JP2009244007A - 車両案内装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】情報処理システムは、ドライバが実際に車両を運転して分岐点にさしかかる手前で、現在の走行データを緊張状態ドライバモデルと平常状態ドライバモデルに入力し、緊張状態ドライバモデルによる確率P1と、平常状態ドライバモデルによる確率P2を計算する。情報処理システム1は、P1とP2の合計に対するP1の割合に基づいて、現在ドライバがどのような状態であるかを検出・推定し、ドライバが案内経路から迷って逸脱する可能性が高いと判断した場合、その程度に応じて通常の経路案内から詳細な経路案内に案内方法を変更する。これにより、ドライバが緊張などによって案内経路から逸脱しそうな場合、より詳細な画面表示、音声ガイドを行うことで、ドライバが安心して走行できるようにする。
【選択図】図6
Description
例えば、次の特許文献1で示されている「ナビゲーション装置」のように、車両が案内経路から逸脱した場合にこれを検知し、車両の現在位置から目的地までの案内経路を新たに探索するものがある。
このような運転支援技術の1つにドライバモデルを用いたものがあり、各種のタイプのものがあるが、統計的なデータを用いた例として、次の特許文献2の「運転行動推定装置、運転支援装置、及び車両評価システム」がある。
このようなドライバモデルを用いることにより、現状の運転環境(道路環境)に対するドライバの運転操作を予測し、ドライバに適切な警告・注意喚起、ナビゲーションによる案内経路の変更などを行ったり、また、車両制御などを行うことができる。
(2)請求項2に記載の発明では、前記経路案内手段は、前記推定した程度が大きいほど詳細な経路案内を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両案内装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、ドライバが平常状態にある場合の平常状態ドライバモデルを記憶する平常状態ドライバモデル記憶手段を具備し、前記推定手段は、前記パラメータを前記記憶した緊張状態ドライバモデルに入力すると共に前記記憶した平常状態ドライバモデルに入力し、両ドライバモデルによる値を用いて前記ドライバが経路に迷って緊張している程度を推定することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の車両案内装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記緊張状態ドライバモデルは、前記ドライバが経路の分岐点において緊張状態で案内経路を逸脱した場合のデータを用いて作成されており、前記平常状態ドライバモデルは、前記ドライバが経路の分岐点において意図して案内経路を逸脱した場合のデータを用いて作成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の車両案内装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記推定手段が用いるドライバモデルは、車両走行に伴い検出されるN種類の特徴量の時系列データを学習データとし、N次元空間における各データが存在する確率分布によって規定されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのうちの何れか1の請求項に記載の車両案内装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、ドライバの緊張の程度が高いほど詳細な経路案内を行うことができる。
(3)請求項3に記載の発明では、ドライバが経路に平常状態にある場合の平常状態ドライバモデルを併用することにより、ドライバの緊張状態をより正確に推定することができる。
(4)請求項4に記載の発明では、緊張状態ドライバモデルは、ドライバが経路の分岐点において緊張状態で案内経路を逸脱した場合のデータを用いて作成されており、平常状態ドライバモデルは、ドライバが経路の分岐点において意図して案内経路を逸脱した場合のデータを用いて作成されていることにより、より正確なドライバモデルを用いることができる。
(5)前記推定手段が用いるドライバモデルは、車両走行に伴い検出されるN種類の特徴量の時系列データを学習データとし、N次元空間における各データが存在する確率分布によって規定された、例えば、EMMにより構成されているため、数値解析などにより容易に推定値を計算することができる。
情報処理システム1(図1)は、緊張状態ドライバモデルと平常状態ドライバモデルを記憶している。
緊張状態ドライバモデルは、ドライバが経路に迷って緊張状態に陥り、案内経路を逸脱した場合のデータを用いて作成され、平常状態ドライバモデルは、ドライバが意図して案内経路を逸脱した場合のデータを用いて作成されている。
このため、緊張状態ドライバモデルでは、ドライバが経路に迷って案内経路を逸脱した場合の運転操作の特徴が確率密度分布によりモデル化されており、平常状態ドライバモデルでは、ドライバが意図して案内経路を逸脱した場合の運転操作の特徴が確率密度分布によりモデル化されている。
事後確率P1は、現在のドライバの状態が緊張状態にある確率を表し、事後確率P2は、現在のドライバの状態が平常状態にある確率を表している。
そして、情報処理システム1は、ドライバの緊張程度を緊張状態と平常状態の総合値に対する緊張状態の割合、すなわち、P1/(P1+P2)なる計算式で検出・推定する。
このように、情報処理システム1は、ドライバが迷って案内経路から逸脱しそうな場合、事前に経路案内方法を変更し、詳細な経路案内を行うことでドライバが安心して走行できるようにする。
図1は、本実施の形態の車両に搭載されている情報処理システム1を説明するための図である。
情報処理システム1は、ECU(Electric Control Unit)2、現在位置検出装置3、環境情報取得装置4、車両情報取得装置5、入力装置6、記憶装置7、生体計測装置8、表示装置9、音声出力装置10、車両制御装置11、通信装置12を備えており、車両案内装置として機能する。
現在位置検出装置3は、例えば、GPS(Global Positioning Systems)受信装置、ビーコン受信装置などを備えており、車両の現在位置を検出する。
車間距離・相対速度測定装置は、前方の車両との車間距離と相対速度や、後方・側方の車両との車間距離と相対速度を、例えば、レーザやミリ波などを用いて計測する。
道路交通状況受信装置は、道路交通状況に関する情報を、例えば、サーバやビーコンから無線により受信する。
走行車線判定装置は、例えば、道路センサなどを用いて車両が現在走行している車線を判定する。
車両情報取得装置5によって、ドライバによるハンドル操作、アクセル操作、ブレーキ操作や、車両の加速度、速度、などを検出することができる。
心拍計測装置は、例えば、ドライバの身体にセンサを装着したり、あるいは、ハンドルなどユーザの身体が接する部分にセンサを設けたりして、ドライバの心拍信号を検出する。
発汗計測装置は、例えば、ドライバの身体に発汗センサを装着したり、あるいは、ハンドルなどユーザの身体が接する部分に発汗センサを設けたりして、ドライバの皮膚抵抗を計測するなどして、ドライバの発汗状態を検出する。
ナビゲーションプログラムは、出発地から目的地までの経路探索を行ったり、音声や表示などによってドライバに経路案内を行ったりする通常の経路案内機能のほか、ドライバモデルを用いてドライバが迷って案内経路を外れる程度を推定し、これに応じた経路案内を行う機能などをECU2に発揮させる。
走行データには、環境情報取得装置4や車両情報取得装置5で検出され、記憶装置7に蓄積されているデータを用いる。
本実施の形態では、一例として、環境情報取得装置4で検出された車間距離F、車両情報取得装置5で検出された車速V、アクセル操作量G、ブレーキ操作量Bなどを走行データとして用いる。
また、分岐点は、道路が物理的に分離する箇所のみならず、例えば、右左折専用レーンに移動する地点など、進路変更を要する地点も含むとする。
車両データDBは、車両情報取得装置5で検出された車両データを記憶するデータベースである。
生体データDBは、生体計測装置8で検出された生体データを記憶するデータベースである。
これにより、例えば、生体データによってドライバが緊張状態となっていると判断した場合に、当該生体データを検出した際の環境データや車両データを特定することができる。すなわち、ドライバが緊張状態にあった場合の環境データや車両データを特定することができる。
また、図示しないが、記憶装置7には、この他に、車両データや環境データから走行データを生成する走行データプログラムや、ドライバを特定するためのドライバ登録情報DBなど、その他のプログラムやデータベースが記憶されている。
音声出力装置10は、例えば、スピーカなどの音声出力デバイスを備えており、ドライバを経路案内するための各種音声情報を出力することができる。
車両制御装置11は、例えば、燃料の噴射量を調節したりなど、車両の各部の制御を行う。
通信装置12は、例えば、アクセスポイントと無線通信し、これによってサーバ装置などと通信する通信装置である。また、ビーコンから無線で送出される情報を受信する受信装置を備えることもできる。
本実施の形態では、ドライバの運転操作は、所定の特徴量によって記述されると仮定している。
具体的には、ドライバは、現在の車速V、車間距離F、これらの1次の動的特徴量ΔV、ΔF(時間による1階微分値)、2次の動的特徴量ΔΔV、ΔΔF(時間による2階微分値)といった特徴量に基づいてアクセルペダルの操作(アクセル操作量Gと次の動的特徴量ΔG)とブレーキペダルの操作(ブレーキ操作量Bと1次の動的特徴量ΔB)を行っていると仮定する。
ここで、1次や2次の量を考慮してモデル化したのは、時間的に滑らかでより自然なドライバモデルを作成するためである。
まず、車両が走行する際に、所定のサンプリングレート(例えば、0.1秒)にて、時刻t1、t2、・・・におけるアクセル操作量、ブレーキペダル操作量、車速、車間距離をサンプリングする。1階微分値、2階微分値は、これらから計算することができる。
これにより、ドライバの運転操作を時系列に記録した走行データ101が得られる。
走行データ101は、ドライバモデルを作成するに際して、ドライバの運転操作を学習するための学習データとして機能している。
収集したデータにEMアルゴリズムを適用してGMMを作成(推定)する手法に関しては、例えば、中川聖一著、「確率モデルによる音声認識」(電子情報通信学会 1988、P51〜P54)に記載されている。
ここで、λiは重みを、→μiは平均ベクトル群を、Σiは分散共分散行列群を、Mは混合数を表す。また、→μiのように前に→を表示したものはベクトルを意味する。
このように、本実施形態のGMMでは特徴次元間の相関も考慮して、全角共分散行列を用いている。
そして、測定や測定値を計算することにより時刻tでのデータ103を取得し、データ103を両ドライバモデルにパラメータとして入力して事後確率を計算すると、両モデルによる事後確率105(事後確率P1、P2)が得られる。
そこで、本実施の形態では、緊張状態ドライバモデルを作成するためにドライバが案内経路から逸脱した場合のデータを用いることとした。案内経路から逸脱する場合は、ドライバが案内に迷った場合と考えられるからである。
ただし、ドライバが自らの意思により意図的に案内経路を逸脱する場合も考えられるため、本実施の形態では、生体データを用いてドライバの緊張状態を測定し、ドライバが案内に迷って案内経路を逸脱したのか、意図的に逸脱したのかを判別することとした。
図3(a)は、心拍数の揺らぎによってドライバの緊張状態を判断する例である。
図に示したように、一般に、緊張状態では心拍数の揺らぎが小さく、平常状態では揺らぎが大きいことが知られている。
このため、ドライバの心拍数の揺らぎを測定することにより、ドライバが緊張状態であるのか、あるいは、平常状態であるのかを判断することができる。
一般に心電図(図3(b)A)にR−Rインタバル解析とよばれる解析を行い(同B)、これをフーリエ変換して周波数領域に変換すると、周波数の低い側と高い側にピークが現れる(それぞれ、同CのLFとHF)。
なお、図3(b)(c)は、「ドライバ評価手法の現状と将来(2001年7月16日)、自動車技術会」における早野氏の講演資料によるものである。
まず、情報処理システム1は、ドライバが目的地を設定すると、現在の位置から目的地に至る経路を探索するなどして、案内経路を設定する。
そして、情報処理システム1は、車両が走行を開始すると、ナビゲーション機能によって経路案内を開始する(ステップ2)。
また、後ほど、ドライバが案内経路を逸脱したか判断するために、案内経路と、これに対して車両が実際に走行した経路も記憶する(ステップ4)。
以上の処理によって、環境データ、車両データ、生体データ、車両が走行した経路が所定のサンプリングレートにて時系列に従って記憶されると共に、情報処理システム1が設定した案内経路も記憶される。
情報処理システム1は、このようなデータ収集を一定期間行い、データ蓄積を行う。蓄積されるデータが多いほど、適切なドライバモデルが作成される。
まず、情報処理システム1は、記憶装置7に記憶した案内経路と実際に車両が走行した経路のデータを読み出す。
そして、情報処理システム1は、出発地点から到達地点に向けて交差点などの案内経路の分岐点を特定し、当該分岐点にて車両の走行した経路が案内経路から逸脱しているか判断する(ステップ8)。
一方、車両が案内経路から逸脱していた場合(ステップ8;Y)、情報処理システム1は、当該分岐点の前後のデータを環境データDB、車両データDB、生体データDBから抽出して(ステップ10)、ドライバモデル作成用のデータとして記憶装置7に記憶する。
例えば、分岐点の1km手前から詳細な経路案内を行う場合、分岐点の1km以上手前の地点から(例えば、分岐点の1.5km手前から)のデータを抽出する。
情報処理システム1は、以上のデータ抽出処理を蓄積したデータの全てについて行う。
以上の処理によって、迷ってか、あるいは、意図的にかを問わず、車両が分岐点にて案内経路から逸脱した際のデータを抽出することができる。
情報処理システム1は、抽出した生体データを取得し(ステップ20)、ドライバが緊張状態であったか否かを判断する(ステップ22)。
ドライバが緊張状態でなかった場合(ステップ22;N)、ドライバは意図して案内経路を逸脱したと考えられるため、情報処理システム1は、当該生体データと、当該生体データと共に抽出された環境データ、車両データを、平常状態ドライバモデル作成用のデータに分類する(ステップ24)。
なお、本実施の形態では、生体データなどはドライバモデル作成のための特徴量として利用しないため、これら分類では、環境データ、車両データから走行データに係るデータを抽出し、当該走行データを記憶するように構成してもよい。
一方、全てのデータを分類した場合(ステップ28;Y)、情報処理システム1は、平常状態ドライバモデル作成用に分類したデータを用いて平常状態ドライバモデルを作成する(ステップ30)。
次に、情報処理システム1は、緊張状態ドライバモデル作成用に分類したデータを用いて緊張状態ドライバモデルを作成する(ステップ32)。
この場合、例えば、緊張状態ドライバモデル作成用のデータを、更に、単純な分岐、右左折専用レーン、・・・などと分類し、単純な分岐における緊張状態ドライバモデル、右左折専用レーンにおける緊張状態ドライバモデルなどと、更に、状況に応じて細分化されたドライバモデルを作成することができる。
なお、心拍や発汗などの生体データを、例えば、平均化するなどしてEMMに組み込めるように加工し、これらをも特徴量として含むドライバモデルを作成することも可能である。
例えば、交差点から1km手前でドライバの緊張程度の確率を計算する場合、交差点から1kmの近傍(例えば、±200m)の区間でのデータを用いてドライバモデルを作成する。
そして、例えば、交差点から500m手前、200m手前、100m手前で更にドライバの緊張程度を推測する場合には、これら推測する地点の近傍のデータを用いて、それぞれの地点におけるドライバモデルを作成する。
例えば、ドライバが緊張している場合、交差点から手前500mの地点では、交差点から手前1kmよりもブレーキ操作やアクセル操作が神経質になってくると考えられる。
そのため、交差点からの距離に応じたドライバモデルを作成しておき、これらドライバモデルを当該距離における緊張程度の推定に用いることにより、より正確な推定が行えることが期待できる。
この場合、例えば、交差点の1km手前から交差点の通過後500mまでの区間で取得したデータを用いて1つのドライバモデルを作成する。
そして、ドライバの緊張程度を推定する地点で、このドライバモデルを共通して用いる。
そのため、当該ドライバモデルの推定値によって、交差点の手前1km程度手前から、当該ドライバが迷って案内経路を逸脱する程度と、意図して逸脱する程度を見積もることができる。
ここでは、分岐点の1km手前でドライバの緊張程度を推定し、これに基づいて経路案内を行う場合について説明する。
このように、情報処理システム1は、案内経路を取得する案内経路取得手段を備えている。
そして、情報処理システム1は、車両が案内経路の分岐点に接近すると、例えば、その1km手前にて、走行データを取得する(ステップ45)。
ここで、走行データは、ドライバモデルに入力するパラメータに該当し、このように、情報処理システム1は、案内経路の分岐点の前方でパラメータを取得するパラメータ取得手段を備えている。
事後確率P1は、現在のドライバの状態が緊張状態ドライバモデルで規定される緊張状態である確率を表している。
事後確率P2は、現在のドライバの状態が平常状態ドライバモデルで規定される平常の心理状態である確率を表している。
本実施の形態では、このようにドライバの緊張程度を確率P=P1/(P1+P2)で定義した。
確率Pが100%に近いほど、ドライバの緊張程度が高いと推定され、0%に近いほどドライバの緊張程度が低いと推定される。
一方、確率Pが70%以上の場合(ステップ60;Y)、情報処理システム1は、ドライバが緊張状態にあると判断し、分岐点に係る道路の状況を判断した上(ステップ70)、道路状況と確率Pに応じた案内を行う(ステップ75)。
このように、情報処理システム1は、推定手段で推定した程度によって経路案内方法を選択する経路案内方法選択手段と、当該選択した経路案内方法にて経路案内を行う経路案内手段を備えている。
このように、分岐点に近づくにつれて、最新の緊張程度を推定することにより、より正確な推定を行うことができる。
案内方法Aは、早いタイミングでの音声案内であり、通常の案内よりも早いタイミングで早めに音声案内を行うものである。
例えば、通常は分岐点の700mと手前で音声案内する場合、分岐点の1km手前で、「1km先の交差点を左折」などと案内する。また、音声案内と共に表示装置9にて、同様の案内を表示してもよい。
例えば、分岐点の角にコンビニエンスストアがある場合、「進行方向の左側にあるコンビニエンスストアの手前の交差点で左折」などと音声案内する。
例えば、「左折まであと信号機5個」「左折まであと信号機4個」などと、信号機数をカウントダウンして音声案内する。
以上、案内方法A〜Cでは、音声案内にて経路案内を行うが、音声案内と共に表示装置9に案内内容を表示するように構成することもできる。
また、音声案内を行わず、表示によって案内するように構成することもできる。
道路状況には、単純な交差点やT字路などの単純な分岐の場合、片側複数車線の右左折レーンの場合、五差路などの複雑な交差点の場合、交差点が近距離に連続して存在する連続交差点の場合、ランドマークが分かりにくい場合がある。
このように、情報処理システム1は、推定手段で推定した程度が大きいほど詳細な経路案内を行う。
車両50の進行方向前方に連続交差点があり、車両50が経路22に左折するとする。
従来のナビゲーション装置では、「○○m先の交差点を左へ」などと音声案内するが、音声案内Aでは、早めに「1km先の交差点を左へ」などと音声案内し、案内方法Bでは「進行方向左側のガソリンスタンドの次の交差点で左へ」などと音声案内し、案内方法Cでは「2つ目の信号機を左へ」などと音声案内することになる。
図に示したように車両50の前方に複雑な形状の五差路による交差点があるとする。
車両50が経路31に進行する場合、音声案内Bでは、「前方100m先の五差路で○○コンビニエンスストアの左の道路へ」などと音声案内する。
また、経路32に進行する場合には、「前方100m先の五差路で○○コンビニエンスストアの右の道路へ」などと音声案内する。
(1)案内経路の分岐点にさしかかる前にドライバが当該分岐点で案内経路を迷って逸脱する程度を推定することができる。
(2)ドライバが案内経路から逸脱する程度に応じてより詳細な経路案内を行うことができる。
(3)ドライバは、不慣れな分岐点や複雑な分岐点を通過する場合でも、自己の緊張や焦りに応じた経路案内を受けることができる。
(4)ドライバモデルを用いてドライバの状態検出し、当該検出値に基づいて最適な経路案内方法を提供することができる。
2 ECU
3 現在位置検出装置
4 環境情報取得装置
5 車両情報取得装置
6 入力装置
7 記憶装置
8 生体計測装置
9 表示装置
10 音声出力装置
11 車両制御装置
12 通信装置
Claims (5)
- ドライバが経路に迷って緊張状態にある場合の緊張状態ドライバモデルを記憶する緊張状態ドライバモデル記憶手段と、
案内経路を取得する案内経路取得手段と、
前記取得した案内経路の分岐点の前方でパラメータを取得するパラメータ取得手段と、
前記取得したパラメータを前記記憶した緊張状態ドライバモデルに入力して前記ドライバが経路に迷って緊張している程度を推定する推定手段と、
前記推定した程度によって経路案内方法を選択する経路案内方法選択手段と、
前記選択した経路案内方法にて経路案内を行う経路案内手段と、
を具備したことを特徴とする車両案内装置。 - 前記経路案内手段は、前記推定した程度が大きいほど詳細な経路案内を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両案内装置。
- ドライバが平常状態にある場合の平常状態ドライバモデルを記憶する平常状態ドライバモデル記憶手段を具備し、
前記推定手段は、前記パラメータを前記記憶した緊張状態ドライバモデルに入力すると共に前記記憶した平常状態ドライバモデルに入力し、両ドライバモデルによる値を用いて前記ドライバが経路に迷って緊張している程度を推定することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の車両案内装置。 - 前記緊張状態ドライバモデルは、前記ドライバが経路の分岐点において緊張状態で案内経路を逸脱した場合のデータを用いて作成されており、前記平常状態ドライバモデルは、前記ドライバが経路の分岐点において意図して案内経路を逸脱した場合のデータを用いて作成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の車両案内装置。
- 前記推定手段が用いるドライバモデルは、車両走行に伴い検出されるN種類の特徴量の時系列データを学習データとし、N次元空間における各データが存在する確率分布によって規定されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのうちの何れか1の請求項に記載の車両案内装置。
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