JP2009247683A - 超音波照射システム - Google Patents

超音波照射システム Download PDF

Info

Publication number
JP2009247683A
JP2009247683A JP2008100503A JP2008100503A JP2009247683A JP 2009247683 A JP2009247683 A JP 2009247683A JP 2008100503 A JP2008100503 A JP 2008100503A JP 2008100503 A JP2008100503 A JP 2008100503A JP 2009247683 A JP2009247683 A JP 2009247683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
transducer
subject
image
ultrasonic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008100503A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5279322B2 (ja
Inventor
Nami Sugita
奈巳 杉田
Hideki Yoshikawa
秀樹 吉川
Takashi Azuma
隆 東
Kenichi Kawabata
健一 川畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2008100503A priority Critical patent/JP5279322B2/ja
Publication of JP2009247683A publication Critical patent/JP2009247683A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5279322B2 publication Critical patent/JP5279322B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

【課題】簡便で正確に超音波の照準が行える超音波照射システムを提供する。
【解決手段】被検体10へレーザ光をスポット照射する少なくとも二つの光源2と、被検体へ超音波を照射するトランスデューサ3と、被検体のレーザ光照射領域を撮像する検出器4と、検出器により得た画像情報を表示する表示装置5と、画像情報を処理する画像処理装置6と、トランスデューサを移動させる駆動装置7とを有し、レーザ光は超音波の焦点を通る超音波伝播軸上で互いに交差するように照射され、画像処理装置は、画像情報から被検体上に形成された光スポットの間隔を求め、当該光スポットの間隔に基づいて駆動装置を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波照射システムに関し、例えば腫瘍の治療のために超音波を照射するシステムに関するものである。
超音波は医療分野においては、主として形態画像を得るために使われており、リアルタイム性、可搬性、低侵襲性といった特長を持つ超音波診断装置が広く普及している。その一方で、超音波は生体に対して、機械的作用、熱的作用、化学的作用を及ぼす事も知られており、機械的作用を利用した結石破壊装置、機械的作用と熱的作用を利用した理学療法装置等、治療への臨床応用も広がってきている。腫瘍の治療への応用も検討されており、熱的作用を用いる方法と化学的作用を用いる方法が知られている。
熱的作用を用いた治療方法としては、HIFU(High Intensity Focused Ultrasound:高密度焦点式超音波療法)が、例えば非特許文献1に開示されている。HIFUは、生体組織に吸収されて熱に変換された超音波エネルギで組織を凝固壊死させる治療方法である。既に、前立腺肥大、前立腺がん、乳がん等に臨床応用されている。体外から患部に超音波を収束して照射できるため、低侵襲で選択的な治療方法だが、1kW/cm2以上の高い音響強度の超音波を照射するため、正確な照準が課題である。現状は、MRIや超音波診断装置のガイド下で治療用の超音波の照射が行われている。
化学的作用を用いた治療方法としては、音響化学治療が例えば非特許文献2に開示されている。音響化学治療は、超音波と薬剤の相乗効果を用いる治療方法であり、あらかじめ患者に投与された音響化学治療用の薬剤を、超音波照射により生じるキャビテーションと呼ばれる現象を利用して活性化させ、酸化的に組織を壊死させることによって治療効果を得る。数W/cm2〜数10W/cm2程度の比較的低い音響強度で治療効果が得られる可能性が動物実験より示唆されている。
音響化学治療はまだ研究段階の治療方法で、キャビテーションの制御が実用化への課題である。その解決に向けて、キャビテーションを効率良く生成する薬剤(例えば特許文献1参照)や超音波の照射方法(例えば特許文献2:基本波にその二倍の周波数を持つ第二高調波を重畳する方法、非特許文献3:基本波と第二高調波の位相をずらして重畳する方法、参照)が開示されている。しかし、数W/cm2〜数10W/cm2程度の音響強度ではキャビテーションの生成は確率的であり、治療効果があったとしても治療直後には外観的変化が見られないため、治療中に患部でキャビテーションが生じているかどうか、気泡生成を超音波診断画像で確認するモニタリング方法が特許文献3に開示されている。
国際公開第98/01131号パンフレット 国際公開第94/06380号パンフレット 特開2007−007279号公報 P.P.Lele著「Ultrasound; medical applications,biological effects and hazard potential」Plenum Press New York 1987年:275-306 Jpn.J.Cancer Res.,80:219-222(1989) Jpn.J.Appl.Phys.,42:3246-3250(2003)
HIFU、音響化学治療ともに、超音波を用いた腫瘍の治療方法は、低侵襲で、選択的な治療方法として期待されている。HIFUにおいては安全性を高めるために、音響化学治療においてはその実用化にむけて、照射超音波の正確な照準は必要不可欠である。
HIFUでは、現状、MRIや超音波診断機を超音波照射のガイドとしている。しかし、前者は装置が大掛かりであり、磁石に影響を与えない治療治具の使用といった制限が生じ、後者は焦点周辺の二次元画像が得られるにすぎず、正確な照準は困難である。
音響化学治療においては、キャビテーション生成のモニタリング方法が開示されてはいるが、治療効果が得られなかった場合、超音波が目的部位に照射されていなかったのか、照射されてもキャビテーションが生じなかったのか、現状では判断ができない状況である。照射超音波の正確な照準の実現により、実用化に向けての研究の推進が加速されると考えられる。
そこで、本発明は、簡便で正確に超音波の照準が行える、超音波照射システムを提供することを目的とする。
本発明の超音波照射システムは、被検体へレーザ光をスポット照射する少なくとも二つの光源と、被検体へ超音波を照射するトランスデューサと、被検体のレーザ光照射領域を撮像する検出器と、検出器により得た画像情報を表示する表示装置と、画像情報を処理する画像処理装置と、トランスデューサを移動させる駆動装置とを有し、レーザ光は超音波の焦点を通る超音波伝播軸上で互いに交差するように照射され、画像処理装置は、画像情報から被検体上に形成された光スポットの間隔を求め、当該光スポットの間隔に基づいて駆動装置を制御することを特徴とする。
なお、他の発明に関しては、本明細書中で明らかにする。
本発明によれば、レーザ光で被検体とトランスデューサの相対的な位置関係を可視化できるため、簡便に、ターゲットを正確に狙った超音波照射が行える。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
〔実施例1〕
図1は、本発明による超音波照射システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、超音波照射システム1は、光源2と、トランスデューサ3と、検出器4と、表示装置5と、画像処理装置6と、駆動装置7、ジェネレータ8と、増幅器9とを含んで構成される。検出器4は、CCDカメラ等の撮像装置である。
以下、構成物間の位置関係、構成物の動作を説明する。支持棒で保持されるトランスデューサ3及び検出器4が、支持棒で固定される被検体10に対し、各々照射面及び、撮像面を向けた状態で固定される。トランスデューサ3と、検出器4は同じ水平面上に位置される。トランスデューサ3の側面には少なくとも二つの光源2が互いに異なる位置に付属し、双方の光軸がトランスデューサ3から照射される超音波の焦点で交差するような位置に固定される。検出器4は、一対の光源を結ぶ直線と直交する方向から被検体のレーザ光照射領域を撮像できるように位置づけられている。検出器4で検出された画像情報は表示装置5で表示され、同時に、画像情報は画像処理装置6に送られて、トランスデューサ3の位置制御に必要な解析が行なわれる。トランスデューサ3は駆動装置7に接続されており、画像処理装置6における解析結果に基づいて、超音波照射に最適な位置に移動される。トランスデューサ3の位置制御が終了した時点で、ジェネレータ8から波形信号が増幅器9を介してトランスデューサ3に送られ、電気エネルギから振動エネルギへのエネルギ変換を経て、被検体10に対して超音波が照射される。
以下に、この超音波照射システムを用いて、トランスデューサの位置制御を行う実施例を示す。
図2のフローチャートを用いて、画像処理装置6における画像解析の方法を説明する。ここでは簡単のため、光源2はトランスデューサ3の上下対照位置に配置した二つとし、超音波照射のターゲットは被検体10の表層に位置するとして説明する。処理工程は大きく移動方向制御フローと照射位置制御フローに分けられる。移動方向制御フローでは、トランスデューサ3の移動方向を決定し、照射位置制御フローでは、超音波照射に最適なトランスデューサ3の位置を決定する。
まず被検体10に対して光源2からレーザ光を照射し(S1)、検出器4で画像情報を取得する(S2)。画像情報は、被検体の表面及びレーザ光が当たる部分に形成される光スポット像を含む画像情報である。
図3に示すように、トランスデューサ3及び被検体10をZ軸に沿って設置し、トランスデューサ3の位置、超音波の焦点12及びレーザ光の集光点(2本のレーザ光の交差点)、被検体10の表在に位置するターゲット13の位置を、それぞれZ0、Zfocus、Ztargetとする。また、超音波の焦点12とターゲット13との距離をZd=|Zfocus−Ztarget|と定義する。ここで|Z|はZの絶対値を意味する。
レーザ光を照射した状態で得られる画像は、Zdの大きさによって図4のように変化する。レーザの集光点がターゲット13の位置から遠いときには、前記画像上で被検体10に映る二つの光スポット11の間隔(以下、光スポット間隔)Dzは大きく、レーザの集光点がターゲット13に近づくにつれて小さくなる。そして、Zdが0の時、つまりレーザの集光点とターゲット13の位置が一致する時、光スポット間隔Dzは0となって二つの光スポットが重なる。つまり光スポット間隔DzとZdは同一の傾向を示す。画像処理装置6は、この光スポット間隔Dzの値に基づいてトランスデューサ3の移動を制御する。
ステップ3では、トランスデューサ3の移動方向を決定するために、Z軸上の異なる二点(Z1、Z2)で画像情報の取得及び光スポット間隔Dz(Z1、Z2に対して、D1、D2)の計測を行なう。光スポット間隔Dzの計測は、画像処理装置6内の画像解析部61で行なう。取得した画像情報内で、レーザ光の光スポット11部分の輝度値は、被検体10の輝度値に比べて充分に大きい。そのため、取り込まれた画像情報に対して一定の閾値以上の領域を抽出することにより光スポット11の位置が特定でき、その間隔と検出器4の画素サイズから光スポット間隔Dzを計測する。
1とD2の計測結果は位置制御部62に送られ、D1とD2の比較でトランスデューサ3の移動方向が決まる。前述したように、光スポット間隔Dzと、レーザの集光点とターゲット13との間隔Zdは、トランスデューサの移動方向に対して同一の傾向を示すため、例えばD1<D2の場合、計測位置Z1の方がZ2に比べてZdが小さいと判断でき、移動方向はZ2からZ1の方向と決定する(S4)。
以上、ステップ1からステップ4で移動方向制御フローが終わり、続いて超音波の照射位置制御フローが開始される。照射位置制御フローでは、移動方向制御フローで決められた方向にトランスデューサ3を動かしながら、レーザ光照射及び光スポット間隔Dzの計測を繰り返し、超音波照射に最適な位置(Zd=0)にトランスデューサ3を移動させる。
ステップ5からステップ7は、レーザ光照射下での画像情報から光スポット間隔Dzを計測する工程で、上述したステップ1からステップ3と同等であるため、説明を省略する。ステップ7の計測結果(Dz)は、位置制御部62に送られる。ステップ8では、計測した光スポット間隔Dzと、それまでの計測過程で最も小さい値の光スポット間隔Dminとの比較を行なう。ここで、Dminの初期値は、ステップ4で計測したD1とD2の小さい方の値とする。計測結果のDz値がDminより小さい場合はそのDz値を新規Dminとし、再度トランスデューサ3を移動させる(S9)。移動ピッチは、トランスデューサ3から照射される超音波の周波数とトランスデューサ3のFナンバ(超音波の焦点距離/トランスデューサ3の口径)から算出される焦点の大きさで決まる。焦点の大きさに対して充分に小さければ良い。例えば、周波数が1MHz、Fナンバ(超音波の焦点距離:40mm/トランスデューサ3の口径:40mm)が1では、焦点のZ方向の大きさは約10mmとなる。この場合、移動ピッチは1mm程度に設定すれば良い。
ステップ5からステップ9を繰り返し、DzがDminより大きくなった時点でDzの計測を終了してステップ10に入る。ステップ10では、トランスデューサ3を一つ前の計測位置に戻してDminの計測位置に合わせ、その位置を超音波照射の基準点14と設定する。
基準点14を設定するための、ステップ5からステップ9によるDminは、Z軸方向の一定の範囲でステップ5からステップ9を繰り返して作成する、図5に示すようなZとDzのグラフを元にしても良い。グラフの作成は、画像構成部63で行い、表示装置6に表示する。被検体10の凹凸等によるDzのノイズ成分に対するロバスト性が高くなり、また計測仮定の全体像が視覚的に確認できるため、より正確な基準点14の設定が可能である。Dminは操作者がグラフから読み取っても良く、また、グラフの微分やステップ8のように各計測値を適宜比較して決定しても良い。
グラフを作成する際、トランスデューサ3と被検体10を充分に近づけた状態を初期位置とし、その位置からトランスデューサ3を被検体10から遠ざける方向に動かせば、移動方向制御フロー部分であるステップ1からステップ4を省略可能である。また、表示装置6に表示されるグラフを、Dzの計測毎に更新すれば、最適なタイミングでDzの計測を終了できる。
光スポット間隔Dzからその位置でのZdを計算することも可能である。その結果を利用してトランスデューサ3を移動させれば、基準点14がより効率的に設定できる。図6に示すように、超音波の伝播軸(Z軸)とレーザ光の光軸が成す角度をθとする。θはトランスデューサ3のFナンバから決まる。このθを用いると。Zd=Dz/(2tanθ)となる。この計算は基準点の設定時だけでなく、超音波照射中の照射位置の確認にも利用できる。
ステップ11では前記基準点14にトランスデューサ3が位置する状態で、超音波照射を行なう。超音波を照射する際は、超音波の伝播効率を上げるために、トランスデューサ3と被検体10の間にはマッチング層が配置される。マッチング層は送信用トランスデューサ3と被検体10の音響インピーダンスの差を小さくするためのもので、超音波ゼリー、脱気水、ウレタンゴム、ゲル等が使用される。
トランスデューサ3の位置情報は適宜画像構成部63に送られ、基準点14の設定に用いたグラフ上に照射位置が反映され、表示装置6に表示される。
なお、何かしらの要因で、トランスデューサ3の移動に制限が生じる場合は、位置制御部62、駆動装置7を介して被検体10を移動させても良い。
〔実施例2〕
本発明の超音波照射システムは、被検体10とトランスデューサ3の相対的な位置関係を示す基準点14を設定し、ターゲット13に対して超音波照射を正確に行なうためのものであり、ターゲット13の位置や大きさを限定しない。本実施例ではターゲット14が超音波の焦点12より大きい場合や、被検体10の深部に位置する場合に本実施形態の超音波照射システムを用いて、トランスデューサの位置制御を行った例を示す。本実施例の超音波照射システムの装置構成は、実施例1と同じく図1に示されるものである。
ターゲットの大きさや位置は超音波、X線CT、MRIといった既存の撮像装置により予め計測しておく。ターゲットが被検体の表層に位置する場合は、その大きさはノギスやメジャーといった一般的な計測機器で測定しても良い。計測結果は位置制御部62に入力しておく。
続いて、図2に示したフローチャートに従い、実施例1で行った方法で基準点14を設定する。方法は実施例1に示した通りであるので、説明は省略する。
設定した基準点14を起点とし、ターゲット13の位置や大きさにより、トランスデューサ3を適宜移動させて超音波を照射する。予め位置制御部62に入力したターゲットの大きさ、深さの計測結果に基づき、トランスデューサ3の移動を制御することにより、超音波の焦点12をターゲット13上に正確に合わせられるだけでなく、ターゲット13全体を自動的に治療することが可能である。その場合は、図7に示すように、基準点の設定に使用したグラフ上に、照射開始深度、照射中の深度、照射終了深度が反映される。
上述した超音波照射システムの装置構成では、レーザ光の集光点と超音波の焦点が一致するように光源を設置したが、ターゲット13が被検体10の深部に位置する場合には、レーザ光の集光点が超音波の焦点からずれるように、光源を設置しても良い。例えば、ターゲット13が被検体10の表在から10mmの深部位置にある場合、図8に示すように、予めレーザ光の集光点(ZFocus-Laser)を超音波の焦点よりトランスデューサ3側に10mmずらしておくことにより、レーザからの二つの光スポットが一致する地点(基準点14)での超音波照射ができる。レーザの集光点と超音波の焦点が一致するように光源を設置した場合は、トランスデューサ3を基準点14から照射地点まで移動させる必要があるが、本手法では光スポット11が被検体10の表層で一致する、という視覚的に直接確認できる状態での超音波照射が可能となる。
また、光源2の個数を増やし、各対の光源2からのレーザ光をZ軸上の異なる位置に集光するように設置することも可能である。例えば、図9に示すように一対の集光点を超音波の焦点に一致させ、別の一対を超音波の焦点より手前10mmに一致させることで、基準点14及び、超音波の焦点12の両方を、レーザ光の集光という形で視覚的に確認できる。このとき、レーザの対毎に色を変えることで、各集光点の誤認を避けられる。
また、ターゲット13が被検体内に複数個所ある場合も、各箇所毎にレーザを集光させられるので正確な超音波照射が実現できる。このとき、各ターゲット13に対応するレーザ対として波長の異なったレーザを用いることにより、どのターゲットを照射するための配置であるかの確認を行うことができる。
〔実施例3〕
超音波、X線CT、MRIといった被検体10の深部を含む立体的な情報を得るための撮像装置を備えており、超音波照射の詳細な計画及び観察が可能な超音波照射システムの実施例について説明する。
本実施例の装置構成の一例を図10に示す。撮像装置15は画像処理装置6に接続し、被検体10の内部を含む二次元又は三次元の画像情報を画像構成部63に入力する。レーザ光による基準点14の設定は実施例1で説明した図2に示す処理工程と同じであるため、ここでは説明を省略する。
撮像装置15からの画像情報に基づきターゲット13を含む被検体10の立体画像を構成し、超音波照射の計画及び照射状況を観察するための画像構成に至る過程を図11のフローチャートを用いて説明する。
ステップ21にて基準点14の設定を終えたトランスデューサ3は、被検体10の表面にレーザ光が集光するように位置している。続いて、ステップ22にて、基準点14でレーザ光を照射した状態の光学画像の画像情報を検出器4で取り込み、画像構成部63に入力する。同時に、ステップ23にて撮像装置15を用いて、被検体10の前記光学画像の領域を含む三次元の画像情報を取り込み、画像構成部63に入力する。ステップ24にて、画像構成部63では、前記光学画像と前記立体画像との位置の整合が行なわれ、立体画像に基準点14が入力される(S25)。
光学画像と立体画像とを整合させる手法は、例えば取得した光学画像と立体画像を図12に示すように表示装置5に並列に表示し、操作者が立体画像を回転させながら光学画像と同一断面を目視で探索する。その際、立体画像上には図12に示すように着目断面16を設けることにより、光学画像との比較が容易になる。また、画像構成部63では前記着目断面と光学画像との相関演算が実行され、整合の程度を示す相関値が画面上に表示される。目視による大まかな位置決めと相関値による定量評価を組み合わせることにより、効率良くかつ高精度に画像同士の位置の整合が可能である。また、目視による手法と相関値による手法のいずれか一方でも、位置の整合は可能である。
光学画像と立体画像の位置の整合が完了した時点で図13に示すように立体画像上にはレーザの集光点である基準点14が自動的に入力される。
続いて、基準点14が入力された前記立体画像に、ターゲット13を含むように照射領域17が入力される(S26)。照射領域17の入力は、ターゲット13が被検体10の表在に位置している時には、入力された基準点14の位置がターゲット13となるため、基準点14を含む領域の境界を強調することにより完了する。照射領域17の境界を抽出する手法の一つは手動で入力する方法がある。表示装置5に表示される立体画像を参考に、画像処理装置6に設けるマウス等を操作し、表示装置5に表示されるポインタを境界に沿って動かして、当該領域を抽出する。また別の手法として、セグメンテーションを用いる方法がある。この手法は近接する画素同士の輝度を比較し、輝度変化が大きい位置を探索する手法に基づく。基準点を始点として近接画素との輝度の比較を繰り返すことにより、同等の輝度を持つ領域を抽出でき、結果として照射領域17の抽出がなされる。
ターゲット13が被検体10の深部に位置する時の境界抽出の方法は、手動による場合はターゲット13が表在に位置する時と同じである。セグメンテーションを用いる場合には、操作者が輝度の比較を開始する始点を表示装置5に表示される立体画像上に入力すればよい。但し、被検体10が均質であり、輝度の分布がターゲット13とそれ以外の領域と二極化している場合には、ターゲット13が深部にあってもセグメンテーションの始点を手動で入力する必要はない。基準点14を始点としてセグメンテーションを実行することにより、ターゲット13以外の領域が抽出されるので、それ以外の領域は照射領域17として抽出される。
この段階で、基準点14と照射領域17の位置関係が固定される。以上により、被検体10、ターゲット13、照射領域17、及び基準点14を含む立体画像が表示画像として構成され、表示装置5に表示される(S27)。
画像構成部63に入力された照射領域17の位置及び領域の大きさの情報は、位置制御部62に入力され、トランスデューサ3の位置制御に用いられる。超音波の照射が開始されると、位置制御部62ではトランスデューサ3を基準点14から最も近い照射領域17の地点に移動させ、その地点を起点として照射領域17全体を隙間なく移動させながら超音波照射を行なう(S28、S29)。この際の超音波の焦点の大きさは、周波数1MHz、Fナンバ1、超音波の焦点距離40mm、トランスデューサの口径40mmの場合、Z方向約10mm、X、Y方向約3mmである。トランスデューサ3の位置情報は位置制御部62から画像構成部63に随時送られ、画像構成部63では超音波の照射が完了した領域、現在照射中の領域、次回照射予定の領域を、色別又はグラデーション等の手段により、図14に示すように各領域を容易に判別できる形で表示画像に随時反映する(S30、S31)。
表示画像に載せる情報は操作者が任意に選択でき、例えばターゲット13と照射中、照射完了、照射予定の各領域のみを表示画像とすることで、照射経過の観察に最適化した表示形態にすることができる。また、この最適化した画像と共に、図15に示すように被検体10や基準点14を含む画像を並列して表示することにより、照射経過だけでなく、照射中の全体像の把握も可能である。表示画像中の照射予定領域が全て照射終了領域に変わると、位置制御部62はトランスデューサ3の移動を終了する(S32)。
撮像装置として超音波診断機を使う場合は、超音波照射中や超音波照射後のターゲットの変化を、診断画像の輝度変化で観察できる場合があり、より安全に超音波照射を行える可能性がある。
本実施形態の超音波照射システムの構成を示すブロック図である。 画像処理装置における画像解析の方法を説明するためのフローチャートである。 トランスデューサ、超音波の焦点及びレーザ光の集光点と被検体の位置を示した図である。 被検体の表在に映る光スポットの位置を示した図である。 トランスデューサのZ軸上の位置と光スポット間隔との関係を示したグラフである。 超音波の焦点とターゲットとの距離を光スポット間隔から算出する方法を補助する図である。 基準点の設定に使用したグラフ上に超音波の照射状況のZ軸方向の情報を反映した図である。 超音波の焦点からターゲットの深さ分レーザ光の集光点をトランスデューサ側にずらした場合の各部の位置を示した図である。 超音波の焦点に集光させる光源と、被検体の表層に集光させる二対の光源を使った場合の各部の位置を示した図である。 撮像装置を具備した本実施形態の超音波照射システムの構成を示すブロック図である。 撮像装置からの画像情報に基づき被検体の立体画像を構成し、超音波照射の計画及び照射状況を観察するための、画像構成に至る過程を説明するためのフローチャートである。 光学画像と立体画像とを整合させる手法を示した図である。 光学画像と立体画像の整合から、基準点、照射領域を入力して表示画像を構成するまでを示した図である。 超音波照射状況と超音波照射計画を反映した表示画像を示した図である。 超音波照射状況と超音波照射計画を反映した二種類の画像を並列表示した画像を示した図である。
符号の説明
1 超音波照射システム
2 光源
3 トランスデューサ
4 検出器
5 表示装置
6 画像処理装置
61 画像解析部
62 位置制御部
63 画像構成部
7 駆動装置
8 ジェネレータ
9 増幅部
10 被検体
11 光スポット
12 超音波の焦点
13 ターゲット
14 基準点
15 撮像装置
16 着目断面
17 照射領域

Claims (13)

  1. 被検体へレーザ光をスポット照射する少なくとも二つの光源と、
    前記被検体へ超音波を照射するトランスデューサと、
    前記被検体の前記レーザ光照射領域を撮像する検出器と、
    前記検出器により得た画像情報を表示する表示装置と、
    前記画像情報を処理する画像処理装置と、
    前記トランスデューサを移動させる駆動装置とを有し、
    前記レーザ光は前記超音波の焦点を通る超音波伝播軸上で互いに交差するように照射され、
    前記画像処理装置は、前記画像情報から前記被検体上に形成された光スポットの間隔を求め、当該光スポットの間隔に基づいて前記駆動装置を制御することを特徴とする超音波照射システム。
  2. 前記光源は前記トランスデューサの外周部に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波照射システム。
  3. 前記検出器は前記二つの光源を結ぶ軸と直交する方向から前記レーザ光照射領域を撮像することを特徴とする請求項1に記載の超音波照射システム。
  4. 前記光スポットの間隔が最小になる前記トランスデューサの位置を超音波照射の基準点とすることを特徴とする請求項1に記載の超音波照射システム。
  5. 前記トランスデューサの位置を前記超音波の焦点を通る超音波伝播軸上で移動させながら、前記光スポットの間隔を測定し、前記基準点を決定することを特徴とする請求項4に記載の超音波照射システム。
  6. 前記駆動装置による前記トランスデューサの移動ピッチは、前記超音波の焦点の大きさより小さいことを特徴とする請求項1に記載の超音波照射システム。
  7. 前記光スポットの間隔を、前記トランスデューサの位置に対してプロットしたグラフを用意し、前記グラフ上に前記トランスデューサの位置を表示することを特徴とする請求項1に記載の超音波照射システム。
  8. 前記被検体の表面からターゲットまでの深さ分、前記レーザ光の交差点を前記超音波の焦点から前記トランスデューサ側にずらし、前記光スポットの間隔が最小になる前記トランスデューサの位置で超音波を照射することを特徴とする請求項1に記載の超音波照射システム。
  9. 前記超音波の焦点で照射レーザ光が交差する一対の光源と、前記被検体の表面からターゲットまでの深さ分、照射レーザ光の交差点を前記超音波の焦点から前記トランスデューサ側にずらした別の対の光源を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波照射システム。
  10. 前記超音波の焦点を通る超音波伝播軸上の異なる位置で照射レーザ光がそれぞれ交差する複数対の光源を有し、前記複数対の光源は各対ごとに別の色のレーザ光を照射することを特徴とする請求項1に記載の超音波照射システム。
  11. 被検体へレーザ光をスポット照射する少なくとも二つの光源と、
    前記被検体へ超音波を照射するトランスデューサと、
    前記被検体を撮像する検出器と、
    前記被検体の立体的な情報を取得する撮像装置と、
    前記検出器で撮像した光学画像と前記撮像装置で取得した立体画像を処理し、両画像の位置の整合を取った画像を構成する画像処理装置と、
    前記画像処理装置で処理した画像を表示する表示装置と、
    前記トランスデューサを移動させる駆動装置とを有し、
    前記レーザ光は前記超音波の焦点を通る超音波伝播軸上で互いに交差するように照射され、
    前記画像処理装置は、前記画像情報から前記被検体上に形成された光スポットの間隔を求め、当該光スポットの間隔に基づいて前記駆動装置を制御することを特徴とする超音波照射システム。
  12. 前記画像処理装置では、前記画像に前記光スポット間隔が最小になる基準点及び超音波照射領域を入力した表示画像を構成することを特徴とする請求項11に記載の超音波照射システム。
  13. 前記画像処理装置では、前記表示画像に前記超音波照射の計画及び前記トランスデューサの位置を反映させることを特徴とする請求項11に記載の超音波照射システム。
JP2008100503A 2008-04-08 2008-04-08 超音波照射システム Expired - Fee Related JP5279322B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008100503A JP5279322B2 (ja) 2008-04-08 2008-04-08 超音波照射システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008100503A JP5279322B2 (ja) 2008-04-08 2008-04-08 超音波照射システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009247683A true JP2009247683A (ja) 2009-10-29
JP5279322B2 JP5279322B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=41308911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008100503A Expired - Fee Related JP5279322B2 (ja) 2008-04-08 2008-04-08 超音波照射システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5279322B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101335476B1 (ko) * 2013-02-25 2013-12-11 주식회사 코러스트 선집속 초음파 변환기 및 이를 포함하는 고강도 선집속 초음파 발생 장치
JP2017191044A (ja) * 2016-04-14 2017-10-19 株式会社鈴木エンタープライズ 積雪検知装置及び積雪検知システム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0329643A (ja) * 1989-06-28 1991-02-07 Toshiba Corp 衝撃波破砕治療装置及び連続波温熱治療装置
JPH08266553A (ja) * 1995-03-29 1996-10-15 Toshiba Corp 超音波治療装置
JPH09507130A (ja) * 1993-09-07 1997-07-22 ディーメド インターナショナル エス.アー. 顕微鏡外科手術用をはじめとする、光学的指示装置
JP2001269351A (ja) * 2000-03-27 2001-10-02 Toshiba Corp 超音波治療装置
JP2005124773A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Mizuho Co Ltd 三次元位置検出用指示器
JP2006320405A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Hitachi Ltd 超音波診断治療装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0329643A (ja) * 1989-06-28 1991-02-07 Toshiba Corp 衝撃波破砕治療装置及び連続波温熱治療装置
JPH09507130A (ja) * 1993-09-07 1997-07-22 ディーメド インターナショナル エス.アー. 顕微鏡外科手術用をはじめとする、光学的指示装置
JPH08266553A (ja) * 1995-03-29 1996-10-15 Toshiba Corp 超音波治療装置
JP2001269351A (ja) * 2000-03-27 2001-10-02 Toshiba Corp 超音波治療装置
JP2005124773A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Mizuho Co Ltd 三次元位置検出用指示器
JP2006320405A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Hitachi Ltd 超音波診断治療装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101335476B1 (ko) * 2013-02-25 2013-12-11 주식회사 코러스트 선집속 초음파 변환기 및 이를 포함하는 고강도 선집속 초음파 발생 장치
WO2014129732A1 (ko) * 2013-02-25 2014-08-28 주식회사 코러스트 선집속 초음파 변환기 및 이를 포함하는 고강도 선집속 초음파 발생 장치
CN105228699A (zh) * 2013-02-25 2016-01-06 科乐斯特有限公司 线聚焦超声波换能器及包括其的高强度线聚焦超声波发生装置
US10363440B2 (en) 2013-02-25 2019-07-30 Korust Co., Ltd. Line-focused ultrasound transducer and high-intensity line focused ultrasound generator including same
JP2017191044A (ja) * 2016-04-14 2017-10-19 株式会社鈴木エンタープライズ 積雪検知装置及び積雪検知システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5279322B2 (ja) 2013-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3185798B1 (en) System for planning, monitoring, and confirming treatment
JP5117051B2 (ja) 超音波診断システム及びその方法
WO2005120373A1 (ja) 超音波治療装置
JPH10328194A (ja) 超音波治療装置
JP2009045251A (ja) 治療支援装置
CN104853805A (zh) 图像引导治疗器械以及准备图像引导治疗器械以处理组织的方法
KR101849922B1 (ko) 의료용 초음파 장치
CN103143125A (zh) 一种高强度聚焦超声治疗仪
US20170150942A1 (en) Ultrasonic diagnostic apparatus
JP2009261657A (ja) 超音波撮像装置
JP6088653B2 (ja) アブレーション治療のための超音波体積流量測定
JP5731267B2 (ja) 治療支援システム及び医用画像処理装置
JP4434668B2 (ja) 治療システム及び治療支援システム
JP4192184B2 (ja) 超音波治療装置
JP2004358264A (ja) 超音波治療装置
JP5279322B2 (ja) 超音波照射システム
JP2013128731A (ja) 超音波治療装置及び手術支援システム
RU2651875C2 (ru) Ультразвуковое измерение объемного потока для планирования абляции
JP5032226B2 (ja) 超音波治療装置
JP2001190587A (ja) 超音波治療装置
JP5611754B2 (ja) 手術支援システム
KR20130080985A (ko) 주름 및 비만 치료용 하이프 발생장치 및 방법
JP6297411B2 (ja) 超音波治療装置及び超音波治療システム
JP2014233305A (ja) 超音波治療装置
JP6510200B2 (ja) 超音波診断装置及び制御プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130521

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees