JP2009243894A - 位置検出システム及び位置検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザに負担を強いることなく、ユーザが音源の位置を把握できるようにする。
【解決手段】位置検出装置100a,100bは、2つのマイクロホンアレイ108によって音源Oから到来した音の収音を行い、各マイクロホンの収音時期のずれを利用して、音の到来方向を特定する。さらに、位置検出装置100a、100bは、両者のマイクロホンアレイ108間の距離と、それぞれのマイクロホンアレイ108によって特定された音の到来方向とに基づいて、船舶S(音源O)までの距離を算出する。このような構成によれば、ユーザは煩雑な操作を行わなくても、位置検出装置100は船舶Sの位置を求めることができるので、ユーザに対して負担を強いることなく、ユーザは船舶Sの位置を把握することができる。
【選択図】図7
【解決手段】位置検出装置100a,100bは、2つのマイクロホンアレイ108によって音源Oから到来した音の収音を行い、各マイクロホンの収音時期のずれを利用して、音の到来方向を特定する。さらに、位置検出装置100a、100bは、両者のマイクロホンアレイ108間の距離と、それぞれのマイクロホンアレイ108によって特定された音の到来方向とに基づいて、船舶S(音源O)までの距離を算出する。このような構成によれば、ユーザは煩雑な操作を行わなくても、位置検出装置100は船舶Sの位置を求めることができるので、ユーザに対して負担を強いることなく、ユーザは船舶Sの位置を把握することができる。
【選択図】図7
Description
本発明は、音源の位置を検出する技術に関する。
近年、スキューバダイビングの人気が高まっている。その一方で、スキューバダイビングは事故が発生する可能性の比較的高い危険なスポーツである。そこで、ダイバーが船舶やインストラクタなどの位置を正確に把握することができれば、事故の危険性を大幅に小さくすることができる。ところが、人間にとって水中で距離感をつかむことは難しく、天候等によっては視界が悪化すると、さらにこれが困難となるから、熟練したダイバーでない限り、海中において目的地点の方向やそこまでの距離を正確に把握することは難しい。そこで、特許文献1には、船舶にパルス発生源(音源)を設けておき、ダイバーが所持するダイバー装着装置がパルス発生源から発せられたパルス波を検出すると、パルス波の検出レベルや時間的ずれに応じて、音源の方向やそこまでの距離を検出することが記載されている。
特開平10−253744号公報
特許文献1の技術では、音源の方向を特定するためにパルス信号の時間的ずれを検出する必要があるから、ダイバーは入水前にパルス発生源及びダイバー装着装置のパルス発生周期を調整したり、これらが同時に周期的パルスを発生するように操作する必要があり、ユーザに強いられる負担が大きい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの負担を低減しつつ音源の位置を把握するための技術を提供することを目的とする。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの負担を低減しつつ音源の位置を把握するための技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の位置検出システムの第1の構成は、第1の位置検出装置と、第2の位置検出装置とを備え、前記第1の位置検出装置は、所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第1の収音手段群と、前記第1の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第1の方向を特定する第1の方向特定手段と、前記第1の方向特定手段によって特定された方向を前記第2の位置検出装置に通知する通知手段とを備え、前記第2の位置検出装置は、前記第1の収音手段群から所定の距離だけ離れた位置において所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第2の収音手段群と、前記第2の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第2の方向を特定する第2の方向特定手段と、前記第1の位置検出装置の前記通知手段によって通知された第1の方向を取得する第1の方向取得手段と、前記第1の収音手段群と第2の収音手段群との間の距離を検出する距離検出手段と、前記第2の方向特定手段によって特定された第2の方向と、前記第1の方向取得手段によって取得された第1の方向と、前記距離検出手段によって検出された前記距離とに基づいて、前記第2の収音手段群の配置面から前記音源までの距離を算出する距離算出手段と、前記第2の方向に基づいて特定される、前記音が到来した方向を表す方向情報、及び前記距離算出手段によって算出された前記音源までの距離を表す距離情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の構成は、上述の第1の構成において、前記第1及び第2の位置検出装置は、自装置の周囲にある媒質の種類を特定する媒質特定手段を備え、前記第1の方向特定手段は、前記媒質特定手段によって特定された媒質の種類と前記収音時期のずれとを用いて前記第1の方向を特定し、前記第2の方向特定手段は、前記媒質特定手段によって特定された媒質の種類と前記収音時期のずれとを用いて前記第2の方向を特定することを特徴とする。
また、本発明の位置検出装置の第3の構成は、所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第1の収音手段群と、前記第1の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第1の方向を特定する方向特定手段と、前記第1の収音手段群から離れた位置において所定の面に並べて配置された複数の前記収音手段からなる第2の収音手段群による収音時期のずれを用いて前記音が到来した方向として特定された第2の方向を、外部装置から取得する方向取得手段と、前記第1の収音手段群と第2の収音手段群との間の距離を検出する距離検出手段と、前記方向特定手段によって特定された第1の方向と、前記方向取得手段によって特定された第2の方向と、前記距離検出手段によって検出された前記距離とに基づいて、前記第1の収音手段群の配置面から前記音源までの距離を算出する距離算出手段と、前記第1の方向に基づいて特定される、前記音が到来した方向を表す方向情報、及び前記距離算出手段によって算出された前記音源までの距離を表す距離情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の第4の構成は、上述の第3の構成において、方位を検出する方位検出手段を備え、前記出力手段は、前記方位検出手段によって検出される方位によって表される前記方向情報を出力することを特徴とする。
また、本発明の第5の構成は、上述の第3又は第4の構成において、前記方向特定手段は、前記媒質特定手段によって特定された媒質の種類と、前記収音時期のずれとを用いて前記第1の方向を特定することを特徴とする。
また、本発明の第5の構成は、上述の第3又は第4の構成において、前記方向特定手段は、前記媒質特定手段によって特定された媒質の種類と、前記収音時期のずれとを用いて前記第1の方向を特定することを特徴とする。
また、本発明の位置検出装置の第6の構成は、所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第1の収音手段群と、前記第1の収音手段群から所定の距離だけ離れた位置において所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第2の収音手段群と、前記第1の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第1の方向を特定し、前記第2の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第2の方向を特定する方向特定手段と、前記方向特定手段によって特定された第1の方向及び第2の方向と、前記第1の収音手段群及び第2の収音手段群の間の距離とに基づいて、前記第1の収音手段群及び第2の収音手段群に含まれる前記収音手段の配置面から前記音源までの距離を算出する距離算出手段と、前記第1の方向及び前記第2の方向に基づいて特定される、前記音が到来した方向を表す方向情報、及び前記距離算出手段によって算出された前記音源までの距離を表す距離情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ユーザの負担を低減しつつ音源の位置を把握することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。以下に説明する実施形態においては、海中にいるユーザ(ダイバー)が、音源が設けられた船舶の位置を知るために、本発明の一実施形態に係る位置検出装置を用いる場合について説明する。
(A)第1実施形態
(A−1)構成
図1は、船舶Sと、ダイバーP1,P2との位置関係を説明する図である。
同図に示すように、船舶Sは海面に停泊しており、その底部においては音を発することが可能な音源Oが設けられている。この音源Oにおいては、乗務員が船舶Sに設けられた図示せぬ音源を駆動させるための駆動装置を操作することによって、所定の周波数の音が常時又は定期的に発せられる。音源Oから発せられた音において、海中を球面波が伝搬する。一方、潜水を行っているダイバーP1,P2は、それぞれ位置検出装置100a,100bを携帯している。ダイバーP1,P2は、それぞれ船舶SからLa,Lbの距離の地点にいるものとし、ダイバーどうしは、或る距離だけ離れているものとする。この距離は位置検出装置どうしの距離にほぼ一致するから、以下ではこれを「装置間距離」という。ここでの装置間距離の大きさはDAである。ダイバーP1,P2は、自身が携帯する位置検出装置100a,100bから出力される情報を見て船舶S(音源O)の位置(方向及び距離)を把握することができる。これらの位置検出装置100a,100bが位置検出システムを構成する。なお、位置検出装置100a,100bの構成は同じであるとし、各々を特に区別する必要がない場合には、これらを「位置検出装置100」と総称する。
(A−1)構成
図1は、船舶Sと、ダイバーP1,P2との位置関係を説明する図である。
同図に示すように、船舶Sは海面に停泊しており、その底部においては音を発することが可能な音源Oが設けられている。この音源Oにおいては、乗務員が船舶Sに設けられた図示せぬ音源を駆動させるための駆動装置を操作することによって、所定の周波数の音が常時又は定期的に発せられる。音源Oから発せられた音において、海中を球面波が伝搬する。一方、潜水を行っているダイバーP1,P2は、それぞれ位置検出装置100a,100bを携帯している。ダイバーP1,P2は、それぞれ船舶SからLa,Lbの距離の地点にいるものとし、ダイバーどうしは、或る距離だけ離れているものとする。この距離は位置検出装置どうしの距離にほぼ一致するから、以下ではこれを「装置間距離」という。ここでの装置間距離の大きさはDAである。ダイバーP1,P2は、自身が携帯する位置検出装置100a,100bから出力される情報を見て船舶S(音源O)の位置(方向及び距離)を把握することができる。これらの位置検出装置100a,100bが位置検出システムを構成する。なお、位置検出装置100a,100bの構成は同じであるとし、各々を特に区別する必要がない場合には、これらを「位置検出装置100」と総称する。
続いて、図2は、位置検出装置100の外観を示す図である。
同図に示すように、位置検出装置100は腕時計型の装置であり、ダイバーPは自身の手首にバンドBを巻回してこれを装着する。位置検出装置100の筐体の一方の側面には、マイクロホンアレイ108が設けられている。マイクロホンアレイ108は、収音手段としての3つのマイクロホンが所定の面に並べて配置されて構成されている。具体的には、マイクロホンアレイ108は、マイクロホン1081,1082,1083を含んでいる。これらのマイクロホン1081,1082,1083は、例えばシリコンマイク等の小型のマイクロホンであることが望ましく、その配置面は平面状に形成されている。マイクロホンアレイ108は、各マイクロホンによって収音された音を表すアナログ信号を、後述する信号処理部107に出力する。
同図に示すように、位置検出装置100は腕時計型の装置であり、ダイバーPは自身の手首にバンドBを巻回してこれを装着する。位置検出装置100の筐体の一方の側面には、マイクロホンアレイ108が設けられている。マイクロホンアレイ108は、収音手段としての3つのマイクロホンが所定の面に並べて配置されて構成されている。具体的には、マイクロホンアレイ108は、マイクロホン1081,1082,1083を含んでいる。これらのマイクロホン1081,1082,1083は、例えばシリコンマイク等の小型のマイクロホンであることが望ましく、その配置面は平面状に形成されている。マイクロホンアレイ108は、各マイクロホンによって収音された音を表すアナログ信号を、後述する信号処理部107に出力する。
例えば、位置検出装置100aが船舶S(音源O)の位置を検出するに際しては、ダイバーP1によって位置検出を行うことを指示するための操作ボタン106aが押下されると、位置検出装置100aは、音源Oから到来した音をマイクロホンアレイ108によって収音する。位置検出装置100aは、同じタイミングでマイクロホンアレイ108により収音を行った位置検出装置100bとの収音時期のずれと、装置間距離とを利用して、音が到来した方向(つまり、位置検出装置100aから見た音源Oの方向)と、その音を発した音源Oまでの距離とを求める。そして、位置検出装置100aは表示部105に対して、音の到来方向や音源Oまでの距離を表示することによって、船舶Sの位置をダイバーP1に知らせる。ダイバーP1は、この表示部105の表示内容を見ることにより、船舶Sの位置を視覚的に把握することができる。
続いて、図3は、位置検出装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
同図に示すように、位置検出装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、記憶部104と、表示部105と、操作部106と、信号処理部107と、マイクロホンアレイ108と、通信部109と、距離検出センサ110とを備える。CPU101は、ROM102や記憶部104に記憶されたプログラムを実行することにより、位置検出装置100の各部を制御し、自装置の位置の検出結果を表示部105に表示させるための制御等を行う。RAM103は、CPU101がプログラムを実行する際に、CPU101のワークエリアとして機能する。記憶部104は、書き換え可能な記憶媒体であり、例えばCPU101により実行されるプログラムを記憶する。表示部105は、液晶ディスプレイ等を備え、CPU101の制御の下、位置検出を行った結果が表示される。操作部106は、複数の操作ボタン106aを備え、ユーザによって操作ボタン106aが押下されると、これに応じた操作信号をCPU101に出力する。信号処理部107は、マイクロホンアレイ108から供給されたアナログ信号に対してA(アナログ)/D(デジタル)変換を施し、収音した音を表す収音データを生成して出力する。CPU101は、この収音データを解析して、音が到来した方向を特定したり、この音を発した音源Oまでの距離を算出する。
同図に示すように、位置検出装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、記憶部104と、表示部105と、操作部106と、信号処理部107と、マイクロホンアレイ108と、通信部109と、距離検出センサ110とを備える。CPU101は、ROM102や記憶部104に記憶されたプログラムを実行することにより、位置検出装置100の各部を制御し、自装置の位置の検出結果を表示部105に表示させるための制御等を行う。RAM103は、CPU101がプログラムを実行する際に、CPU101のワークエリアとして機能する。記憶部104は、書き換え可能な記憶媒体であり、例えばCPU101により実行されるプログラムを記憶する。表示部105は、液晶ディスプレイ等を備え、CPU101の制御の下、位置検出を行った結果が表示される。操作部106は、複数の操作ボタン106aを備え、ユーザによって操作ボタン106aが押下されると、これに応じた操作信号をCPU101に出力する。信号処理部107は、マイクロホンアレイ108から供給されたアナログ信号に対してA(アナログ)/D(デジタル)変換を施し、収音した音を表す収音データを生成して出力する。CPU101は、この収音データを解析して、音が到来した方向を特定したり、この音を発した音源Oまでの距離を算出する。
通信部109は、超音波や赤外線、Bluetooth(登録商標)等を用いた無線の通信手段であり、位置検出装置100aと100bとは、互いに信号の送受信を行って情報の遣り取りを行う。距離検出センサ110は、装置間距離を検出する距離検出手段であり、例えば超音波センサである。この場合、距離検出センサ110は、所定の発信周波数の超音波を発し、目標物(つまり、相手方の位置検出装置100やダイバー)からの反射波を検出する。CPU101は、超音波センサにより発せられた超音波の反射波を検出したときの遅延時間や位相を計測し、その計測結果に基づいて、相手方の位置検出装置100との距離(装置間距離)を求める。なお、海水中での音波の伝搬速度は、およそ1513m/s(ただし、20℃)である。また、ここでは、位置検出装置100a,100bが発する超音波の発振周波数はそれぞれ異なり、位置検出装置100は自装置が発した発振周波数の超音波に基づいて、装置間距離を検出する。
(A−2)動作
次に、実施形態の動作を説明する。
図4は、位置検出装置100のCPU101が船舶Sの位置を求めるための処理の流れを示すシーケンス図である。以下では、ダイバーP1が携帯する位置検出装置100aがきっかけとなって、位置検出を行う場合の動作について説明する。
まず、ダイバーP1は位置検出装置100aを装着し、ダイバーP2は位置検出装置100bを装着し、それぞれは船舶Sから海へと飛び込む。その後、ダイバーP1,P2がいつでも船舶Sの位置を把握することができるように、船舶Sの乗務員は駆動装置を操作し、音源Oから音を発せさせる。
次に、実施形態の動作を説明する。
図4は、位置検出装置100のCPU101が船舶Sの位置を求めるための処理の流れを示すシーケンス図である。以下では、ダイバーP1が携帯する位置検出装置100aがきっかけとなって、位置検出を行う場合の動作について説明する。
まず、ダイバーP1は位置検出装置100aを装着し、ダイバーP2は位置検出装置100bを装着し、それぞれは船舶Sから海へと飛び込む。その後、ダイバーP1,P2がいつでも船舶Sの位置を把握することができるように、船舶Sの乗務員は駆動装置を操作し、音源Oから音を発せさせる。
しばらくして、ダイバーP1が船舶Sの位置を把握したいと考えたときには、まず操作部106を操作して電源スイッチをオンする。この操作に応じて位置検出装置100が起動する(ステップSA1)。このとき、ダイバーP2によって位置検出装置100bの電源はすでにオンされているものとする。続いて、ダイバーP1によって、船舶Sの位置検出を開始するための操作部106の操作が行われると、CPU101は、位置検出を行うと判断して(ステップSA2;YES)、そのための処理を開始することになる。
まず、位置検出装置100aのCPU101は、位置検出装置100bに対して、通信部109によって位置検出を行う旨を通知する(ステップSA3)。そして、位置検出装置100a、及び位置検出装置100bは、この通知をきっかけとして装置間距離を検出する(ステップSA4a,SA4b)。このとき、位置検出装置100a,100bのCPU101は、それぞれ距離検出センサ110によって超音波を発し、相手方のダイバー(又は位置検出装置100)からの反射波を受信して、計測結果に基づいて装置間距離(その距離はDA)と検出する。
ステップSA4a,SA4bの処理が済んだら、位置検出装置100a,100bのCPU101はそれぞれ、「位置検出を開始します。」というメッセージを表示部105に表示させる。この通知を受けたダイバーP1,P2はお互いを見ながら、位置検出装置100a、100bの向きがおおよそ同じになるように、自身の腕の姿勢を調節する。これにより、位置検出装置100a、及び位置検出装置100bのマイクロホンアレイ108の配置面xが、おおよそ一直線上に並ぶことになる。自身の腕の姿勢の調整が完了したら、ダイバーP1,P2は自身の位置検出装置100の操作部106を操作してその旨を指示し、CPU101は、通信部109により相手方の装置へその旨を通知する。
続いて、互いにこの通知を受けると、位置検出装置100a,100bのCPU101は、それぞれ自装置のマイクロホンアレイ108(第2の収音手段群、第1の収音手段群)に対して音源Oから到来した音の収音を行わせる(ステップSA5a,SA5b)。続いて、CPU101は、自装置のマイクロホンアレイ108によって収音された音を表すアナログ信号に対して、信号処理部107にA/D変換を行わせて収音データを生成させ、これを取得する(ステップSA6a,SA6b)。そして、CPU101は、生成した収音データを解析し、音源O(船舶S)がある方向、すなわち音が到来した方向を特定する(ステップSA7a,SA7b)。
ここで、ステップSA7a,SA7bにおいて、位置検出装置100a及び100bが、音が到来した方向を特定するときの原理について、図5を参照しつつ説明する。図5は、マイクロホンアレイ108に対する音の到来方向を特定するための原理を説明する図である。同図において、音源Oは、マイクロホンアレイ108の配置面xから見て左側前方にあるものとし、実線矢印は或る時刻において音源Oから発せられた音波Wsの進行方向を表し、一点鎖線は、同時刻における音波Wsの位置を結んだものである。
同図に示すように、音源Oを起点として図中右下方向へ音波Wsが伝搬し、時刻t=0においてマイクロホン1081によって収音される。この時刻t=0においては、マイクロホン1081よりも右方にあるマイクロホン1082,1083は、この音波Wsをまだ収音していない。これは、音源Oからマイクロホン1082,1083までの距離が、音源Oからマイクロホン1081までの距離よりも長いためである。このような理由により、マイクロホン1082,1083においては、音波Wsが収音される収音時期が、マイクロホン1081の収音時期よりも、それぞれ異なる期間だけずれる(遅延する)。この収音時期の遅延の大きさは音波の伝搬方向に依存するから、CPU101は、これらマイクロホン1081,1082,1083が収音を行った収音時期のずれを利用して、音が到来した方向を特定することができる。ここでは、マイクロホン1082から見たときの音の到来方向を、マイクロホンアレイ108から見た音の到来方向とし、具体的には、配置面xと音波の伝搬方向とがなす角度θによって定義する。
ここで、音の到来方向を示す角度θの定義についてより具体的に説明する。
図6は、音源Oとマイクロホンアレイ108の配置面xとの位置関係を3次元的に表した図である。同図においては、マイクロホンアレイ108の配置面xがX軸上にあり、且つマイクロホン1082の収音面中心が原点Cと一致するように、XYZ座標系が定められているとする。このXYZ座標系において、CPU101が特定する音の到来方向は、原点C(0,0,0)から音源Oの位置を表す座標を見た方向となる。すなわち、マイクロホン1081,1082(配置面xの中心),1083のそれぞれと、音源Oの位置とを結ぶ直線R1,R2,R3によって形成される平面上において、直線R2(つまり、音波の伝搬方向)と配置面xとがなす角度θが(ここでは鋭角)、音の到来方向を示す角度となる。
図6は、音源Oとマイクロホンアレイ108の配置面xとの位置関係を3次元的に表した図である。同図においては、マイクロホンアレイ108の配置面xがX軸上にあり、且つマイクロホン1082の収音面中心が原点Cと一致するように、XYZ座標系が定められているとする。このXYZ座標系において、CPU101が特定する音の到来方向は、原点C(0,0,0)から音源Oの位置を表す座標を見た方向となる。すなわち、マイクロホン1081,1082(配置面xの中心),1083のそれぞれと、音源Oの位置とを結ぶ直線R1,R2,R3によって形成される平面上において、直線R2(つまり、音波の伝搬方向)と配置面xとがなす角度θが(ここでは鋭角)、音の到来方向を示す角度となる。
図5の説明に戻る。
図5に示すように、音源Oから十分に離れたマイクロホンアレイ108に対しては、音波Wsは平面波として到来するとみなすことができる。したがって、同図に示すように、CPU101は、マイクロホン1082における音の到来方向を示す角度θは、隣り合うマイクロホン1081との間の距離dと、そのマイクロホン1081との音波の伝搬距離の差l(すなわち、収音時期のずれの大きさ)とを用いて一意に特定することができる。マイクロホン1082とマイクロホン1081との間の距離dは、マイクロホンアレイ108の設計段階で決められるものであり、予めROM102等に記憶されているものとする。伝搬距離の差である距離lについては、CPU101が次式(1)の演算を行って算出することができる。式(1)において、時間t1は、マイクロホン1081の収音時期(t=0)と、マイクロホン1082の収音時期(t=t1)との音波Wsの収音時期のずれを表す。また、vは、海水を伝搬する音波の伝搬速度である。
l=v*t1 ・・・(1)
図5に示すように、音源Oから十分に離れたマイクロホンアレイ108に対しては、音波Wsは平面波として到来するとみなすことができる。したがって、同図に示すように、CPU101は、マイクロホン1082における音の到来方向を示す角度θは、隣り合うマイクロホン1081との間の距離dと、そのマイクロホン1081との音波の伝搬距離の差l(すなわち、収音時期のずれの大きさ)とを用いて一意に特定することができる。マイクロホン1082とマイクロホン1081との間の距離dは、マイクロホンアレイ108の設計段階で決められるものであり、予めROM102等に記憶されているものとする。伝搬距離の差である距離lについては、CPU101が次式(1)の演算を行って算出することができる。式(1)において、時間t1は、マイクロホン1081の収音時期(t=0)と、マイクロホン1082の収音時期(t=t1)との音波Wsの収音時期のずれを表す。また、vは、海水を伝搬する音波の伝搬速度である。
l=v*t1 ・・・(1)
CPU101は、マイクロホン1082とマイクロホン1081とによって収音された音の収音データを解析して、時間t1を求める。例えば、CPU101は収音データが表す音波の波形を比較し、マイクロホン1082による収音結果の波形が、マイクロホン1081による収音結果の波形に対して、どの程度の時間遅延しているかを見て求める。そして、CPU101は、次式(2)の演算を行うことによって音の到来方向を示す角度θを算出する。
θ=cos−1(l/d)=cos−1(v*t1/d) ・・・(2)
θ=cos−1(l/d)=cos−1(v*t1/d) ・・・(2)
CPU101は、以上説明したような原理に基づいたアルゴリズムに従って、角度θを算出し、音が到来した方向を特定する。ここでは、位置検出装置100aは音の到来方向(第2の方向)として角度θaを特定し、位置検出装置100bは角度θb(第1の方向)を特定する。なお、ここでは、CPU101はマイクロホンアレイ108の中央のマイクロホン1082から見た音の到来方向を特定したが、音の到来方向の基準となるマイクロホンはこれ以外のマイクロホンでもよい。ただし、マイクロホンアレイ108の大きさに対して、音源Oまでの距離が十分に長い場合が多いため、このとき、音の到来方向は各々のマイクロホンでほぼ一致する。
続いて、位置検出装置100a,100bのCPU101はそれぞれ、自身が特定した角度θa,θbを、通信部109によって相手方へ通知する(ステップSA8a,SA8b)。そして、位置検出装置100a(第2の位置検出装置)のCPU101は、通信部109によって位置検出装置100b(第1の位置検出装置)から通知された音の到来方向を表す角度θbを取得すると(方向取得手段)、これを用いて自装置から音源Oまでの距離を算出する(ステップSA9a)。同様に、位置検出装置100bのCPU101は、通信部109によって位置検出装置100aから音の到来方向を表す角度θaを取得すると、これを用いて自装置から音源Oまでの距離を算出する(ステップSA9b)。
ここで、CPU101が、位置検出装置100から音源Oまでの距離を算出するときの原理について、図7を参照しつつ説明する。
ステップSA7a,SA7bにおいて、位置検出装置100a,100bにより、それぞれのマイクロホンアレイ108から見た音の到来方向(角度θa及びθb)は特定されているので、CPU101は、これらと両者のマイクロホンアレイ108間の距離である装置間距離とに基づいて、音源Oまでの距離を算出する。
ステップSA7a,SA7bにおいて、位置検出装置100a,100bにより、それぞれのマイクロホンアレイ108から見た音の到来方向(角度θa及びθb)は特定されているので、CPU101は、これらと両者のマイクロホンアレイ108間の距離である装置間距離とに基づいて、音源Oまでの距離を算出する。
図7に示すように、音源Oと、位置検出装置100a,100bのそれぞれのマイクロホン1082とを結ぶ直線によって形成される三角形を想定すると、位置検出装置100aのCPU101は、この三角形の基本的性質を用いた下記式(3)の演算を行うことによって、マイクロホンアレイ108からの音源Oまでの距離Laを算出する。同様に、位置検出装置100bのCPU101も同様の原理により、下記式(4)の演算を行うことによって、CPU101は、マイクロホンアレイ108それぞれからの音源Oまでの距離Lbを算出する。
La=DA*sinθb/sin(θa−θb) ・・・(3)
Lb=DA*{sinθb/tan(θa+θb)+cosθb} ・・・(4)
La=DA*sinθb/sin(θa−θb) ・・・(3)
Lb=DA*{sinθb/tan(θa+θb)+cosθb} ・・・(4)
そして、位置検出装置100a,100bのCPU101はそれぞれ、方向情報(角度θ)、及び自装置から音源Oまでの距離La,Lbを表す距離情報を表示部105に出力し、これらを音源Oの位置として表示させる(ステップSA10a,SA10b)。
ここで、図8は、ステップSA10aにおける、位置検出装置100aの表示部105に表示される表示態様の一例を示した図である。同図に示すように、CPU101は、船舶S(音源O)までの距離を表す距離情報として、破線で囲んだ領域T1に、「目的地点まで:20.3m」という具合に距離を表示し、船舶S(音源O)がある方向を表す方向情報として、角度θaによって特定される傾きの矢印画像T2を表示する。ダイバーP1は、この表示内容を見ることによって、直ちに船舶S(音源O)の位置を把握することができる。このとき、位置検出装置100bも、自身が特定した方向情報と距離情報とを、表示部105に表示させて、ダイバーP2に音源Oの位置を通知する。
以上説明した第1実施形態によれば、位置検出装置100は、マイクロホンアレイ108によって音源Oから到来した音の収音を行い、相手方の位置検出装置100とのこの音の収音時期のずれを利用して、音の到来方向を特定する。さらに、位置検出装置100は、相手方のマイクロホンアレイ108間の距離と、特定した音の到来方向とに基づいて、音源Oまでの距離を算出する。この構成によれば、ユーザが煩雑な操作を行わなくても、位置検出装置100は船舶Sの位置を求めることができ、ユーザに対して負担を強いることなく、ユーザは船舶Sの位置を把握することができる。
(B)第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態においては、ダイバー(ここではダイバーPとする)が携帯する、1台の位置検出装置200のみによって船舶Sの位置を求める。音の到来方向の特定や音源Oまでの距離の算出の原理、その他の動作については第1実施形態と同様であるから、以下では、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と同じ構成ついては、同じ符号を付して表す。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態においては、ダイバー(ここではダイバーPとする)が携帯する、1台の位置検出装置200のみによって船舶Sの位置を求める。音の到来方向の特定や音源Oまでの距離の算出の原理、その他の動作については第1実施形態と同様であるから、以下では、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。また、第1実施形態と同じ構成ついては、同じ符号を付して表す。
(B−1)構成
続いて、図9は、位置検出装置200の外観を示す図である。
同図に示すように、位置検出装置200は、位置検出装置100と同様で腕時計型の装置であり、ダイバーPは自身の手首にバンドBを巻回してこれを装着する。位置検出装置200の筐体の一方の側面には、第1マイクロホンアレイ208−1(第1の収音手段群)と、第2マイクロホンアレイ208−2(第2の収音手段群)とが設けられている。第1マイクロホンアレイ208−1、及び第2マイクロホンアレイ208−2において、収音手段としての3つのマイクロホンが、所定の面に所定の距離だけ離れて並べて配置されている。具体的には、第1マイクロホンアレイ208−1は、マイクロホン2081,2082,2083を含み、第2マイクロホンアレイ208−2は、マイクロホン2084,2085,2086を含んでいる。これらのマイクロホン2081〜2086はすべて同じ構成を有し、その配置面は平面状に形成されている。第1マイクロホンアレイ208−1及び第2マイクロホンアレイ208−2は、各マイクロホンによって収音された音を表すアナログ信号を、信号処理部107に出力する。
続いて、図9は、位置検出装置200の外観を示す図である。
同図に示すように、位置検出装置200は、位置検出装置100と同様で腕時計型の装置であり、ダイバーPは自身の手首にバンドBを巻回してこれを装着する。位置検出装置200の筐体の一方の側面には、第1マイクロホンアレイ208−1(第1の収音手段群)と、第2マイクロホンアレイ208−2(第2の収音手段群)とが設けられている。第1マイクロホンアレイ208−1、及び第2マイクロホンアレイ208−2において、収音手段としての3つのマイクロホンが、所定の面に所定の距離だけ離れて並べて配置されている。具体的には、第1マイクロホンアレイ208−1は、マイクロホン2081,2082,2083を含み、第2マイクロホンアレイ208−2は、マイクロホン2084,2085,2086を含んでいる。これらのマイクロホン2081〜2086はすべて同じ構成を有し、その配置面は平面状に形成されている。第1マイクロホンアレイ208−1及び第2マイクロホンアレイ208−2は、各マイクロホンによって収音された音を表すアナログ信号を、信号処理部107に出力する。
位置検出装置200が船舶S(音源O)の位置を検出するに際しては、音源Oから到来した音を、第1マイクロホンアレイ208−1と第2マイクロホンアレイ208−2とのそれぞれによって収音し、各マイクロホンの収音時期のずれと、第1マイクロホンアレイ208−1と第2マイクロホンアレイ208−2との間の距離を利用して、音が到来した方向(つまり、位置検出装置200から見た音源Oの方向)と、その音を発した音源Oまでの距離とを求める。
続いて、図10は、位置検出装置200の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、位置検出装置200は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、記憶部104と、表示部105と、操作部106と、信号処理部107と、マイクロホンアレイ208とを備える。位置検出装置100と異なる点は、位置検出装置200は、マイクロホンアレイ208として第1マイクロホンアレイ208−1、及び第2マイクロホンアレイ208−2を備える点である。なお、位置検出装置200は、通信部109及び距離検出センサ110に相当する構成を有さない。
同図に示すように、位置検出装置200は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、記憶部104と、表示部105と、操作部106と、信号処理部107と、マイクロホンアレイ208とを備える。位置検出装置100と異なる点は、位置検出装置200は、マイクロホンアレイ208として第1マイクロホンアレイ208−1、及び第2マイクロホンアレイ208−2を備える点である。なお、位置検出装置200は、通信部109及び距離検出センサ110に相当する構成を有さない。
(B−2)動作
次に、実施形態の動作を説明する。
図11は、位置検出装置200のCPU101が実行する、船舶Sの位置を求めるための処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ダイバーは位置検出装置200を装着し、船舶Sから海へと飛び込む。その後、船舶Sの乗務員が駆動装置を操作することによって音源Oから音が発せられる。
次に、実施形態の動作を説明する。
図11は、位置検出装置200のCPU101が実行する、船舶Sの位置を求めるための処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ダイバーは位置検出装置200を装着し、船舶Sから海へと飛び込む。その後、船舶Sの乗務員が駆動装置を操作することによって音源Oから音が発せられる。
ダイバーPが船舶Sの位置を把握したいと考えると、操作部106を操作して電源スイッチをオンし、位置検出装置200は起動する(ステップSB1)。次いで、ダイバーPは操作部106を操作して、位置検出装置200に対して船舶Sの位置検出を指示する。この操作に応じて、CPU101は、位置検出を行うと判断して(ステップSB2;YES)。
続いて、CPU101は、第1マイクロホンアレイ208−1、及び第2マイクロホンアレイ208−2に対して、音源Oから到来した音の収音を行わせる(ステップSB3)。そして、CPU101は、第1マイクロホンアレイ208−1によって収音された音を表すアナログ信号に対して、信号処理部107によりA/D変換を行って収音データを生成し、これを取得する(ステップSB4)。同様にして、CPU101は、第2マイクロホンアレイ208−2によって収音された音に応じた収音データを生成し、これを取得する(ステップSB5)。そして、CPU101は、第1マイクロホンアレイ208−1、及び第2マイクロホンアレイ208−2のそれぞれについて生成した収音データを解析し、音が到来した方向を特定する(ステップSB6)。
上述した第1実施形態においては、それぞれ異なる装置である位置検出装置100a,100bのマイクロホンアレイ108の収音結果に基づいて音源Oの方向を特定していた。これに対し、本実施形態では、位置検出装置200は、自身が有する第1マイクロホンアレイ208−1,第2マイクロホンアレイ208−2の収音結果に基づいて、それぞれ音が到来した方向を第1の方向、第2の方向として特定する。なお、以下では、位置検出装置200が第1マイクロホンアレイ208−1,第2マイクロホンアレイ208−2のそれぞれについて特定した音の到来方向を、それぞれ角度θ1,θ2とする。
上述した第1実施形態においては、それぞれ異なる装置である位置検出装置100a,100bのマイクロホンアレイ108の収音結果に基づいて音源Oの方向を特定していた。これに対し、本実施形態では、位置検出装置200は、自身が有する第1マイクロホンアレイ208−1,第2マイクロホンアレイ208−2の収音結果に基づいて、それぞれ音が到来した方向を第1の方向、第2の方向として特定する。なお、以下では、位置検出装置200が第1マイクロホンアレイ208−1,第2マイクロホンアレイ208−2のそれぞれについて特定した音の到来方向を、それぞれ角度θ1,θ2とする。
次いで、CPU101は、自装置から音源Oまでの距離を算出する(ステップSB7)。CPU101により、第1マイクロホンアレイ208−1及び第2マイクロホンアレイ208−2のそれぞれから見た音の到来方向(角度θ1及びθ2)が特定されているので、これらと第1マイクロホンアレイ208−1と、第2マイクロホンアレイ208−2間との距離を用いて、音源Oまでの距離を算出する。ここでは、マイクロホン2082とマイクロホン2085との間の距離Dを用いる。距離Dは、位置検出装置200の設計段階で決められているものであり、予めROM102等に記憶されているものとする。
図12は、音波が到来する方向(角度θ1,θ2)と、音源Oまでの距離との関係を説明する図である。同図に示すように、音源Oと、第1マイクロホンアレイ208−1のマイクロホン2082と、第2マイクロホンアレイ208−2のマイクロホン2085とを直線で結ぶことによって形成される三角形を想定し、三角形の基本的性質を用いて、CPU101は、マイクロホンアレイ208からの音源Oまでの距離を算出する。なお、同図において、第1マイクロホンアレイ208−1から音源Oまでの距離をL1、第2マイクロホンアレイ208−2から音源Oまでの距離をL2としている。距離Dに対して、位置検出装置200から音源Oまでの距離が十分に大きいと、距離L1と距離L2とはほぼ一致する。そこで、CPU101が、音源Oまでの距離としてL1を採用する場合、その算出に係る演算式は、式(3)のLa,θa、θb、DAを、それぞれL1、θ1、θ2、Dに読み替えた式となる。
そして、CPU101は、音源Oのある方向を表す方向情報と、音源Oまでの距離L1を表す距離情報とを表示部105に出力し、これらを音源Oの位置として表示部105に表示させる(ステップSB8)。
そして、CPU101は、音源Oのある方向を表す方向情報と、音源Oまでの距離L1を表す距離情報とを表示部105に出力し、これらを音源Oの位置として表示部105に表示させる(ステップSB8)。
以上説明した第2実施形態の位置検出装置の構成によれば、1つの位置検出装置200のみで音源Oの位置を特定することができ、ダイバーにとってより簡単に音源Oの位置を把握することができる。
(C)変形例
なお、上記実施形態を次のように変形してもよい。具体的には、例えば以下のような変形が挙げられる。これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
(C−1)変形例1
上述した第2実施形態では、位置検出装置200の筐体の側面に、第1マイクロホンアレイ208−1及び第2マイクロホンアレイ208−2が設けられていた。上述した第1実施形態で説明したように、マイクロホンアレイどうしの装置間距離を大きくした方が、距離L1,L2の算出精度を高めることができるから、この距離を大きくするような工夫がなされるとよい。例えば、位置検出装置200の筐体の一方の側面に、第1マイクロホンアレイ208−1、第2マイクロホンアレイ208−2をそれぞれ設けた、伸張手段としての2本のアームを設けておく。位置検出時においては、ダイバーPが2本のアームを広げることによってマイクロホンアレイ間の距離を伸長させてから、位置検出装置200は位置検出を行うようにする。この構成によれば、船舶Sまでの距離L1,L2が大きくても、その算出精度を高めることができる。
なお、上記実施形態を次のように変形してもよい。具体的には、例えば以下のような変形が挙げられる。これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
(C−1)変形例1
上述した第2実施形態では、位置検出装置200の筐体の側面に、第1マイクロホンアレイ208−1及び第2マイクロホンアレイ208−2が設けられていた。上述した第1実施形態で説明したように、マイクロホンアレイどうしの装置間距離を大きくした方が、距離L1,L2の算出精度を高めることができるから、この距離を大きくするような工夫がなされるとよい。例えば、位置検出装置200の筐体の一方の側面に、第1マイクロホンアレイ208−1、第2マイクロホンアレイ208−2をそれぞれ設けた、伸張手段としての2本のアームを設けておく。位置検出時においては、ダイバーPが2本のアームを広げることによってマイクロホンアレイ間の距離を伸長させてから、位置検出装置200は位置検出を行うようにする。この構成によれば、船舶Sまでの距離L1,L2が大きくても、その算出精度を高めることができる。
(C−2)変形例2
上述した第1及び第2実施形態の位置検出装置に、方位を検出する方位検出手段を設けても良い。この方位検出手段は、例えば磁気センサである。方位検出手段を採用することにより、位置検出装置は方位磁石としての機能を有することになるから、音が到来する方向を、東西南北の方位で特定することができる。この場合、ステップSA10a,SA10bやステップSB8において、CPU101が位置の検出結果を表示させるときには、図13に示すように、特定した音の到来方向の方位を示す画像と、「目的地点まで 北北西・32.2m」という情報を表示部105に表示させる。つまり、CPU101は、方位検出手段によって検出された方位によって表される方向情報を出力する。
この構成により、ダイバーは音源Oの位置だけでなくその方位も分かるので、より音源Oの位置を把握しやすくなる。
上述した第1及び第2実施形態の位置検出装置に、方位を検出する方位検出手段を設けても良い。この方位検出手段は、例えば磁気センサである。方位検出手段を採用することにより、位置検出装置は方位磁石としての機能を有することになるから、音が到来する方向を、東西南北の方位で特定することができる。この場合、ステップSA10a,SA10bやステップSB8において、CPU101が位置の検出結果を表示させるときには、図13に示すように、特定した音の到来方向の方位を示す画像と、「目的地点まで 北北西・32.2m」という情報を表示部105に表示させる。つまり、CPU101は、方位検出手段によって検出された方位によって表される方向情報を出力する。
この構成により、ダイバーは音源Oの位置だけでなくその方位も分かるので、より音源Oの位置を把握しやすくなる。
また、上述した第1実施形態において、方位検出手段により検出される方位を用いれば、ダイバーP1とP2とが各マイクロホンアレイ108の配置面xを一直線上に並ぶようにするための姿勢の調整を、以下のようにして行うこともできる。
例えば、位置検出装置100a,100bは、通信部109によって互いに通信を行うことによって、両者の表示部105に「マイクロホンを北向きに向けてください。」等のメッセージを表示し、ダイバーP1,P2に対して同じ方位(ここでは、北)に配置面xを向けるよう促す。そして、ダイバーP1,P2は、自身が携帯する位置検出装置100の表示部105を見ながら、配置面xが北向きになるように姿勢を調整し、これが完了したら操作部106によってその旨の操作をする。そして、位置検出装置100a,100bは両者の調整が完了したことを認識すると、第1実施形態と同じようにして音源Oの位置検出を行う。このようにすれば、ダイバーP1とP2とが或る程度離れていたとしても、配置面xを同一方位に向ける調整を行うことで、両者のマイクロホンアレイ108の配置面xを一直線上に並べる調整を行うことができる。
この構成によれば、ダイバーP1,P2は自身の装置のみを見ればよいから、両者の距離がある程度大きくなり、互いの姿勢などの様子が見づらくなっても、位置検出を行うための姿勢の調整を容易に行うことができる。また、ここでは、所定の方位を北向きとしていたが、ダイバー自身が決めてもよいし、位置検出装置が、現時点で自装置のマイクロホンアレイが向いている方位を方位検出手段によって特定し、さらにもう一方の位置検出装置の配置面xが向いている方向を取得して、両者の方位の中間の方位に配置面xを向かせるよう促してもよい。
例えば、位置検出装置100a,100bは、通信部109によって互いに通信を行うことによって、両者の表示部105に「マイクロホンを北向きに向けてください。」等のメッセージを表示し、ダイバーP1,P2に対して同じ方位(ここでは、北)に配置面xを向けるよう促す。そして、ダイバーP1,P2は、自身が携帯する位置検出装置100の表示部105を見ながら、配置面xが北向きになるように姿勢を調整し、これが完了したら操作部106によってその旨の操作をする。そして、位置検出装置100a,100bは両者の調整が完了したことを認識すると、第1実施形態と同じようにして音源Oの位置検出を行う。このようにすれば、ダイバーP1とP2とが或る程度離れていたとしても、配置面xを同一方位に向ける調整を行うことで、両者のマイクロホンアレイ108の配置面xを一直線上に並べる調整を行うことができる。
この構成によれば、ダイバーP1,P2は自身の装置のみを見ればよいから、両者の距離がある程度大きくなり、互いの姿勢などの様子が見づらくなっても、位置検出を行うための姿勢の調整を容易に行うことができる。また、ここでは、所定の方位を北向きとしていたが、ダイバー自身が決めてもよいし、位置検出装置が、現時点で自装置のマイクロホンアレイが向いている方位を方位検出手段によって特定し、さらにもう一方の位置検出装置の配置面xが向いている方向を取得して、両者の方位の中間の方位に配置面xを向かせるよう促してもよい。
(C−3)変形例3
上述した実施形態では、海中において船舶Sの位置を求める場合について説明したが、目的地点に音源があればその対象物は何でもよい。例えば、ダイバーが複数いる場合には、ダイバー自身が音源を携帯すれば、位置検出装置は、そのダイバーの位置を求めることもできる。このようにすれば、海中にいるダイバーがインストラクタの位置を把握する、ということにもこの位置検出装置を利用することができる。
また、海中に限らず、位置検出装置を陸上でも用いることもできる。例えば、ユーザが、いわゆるマナーモードに設定された携帯電話を紛失した場合には、電話を掛けてみても着信音が鳴らないため、ユーザがこれを見つけ出すことが容易でないことが多い。このような場合において、ユーザが携帯電話に電話を掛け、位置検出装置が携帯電話の振動により発せられる音を収音して、その位置を求めれば、その携帯電話を探索することができる。
ただし、陸上で使用する場合には、音波の伝搬速度が海中とは異なるので、CPU101は、音の伝搬速度を大気中における伝搬速度を採用して、各演算を行う必要がある。
上述した実施形態では、海中において船舶Sの位置を求める場合について説明したが、目的地点に音源があればその対象物は何でもよい。例えば、ダイバーが複数いる場合には、ダイバー自身が音源を携帯すれば、位置検出装置は、そのダイバーの位置を求めることもできる。このようにすれば、海中にいるダイバーがインストラクタの位置を把握する、ということにもこの位置検出装置を利用することができる。
また、海中に限らず、位置検出装置を陸上でも用いることもできる。例えば、ユーザが、いわゆるマナーモードに設定された携帯電話を紛失した場合には、電話を掛けてみても着信音が鳴らないため、ユーザがこれを見つけ出すことが容易でないことが多い。このような場合において、ユーザが携帯電話に電話を掛け、位置検出装置が携帯電話の振動により発せられる音を収音して、その位置を求めれば、その携帯電話を探索することができる。
ただし、陸上で使用する場合には、音波の伝搬速度が海中とは異なるので、CPU101は、音の伝搬速度を大気中における伝搬速度を採用して、各演算を行う必要がある。
また、位置検出装置を種々の環境で使用できるように、以下の構成を採ってもよい。
具体的には、記憶部104において複数の媒質の種類と、その媒質を伝搬する音の伝搬速度とを対応付けて記憶させておく。そして、CPU101は、自装置の周囲にある媒質の種類を特定し、その種類に対応付けて記憶部104に記憶されている伝搬速度を用いて、上記式(1)〜(4)の演算を行う。すなわち、CPU101は音波の伝搬速度と収音時期のずれとを乗算し、その乗算結果により音源Oとの距離を算出する。このようにすれば、位置検出装置の使用環境によらず、目的地点の位置を正確に特定することができる。
具体的には、記憶部104において複数の媒質の種類と、その媒質を伝搬する音の伝搬速度とを対応付けて記憶させておく。そして、CPU101は、自装置の周囲にある媒質の種類を特定し、その種類に対応付けて記憶部104に記憶されている伝搬速度を用いて、上記式(1)〜(4)の演算を行う。すなわち、CPU101は音波の伝搬速度と収音時期のずれとを乗算し、その乗算結果により音源Oとの距離を算出する。このようにすれば、位置検出装置の使用環境によらず、目的地点の位置を正確に特定することができる。
位置検出装置が周囲にある媒質の種類を特定する手段(媒質特定手段)として、ユーザ(ダイバー)が操作部106を操作して入力するようにしてもよいし、位置検出装置が媒質の種類を検出する媒質検出センサを備え、位置検出装置自体が特定するようにしてもよい。
この媒質検出センサには、例えば加速度センサを用いることができる。媒質の種類によってその粘性や動摩擦係数などの性質が異なるから、加速度センサを媒質中で自由落下させたときの加速度は、媒質固有の情報であるといえる。そこで、位置検出装置は、予めこの加速度と、媒質の種類と、その媒質中での音の伝搬速度との対応関係を、記憶部104に記憶しておく。そして、位置検出に先立って、ユーザが位置検出装置の周囲にある媒質の種類を設定するために、この位置検出装置を自由落下させる。そして、CPU101は加速度センサによって測定された加速度に基づいて、位置検出装置の周囲にある媒質の種類を特定し、記憶部104においてこの媒質の種類に対応付けられた音の伝搬速度を特定して、上記位置検出を行う。
この媒質検出センサには、例えば加速度センサを用いることができる。媒質の種類によってその粘性や動摩擦係数などの性質が異なるから、加速度センサを媒質中で自由落下させたときの加速度は、媒質固有の情報であるといえる。そこで、位置検出装置は、予めこの加速度と、媒質の種類と、その媒質中での音の伝搬速度との対応関係を、記憶部104に記憶しておく。そして、位置検出に先立って、ユーザが位置検出装置の周囲にある媒質の種類を設定するために、この位置検出装置を自由落下させる。そして、CPU101は加速度センサによって測定された加速度に基づいて、位置検出装置の周囲にある媒質の種類を特定し、記憶部104においてこの媒質の種類に対応付けられた音の伝搬速度を特定して、上記位置検出を行う。
また、音の伝搬速度は温度によって変化するので、位置検出装置は温度に基づいて、音の伝搬速度を特定するようにしてもよい。この構成では、温度センサが内蔵された位置検出装置は、温度と、その温度での音の伝搬速度を対応付けて記憶部104に記憶させておく。そして、位置検出に先立って又は定期的に、CPU101は自装置に内蔵された温度センサによって温度検出を行う。次いで、CPU101は、記憶部104において温度センサによって検出した温度に対応付けられた音の伝搬速度を用いて、上記位置検出に係る演算を行う。また、CPU101は、或る温度での伝搬速度を、温度に応じた補正量で補正するようにしてもよい。
また、記憶部104に、媒質の種類と、その媒質を伝搬する音の伝搬速度との対応関係を記憶させておくことに代えて、位置検出装置の周囲の媒質の種類毎に、収音時期のずれと、音の到来方向を示す角度とを対応付けて記憶させておいてもよい。すなわち、CPU101は、媒質の種類毎に、収音時期のずれから音の到来方向を示す角度を予め計算しておき、それらを記憶部104に記憶しておく。この場合、CPU101は、媒質の種類を特定し、さらに収音時期のずれを求めると、この対応関係に基づいて、直ちに音の到来方向を特定することができる。
また、位置検出装置が媒質の種類を特定するための手法として、予め位置(少なくとも距離)が分かっている音源からの音を収音して、媒質の種類を特定する構成としてもよい。この態様において、音源から音が発せられる時刻を予め決めておき、位置検出装置はマイクロホンアレイによって、この音源からの音を収音する。そして、位置検出装置は、この所定の時刻に発せられた音を収音した時刻と、既知であるこの音源との距離を用いれば、自装置の周囲にある媒質の種類を特定し、その媒質中における音の伝搬速度を求めることができる。
また、第1及び第2実施形態の位置検出装置に、地磁気センサを設けるようにしてもよい。位置検出装置が地磁気センサを内蔵していれば、地磁気センサは上記変形例2と同じ方位検出手段として機能するからである。これにより、CPU101は音源がある方位を検出することができる。これに加えて、以下のようにも利用することもできる。
位置検出装置は、GPS(Global Positioning System)を利用して自装置の所在地を測位する機能を有し、且つ記憶部104に各地域の地図を表す地図データを記憶しておく。そして、CPU101は音源の位置を求めると、地図データが表す地図上に、GPSによって測位したユーザ(ダイバー)の所在地と、求めた音源の位置とをマーキングする。続いて、位置検出装置は地磁気センサにより検出した方位に基づいて、ユーザ(及び位置検出装置)が向いている方位が常に上向きになるように、CPU101は地図を回転しながら地図を表示する(いわゆる、ヘッディングアップ機能を実現する)。このようにすれば、位置検出装置は、ユーザが向いている方向、すなわちユーザの進行方向を常に上向きにした地図を表示するから、ユーザはさらに簡単に音源との位置関係を把握することができるようになる。
位置検出装置は、GPS(Global Positioning System)を利用して自装置の所在地を測位する機能を有し、且つ記憶部104に各地域の地図を表す地図データを記憶しておく。そして、CPU101は音源の位置を求めると、地図データが表す地図上に、GPSによって測位したユーザ(ダイバー)の所在地と、求めた音源の位置とをマーキングする。続いて、位置検出装置は地磁気センサにより検出した方位に基づいて、ユーザ(及び位置検出装置)が向いている方位が常に上向きになるように、CPU101は地図を回転しながら地図を表示する(いわゆる、ヘッディングアップ機能を実現する)。このようにすれば、位置検出装置は、ユーザが向いている方向、すなわちユーザの進行方向を常に上向きにした地図を表示するから、ユーザはさらに簡単に音源との位置関係を把握することができるようになる。
(C−4)変形例4
また、上述した第1及び第2実施形態では、位置検出装置は、マイクロホンアレイがそれぞれ3個のマイクロホンを備える場合について説明したが、少なくとも2以上を備えていれば、収音時期のずれを利用して音の到来方向を特定し、音源Oまでの距離を算出することができるから、この数は複数であればいくつであってもよい。
また、上述した第1及び第2実施形態では、位置検出装置は、マイクロホンアレイがそれぞれ3個のマイクロホンを備える場合について説明したが、少なくとも2以上を備えていれば、収音時期のずれを利用して音の到来方向を特定し、音源Oまでの距離を算出することができるから、この数は複数であればいくつであってもよい。
(C−5)変形例5
また、上述した第1実施形態では、位置検出装置100a,100bが連携して位置検出を行い、第2実施形態では1つの位置検出装置200のみで位置検出を行っていた。これに対し、位置検出装置200がどちらの方法でも位置検出を行えるようにしてもよい。例えば、位置検出装置が2種類の動作モードで動作し、「連携モード」では2つの位置検出装置が連携して位置検出を行い、「単独モード」では自装置のみで位置検出を行う。このようにすれば、音源までの距離が小さいことをダイバーが分かっている場合には、ユーザは位置検出装置を単独モードに設定する。これにより、位置検出装置は、近距離にある音源の位置を迅速に検出する。一方、音源までの距離が大きいことが分かっていれば、ユーザは位置検出装置を連携モードに設定する。これにより、位置検出装置は、遠距離にある音源の位置検出の精度を高めることができる。
また、第2実施形態の位置検出装置200では、音源Oまでの距離があまりに大きいと、その検出精度が低下してしまうことがある。そこで、位置検出装置200は音の到来方向のみを特定する機会を設けるようにしてもよい。この場合、ユーザによって距離検出を行うか否かが切り替えられてもよいし、位置検出装置が検出した距離が閾値以上であれば、その信頼性が低い虞があるとして、これを表示しないようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態では、位置検出装置100a,100bが連携して位置検出を行い、第2実施形態では1つの位置検出装置200のみで位置検出を行っていた。これに対し、位置検出装置200がどちらの方法でも位置検出を行えるようにしてもよい。例えば、位置検出装置が2種類の動作モードで動作し、「連携モード」では2つの位置検出装置が連携して位置検出を行い、「単独モード」では自装置のみで位置検出を行う。このようにすれば、音源までの距離が小さいことをダイバーが分かっている場合には、ユーザは位置検出装置を単独モードに設定する。これにより、位置検出装置は、近距離にある音源の位置を迅速に検出する。一方、音源までの距離が大きいことが分かっていれば、ユーザは位置検出装置を連携モードに設定する。これにより、位置検出装置は、遠距離にある音源の位置検出の精度を高めることができる。
また、第2実施形態の位置検出装置200では、音源Oまでの距離があまりに大きいと、その検出精度が低下してしまうことがある。そこで、位置検出装置200は音の到来方向のみを特定する機会を設けるようにしてもよい。この場合、ユーザによって距離検出を行うか否かが切り替えられてもよいし、位置検出装置が検出した距離が閾値以上であれば、その信頼性が低い虞があるとして、これを表示しないようにしてもよい。
(C−6)変形例6
上述した第1実施形態では、位置検出装置100は、距離検出センサ110として超音波センサを用いて装置間距離を求めていたが、これ以外の手法によって装置間距離を検出してもよい。例えば光電センサを用いることもできる。また、その検出精度に信頼性があれば、位置検出装置100はGPSを利用して自装置の位置を測位して、位置検出装置100a,100bの位置関係から装置間距離を求めてもよいし、水深計測装置を用いて深さ方向の距離を求めるようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態において、位置検出のきっかけとなった位置検出装置100aのみが船舶Sの位置を特定して表示してもよい。この場合、位置検出装置100bは音源Oの方向を特定して、これを位置検出装置100aに通知するだけでよい。
上述した第1実施形態では、位置検出装置100は、距離検出センサ110として超音波センサを用いて装置間距離を求めていたが、これ以外の手法によって装置間距離を検出してもよい。例えば光電センサを用いることもできる。また、その検出精度に信頼性があれば、位置検出装置100はGPSを利用して自装置の位置を測位して、位置検出装置100a,100bの位置関係から装置間距離を求めてもよいし、水深計測装置を用いて深さ方向の距離を求めるようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態において、位置検出のきっかけとなった位置検出装置100aのみが船舶Sの位置を特定して表示してもよい。この場合、位置検出装置100bは音源Oの方向を特定して、これを位置検出装置100aに通知するだけでよい。
(C−7)変形例7
上述した上述した第1及び第2実施形態の位置検出装置において、ユーザによって位置検出を行う旨が指示されたときに限らず、電源がONされてから連続して位置検出を行うようにしてもよいし、例えば5秒毎等のように所定時間が経過するたびに行ってもよい。また、位置検出装置はそれ単体の装置でなく、例えばダイバーズウォッチやダイビングコンピュータ或いは携帯電話等の種々の電子機器等に内蔵されてもよい。また、位置検出装置が検出した距離情報及び方向情報の出力の態様は、表示出力のみに限らず、例えば記憶部104に出力して蓄積していくようにしてもよい。このようにすれば、ダイバーは自身から見た船舶Sの位置の変化を逐一確認することができる。これにより、例えば、知らぬ間に船舶Sから遠ざかっていても、ダイバーはこれをいち早く知ることができる。
上述した上述した第1及び第2実施形態の位置検出装置において、ユーザによって位置検出を行う旨が指示されたときに限らず、電源がONされてから連続して位置検出を行うようにしてもよいし、例えば5秒毎等のように所定時間が経過するたびに行ってもよい。また、位置検出装置はそれ単体の装置でなく、例えばダイバーズウォッチやダイビングコンピュータ或いは携帯電話等の種々の電子機器等に内蔵されてもよい。また、位置検出装置が検出した距離情報及び方向情報の出力の態様は、表示出力のみに限らず、例えば記憶部104に出力して蓄積していくようにしてもよい。このようにすれば、ダイバーは自身から見た船舶Sの位置の変化を逐一確認することができる。これにより、例えば、知らぬ間に船舶Sから遠ざかっていても、ダイバーはこれをいち早く知ることができる。
また、位置検出装置は、所定の周波数の音のみに基づいて位置検出を行うようにしてもよい。例えば、船舶Sから到来する音波の周波数が決まっている場合には、それ以外の周波数の音が位置検出装置に到来しても、これは船舶Sからのものではない。しかしながら、位置検出装置が、到来する音に基づいて目的地点の位置を求めるだけでは、誤って別の音源の位置を求めてしまう虞がある。そこで、音源Oが周波数fの音波を発し続ける場合に、位置検出装置はこの周波数fを通過帯域に含むフィルタを備えるようにする。そして、CPU101は、このフィルタでフィルタリングした音に基づいて、実施形態と同じようにして音源Sの位置を求める。このようにすれば、位置検出装置は、別の音源の位置を求めることなく、正確に目的地点の位置を求めることができるようになる。
100,100a,100b,200…位置検出装置、101…CPU、102…ROM、103…RAM、104…記憶部、105…表示部、106…操作部、106a…操作ボタン、107…信号処理部、108,208…マイクロホンアレイ、208−1…第1マイクロホンアレイ、208−2…第2マイクロホンアレイ、1081,1082,1083,1084,1085,1086…マイクロホン、109…通信部、110…距離検出センサ。
Claims (6)
- 第1の位置検出装置と、第2の位置検出装置とを備え、
前記第1の位置検出装置は、
所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第1の収音手段群と、
前記第1の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第1の方向を特定する第1の方向特定手段と、
前記第1の方向特定手段によって特定された方向を前記第2の位置検出装置に通知する通知手段と
を備え、
前記第2の位置検出装置は、
前記第1の収音手段群から所定の距離だけ離れた位置において所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第2の収音手段群と、
前記第2の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第2の方向を特定する第2の方向特定手段と、
前記第1の位置検出装置の前記通知手段によって通知された第1の方向を取得する第1の方向取得手段と、
前記第1の収音手段群と第2の収音手段群との間の距離を検出する距離検出手段と、
前記第2の方向特定手段によって特定された第2の方向と、前記第1の方向取得手段によって取得された第1の方向と、前記距離検出手段によって検出された前記距離とに基づいて、前記第2の収音手段群の配置面から前記音源までの距離を算出する距離算出手段と、
前記第2の方向に基づいて特定される、前記音が到来した方向を表す方向情報、及び前記距離算出手段によって算出された前記音源までの距離を表す距離情報を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする位置検出システム。 - 前記第1及び第2の位置検出装置は、
自装置の周囲にある媒質の種類を特定する媒質特定手段を備え、
前記第1の方向特定手段は、前記媒質特定手段によって特定された媒質の種類と前記収音時期のずれとを用いて前記第1の方向を特定し、
前記第2の方向特定手段は、前記媒質特定手段によって特定された媒質の種類と前記収音時期のずれとを用いて前記第2の方向を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出システム。 - 所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第1の収音手段群と、
前記第1の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第1の方向を特定する方向特定手段と、
前記第1の収音手段群から離れた位置において所定の面に並べて配置された複数の前記収音手段からなる第2の収音手段群による収音時期のずれを用いて前記音が到来した方向として特定された第2の方向を、外部装置から取得する方向取得手段と、
前記第1の収音手段群と第2の収音手段群との間の距離を検出する距離検出手段と、
前記方向特定手段によって特定された第1の方向と、前記方向取得手段によって特定された第2の方向と、前記距離検出手段によって検出された前記距離とに基づいて、前記第1の収音手段群の配置面から前記音源までの距離を算出する距離算出手段と、
前記第1の方向に基づいて特定される、前記音が到来した方向を表す方向情報、及び前記距離算出手段によって算出された前記音源までの距離を表す距離情報を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする位置検出装置。 - 方位を検出する方位検出手段を備え、
前記出力手段は、前記方位検出手段によって検出される方位によって表される前記方向情報を出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の位置検出装置。 - 自装置の周囲にある媒質の種類を特定する媒質特定手段を備え、
前記方向特定手段は、前記媒質特定手段によって特定された媒質の種類と、前記収音時期のずれとを用いて前記第1の方向を特定する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の位置検出装置。 - 所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第1の収音手段群と、
前記第1の収音手段群から所定の距離だけ離れた位置において所定の面に並べて配置された複数の収音手段を含み、音源から発せられた音を収音する第2の収音手段群と、
前記第1の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第1の方向を特定し、前記第2の収音手段群に含まれる各々の前記収音手段が前記収音を行う際の収音時期のずれを用いて、当該音が到来した第2の方向を特定する方向特定手段と、
前記方向特定手段によって特定された第1の方向及び第2の方向と、前記第1の収音手段群及び第2の収音手段群の間の距離とに基づいて、前記第1の収音手段群及び第2の収音手段群に含まれる前記収音手段の配置面から前記音源までの距離を算出する距離算出手段と、
前記第1の方向及び前記第2の方向に基づいて特定される、前記音が到来した方向を表す方向情報、及び前記距離算出手段によって算出された前記音源までの距離を表す距離情報を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする位置検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008087130A JP2009243894A (ja) | 2008-03-28 | 2008-03-28 | 位置検出システム及び位置検出装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009243894A true JP2009243894A (ja) | 2009-10-22 |
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ID=41305985
Family Applications (1)
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JP2008087130A Pending JP2009243894A (ja) | 2008-03-28 | 2008-03-28 | 位置検出システム及び位置検出装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2008
- 2008-03-28 JP JP2008087130A patent/JP2009243894A/ja active Pending
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