.5〜2.5mmの顆粒に成形することを特徴とする請求項4記載の性質改良した酸化亜鉛の製造方法。
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2008
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