JP2009243571A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二つの円錐部材で環状の伝達部材を狭圧しながら動力を伝達する変速機において狭圧力をより高い精度で調節できるようにする。
【解決手段】インプットシャフト32に接続されたインプットコーン34とアウトプットシャフト38に接続されたアウトプットコーン36とを互いに逆向きに平行に配置し狭圧力調節機構50によりアウトプットシャフト38に作用するトルクにより両コーンでリング60を狭圧する変速機において、狭圧力調節機構50によりリング60に作用する狭圧力に対する予圧を設定するためのシム70をアウトプットシャフト38に設ける。これにより、動力伝達装置20を構成する部材に製造公差や組み付け誤差が生じるものとしても、高さの異なる複数のシムから適宜選択するだけで、リング60に作用させる予圧を適正化することができる。この結果、リング60に作用させる狭圧力の精度を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力伝達装置に関し、詳しくは、入力軸と該入力軸に平行に配置された出力軸とを有し、該入力軸に入力された動力を無段階に変速して該出力軸に出力する無段変速機を備える動力伝達装置に関する。
従来、この種の変速機装置としては、入力軸に接続された円錐部材と出力軸に接続された円錐部材とを互いに逆方向に平行に配置し、円錐部材にリングを挿入してこのリングを二つの円錐部材で狭圧して構成された無段変速機を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、リングを軸方向に移動させることにより変速比の変更を伴って入力軸に入力された動力をリングを介して出力軸に出力している。
特表2006−501425号公報
上述したタイプの動力伝達装置では、二つの円錐部材でリングを狭圧しながら動力を伝達するから、トラクション性能を確保するためにリングの狭圧力を調節するための狭圧力調節機構が用いられる。この場合、部材の製造公差や組み付け誤差などを考えると、狭圧力調節機構によりリングに作用する狭圧力は装置毎にバラツキが生じるから、リングの狭圧力をより高い精度で調節するための手法が求められている。
本発明の動力伝達装置は、二つの円錐部材で環状の伝達部材を狭圧する際の狭圧力をより高い精度で調節できるようにすることを主目的とする。
本発明の動力伝達装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力伝達装置は、
入力軸と該入力軸に平行に配置された出力軸とを有し、該入力軸に入力された動力を無段階に変速して該出力軸に出力する無段変速機を備える動力伝達装置であって、
前記入力軸と前記出力軸とにそれぞれ接続され、互いに逆向きに配置された二つの円錐部材と、
前記二つの円錐部材に狭圧され、該二つの円錐部材間で動力の伝達を行なう環状の伝達部材と、
前記伝達部材をスライドすることにより変速比を変更可能なスライド手段と、
前記二つの円錐部材のうちの一方に取り付けられ、機械的な機構により前記伝達部材に作用する狭圧力を調節する狭圧力調節手段と、
前記狭圧力調節手段により前記伝達部材に作用する狭圧力に対して予圧を設定するための予圧設定手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力伝達装置では、入力軸と出力軸とにそれぞれ接続され互いに逆向きに配置された二つの円錐部材と、この二つの円錐部材に狭圧され二つの円錐部材間で動力の伝達を行なう環状の伝達部材と、伝達部材をスライドすることにより変速比を変更可能なスライド手段と、二つの円錐部材のうちの一方に取り付けられ機械的な機構により伝達部材に作用する狭圧力を調節する狭圧力調節手段とにより無段変速機を構成し、狭圧力調節手段により伝達部材に作用する狭圧力に対して予圧を設定するための予圧設定手段を設ける。したがって、部材に製造公差や組み付け誤差が生じるものとしても、予圧設定手段を調整するだけで、伝達部材の狭圧力を高い精度で調節することができる。ここで、「予圧設定手段」は、シムであるものとすることもできる。
こうした本発明の動力伝達装置において、前記二つの円錐部材のうち前記出力軸に接続された円錐部材は、該出力軸に対して軸方向の一方向の移動が許容されると共に他方向の移動が禁止されるよう形成されており、前記狭圧力調節手段は、前記出力軸に作用するトルクを軸方向に作用する力に変換することにより前記出力軸に接続された円錐部材を移動させて前記狭圧力を調節する手段であり、前記予圧設定手段は、前記出力軸に取り付けられてなるものとすることもできる。この態様の本発明の動力伝達装置において、軸方向の端部側でカバーにより蓋をして前記動力伝達装置を構成する部材を収容するケースを備え、前記出力軸は、前記カバーに外周が当接する軸受けにより回転自在に且つ軸方向に支持されており、前記予圧設定手段は、前記軸受けと前記カバーとの軸方向の間隔を設定する環状の部材であるものとすることもできる。こうすれば、サイズの異なる複数の予圧設定手段を交換しながら伝達部材に必要な予圧を設定する際にその交換作業を容易なものとすることができる。この結果、作業負担を低減させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての動力伝達装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の動力伝達装置20は、車両に搭載されたエンジン(図示せず)から発進装置(例えばトルクコンバータなど)を介して入力された動力を変速して左右の前輪に伝達可能なトランスアクスル装置として構成されており、図示するように、発進装置の出力軸22に接続され発進装置からの動力を正転と逆転との切替を伴って出力する前後進切換機構24と、前後進切換機構24に接続されたインプットシャフト32とこのインプットシャフト32に平行に配置されたアウトプットシャフト38とを有しインプットシャフト32に入力された動力を無段階に変速してアウトプットシャフト38に出力する無段変速機としてのCVT30と、CVT30のアウトプットシャフト38に減速ギヤ26を介して連結されると共に左右の前輪に連結されたデファレンシャルギヤ28とを備え、これらはトランスアクスルハウジング21aとコンバータハウジング21bとリアケース21cとからなるケース21に収容されている。なお、このケース21の内部には、前後進切換機構24とデファレンシャルギヤ28とが配置される空間とCVT30が配置される空間とを仕切る仕切プレート21dが設けられている。
前後進切換機構24は、ダブルピニオンの遊星歯車機構とブレーキB1およびクラッチC1とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構は、外歯歯車のサンギヤ24aと、このサンギヤ24aと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ24bと、サンギヤ24aに噛合する複数の第1ピニオンギヤおよびこの第1ピニオンギヤに噛合すると共にリングギヤ24bに噛合する複数の第2ピニオンギヤを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア24cとを備え、サンギヤ24aには出力軸22が、キャリア24cにはCVT30のインプットシャフト32が、各々連結されている。遊星歯車機構のリングギヤ24bは、ブレーキB1によりケース21に接続されており、ブレーキB1をオンオフすることにより、リングギヤ24bを自由に回転するものとしたり、その回転を禁止したりする。遊星歯車機構のサンギヤ24aとキャリア24cは、クラッチC1により接続されており、クラッチC1をオンオフすることにより、サンギヤ24aとキャリア24cとを連結したり切り離したりする。前後進切換機構24は、ブレーキB1をオフすると共にクラッチC1をオンすることにより出力軸22の回転をそのままCVT30のインプットシャフト32に伝達して車両を前進させたり、ブレーキB1をオンすると共にクラッチC1をオフすることにより出力軸22の回転を逆方向に変換してCVT30のインプットシャフト32に伝達して車両を後進させたりする。また、ブレーキB1をオフすると共にクラッチC1をオフすることにより出力軸22とCVT30のインプットシャフト32とを切り離すこともできる。なお、実施例では、前後進切換機構24をダブルピニオンの遊星歯車機構とブレーキB1とクラッチC1とにより構成するものとしたが、ダブルピニオンの遊星歯車機構に代えてシングルピニオンの遊星歯車機構により構成するものとしてもよいし、その他の構成とするものとしてもよい。
CVT30は、インプットシャフト32が一体的に形成された円錐形状のインプットコーン34と、インプットコーン34と略同一形状でインプットコーン34と逆向きとなるようアウトプットシャフト38に連結されたアウトプットコーン36と、インプットコーン34に挿入されてインプットコーン34とアウトプットコーン36とにより挟まれるよう配置されたリング60と、リング60を回転自在に支持しリング60をスライド可能なスライディングガイド(図示せず)と、インプットコーン34とアウトプットコーン36との間のリング60への狭圧力を調節する狭圧力調節機構50とを備え、スライディングガイドによりリング60をスライドさせることによりインプットシャフト32からの動力を無段階に変速してアウトプットシャフト36に出力する。図2に、CVT30の変速の様子を示す。図示するように、リング60を図中手前側にスライドさせることによりインプットコーン34からの動力を比較的小さな減速比をもって変速してアウトプットコーン36に伝達し、リング60を図中奥側にスライドさせることによりインプットコーン34からの動力を比較的大きな減速比をもって変速してアウトプットコーン36に伝達する。
インプットコーン34およびインプットシャフト32は、図1中右端では仕切プレート21dに取り付けられスラスト力を受けることができないが比較的大きなラジアル力を受けることができる円筒ころ軸受けとして形成された軸受け41により回転自在に支持されると共に左端ではトランスアクスルハウジング21aに取り付けられスラスト力を受けることができる円錐ころ軸受けとして形成された軸受け42により回転自在に支持されている。一方、アウトプットコーン36は、図1中右端では仕切プレート21dに取り付けられ円筒ころ軸受けとして形成された軸受け45により回転自在に支持されると共に左端ではトランスアクスルハウジング21aに取り付けられ円筒ころ軸受けとして形成された軸受け46により回転自在に支持されている。また、アウトプットコーン36に連結されたアウトプットシャフト38の図1中右端ではコンバータハウジング21bに取り付けられ円錐ころ軸受けとして形成された軸受け49により回転自在に支持されている。
アウトプットシャフト38の端部には、図1の拡大部分に示すように、小径の段差部38aが形成されており、この段差部38aに軸受け49が配置されている。この軸受け49は、外周面がコンバータハウジング21bの凹部の内周面に当接しており、軸受け49の軸方向の面は環状のシム70を介してコンバータハウジング21bと当接している。図3にシム70の外観斜視図を示す。シム70は、アウトプットシャフト38とコンバータハウジング21bとの軸方向の間隔を設定するために用いられる。このシム70を設ける理由については後述する。
仕切プレート21dには、インプットコーン34の軸受け41が配置された位置よりも内側(図1中左側)にオイルシール43が取り付けられると共にアウトプットコーン36の軸受け45が配置された位置よりも内側(図1中左側)にオイルシール47が取り付けられている。また、トランスアクスルハウジング21aには、インプットコーン34の軸受け42が配置された位置よりも内側(図1中右側)にオイルシール44が取り付けられると共にアウトプットコーン36の軸受け46が配置された位置の内側(図1中右側)にオイルシール48が取り付けられている。これにより、ケース21の内部空間を、トランスアクスルハウジング21aとリアカバー21cとにより形成される空間(第1の空間)と、トランスアクスルハウジング21aと仕切プレート21dとにより形成される空間(第2の空間)と、トランスアクスルハウジング21aとコンバータハウジング21bと仕切プレート21dとにより形成される空間(第3の空間)とに区画しており、第1の空間と第3の空間とには第1の空間に配置された軸受け42,46や第3の空間に配置された軸受け41,45,49や前後進切換機構24,デファレンシャルギヤ28などの機械部分を潤滑するための潤滑オイルが充填され、第2の空間に配置されたCVT30におけるトルクを伝達するためのトラクションオイルが充填されている。このトラクションオイルは、このCVT30がインプットコーン34およびアウトプットコーン36とリング60との間に形成される弾性流体潤滑状態の油膜の剪断力により動力を伝達する機構であることから、潤滑オイルに比して高い圧力粘度係数を有する特殊なオイルが用いられている。
スライディングガイドは、図示しないが、トランスアクスルハウジング21aに形成されたガイドレールに沿ってリング60を回転自在に支持しながらスライド可能に構成されている。上端部にガイドレールに沿ってスライド可能に取り付けられたスライダと、上端部と下端部にそれぞれリング60を回転自在に保持するための一対二組のローラとが形成されている。また、スライド機構としては、スライディングガイドの下端部にガイドレールに平行に形成された貫通孔に摺動可能に挿入されたロッドと、ロッドの先端に取り付けられ中央部にトランスアクスルハウジング21aに固定された回転軸が形成されると共に他端にU字形状のU字部が形成されたレバーと、回転軸に対して偏心した位置にレバーのU字部に挿入される凸部が取り付けられたモータとを備え、モータを回転駆動することによりロッドを上下に傾けてスライディングガイドをスライドさせる。即ち、モータが回転駆動されると、モータの回転軸に対して偏心した凸部によりレバーが回転軸を中心として揺動するため、これにより、レバーに連結されたロッドを上下方向に傾けて、リング60をスライドさせるのである。
狭圧力調節機構50は、アウトプットコーン36に内蔵されており、機械的な機構によりインプットコーン34とアウトプットコーン36とによりリング60に作用する狭圧力を調節する。図4は狭圧力調節機構50の構成の概略を示す構成図であり、図5は狭圧力調節機構50を部分的に拡大した部分拡大図である。狭圧力調節機構50は、図示するように、アウトプットシャフト38の先端部に形成されたスプラインにスプライン嵌合されアウトプットシャフト38に対して軸方向に移動不能に固定された固定部材52と、アウトプットコーン36の内周面に形成されたスプラインにスプライン嵌合されアウトプットシャフト38に対してアウトプットコーン36と共に軸方向に移動可能に形成された移動部材54と、固定部材52に形成された複数の半球状のボール受け52aと移動部材54に形成された複数の半球状のボール受け54aとの間に配置された複数のボール56と、固定部材52と移動部材54との間に設けられ固定部材52をバネ受けとして移動部材54を軸方向に付勢するバネ58と、アウトプットコーン36に取り付けられアウトプットコーン36をアウトプットシャフト38に対して軸方向に移動可能に支持する支持部材59と、を備え、アウトプットシャフト38に作用するトルクを軸方向の力に変換してアウトプットコーン36に作用させることによりリング60の狭圧力を調節する。図5に示すように、アウトプットシャフト38にトルクが作用していないときには、固定部材52のボール受け52aと移動部材54のボール受け54bとは丁度向かい合う位置にあり、移動部材54はボール56からの何らの力も受けないが(図5(a)参照)、アウトプットシャフト38にトルクが作用すると、固定部材52のボール受け52aと移動部材54のボール受け54aとの間にねじれが生じて固定部材52からの反力を用いてボール56で移動部材54を押す出す力が生じる(図5(b)参照)。前述したように、移動部材54にはアウトプットコーン36が取り付けられているから、移動部材54の移動に伴ってアウトプットコーン36も押し出されることになる。このとき、アウトプットコーン36を押し出す力はアウトプットシャフト38に作用するトルクが大きいほど大きくなり、これにより、リング60の狭圧力が調節される。
こうして構成された動力伝達装置20の組み付けは、まず、トランスアクスルハウジング21aにリアカバー21cを取り付け、トランスアクスルハウジング21aに軸受け42,46とオイルシール44,48とを順に取り付ける。続いて、インプットコーン34とアウトプットコーン36とを軸受け42,46とオイルシール44,48とを取り付けた部位に挿入し、インプットコーン34にリング60およびスライディングガイドを取り付ける。そして、トランスアクスルハウジング21aに仕切プレート21dを取り付けてCVT30として第2の空間に収容し、仕切プレート21dにオイルシール43を取り付けてインプットコーン34をシールして軸受け41を取り付け、仕切プレート21dにオイルシール47を取り付けてアウトプットシャフト38をシールして軸受け45を取り付ける。さらに、インプットコーン34のインプットシャフト32に前後進切換機構24を取り付け、デファレンシャルギヤ28を組み込み、軸受け49をアウトプットコーン36に接続されたアウトプットシャフト38の段差部38aに取り付けると共にシム70を取り付け、トランスアクスルハウジング21aにコンバータハウジング21bを取り付けることにより完成する。こうしてシム70を配置することにより、アウトプットシャフト38はシム70の高さ分だけ図1中左側に押し出され、このアウトプットシャフト38に接続されたアウトプットコーン36を押し出す。これにより、狭圧力調節機構50が作動していないときの予圧としてリング60に作用する。即ち、シム70により、狭圧力調節機構50によりリング60に作用する狭圧力に対する予圧を設定することができるのである。従って、動力伝達装置20を構成する部材に製造公差や組み付け誤差が生じるものとしても、高さの異なる複数のシムから適正なシムを適宜選択することにより、リング60に作用させる予圧を適正化し、リング60に作用させる狭圧力の精度を高めることができる。なお、シム70の選択は、例えば、アウトプットシャフト38に予め定めた荷重を加えてバネ58のストローク量を計測すると共に計測したストローク量が適正か否かを調べることにより行なうことができる。ストローク量を計測した結果、ストローク量が適正量に対して大きいときには現在組み付けているシムに対して高さの低いシムに組み付け直してストローク量を再度計測し、ストローク量が適正量に対して小さいときには現在組み付けているシムに対して高さの高いシムに組み付け直してストローク量を再度計測する。このとき、シム70を軸受け49とコンバータハウジング21bとの間に配置するようにしたから、高さの異なる複数のシムを交換しながら適正なシム70を選択する際のシムの交換作業を容易に行なうことができ、作業工数を少なくすることができる。
以上説明した実施例の動力伝達装置20によれば、狭圧力調節機構50によりリング60に作用する狭圧力に対する予圧を設定するためのシム70を設けたから、動力伝達装置20を構成する部材に製造公差や組み付け誤差が生じるものとしても、高さの異なる複数のシムから適宜選択するだけで、リング60に作用させる予圧を適正化することができる。この結果、リング60に作用させる狭圧力の精度を高めることができる。しかも、シム70をアウトプットシャフト38の端部に形成された段差部38aに取り付けられた軸受け49とコンバータハウジング21bとの間に設けたから、高さの異なる複数のシムを交換しながらリング60に必要な予圧を設定する際にその交換作業を容易に行なうことができ、作業工数を減らすことができる。
実施例の動力伝達装置20では、シム70を軸受け49とコンバータハウジング21bとの間に設けるものとしたが、アウトプットシャフト38の段差部38aと軸受け49との間に設けるものとしてもよいし、図6の変形例の動力伝達装置20Bに示すように、固定部材52とアウトプットシャフト38との間にシム70Bを設けるものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、また、狭圧力調節機構50としては、アウトプットシャフト38に取り付けられた固定部材52と、アウトプットコーン36に取り付けられた移動部材54と、固定部材52に形成された複数の半球状のボール受け52aと移動部材54に形成された複数の半球状のボール受け54aとの間に配置された複数のボール56とにより構成するものとしたが、アウトプットシャフト38に作用するトルクを軸方向の力に変換してアウトプットコーン36に作用させることができるものであれば、如何なる機構により構成するものとしても構わない。また、実施例の動力伝達装置20では、狭圧力調節機構50をアウトプットコーン36に内蔵するものとしたが、アウトプットコーン36に代えてインプットコーン34に内蔵するものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、インプットシャフト32とインプットコーン34とを一体的に形成するものとしたが、別体として形成するものとしてもよい。この場合、アウトプットコーン36に代えてインプットコーン34に対して狭圧力調節機構を設けるものとすれば、アウトプットシャフト38とアウトプットコーン36とを一体的に形成することも可能である。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としての動力伝達装置20の構成の概略を示す構成図である。 CVT30の変速の様子を示す説明図である。 シム70の外観を示す外観斜視図である。 狭圧力調節機構50の構成の概略を示す構成図である。 狭圧力調節機構50を部分的に拡大した部分拡大図である。 変形例の動力伝達装置20Bの構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,20B 動力伝達装置、21 ケース、21a トランスアクスルハウジング、21b コンバータハウジング、21c リアケース、21d 仕切プレート、22 出力軸、24 前後進切換機構、24a サンギヤ、24b リングギヤ、24c キャリア、26 減速ギヤ、28 デファレンシャルギヤ、30 CVT、32 インプットシャフト、34 インプットコーン、36 アウトプットコーン、38 アウトプットシャフト、41,42,45,46,49 軸受け、43,44,47,48 オイルシール、50 狭圧力調節機構、52 固定部材、52a,54a ボール受け、54 移動部材、56 ボール、58 バネ、59 支持部材、60 リング、70,70B シム。

Claims (4)

  1. 入力軸と該入力軸に平行に配置された出力軸とを有し、該入力軸に入力された動力を無段階に変速して該出力軸に出力する無段変速機を備える動力伝達装置であって、
    前記入力軸と前記出力軸とにそれぞれ接続され、互いに逆向きに配置された二つの円錐部材と、
    前記二つの円錐部材に狭圧され、該二つの円錐部材間で動力の伝達を行なう環状の伝達部材と、
    前記伝達部材をスライドすることにより変速比を変更可能なスライド手段と、
    前記二つの円錐部材のうちの一方に取り付けられ、機械的な機構により前記伝達部材に作用する狭圧力を調節する狭圧力調節手段と、
    前記狭圧力調節手段により前記伝達部材に作用する狭圧力に対して予圧を設定するための予圧設定手段と、
    を備える動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記二つの円錐部材のうち前記出力軸に接続された円錐部材は、該出力軸に対して軸方向の一方向の移動が許容されると共に他方向の移動が禁止されるよう形成されており、
    前記狭圧力調節手段は、前記出力軸に作用するトルクを軸方向に作用する力に変換することにより前記出力軸に接続された円錐部材を移動させて前記狭圧力を調節する手段であり、
    前記予圧設定手段は、前記出力軸に取り付けられてなる
    動力伝達装置。
  3. 請求項2記載の動力伝達装置であって、
    軸方向の端部側でカバーにより蓋をして前記動力伝達装置を構成する部材を収容するケースを備え、
    前記出力軸は、前記カバーに外周が当接する軸受けにより回転自在に且つ軸方向に支持されており、
    前記予圧設定手段は、前記軸受けと前記カバーとの軸方向の間隔を設定する環状の部材である
    動力伝達装置。
  4. 前記予圧設定手段は、シムである請求項1なしい3いずれか1項に記載の動力伝達装置。
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