JP2009244008A - センサヘッド - Google Patents

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幸範 車戸
Keiichi Nagayama
恵一 永山
Ryuichi Nakano
隆一 仲野
Taizo Kikuchi
泰三 菊地
Hiroshi Mizawa
博史 見澤
Toru Furusawa
透 古澤
Naohiko Shiga
直彦 志賀
Hiroshi Masuko
浩史 増子
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Abstract

【課題】物体の接触を検出するタッチセンサとしても機能する信頼性や応答性の高い静電容量型近接センサのセンサヘッドを提供する。
【解決手段】検出面に対して比較的近い位置と遠い位置にそれぞれ配置された二種類の検出電極A,Bを内蔵するセンサヘッド1を有し、このセンサヘッド1の検出面への物体の接触による圧力で検出電極A,Bが相互に接触して導通することに基づいて、検出面への物体の接触を検出するとともに、検出電極A,Bが構成する物体との浮遊容量の差に基づいて、検出面への物体の接近を検出する構成とし、ヘッドカバー3の断面形状において、検出面を構成する辺部の中央又は中央近くに、電極保持部材2の検出面側にその内面が僅かな隙間で対向又は当接する厚肉部8を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばスライド式自動ドアなどの開閉体への物体(人体や荷物など)の挟み込みを検知するためのセンサであって、物体の接触を検出するタッチセンサとしても機能するタッチセンサ機能付き静電容量センサのセンサヘッドに関する。
例えば、電動スライド式自動ドアなどの開閉体の制御システムにおいては、人体などの挟み込みを防止するため、自動閉動作の際には、このような挟み込みの発生或いは発生の恐れを検知して少なくとも開閉体の自動閉動作を停止し、或いはさらに反転動作させる挟み込み防止機能が設けられる。
そして従来、このような挟み込み防止のための挟み込み検知を行う検知装置の方式としては、間接検知と直接検知がある。間接検知は、開閉体の駆動モータの動作情報(回転位置や回転速度など)や駆動電流に基づいて、間接的に挟み込みを検知するもので、直接検知は、開閉体の開閉端部に接近又は接触する対象物(人体など)を検出するセンサを用いるものである。このうち、間接検知は、挟み込みをなるべく低い荷重で早めに、かつ確実に検知することが比較的困難であるという不利がある。一方、直接検知は、対象物を直接検知するので信頼性が高いという長所があるが、従来のこの種のセンサとしては感圧スイッチが用いられていたため、挟み込みをなるべく低い荷重で早めに検知することができなかった。というのは、感圧スイッチは、例えば導電性樹脂を用いたケーブル状のもので、対象物の圧力による変形によって内部の導電体が接触して導通することによって作動するものである。このため感圧スイッチは、対象物がある程度の圧力で接触してはじめて作動し、その時点でやっと挟み込み防止機能が働くことになるからである。
ところで、一般に物体の接近を非接触で検出するセンサとしては、光学式のもの、電波式のもの、静電容量型のものがある。このうち、光学式は、車両のドアなどの開閉体の湾曲した開閉端部に沿うように検出エリアを配置することが困難(即ち、湾曲に沿う検知エリアを実現するためには多数のセンサが必要となり現実的ではなく、少数のセンサのみを用いた場合は、不感帯ができる)、また電波式は、指向性を開閉端部に接近する方向だけに制限することが困難で、誤動作の可能性が高いという問題がある。一方、静電容量型のものは、湾曲した開閉端部に沿うようにして容易に取り付けられる、不感帯がない、指向性が制御容易であるといった点で有望である。
そこで発明者らは、車両の電動スライドドアなどにおける挟み込み検知装置として、基本的に静電容量センサを適用することを検討している。
なお、静電容量センサを車両(四輪自動車等)の電動スライドドアにおける挟み込み検知装置として適用した従来例は見当たらないが、特許文献1には、電車のドアの開閉状態(挟み込み含む)を静電容量センサを用いて検知する扉開閉検知装置が記載されている。また、特許文献2には、シャッターにおける人の挟み込み検知に静電容量センサを用いる技術が開示されている。また、特許文献3には、静電容量センサにより挟み込み検知を行う自動ドア用安全装置が開示されている。また、静電容量(キャパシタンス)を構成する電極を複数組設けて、各静電容量に応じた信号の差分に基づいて対象物を高感度に検出する高性能な静電容量センサとしては、特許文献4に開示されたパチンコ玉通過検出器がある。また、その他の静電容量センサとしては、例えば特許文献5,6に開示されたものがある。
また、静電容量センサの先行出願としては、特願2002−373729号が提案されている。
特開平10−96368号公報 特開2001−264448号公報 特開2001−32627号公報 特開2001−318162号公報 特開2001−35327号公報 特開2001−26446号公報
ところで、上述した静電容量センサを車両のスライドドア(通常、車両の側面に取付けられているスライド式のドアで、一般的には運転者などの乗降用フロントドアの後方にあるリヤドアを指す)などの開閉体に適用して挟み込みを検知しようとすると、開閉体の全閉位置付近で、開閉体の周辺部材(例えば、車両のピラーやフロントドアなど)に静電容量センサが反応して静電容量センサの出力(以下、場合によりセンサ出力という)が変化し、実際には人体などの挟み込みが発生していないのに、挟み込みが発生したと誤検知してしまうという問題があった。
なお、前述の特許文献3には、許容値(検知判定のしきい値)を、例えば自動ドアの開方向への動作時に測定されたセンサ出力(即ち、学習データ)に基づいて設定し、自動ドアの閉方向への動作時には、センサ出力を前記許容値と比較することにより挟み込みを判定する技術、さらには、ドアの全閉位置付近では、前記学習データに基づいて前記許容値を漸次変化させる技術が開示されている。この技術によれば、原理的には、前記周辺部材による影響を上記許容値の変化によって打ち消し、開閉体の全閉位置付近で発生する前述の誤検知の可能性を低減できる。
しかし、この特許文献3の構成では、周辺部材の影響を考慮して検知判定のしきい値を学習結果に応じて変化させるため、検知判定において比較する二つの値(即ち、センサ出力と前記許容値)が、開閉体の動作位置によって大きく変化するようになり、開閉体の動作に対してレベル変化の大きなものとなる。このため、例えば水滴などの影響によるノイズや温度ドリフト等によってセンサ出力が全体的に変動すると、検知判定を実行する回路における信号(例えばセンサ出力や前記許容値に相当する電圧値)の飽和が発生し易くなって検知判定が正確に行われなくなる可能性、或いは前記回路の性能(レベル変化に対する許容量)を向上させる必要性が生じる。特に、検知感度を向上させるべく、検知判定の前にセンサ出力を増幅する場合、前記許容値もセンサ出力の変化に対応してレベル変化のより大きなものとしなければならず、上述したレベル変化の増大による不具合が発生し易くなる。また、検知判定のしきい値が開閉体の動作位置によって大きく変化するため、検知感度を、開閉体の動作範囲全体にわたって一定に設定することが困難になるという不利もある。
また、最近の発明者の研究によると、自動車のスライドドアなどでは、機構的ガタに基づくドア位置の変動や、フロントドアの開閉状態などの状況変動により、上記学習データによる補正がうまく機能せず、却って誤検知の可能性を高める恐れがあることが分かった。というのは、自動車の傾斜方向や傾斜角度が変化すると、ドア位置の検出値が同じでも機構的ガタ分だけドア位置が重力によって変動することにより、学習時のドア位置と実際のドア位置が微妙に異なる。また、フロントドアの開閉状態が学習時に対して変化すると、全閉位置付近における周辺部材がセンサ出力に与える影響が当然変化する。そして、このような位置変動や周辺部材の変化があると、その差に応じて検知判定のしきい値(学習により補正したもの)が適正値からズレてしまい、特に全閉位置付近ではこのズレが大きいため、検出対象物がないにもかかわらず検出状態となってしまう誤検知、或いは逆に、検出対象物があるのに検出状態にならない不具合が発生する可能性があることが分かった。
また静電容量センサは、誘電体でないと反応しないため、プラスチックなどの低誘電体は検知できず、例えば車両内へ運び込もうとするプラスチック製の品物がスライドドアに挟み込まれるといったことを防止できないという短所もある。
なお、上述したような静電容量センサの欠点を補完すべく、例えば従来使用されている感圧スイッチを別途設けて、静電容量センサと併用することが考えられる。しかしこの構成は、コスト増や設置スペース増が著しく実用的ではない。
また、発明者らの研究によると、上述した静電容量センサを車両のドアなどの開閉体に適用しようとすると、雨などの水滴によって、次のような問題があることが分かっている。
(イ)静電容量センサの検出面の幅全体に及ぶように水滴が付着すると、この水滴によってセンサがオンしてしまう誤動作が発生する可能性が高い。例えば、指向性をなるべく検出面の側にのみ設定すべく、検出面の側が開口した断面コ字状のシールド電極を備えた本体構成のものであると、このシールド電極の両端位置にまたがるように連続する水滴が検出面に付着すると、検知信号がオンしてしまう誤動作が発生する。
(ロ)また、開閉体から検出面の一部まで連続する水滴が付着すると、検出面全体に水滴が付着していなくても、やはり誤動作が発生する。
そこで本発明は、静電容量型の近接センサ(物体の接近を検出する非接触式センサ)としての本来の機能を高度に発揮するとともに、物体の接触を検出するタッチセンサ(物体との接触による変位を検出する接触式センサ)としても機能する簡素な静電容量センサ(タッチセンサ機能付き静電容量センサ)の好ましいセンサヘッドを提供することを主目的としている。また、雨などの水滴が飛散する環境にあっても誤動作し難いタッチセンサ機能付き静電容量センサのセンサヘッドを提供することを目的としている。
本願のセンサヘッドは、検出面への物体の接触による圧力で二種類の検出電極が相互に接触して導通することに基づいて、検出面への物体の接触を検出するとともに、前記検出電極が構成する物体との浮遊容量の差に基づいて、検出面への物体の接近を検出するタッチセンサ機能付き静電容量センサのセンサヘッドであって、
シールド性を有する剛体よりなり、検出面側が開口した断面略コ字状のシールド電極と、
導電性材料よりなり、前記シールド電極の底側と開口側に対向状態に配置された検出電極と、
絶縁性の樹脂又はゴムにより可撓性をもつように形成されて、前記シールド電極の内側において前記検出電極の周囲を覆うように配設され、自然状態において前記検出電極が相互に離れた状態に保持されるように、前記検出電極を内面で保持する電極保持部材と、
絶縁性の樹脂又はゴムにより可撓性をもつように形成されて、前記シールド電極及び電極保持部材の周囲を覆うように配設され、前記シールド電極開口側の辺部の表面が前記検出面として機能するヘッドカバーとを備え、
前記ヘッドカバーの断面形状において、前記辺部の中央又は中央近くには、前記電極保持部材の検出面側にその内面が僅かな隙間で対向又は当接する厚肉部が形成され、前記辺部の表面が物体の接触による圧力で押されると、前記厚肉部が前記電極保持部材の検出面側を押し込みつつ内側に変位し、これにより前記検出電極が相互に接触してタッチセンサとして作動する構成とされているものである。
ここで、「物体との浮遊容量」とは、車体や検出対象である人体など(検出面側にある物体)と検出電極とより構成されるキャパシタンス(対接地容量)である。
また、「二種類の検出電極」における「二種類」とは、配置位置の違い(検出面からの距離の違い等)や検出回路に対する接続状態の違いに基づく種類を意味し、検出電極自体の構成は無関係なものである。即ち、検出電極単品の構成は、同じ場合もあり得るし、違う場合もあり得る。
なお、電極保持部材やヘッドカバーは、低誘電率であることが当然必要である。
また、シールド電極は、例えば全体が金属などの導電体により構成されていてもよいが、例えば剛性を有する絶縁性の樹脂よりなる基材の表面に導電性のメッキやコーティング等を施したものでもよい。
また、シールド電極に求められる剛性は、検出面に圧力が加わった時に、電極保持部材の外側面が十分保持され、後述する電極保持部材の内側への変形(検出電極を接触させる方向の変形)が効果的に生じる程度の剛性である。その意味で、この発明における「剛体」とは、上記保持機能を果たすための相当の剛性を有する材料を意味し、多少の可撓性や柔軟性がある材料も含まれる。
また、「絶縁性の樹脂又はゴム」には、絶縁性の天然ゴム、合成ゴム、エラストマも含まれる。
また検出電極は、導電性の樹脂又はゴムにより可撓性をもつように構成されていることが望ましい。
本願のセンサヘッドでは、前記検出電極が、可撓性を有する電極保持部材内に保持された状態で、相当の剛性を持つシールド電極内の底側と開口側に対向状態に配置されている。このため、電極保持部材の検出面側がシールド電極の内側に押されると、その圧力の方向が斜めでも、電極保持部材がシールド電極の内側面に沿って検出電極の配置方向に縮むように変形し、検出電極が互いに接触する方向に円滑に相対移動する。また、検出面を構成するヘッドカバーの辺部の中央又は中央近くには、電極保持部材の検出面側にその内面が僅かな隙間で対向又は当接する厚肉部が形成されている。このため、検出面である前記辺部の表面に物体が接触することによる圧力は、その圧力の方向が斜めでも、上記厚肉部を介して電極保持部材の検出面側を内側に押す力として速やかにかつ確実に伝達され易く、物体の接触により前記厚肉部が内側に所定量(検出電極間の隙間に対応する長さ)変位するだけで、検出電極が相互に接触してタッチセンサとして速やかに作動する。したがって、信頼性や応答性の高いタッチセンサが実現できる。
しかも本願のセンサヘッドは、検出面である前記辺部の表面に外力が加わっていない自然状態では、検出面に対して各検出電極が所定の距離差を持って配置され、その周囲(検出面除く)をシールド電極が覆う構成であるため、特願2002−373729号で開示されているような優れた静電容量センサも実現できる。
即ち本願発明によれば、二種類の検出電極よりなる一組のセンサヘッドにより物体の接触と接近の両方を検出できる。即ち、少なくともセンサヘッドの構成が、特願2002−373729号で提案された静電容量センサ(近接センサとしてのみ機能するもの)と略同等の簡素な構成でありながら、物体の接触を検出するタッチセンサとしても機能する。また、静電容量センサ(近接センサ)としての基本原理は、特願2002−373729号で提案されたものと同様であるため、同出願明細書に記載されているように、空間的に開放された領域を検出範囲とし、周囲物体の影響を回避して誤動作の少ない近接検出が可能である(即ち、近接センサとしての本来の機能も高度に発揮できる)。
また、本願のセンサヘッドの好ましい態様は、前記ヘッドカバーの断面形状において、前記辺部の両側であって、前記シールド電極の両端部近傍に、前記厚肉部の内側への変位を容易にする薄肉部が形成されているものである。
この構成であると、上記薄肉部において座屈や曲げ変形が起こり易く、物体の接触による前記厚肉部の内側への変位が起こり易くなり、より低い荷重での応答性の良い接触検出が可能となる。
なお、上記薄肉部は、自然状態においてシールド電極端部の両外側に向かって湾曲した形状となっているのが望ましい。こうすると、ヘッドカバーの前記辺部表面(検出面)が押されてタッチセンサとして作動する時に、ヘッドカバーの前記辺部の両側が座屈を起こしてシールド電極の両外側に張り出すように変形し、ヘッドカバーの立側面を押縮める必要がなくなるので、前記厚肉部の内側への変位がさらに起こりやすくなり、さらに低い荷重での応答性の良い接触検出が可能となる。
また、前記厚肉部は、前記辺部の中央又は中央近くに複数設けられていることが望ましい。複数設けられている方が、物体の接触位置や接触圧力の方向にかかわらず、電極保持部材の内側への変形が起こりやすく、タッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲が広くなり、信頼性がより向上する。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、電極保持部材の検出面側に、前記厚肉部に対して嵌合する凹部又は凸部が形成されているものである。この態様であると前記厚肉部の電極保持部材に対する横滑りが阻止され、タッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲がさらに広くなり、信頼性がより向上する。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、前記厚肉部において、ヘッドカバーと電極保持部材が一体に連結されている構成である。なお、一体に連結するには、別個の部品だったものを前記厚肉部において接着又は溶着等により連結した構成でもよいし、当初より一体品として成形して制作した構成でもよい。この態様であると、ヘッドカバーに加わった物体の接触圧力が、確実に電極保持部材伝わる。また、前記厚肉部の電極保持部材に対する横滑りも確実に阻止される。したがって、やはりタッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲がさらに広くなり、信頼性がより向上する。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、ヘッドカバーの断面形状において、前記辺部の表面(即ち、検出面)が、自然状態において山形状となっているものである。
この場合、物体の斜め方向からの接触による斜め方向からの圧力全体を、前記厚肉部及び電極保持部材を内側に押し込む力として受け止め易くなる。これにより、やはりタッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲がさらに広くなり、信頼性がより向上する。
また、検出面が山形状であるため、検出面全体を横断するような水の連続的な付着が発生し難く、水分による静電容量センサとしての誤作動などのトラブルが起き難いという利点もある。なお、検出面全体を横断するような水の連続的な付着は、既述したように、この種の静電容量センサにとって、誤作動などを起こし易いものである。
また、検出面が山形状であることによって、物体が当った場合に物体が外側に逃げ易くなるため、挟み込み検知用として、より好適なセンサヘッドとなる。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、電極保持部材の断面形状において、各検出電極の間の位置に、内側に向かって湾曲したくびれ部を、両側に形成したものである。この態様であると、上記くびれ部において、電極保持部材の中央両側が内側に畳み込まれるように変形するため、前記検出電極が接触する方向(シールド電極の奥側に押し込まれる方向)に、電極保持部材が変形し易くなり、作動荷重のさらなる低減に貢献できる。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、前記検出電極の互いに対向する内面に、タッチセンサとしての作動時に互いに当接して接触する凸部が中央位置に形成され、この凸部の両側に、前記電極保持部材のくびれ部がタッチセンサとしての作動時に収納される逃げとしての段部が形成されているものである。
この態様であると、上記凸部と段部の寸法を適度に設定すれば、物体の接触によるタッチセンサとしての作動時に前記検出電極を上記凸部において確実に接触させることができるとともに、前記検出電極が過度な接触圧力で強く押し付けられすぎることや、瞬間的な接触圧力で衝撃的に押し付けられることを制限又は緩和できる。というのは、この場合上記くびれ部は、タッチセンサとしての差動時に、上記段部により形成される空間に畳み込まれるように収納されるため、前記検出電極が上記凸部において接触することを全く邪魔しないが、前記検出電極がある程度押し付けられて上記凸部が圧縮変形すると、この状態では、前記検出電極の間に緊張状態(圧縮状態)で介在し、前記検出電極が過度に押し付けられることを制限又は緩和するからである。
このため、物体の過度の圧力での接触や衝撃的な接触によって、前記検出電極が強く又は衝撃的に接触して損傷したり寿命を縮めたりする不具合の発生を低減できる効果が得られる。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、ヘッドカバーを構成する部材が、その断面形状において切れ目のある展開可能構造(平面的に展開できる構造)とされ、この部材内に前記検出電極、電極保持部材、及びシールド電極を収納させた状態で、前記切れ目を接合させることにより、前記ヘッドカバーを筒状の構造(断面形状において、内側に対して閉じた構造)に構成可能とされているものである。
この態様であると、異物などの侵入からセンサヘッドを保護するヘッドカバーとしての機能を十分に実現しつつ、センサヘッドが長くなった場合も組立性の良さを高く確保できる。ちなみに、当初より筒状の形状とした場合には、このヘッドカバー内に、各内蔵部品(検出電極、電極保持部材、及びシールド電極)を挿入して組み立てる必要があり、センサヘッドが長くなった場合には、極めて組立性が悪くなる。しかし、上記態様のように切れ目のある展開可能構造であれば、その切れ目部分から展開させて開いた状態のヘッドカバー(切れ目接合前)の内側に、各内蔵部品を包み込むようにして収納し、その後上記切れ目を接合することで、センサヘッドが長尺ものである場合も容易に組立が完了する。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、前記検出電極が導電性の樹脂又はゴム(導電性ゴム、導電性エラストマ含む)よりなる態様である。この場合、樹脂又はゴムよりなる電極保持部材と検出電極を、押出し成形等により一組の部品として制作し易くなり、部品管理の容易性や生産性が向上する。また、タッチセンサとしての作動時における検出電極相互の接触が衝撃のないものとなり、故障の可能性低減(信頼性向上)や寿命向上の効果がある。
なお、電極保持部材と検出電極は同種の素材(樹脂同士、ゴム同士)である必要はなく、異なる素材、例えば、電極保持部材を樹脂製とし、検出電極をゴム製とすることもできる。さらには、検出面に近い検出電極と検出面から遠い検出電極の素材を異なるものとすることも選択しうる。
また、前記検出電極を導電性の樹脂又はゴムにより構成した場合には特に、前記検出電極内又はその外周面には、導電性の樹脂又はゴムよりも電気抵抗の小さい材料(例えば銅などの金属)よりなる導線が、前記検出電極の長手方向に沿って配設されていることが望ましい。このような導線が設けられていると、次のような利点がある。
まず第1に、検出電極の抵抗分布を低減することができる。一般的に導電性ゴムなど導電性材料は金属導線などに比べて抵抗値が高いため、変調電気駆動した場合その抵抗値の影響で波形がなまってしまい、給電点の近くと遠くでは検知性能に差が出来てしまう。特に長尺になった場合はこの悪影響が大きい。しかし、上述したように導線を設ければ、全体的に抵抗値を下げて、このような弊害を解消できる利点がある。
次いで第2に、給電又は信号取り出しのためのケーブルとの接続(検出回路側との接続)が、上記導線を介して容易に可能となる利点がある。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、前記シールド電極と電極保持部材の接触面が潤滑処理されている構成である。このようにすると、前述した電極保持部材の変形が、より低荷重で円滑に可能となり、タッチセンサとしての作動荷重のさらなる低減、ひいては応答性や信頼性の向上にさらに貢献できる。
また、本願のセンサヘッドの好ましい別態様は、前記センサヘッドの検出面を含む外表面に撥水加工を施したものである。
ここで、「撥水加工」とは、撥水性の材料で表面を形成すること、或いは撥水性の材料(膜状又は層状でよい)で表面を覆うことを意味し、例えばシリコンテープを表面に貼り付けるといった簡単な作業でも実現可能である。また、「外表面」とは、センサヘッドの表面(センサヘッドを覆うヘッドカバーの表面)を意味し、できればこの外表面の全体に(検出面でない側面などにも)上記撥水加工を施すことが望ましい。
この態様であれば、検出面を含む外表面に水滴が付着し難く、付着したとしても撥水作用によって分散して流れ落ち易く、誤動作を起こすような大きな水滴或いは連続する水滴が発生しないので、前述した(イ)や(ロ)の誤動作の発生可能性が格段に低減される。
本発明によれば、少なくともセンサヘッド部分が、静電容量型近接センサとしてのみ機能するものと略同等の簡素な構成でありながら、物体の接触を検出するタッチセンサとしても機能するセンサが得られる。また、本発明のセンサヘッドでは、検出電極が、可撓性を有する電極保持部材内に保持された状態で、相当の剛性を持つシールド電極内の底側と開口側に対向状態に配置されている。このため、電極保持部材の検出面側がシールド電極の内側に押されると、その圧力の方向が斜めでも、電極保持部材がシールド電極の内側面に沿って検出電極の配置方向に縮むように変形し、検出電極が互いに接触する方向に円滑に相対移動する。また、検出面を構成するヘッドカバーの辺部の中央又は中央近くには、電極保持部材の検出面側にその内面が僅かな隙間で対向又は当接する厚肉部が形成されている。このため、検出面である前記辺部の表面に物体が接触することによる圧力は、その圧力の方向が斜めでも、上記厚肉部を介して電極保持部材の検出面側を内側に押す力として速やかにかつ確実に伝達され易く、物体の接触により前記厚肉部が内側に所定量(検出電極間の隙間に対応する長さ)変位するだけで、検出電極が相互に接触してタッチセンサとして速やかに作動する。したがって、信頼性や応答性の高いタッチセンサが実現できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は、本例のセンサのセンサヘッド(センサ本体)1の内部構成を示す断面図であり、図1(b)は、センサヘッド1のタッチセンサとしての作動状態を示す断面図である。図2(a),(b)は、センサヘッド1を車両ドアの挟み込み検知装置に適用した場合のセンサヘッド周辺構成例を示す水平断面図である。図3(a)は、静電容量センサの検出回路の一例を概略的に示す図であり、図3(b)は、同検出回路を構成する導通検出回路の一例を示す図である。また図4(a)は、同検出回路を構成する容量差検出回路の一例を示す図であり、図4(b)は、この容量差検出回路の動作を説明するタイミングチャートである。
センサヘッド1は、図1(a)に示すように、検出面側が開口した断面コ字状のシールド電極Sと、シールド電極Sの開口側と底側に対向状態に配置された二種類の検出電極A,Bと、シールド電極Sの内側において検出電極A,Bの周囲全体を覆うように設けられた電極保持部材2と、センサヘッド全体を保護するヘッドカバー3とよりなる。
ここで、シールド電極Sは、シールド性を有する剛体(既述したようにある程度の可撓性や柔軟性は許容される)よりなる。具体的には、導電性樹脂よりなるもの、必要に応じて防食用の表面処理を施した鉄や鋼やアルミなどの金属よりなるもの、樹脂(例えば、ABS)等よりなる非導電性の基材に金属メッキを施したもの、樹脂等よりなる非導電性の基材に金属箔を貼付したもの、樹脂等よりなる基材にスパッタリングなどの薄膜形成工程により導電性材料の被覆を施したもの、などが有り得る。
また、検出電極A,Bは、導電性を備えある程度柔軟に変形し得る材料、例えば導電性ゴムよりなる。そして、これら検出電極A,Bの互いに対向する内面には、タッチセンサとしての作動時に互いに当接して接触する凸部4a,4bが中央位置に形成され、この凸部の両側に、後述のくびれ部6がタッチセンサとしての作動時に収納される逃げとしての段部5a,5bが形成されている。
次に、電極保持部材2は、例えばシリコンゴムなどの絶縁性のゴム又は樹脂(絶縁性の天然ゴム、合成ゴム、エラストマも含まれる)により可撓性をもつように形成されて、自然状態において検出電極A,Bが相互に離れた状態に保持されるように、検出電極A,Bを内面で保持する部材である。
この電極保持部材2の断面形状において、各検出電極A,Bの間の位置には、内側に向かって湾曲したくびれ部6が、両側に形成されている。
なお、この電極保持部材2と検出電極A,B、或いは、この電極保持部材2とヘッドカバー3は、押出し成形等により一組の部品として制作することも可能であり、この場合、部品管理の容易性や生産性が向上する。
また、この電極保持部材2とシールド電極Sの接触面は、潤滑処理されていることが望ましい。潤滑処理の具体例としては、シリコンオイルなどの潤滑剤を塗布する方法、テフロン(登録商標)シートなどの潤滑性を持つ素材を接触面に貼付する方法、シールド電極Sを潤滑性樹脂を母材として形成する方法等がある。
また、検出電極A,Bの間隔(タッチセンサとしてのストローク)は、作動荷重を低減するためには、できるだけ小さくすることが望ましい。しかし、曲げ追従などのために断面形状が変形したときに簡単に接触しないよう、ある程度の間隔(例えば、数ミリ)を設ける必要がある。
次に、ヘッドカバー3は、例えばシリコンゴム、CR、EPDMなどの絶縁性の樹脂又はゴムにより可撓性をもつように形成されて、シールド電極S及び電極保持部材2の周囲全体を覆うように配設され、シールド電極開口側の辺部の表面が本センサの検出面として機能するものである。
このヘッドカバー3を構成する部材は、その断面形状における裏側(底面側)に切れ目7のある展開可能構造(平面的に展開できる構造)となっておりされ、この部材内に検出電極A,B、電極保持部材2、及びシールド電極Sを収納させた状態で、切れ目7を接合させることにより、ヘッドカバー3を筒状の構造(断面形状において、内側に対して閉じた構造)に構成可能とされている。なお、切れ目7の位置は、外力の伝達を妨げない位置であれば、どこでもよい(例えば、側面でもよい)。また、この切れ目7は、組立後に接着などの工法により封止されることが望ましい。
また、ヘッドカバー3の断面形状において、前記辺部の中央には、電極保持部材2の検出面側にその内面が僅かな隙間で対向又は当接する厚肉部8が形成され、前記辺部の表面(即ち、検出面)が物体の接触による圧力で押されると、図1(b)に示すように、この厚肉部8が電極保持部材2の検出面側を押し込みつつ内側に変位させ、これにより検出電極A,Bが相互に接触してタッチセンサとして作動する構成となっている。
また、ヘッドカバー3の断面形状において、前記辺部の表面(即ち、検出面)は、自然状態において山形状となっている。
また、ヘッドカバー3の断面形状において、前記辺部の両側であって、シールド電極Sの両端部近傍には、厚肉部8の内側への変位を容易にする薄肉部9が形成されている。
そして、上記薄肉部9は、自然状態においてシールド電極3の端部の両外側に向かって湾曲した形状となっている。
またこの場合、厚肉部8の裏側は、電極保持部材2に向かって山形に突出した形状となっており、電極保持部材2の検出面側には、この厚肉部8の裏側の突出部分に対して嵌合する凹部2aが形成されている。
また、ヘッドカバー3の断面形状において、前記辺部の両側の位置(厚肉部8の両側の部分)と、シールド電極Sの両端部との間には、十分な隙間が設けられており、タッチセンサとしての作動時(検出面が押されて検出電極A,Bが接触する時)に、これらが干渉しないようになっている。
なお、このような構成のセンサヘッド1は、十分小型(例えば数cm角の大きさ)にすることが可能であるとともに、十分な曲げ加工性や可撓性を有し、長手方向において湾曲した形状とすることが容易であり、スライドドア10の開閉端部の形状に沿ってコンパクトに配置することが十分可能である。また、シールド電極Sのシールド作用により、検出面側(即ち、スライドドア10の端部に対向し、スライドドア10に挟まれる可能性のある位置範囲の側)だけを高い感度とし、他の面を基本的に不感面とすることが可能となる。
次に、センサヘッド1の取り付け構成例について説明する。
センサヘッド1は、図2(a)に示すように、車両におけるスライドドア10(リヤドア)の開閉端部にブラケット11を介して取り付けられている。なお図2(a)は、スライドドア10が閉じている状態を示しており、この閉状態でスライドドア10は、Bピラー12(フロントドア13とスライドドア10の中間に位置する、車体側の柱部)を挟むようにしてフロントドア13に僅かな隙間で接合している。また、スライドドア10の開閉端部には、フロントドア13の側に突出するヘム部14が形成され、閉状態においてこのヘム部14の先端がフロントドア13の内側に伸びることによって、スライドドア10とフロントドア13の接合部が車外に対して閉じられる。
そしてセンサヘッド1は、ヘム部14よりも内側(車内側)に配置され、その検出面が、ヘム部14よりもさらにフロントドア13側に突出した位置になるように、フロントドア13側に突出するブラケット11の先端に取付トリム15を介して取り付けられている。なお、図2(a)において、符号15aで示すものは、取付トリム15の芯金であり、符号16で示すものは、センサヘッド1の裏面と取付トリム15の端面を接着する接着剤であり、符号11aは、ブラケット11をスライドドア10に取り付けるためのネジ部材である。
また、センサヘッド1とセンサヘッド1の周辺部分(ブラケット11やヘム部14の全体、又はこれらのセンサヘッド1側の部分)の表面(例えば図2において鎖線で囲んだ部分)には、例えばシリコンテープが貼着されて撥水加工が施されている。
なお、センサヘッド1の取り付け構成は、図2(a)に示す態様に当然限定されず、例えば図2(b)に示すように、スライドドア10の開閉端部にクリップホルダ17とクリップ17aにより取り付けられる構成でもよい。
次に、センサヘッド1に接続されてセンサヘッド1の電気的駆動及び信号処理を行う回路部の一例について説明する。
この回路部は、図3(a)に示すように、一対の入力端子IAY,IBY間の導通状態により変化する信号を検出値として出力する導通検出回路30と、一対の入力端子IAX,IBXに接続された電極の浮遊容量をそれぞれ検出するとともに、これら浮遊容量の差に応じた信号を検出値として出力する容量差検出回路20と、前記検出電極A,Bを導通検出回路30又は容量差検出回路20の何れか一方の入力端子に接続する切換え手段40とを備える。
ここで、切換え手段40は、図3(a)に示すように、検出電極Aを入力端子IAX又はIAYの何れか一方に接続するスイッチSWAと、検出電極Bを入力端子IBX又IBYの何れか一方に接続するスイッチSWABとを備える。そして、これらスイッチの状態が、接近検出状態と接触検出状態とに、図示省略した駆動制御回路によって例えば周期的に交互に切り換えられるものである。
ここで、接近検出状態は、各検出電極A,Bが容量差検出回路20の入力端子IAX,IBXにそれぞれ接続された状態(図3(a)に示す状態)であり、接触検出状態は、各検出電極A,Bが導通検出回路30の入力端子IAY,IBYにそれぞれ接続された状態である。
次に、導通検出回路30は、例えば図3(b)に示すように、入力端子IAYと出力端子VYを結ぶ信号ライン31と、この信号ライン31を電源の高電位側(VB)に接続するプルアップ抵抗32と、入力端子IBYをグランド側に接続するグランドライン33とよりなる。
この構成では、入力端子IAY,IBYが相互に導通すると、信号ライン31の電圧が高電位からグランド電位に変化して、導通状態が検出される。
なお、導通検出回路30は、このようなアクティブローの形態に限られず、導通状態で出力が高電位となるアクティブハイの形態でもよい。
次に、容量差検出回路20(静電容量センサとしての検出回路)について説明する。図4(a)は、この回路の一例である。
この容量差検出回路20は、検出電極Aのパルス駆動回路21A、検出電極Bのパルス駆動回路21B、電荷積分回路22A、電荷積分回路22B、差分回路23、及び同期検波回路24を備える。
パルス駆動回路21Aは、図示省略した駆動回路によって駆動されて、検出電極Aの接続を高速で切り替えるスイッチSW−A1よりなる。スイッチSW−A1は、コモン端子、グランド端子、及びDPA端子を有し、コモン端子が検出電極A(入力端子IAX)に接続され、グランド端子が車両グランドに接続され、DPA端子が後述するOPアンプ25Aの反転入力に接続されている。またスイッチSW−A1は、図4(b)の最上段に示すように、コモン端子がグランド端子に導通したGND状態と、コモン端子が何れの端子にも導通していないOpen状態と、コモン端子がDPA端子に導通したDPA接続状態とに、高速で周期的に切り替わる。なお、図4(a)において符号Caで示すコンデンサは、検知対象である手などの人体と検出電極Aとで構成される静電容量(キャパシタンス)を示している。
パルス駆動回路21Bは、パルス駆動回路21AのスイッチSW−A1と同様のスイッチSW−B1よりなる。スイッチSW−B1は、コモン端子が検出電極B(入力端子IBX)に接続され、グランド端子が車両グランドに接続され、DPA端子が後述するOPアンプ25Bの反転入力に接続されている。またスイッチSW−B1は、図4(b)の最上段に示すように、スイッチSW−A1と同様に動作する。なお、図4(a)において符号Cbで示すコンデンサは、検知対象である手などの人体と検出電極Bとで構成される静電容量を示している。
電荷積分回路22Aは、OPアンプ(オペレーショナルアンプ)25Aと、OPアンプ25Aの帰還回路を構成するスイッチSW−A2及びコンデンサCfaと、OPアンプ25Aの非反転入力にパルス電圧を供給する電源回路26Aとを備える。
ここで、コンデンサCfaは、OPアンプ25Aの出力(出力A)と反転入力間に接続されている。また、スイッチSW−A2は、コンデンサCfaと並列に接続され、コンデンサCfaの両端子間(即ち、OPアンプ25Aの出力と反転入力間)を開閉するスイッチである。またスイッチSW−A2は、図示省略した駆動回路によって駆動され、図4(b)の上から3段目に示すように、スイッチSW−A1がDPA接続状態となる前のOpen状態であるタイミングにおいて、On状態からOff状態に切り替わり、スイッチSW−A1がOpen状態からGND状態に切り替わるタイミングで、Off状態からOn状態に切り替わる。また、電源回路26Aの出力は、図4(b)の上から2段目に示すように周期的に変化する。即ち、スイッチSW−A2がOn状態からOff状態に切り替わるタイミングで、グランド電圧から充電電圧Vrとなり、スイッチSW−A1がDPA接続状態からOpen状態に切り替わった後のタイミングにおいて、充電電圧Vrからグランド電圧に切り替わる。
電荷積分回路22Bは、電荷積分回路22Aと同様に、OPアンプ25Bと、その帰還回路を構成するスイッチSW−B2及びコンデンサCfbと、OPアンプ25Bの非反転入力にパルス電圧を供給する電源回路26Bとを備える。
ここで、コンデンサCfbは、OPアンプ25Bの出力(出力B)と反転入力間に接続されている。また、スイッチSW−B2は、コンデンサCfbと並列に接続され、コンデンサCfbの両端子間(即ち、OPアンプ25Bの出力と反転入力間)を開閉するスイッチである。またスイッチSW−B2は、図4(b)の上から3段目に示すように、スイッチSW−A2と同様に動作する。また、電源回路26Bの出力は、電源回路26Aと同様に、図4(b)の上から2段目に示すように変化する。
差分回路23は、OPアンプ25Aの出力(出力A)とOPアンプ25Bの出力(出力B)の差分を演算して出力する回路である。
次に、同期検波回路24は、差分回路23の出力V0から信号電圧V1を出力する回路である。この場合、差分回路23の出力V0は、例えば図4(b)の上から4段目(最下段)に示すように変化するが、この出力V0の波形における高電圧部分(即ち、スイッチSW−A2,B2がOff状態となり出力V0が安定した時の電圧)が信号電圧V1として出力される。なお、この信号電圧V1が、平滑回路(図示省略)によって平滑化された後の信号が、容量差検出回路20の検出出力VXとなる。
なお、図示省略した回路によって、シールド電極Sにも電圧が周期的に印加されるようになっており、基本的にシールド電極Sと各検出電極A,Bは同電位になるように制御される。
以上のように構成されたセンサであると、手などの誘電体が検出面へ接近すると、前述した切換え手段40が接近検出状態にあるタイミングでの信号電圧V1(検出出力VX)が敏感に変化するので、この信号電圧を図示省略した制御回路において所定のしきい値と比較することによって、高感度な接近検知(静電容量センサとしての検知)が可能となる。この場合、二つの検出電極A,Bに応じた信号の差分をとっている差分式であり、しかも検出面以外がシールド電極Sで遮蔽されているので、ノイズなどの影響を受け難く、基本的に信頼性の高い接近検知が可能となる。
一方、手や荷物などの物体(非誘電体でもよい)が検出面に接触して検出電極A,Bが接触すると、前述した切換え手段40が接触検出状態にあるタイミングでの検出出力VYが、高電位から低電位に変化するので、この電圧を図示省略した制御回路において所定のしきい値と比較することによって、後述する如く応答性等の面で良好な接触検知(タッチセンサとしての検知)が可能となる。
このため本例のセンサによれば、二種類の検出電極A,Bよりなる一組のセンサヘッド1により物体の接触と接近の両方を検出できる。即ち、少なくともセンサヘッド1の構成が、特願2002−373729号で提案された静電容量センサ(近接センサとしてのみ機能するもの)と略同等の簡素な構成でありながら、物体の接触を検出するタッチセンサとしても機能する。また、静電容量センサとしての基本原理は、特願2002−373729号で提案されたものと同様であるため、同出願明細書に記載されているように、空間的に開放された領域を検出範囲とし、周囲物体の影響を回避して誤動作の少ない近接検出が可能である(即ち、近接センサとしての本来の機能も高度に発揮できる)。
また、本例のセンサヘッド1では、検出電極A,Bが、可撓性を有する電極保持部材2内に保持された状態で、相当の剛性を持つシールド電極S内の底側と開口側に対向状態に配置されている。このため、電極保持部材2の検出面側がシールド電極Sの内側に押されると、その圧力の方向が斜めでも、電極保持部材2がシールド電極Sの内側面に沿って検出電極A,Bの配置方向に縮むように変形し、検出電極A,Bが互いに接触する方向に円滑に相対移動する。また、検出面を構成するヘッドカバー3の辺部の中央又は中央近くには、電極保持部材2の検出面側にその内面が僅かな隙間で対向又は当接する厚肉部8が形成されている。このため、検出面である前記辺部の表面に物体が接触することによる圧力は、その圧力の方向が斜めでも、上記厚肉部8を介して電極保持部材2の検出面側を内側に押す力として速やかにかつ確実に伝達され易く、物体の接触により前記厚肉部8が内側に所定量(検出電極A,B間の隙間に対応するストローク)変位するだけで、検出電極A,Bが相互に接触してタッチセンサとして速やかに作動する。したがって、信頼性や応答性の高いタッチセンサが実現できる。
特に本例では、前記薄肉部9において座屈や曲げ変形が起こり易く、物体の接触による厚肉部8の内側への変位が起こり易くなり、より低い荷重での応答性の良い接触検出が可能となる。しかも上記薄肉部9は、自然状態においてシールド電極S端部の両外側に向かって湾曲した形状となっているため、ヘッドカバー3の前記辺部表面(検出面)が押されてタッチセンサとして作動する時に、図1(b)に示すように、ヘッドカバー3の前記辺部の両側(即ち薄肉部9の部分)が座屈を起こしてシールド電極Sの両外側に張り出すように変形し、ヘッドカバー3の立側面を押縮める必要がなくなるので、前記厚肉部8の内側への変位がさらに起こりやすくなり、さらに低い荷重での応答性の良い接触検出が可能となる。
また、本例のセンサヘッド1は、電極保持部材2の検出面側に、前記厚肉部8に対して嵌合する凹部2aが形成されているため。前記厚肉部8の電極保持部材2に対する横滑りが阻止され、タッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲がさらに広くなり、信頼性がより向上する。
また、本例のセンサヘッド1は、ヘッドカバー3の断面形状において、前記辺部の表面(即ち、検出面)が、自然状態において山形状となっている。
このため、物体の斜め方向からの接触による斜め方向からの圧力全体を、前記厚肉部8及び電極保持部材2を内側に押し込む力として受け止め易くなる。これにより、やはりタッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲がさらに広くなり、信頼性がより向上する。
また、検出面が山形状であるため、検出面全体を横断するような水の連続的な付着が発生し難く、水分による静電容量センサとしての誤作動(前述した(イ)の問題)などのトラブルが起き難いという利点もある。
また、検出面が山形状であることによって、物体が当った場合に物体が外側に逃げ易くなるため、挟み込み検知用として、より好適なセンサヘッドとなる。
また、本例のセンサヘッド1は、電極保持部材2の断面形状において、各検出電極の間の位置に、内側に向かって湾曲したくびれ部6が、両側に形成されている。このため、このくびれ部6において、タッチセンサとしての作動時に、電極保持部材6の中央両側が内側に畳み込まれるように変形するため(図1(b)参照)、前記検出電極が接触する方向(シールド電極Sの奥側に押し込まれる方向)に、電極保持部材2が変形し易くなり、作動荷重のさらなる低減に貢献できる。
また、本例のセンサヘッド1は、各検出電極の互いに対向する内面に、タッチセンサとしての作動時に互いに当接して接触する凸部4a,4bが中央位置に形成され、この凸部の両側に、電極保持部材2のくびれ部6がタッチセンサとしての作動時に収納される逃げとしての段部5a,5bが形成されている。
このため、上記凸部4a,4bと段部5a,5bの寸法を適度に設定すれば、物体の接触によるタッチセンサとしての作動時に検出電極A,Bを上記凸部4a,4bにおいて確実に接触させることができるとともに、検出電極A,Bが過度な接触圧力で強く押し付けられすぎることや、瞬間的な接触圧力で衝撃的に押し付けられることを制限又は緩和できる。というのは、この場合上記くびれ部6は、タッチセンサとしての作動時に、上記段部5a,5bにより形成される空間に畳み込まれるように収納されるため、検出電極A,Bが上記凸部4a,4bにおいて接触することを全く邪魔しないが、検出電極A,Bがある程度押し付けられて上記凸部4a,4bが圧縮変形すると、この状態では、検出電極A,Bの間に緊張状態(圧縮状態)で介在し、検出電極A,Bが過度に押し付けられることを制限又は緩和するからである。
したがって、物体の過度の圧力での接触や衝撃的な接触によって、検出電極A,Bが強く又は衝撃的に接触して損傷したり寿命を縮めたりする不具合の発生を低減できる効果が得られる。
また、本例のセンサヘッド1は、ヘッドカバー3を構成する部材が、その断面形状において切れ目7のある展開可能構造(平面的に展開できる構造)とされ、この部材内に検出電極A,B、電極保持部材2、及びシールド電極Sを収納させた状態で、前記切れ目7を接合させることにより、ヘッドカバー3を筒状の構造(断面形状において、内側に対して閉じた構造)に構成可能とされているものである。
このため、異物などの侵入からセンサヘッドを保護するヘッドカバー3としての機能を十分に実現しつつ、センサヘッド1が長くなった場合も組立性の良さを高く確保できる。
また、本例のセンサヘッド1は、検出電極A,Bが導電性の樹脂又はゴムよりなる態様である。このため、樹脂又はゴムよりなる電極保持部材2と検出電極A,Bを、押出し成形等により一組の部品として制作し易くなり、部品管理の容易性や生産性が向上する。また、タッチセンサとしての作動時における検出電極相互の接触が衝撃のないものとなり、故障の可能性低減(信頼性向上)や寿命向上の効果がある。
また、本例のセンサヘッド1は、シールド電極Sと電極保持部材2の接触面が潤滑処理されている。このため、前述した電極保持部材2の変形が、より低荷重で円滑に可能となり、タッチセンサとしての作動荷重のさらなる低減、ひいては応答性や信頼性の向上にさらに貢献できる。
また、本例のセンサヘッド1は、検出面を含む外表面に水滴が付着し難く、付着したとしても撥水作用によって分散して流れ落ち易く、誤動作を起こすような大きな水滴或いは連続する水滴が発生しないので、前述した(イ)や(ロ)の誤動作の発生可能性が格段に低減される。
また、以上説明したセンサよりなる挟み込み検知装置であると、次のような効果が得られる。
(1)車両ドアの湾曲した開閉端部に沿うように検出エリアを配置することができる(即ち、不感帯がなくすことができる)とともに、シールド電極Sによって指向性を開閉端部に接近する方向だけに制限することが可能で、誤動作の可能性が低い。
(2)接近検出状態においては、対象物である人体等の誘電体を非接触で検知できるので、挟み込み又は挟み込み発生の恐れを早期に判断し、挟み込み荷重をほとんど生じることなく、挟み込み防止動作(開閉体の閉動作の停止、或いはさらに所定量の開動作)を実行可能である。
(3)差分電荷転送型の静電容量センサを使用しているので、ノイズに強く高感度な接近検知が可能である。
(4)静電容量センサ(近接センサ)として良好に検出可能な状態(スライドドアが全閉位置付近にない状態)では、例えば物体が接近したと容量差検出回路20で検出したとき(検出出力VXがしきい値を超えたとき)に、図示省略した制御回路で挟み込みが生じたと判定して挟み込み防止動作を実行するようにすれば、挟み込み防止動作が感圧スイッチを使用した従来よりも低い荷重で早く実行できる。また、例えばスライドドアの全範囲において、物体が接触したと導通検出回路30で検出したとき(検出出力VYがしきい値以下になったとき)に、制御回路で必ず挟み込みが生じたと判定して挟み込み防止動作を実行するようにすれば、静電容量センサとして良好に検出困難な状態(全閉位置近傍にスライドドアが位置する状態)であっても、上記接触検知機能によって誤動作なく的確に挟み込み防止動作が実現できる。また、上記接触検知によって、物体がプラスチックなどの低誘電体であっても検知して挟み込み防止動作を確実に実行できるようになる。つまり、本願の開閉体挟み込み検知装置によれば、タッチセンサ方式の利点と静電容量型近接センサ方式の利点を併せ持つ挟み込み検知装置であって、しかも装置構成は、静電容量型近接センサ方式と同程度の簡素な構成の装置が実現できる。
(5)また、本例の挟み込み検知装置は、センサヘッドの検出面を含む外表面と、センサヘッドの周辺部分に撥水加工が施されている。このため、前記外表面や周辺部分に水滴が付着し難く、付着したとしても撥水作用によって分散して流れ落ち易く、誤動作を起こすような大きな水滴或いは連続する水滴が発生しない。したがって、前述した(イ)や(ロ)の誤動作の発生可能性が格段に低減される。なお本装置は、前述したように静電容量型近接センサとタッチセンサの良さを併せ持つ優れたものであるが、水に対する措置がなされていないと、静電容量型近接センサの機能において前述した(イ)や(ロ)の誤動作が発生して、せっかくの良さが発揮できない事態となる恐れがある。しかし、本例のように撥水加工が施されていると、この水に起因する誤動作の可能性が格段に低減されるため、本願の優れた特性を信頼性高く発揮できる。
なお、本発明は上述した形態例に限られず、各種の変形や応用があり得る。
例えば、図5(a)に示すように、裏側の突出部が丸い形状の厚肉部41を備えたセンサヘッド1aでもよい。
また、図5(c)や図6(b)に示すように、裏側の突出部が矩形状の厚肉部42を中央に備えたセンサヘッド1c(又は1e)でもよい。
また、図5(b)や図6(b)等に示すように、厚肉部41(又は42等)に接触する電極保持部材2の先端面が平坦な形状のセンサヘッド1b(又は1e等)でもよい。
また、図5(c)や図6(a)に示すように、ヘッドカバー3に複数の厚肉部42(又は45),43,44が形成されたセンサヘッド1c(又は1d)でもよい。なお、複数の厚肉部は、必ずしも左右対称に設ける必要はない。このように厚肉部が複数設けられていると、物体の接触位置や接触圧力の方向にかかわらず、電極保持部材2の内側への変形が起こりやすく、タッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲が広くなり、信頼性がより向上する。
また、図6(c)に示すように、厚肉部46において、ヘッドカバー3と電極保持部材2が一体に連結されている構成のセンサヘッド1fでもよい。このように一体に連結されていると、ヘッドカバー3(検出面)に加わった物体の接触圧力が、確実に電極保持部材2に伝わる。また、厚肉部46の電極保持部材2に対する横滑りも確実に阻止される。したがって、やはりタッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲がさらに広くなり、信頼性がより向上する。
また、図7(a)に示すように、電極保持部材2の検出面側に、ヘッドカバー3の厚肉部47に対して嵌合する凸部2bが形成されているセンサヘッド1gでもよい。この態様であると厚肉部47の電極保持部材2に対する横滑りがやはり阻止され、タッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲がさらに広くなり、信頼性がより向上する。
また、ヘッドカバーとしては、図7(b)に示すように、互いに重なり合う凹凸のある接合部を持つヘッドカバー51を使用してもよい。この場合、接合部の切れ目52は、入り組んだ迷路状のものとなり、それにより封止状態に近い状態で保持されるので、場合によっては接合部(切れ目52)の接着作業が不要となる。
また、検出電極を導電性の樹脂又はゴムにより構成した場合には特に、例えば図7(c)に示すように、検出電極内には、導電性の樹脂又はゴムよりも電気抵抗の小さい材料(例えば銅などの金属)よりなる導線61が、検出電極の長手方向に沿って埋設されている構成としてもよい。このような導線が設けられていると、既述したように、検出電極の抵抗値を全体的に下げて給電点の近くと遠くでの特性差をなくすことができる等の利点が得られる。なお、導線は検出電極内に埋設する態様に限定されず、検出電極の外周面に接触させた状態で配設してもよい。
また、図7(d)に示すように、電極保持部材2の検出面側に、ヘッドカバー3の厚肉部48に対して嵌合する二つの凸部2c,2dが形成されているセンサヘッド1hでもよい。この場合、厚肉部48の裏面の左右両側には凸部48a,48bが形成され、これら凸部48a,48bの内側に前記凸部2c,2dがはまり込んで嵌合している。
この態様であると厚肉部48の電極保持部材2に対する横滑りがやはり阻止され、タッチセンサとして作動可能な接触圧力方向の角度範囲や接触位置範囲がさらに広くなり、信頼性がより向上する。
また前記形態例では、切換え手段が検出電極を導通検出回路に接続した状態(接触検出状態)と、検出電極を容量差検出回路に接続した状態(接近検出状態)とを、周期的に交互に切り換える態様を例示しているが、この態様に限定されない。例えば、スライドドアの位置範囲によって、この接続状態の切り換えを行ってもよい。例えば、静電容量センサとして検出が困難な全閉近傍範囲では接触検出状態とし、その他の範囲では接近検出状態とする態様があり得る。
また、本発明のセンサヘッドは、上述した検出回路に適用範囲が限定されないことはいうまでもない(即ち、他の構成の検出回路と組み合わせて使用してもよい)。
また、本発明におけるシールド電極Sは、必ずしも全体が正確に断面コ字状である必要はない、電極保持部材の外側面を保持する内側面を有し、検出面側のみが開口した形状であればよい。
また、本発明のセンサヘッドは、各部材の素材の組合せに関しても、特に限定されない。例えば、検出電極、電極保持部材、ヘッドカバーは、それぞれ樹脂又はゴムの2通りの素材で構成できるので、大きく分けて2×2×2=8通りの素材の組合せが可能である。
センサヘッドを示す断面図である。 センサヘッドの周辺構成を示す図である。 センサの回路部全体構成及び導通検出回路を示す図である。 容量差検出回路の構成及び動作を説明する図である。 センサヘッドの他の例を示す断面図である。 センサヘッドの他の例を示す断面図である。 センサヘッドの他の例を示す断面図である。
符号の説明
1,1a〜1h センサヘッド
2 電極保持部材
2a 凹部(電極保持部材の凹部)
2b,2c,2d 凸部(電極保持部材の凸部)
3,51 ヘッドカバー
4a,4b 凸部(検出電極の凸部)
5a,5b 段部(検出電極の段部)
6 くびれ部
7,52 切れ目
8,41,42,43,44,45,46,47,48 厚肉部
9 薄肉部
10 スライドドア(開閉体)
20 容量差検出回路
30 導通検出回路
40 切換え手段
61 導線
S シールド電極
A,B 検出電極

Claims (14)

  1. 検出面への物体の接触による圧力で二種類の検出電極が相互に接触して導通することに基づいて、検出面への物体の接触を検出するとともに、前記検出電極が構成する物体との浮遊容量の差に基づいて、検出面への物体の接近を検出するタッチセンサ機能付き静電容量センサのセンサヘッドであって、
    シールド性を有する剛体よりなり、検出面側が開口した断面略コ字状のシールド電極と、
    導電性材料よりなり、前記シールド電極の開口側と底側に対向状態に配置された二種類の検出電極と、
    絶縁性の樹脂又はゴムにより可撓性をもつように形成されて、前記シールド電極の内側において前記検出電極の周囲を覆うように配設され、自然状態において前記検出電極が相互に離れた状態に保持されるように、前記検出電極を内面で保持する電極保持部材と、
    絶縁性の樹脂又はゴムにより可撓性をもつように形成されて、前記シールド電極及び電極保持部材の周囲を覆うように配設され、前記シールド電極開口側の辺部の表面が前記検出面として機能するヘッドカバーとを備え、
    前記ヘッドカバーの断面形状において、前記辺部の中央又は中央近くには、前記電極保持部材の検出面側にその内面が僅かな隙間で対向又は当接する厚肉部が形成され、前記辺部の表面が物体の接触による圧力で押されると、前記厚肉部が前記電極保持部材の検出面側を押し込みつつ内側に変位し、これにより前記検出電極が相互に接触してタッチセンサとして作動する構成とされていることを特徴とするセンサヘッド。
  2. 前記ヘッドカバーの断面形状において、前記辺部の両側であって、前記シールド電極の両端部近傍には、前記厚肉部の内側への変位を容易にする薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサヘッド。
  3. 前記薄肉部は、自然状態において前記シールド電極端部の両外側に向かって湾曲した形状となっていることを特徴とする請求項2に記載のセンサヘッド。
  4. 前記厚肉部は、前記辺部の中央又は中央近くに複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のセンサヘッド。
  5. 前記電極保持部材の検出面側には、前記厚肉部に対して嵌合する凹部又は凸部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のセンサヘッド。
  6. 前記厚肉部において、前記ヘッドカバーと前記電極保持部材が一体に連結されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のセンサヘッド。
  7. 前記ヘッドカバーの断面形状において、前記辺部の表面が、自然状態において山形状となっていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のセンサヘッド。
  8. 前記電極保持部材の断面形状において、前記検出電極の間の位置には、内側に向かって湾曲したくびれ部が、両側に形成されていることを特徴とする請求項6乃至12の何れかに記載のセンサヘッド。
  9. 前記検出電極の互いに対向する内面には、タッチセンサとしての作動時に互いに当接して接触する凸部が中央位置に形成され、この凸部の両側には、前記電極保持部材のくびれ部がタッチセンサとしての作動時に収納される逃げとしての段部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至8に記載のセンサヘッド。
  10. 前記ヘッドカバーを構成する部材は、その断面形状において切れ目のある展開可能構造とされ、この部材内に前記検出電極、電極保持部材、及びシールド電極を収納させた状態で、前記切れ目を接合させることにより、前記ヘッドカバーを筒状の構造に構成可能とされていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のセンサヘッド。
  11. 前記検出電極は導電性の樹脂又はゴムよりなることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のセンサヘッド。
  12. 前記検出電極内又はその外周面には、導電性の樹脂又はゴムよりも電気抵抗の小さい材料よりなる導線が、前記検出電極の長手方向に沿って配設されていることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載のセンサヘッド。
  13. 前記シールド電極と電極保持部材の接触面は潤滑処理されていることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載のセンサヘッド。
  14. 前記検出面を含む外表面に撥水加工を施したことを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載のセンサヘッド。
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