以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る情報提供システムの概略を示す図である。図1において、10a、10b、10c、10d…は情報端末装置、30は基地局制御装置、50は通信回線、60はGPS衛星、70はサーバ装置をそれぞれ示している。
10a、10c、10d…はPHSや携帯電話などを、本発明の情報端末装置として利用したものであり、10b…は、車載ナビゲーション装置を本発明の情報端末装置として利用したものである。無線基地局20a〜20c…は、それぞれ無線基地局サービスエリアをもち、各無線基地局サービスエリア内の情報端末装置10a〜10d…と通信を行うこととなる。30は、各無線基地局20a〜20cを統括して制御する基地局制御装置であり、通信回線50を介してホスト装置70と接続されている。
60はGPS衛星であり、本実施形態における情報端末装置10a〜10d…のうちいくつかの情報端末装置は、GPS衛星60からのGPS信号を受信して自らの位置を計算するGPS測位で現在位置情報を取得する機能を有している。
図2は情報端末装置10の主要構成を示した図である。図に示すように、情報端末装置10は、CPU1、バス2、RAM4、入力操作部5、入力部6、音声制御部8、マイクロフォン9、スピーカ12、表示制御部14、ディスプレイ15、通信制御部16、GPS受信部19を備えている。CPU1は、バス2を通じて接続された装置内の各部に対する種々の処理を実行する。ROM3はこの情報端末装置10の各部を制御するためのプログラムを格納したリード・オンリ・メモリである。RAM4はプログラムを実行するときに必要となる一時的なプログラム、データおよび画像などを含んだ通信データを一時的に格納するランダム・アクセス・メモリである。
情報端末装置10におけるGPS信号を受信して自らの位置を計算するGPS測位で情報端末装置の現在位置情報を取得する機能、取得した現在位置情報により目的地までの経
路を案内するナビゲーション機能を実現するためのプログラムはROM3に記憶させておくこともできる。
入力操作部5は、キースイッチ群、あるいは、ディスプレイ上に配置されたタッチパネルなど構成され、ユーザの操作を信号に変換し、入力部6とバス2を介してCPU1に伝達する。音声制御部8は音声の入出力を行う回路で、マイクロフォン9から音声を入力すると共にスピーカ12から音声を出力する。表示制御部14は、液晶表示手段などで構成されるディスプレイ15の表示制御を行う。通信制御部16は、図1に示した無線基地局20a、20b、20c…と無線で通信を行う。GPS受信部19は図1に示したGPS衛星60の複数から電波を受信して情報端末装置10の現在位置情報を判別する。
図3は通信回線50に接続されるサーバ装置70の主要構成を示した図である。図に示すように、サーバ装置70は、サーバ制御手段71、店舗データベース72、利用者データベース73、入力手段74を備えている。
サーバ制御手段71は、通信回線50等を介して接続される情報端末装置10と各種データのやりとりを行う。特に本発明では、情報端末装置10から送られてくる検索情報に応じて、飲食店舗に関する情報を返信することとなる。また、サーバ制御手段71では、情報端末装置10が通信を行っている無線基地局20a〜20cを特定することが可能であり、特定した無線基地局20a〜20cがカバーする無線基地局サービスエリアを、通信を行っている通信端末装置10が存在するエリアとして特定することが可能である。複数の無線基地局20a〜20c…と情報端末装置10の通信電波強度を測定することで、詳細な情報端末装置10の詳細な位置を取得することも可能となる。
店舗データベース72には[表1]に示すように飲食店舗毎の各種店舗情報を記憶している。この店舗情報には、飲食店舗を一意に特定する店舗ID、店舗名称、提供する飲食物のジャンル、ナビゲーションのために用いられることとなる位置情報(緯度、経度)、住所、地域名称、電話番号、店舗画像、店舗の位置を示す地図画像、店舗を紹介する店舗コメント、1回1人あたりの食事代価格帯、店舗に与えられるポイントなどが含まれている。これらの店舗情報を利用して利用者に飲食店舗を推奨することとなる。第1実施例では、店舗に与えられるポイントとして、地元店舗ポイントと旅行店舗ポイントの2種類を用いることとなる。この2種類の店舗ポイントを検索することで利用者に推奨する飲食店舗を決定することになる。なお、本発明における「旅行」、「地元」という用語は、後で説明する技術的事項によって裏付けされるものであると共に、本発明を簡易に説明するため用いた用語となっている。
利用者データベース73には、[表1]に示すように利用者毎の利用者情報が記憶される。本発明において、この利用者データベース73は、必ずしも必要とされるものではないが、この利用者データベース73を利用することで、利用者に対し更なるサービスを提供することが可能となる。利用者情報には、情報端末装置固有のIDやログインIDなど利用者を特定する利用者ID、利用者の氏名、年齢、住所、メールアドレス、所有する情報端末装置の保管場所、利用者が選択した飲食店舗の店舗IDなどが含まれる。
入力手段74は、サーバ装置70の管理者によって操作され、店舗データベース72、利用者データベース73の登録、更新処理や、サーバ装置70のシステムの管理などが行われることとなる。
以上、本発明では、図3におけるホスト装置70から図2の情報端末装置10に対して飲食店舗に関する情報が提供されることになるが、代表となる第1実施例について、図4から図11を用いて説明する。なお、図5、図8、図10におけるフロー図中の一点鎖線で囲んだ処理、図6(C)に示す表示画面、および、図7(C)のフロー図は、本発明において第2実施例となる人気メニュー検索を説明するためのものであり、これらについては第1実施例を説明した後に説明する。
図4は、情報端末装置10における検索処理のメインルーチンを示すフロー図であり、図5は、サーバ装置70における検索処理のメインルーチンを示すフロー図である。また、図6(A)、図6(B)は、情報端末装置10における検索情報入力画面を示す図である。図7は、サーバ装置70の各種検索処理を示すフロー図である。図8は、情報端末装置の選択・案内処理を示す図である。図9は、情報端末装置の店舗選択画面を示す図である。図10は、サーバ装置70の選択ポイント登録処理を示すフロー図である。
情報端末装置10において、電源が投入されると、図4に示すメインルーチンを開始する(ステップS100)こととなる。まず、ステップS101において、情報端末装置10内のRAM4に予め記憶している保管場所を読み込む。この保管場所としては、情報端末装置10に予め登録している所有者自身の住所を利用することが考えられる。他にも、保管場所となる自宅などにおいて、GPS受信部19が計測した緯度、経度からなる位置情報を利用者が手動で登録してもよい。あるいは、GPS受信部19で定期的に計測した位置情報のうち頻度が高い位置を自動登録することや、車載ナビゲーション装置の場合には、駐車回数が最も多い位置を自動登録することが考えられる。また、この保管情報をサーバ装置70の利用者データベース73にて管理する場合は、この保管場所の読み込みステップS101は省略可能となる。その際、サーバ装置70では情報端末装置70を識別する処理が必要とされる。
次に、ステップS102では、情報端末装置10の現在位置情報を取得する。この情報端末装置10の現在位置情報は、図2で説明したGPS受信部19が取得したGPS信号に基きCPU1の処理によって得られることとなる。現在位置情報の取得は、情報端末装置10の電源がオンされている限り、バックグラウンドで定期的に実行することで取得してもよいし、情報端末装置10がサーバ装置70に対し検索を要求する適宜時点で行ってもよい。
なお、この現在位置情報は、必ずしもGPS受信部19からのものとする必要は無い。前述したようにサーバ装置70は、各所に存在する無線基地局20a〜20cが情報端末装置10と通信を行うことで、情報端末装置10の位置を特定できるものであるから、サーバ装置70にて情報端末装置10の位置判断を行う場合には、この情報端末装置10におけるステップS102は省略できる。
次に、ステップS103では、利用者により検索開始が指示されると、検索モード種別の指定、並びに、検索項目や検索事項の入力など、検索情報の入力が行われることになる。第1実施例において、利用者は検索モード種別として図6(A)、図6(B)を入力画面として用いる2つの検索モードを選択できることとなる。
図6(A)は、検索モードの1つである特定店舗検索モードの入力画面を示した図である。この特定店舗検索モードでは、情報端末装置10付近に存在する店舗名称を直接入力して検索を行うこととなる。利用者が、店舗名称入力欄107に店舗名称を入力し、検索開始ボタン109を押下すると、店舗名称、保管場所、現在位置情報を含んだ検索情報がサーバ装置70に送信される(ステップS104)。なお、前述したように保管場所、現在位置情報について、これらをサーバ装置70にて検知する場合は、これらを検索情報に含める必要はない。また、この検索情報には、特定店舗検索モードを利用して検索を行ったことを示す情報を含めてもよい。
図6(A)に示す特定店舗検索モードの入力画面上部には、第1〜第4メニュータブ101、102、103、104が表示されており、それらを押下することで、各種画面に移動することが可能となっている。図6(A)に示した表示画面の例では、第1メニュータブ101には、検索終了のメニューが表示されており、これを押下することで検索が終了し、情報端末装置10が携帯通信端末の場合には待ち受け画面に、車載ナビゲーション装置の場合にはナビゲーション画面に戻ることになる。第2メニュータブ102は、この画面では未使用の状態となっている。第3メニュータブ103を押下すると、図6(B)に示す人気店舗検索モードの画面に移動し、第4メニュータブ104を押下すると、第2実施例として後で説明する図6(C)の人気メニュー検索モードの画面に移動することとなる。
図6(B)は、検索モードの1つである人気店舗検索モードの入力画面を示した図である。この人気店舗検索モードでは、サーバ装置70は、情報端末装置10付近での人気飲食店舗を検索して利用者に推奨することとなる。利用者は、検索事項を特に指定することなく(プルダウンメニュー110、111にて図示する「指定無し」の状態)検索開始ボタン109を押下すると、保管場所、現在位置情報や、人気店舗検索モードを利用して検索を行ったことを示す情報などを含んだ検索情報をサーバ装置70に送信する(ステップS104)。なお、検索情報は、本実施例では保管場所、また、この検索モードでは、プルダウンメニュー110の操作により、洋食、中華、イタリアンなどといった飲食店舗のジャンルや、プルダウンメニュー111の操作により食事代価格帯を検索情報に含めることも可能となっており、それらを指定した場合には、情報端末装置10付近に存在する人気飲食店舗の中から条件を絞り込んで検索を行うことができる。第3メニュータブ103は、特定店舗検索に移動する機能の点で図6(A)に示した表示画面と異なったものとなっている。
では、次に、このように情報端末装置10から送信された検索情報に基づいて検索を行うサーバ装置の処理について図5を用いて説明する。図5は、サーバ装置70のメインルーチンを示す図である。ステップS201にて、サーバ装置70としての機能を開始し、情報端末装置10からの検索情報の受信に備える。ステップS202にて、情報端末装置
10から検索情報を受信した際には、ステップS203で、情報端末装置10の保管場所と現在位置情報を比較して、本発明でいう「旅行中」か否かを判断することとなる。
このステップS203で用いる情報端末装置10の保管場所は、情報端末装置10から検索情報内に含めて送られるものであってもよいし、サーバ装置70の利用者データベース73に利用者情報として予め登録されているものを利用してもよく、情報端末装置10に対応付けられた保管場所であれば良い。その場合、サーバ装置70は、何らかの形で検索している利用者を特定する構成が必要とされる。
また、ステップS203で用いられる現在位置情報は、情報端末装置10自身で計測した現在位置情報を用いることとしてもよいし、サーバ装置70側で、情報端末装置10がどの無線基地局20を利用しているのを検出することで現在位置情報を判断することとしてもよい。
このようにして取得された情報端末装置10の保管場所と現在位置情報に基づいて、ステップ203では、旅行中か否かが判断されることとなる。旅行中であることの判断基準には、現在位置情報が保管場所から直線距離にて所定距離以上離れていることや、地図データを参照して保管場所と現在位置情報の経路が所定距離以上離れていること、普段の行動範囲を逐次利用者データベース73に保存しておき、その行動範囲から出たこと、または、保管場所から現在位置情報まで各種交通手段を使用した場合の移動時間を計算し、その移動時間が所定時間以上であることなどがある。旅行中であると判断した場合には、ステップS204に進んで旅行フラグをONにして旅行検索モードに移行し、旅行中でないと判断した場合には、ステップS205に進んで旅行フラグをOFFにして地元検索モードに移行する。
ステップS206では、取得した現在位置情報に基づいて検索エリアを設定する。本発明では、情報端末装置10の周辺の飲食店舗を検索するため、例えば、現在位置情報を中心に所定距離以内、あるいは、地図情報を参照することで位置情報付近の地域を検索エリアとして設定する。なお、所定距離は、直線距離であっても良いし、所定の半径を有する円等の幾何学形状の一辺までの距離でも良い。以後の検索処理は、この検索エリア内の飲食店舗に対して実行されることとなる。
ステップS207では、検索情報に特定店舗検索モードを示す情報が含まれているか否かを判断し、含まれていればステップS208にて検索型フラグを特定店舗検索にした上で、ステップS209の特定店舗検索処理に進む。一方、検索情報に特定店舗検索モードを示す情報が含まれていない、あるいは、人気店舗検索モードを示す情報が含まれていた場合には、検索型フラグを人気店舗検索にした(ステップS211)上で、ステップS212の人気店舗検索処理に進むこととなる。なお、ステップS210は、第2実施例における人気メニュー検索のための判断であるため、この人気メニュー検索を行わない場合、このステップS210は省略できる。
では、次にステップS209での特定店舗検索処理について図7(A)を用いて説明するとともに、ステップ212での人気店舗検索処理について図7(B)を用いて説明する。図7(A)のステップS300にて特定店舗検索処理が開始されると、ステップS206において設定した検索エリアと、検索情報内で指定された店舗名称を用いて店舗データベース72を検索して店舗情報を抽出する。この特定店舗検索処理では、利用者が特定の飲食店舗の名称を予め知っていることを前提とした検索とされるため、検索結果は1つとなる。抽出した店舗情報のうち、情報端末装置10での選択・案内処理で必要とされる適宜情報を含んだ検索結果を作成して処理を終える(ステップS303)。
次に、図7(B)の人気店舗検索処理について説明を行う。ステップS310にて人気店舗検索処理が開始されると、ステップS311にて旅行フラグがONとなっているか否かが判断される。すなわち、情報端末装置10に対応付けられた保管場所と情報端末装置10の現在位置情報に基づいてデータベースの検索方法を決定する。旅行フラグがOFFの場合、データベースの検索方法は地元検索モードであるから、ステップS315にて店舗データベース72を検索し、地元店舗ポイントの高い所定数の店舗情報を抽出する。ステップS316では、抽出した店舗情報に基づいて検索結果を作成して処理を終える(ステップS317)。このように、地元検索モードにおいては、地元店舗ポイントを対象とし、旅行店舗ポイントを対象としないので、その土地に馴染みのない者の嗜好にあった飲食店舗や、旅行者を対象とする飲食店舗を除外して検索できることとなり、地元住人の嗜好にあった飲食店舗を推奨できることとなる。ステップS315では、S311の判断に基づいて検索方法である地元検索モードで検索を行うことを決定し、この地元検索モードでは後述する抽出特徴である地元店舗ポイントでデータベースのデータの検索を行う。
一方、旅行フラグがONの場合、データベースの検索方法は旅行検索モードであるから、ステップS312にて店舗データベース72を検索し、後述する抽出特徴である旅行店舗ポイントの高い所定数の店舗情報を抽出する。次に、ステップS313において、抽出した店舗情報の中から後述する抽出特徴である地元店舗ポイントの高い店舗情報を抽出する。このステップS313の抽出は、地元住人の嗜好にあうものは、旅行者に対してもあうという状況を考慮し補助的に行われる処理であるため省略しても構わないが、旅行店舗ポイントと地元店舗ポイントの高い店舗情報をそれぞれ抽出してそれらをデータベースの検索結果としても良い。ステップS316では、ステップS312、ステップS313で抽出した店舗情報に基づいて検索結果を作成し処理を終えることとなる(ステップS317)。
このように、旅行検索モードでは、その土地に馴染みのない者の嗜好にあった飲食店舗や、旅行者を対象とする飲食店舗を優先的に検索することで、旅行者などの嗜好にあった飲食店舗を推奨できることとなる。ステップS315では、S311の判断に基づいて検索方法である地元検索モードで検索を行い、この地元検索モードでは抽出特徴である地元店舗ポイントでデータベースのデータの検索を行う。ところで、前述した地元店舗ポイントと旅行店舗ポイントが、データベースである店舗データベース72のデータである店舗情報のデータの抽出特徴である。抽出特徴は、通常の検索の際に使われる特定の物を表すキーワードと異なり、所定の意図を持って集めた集合の概念を検索可能とする検索キーである。
本発明の場合には、地元店舗ポイントは、地元住人の嗜好にあったり、地元住人に人気を集めている飲食店舗を集めた集合の概念であり、旅行店舗ポイントは、その土地に馴染みのない者の嗜好にあった飲食店舗や、旅行者を対象とする飲食店舗を集めた集合の概念である。検索方法をまとめると、情報端末装置10に対応付けられた保管場所と情報端末装置10の現在位置情報に基づいてデータベースの検索方法を決定する。そして、抽出特徴を変更することでデータベースの検索方法は変更されることとなる。
なお、この人気店舗検索処理において、図6(B)で説明したように、人気店舗のジャンルや食事代価格帯などが検索条件として指定されている場合には、これらの検索条件を加味して店舗情報の検索を行い検索結果を作成することになる。
図7(A)、図7(B)において作成された検索結果は、図5のステップS215において検索要求のあった情報端末装置10に送信、すなわち、返される。この検索結果は、情報端末装置10で受信(図4のステップS105)され、ステップS106において検索結果を用いた選択・案内処理(図4のステップS106)が実行されることとなる。で
は、この情報端末装置10における選択・案内処理について図8に示すフロー図と、図9に示す選択画面を用いて説明する。
検索結果を受信した情報端末装置10は、ステップS400で選択・案内処理を開始する。まず、ステップS401で受信した検索結果を読み込み、ステップS402にて特定店舗検索モードで検索したか否かが判断され、特定店舗検索モードで検索した場合には、そのままステップS414に進み、受信した検索結果を用いた案内を行い処理を終了する。このステップS414での案内としては、地図データを参照して情報端末装置10の現在位置から飲食店までの経路誘導するナビゲーションが考えられる。
ステップS402にて特定店舗検索モードで検索していないと判断した場合には、検索結果には複数の飲食店舗に関する情報が含まれているため、その中から利用者に選択させる処理が必要となる。ステップS404からステップS407では利用者に飲食店舗を選択させる処理となる。なお、ステップS403の処理は、第2実施例における人気メニュー表示のため判断であるため、人気メニュー検索を行わない場合、このステップS403は省略される。
ステップS404では、まず、検索結果に含まれる複数の店舗情報のうち、地元店舗ポイント、あるいは、旅行店舗ポイントが1位となった店舗情報を情報端末装置10の画面に表示する。本実施例ではこのように店舗ポイントを用いた表示順序を採用することとしたが、必ずしも店舗ポイントを用いる必要は無く、例えば、ランダムに表示したり、携帯情報端末10に近いものから表示できるような構成を採用してもよい。
表示画面の様子を図9(A)に示す。表示画面中左側にみられる、115は店舗の外観、内装などの店舗画像、114はどの検索モードで検索を行ったかの表示であって、図に示した例では、地元の文字を強調することで地元検索モードで行われたことを示している。表示画面中央には飲食店舗の地図画像116が表示されている。この地図画像116は、店舗情報に含まれた画像であってもよいし、ナビゲーション機能を備えた情報端末装置10にあっては、店舗情報の位置情報(緯度、経度)を用いて情報端末装置10側で作成してもよい。その際、情報端末装置10の現在位置を併せて表示することも考えられる。図の例では丸印を情報端末装置10の現在位置、星印を飲食店舗の位置としている。
表示画面右側において、117は店舗ポイントの順位、118は店舗名称、119は飲食店舗のジャンル、120は飲食店舗の詳細情報やコメント、121は店舗住所、122は店舗電話番号である。以上の表示は、情報端末装置10が受信した検索結果内の適宜情報を用いて作成されることになる。
また、表示画面下方には、操作ボタン123、124、125が配置される。操作ボタン124、125を操作することで検索結果内の複数の店舗情報を切り換えて表示することができる。図に示す例では操作ボタン125を押下したことが判断(ステップS405)されると、次の順位(第2位)の飲食店舗へ画面変更される(ステップS406)ことになる。操作ボタン123を押下したことが判断(ステップS407)されると、表示中の飲食店舗に行く意思表示がなされたと判断し、ステップS414にて当該飲食店舗の店舗情報を用いた案内が行われた後、処理を終了(ステップS415)する。
表示画面上部には、第1〜第4メニュータブ101、102、103、104が表示されており、それらを押下することで、別の表示画面に移動することができる。第1メニュータブ101を押下したことが判断されると、図6で示すような検索画面に切り換え、第4メニュータブ104を押下すると図9(B)に示したような複数店舗を推奨する画面表示に切り換えて選択が行えることになる。図に示す例では、第2メニュータブ102は、
この画面では未使用の状態となっており、第3メニュータブ104は、第2実施例で説明する飲食店舗のメニューを表示できるものとなっている。
図9(B)は、図9(A)において、第4メニュータブ104を押下したときに切り換えられる別の表示形態を示した図である。この表示画面では、同時に複数の店舗情報を閲覧可能とされている。図に示す例では、上位4位までの飲食店舗を表示しており、それらについて、それぞれ、店舗画像、店舗名、ジャンル、現在位置から店舗までの距離が表示されている。また、表示画面右側にあるスクロールバー127を操作することで適宜表示店舗をスクロール表示することが可能となっている。また、三角印126は、現在選択中の飲食店舗を示すマーカーであり、図に示す例では、第2位の店舗名「かきくけこ」が選択された状態となっている。この状態で表示画面右下にある操作ボタン123を押下したことが判断(ステップS407)されると、選択中の飲食店舗に行く意思表示がなされたと判断し、ステップS414にて当該飲食店舗の店舗情報を用いた案内が行われた後、処理を終了(ステップS415)する。
選択処理を終えた情報端末装置10は、図4のステップS107において、選択した飲食店舗を特定する選択情報をサーバ装置70に送信する。この選択情報としては受信した検索結果内の店舗IDなどが考えられる。サーバ装置70では、選択情報を受信(ステップS216)した後、受信した選択情報に基づいて、ステップS217の選択ポイント登録処理が行われる。なお、特定店舗検索モードにおいては、既に利用者は1つの飲食店舗を選択しており選択情報を受信しないため、ステップS209の特定店舗検索処理終了後、適宜タイミングにて図10のステップS502以降の選択ポイント登録処理が実行される。では、次に、選択ポイント登録処理について図10を参照して説明を行う。
ステップS500にて選択ポイント登録処理が開始されると、まず、ステップS501では、受信した選択情報に含まれる情報が飲食店舗を指定したものか否かが判断される。人気店舗検索を行う場合には、選択情報は、飲食店舗を指定したものだけとなるため、このステップS501は省略しても構わない。ステップS502では、旅行フラグがONか否が判断され、ONの場合には、選択された店舗情報の旅行店舗ポイントをカウントアップする(ステップS503)。また、旅行フラグがOFFの場合は、選択された店舗情報の地元店舗ポイントをカウントアップする(ステップS504)。
ステップS503またはステップS504にて店舗ポイントのカウントアップが行われたら、ステップS505にて利用者データベース73の利用者情報を更新するようにしてもよい。この更新処理では、例えば、利用者が選択した飲食店舗の店舗IDの履歴を更新する。このようにすれば、以後、同じ利用者による店舗ポイントの二重のカウントを防ぎ、利用者の嗜好を正確に反映した店舗ポイントがカウントできる。また、利用者に検索を行ったことによる利用ポイントを付し、以後何らかのサービスを提供するようにしてもよい。
以上、この選択ポイント登録処理では、選択された飲食店舗に対し旅行店舗ポイントあるいは地元店舗ポイントのカウントアップを行う。そして、カウントアップされた旅行店舗ポイントあるいは地元店舗ポイントは、図7における検索処理に反映することが可能となる。
選択ポイント登録処理S217を終えたサーバ装置70は、図5のステップS218において検索型フラグをクリアした後、メインルーチンを終了する(ステップS219)こととなる。
次に、人気メニュー検索を行う第2実施例について、図4、図5、図6(C)、図7(
C)、図8、図10、図11を用いて説明する。この第2実施例については、第1実施例の説明の各所でふれたように、一点鎖線で示した処理を特徴としており、ここでは、その特徴となる部分について説明を行う。
第2実施例では、人気メニュー検索を特徴とするものであり、店舗データベース72と利用者データベース73の内容が第1実施例と異なったものとなる。[表2]にそのデータベースを示す。店舗データベース72には、店舗情報の他に新たにメニュー情報が記憶されることとなる。このメニュー情報とは、飲食店舗で提供される一品、一品のメニューに関する内容であり、その情報として、メニューを一意に識別するメニューID、当該メニューを提供する店舗ID、メニュー名、サンプル画像としてメニューを撮影したメニュー画像、価格、メニューに対するコメント、地元メニューポイント、旅行メニューポイントなどが含まれている。このメニュー情報は、その中に含まれる店舗IDにより店舗情報とリンクされる。また、利用者データベース73内には、新たに選択したメニューIDが含まれることになる。なお、第1実施例でも説明したが、本発明において、利用者データベース73は必ずしも必要とされる構成ではない。
では、このように構成されるデータベースを用いた検索について説明する。図4の検索情報入力処理において、第2実施例のメニュー検索が指定されると、人気メニュー検索モードにおける入力画面で、利用者に検索情報の入力を促すこととなる。図6(C)は、人気メニュー検索モードの入力画面を示した図である。この人気メニュー検索モードでは、サーバ装置70は、情報端末装置10付近での人気メニューを検索して利用者に推奨することとなる。利用者は、検索事項を特に指定することなく(プルダウンメニュー110、113にて図示する「指定無し」の状態)検索開始ボタン109を押下すると、保管場所、現在位置情報や、人気メニュー検索モードを利用して検索を行ったことを示す情報などを含んだ検索情報をサーバ装置70に送信する(ステップS104)。また、この検索モードでは、プルダウンメニュー110の操作による、洋食、中華、イタリアンなどといったメニューのジャンルや、プルダウンメニュー113の操作によりメニューの価格帯などを指定して検索情報に含めることも可能となっており、これらを指定した場合には、情報端末装置10付近に存在する人気メニューの中から条件を絞り込んで検索を行うこととなる。第1メニュータブ101を押下すると検索を終了することとなり、第3メニュータブ102を押下すると特定店舗検索の画面に移動し、第4メニュータブ104を押下すると人気店舗検索の画面に移動することとなる。第2メニュータブ102は未使用の状態となっている。
入力画面にて利用者により操作がなされ、検索情報が作成されると、人気店舗検索と同様にサーバ装置70に送信され、ステップS213において検索型フラグを人気メニュー検索にした上で、ステップS214の人気メニュー検索が行われることとなる。この人気メニュー検索は、図7(C)に示す処理であり、ステップS330にて人気メニュー検索処理が開始されると、ステップS331にて旅行フラグがONとなっているか否かが判断される。旅行フラグがOFFの場合、地元検索モードであるから、ステップS335にて店舗データベース72を検索し、地元メニューポイントの高い所定数のメニュー情報を抽出する。ステップS336では、抽出したメニュー情報とそれにリンクする店舗情報に基づいて検索結果を作成して処理を終える(ステップS337)。このように、地元検索モードにおいては、地元メニューポイントを対象とし、旅行者ポイントを対象としないので、その土地に馴染みのない者の嗜好にあった飲食店舗のメニューや、旅行者を対象とする飲食店舗のメニューを除外して検索できることとなり、地元住人の嗜好にあったメニュー、および、その飲食店舗を推奨できることとなる。
一方、旅行フラグがONの場合、旅行検索モードであるから、ステップS332にて店舗データベース72を検索し、旅行メニューポイントの高い所定数のメニュー情報を抽出する。次に、ステップS333では、抽出したメニュー情報の中から地元メニューポイントの高いメニュー情報を抽出する。このステップS333の抽出は、地元住人の嗜好にあうものは、旅行者に対してもあうという状況を考慮し補助的に行われる処理であるため省略しても構わない。ステップS336では、ステップS332、ステップS333で抽出したメニュー情報とそれにリンクする店舗情報に基づいて検索結果を作成し処理を終えることとなる(ステップS337)。このように、旅行検索モードでは、その土地に馴染みのないの者の嗜好にあった飲食店舗のメニューや、旅行者を対象とする飲食店舗のメニューを優先的に検索することで、旅行者などの嗜好にあった飲食店舗でのメニューを推奨できることとなる。
人気メニュー検索モードによる検索結果を受信した情報端末装置10は、図8の選択・案内処理を開始することとなる。ステップS403では、人気店舗検索か否かが判断されることになるが、この人気メニュー検索モードにおいては、Noの方向に進むこととなる。ステップS409では、まず、検索結果に含まれる複数のメニュー情報のうち、地元メニューポイント、あるいは、旅行メニューポイントが1位となったメニュー情報、および、それにリンクする店舗情報を情報端末装置10の画面に表示する。本実施例ではこのようにメニューポイントを用いて表示順序を変更することとしたが、必ずしもメニューポイントを用いる必要は無く、例えば、ランダムに表示ししたり、携帯情報端末10に近いものから表示できるような構成を採用してもよい。
表示画面の様子を図11(A)に示す。表示画面中左側において、128はサンプル画像としてメニューを撮影したメニュー画像であり、その下にはメニュー価格が表示されている。114はどの検索モードで検索を行ったかの表示であって、図に示した例では、旅行の文字を強調することで旅行検索モードで行われたことを示している。表示画面中央には当該メニューを提供する飲食店舗の地図画像116が表示されている。図に示した例では丸印を情報端末装置10の現在位置、星印を飲食店舗の位置としている。また、地図画像116の下には現在位置から飲食店舗までの距離130が表示されている。
表示画面右側において、117はメニューポイントの順位、131はメニュー名称、119はジャンル、118は当該メニューを提供する飲食店舗の名称、121は店舗住所、122は店舗電話番号である。以上の表示は、情報端末装置10が受信した検索結果内の適宜情報を用いて作成されることになる。
また、表示画面下方には、操作ボタン123、124、125が配置される。操作ボタ
ン124、125を操作することで検索結果内の複数のメニュー表示を切り換えて表示することができる。図に示す例では操作ボタン125を押下したことが判断(ステップS410)されると、次の順位(第2位)のメニュー表示へ画面変更される(ステップS411)ことになる。操作ボタン123を押下したことが判断(ステップS412)されると、表示中のメニューを提供する飲食店舗に行く意思表示がなされたと判断し、ステップS414にて当該飲食店舗の店舗情報を用いた案内が行われた後、処理を終了(ステップS415)する。
表示画面上部には、第1〜第4メニュータブ101、102、103、104が表示されており、それらを押下することで、別の表示画面に移動することができる。人気店舗検索モードでは、第2メニュータブ102を押下すると、表示しているメニューを提供する飲食店舗の他のメニューに移動することができる。この場合には、予め検索結果に他のメニューに関する情報を含めておく必要がある。第3メニュータブ103を押下すると、図9(A)に示したような店舗検索モードの画面に変更することができるようになっている。また、第4メニュータブ104を押下すると図11(B)に示したような複数メニューを推奨する画面表示に切り換えて選択が行えることになる。
図11(B)は、図11(A)において、第4メニュータブ104を押下したときに切り換えられる別の表示形態を示した図である。この表示画面では、同時に複数のメニュー情報を閲覧可能とされている。図に示す例では、上位4位までのメニューを表示しており、それぞれ、メニュー画像、メニュー名、店舗名称、メニュー価格が表示されている。また、表示画面右側にあるスクロールバー127を操作することで適宜表示メニューをスクロール表示することが可能となっている。また、三角印126は、現在選択中のメニューを示すマーカーであり、図に示す例では、第3位のメニュー名「醤油ラーメン」が選択された状態となっている。この状態で表示画面右下にある操作ボタン123を押下したことが判断(ステップS412)されると、選択中のメニューを提供する飲食店舗に行く意思表示がなされたと判断し、ステップS414にて当該メニューを提供する飲食店舗の店舗情報を用いた案内が行われた後、処理を終了(ステップS415)する。
選択処理を終えた情報端末装置10は、図4のステップS107において、選択したメニューを特定する選択情報をサーバ装置70に送信してもよい。この選択情報としては受信した検索結果内のメニューIDなどが考えられる。
次に、人気メニュー検索における選択ポイント登録処理について図10を用いて説明する。人気メニュー検索であると判断されると、ステップS506に進んで旅行フラグがONか否が判断され、ONの場合には、ステップS507にて旅行メニューポイントをカウントアップする。また、旅行フラグがOFFの場合は、ステップS510にて地元メニューポイントをカウントアップする。また、メニューポイントのカウントアップと同時に店舗ポイントのカウントアップ(ステップS508、ステップS511)を行うようにしてもよい。メニューを選択したことは、そのメニューを提供する店舗の選択と等価であるからである。
この選択ポイント登録処理では、ステップS509にて利用者データベース73の利用者情報を更新するようにしてもよい。この更新処理では、例えば、利用者が選択したメニューのメニューIDの履歴を更新する。このようにすれば、以後、同じ利用者によるメニューポイントの二重カウントを防ぎ、利用者の嗜好を正確に反映した正確なメニューポイントがカウントできる。また、利用者に検索を行ったことによる利用ポイントを付し、以後何らかのサービスを提供するようにしてもよい。
以上、本発明の構成によれば、情報端末装置に対応付けられた保管場所と情報端末装置
の現在位置情報に基づいて検索方法を変更することで、例えば、飲食店舗の検索を行う利用者を、検索対象となる土地に馴染みのない利用者と、その土地に在住する利用者に分けて検索を行うことができ、それぞれの嗜好にあった飲食店舗を推奨することが可能となる。
10…情報端末装置、20…無線基地局、30…基地局制御装置、50…通信回線、70…ホスト装置、1…CPU、2…バス、3…ROM、4…RAM、5…入力操作部、6…入力部、8…音声制御部、9…マイクロフォン、12…スピーカ、14…表示制御部、15…ディスプレイ、16…通信制御部、19…GPS受信部、71…サーバ制御手段、72…店舗データベース、73…利用者データベース、101、102、103、104…メニュータブ、107…店舗名称入力欄、109…検索開始ボタン、110、111、113…プルダウンメニュー、114…検索モード表示、115…店舗画像、116…地図画像、117…順位、118…店舗名称、119…ジャンル、120…詳細情報など、121…店舗住所、122…店舗電話番号、123、124、125…操作ボタン、126…マーカー、127…スクロールバー、128…メニュー画像、129…メニュー価格、130…店舗までの距離