JP2009245644A - 発光装置の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程中の大気曝露の回数を削減することが可能な発光装置の製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】発光装置の製造装置100は、発光層形成装置107と、カソード形成装置108と、封止装置110と、を備える。発光層形成装置107とカソード形成装置108と封止装置110とはそれぞれ接続されており、各工程間で画素基板が大気に暴露されることがない。これにより、製造装置100で行われる製造工程中に画素基板が大気に曝されることが抑制され、水分の付着等によるダークスポットの発生を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL(electroluminescence)素子を用いた発光装置を製造するための、発光装置の製造装置及び製造方法に関する。
近年、液晶表示装置(LCD)に続く次世代の表示デバイスとして、有機発光材料を用いたエレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)等の自発光素子を2次元配列した発光素子型の表示パネルを備えた発光装置の本格的な実用化、普及に向けた研究開発が盛んに行われている。また、有機EL素子の発光層として低分子の有機化合物、高分子の有機化合物を用いる構成が知られている。
このような有機EL素子は、例えば、アノード電極と、カソード電極と、これらの電極間に形成された電子注入層、正孔輸送層、発光層等のEL層を備える。EL素子では、発光層において正孔輸送層、電子注入層からそれぞれ供給された正孔と電子とが再結合することによって発生するエネルギーによって発光する。
ところで、このような有機EL素子中に水が混入することによって、未発光領域であるダークスポットが生じる等の問題がある。そこで、例えば特許文献1に開示されているように、EL素子が水と触れないよう封止樹脂等により封止が施されていたり、水を吸着する吸着剤を封入する等、様々な工夫が施されている。
特開2000−164349号公報
ところで、有機EL層の各層は用いる材料に応じて、真空装置等の複数の製造装置を用いて製造される。工程と工程との間に、製造装置に搬入する際、画素基板が大気に曝露されることがある。この際、雰囲気中の画素基板上に水分が付着する問題がある。
付着した水分を除去するためには、有機EL素子が形成された画素基板を加熱する方法が考えられる。しかし、画素基板上にTFT(Thin Film Transistor)等が設けられているアクティブ駆動有機EL装置では、画素基板上にはEL素子を駆動するためのTFT(Thin Film Transistor)等が形成されている。TFTの性能の低下を避けるため、高温下に長時間曝すことが難しく、製造工程中に付着した水分を全て除去することは難しいという問題があった。
このため、製造工程中に有機EL素子に水分が付着することを抑制できるよう、製造工程中に大気曝露される回数を削減することが求められている。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、良好な発光装置の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る発光装置の製造装置は、
画素電極が形成された画素基板上に、有機層を形成する有機層形成装置と、
前記有機層上に対向電極を形成する対向電極形成装置と、
を備え、
前記有機層形成装置と、前記対向電極形成装置とは、各工程間で前記画素基板が大気に曝露されないよう接続されていることを特徴とする。
電荷輸送材料からなる電荷輸送層を形成する電荷輸送層形成装置を更に備え、
前記電荷輸送層形成装置は、前記画素基板が大気に曝露されることがないよう、前記有機層形成装置と、接続されていてもよい。
前記画素基板上に形成された絶縁層を焼成する焼成装置を更に備え、
前記焼成装置は、前記画素基板が大気に曝露されることがないよう、前記有機層形成装置と、接続されてもよい。
前記画素基板上には、半導体素子が形成されており、
前記焼成装置では、水素を添加した不活性ガス雰囲気としてもよい。
前記電荷輸送層形成装置では、PEDOT/PSSを溶解させた溶液を塗布してもよい。
前記PEDOT/PSSを溶解させた前記溶液の前記溶媒の乾燥は、酸素を添加した不活性ガス乾燥雰囲気、または乾燥大気雰囲気下としてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る発光装置の製造装置は、
画素電極と半導体素子とが形成された画素基板上に形成された絶縁層を水素を不活性ガス雰囲気下で焼成する焼成装置を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る発光装置の製造方法は、
画素電極が形成された画素基板上に、有機層を形成する有機層形成工程と、
前記有機層上に対向電極を形成する対向電極形成工程と、
を備え、
前記有機層形成工程を行う有機層形成装置と、前記対向電極形成工程を行う対向電極形成装置とは、接続されており、各工程間で前記画素基板が大気に曝露されないことを特徴とする。
電荷輸送材料からなる電荷輸送層を形成する電荷輸送層形成工程を更に備え、
前記電荷輸送層形成工程を行う電荷輸送層形成装置は、前記画素基板が大気に曝露されることがないよう、前記有機層形成装置と接続されていてもよい。
前記画素基板上に形成された絶縁層を焼成する焼成工程を更に備え、
前記焼成工程を行う焼成装置は、前記画素基板が大気に曝露されることがないよう、前記有機層形成装置と、接続されていてもよい。
前記焼成工程では、水素を添加した不活性ガス雰囲気下で焼成を行ってもよい。
前記電荷輸送層形成工程では、PEDOT/PSSを溶解させた溶液を塗布してもよい。
前記PEDOT/PSSを溶解させた前記溶液の前記溶媒の乾燥は、酸素を添加した不活性ガス乾燥雰囲気、または乾燥大気雰囲気下で行われてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る発光装置の製造方法は、
画素電極と半導体素子とが形成された画素基板上に形成された絶縁層を、水素を添加した不活性ガス雰囲気下で焼成する焼成工程を備えることを特徴とする。
本発明によれば、製造工程中の大気曝露することを抑制し、良好な発光装置の製造装置及び製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る発光装置の製造装置及び製造方法について図を用いて説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る発光装置の製造装置及び製造方法では、正孔輸送層として無機系の材料を用い、発光層として高分子材料を用いた有機EL素子を配列させた発光装置を製造する場合を例に挙げて説明する。
第1実施形態に係る発光装置の製造装置100を図1に示す。製造装置100は、図1に示すようにローダ101と、センターロボット102と、ベーキング装置103と、搬送室104と、真空センターロボット105と、正孔輸送層形成装置106と、発光層(有機層)形成装置107と、カソード形成装置108と、保護膜形成装置109と、封止装置110と、アンローダ111と、を備える。本実施形態では、詳細に後述するように画素基板31上に図5に示すトランジスタTr11,12から隔壁35の露光、現像を本実施形態の製造装置100外で行い、隔壁35の焼成工程から製造装置100によって製造する。
また、本実施形態にかかる発光装置の製造装置及び製造方法によって製造する発光装置10の一例を図2〜5に示す。本発明の実施形態に係る発光装置の構成例を図2に示す。また、各画素の駆動回路を図3に示す。また、画素の平面図を図4に、画素のV−V線断面図を図5に示す。
本実施形態の発光装置10では、図に示すように、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に発する3つの画素を一組として、この組が行方向(図2の左右方向)に繰り返し複数配列されるとともに、列方向(図2の上下方向)に同一色の画素が複数配列されている。
各画素30の構成例を示す等価回路を図3に示す。各画素30は有機EL素子23と、有機EL素子23をアクティブ動作する画素回路DSとを備えており、画素回路DSは、トランジスタ(選択トランジスタ)Tr11と、トランジスタ(発光駆動トランジスタ)Tr12と、キャパシタCsと、を備える。図3に示すトランジスタTr11及びトランジスタTr12は、いずれもnチャネル型アモルファスシリコン薄膜トランジスタであるが、これに限らず、少なくとも一方がpチャネル型でもよく、ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよい。
画素基板上には、それぞれ所定行に配列された複数の画素回路DSに接続された複数の供給電圧ラインLaと、それぞれ所定列に配列された複数の画素回路DSに接続されたデータラインLdと、それぞれ所定行に配列された複数の画素回路DSのトランジスタTr11を選択する複数の走査ラインLsと、が形成されている。
図3に示すように選択トランジスタTr11のゲート端子は走査ラインLsに、ドレイン端子が表示パネルの列方向に配設されたデータラインLdに、ソース端子が接点N11にそれぞれ接続される。また、発光駆動トランジスタTr12のゲート端子は接点N11に接続されており、ドレイン端子は供給電圧ラインLaに、ソース端子は接点N12にそれぞれ接続されている。キャパシタCsは、各端がトランジスタTr12のゲート端子及びソース端子に接続されている。なお、キャパシタCsは、トランジスタTr12のゲート−ソース間に付加的に設けられた補助容量、もしくはこれらの寄生容量と補助容量からなる容量成分である。また、有機EL素子23は、アノード端子(画素電極34)が接点N12に接続され、カソード端子(対向電極40)に基準電圧Vssが印加されている。なお、トランジスタTr11及びトランジスタTr12がpチャネル型の電界効果型トランジスタの場合は、それぞれソース端子及びドレイン端子が図3とは逆に接続される。
走査ラインLsは、表示パネルの周縁部に配置された走査ドライバ(図示せず)に接続されており、所定タイミングで表示パネルの行方向に配列された複数の画素30を選択状態に設定するための選択電圧信号(走査信号)Sselが印加される。また、データラインLdは、表示パネルの周縁部に配置されたデータドライバ(図示せず)に接続され、上記画素30の選択状態に同期するタイミングで表示データに応じたデータ電圧(階調信号)Vpixが印加される。
各行ごとに配列された複数のトランジスタTr12が、当該トランジスタTr12に接続された有機EL素子23の画素電極34(例えばアノード電極)に表示データに応じた発光駆動電流を流す状態に設定するように、複数のアノードラインLa(供給電圧ライン)は、いずれも所定の高電位電源に直接又は間接的に接続されている。つまり、供給電圧ラインLaは、有機EL素子23の対向電極40に印加される基準電圧Vssより十分電位の高い所定の高電位(供給電圧Vdd)が印加される。また、対向電極40は、例えば、所定の低電位電源に直接又は間接的に接続され、絶縁性基板11上に2次元配列された全ての画素(有機EL素子)に対して単一の電極層により形成されており、所定の低電圧(基準電圧Vss,例えば接地電位GND)が共通に印加されるように設定されている。
すなわち、各画素において、直列に接続されたトランジスタTr12と有機EL素子23の組の両端(トランジスタTr12のドレイン端子と有機EL素子23のカソード端子)にそれぞれ、供給電圧Vddと基準電圧Vssを印加して有機EL素子23に順バイアスを付与して有機EL素子23が発光できる状態にし、更に階調信号Vpixに応じて流れる発光駆動電流の電流値を画素回路DSにより制御している。
次に、本実施形態の発光装置10の画素30の平面図を図4に示す。また、図5は図4に示すV−V線断面図である。また、本実施形態の発光装置10は、有機EL素子が設けられている画素基板31側から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション型である。
画素基板31は、透光性を備える材料から形成され、例えばガラス基板である。また、画素基板31上にはゲート電極11g,12g、データラインLdが形成され、その上に絶縁膜32が形成される。
絶縁膜32は、絶縁性材料、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜等を有し、ゲート電極11g,12g及びデータラインLdを覆うように画素基板31上に形成される。また、絶縁膜32はゲート電極11g,12gが形成された領域においてトランジスタTr11及びTr12のゲート絶縁膜として機能する。
トランジスタTr11及びTr12は、それぞれnチャネル型の薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)である。トランジスタTr11及びTr12は、それぞれ画素基板31上に形成される。また、トランジスタTr11は半導体層(図示せず)と、保護絶縁膜(図示せず)と、ゲート電極11gと、ソース電極11sと、ドレイン電極11dと、オーミックコンタクト層(図示せず)と、を備える。トランジスタTr12は、トランジスタTr12と同様に半導体層121と、保護絶縁膜122と、ソース電極12sと、ドレイン電極12dと、オーミックコンタクト層123,124と、ゲート電極12gと、を備える。また、Tr12のソース電極12sは画素電極34に接続される。
トランジスタTr11、Tr12において、ゲート電極11g,12gは、例えば、アルミニウム−チタン合金層(AlTi)、アルミニウム−チタン−ネオジウム合金層(AlTiNd)またはクロム(Cr)から形成される。また、ドレイン電極11d,12d、ソース電極11s、11sはそれぞれ例えばアルミニウム−チタン合金層とクロム層の積層(AlTi)/Cr、アルミニウム−チタン−ネオジウム合金層とクロム層の積層(AlTiNd/Cr)またはアルミニウム−チタン−ネオジウム合金層(AlTiNd)から形成されている。また、それぞれのドレイン電極及びソース電極と半導体層との間には低抵抗性接触のため、不純物を含む半導体を含むオーミックコンタクト層が形成される。
層間絶縁膜33は、絶縁材料、例えばSiN等から形成される。層間絶縁膜33は、各画素電極34間に形成され、隣接する画素電極34間に配置されたトランジスタTr11、Tr12及び供給電圧ラインLaを保護絶縁する。具体的には、層間絶縁膜33は、発光領域に対応する画素電極34上を開口する開口33aを備える。このように層間絶縁膜33の開口33aによって露出された画素電極34上に、後述する正孔輸送層36、発光層37等の有機EL層が成膜される。
画素電極(アノード電極)34は、絶縁膜32上に形成され、透光性を備える導電材料、例えばITO(Indium Tin Oxide)、ZnO等から構成される。また、各画素電極34は隣接する他の画素30の画素電極34と層間絶縁膜33によって絶縁されている。
隔壁35は、絶縁材料、例えばポリイミドから構成され、層間絶縁膜33上に形成される。隔壁35は、図4及び図5に示すように、列方向に(図4に示す縦方向)延びる開口35aを備え格子状に形成される。開口35aは、開口33aに対応して形成されており、画素電極34上を開口している。また、隔壁35の横断面形状は方形に形成される。なお、隔壁35は感光性ポリイミドのような感光性があり、かつデガス(脱ガス)特性が良好な材料が好ましい。本実施形態では例えば、東レ製のフォトニースDL−1000を用いる。
正孔輸送層36は、画素電極34上に形成され、発光層37に正孔を供給する機能を有する。正孔輸送層36は正孔(ホール)注入、輸送が可能な無機系の材料、例えば半導体酸化物、金属酸化物から構成される。本実施形態では、正孔輸送層36として酸化ゲルマニウムをスパッタ法または蒸着法を用いて形成する。正孔輸送層36の厚みは特に限定されないが、5nm以下であることが駆動電圧の上昇を抑制できるため、好ましい。
発光層37は、正孔輸送層36上に形成されている。発光層37は、アノード電極とカソード電極との間に所定の電圧を印加することにより光を発生する機能を有する。発光層37は、発光することが可能な公知の高分子発光材料、例えばポリパラフェニレンビニレン系やポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む赤(R)、緑(G)、青(B)色等の光を発する発光材料を含む。また、これらの発光材料は、適宜水系溶媒あるいはテトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン、キシレン等の有機溶媒に溶解(又は分散)した溶液(分散液)を、微細な複数の液滴としてインクジェット法により塗布、或いは連続した液流としてノズルプリンティング法等により塗布し、溶媒を揮発させることによって形成する。
対向電極(カソード電極)40は、導電材料、例えばLi,Mg,Ca,Ba等の仕事関数の低い材料からなり発光層37に電子を供給する層と、例えばアルミニウム等の光反射性導電材料からなり、仕事関数の低い材料から形成された層の酸化を抑え、対向電極40全体のシート抵抗を下げる機能を有する層との少なくとも2層を含む構造である。対向電極40は図5に示すように複数の画素30に跨って形成される単一の電極層から構成される。
保護膜41は、対向電極40を覆うように複数の画素30に跨って形成されており、絶縁材料、例えばSiNから形成される。
次に、本実施形態の発光装置100のローダ101は、センターロボット102に接続されており、ローダ101から画素基板31(又は複数の画素基板31が連結されたマザー基板)が製造装置100に搬入される。
センターロボット102は、アーム(図示せず)を備え、センターロボット102に接続されたローダ101、ベーキング装置103、搬送室104、及び発光層形成装置107との間で画素基板31の搬出入を行う。
ベーキング装置103は、炉内を窒素ガス雰囲気下で加熱及び乾燥処理を行う装置である。また減圧可能であってもよい。
搬送室104は、センターロボット102と真空センターロボット105との間に設置されており、真空ポンプ(図示せず)が接続されている。搬送室104で、センターロボット102から真空センターロボット105へ画素基板31を搬入する際には大気圧から真空状態へと気圧を調節し、真空センターロボット105からセンターロボット102へと画素基板31を搬入する際には、不活性ガスによって真空状態から大気圧へと気圧の調整を行う。
真空センターロボット105は、アーム(図示せず)を備え、真空センターロボット105に接続された搬送室104と、正孔輸送層形成装置106と、カソード形成装置108と、保護膜形成装置109との間で画素基板31の搬出入を行う。
正孔輸送層形成装置106は、正孔輸送層36を形成する装置であり、真空蒸着装置、スパッタ装置等から構成される。
発光層形成装置107は、発光層を形成する装置であり、インクジェットプリンタ、ノズルコータ、スピンコータ、スプレーコータ、その他の印刷装置等である。
カソード形成装置108は、対向電極(カソード電極)を成膜する装置であり、真空蒸着装置、スパッタ装置から構成される。
保護膜形成装置109は、有機EL素子23を保護する保護膜を成膜する装置であり、CVD装置、真空蒸着装置、スパッタ装置等から構成される。
封止装置110は、画素基板31を封止基板に接合することによって画素基板31と封止基板との間の空間を封止させる装置であり、封止樹脂を塗布する装置と、用いる封止樹脂に応じUVを照射する装置、又は加熱装置を備える。
アンローダ111は、封止装置110に接続されており、アンローダ111から画素基板31を搬出する。
次に、本発明の実施形態に係る発光装置の製造方法について図を用いて説明する。
本実施形態では、まず、画素基板31上へのトランジスタTr11,12の形成から隔壁35の露光、現像までを本実施形態の製造装置100外で行い、隔壁35の焼成工程から製造装置100によって製造する。
まず、ガラス基板等からなる画素基板31を用意する。次にこの画素基板31上に、スパッタ法、真空蒸着法等によりゲートメタル層(図示せず)を形成し、フォトリソグラフィでのパターニングにより、図6(a)に示すようにゲート電極11g,12g、データラインLdの形状にパターニングする。
続いて、図6(b)に示すようにCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によりゲート電極11g,12g上に例えば窒化シリコンからなる絶縁膜32を成膜する。続いて、図6(c)に示すようにCVD法、スパッタ法等により絶縁膜32上に、例えばアモルファスシリコン等からなる半導体膜81と、保護絶縁膜となる例えば窒化シリコン等の絶縁膜82と、を連続成膜する。
続いて、フォトリソグラフィでのパターニングによって図6(d)に示すように保護絶縁膜122を形成する。次に、半導体膜81上にオーミックコンタクト層となる不純物層を成膜し、フォトリソグラフィでのパターニングによって、図7(a)に示すようにオーミックコンタクト層123,124及び半導体層121を形成する。
次に、図7(b)に示すように絶縁膜32上に真空蒸着法、スパッタ法等により、ITO等の透光性を有する導電材料を成膜後、フォトリソグラフィでのパターニングによって画素電極34を形成する。
次に、絶縁膜32に、ゲートメタル層と、ソース電極及びドレイン電極を形成するためのドレインメタル層を接続するコンタクトホールを形成する。次に、真空蒸着法、スパッタ法等によりドレインメタル層を成膜してからフォトリソグラフィでのパターニングによって走査ラインLs、供給電圧ラインLa、ソース電極11s、ドレイン電極11d並びに図7(c)に示すようにソース電極12s及びドレイン電極12dを形成する。このとき、走査ラインLsとゲート電極11gとが、互いに重なる部分におけるコンタクトホールで接続し、データラインLdとドレイン電極11dとが、互いに重なる部分におけるコンタクトホールで接続し、さらにソース電極11sとゲート電極12gとが、互いに重なる部分におけるコンタクトホールで接続する。
続いて、トランジスタTr11,Tr12等を覆うようにシリコン窒化膜からなる層間絶縁膜33をCVD法等により形成する。次に、フォトリソグラフィ等により画素30の発光領域に対応する領域に開口33aを形成し、図7(d)に示すように画素電極34を露出させる。
次に、画素基板31上に、例えば感光性ポリイミド(東レ製のフォトニースDL−1000)をスピンコート法によって形成する。続いて、例えば120℃で2分間のプリベークを行う。次に、ポリイミド層に隔壁35に対応する形状に形成されたフォトマスクを介して、365nmの紫外線を照射する光源とするi線ステッパーを用いて露光後、例えばTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液で現像し、パターニングを行う。次に、純水洗浄を行い、スピン乾燥またはエアナイフ処理を行う。
以上の工程から、図8(a)に示すように画素基板31上にはトランジスタTr11,12、画素電極34、層間絶縁膜33、及び感光性ポリイミドでパターニングまで施された隔壁35が形成されている。
次に、図1に示す窒素雰囲気中の発光装置100のローダ101内に画素基板31を導入する。
次にローダ101から、ベーキング装置103に画素基板31を移動させる。ベーキング装置103では、例えば露点温度が−50℃以下の乾燥窒素を用いた乾燥不活性ガス雰囲気下で、例えば200℃〜250℃、15分〜2時間のベーク処理を行い、隔壁35を本焼成する。ベーク処理終了後、乾燥窒素雰囲気下、もしくは真空下で画素基板31の冷却を行う。
次に、ベーキング装置103から、センターロボット102を経由し、画素基板31を搬送室104に搬送する。続いて、搬送室104を真空ポンプ(図示せず)によって真空引きする。次に、真空センターロボット105によって、画素基板31を正孔輸送層形成装置106内に移動させる。正孔輸送層形成装置106内は真空雰囲気である。
正孔輸送層となる半導体酸化物、金属酸化物を画素電極34上に蒸着法またはスパッタ法で成膜し、図8(b)に示すように正孔輸送層36を形成する。本実施例では酸化ゲルマニウムをスパッタ法により、例えば5nmの厚みに成膜する。
正孔輸送層36を成膜後、画素基板31を大気に曝露させることなしに、真空センターロボット105と搬送室104とセンターロボット102とを経由し、発光層層形成装置に移動させる。搬送室104内では、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気によって常圧に戻される。
発光層形成装置107では、露点が−50℃以下の乾燥窒素を用いた不活性ガス雰囲気下において、インクジェット方式、ノズルプリンティング方式等の湿式成膜により発光層を塗布する。この際、十分に脱水し水分濃度を20ppm以下としたキシレンに1wt%程度のポリフルオレン系高分子の発光材料を溶解させた溶液をインクジェット法により所望のパターンで塗布し、40〜120℃に加熱して溶液を乾燥させる。次に、発光層形成装置107から、センターロボット102を経てベーキング装置103にて、不活性ガス雰囲気下で発光材料を溶解させたキシレン等の溶媒を乾燥させる。これにより図8(c)に示すように正孔輸送層36上に発光層37を形成する。このときベーキング装置を減圧してもよい。
続いて、センターロボット102、搬送室104、真空センターロボット105を経て真空雰囲気のカソード形成装置108内に画素基板31を移動させる。
カソード形成装置108では、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の中から選ばれる金属又は金属化合物からなる金属層を例えば蒸着法等にて成膜する。本実施形態ではカルシウムを30nmの厚みに成膜する。更に、金属層上に、同じカソード形成装置108内で、アルミニウムを蒸着法にて成膜し、2層構造のカソード電極40を図9(a)に示すように成膜する。
カソード電極40を成膜後、真空センターロボットを経由して、画素基板31を真空雰囲気の保護膜形成装置109内に移動させる。保護膜形成装置109では、CVD法またはスパッタ法を用いて、例えばSiNx、SiOx、又はSiOxNyからなる保護膜41を図9(b)に示すようにカソード電極40上に形成する。
続いて保護膜装置109と接続されている調圧可能な封止装置110内に画素基板31を移動させる。封止装置110では、画素基板31又は封止基板上に、UV硬化樹脂又は熱硬化樹脂からなる封止樹脂を塗布した上で、画素基板31と封止基板とを重ね合わせ、更にチャンバー内を所定の圧力に調整して貼り合わせる。続いて、封止樹脂にUVを照射もしくは加熱することにより、封止樹脂を硬化させ、画素基板31と封止基板とを接合させる。また画素基板、封止基板間を封止樹脂で充填してもよい。
封止装置110にて封止工程を終えた後、アンローダ111内に発光装置10が搬入されてからアンローダ111内で真空雰囲気から常圧に戻してアンローダ111から発光装置10を搬出させる。
このように本実施形態では、隔壁35をパターニングした後、隔壁35のベーキングから封止工程までの工程を全て製造装置100内で行うことができ、更に各装置に搬出入を行う際も全て水分を除去した雰囲気下で行うことが可能である。これにより、画素基板31が大気曝露されることがなく、隔壁等、画素基板31への水分の吸着が抑制されるためダークスポットの発生、および成長を抑制することができる。また、特に隔壁35として用いるポリイミドは吸湿性があり、隔壁35に水分が付着しやすい。本実施形態では隔壁35のベーキング以降の工程を全て、製造装置100内で行うため、吸湿性の高い隔壁35に水分子が付着することを抑制することができる。これにより有機EL素子内に生じるダークスポットの発生を抑制することが可能である。また、本実施形態ではTFT製造工程までを行う製造装置と、TFT製造工程以降の有機EL素子を形成するための製造装置を分離可能とすることが可能である。
また、本実施形態の発光装置の製造装置及び製造方法では、画素基板31が暴露される雰囲気を調節することができ、隔壁製造工程後に大気に曝されないため、水分・酸素に敏感な燐光発光材料を使用することが可能となる。
また、本実施形態の製造装置は複数の工程を行う装置をセンターロボット、搬送室等で接続するため、各工程を行う装置を個別に配置する必要がなく、設置スペースの有効活用が可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る発光装置の製造装置及び製造方法を図を用いて説明する。本実施形態が上述した各実施形態と異なるのは、正孔輸送層が有機系の溶媒に溶解させた有機系材料を用いて形成される点にある。上述した実施形態と共通する部分については、詳細な説明を省略する。
第2実施形態に係る発光装置の製造装置200を図10に示す。製造装置200は、図10に示すようにローダ201と、センターロボット202と、ベーキング装置203と、正孔輸送層形成装置204と、発光層形成装置205と、搬送室206と、真空センターロボット207と、カソード形成装置208と、保護膜形成装置209と、封止装置210と、アンローダ211と、を備える。本実施形態では、第1実施形態と同様に画素基板31上に図5に示すトランジスタTr11,12から隔壁35の露光、現像を本実施形態の製造装置200外で行い、隔壁35の本焼成工程から製造装置200によって製造する。
また、本実施形態の製造装置200によって製造する発光装置10は上述した第1実施形態と同様の構造であり、正孔輸送層36として、有機系の導電材料、例えば導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)誘導体とドーパントであるポリスチレンスルホン酸(PSS)誘導体との混合物等の有機化合物を用い、この有機化合物を湿式成膜する点が異なる。
図10に示すように製造装置200のセンターロボット202は、ベーキング装置203と正孔輸送層形成装置204と、発光層形成装置205と、搬送室206とが接続されている。このため、第1実施形態と異なりセンターロボット202は平面形状が略正六角形に形成される。なお、センターロボット202は略正五角形に形成されていても良い。センターロボット202内には、図示しないアームが設置されており、アームによって画素基板31を各装置、搬送室等へ移動させる。
ベーキング装置203は第1実施形態と同様に隔壁35の本焼成のためのベーキング処理に加え、発光層37の溶媒を揮発させる処理、とともに本実施形態では、正孔輸送層36を形成する際に正孔輸送材料を溶解させる溶媒を揮発させる乾燥処理を行う装置である。ベーキング装置203は減圧可能であってもよい。更に本実施形態では正孔輸送層36の乾燥処理を、酸素を添加した乾燥不活性ガス雰囲気下で行う。
正孔輸送層形成装置204は、常圧、窒素等不活性ガス雰囲気下で、有機化合物であるPEDOT/PSSを有機系溶媒に溶解させた溶液を画素基板31の隔壁35間に塗布する装置である。正孔輸送層形成装置204としては、インクジェットプリンタ、ノズルコーティング装置、スプレーコーティング装置、スピンコーティング装置等を用いることができる。画素基板31を40〜80℃で加熱してもよい。
発光層形成装置205は、上述した第1実施形態と同様の発光層を形成する装置であり、インクジェットプリンタ、ノズルコーティング装置、スプレーコーティング装置等である。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
本実施形態の製造工程は第1実施形態と同様に、画素基板31上へのトランジスタTr11,12の形成から隔壁35の露光、現像までを本実施形態の製造装置200外で行い、隔壁35の焼成工程から製造装置200によって製造する。
まず、ガラス基板等からなる画素基板31を用意する。次にこの画素基板31上に、第1実施形態と同様の工程によって図6(a)〜(d)と図7(a)〜(d)に示すように画素基板31上にトランジスタTr11,Tr12と、画素電極34と、層間絶縁膜33と、を形成する。更に、画素基板31上に感光性ポリイミドをスピンコート法によって塗布し、プリベークを行う。更に、隔壁35に対応する形状に露光、現像を行い、画素基板31を純水洗浄し、乾燥処理を施す。これにより、図8(a)に示すように画素基板31上にトランジスタTr11,12、画素電極34、層間絶縁膜33、及び感光性ポリイミドでパターニングまで施された隔壁35を形成する。
次に、発光装置200のローダ201に画素基板31を導入し、ローダ201内を乾燥雰囲気に置換する。
次にローダ201から、乾燥雰囲気とされたセンターロボット202を経由しベーキング装置203に画素基板31を移動させる。ベーキング装置203では、例えば窒素を用いた乾燥不活性ガス雰囲気下で、例えば180℃〜320℃、15分〜2時間のベーク処理を行い、隔壁35の本焼成を行う。ベーク処理終了後、同不活性雰囲気下または真空下で画素基板31の冷却を行う。
次に、ベーキング装置203から、センターロボット102を経由し、画素基板31を窒素ガス雰囲気の正孔輸送層形成装置204内に移動させる。正孔輸送層となる例えばフッ素置換されたPEDOT誘導体及びPSS誘導体を含有する、フッ素置換されたPEDOT/PSS誘導体溶液を有機溶媒、例えばキシレン等に溶解させた溶液を、例えばインクジェット法によって画素基板31の画素電極34上に塗布する。
フッ素置換されたPEDOT/PSS誘導体溶液を塗布した画素基板31を、センターロボット202を介して再びベーキング装置203に移動させる。ベーキング装置203では、露点が−50℃以下の乾燥空気または酸素を20%程度含む不活性ガスとの混合ガス雰囲気において、150℃〜250℃で加熱し、フッ素置換されたPEDOT/PSS誘導体溶液の溶媒を乾燥させる。このように酸素を添加した窒素等の不活性ガス雰囲気下、もしくは乾燥空気下で、乾燥させることにより、正孔輸送層36の表面が軽く酸化され、正孔の注入効率が上がり、有機EL素子の発光効率を向上させることができる。乾燥後、同不活性雰囲気下または真空下で画素基板31の冷却を行う。
正孔輸送層36を成膜後、画素基板31を大気に曝露させることなしに、センターロボット202を介して、画素基板31を不活性ガス雰囲気下の発光層形成装置205内に移動させる。
発光層形成装置205では、露点−50℃以下の窒素等の不活性ガス雰囲気下において、インクジェットプリンタ、ノズルコーティング装置、スプレーコーティング装置、スピンコーティング装置により発光層を塗布する。この際、十分に脱水し水分濃度を20ppm以下としたキシレンに1wt%程度のポリフルオレン系高分子の発光材料を溶解させた溶液を所望のパターンで塗布し、40℃〜150℃で加熱して乾燥させる。
発光層形成装置205から、センターロボット202を経てベーキング装置203にて、発光材料を溶解させたキシレン等の溶媒を乾燥させる。このときベーキング装置203を減圧してもよい。これにより発光層37を形成する。また、同不活性雰囲気下または真空下で画素基板31の冷却を行う。
続いて、画素基板31を搬送室206に移動させ、搬送室206内を真空ポンプ(図示せず)によって真空引きする。次に、真空センターロボット207によって、画素基板31を真空雰囲気のカソード形成装置208内に移動させる。
カソード形成装置208では、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の中から選ばれる金属又は金属化合物からなる金属層を例えば蒸着法等にて成膜する。本実施形態ではカルシウムを30nmの厚みに成膜する。更に、金属層上に、同じカソード形成装置208内で、アルミニウムを蒸着法にて成膜し、2層構造のカソード電極40を図9(a)に示すように成膜する。
次に、真空センターロボット207を経由して、画素基板31を真空雰囲気の保護膜形成装置209内に移動させる。保護膜形成装置209では、CVD法またはスパッタ法を用いて、例えばSiNx、SiOx、又はSiOxNyからなる保護膜をカソード電極40上に全面形成する。
続いて保護膜装置209と接続されている調圧可能な封止装置210に画素基板31を移動させる。封止装置210では画素基板31又は封止基板上に、UV硬化樹脂又は熱硬化樹脂からなる封止樹脂を塗布した上で、画素基板31と封止基板とを重ね合わせ、更に所定の圧力にチャンバーを調整して貼り合わせる。続いて、封止樹脂にUVを照射もしくは加熱することにより、封止樹脂を硬化させ、画素基板31と封止基板とを接合させる。画素基板と、封止基板間を封止樹脂で充填してもよい。
封止装置210にて封止工程を終えた後、アンローダ211から常圧に戻されて発光装置を搬出させる。
このように本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に画素基板31が大気曝露されることを抑制することが可能であり、隔壁等への水分の吸着が抑制されるためダークスポットの発生、および成長を抑制することができる。また、TFT製造工程までを行う製造装置と、TFT製造工程以降の有機EL素子を形成するための製造装置を分離させた上で、更に隔壁35を本焼成する工程以降の製造工程を、一つの製造装置内で全て行うことが可能である。
また、本実施形態の発光装置の製造装置及び製造方法では、隔壁製造工程後に大気に曝されないため、画素基板31が暴露される雰囲気を調節することができ、水分・酸素に敏感な燐光発光材料を使用することが可能となる。また、本実施形態の製造装置は複数の工程を行う装置をセンターロボット、搬送室等で接続するため、各工程を行う装置を個別に配置する必要がなく、設置スペースの有効活用が可能となる。
更に本実施形態では、正孔輸送層36を形成する際に、酸素を含む不活性ガス雰囲気下、もしくは乾燥大気雰囲気下で溶媒を揮発させる。これにより、正孔輸送層36の表面を酸化させることができ、正孔注入効率を向上させることが可能である。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る発光装置の製造装置及び製造方法を図を用いて説明する。本実施形態では、正孔輸送層が無機または低分子系の材料から形成され、発光層も低分子系の材料から形成され、いずれも乾式成膜によって形成される。上述した実施形態と共通する部分については、詳細な説明を省略する。
第3実施形態に係る発光装置の製造装置300を図11に示す。製造装置300は、図11に示すようにローダ301と、ベーキング装置302と、真空センターロボット303と、正孔輸送層形成装置304と、発光層形成装置305と、カソード形成装置306と、保護膜形成装置307と、封止装置308と、アンローダ309と、を備える。本実施形態では、第1実施形態と同様に画素基板31上に図5に示すトランジスタTr11,12から隔壁35の露光、現像を本実施形態の製造装置300外で行い、隔壁35の焼成工程から製造装置300によって製造する。
また、本実施形態の製造装置300によって製造する発光装置は上述した第1実施形態と同様の構造であり、本実施形態では、発光層37が低分子有機化合物、例えばAlq(tris(8-hydroxyquinoline)aluminum)から形成され、カソードとして、例えばLiFを用いる点が異なる。
製造装置300の真空センターロボット303は、ベーキング装置302と正孔輸送層形成装置304と、発光層形成装置305と、カソード形成装置306と、保護膜形成装置307とが接続されている。このため、第1実施形態と異なりセンターロボット303は平面形状が略正六角形に形成される。なお、真空センターロボット303は略正五角形に形成されていても良い。真空センターロボット303内には、図示しないアームが設置されており、アームによって画素基板31を各装置へ移動させる。
ベーキング装置302は第1実施形態と同様に隔壁35の本焼成のためのベーキング処理を行う。本実施形態では溶媒の乾燥工程がないため、ベーキング装置では隔壁の本焼成のみを行う。
正孔輸送層形成装置304は、真空蒸着装置、スパッタ装置等からなり、正孔輸送材料である。
発光層形成装置305は、真空蒸着装置等からなり、例えばAlq3等の発光材料を正孔輸送層36上に成膜する装置である。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
本実施形態の製造工程は第1実施形態と同様に、画素基板31上へのトランジスタTr11,12の形成から隔壁35の露光、現像までを本実施形態の製造装置300外で行い、隔壁35の焼成工程から製造装置300によって製造する。
まず、ガラス基板等からなる画素基板31を用意する。次にこの画素基板31上に、第1実施形態と同様の工程によって画素基板31上にトランジスタTr11,Tr12と、画素電極34と、層間絶縁膜33と、を形成する。更に、画素基板31上に感光性ポリイミドをスピンコート法によって塗布し、プリベークを行う。更に、隔壁35に対応する形状に露光、現像を行い、画素基板31を純水洗浄し、乾燥処理を施す。これにより画素基板31上にトランジスタTr11,12、画素電極34、層間絶縁膜33、及び感光性ポリイミドでパターニングまで施された隔壁35を形成する。
次に、発光装置300のローダ301に画素基板31を導入し、ローダ301内を乾燥雰囲気に置換する。
次にローダ301から、ベーキング装置302に画素基板31を移動させる。ベーキング装置302では、例えば窒素を用いた乾燥不活性ガス雰囲気下で、例えば200℃〜250℃、15分〜2時間のベーク処理を行い、隔壁35の本焼成を行う。ベーク処理終了後、同不活性雰囲気下または真空下で画素基板31の冷却を行う。
次に、ベーキング装置302から、真空センターロボット303を経由し、画素基板31を正孔輸送層形成装置304に移動させる。正孔輸送層形成装置304では、スパッタ法又は、真空蒸着法によって、例えば酸化ゲルマニウム等の半導体酸化物、金属酸化物や低分子有機材料を画素電極34上に形成し、正孔輸送層36を成膜する。
次に、正孔輸送層形成装置304から、真空センターロボット303を経由し、発光層形成装置305に画素基板31を移動させる。続いて、例えばAlq3等の有機低分子化合物を例えば真空蒸着法によって、正孔輸送層304上に成膜し、発光層37を形成する。
発光層37まで形成した画素基板31を、再び真空センターロボット303を経由してカソード形成装置306に移動させる。カソード形成装置306では、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の中から選ばれる金属又は金属化合物、例えばLiFを例えば蒸着法等にて成膜する。更に、同じカソード形成装置306内で、LiFを覆うようにアルミニウムを蒸着法にて成膜し、2層構造のカソード電極40を図9(a)に示すように成膜する。
次に、真空センターロボット303を経由して、画素基板31を保護膜形成装置307に移動させる。保護膜形成装置307では、CVD法またはスパッタ法を用いて、例えばSiNx、SiOx、又はSiOxNyからなる保護膜をカソード電極40上に全面形成する。
続いて保護膜装置307と接続されている封止装置308に画素基板31を移動させる。封止装置308では、画素基板31又は封止基板上に、UV硬化樹脂又は熱硬化樹脂からなる封止樹脂を塗布した上で、画素基板31と封止基板とを重ね合わせ、更に所定の圧力を加えて貼り合わせる。続いて、封止樹脂にUVを照射もしくは加熱することにより、封止樹脂を硬化させ、画素基板31と封止基板とを接合させる。
封止装置308にて封止工程を終えた後、アンローダ309から発光装置を搬出させる。
このように本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に画素基板31が大気曝露されることを抑制することが可能であり、隔壁等への水分の吸着が抑制されるためダークスポットの発生、および成長を抑制することができる。また、TFT製造工程までを行う製造装置と、TFT製造工程以降の有機EL素子を形成するための製造装置を分離させた上で、更に隔壁35を本焼成する工程以降の製造工程を、一つの製造装置内で全て行うことが可能である。
また、本実施形態の発光装置の製造装置及び製造方法では、隔壁製造工程後に大気に曝されないため、画素基板31が暴露される雰囲気を調節することができ、水分・酸素に敏感な燐光発光材料を使用することが可能となる。また、本実施形態の製造装置は複数の工程を行う装置をセンターロボット、搬送室等で接続するため、各工程を行う装置を個別に配置する必要がなく、設置スペースの有効活用が可能となる。
(第4の実施形態)
第4実施形態に係る発光装置の製造装置及び製造方法を図を用いて説明する。本実施形態が上述した各実施形態と異なるのは、正孔輸送層が水系の溶媒に溶解させた正孔輸送材料を用いて形成される点にある。上述した実施形態と共通する部分については、詳細な説明を省略する。
本実施形態の製造装置400は、図12に示すように正孔輸送層形成装置401と、ローダ402と、ベーキング装置403と、発光層形成装置404と、真空ベーキング装置405と、真空センターロボット406と、カソード形成装置407と、保護膜形成装置408と、封止装置409と、アンローダ410と、を備える。本実施形態では、正孔輸送層を形成する際、水系の溶媒に正孔輸送材料を溶解させた上で塗布するため、正孔輸送層形成装置401は、その他の装置と別に設けられている点が、上述した各実施形態と大きく異なる。なお、正孔輸送材料を塗布した直後は、水系の溶媒が揮発していない状態であるため、大気中の水等による影響を受けることはほとんどない。これにより、図12に示すように正孔輸送層形成装置401とローダ402とは独立している。もっとも、ローダ402とベーキング装置403との間に正孔輸送層形成装置401を設置することも可能である。
また、本実施形態の製造装置400によって製造する発光装置は上述した第2実施形態と同様の構造であり、正孔輸送層36が、有機系の導電材料、例えば導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とドーパントであるポリスチレンスルホン酸(PSS)とを用いる点が同一であるが、正孔輸送層36を形成する際に水系の溶媒を用いる点が異なる。
正孔輸送層形成装置401は、有機化合物であるPEDOT/PSSを水系の溶媒に溶解させた溶液を画素基板31の隔壁35間に塗布する装置である。正孔輸送層形成装置401としては、インクジェットプリンタ、ノズルコーティング装置、スプレーコーティング装置等を用いることができる。
発光層形成装置404は、上述した第1実施形態と同様に発光層を形成する装置であり、インクジェットプリンタ、ノズルコーティング装置、スプレーコーティング装置等である。
また、本実施形態でベーキング装置403は正孔輸送層を形成する際の溶媒を揮発させる乾燥処理のみを行う。本実施形態でも上述した第2実施形態と同様に正孔輸送層36を酸素を添加した窒素等の不活性ガス雰囲気下、もしくは乾燥空気下で乾燥させる。
真空ベーキング装置405は、発光層形成装置404と真空センターロボット406との間に設置されており、真空ポンプ(図示せず)により大気圧から真空状態へと気圧を調節する。真空ベーキング装置405では、発光層を形成する際の溶媒を揮発させる乾燥処理を行う。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
本実施形態の製造方法では、画素基板31上へのトランジスタTr11,12の形成から隔壁35を形成する工程までを本実施形態の製造装置400外で行い、正孔輸送層の塗布工程から製造装置400によって製造する。
まず、ガラス基板等からなる画素基板31を用意する。次にこの画素基板31上に、第1実施形態と同様の工程によって図6(a)〜(d)と図7(a)〜(d)に示すように画素基板31上にトランジスタTr11,Tr12と、画素電極34と、層間絶縁膜33と、を形成する。更に、画素基板31上に感光性ポリイミドをスピンコート法によって塗布し、プリベークを行う。更に、隔壁35に対応する形状に露光、現像を行い、画素基板31を純水洗浄し、乾燥処理を施す。更に、ベーキング装置で本焼成を行う。これにより図8(a)に示すように画素基板31上にトランジスタTr11,12、画素電極34、層間絶縁膜33、及び感光性ポリイミドによりパターニングが施され、本焼成まで施された隔壁35を形成する。
次に、画素基板31を正孔輸送層形成装置401に搬入する。正孔輸送層となるPEDOT/PSS溶液を水系の溶媒に溶解させた溶液を、例えばインクジェット法によって画素基板31の画素電極34上に塗布する。
次に、発光装置400のローダ402に画素基板31を導入し、ローダ402内を乾燥雰囲気に置換する。
次にローダ402から、ベーキング装置403に画素基板31を移動させる。ベーキング装置403では、露点が−50℃以下の乾燥空気または酸素を20%程度添加した不活性ガスとの混合ガス雰囲気下で、150℃〜250℃で画素基板31を加熱し、溶媒を揮発させ、正孔輸送層36を形成する。このように乾燥させることにより、正孔輸送層36の表面が軽く酸化され、正孔の注入効率が上がり、発光効率も向上する。
次に、ベーキング装置403から、画素基板31を大気に曝露させることなしに、発光層形成装置404に画素基板31を移動させる。
発光層形成装置205では、露点が−50℃以下の不活性ガス雰囲気下において、インクジェット方式により発光層を塗布する。この際、十分に脱水し水分濃度を20ppm以下としたキシレンに1wt%程度のポリフルオレン系高分子の発光材料を溶解させた溶液をインクジェット法により所望のパターンで塗布する。
次に、画素基板31を真空ベーキング装置405に移動させ、図示しない真空ポンプにより装置内の気圧を減少させ、画素基板31を加熱して溶媒を乾燥させる。これにより、発光層37を形成する。
続いて、真空センターロボット406を経由し、画素基板31を真空雰囲気下のカソード形成装置407内に移動させる。
カソード形成装置407では、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の中から選ばれる金属又は金属化合物からなる金属層を例えば蒸着法等にて成膜する。本実施形態ではカルシウムを30nmの厚みに成膜する。更に、金属層上に、同じカソード形成装置407内で、アルミニウムを蒸着法にて成膜し、2層構造のカソード電極40を図9(a)に示すように成膜する。
次に、真空センターロボット406を経由して、画素基板31を真空雰囲気下の保護膜形成装置408内に移動させる。保護膜形成装置408では、CVD法またはスパッタ法を用いて、例えばSiNx、SiOx、又はSiOxNyからなる保護膜をカソード電極40上に全面形成する。
続いて保護膜装置408と接続されている真空雰囲気下の封止装置409内に画素基板31を移動させる。封止装置409では画素基板31又は封止基板上に、UV硬化樹脂又は熱硬化樹脂からなる封止樹脂を塗布した上で、画素基板31と封止基板とを重ね合わせ、更に所定の圧力を加えて貼り合わせる。続いて、封止樹脂にUVを照射もしくは加熱することにより、封止樹脂を硬化させ、画素基板31と封止基板とを接合させる。
封止装置409にて封止工程を終えた後、アンローダ410から発光装置を搬出させる。
このように本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に画素基板31が大気曝露されることを抑制することが可能であり、隔壁等への水分の吸着が抑制されるためダークスポットの発生、および成長を抑制することができる。また、TFT製造工程までを行う製造装置と、TFT製造工程以降の有機EL素子を形成するための製造装置を分離させた上で、更に隔壁35を本焼成する工程以降の製造工程を、一つの製造装置内で全て行うことが可能である。
また、本実施形態の発光装置の製造装置及び製造方法では、隔壁製造工程後に大気に曝されないため、画素基板31が暴露される雰囲気を調節することができ、水分・酸素に敏感な燐光発光材料を使用することが可能となる。また、本実施形態の製造装置は複数の工程を行う装置をセンターロボット、搬送室等で接続するため、各工程を行う装置を個別に配置する必要がなく、設置スペースの有効活用が可能となる。
(第5実施形態)
第5実施形態に係る発光装置の製造装置及び製造方法を図を用いて説明する。本実施形態では、正孔輸送層は有機低分子材料から形成され、発光層は有機低分子材料から形成される。また、本実施形態が上述した各実施形態と異なるのは、ベーキング処理を水素を添加した雰囲気下で行う点にある。上述した実施形態と共通する部分については、詳細な説明を省略する。
第5実施形態に係る発光装置の製造装置500を図13に示す。製造装置500は、図13に示すようにロードロック兼ベーキング装置501と、真空センターロボット502と、正孔輸送層形成装置503と、発光層形成装置504と、カソード形成装置505と、保護膜形成装置506と、封止装置507と、アンローダ508と、を備える。本実施形態では、第1実施形態と同様に画素基板31上に図5に示すトランジスタTr11,12から隔壁35の露光、現像を本実施形態の製造装置500外で行い、隔壁35の焼成工程から製造装置500によって製造する。
また、本実施形態の製造装置500によって製造する発光装置は上述した第1実施形態と同様の構造であり、正孔輸送層36は正孔注入、輸送が可能な有機低分子材料、例えばα−NPD(ジフェニルナフチルジアミン)を用いる。また、発光層37は、第3実施形態と同様に低分子有機化合物、例えばAlq(tris(8-hydroxyquinoline)aluminum)から形成され、カソードとして、例えばLiFを用いる。
製造装置500のロードロック兼ベーキング装置501は、上述した各実施形態のローダとして機能すると同時にベーキング装置としても機能する。本実施形態では、隔壁35の本焼成工程から製造装置500で行うが、この工程を水素を含有する乾燥不活性雰囲気下で行う。このため、ロードロック兼ベーキング装置501には、これらのガスを供給するための、ガス供給源と、流量調節部、排気部(図示せず)とが設置されている。
製造装置500の真空センターロボット502は、ロードロック兼ベーキング装置501と正孔輸送層形成装置503と、発光層形成装置504と、カソード形成装置505と、保護膜形成装置506とが接続されている。このため、真空センターロボット502は平面形状が略正六角形に形成される。なお、真空センターロボット502は略正五角形に形成されていても良い。真空センターロボット502内には、図示しないアームが設置されており、アームによって画素基板31を各装置へ移動させる。
正孔輸送層形成装置503は、真空蒸着装置、スパッタ装置等からなり、正孔輸送材料であるα−NPDを画素基板34上に成膜する装置である。
発光層形成装置504は、真空蒸着装置等からなり、例えばAlq3等の発光材料を正孔輸送層36上に成膜する装置である。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
本実施形態の製造工程は第1実施形態と同様に、画素基板31上へのトランジスタTr11,12の形成から隔壁35の露光、現像までを本実施形態の製造装置500外で行い、隔壁35の焼成工程から製造装置500によって製造する。
まず、ガラス基板等からなる画素基板31を用意する。次にこの画素基板31上に、第1実施形態と同様の工程によって画素基板31上にトランジスタTr11,Tr12と、画素電極34と、層間絶縁膜33と、を形成する。更に、画素基板31上に感光性ポリイミドをスピンコート法によって塗布し、プリベークを行う。更に、隔壁35に対応する形状に露光、現像を行い、画素基板31を純水洗浄し、乾燥処理を施す。これにより画素基板31上にトランジスタTr11,12、画素電極34、層間絶縁膜33、及び感光性ポリイミドでパターニングまで施された隔壁35を形成する。
次に、発光装置500のロードロック兼ベーキング装置501に画素基板31を導入する。続いて、乾燥不活性雰囲気で150℃〜350℃ 、30〜120分のベーク処理を行う。本実施例では不活性ガス、例えば露点−50℃以下の窒素、アルゴン等の希ガスに水素を添加したガスを用いた。水素添加量は任意であるが、例えば8vol%とする。ベーク処理終了後、同ガス雰囲気下または真空下で冷却を行う。このようにベーキング処理を水素含有不活性ガス雰囲気下で行うことにより、トランジスタ製造工程のベーキング等の処理中に生じたトランジスタTr11,Tr12の半導体層内のSiのダングリングボンドを修復することが可能である。
次に、ベーキング装置501から、真空センターロボット402を経由し、画素基板31を真空雰囲気下の正孔輸送層形成装置503内に移動させる。正孔輸送層形成装置503では、スパッタ法又は、真空蒸着法によって、正孔注入、輸送が可能な有機低分子材料、例えばα−NPDを画素電極34上に形成し、正孔輸送層36を成膜する。
次に、正孔輸送層形成装置503から、真空センターロボット502を経由し、真空雰囲気下の発光層形成装置504内に画素基板31を移動させる。続いて、例えばAlq3等の有機低分子化合物を例えば真空蒸着法によって、正孔輸送層36上に成膜し、発光層37を形成する。
発光層37まで形成した画素基板31を、再び真空センターロボット502を経由して真空雰囲気下のカソード形成装置505内に移動させる。カソード形成装置505では、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の中から選ばれる金属又は金属化合物、例えばLiFからなる金属層を例えば蒸着法等にて成膜する。更に、金属層上に、同じカソード形成装置505内で、アルミニウムを蒸着法にて成膜し、2層構造のカソード電極40を図9(a)に示すように成膜する。
次に、真空センターロボット502を経由して、画素基板31を真空雰囲気下の保護膜形成装置506内に移動させる。保護膜形成装置では、CVD法またはスパッタ法を用いて、例えばSiNx、SiOx、又はSiOxNyからなる保護膜をカソード電極40上に全面形成する。
続いて保護膜装置506と接続されている真空雰囲気下の封止装置507内に画素基板31を移動させる。封止装置507では、画素基板31又は封止基板上に、UV硬化樹脂又は熱硬化樹脂からなる封止樹脂を塗布した上で、画素基板31と封止基板とを重ね合わせ、更に所定の圧力を加えて貼り合わせる。続いて、封止樹脂にUVを照射もしくは加熱することにより、封止樹脂を硬化させ、画素基板31と封止基板とを接合させる。
封止装置507にて封止工程を終えた後、アンローダ508から発光装置を搬出させる。
このように本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に画素基板31が大気曝露されることを抑制することが可能であり、隔壁等への水分の吸着が抑制されるためダークスポットの発生、および成長を抑制することができる。また、TFT製造工程までを行う製造装置と、TFT製造工程以降の有機EL素子を形成するための製造装置を分離させた上で、更に隔壁35を本焼成する工程以降の製造工程を、一つの製造装置内で全て行うことが可能である。
また、本実施形態の発光装置の製造装置及び製造方法では、隔壁製造工程後に大気に曝されないため、画素基板31が暴露される雰囲気を調節することができ、水分・酸素に敏感な燐光発光材料を使用することが可能となる。また、本実施形態の製造装置は複数の工程を行う装置をセンターロボット、搬送室等で接続するため、各工程を行う装置を個別に配置する必要がなく、設置スペースの有効活用が可能となる。
更に本実施形態では、隔壁35のベーキングを水素を含有する不活性ガス雰囲気下で行う。トランジスタを加熱した際にトランジスタTr11,12の半導体層から水素が脱離する。このように不活性ガス中に水素を含有させることにより、脱離した水素を際付着させることができる。これにより、トランジスタTr11,12の半導体層中のシリコン原子のダングリングボンド等に起因するキャリア移動度の低下を抑制させることができ、トランジスタの特性の劣化を抑制することが可能となる。なお、トランジスタTr11,12上には層間絶縁膜33や隔壁35等が形成されているが、これらの膜中は多孔質体であり、水素が透過することが可能であるため、層間絶縁膜等の層を介しても修復の効果を得ることができる。
本発明は上述した実施形態に限られず、様々な変形及び応用が可能である。
上述した第1実施形態及び第3実施形態では、正孔輸送層として無機系の材料を用いる構成を例に挙げて説明したが、これに限られず有機系の低分子材料を用いることも可能である。
上述した第2実施形態では、正孔輸送層として有機系の材料を用い、発光層としても有機系の高分子材料を用いる構成を例に挙げたが、例えば第3実施形態に開示したように発光層として有機系の低分子材料を用いることも可能である。この場合は、発光層形成装置205を例えば真空センターロボット207に接続させてもよい。
また、上述した第4実施形態では、正孔輸送層として有機系の材料を用い、発光層としても有機系の高分子材料を用いる構成を例に挙げたが、例えば第3実施形態に開示したように有機系の低分子材料を用いることが可能である。この場合、発光層形成装置は、ベーキング装置と搬送室との間ではなく、真空センターロボット406に接続させてもよい。
なお、上述した第5本実施形態は、上述した第2実施形態のように正孔輸送層、発光層ともに有機系高分子材料を用いることも可能である。この場合製造装置は、例えば図14に示すような構成であってもよい。図14に示すように製造装置600は、ローダ601と、センターロボット602と、ベーキング装置603と、正孔輸送層形成装置604と、発光層形成装置605と、搬送室606と、真空センターロボット607と、カソード形成装置608と、保護膜形成装置609と、封止装置610と、アンローダ611と、を備える。
このような製造装置600では、ベーキング装置603内において、隔壁35をベーク処理する際は、水素を添加した窒素等の不活性ガス雰囲気下で行い、正孔輸送層形成装置604にて正孔輸送材料を塗布した後の乾燥工程では、酸素を添加した窒素雰囲気下、もしくは乾燥大気下で処理を行う。なお、正孔輸送層を無機材料から形成しても良く、発光層を有機低分子材料から形成しても良い。正孔輸送層及び発光層の材料は適宜変更することが可能である。
また、上述した発光装置の製造方法は一例であって、上述した例に限られない。例えば、トランジスタTr11,Tr12を製造する際の工程の順番等は適宜変更することが可能である。
また、上述した実施形態では、ボトムエミッション型の有機EL素子を例に挙げて説明したが、トップエミッション型であってもよい。この場合、画素電極は、例えばAl等の光反射性の金属層及びその上に積層された上述のITO等の透明導電層の2層構造であってもよい。
第1実施形態に係る発光装置の製造装置の構成例を示す図である。 発光装置の構成例を示す図である。 発光装置の画素の等価回路図である。 発光装置の画素の平面図である。 図4に示すV−V線断面図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を示す図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を示す図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を示す図である。 第1実施形態に係る発光装置の製造方法を示す図である。 第2実施形態に係る発光装置の製造装置の構成例を示す図である。 第3実施形態に係る発光装置の製造装置の構成例を示す図である。 第4実施形態に係る発光装置の製造装置の構成例を示す図である。 第5実施形態に係る発光装置の製造装置の構成例を示す図である。 製造装置の変形例を示す図である。
符号の説明
10・・・発光装置、30・・・画素、31・・・画素基板、32・・・絶縁膜、33・・・層間絶縁膜、34・・・画素電極、35・・・隔壁、36・・・正孔輸送層、37・・・発光層、38・・・電子注入層、39・・・低抵抗化層、40・・・対向電極、100・・・製造装置、101・・・ローダ、102・・・センターロボット102・・・ベーキング装置、104・・・搬送室、105・・・真空センターロボット、106・・・正孔輸送層形成装置、107・・・発光層形成装置、108・・・カソード形成装置、109・・・保護膜形成装置、110・・・封止装置、111・・・アンローダ、Cs・・・キャパシタ、La・・・供給電圧ライン、Ld・・・データライン、Ls・・・セレクトライン、Tr11,Tr12・・・トランジスタ

Claims (14)

  1. 画素電極が形成された画素基板上に、有機層を形成する有機層形成装置と、
    前記有機層上に対向電極を形成する対向電極形成装置と、
    を備え、
    前記有機層形成装置と、前記対向電極形成装置とは、各工程間で前記画素基板が大気に曝露されないよう接続されていることを特徴とする発光装置の製造装置。
  2. 電荷輸送材料からなる電荷輸送層を形成する電荷輸送層形成装置を更に備え、
    前記電荷輸送層形成装置は、前記画素基板が大気に曝露されることがないよう、前記有機層形成装置と、接続されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造装置。
  3. 前記画素基板上に形成された絶縁層を焼成する焼成装置を更に備え、
    前記焼成装置は、前記画素基板が大気に曝露されることがないよう、前記有機層形成装置と、接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置の製造装置。
  4. 前記画素基板上には、半導体素子が形成されており、
    前記焼成装置では、水素を添加した不活性ガス雰囲気とすることを特徴とする請求項3に記載の発光装置の製造装置。
  5. 前記電荷輸送層形成装置では、PEDOT/PSSを溶解させた溶液を塗布することを特徴とする請求項2に記載の発光装置の製造装置。
  6. 前記PEDOT/PSSを溶解させた前記溶液の前記溶媒の乾燥は、酸素を添加した不活性ガス乾燥雰囲気、または乾燥大気雰囲気下とすることを特徴とする請求項5に記載の発光装置の製造装置。
  7. 画素電極と半導体素子とが形成された画素基板上に形成された絶縁層を、水素を添加した不活性ガス雰囲気下で焼成する焼成装置を備えることを特徴とする発光装置の製造装置。
  8. 画素電極が形成された画素基板上に、有機層を形成する有機層形成工程と、
    前記有機層上に対向電極を形成する対向電極形成工程と、
    を備え、
    前記有機層形成工程を行う有機層形成装置と、前記対向電極形成工程を行う対向電極形成装置とは、接続されており、各工程間で前記画素基板が大気に曝露されないことを特徴とする発光装置の製造方法。
  9. 電荷輸送材料からなる電荷輸送層を形成する電荷輸送層形成工程を更に備え、
    前記電荷輸送層形成工程を行う電荷輸送層形成装置は、前記画素基板が大気に曝露されることがないよう、前記有機層形成装置と接続されていることを特徴とする請求項8に記載の発光装置の製造方法。
  10. 前記画素基板上に形成された絶縁層を焼成する焼成工程を更に備え、
    前記焼成工程を行う焼成装置は、前記画素基板が大気に曝露されることがないよう、前記有機層形成装置と、接続されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の発光装置の製造方法。
  11. 前記焼成工程では、水素を添加した不活性ガス雰囲気下で焼成を行うことを特徴とする請求項10に記載の発光装置の製造方法。
  12. 前記電荷輸送層形成工程では、PEDOT/PSSを溶解させた溶液を塗布することを特徴とする請求項9に記載の発光装置の製造方法。
  13. 前記PEDOT/PSSを溶解させた前記溶液の前記溶媒の乾燥は、酸素を添加した不活性ガス乾燥雰囲気、または乾燥大気雰囲気下で行われることを特徴とする請求項12に記載の発光装置の製造方法。
  14. 画素電極と半導体素子とが形成された画素基板上に形成された絶縁層を、水素を添加した不活性ガス雰囲気下で焼成する焼成工程を備えることを特徴とする発光装置の製造方法。
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