JP2009245992A - コイル部品の製造方法およびコイル部品 - Google Patents

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雅俊 進藤
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Abstract

【課題】低背化が可能なコイル部品を同時に多量に生産することができるコイル部品の製造方法と、ワイヤと端子電極との継線が容易なコイル部品を提供すること。
【解決手段】溝14に沿って平面から突出するように並んで配置された複数のコア本体4aを有する磁性体からなる第1基板を準備する。コア本体4aの周囲にワイヤ10の巻回部11を形成すると共に、隣り合うコア本体4a間に形成されたワイヤの巻回部11の相互間で、一方の巻回部11の巻き終わり端部と、他方のワイヤの巻回部11の巻き始め端部とを、連続する一本のワイヤで接続する。巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分10cを低背化溝14に入り込ませる。その後に、巻回部11の周囲を、樹脂で覆い、ワイヤの巻回部11毎に、第1基板6bを切断し、切断面から露出するワイヤ10の切断面を覆うように端子電極16,18を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、コイル部品の製造方法およびコイル部品に係り、さらに詳しくは、低背化が可能なコイル部品を同時に多量に生産することができるコイル部品の製造方法と、ワイヤと端子電極との継線が容易なコイル部品に関する。
コイル部品の低背化を図るために、ドラムコアの鍔部内面に溝を形成し、ワイヤの巻き始め端を溝内に収めてコア部の周囲にワイヤを巻回しているコイル部品が知られている(特許文献1)。
ところが、従来のコイル部品を製造するためには、個別のドラムコア毎に、溝を形成し、ドラムコア毎に巻線装置にセットしてワイヤの巻線を行っている。そのために、コイル部品を一度に多量に生産することが困難であった。
また、従来のコイル部品の構造では、巻線後のワイヤ端部と端子電極との継線作業が煩雑であると言う課題も有している。
特開2007−294591号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、低背化が可能なコイル部品を同時に多量に生産することができるコイル部品の製造方法と、ワイヤと端子電極との継線が容易なコイル部品を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル部品の製造方法は、
溝に沿って平面から突出するように並んで配置された複数のコア部を有する磁性体からなる第1基板を準備する工程と、
それぞれの前記コア部の周囲にワイヤの巻回部を形成すると共に、隣り合う前記コア部間に形成された前記ワイヤの巻回部の相互間で、一方の前記ワイヤの巻回部の巻き終わり端部と、他方の前記ワイヤの巻回部の巻き始め端部とを、連続する一本のワイヤで接続し、前記巻き始め端部または前記巻き終わり端部に近いワイヤ部分を前記溝に入り込ませる工程と、
前記ワイヤの巻回部の周囲を、樹脂で覆う工程と、
前記ワイヤの巻回部毎に、前記第1基板を切断する工程と、
前記第1基板を切断する際に前記樹脂に形成された切断面から露出する前記ワイヤの切断面を覆うように端子電極を形成する工程と、を有する。
本発明に係るコイル部品の製造方法では、第1基板の表面に形成された複数のコア部の外周に、順次、ワイヤを巻回し、あるいは予め形成されたコイル連続体を取り付けることにより、ワイヤの巻回作業の効率を向上させることができる。また、ワイヤの巻回作業時に、ワイヤの巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分を溝に入り込ませるために、コイル部品の低背化を同時に実現することができる。すなわち、本発明の方法によれば、低背化が可能なコイル部品を同時に多量に生産することができる。
好ましくは前記基板の表面には、前記溝が断続的にあるいは連続的に直線状に形成される。溝を直線状に形成することで、溝の形成作業が容易となるが、必ずしも直線である必要はなく、巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分が溝に入り込むような形状の溝であればよい。
また、溝は、連続的に形成することで、溝の形成作業が容易となるが、必ずしも連続している必要はなく、巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分が溝に入り込むことを条件に、断続的に形成しても良い。さらに、溝の深さは、一定である方が、溝の形成作業が容易となるが、必ずしも一定である必要はなく、巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分が溝に入り込むように溝深さが変化しても良い。
好ましくは、前記コア部の周囲にワイヤの巻回部を形成した後、複数の前記コア部の突出端部を一体的に覆う第2基板を取り付け、前記第1基板を切断する際に、前記第2基板も同時に切断する。このような方法によれば、一回の切断工程で、コア部の軸方向両側に一対の鍔部を形成することができる。
好ましくは前記第2基板を取り付けた後に、前記ワイヤの巻回部の周囲を、樹脂で覆う。第2基板を取り付けた後には、第1基板と第2基板との間に隙間が生じるため、その隙間に樹脂を注入すれば良く、樹脂の注入作業が容易である。
あるいは、前記第2基板を取り付ける前に、前記ワイヤの巻回部の周囲を樹脂で覆ってもよい。その場合には、ワイヤの巻回部を樹脂封止するための樹脂を、接着剤として利用して第2基板を取り付けることができる。
本発明では、前記コア部の周囲にワイヤの巻回部を形成する前に、各コア部の突出端部毎に、各コア部の横断面よりも大きな面積の鍔部を設けるようにしても良い。この場合には、各コア部の鍔部を利用して巻線装置により各コア部にワイヤを巻回しやすくなる。
好ましくは、一本のワイヤを用いて、それぞれの前記コア部の周囲にワイヤの巻回部を順次形成すると共に、各巻回部の前記巻き始め端部または前記巻き終わり端部に近いワイヤ部分を前記溝に入り込ませる。各コア部にワイヤの巻線を行うことで、コア部に密着したワイヤの巻線が可能になる。
あるいは、一本のワイヤを用いて、ワイヤの巻回部が連続して形成されたコイル連続体を予め形成し、前記コイル連続体を前記第1基板に取り付けることで、前記コイル連続体における各巻回部の中央隙間に、前記コア部を差し込み、しかも、各巻回部の前記巻き始め端部または前記巻き終わり端部に近いワイヤ部分を前記溝に入り込ませても良い。その場合には、比較的に線径が太いワイヤであってもコア部に容易に巻回させることが可能になる。
本発明に係るコイル部品は、上記に記載の方法により製造されたコイル部品であって、前記樹脂に形成された切断面から露出する前記ワイヤの切断面を覆うように端子電極が形成されている。
本発明のコイル部品では、第1基板を切断する際に樹脂に形成された切断面から露出するワイヤの切断面を覆うように端子電極を、たとえばメッキなどで形成することができるために、ワイヤと端子電極との継線が著しく容易である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るコイルチップ部品の断面図、
図2(A)〜図2(C)は図1に示すコイルチップ部品の製造過程を示す概略斜視図、
図3(A)〜図3(C)は図2(C)の続きの工程を示す概略斜視図、
図4(A)は図3(C)の続きの工程を示す要部断面図、図4(B)は図4(A)の続きの工程を示す斜視図、
図5は本発明の他の実施形態に係るコイルチップ部品の製造過程を示す概略斜視図、
図6は図5の続きの工程を示す概略斜視図、
図7(A)〜図7(C)は予め成形されたコイル連続体の側面図、平面図および斜視図である。
第1実施形態
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るコイルチップ部品2は、コア(芯材)としてのドラムコア4を有する。ドラムコア4は、フェライト材料で構成してある。ドラムコア4は、巻回部11を構成するワイヤ10が、コア4の軸方向に沿って巻回してあるコア本体4aを有する。
コア本体4aの軸方向の両端である第1端部および第2端部には、それぞれ第1鍔部6および第2鍔部8が形成してある。第1鍔部6および第2鍔部8の外形寸法は、コア本体4aの外径寸法よりも大きくなっている。第1鍔部6,第2鍔部8およびコア本体4aは、同じフェライト材料で構成してあることが好ましいが、第2鍔部8とコア本体4aとは、後述するように、別部材から作られるため、必ずしも同一のフェライト材料である必要はない。
コア本体4aの横断面は、特に限定されず、矩形断面、円形断面、あるいは、その他の断面形状であっても良いが、本実施形態では矩形断面である。第1鍔部6および第2鍔部8の横断面形状は、長方形断面などの角形形状であることが好ましい。
第1鍔部6および第2鍔部8は、同じサイズであり、それぞれ、たとえば縦が1〜5mm、横が1〜5mm、厚みが0.2〜3mm程度である。また、コア本体4aの外形寸法は、鍔部6または8に対して、1/10〜1/2程度に小さい寸法である。コア本体4aの軸方向長(Z軸方向の高さ)は、0.5〜5mm程度である。
なお、図面において、Z軸は、コア本体4aの軸芯方向に一致し、X軸は、Z軸に垂直で、後述する端子電極16,18の向き合う方向に一致する。また、Y軸は、X軸およびZ軸に垂直である。
図1に示すように、巻回部11を構成するワイヤ10の両端に形成してある継線部10aおよび10bは、巻回部11を覆う封止樹脂層12に形成された切断面12a,12bから露出するワイヤ10の切断面を覆うように形成してある端子電極16,18に電気的に接続される。
継線部10a,10bの内の一方が、ワイヤ10の巻回部11の巻き始め端部であり、他方が、巻き終わり端部である。図1に示す例の巻回部11では、ワイヤ10がコア本体4aの外周に三重に巻き付けてあるが、その巻数は、特に限定されず、何重であっても良い。ワイヤ10の巻回部11の巻き始め端部、または巻き終わり端部に近いワイヤ部分10cは、コア本体4aの近くに位置する第1鍔部6の内面(コア本体側)に形成された低背化溝14に入り込んでいる。
低背化溝14の溝深さは、ワイヤ10の線径に対して、1〜1.5倍であることが好ましい。また、低背化溝14の溝幅は、ワイヤ10の線径に対して、+30μm〜+200μmほど大きいことが好ましい。ワイヤの線径は、特に限定されない。ワイヤ10は、たとえば銅線をウレタン樹脂などの皮膜で被覆したワイヤである。
端子電極16および18は、たとえばスパッタ膜と電解メッキ膜との積層膜、あるいはペースト電極膜、あるいは、これらの積層膜であっても良い。それぞれの端子電極16または18の厚みは、好ましくは5〜50μmである。
それぞれの端子電極16および18は、図4(B)に示すように、封止樹脂層12に形成された切断面12a,12bのみでなく、切り出されたチップ本体2aのX軸方向端面全体に形成され、チップ本体2aの上面、側面および底面の一部にも跨るように形成される。これらの端子電極16および18は、チップ本体2aの外部では、相互に絶縁されるが、内部に巻回されたワイヤ10を通して電気的に導通する。
図1に示すコイルチップ部品2を製造するには、次のようにして行う。まず、図2(A)に示すように、複数の第1鍔部6およびコア本体4となる平板状の予備成形基板6aを準備する。予備成形基板6aは、フェライト材料で構成してあり、たとえば圧縮成形により形成される。
次に、図2(B)に示すように、予備成形基板6aの表面を切削加工し、複数の第1鍔部6となる第1基板6bと、その表面に、コア本体4aを行列状に所定間隔で突出させて形成する。また同時に、あるいは別の切削工程で、各コア本体4aの根本部分の片側に、X軸方向に連続する直線状の低背化溝14を形成する。切削工程に用いる切削工具としては、特に限定されないが、たとえば回転ブレード、あるいはワイヤソーなどが用いられる。
次に、図2(C)に示すように、1本のワイヤ10を用いて、X軸方向に所定間隔で配列してある複数のコア本体4a毎に、たとえばフライヤー装置を用いて、巻回部11を形成する。一本のワイヤ10を用いて各コア本体4aに巻回部11を作るには、隣り合う巻回部11の相互間で、一方の巻回部11の巻き終わり端部と、他方の巻回部11の巻き始め端部とを、連続する一本のワイヤで接続する。しかも、それぞれの巻回部11において、巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分10cを低背化溝14に入り込ませる。
なお、図2(C)に示す矢印X1方向からX軸方向に沿って1本のワイヤ10で、各コア本体4aに巻回部11を順次作っていく場合には、低背化溝14に入り込むワイヤ部分10cは、巻き始め端部になる。また、逆に、矢印X2方向からX軸方向に沿って1本のワイヤ10で、各コア本体4aに巻回部11を順次作っていく場合には、低背化溝14に入り込むワイヤ部分10cは、巻き終わり端部になる。
次に、図3(A)に示すように、X軸方向に延びる複数本のワイヤ10により、全てのコア本体4aに対して巻回部11が形成された第1基板6bに平行に、しかも、第1基板6bの上に位置する全てのコア本体4aの突出上端部を一体的に覆うように第2基板8aを取り付ける。第2基板8aは、図1に示す第2鍔部8となる部分であり、第1基板6bと同様なフェライト材料で構成してある。第2基板8aは、コア本体4aの突出上端部に対して接着される。
次に、図3(B)に示すように、第1基板6bと第2基板8aとの隙間に、樹脂を注入して硬化させ、封止樹脂層12を形成する。封止樹脂層12を構成する樹脂としては、特に限定されず、たとえばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリエステル樹脂などが例示される。封止樹脂層12は、各巻回部11の外周を覆うと共に、低背化溝14にも入り込む。
なお、この実施形態では、図3(A)に示す第2基板8aを取り付ける前に、図3(B)に示す封止樹脂層12を、第1基板6bの表面に形成しても良い。その場合には、全てのコア本体4aに対して巻回部11が形成された第1基板6bの表面に、樹脂を塗布法などで形成し、余分な樹脂をスキージなどで掻き取り、封止樹脂層12を形成しても良い。あるいはスピンコート法により封止樹脂層12を形成しても良い。
いずれにしても、封止樹脂層12の表面には、各コア本体4aの突出上端部が露出するように封止樹脂層12を形成することが好ましい。その後に、第2基板8aを各コア本体4aの突出上端部に接続するためである。なお、封止樹脂層12を形成した後に、第2基板8aを取り付ける工程を採用する場合のメリットは、封止樹脂層12自体が、第2基板8aを各コア本体4aの突出上端部に接着するための接着剤としても機能することである。そのような観点からは、各コア本体4aの突出上端部の表面には、封止樹脂層12を構成する多少の樹脂膜が残っていた方が好ましい。
第1基板6bと第2基板8aとの間に封止樹脂層12が形成された後には、図3(C)に示すように、切断線20に沿って、第1基板6bと第2基板8aとの積層板を切断する。切断線20は、X軸およびY軸方向に平行に形成され、切断線20で切断されたチップ本体2aが、図4(A)および図4(B)に示すように、X軸およびY軸を含む平面の中央に、コア本体4aが位置するように決定される。
そのような切断線20に沿って図3(C)に示す積層体を切断すると、各チップ本体2aは、図4(A)に示すように、X軸方向の両側の側面に、封止樹脂層12に形成された切断面12a,12bから露出するワイヤ10の切断部が得られ、各切断部が継線部10a,10bとなる。
次に、各チップ本体2aのX軸方向の両側面に、各継線部10a,10bに接続される端子電極16および18が形成される。それぞれの端子電極16および18は、図4(B)に示すように、封止樹脂層12に形成された切断面12a,12bのみでなく、切り出されたチップ本体2aのX軸方向端面全体に形成され、チップ本体2aの上面、側面および底面の一部にも跨るように形成される。
本実施形態に係るコイルチップ部品の製造方法では、第1基板6bの表面に形成された複数のコア本体4aの外周に、順次、X軸方向に沿ってワイヤ10を巻回することにより、ワイヤ10の巻回作業の効率を向上させることができる。また、ワイヤ10の巻回作業時に、ワイヤの巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分10cを低背化溝14に入り込ませるために、コイル部品2の低背化を同時に実現することができる。すなわち、本実施形態の方法によれば、低背化が可能なコイル部品2を同時に多量に生産することができる。
また、本実施形態の方法では、第1基板6bと第2基板8aとを同時に切断するので。一回の切断工程で、コア本体4aのZ軸方向両側に一対の鍔部6および8を同時に形成することができる。
また本実施形態では、一本のワイヤ10を用いて、それぞれのコア本体4aの周囲に、ワイヤ10の巻回部11を順次形成すると共に、各巻回部11の巻き始め端部または前記巻き終わり端部に近いワイヤ部分10cを低背化溝14に入り込ませる。そのため、各コア本体4aにワイヤ10の巻線を行うことで、コア本体4aの外周に密着したワイヤ10の巻線が可能になる。
本実施形態に係るコイル部品2では、第1基板6bおよび第2基板8aを切断する際に樹脂層12に形成された切断面12a,12bから露出するワイヤ10の継線部10a,10bが端子電極16および18に接続される。したがって、チップ本体2aの切断された側面に、端子電極16および18を、たとえばスパッタなどで形成するのみで、ワイヤ10の両端と端子電極16,18との継線が成され、その継線作業が著しく容易である。
第2実施形態
本実施形態に係るコイルチップ部品の製造方法は、以下に示す以外は、第1実施形態の方法と同様であり、同様な作用効果を奏する。
すなわち、この方法では、図2(B)に示すように、第1基板6bの表面に、コア本体4aと低背化溝14とを形成した後に、図5に示すように、各コア本体4aの突出上端部毎に、各コア本体4aの横断面よりも大きな面積の第2鍔部8bを接着する。各第2鍔部8bは、図1に示す第2鍔部8とほぼ同じサイズである。
その後に、図2(C)に示す場合と同様にして、図6に示すように、1本のワイヤ10を用いて、X軸方向に所定間隔で配列してある複数のコア本体4a毎に、たとえばフライヤー装置を用いて、巻回部11を形成する。一本のワイヤ10を用いて各コア本体4aに巻回部11を作るには、隣り合う巻回部11の相互間で、一方の巻回部11の巻き終わり端部と、他方の巻回部11の巻き始め端部とを、連続する一本のワイヤで接続する。しかも、それぞれの巻回部11において、巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分10cを低背化溝14に入り込ませる。
その後に、第1基板6bの上に、樹脂を塗布または注入して硬化させ、封止樹脂層(図示省略)を形成する。その後に、図6に示す第2鍔部8bに沿って封止樹脂層および第1基板6bを切断すれば、図4(A)に示すものと同様なチップ本体2aが得られる。その後の工程は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の方法では、各コア本体4aの第2鍔部8bを利用して、フライヤーなどの巻線装置により、各コア本体4aにワイヤ10を巻回するため、巻回作業が容易になると共に、より強固に、各コア本体4aの外周にワイヤ10を巻回することができる。
第3実施形態
本実施形態に係るコイルチップ部品の製造方法は、以下に示す以外は、第1実施形態の方法と同様であり、同様な作用効果を奏する。
本実施形態の方法では、図7(A)〜図7(C)に示すように、一本のワイヤ10を用いて、ワイヤ10の巻回部11がX軸方向に連続して形成されたコイル連続体100を予め形成し、このコイル連続体100を、図2(B)に示す第1基板6bの上に取り付ける。
取り付ける際には、コイル連続体100における各巻回部11の中央隙間に、コア本体4aを差し込み、しかも、各巻回部11の巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分10cを低背化溝14に入り込ませる。その状態は、図2(C)に示す状態と同じになる。その後の工程は、第1実施形態の場合と同様である。
本実施形態の方法では、比較的に線径が太いワイヤ10であってもコア本体4aに容易に巻回させることが可能になる。また、予め形成されたコイル連続体100を第1基板6bに取り付けることにより、ワイヤ10の巻回作業の効率を向上させることができる。
その他の実施形態
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、図2(B)に示すように、第1基板6bの表面には、コア本体4aにおけるY軸方向の片側の根本部分にのみX軸方向に延びる直線状の低背化溝14を形成してあるが、Y軸方向の両側の根本部分に低背化溝14を形成しても良い。その場合には、コア本体4aの根本部分におけるいずれかの低背化溝14に対して、ワイヤ部分10cが入り込むように、巻回部11を形成すればよい。
また、上述した実施形態において、第1基板6bの表面には、必ずしも連続した低背化溝14を形成する必要はない。低背化溝14は、X軸方向に沿って断続的に形成しても良い。すなわち、ワイヤ部分10cが入り込まない部分には、溝14を形成しなくても良い。ただし、連続した低背化溝14の方が切削加工が容易である。さらに、上述した実施形態においては、X軸方向に沿って低背化溝14を形成したが、Y軸方向に沿って低背化溝を平行に形成しても良い。
また、低背化溝14の溝深さは、一定である方が、溝14の形成作業が容易となるが、必ずしも一定である必要はなく、巻き始め端部または巻き終わり端部に近いワイヤ部分が溝に入り込み易いように溝深さが変化しても良い。
さらにまた上述した実施形態では、第1基板6bの表面に、低背化溝14と、コア本体4aとを、切削加工により形成したが、切削加工ではなく、フェライト材料の圧縮加工により、低背化溝14とコア本体4aとを持つ第1基板6bを一体成形しても良い。
また、上述した実施形態では、第1基板6bの表面に、X軸方向およびY軸方向に沿って複数のコア本体4aを形成したが、本発明では、少なくともX軸方向に沿って一列の複数のコア本体4aを形成すればよい。
図1は本発明の一実施形態に係るコイルチップ部品の断面図である。 図2(A)〜図2(C)は図1に示すコイルチップ部品の製造過程を示す概略斜視図である。 図3(A)〜図3(C)は図2(C)の続きの工程を示す概略斜視図である。 図4(A)は図3(C)の続きの工程を示す要部断面図、図4(B)は図4(A)の続きの工程を示す斜視図である。 図5は本発明の他の実施形態に係るコイルチップ部品の製造過程を示す概略斜視図である。 図6は図5の続きの工程を示す概略斜視図である。 図7(A)〜図7(C)は予め成形されたコイル連続体の側面図、平面図および斜視図である。
符号の説明
2… コイルチップ部品
2a… チップ本体
4… ドラムコア
4a… コア本体
6… 第1鍔部
6a… 予備成形基板
6b… 第1基板
8… 第2鍔部
8a… 第2基板
8b… 第2鍔部
10… ワイヤ
10a,10b… 継線部
10c… ワイヤ部分
11… 巻回部
12… 封止樹脂層
12a,12c… 切断面
14… 低背化溝
16,18… 端子電極
100… コイル連続体

Claims (9)

  1. 溝に沿って平面から突出するように並んで配置された複数のコア部を有する磁性体からなる第1基板を準備する工程と、
    それぞれの前記コア部の周囲にワイヤの巻回部を形成すると共に、隣り合う前記コア部間に形成された前記ワイヤの巻回部の相互間で、一方の前記ワイヤの巻回部の巻き終わり端部と、他方の前記ワイヤの巻回部の巻き始め端部とを、連続する一本のワイヤで接続し、前記巻き始め端部または前記巻き終わり端部に近いワイヤ部分を前記溝に入り込ませる工程と、
    前記ワイヤの巻回部の周囲を、樹脂で覆う工程と、
    前記ワイヤの巻回部毎に、前記第1基板を切断する工程と、
    前記第1基板を切断する際に前記樹脂に形成された切断面から露出する前記ワイヤの切断面を覆うように端子電極を形成する工程と、を有するコイル部品の製造方法。
  2. 前記基板の表面には、前記溝が断続的にあるいは連続的に直線状に形成される請求項1に記載のコイル部品の製造方法。
  3. 前記コア部の周囲にワイヤの巻回部を形成した後、複数の前記コア部の突出端部を一体的に覆う第2基板を取り付け、
    前記第1基板を切断する際に、前記第2基板も同時に切断することを特徴とする請求項1または2に記載のコイル部品の製造方法。
  4. 前記第2基板を取り付けた後に、前記ワイヤの巻回部の周囲を、樹脂で覆う請求項3に記載のコイル部品の製造方法。
  5. 前記第2基板を取り付ける前に、前記ワイヤの巻回部の周囲を樹脂で覆う請求項3に記載のコイル部品の製造方法。
  6. 前記コア部の周囲にワイヤの巻回部を形成する前に、各コア部の突出端部毎に、各コア部の横断面よりも大きな面積の鍔部を設ける請求項1または2に記載のコイル部品の製造方法。
  7. 一本のワイヤを用いて、それぞれの前記コア部の周囲にワイヤの巻回部を順次形成すると共に、各巻回部の前記巻き始め端部または前記巻き終わり端部に近いワイヤ部分を前記溝に入り込ませる請求項1〜6のいずれかに記載のコイル部品の製造方法。
  8. 一本のワイヤを用いて、ワイヤの巻回部が連続して形成されたコイル連続体を予め形成し、
    前記コイル連続体を前記第1基板に取り付けることで、前記コイル連続体における各巻回部の中央隙間に、前記コア部を差し込み、しかも、各巻回部の前記巻き始め端部または前記巻き終わり端部に近いワイヤ部分を前記溝に入り込ませる請求項1〜6のいずれかに記載のコイル部品の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法により製造されたコイル部品であって、
    前記樹脂に形成された切断面から露出する前記ワイヤの切断面を覆うように端子電極が形成されているコイル部品。
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