JP2009244084A - 熱的接合材の熱伝導率測定装置および測定方法 - Google Patents

熱的接合材の熱伝導率測定装置および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、小規模かつ低コストの装置によって、熱的接合材の熱伝導率を高い精度で測定できる測定装置および測定方法を提供する。
【解決手段】 本発明の熱的接合材の熱伝導率測定装置1は、塗布面に熱的接合材4が塗布された第1プレート2と、塗布面と対向して第1プレート2と共に熱的接合材4を挟む第2プレート3と、第1プレート2の所定部位に設置された加熱部10と、第2プレート3の所定部位であって、加熱部10の対向部位と異なる所定部位に設置された冷却部11と、第1プレート2および第2プレート3の少なくとも一方の表面における第1位置および第2位置の温度を測定する温度測定部7を備え、温度測定部7は、第1位置と第2位置の温度差を測定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子部品やヒートシンクなどに使用される熱的接合材の熱伝導率測定装置および測定方法に関する。
電子機器、産業機器および自動車などには、半導体集積回路、LED素子、パワーデバイスなどの種々の発熱性の高い素子や電子部品が使用されている。
このような電子部品の発熱が大きくなりすぎると、電子部品および機器の性能劣化を引き起こす可能性もある。発熱する電子部品を冷却するために、ヒートシンクやヒートパイプなどの冷却装置が使用される。電子部品に冷却部材が設置されて、冷却装置が、電子部品の熱を冷却する。
ここで、冷却装置が電子部品に設置される際には、熱的接合材が使用される。電子部品の発熱面と冷却装置の受熱面とが、熱的接合材を介して接触される。
このとき、熱的接合材はその物質に応じた熱伝導率を有し、電子部品の熱は、この熱伝導率に従って冷却装置に伝導する。このため、熱的接合材の選択においては、熱伝導率が重要な要素になる。
このような状況において、熱的接合材の熱伝導率の測定が必要であり、種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。熱的接合材の熱伝導率は物質によって定まるが、実際に使用される熱的接合材は、完全な純物質でないことが多かったり、フィラーなどの混合が行われたりするので、使用する熱的接合材の熱伝導率を都度測定する必要があるからである。また熱的接合材を使用する冷却装置や電子部品の材質が、熱伝導率への影響を与えるので(熱的接合材と固体表面には界面抵抗があるので)、熱伝導率を実際に測定する必要がある。
特許文献1は、試料にヒータで熱を与え、ヒータから離れた位置にあるセンサで試料の温度応答を測定し、熱伝導率などを算出する技術を提案している。
特許文献2は、温度変化および接触面変化によって、被試験体への加熱を変動させる技術を提案している。
特開2007−93509号公報 特開2006−322866号公報
しかしながら、従来技術では熱的接合材の熱伝導率の測定精度が低い問題があった。特に従来技術においては、所定の厚みδを有する熱的接合材に、任意の熱流束qを与えて、熱的接合材の厚み方向の温度差ΔTを計測して、フーリエの法則である(数1)から熱伝導率kを算出することが一般的であった。
熱的接合材の厚みδが0.1mm、熱流束qが0.1MW/mとし、熱伝導率kが低い熱的接合材であれば、厚み方向の温度差ΔTは、5k程度になり、高い精度での温度差測定が可能である(ということは、高い精度での熱伝導率の測定が可能である)。
しかし、熱伝導率kが100W/(m・K)程度の高性能な熱的接合材の熱伝導率を同じ方法で測定すると、熱的接合材の厚みδが0.1mm程度である場合には、温度差ΔTは0.1k程度になり、温度差の測定が困難になる(ということは、熱伝導率kの測定精度も悪くなる)。温度差が十分な大きさとなるようにするには、与える熱流束qを大きくする必要があるが、装置全体が大掛かりとなってしまう問題もある。例えば、熱流束qを10MW/mとすれば、温度差ΔTが測定可能な大きさとなるが、熱流束qが10MW/mとの値は、ロケットブースター出口と同程度となる。
このように、従来技術では熱伝導率の高い熱的接合材の熱伝導率を、高い精度で測定することが困難である問題があった。これは、特許文献1、2で提案されている技術を用いても同様の問題を含んでいる。
近年は、電子部品の発熱量が大きいこと、冷却装置の性能が向上していることから、熱伝導率の高い熱的接合材が必要になっている。このような背景からも、高い精度での熱伝導率の測定が求められている。特に、熱伝導率の高い熱的接合材の熱伝導率の測定が重要になっている。
そこで本発明は、小規模かつ低コストの装置によって、熱的接合材の熱伝導率を高い精度で測定できる測定装置および測定方法を提供することを目的とする。
本発明の熱的接合材の熱伝導率測定装置は、塗布面に熱的接合材が塗布された第1プレートと、塗布面と対向して第1プレートと共に熱的接合材を挟む第2プレートと、第1プレートの所定部位に設置された加熱部と、第2プレートの所定部位であって、加熱部の対向部位と異なる所定部位に設置された冷却部と、第1プレートおよび第2プレートの少なくとも一方の表面における第1位置および第2位置の温度を測定する温度測定部を備え、温度測定部は、第1位置と第2位置の温度差を測定する。
第1位置と第2位置は、プレートの表面上の異なる位置に存在し、厚み方向で図る場合よりも大きな温度差が得られる。このため、熱伝導率が未知の熱的接合材であっても、高い精度で熱伝導率が測定できる。
本発明によれば、低コストの装置でありながら、幅広い値の熱伝導率を有する可能性のある熱的接合材の熱伝導率を、高い精度で測定できる。
特に、平面状に拡げられている熱的接合材の面方向の温度差を測定することで、熱伝導率が測定されるので、熱伝導率の測定精度が高い。
また、熱的接合材が実際に使用される発熱体や冷却装置の素材による影響も考慮して熱伝導率が測定される。
更に、フーリエの式を基礎とした簡単な算出式で熱伝導率が測定できるので、低コストで装置が実現できる。
本発明の第1の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置は、塗布面に熱的接合材が塗布された第1プレートと、塗布面と対向して第1プレートと共に熱的接合材を挟む第2プレートと、第1プレートの所定部位に設置された加熱部と、第2プレートの所定部位であって、加熱部の対向部位と異なる所定部位に設置された冷却部と、第1プレートおよび第2プレートの少なくとも一方の表面における第1位置および第2位置の温度を測定する温度測定部を備え、温度測定部は、第1位置と第2位置の温度差を測定する。
この構成により、厚み方向における温度差よりも大きな温度差が得られる。得られる温度差が大きいことで、熱的接合材の熱伝導率が高い精度で測定できる。
本発明の第2の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第1の発明に加えて、第1位置および第2位置のそれぞれは、第1プレートおよび第2プレートの少なくとも一方の表面における面方向において異なる位置にあり、第1位置と第2位置の温度差は、熱的接合材の面方向の温度差を表す。
この構成により、測定される温度差は、熱的接合材の面方向の温度差となり、温度差の値も大きくなる。このため、温度差から算出される熱伝導率は、高い精度で測定できる。
本発明の第3の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第1から第2のいずれかの発明に加えて、第1プレートおよび第2プレートのそれぞれは、長手方向と短手方向を有し、第1位置および第2位置のそれぞれは、第1プレートおよび第2プレートの中心線から、長手方向左右にそれぞれ10mm幅の領域内に位置する。
この構成により、プレートと熱的接合材との温度対応関係における誤差を大きくすること無く、第1位置と第2位置との間の温度差を大きくすることができる。
本発明の第4の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、温度測定部は、複数の温度検出デバイスを有し、複数の温度検出デバイスの内、第1のプレートおよび第2のプレートの中心線の左右のそれぞれに少なくとも一つ以上の温度検出デバイスが接続されている。
この構成により、低コストおよび簡便な手段で、第1位置と第2位置の温度差を測定できる。
本発明の第5の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第4の発明に加えて、複数の温度検出デバイスは、第2プレートの表面に設置されている。
この構成により、加熱部からの熱が冷却部により冷却される状態がもっともはっきりと出る第2プレート上での温度差が測定できる。このため、高い精度で、温度差が測定される上、プレートと熱的接合剤との温度対応も非常に高い。
本発明の第6の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、第1プレートおよび第2プレートは、熱的接合材を挟む面に金属めっきが施され、金属めっきの金属素材は、熱的接合材が使用される冷却装置の金属素材と同じである。
この構成により、熱的接合材が使用される電子部品や冷却装置の素材による影響を加味した熱伝導率が測定できる。
本発明の第7の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第1から第6のいずれかの発明に加えて、第1プレートおよび第2プレートに挟まれると共に熱的接合材の両端のそれぞれに、把持板を更に備える。
この構成により、第1プレートと第2プレートとに挟まれる熱的接合材の厚みを均一にできる。
本発明の第8の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第1から第7のいずれかの発明に加えて、温度差の値を、所定の算出式に代入することで、熱的接合材の熱伝導率を算出する算出部を更に備える。
本発明の第9の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第8の発明に加えて、所定の算出式は、k = qx(δ/ΔT) (k:熱伝導率、q:熱流束、δ:熱的接合材の厚み、ΔT:温度差)である。
これらの構成により、熱的接合材の熱伝導率を高い精度で測定できる。
本発明の第10の発明に係る熱的接合材の熱伝導率測定装置では、第1から第9のいずれかの発明に加えて、請求項1から9のいずれか記載の要素を格納する筐体を更に有し、筐体内部は、略真空状態にできる。
この構成により、プレート上での温度変化と熱的接合材での温度変化の対応性を良くすることができる。更に、加熱部からの熱流束を確実に第1プレートに与えることができ、熱伝導率算出における熱流束の値と実際の加熱される熱流束の値との乖離が微小となり、熱伝導率算出の精度が高まる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1における熱伝導率測定装置の側面図であり、図1(b)は、図1(a)を上から見た上面図である。
まず、熱伝導率測定装置の全体概要について説明する。
(全体概要)
熱伝導率測定装置1は、塗布面に熱的接合材4が塗布された第1プレート2、第1プレート2に対向する第2プレート3、第1プレート2の端部に設置された加熱部10、第2プレート3の端部に設置された冷却部11、第2プレート3の温度を測定する温度測定部7を備える。
熱的接合材4は、第1プレート2と第2プレート3に挟まれており、所定の厚みを有している。また、熱的接合材4は、全体に渡ってほぼ均一の厚みを有している。
加熱部10は、第1プレート2の一方の端部に設置されて、第1プレート2に対して熱を与える。加熱部10により与えられた熱は、第1プレート2から熱的接合材4を介して第2プレート3に伝導する。このとき、熱的接合材4の熱伝導率に従って、熱が伝導する。
なお、加熱部10は、所定の熱流束qを与える。
冷却部11は、第2プレート3を冷却する。言い換えると、冷却部11は、加熱部10を基点として第2プレート3に伝導する熱を冷却する。このように、第1プレート2に加熱部10が備えられ、対向する第2プレート3の、加熱部10と反対側の端部に冷却部11が備えられることで、第1プレート2、熱的接合材4、第2プレート3において、面方向に熱が伝導する。
第2プレート3の表面における第1位置に熱電対5が接続され、第2プレート3の表面における第2位置(第1位置とは異なる位置)に熱電対6が接続される。熱電対5,6は、温度測定部7に接続される。温度測定部7は、熱電対5、6からの測定値を基に、第1位置と第2位置のそれぞれの温度を測定する。更に、温度測定部7は、第1位置と第2位置の温度差を測定する。ここで、第1位置と第2位置は、第2プレート3表面の面方向における異なる位置である。このため、温度測定部7が測定する第1位置と第2位置の温度差は、第2プレート3表面の面方向の温度差を表している。更に、第2プレート3面方向の温度差は、熱的接合材4の面方向の温度差を表している。このため、温度測定部7が測定した温度差ΔT、加熱部10が与えた熱流束q、熱的接合材4の厚みδを(数1)に代入することにより、熱的接合材4の熱伝導率が算出される。
なお、熱電対は、第1プレート2や第2プレート3の表面の温度を検出する温度検出デバイスの一例である。熱電対以外にも、赤外線やレーザを用いた非接触型の表面温度計が用いられてもよい。
従来技術と異なり、温度差ΔTは、第2プレート3の面方向において測定される。プレートの厚み方向に比較して、面方向である第1位置と第2位置との距離は非常に大きく、測定される温度差ΔTも大きくなる。このため、熱的接合材4の熱伝導率は、(数1)を用いて、高い精度で測定される。これは、熱的接合材4の熱伝導率が高い場合でも同様である。加えて、従来技術と異なり、温度差ΔTを得るために、加熱部10が与える熱流束qを非常に大きくする必要もなくなる。
このように、図1に示される熱伝導率測定装置1は、様々な熱伝導率を有する熱的接合材4の熱伝導率を、高い精度で測定できる。
なお、図1では、熱電対5、6を第2プレート3表面に接続したが、第1プレート2表面に接続してもよい。但し、加熱と冷却の役割が、第1プレート2と第2プレート3で分かれていることから、冷却の役割を有する第2プレート3の表面に、熱電対5、6が接続されるのが温度差測定の容易性からも好適である。
次に各部の詳細について説明する。
(第1プレート、第2プレート)
第1プレート2および第2プレート3は、金属や樹脂で形成された、平面形状を有する板材である。加熱部10からの熱を受けるので、第1プレート2および第2プレート3は、熱的な耐久性を有していることが好適である。
第1プレート2と第2プレート3は、対向した状態で、熱的接合材4を挟む。例えば、第1プレート2および第2プレート3のそれぞれは塗布面を有し、第1プレート2の塗布面に熱的接合材4が塗布され、塗布された熱的接合材4の上から第2プレート3が押し当てられることで、第1プレート2と第2プレート3がお互いに対向しつつ熱的接合材4を挟む(サンドイッチする)。
第1プレート2と第2プレート3のそれぞれは、長方形、正方形、円形、楕円形、多角形など種々の形状を有していてよいが、製造や測定の容易性から、長手方向と短手方向を有する形状(好適には長方形)を有していることが好ましい。第1プレート2と第2プレート3が長手方向と短手方向を有していることで、熱電対5、6を長手方向の異なる位置に設置して、面方向における温度差ΔTを測定しやすくなるからである。
第1プレート2および第2プレート3は、異なる形状を有していても良いが、相互に対向して熱伝導率測定装置1の基本骨格を成すので、同一形状であることが適当である。
なお、第1プレート2、第2プレート3は、熱的接合材4を挟む2枚のプレートのそれぞれをそのように呼称しているだけで、構造や構成において特段の区別を有するものではない。
第1プレート2と第2プレート3は、測定の度に異なる熱的接合材4を挟む必要があるので、洗浄が容易である。
(熱的接合材)
第1プレート2と第2プレート3に挟まれる熱的接合材4は、熱伝導率の測定対象である熱的接合材である。
この熱的接合材は、電子部品やパワーデバイスなどの発熱体と冷却装置を接触させる際に用いられる。例えば、CPU、メモリなどの発熱体のパッケージ表面に、ヒートシンクやヒートパイプなどの冷却装置を設置する際に用いられる。パッケージ表面に熱的接合材が塗布されて、熱的接合材の上に冷却装置の受熱面が設置される。すなわち、発熱体の発する熱は、熱的接合材を介して冷却装置に伝導する。
熱的接合材4は、素材、物性、混合物、製造工程などにより様々な熱伝導率を有している。熱伝導率が高ければ、発熱体の熱が冷却装置に伝わる際の熱抵抗は小さくなる。熱伝導率が小さければ、発熱体の熱が冷却装置に伝わる際の熱抵抗が大きくなる。発熱体や冷却装置の仕様に応じた熱伝導率を有する熱的接合材が用いられる。このため、冷却装置の冷却仕様を明確にするためには、熱的接合材の熱伝導率の正確な測定が必要である。
熱的接合材4は、第1プレート2と第2プレート3に挟まれており、所定の厚みδを有している。厚みδは、適宜定められれば良いが、面方向全体に渡って均一の厚みを有している。これは、実施の形態1における熱伝導率測定装置1が、面方向における温度差ΔTを用いて熱伝導率を測定するからである。
また、熱的接合材4が、均一の厚みを有するように、第1プレート2および第2プレート3の端部であって熱的接合材4を両端から挟むように把持板8を設けてもよい。把持板8は、第1プレート2と第2プレート3の間であって、熱的接合材4が塗布されていない部分に設置される。把持板8は、第1プレート2と第2プレート3の間隔を決定することで、熱的接合材4の厚みを決定しつつ、第1プレート2および第2プレート3の両端に1枚ずつ設置されることで、熱的接合材4の厚みを均一にする。
なお、把持板は、いわゆるスペーサーが使用されれば良い。
熱的接合材4が第1プレート2と第2プレート3の面方向に渡って広く塗布されることで、熱的接合材4は、第1プレート2からの熱を第2プレート3に伝導する。
なお、熱的接合材4には、サーマルグリースやサーマルグリースにフィラーなどを添加した素材および銀ペーストなどの金属含有素材が用いられる。
(加熱部と冷却部)
加熱部10は、第1プレート2の所定部位に設置され、所定の熱流束qに基づく熱を第1プレート2に与える。
図1においては、加熱部10は、第1プレート2の一方の端部に設置されている。端部であることは必須条件ではなく、所定部位に設置されれば良い。但し、冷却部11とセットになって、熱的接合材4の面方向に熱の伝導を行わせるために、第1プレート2の端部か端部に近い部位であることが好ましい。
加熱部10は、与える熱流束qの値を適宜変更可能である。
第1プレート2は、加熱部10により与えられた熱を、熱的接合材4を介して第2プレート3に面方向および厚み方向に伝導する。
冷却部11は、第2プレート3の所定部位に設置される。図1においては、第2プレート3の端部に冷却部11が設置されているが、端部であることは必須条件ではなく、所定部位に設置されれば良い。但し、加熱部10とセットになって熱的接合材4の面方向に熱の伝導を行わせるために、第2プレートの端部か端部に近い部位であって、加熱部10と反対側(加熱部10の対向位置と離れた部位)の部位に設置されることが好ましい。
簡単には、加熱部10は、第1プレート2の一方の端部か端部付近に設置され、冷却部11は、第2プレート3であって、加熱部10と逆側の端部か端部付近に設置されればよい。
冷却部11は、加熱部10が与える熱よりも低い温度を与えることで、第2プレート3を冷却する。冷却部11による冷却により、加熱部10からの熱は、冷却部11に向かって面方向に伝導しやすくなる。熱は温度の高いところから低いところに移動するからである。結果として、加熱部10からの熱は、第1プレート2、熱的接合材4および第2プレート3のそれぞれを、加熱部10側から冷却部11側に面方向に伝導する。
このように、加熱部10と冷却部11のそれぞれは、第1プレート2と第2プレート3に互い違いの位置に設置されることで、面方向の熱伝導を実現させる。この結果、従来技術のような厚み方向における温度差ΔTではなく、面方向における温度差ΔTを測定できるようになる。
なお、加熱部10は、第1プレート2の端部でなくとも、端部付近の所定部位に備えられればよく、物理的な端面に設置される必要はない。同様に、冷却部11は、第2プレート3の端部でなくとも、端部付近の所定部位に備えられればよい。但し、冷却部11は、加熱部10と対向する部位と異なる部位に備えられることが好適である。熱が熱的接合材4の面方向に伝導しやすくなるからである。
また、加熱部10および冷却部11のそれぞれは、第1プレート2および第2プレート3に直接的に接触してもよく、伝導部材を介して加熱、冷却してもよい。
(熱電対と温度測定部)
次に、熱電対5、6および温度測定部7について説明する。
温度測定部7は、第1プレート2および第2プレート3の面方向の温度差を測定する。言い換えると、第1プレート2と第2プレート3に挟まれた熱的接合材4の面方向の温度差を測定する。このように面方向の温度差を測定するために、温度測定部7は、複数の熱電対5、6を用いる。
熱電対5、6のそれぞれは、第2プレート3の表面において異なる位置である第1位置と第2位置に接続される。第1位置と第2位置は、第2プレート3の面方向において異なる位置であり、第2プレート3が長手方向と短手方向を有している場合には長手方向に沿って異なる位置である。あるいは、加熱部10と冷却部11に挟まれる方向において、異なる位置に第1位置と第2位置が設定される。
熱電対5は、第1位置の温度を測定し、熱電対6は、第2位置の温度を測定する。測定においては、熱電対5、6からの結果を基に、温度測定部7が温度を測定する。
温度測定部7は、更に第1位置と第2位置の温度差を測定する。第1位置と第2位置は、第2プレート3の面方向における異なる位置を示すので、温度測定部7が測定する温度差ΔTは、第2プレート3の面方向の温度差を示す。
ここで、第1位置と第2位置の温度差は、第2プレート3の面方向における温度差を示すが、熱的接合材4と第2プレート3の面方向の温度変化は同様の傾向を示すので、第1位置と第2位置の温度差は、熱的接合材4の面方向の温度差を表していると考えられる。
なお、図1では、第2プレート3の第1位置と第2位置の温度差を測定しているが、第1プレート2での第1位置と第2位置の温度差を測定しても良い。但し、第1プレート2に加熱部10が設置され、第2プレート3に冷却部11が設置されているので、熱の伝道は第2プレート3においてよりよく現れると考えられるので、第2プレート3における第1位置と第2位置の温度差が測定されることが好適である。
また、図2に示されるように熱電対が3つ以上接続されてもよい。
図2は、本発明の実施の形態1における熱伝導率測定装置の側面図である。
第2プレート3には、3つの熱電対5、6、20が接続されている。熱電対が3つ以上接続されることで、温度差の測定精度が向上する。
例えば熱電対5と熱電対20との温度差と、熱電対20と熱電対6との温度差の2つの内、経験的に精度の高いほうを選択した上で、熱伝導率を測定するなどができる。
また、第2プレート3が長手方向と短手方向を有する形状を持つ場合には、図2にしめされるように、第2プレート3(すなわち対向する第1プレート2)の中心から長手方向左右にそれぞれ10mm幅の領域内に、熱電対5と6のそれぞれが接続される。第2プレート3における面方向の熱の伝導状態は、中心付近がもっともはっきりしており、図2に示される領域に、熱電対5、6が接続される(すなわち、第1位置と第2位置がこの領域に存在する)ことが、温度差ΔTの測定に適しているからである。
なお、10mm幅は、厳密に定義されるものではなく、一定の目安である。
なお、10mm幅の範囲に第1位置と第2位置が設定されることで、十分な温度差を得ることができる。逆に10mm幅の領域を大きく越えてしまうと、温度差そのものは大きくなりうるが、加熱部10や冷却部11の影響を直接的に受けてしまって、温度測定の精度が下がったり、プレートとプレートに挟まれる熱的接合材4との温度対応関係の誤差の影響も大きくなったりしうるので、10mm幅程度が好ましい。
勿論、プレートそのものを大きくして、加熱部10や冷却部11の影響を少なくすれば、この10mm幅に限定されずともよい。装置の形状やコストとの兼ね合いで決定されれば良い。
また、熱電対を用いた温度測定は一例であり、温度差が測定できる手段であれば何でも良い。
このように、第2プレート3の面方向の温度差を測定することで、第1プレート2と第2プレート3に挟まれた熱的接合材4の面方向の温度差を測定できる。
(算出部)
熱的接合材4の熱伝導率は、(数1)を用いて算出される。
(数1)によれば、熱的接合材4の厚みδ、加熱部10が与えた熱流束q、測定された温度差ΔTにより、熱的接合材4の実際の熱伝導率kが算出される。
熱伝導率は、得られたこれららのパラメータに基づいて人為的に算出されても良く、図2に示される算出部21により自動で算出されても良い。
算出部21は、数1を実行するプログラムや専用の電子回路を含んでおり、予め入力された熱的接合材4の厚みδ、加熱部10が与えた熱流束qに加えて、温度測定部7から得られる温度差ΔTを用いて、熱伝導率kを算出する。
このとき、温度差ΔTは十分に大きく、その測定結果の信頼性が高いので、算出される熱伝導率kの値も高い精度を有している。
また、図示はしていないが、算出部21は、算出した熱伝導率kを液晶画面などに表示する機能を有していても好適である。
(熱伝導率測定装置による測定方法)
次に、熱伝導率測定装置による測定方法について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1における測定ユニットの構成を示す説明図である。
測定ユニットは、塗布面に熱的接合材4が塗布された第1プレート2と、第1プレート2の塗布面と対向して第1プレート2と共に熱的接合材4を挟む第2プレート3を有する。更に、必要に応じて把持板8を備える。
図3では、測定ユニットが構成される状態を順々に表している。
まず、図3(a)に示されるように、第1プレート2が用意される。次に図3(b)に示されるように、第1プレート2の塗布面に熱的接合材4が塗布される。次に、図3(c)に示されるように、熱的接合材4の両端に把持板8が設置される。最後に図3(d)に示されるように、第2プレート3が第1プレート2に対向するように設置されて圧力をかけて熱的接合材4が挟まれる。
このような手順で、測定ユニットが構成される。測定ユニットには、図1、2に示されるように加熱部10、冷却部11、熱電対5、6、温度測定部7、算出部21が接続されて、熱的接合材4の熱伝導率kが測定される。
熱伝導率kの測定方法について図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態1における熱伝導率測定方法を説明するフローチャートである。
まずステップST1にて、測定ユニットを設置する。測定ユニットは図3で説明されたものである。ついで、ステップST2にて、第1プレート2の所定部位を加熱する。加熱においては、加熱部10が用いられればよい。加熱によって、第1プレート2には熱が与えられる。
次に、ステップST3にて、第2プレートの所定部位が冷却される。冷却にかかわる所定部位は、加熱にかかわる所定部位と異なる位置にあり、好適には逆側の位置にある。次に、ステップST4にて、第1位置と第2位置の温度差ΔTを測定する。ここで、第1位置および第2位置は、第2プレート3表面の面方向おける異なる位置に存在する。更に、第2プレート3が長手方向と短手方向を有する場合には、第1位置は第2プレートの中心から長手方向左側の10mm幅の領域に存在し、第2位置は第2プレートの中心から長手方向右側の10mm幅の領域に存在する。
ステップST4では、第1位置の第1温度と第2位置の第2温度が測定されて、第1温度と第2温度の差分が、温度差ΔTとして測定される。
ついで、ステップST5にて、温度差ΔTを、所定の算出式に代入する。ここで算出式は(数1)である。例えば、算出部21に含まれるプログラムが、(数1)の計算を実行する。
最後にステップST6にて、熱伝導率kが算出される。
このような一連の流れにより、熱的接合材4の熱伝導率kが測定される。
これらは、装置に組みこかれたプログラムにより自動で実施されても良く、ステップの一部が手作業で行われても良い。
また、温度差ΔTは、第2プレート3の面方向(すなわち熱的接合材4の面方向)の温度差であるので、測定が容易となる大きな値となりやすい。このため、測定される温度差ΔTは、精度が高く、温度差ΔTに基づいて算出される熱伝導率kの精度も高い。
また、温度差ΔTの値が大きいことで、熱電対などの安価な部材で温度差を測定できるので、熱伝導率測定装置が低コストで実現できる。
以上のように、実施の形態1における熱伝導率測定装置および熱伝導率測定方法によれば、低コストでありながら高い精度で熱的接合材の熱伝導率kを測定できる。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について説明する。
図1に示されるように、第1プレート2および第1プレート3のそれぞれは、熱的接合材4が塗布される面に金属めっき9が施されている。
この金属めっき9の金属素材は、熱的接合材が使用される発熱体や冷却装置の金属素材と同じであることが好適である。
熱的接合材が実際に発熱体や冷却装置などに使用される場合には、発熱体や冷却装置の表面の金属素材の影響を受ける。このため、熱的接合材が発熱体から冷却装置への熱伝導における影響がある。例えば界面抵抗による影響である。
このような影響のため、熱的接合材4の熱伝導率kが正確に測定されたとしても、金属素材の影響が考慮されていないままでは、実際の使用において不十分である。
第1プレート2および第2プレート3の塗布面の金属めっき9は、このような実際上の使用時における影響を加味できる。
この理由からも、金属めっき9は、実際に使用される発熱体や冷却装置の金属素材と同一であることが好ましい。例えば、使用される冷却装置が銅であれば、金属めっき9も銅であることが好ましく、使用される冷却装置がアルミニウムであれば、金属めっき9もアルミニウムであることが好ましい。なお、アルミニウムのめっきが困難であれば、アルミニウムに近い特性を有する金属素材でのめっきが施されてもよい。
本発明の実施の形態2における熱伝導率測定装置によれば、熱的接合材が実際に使用される状況を考慮した、最適な熱伝導率の測定ができる。
(実施の形態3)
次に実施の形態3について説明する。
図1に示される熱伝導率測定装置1の要素は、筐体に格納される。
特に、図1で示される要素の内、温度測定部7以外の要素が筐体に格納される。
筐体は、略真空状態にすることが可能である。筐体内部には、第1プレート2、第2プレート3、第1プレート2と第2プレート3に挟まれた熱的接合材4、加熱部10、冷却部11、熱電対5,6が格納され、測定時には筐体内部が略真空状態にされる。
真空状態にされることで、第1プレート2および第2プレート3の表面温度と熱的接合材4の温度が略同一となる。このため、実際に測定しているのが第2プレート3の表面温度であっても、熱的接合材4の温度を測定していることと同義となる。
真空状態は、筐体に接続された真空ポンプで実現される。
このような熱伝導率測定装置により、熱伝導率が測定される。また、筐体内部は略真空状態にされ、精度の高い熱伝導率の測定が実現できる。
第1プレート2、第2プレート3、熱的接合材4、熱電対5、6、加熱部10、冷却部11が真空状態にされることで、加熱部10から第1プレート2に与えられる熱流束にロスがなくなる。加熱部10から第1プレート2に与えられる熱流束にロスが生じると、熱伝導率の算出誤差の原因となりうる。真空状態であれば、加熱部10が直接接している第1プレート2に熱流束が伝導するので、与える予定である熱流束の値(これが熱伝導率を算出する数1に代入される)と、実際に第1プレート2に与えられた熱流束の値との乖離が微小となり、数1により算出される熱伝導率の精度は高い。
加えて、実施の形態1〜3では、第1プレート2もしくは第2プレート3での温度差を、第1プレート2と第2プレート3で挟まれた熱的接合材4の温度差とみなしている。真空状態であれば、第1プレート2、熱的接合材4、第2プレート3の順序で伝導する熱において、空気中へ放熱される(ロスされる)熱が微小となるので、プレートと熱的接合材4との温度変化の乖離は非常に小さい。言い換えると、プレートでの温度変化と熱的接合材4での温度変化は、非常に高い相関性を有している。
このため、第1プレート2および第2プレート3の少なくとも一方の表面における第1位置と第2位置の温度差を測定することが、熱的接合材4の面方向の温度差を測定することに置き換えられる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。
実施の形態4では、実際に発明者が行った実験について説明する。
(実験1)
実験1は、加熱部10から所定ワット数の熱量を与えることで、所定の熱流束を与えたものとみなした実験である。図5は、実験1のシステムを示す模式図である。
第1プレート2と第2プレート3の間に測定対象の熱的接合材4をはさみ、加熱部10から1.0W(熱流束qに換算すると9.09x10−5W/m)の熱量を、第1プレート2に加熱する。第2プレート3には冷却部11が備えられており、冷却部11の冷却効果により、挟まれている熱的接合材4の平面方向に熱が伝導する。なお、実験1では、第1プレート2と第2プレート3の熱的接合材4に対向する面に、銅めっきが施されている。このような熱伝導率測定装置を用いて、第2プレート3の表面の異なる2箇所に熱電対を設置して、その温度差を測定した。
なお、ここでは熱的接合材の熱伝導率が既知のものを用いて測定し、本発明の熱伝導率測定装置により、熱伝導率が測定可能(あるいは測定容易)であるかを照明するための実験が行われている。
図6は、図5の実験条件に基づく実験結果である。図5に示される実験条件において、熱的接合材4の熱伝導率が「120W/(m・K)」の場合と、「2W/(m・K)」の場合とが測定された。図6に示されるとおり、第2プレート3表面における異なる2箇所において、熱伝導率が「2W/(m・K)」程度の熱的接合材であっても、熱伝導率が「120W/(m・K)」という非常に高性能な熱的接合材であっても、十分な大きさの温度差が測定されている。すなわち、従来技術と異なり、熱伝導率の高い熱的接合材であっても、温度差ΔTを大きく測定することができる。
このため(数1)に示される式に代入するΔTの値は、計算精度を確保するに十分な大きさであるので、熱的接合材の熱伝導率を高い精度で測定できることが証明された。
図7に、熱伝導率の異なる複数種類の熱的接合材4について温度差ΔTを測定した結果をフィッティングしたグラフを示す。図7は、本発明の実験1における実験結果を示すグラフである。図7のグラフに示されるとおり、熱伝導率の違いに係らずほぼ比例直線状になる。図7では、熱伝導率が既知の熱的接合材4に対して温度差ΔTを計測した結果をフィッティングしているが、このような比例直線状となることから、温度差ΔTが測定されれば、(数1)や図7のグラフへの代入が行われれば、熱伝導率が算出できることになる。
以上のように実験1から明らかな通り、本発明の熱伝導率測定装置(熱伝導率測定方法)によって、十分な値を有する温度差ΔTを基に、熱的接合材の熱伝導率が測定できることが分かる。
(実験2)
次に、実験2について説明する。
実験1は、加熱部10より与えた熱流束qが既知の場合であるが、熱流束qが算出できない場合もある。このような場合には、(1)既知の熱伝導率を有する熱的接合材について温度差ΔTと熱的接合材の体積平均化した熱伝導率との関係から校正式を算出する、(2)熱伝導率が未知の熱的接合材について温度差を測定し、(1)で算出された校正式に代入して熱伝導率を算出する、との測定が考えられる。実験2は、このような校正式を用いて熱伝導率の正確な算出が可能であるかを示す。
(手順1)
まず、熱伝導率が、2W/(m・K)、7.5W/(m・K)、9W/(m・K)の3種類の熱的接合材のそれぞれについて、実施の形態1で説明された熱伝導率測定装置1を用いて第2プレート3における温度差ΔTを測定した。
この測定より、熱的接合材の熱伝導率が大きくなるにつれて、温度差が小さくなる傾向が確認された。図8は、熱伝導率と温度差との関係を示す表す説明図であり、この傾向が示されている。
(手順2)
このような傾向を用いて、(数2)に示される校正式が導出された。
数2は、縦軸に体積平均化した熱伝導率を、横軸に温度差をとったグラフに基づいて算出された。縦軸に体積平均化した熱伝導率を、横軸に温度差をとったグラフでは、ほぼ比例直線状となり、相関係数が値「0.992」というほぼ値「1」に近い値を示した。この結果、数2は、温度差のみから(すなわち、熱流束qが分からない場合であっても)熱伝導率kを算出できる。
(手順3)
次に熱伝導率が既知である熱的接合材を用いて温度差を測定する。このとき、加熱された熱流速qは不明である。温度差を数2に代入することで、熱伝導率が測定できる。
このように、熱流束qが不明な場合には、校正式である数2を用いることで、正確な熱伝導率が測定できることがわかる。この場合であっても、温度差が大きな値として測定できるので、熱伝導率の測定結果の精度が高くなる。
(実施の形態5)
次に実施の形態5について説明する。
実施の形態5では、熱伝導率が測定された熱的接合材の用途について説明する。
図9は、本発明の実施の形態5における電子部品に実装された冷却装置の側面図である。
図9では、電気的発熱を有する電子部品50(発熱体である)に、熱的接合材52(実施の形態1〜4のいずれかの手段で熱伝導率が測定されている)を介してヒートシンク51が設置されている。ヒートシンク51の受熱面55は、熱的接合材52を介して電子部品50の表面と接している。
ここで、図9に示されるとおり、発熱体である電子部品50の表面は、ヒートシンク51の受熱面55に直接的には接していない。金属表面同士では、熱伝導(電子部品50からヒートシンク51への熱伝導)の効率が悪い。金属表面の凸凹や、金属から金属への熱伝導の困難性などによる。このため、熱的接合材52を介して電子部品50の表面とヒートシンク51の受熱面が接する。熱的接合材52は、金属表面同士の凸凹の間にも入り込む上、金属とは異種物質であるので、電子部品50からの熱を効率よく、ヒートシンク51に伝導する。
電子部品50の熱は、まず熱的接合材52に伝導する。熱的接合材52は、電子部品50からの熱を厚み方向および面方向に伝導させてヒートシンク51に伝導する。ヒートシンク51は、受熱面55から受けた熱を、基体53からフィン54に伝導させて、大気中に放熱する。
発熱体である電子部品50の発する熱は、このように熱的接合材52を介して、ヒートシンク51から放熱される。
以上のように、熱的接合材52が使用されることで、電子部品50からの熱が効率よくヒートシンク51に伝導される。このとき、熱的接合材52の熱伝導率に従って、電子部品50からの熱がヒートシンク51に伝わる。熱伝導率が高ければ、電子部品50の熱は高速にヒートシンク51に伝わる。このため、電子部品50の発熱量や最大温度に対して、ヒートシンク51の形状、大きさ、性能を選択する際には、熱的接合材52の熱伝導率が重要なパラメータとなる。例えば、熱的接合材52の熱伝導率が高い場合と低い場合とでは、ヒートシンク51に要求される面積や大きさが変わりうるからである。
この点からも、実施の形態1〜4で説明したように、熱的接合材52の熱伝導率が高い精度で測定されることが重要である。
なお、図9では、電子部品50にヒートシンク51が設置された場合を示しているが、電子部品50とヒートシンク51の間に、封入冷媒で冷却するヒートパイプが介在していても良い。この場合には、電子部品50とヒートパイプとの間に熱的接合材が塗布されると共に、ヒートパイプとヒートシンク51との間に熱的接合材が塗布される。
このように、熱的接合材は、熱を効率よく伝導させたい境界において、様々に使用される。
勿論、熱的接合材は、ヒートシンク、ヒートパイプ、電子部品などの様々な組み合わせにおける接合部分に幅広く使用される。このとき、使用される熱的接合材の正確な熱伝導率が、熱伝導率測定装置1で測定されていることで、ユーザにとって簡便である。
以上説明した熱的接合材は、電子部品、半導体集積回路、パワーデバイスなどを冷却するヒートシンクやヒートパイプの設置時に好適に使用できる。
なお、本発明の熱伝導率測定装置は、少なくとも50W/(m・K)以上、好適には100W/(m・K)以上の熱伝導率を有する熱的接合材を測定対象とする場合に、他の測定装置に比較した高い効果を発揮しやすい。これは従来の技術における測定装置が、垂直方向の温度差に基づくので高い熱伝導率を有する熱的接合材の測定に不向きであった。これに対して、本発明の熱伝導率測定装置は、面方向の温度差に基づいて熱伝導率を測定するので、高い熱伝導率を有する熱的接合材の測定に好適に適応する(熱伝導率が高い場合には、垂直方向の温度差が小さくなるので)。このため、本発明の熱伝導率測定装置は、熱伝導率の小さな熱的接合材から熱伝導率の大きな熱的接合材までの広い範囲での、熱伝導率の測定が可能であるが、熱伝導率の高い熱的接合材の測定で、従来技術に比べて高い優位性を発揮できる。
勿論、測定できる熱伝導率の範囲を限定するものではない。
(a) 本発明の実施の形態1における熱伝導率測定装置の側面図 (b) 図1(a)を上から見た上面図 本発明の実施の形態1における熱伝導率測定装置の側面図 本発明の実施の形態1における測定ユニットの構成を示す説明図 本発明の実施の形態1における熱伝導率測定方法を説明するフローチャート 実験1のシステムを示す模式図 図5の実験条件に基づく実験結果 本発明の実験1における実験結果を示すグラフ 熱伝導率と温度差との関係を示す表す説明図 本発明の実施の形態5における電子部品に実装された冷却装置の側面図
符号の説明
1 熱伝導率測定装置
2 第1プレート
3 第2プレート
4 熱的接合材
5、6 熱電対
7 温度測定部
8 把持板
9 金属めっき
10 加熱部
11 冷却部

Claims (14)

  1. 塗布面に熱的接合材が塗布された第1プレートと、
    前記塗布面と対向して前記第1プレートと共に前記熱的接合材を挟む第2プレートと、
    前記第1プレートの所定部位に設置された加熱部と、
    前記第2プレートの所定部位であって、前記加熱部の対向部位と異なる所定部位に設置された冷却部と、
    前記第1プレートおよび前記第2プレートの少なくとも一方の表面における第1位置および第2位置の温度を測定する温度測定部を備え、
    前記温度測定部は、前記第1位置と前記第2位置の温度差を測定する熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  2. 前記第1位置および前記第2位置のそれぞれは、前記第1プレートおよび前記第2プレートの少なくとも一方の表面における面方向において異なる位置にあり、
    前記第1位置と前記第2位置の温度差は、前記熱的接合材の面方向の温度差を表す請求項1記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  3. 前記第1プレートおよび前記第2プレートのそれぞれは、長手方向と短手方向を有し、
    前記第1位置および前記第2位置のそれぞれは、前記第1プレートおよび前記第2プレートの中心線から、長手方向左右にそれぞれ10mm幅の領域内に位置する請求項1から2のいずれか記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  4. 前記温度測定部は、複数の温度検出デバイスを有し、
    前記複数の温度検出デバイスの内、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートの中心線の左右のそれぞれに少なくとも一つ以上の前記温度検出デバイスが接続されている請求項1から3のいずれか記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  5. 前記複数の温度検出デバイスは、前記第2プレートの表面に設置されている請求項4記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  6. 前記第1プレートおよび前記第2プレートは、前記熱的接合材を挟む面に金属めっきが施され、
    前記金属めっきの金属素材は、前記熱的接合材が使用される冷却装置の金属素材と同じである請求項1から5のいずれか記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  7. 前記第1プレートおよび前記第2プレートに挟まれると共に前記熱的接合材の両端のそれぞれに、把持板を更に備える請求項1から6のいずれか記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  8. 前記温度差の値を、所定の算出式に代入することで、熱的接合材の熱伝導率を算出する算出部を更に備える、請求項1から8のいずれか記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  9. 前記所定の算出式は、
    k = qx(δ/ΔT) (k:熱伝導率、q:熱流束、δ:熱的接合材の厚み、ΔT:温度差)
    である請求項8記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  10. 請求項1から9のいずれか記載の要素を格納する筐体を更に有し、前記筐体内部は、略真空状態にできる請求項1から9のいずれか記載の熱的接合材の熱伝導率測定装置。
  11. 塗布面に熱的接合材が塗布された第1プレートと、
    前記塗布面と対向して前記第1プレートと共に前記熱的接合材を挟む第2プレートを有する測定ユニットを設置し、
    前記第1プレートの所定部位を加熱し、
    前記第2プレートの所定部位であって、加熱される所定部位の対向位置と異なる所定部位を冷却し、
    前記第1プレートおよび前記第2プレートの少なくとも一方における面方向の温度差を測定する熱的接合材の熱伝導率測定方法。
  12. 前記第1プレートおよび前記第2プレートの少なくとも一方における第1位置での第1温度と前記第1位置と異なる第2位置での第2温度を測定し、
    前記第1温度と前記第2温度の差分を前記温度差として測定し、
    前記第1位置および前記第2位置は、前記第1プレートおよび前記第2プレートの面方向において異なる位置に存在する請求項11記載の熱的接合材の熱伝導率測定方法。
  13. 前記第1プレートおよび前記第2プレートのそれぞれは、短手方向と長手方向を有し、
    前記第1位置は、前記第1プレートもしくは前記第2プレートの中心線から長手方向右側の10mm幅の領域内に存在し、
    前記第2位置は、前記第1プレートもしくは前記第2プレートの中心線から長手方向左側の10mm幅の領域内に存在する請求項12記載の熱的接合材の熱伝導率測定方法。
  14. 前記温度差を、所定の算出式に代入することで、熱的接合材の熱伝導率を算出する、請求項11から13のいずれか記載の熱的接合材の熱伝導率測定方法。
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