JP2009241672A - 能動型騒音制御装置 - Google Patents

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【課題】衝撃等に反応した過剰制御によるスピーカからの異常音の発生を確実に抑制でき、車室内のより高い快適性を維持することができる能動型騒音制御装置を提供する。
【解決手段】マイクロフォン1で検知した騒音信号aの値が所定の閾値を超えた時の制御信号dの振幅と位相の変化を、衝撃音等の異常音と判定して抑制する異常入力検知部3cを設けたものであり、これにより騒音信号aで異常入力となっても、制御電流dへの影響を回避する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車などのエンジン駆動を有する車両において、エンジン回転に起因する車室内の騒音に対して、電気信号を用いて能動的に前記騒音を低減する能動型騒音制御装置に関するものである。
従来から、例えば自動車などのエンジン駆動を有する車両において、エンジン回転に起因する車室内の騒音に対して、電気信号を用いて能動的に低減するために、一般的に用いられている能動型騒音制御(ANC:Active Noise Control)装置は、制御対象の騒音信号を、これと同振幅で逆位相の制御信号を生成し互いに干渉・相殺させ、消音するものである。
以上のような従来の能動型騒音制御装置を以下に説明する。
図5は従来の能動型騒音制御装置の概略構成を示すブロック図、図6は従来の能動型騒音制御装置の要部である車室内のマイクロフォンの内部構造を示す側断面図、図7は従来の能動型騒音制御装置における異常入力を含むマイクロフォンの出力特性図、図8は従来の能動型騒音制御装置における制御信号の出力特性図である。図5において、1は自動車などの車室内の騒音を検知するために車室内に設置された騒音検知手段であるマイクロフォン、2はマイクロフォン1と同じ車室内に設置された騒音制御用手段であるスピーカ、3は能動型騒音制御装置である。
さらに、能動型騒音制御装置3は、図示していないがターゲットであるエンジン音の代用特性としてのエンジンの回転数をベースにした参照信号cを生成して出力する参照信号生成部6と、参照信号生成部6からの参照信号cに対して可変のフィルタ係数で信号処理して得られた制御信号dをスピーカ2に出力するフィルタ係数更新部3bと、参照信号生成部6からの参照信号cに対してスピーカ2とマイクロフォン1間の伝達特性によって補償した補償参照信号rを出力する補償参照信号生成部7と、マイクロフォン1からの騒音信号(後述するが、この騒音信号は車室内の騒音を消音するためのスピーカ2からの放音と車室内の他の音との合算されたものであり、ターゲットとした騒音の消し残りも含まれる)aおよび補償参照信号生成部7からの補償参照信号rに基づいて演算処理するアルゴリズム演算部3aとを備え、フィルタ係数更新部3bで、アルゴリズム演算部3aからの演算値bに基づいて更新したフィルタ係数を用いて参照信号cを信号処理し、得られた制御信号dに応じて、スピーカ2から放音することにより、騒音を低減するように制御するものである。
また、8はスピーカ2とマイクロフォン1間の伝達特性と同位相となるように、電気的に並列にアルゴリズム演算部3aとフィルタ係数更新部3b間に設けられた補償回路であり、伝達特性に合わせた固定値の補償係数αを備え、この補償係数αにより、制御信号dが前記の伝達特性に応じたものとなる補正値を、アルゴリズム演算部3aに送出するものである。
なお、マイクロフォン1は、図6に示すように、マイクロフォン本体1aを他の電子部品(図示せず)と共にマイクロフォン基板1bに装着し、さらに、ホーン1c、クッション1dのマイクロフォン音孔1eを介して、マイクロフォン本体1a上方の空間である車室内へと連続している。なお、1fはマイクロフォン1の外装用の金属薄板からなる筐体である。
以上のように構成された能動型騒音制御装置は、以下のように動作するものである。
(1)制御の対象とする騒音を車室内のエンジン騒音として捉へ、エンジン回転をエンジンパルスなどで検出する回転数検出部(図示せず)により検出して、参照信号cとしてフィルタ係数更新部3bに出力する。
(2)フィルタ係数更新部3bはこの参照信号cに基づいてフィルタ係数を更新して、車室内のエンジン騒音と同振幅・逆位相となるように、制御信号dを車室内のスピーカ2に出力する。(アルゴリズム演算部3との関係については後述する。)
(3)制御信号dによるスピーカ2の放音によって、車室内のエンジン騒音は低減される。
(4)低減された騒音をマイクロフォン1が騒音として検知し、騒音信号aとしてアルゴリズム演算部3aに入力(この騒音信号aには低減された車室内のエンジン騒音による信号(エラー信号)も含まれている)するとともに、参照信号cをスピーカ2とマイクロフォン1間の伝達特性によって補償した補償参照信号rもアルゴリズム演算部3aに入力する。
(5)アルゴリズム演算部3aは、補償参照信号rを加味してエラー信号を抽出し、これからエラー信号が0となるようにフィルタ係数更新部3bのフィルタ係数を更新する。この時、フィルタ係数更新部3bは参照信号cの情報も加味してフィルタ係数を更新し、制御信号dを車室内のスピーカ2に出力する。
(6)以上(4)から(6)のステップを繰り返すことで、常にエラー信号が0に収束するようにフィルタ係数を逐次更新し、エンジン騒音の低減を実現するものである。
なお、この従来技術および後述する本発明に係る実施の形態の説明においては、能動型騒音制御装置の制御信号dが直接スピーカ2に入力されて放音するものとして説明しているが、車載用の音響機器の増幅器を介してスピーカ2に入力される形態のものも含まれることは当然のことである。
また、補償回路8はマイクロフォン1とアルゴリズム演算部3a間の断線などの特別な障害に対応して制御信号dを抑制するためのものであるため、補償回路8を設けないものもある。
なお、本発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−027916号公報
しかしながら上記のような従来の能動型騒音制御装置3においては、エンジン騒音の低減効果を最も得るためには、マイクロフォン1は車室内の搭乗者の近く(望ましくは、搭乗者の耳位置付近の天井)に設置することになるが、この場合、マイクロフォン1の設置場所によっては、人や物などがマイクロフォン1に接触し、その際に発生する物理的な衝撃音をマイクロフォン1が検知して、騒音信号aとして出力される。
また、前述のような衝撃音でなくとも、搭載した荷物等によって、図7に示すように、マイクロフォン音孔1eが車輌走行時の振動等で一時的にまたは断続的に塞がれることで、マイクロフォン本体1a上方のホーン1cによって形成されていた空間1gが一時的または断続的に密閉空間となり、急激な圧力変動が生じる。この圧力変動が、マイクロフォン1によって音圧変動として検知され、騒音信号aとして出力される。
以上のような衝撃音やそれ以外の圧力変動などによって、図7のように、騒音信号aとして出力された場合にも、従来の能動型騒音制御装置3においては、図8のように、騒音として前述したステップによって制御信号dが出力され、スピーカ2から異常信号daとして放音(異常音の発生)される可能性があった。
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、従来の過剰制御によりスピーカから生じていた異常音の発生を確実に抑制することができ、車室内のより高い快適性を維持することができる能動型騒音制御装置を提供する。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1記載の能動型騒音制御装置は、エンジンの回転数から得られた参照信号に対して可変のフィルタ係数で信号処理して得られた制御信号を車室内のスピーカに出力するフィルタ係数更新部と、車室内の騒音を検知するマイクロフォンからの騒音信号および前記参照信号に対して前記スピーカと前記マイクロフォン間の伝達特性によって補償した補償参照信号に基づいて演算処理するアルゴリズム演算部とを備え、前記フィルタ係数更新部で、前記アルゴリズム演算部からの演算値に基づいて更新したフィルタ係数を用いて前記参照信号を信号処理し、得られた前記制御信号に応じて、前記スピーカから放音することにより、前記騒音を低減する能動型騒音制御装置であって、前記騒音信号の振幅および振幅変化率の値がそれらの閾値を超えたときに前記フィルタ係数更新部から出力される前記制御信号の変化を抑制するように、前記アルゴリズム演算部の演算処理を制御する異常入力検知部を設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載の能動型騒音制御装置は、請求項1に記載の能動型騒音制御装置であって、異常入力検知部は、前記騒音信号の振幅と振幅変化率を測定する測定部と、前記騒音信号の振幅と振幅変化率の各値をそれらの閾値と比較して前記騒音が前記エンジンの回転に起因する音以外の異常音であるか否かを判定する比較部と、前記騒音信号が前記異常音であると判定したときに前記フィルタ係数更新部からの前記制御信号の変化率を低下させるように前記アルゴリズム演算部の演算処理を制御する制御部とを設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載の能動型騒音制御装置は、請求項2に記載の能動型騒音制御装置であって、前記制御部は、前記制御信号の変化率を低下させるための前記アルゴリズム演算部の演算処理として、適応フィルタ係数の更新速度を制御するステップサイズパラメータμを変更することを特徴とする。
また、本発明の請求項4記載の能動型騒音制御装置は、請求項2に記載の能動型騒音制御装置であって、前記制御部は、前記制御信号の変化率を低下させるための前記アルゴリズム演算部の演算処理として、前記補償参照信号の振幅を変更することを特徴とする。
また、本発明の請求項5記載の能動型騒音制御装置は、請求項2に記載の能動型騒音制御装置であって、前記アルゴリズム演算部と前記フィルタ係数更新部との間に、前記スピーカと前記マイクロフォンの各信号がそれらの間の伝達特性に対して電気的に同位相で任意振幅となるように補償する補償回路を設け、前記制御部は、前記制御信号の変化率を低下させるための前記アルゴリズム演算部の演算処理として、前記任意振幅を増減させる前記補償回路の補償係数αを変化して、適応フィルタの制御信号に対する影響を低下させることを特徴とする。
本発明によれば、異常入力検知部によってマイクロフォンから出力される騒音信号における衝撃的な異常音を異常入力として検知し、その異常入力に対してはフィルタ係数更新部の出力である制御信号の振幅と位相の変化を抑制することができる。
その結果、従来の過剰制御によりスピーカから生じていた異常音の発生を確実に抑制することができ、車室内のより高い快適性を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態を示す能動型騒音制御装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、従来技術と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
図1は本実施の形態の能動型騒音制御装置の概略構成を示すブロック図である。図2は本実施の形態の能動型騒音制御装置における異常音検知の概略説明図である。図3は本実施の形態の能動型騒音制御装置における異常入力検知を行った場合の騒音検知用マイクロフォン出力信号e(n)の特性説明図である。図4は本実施の形態の能動型騒音制御装置における異常入力検知を行った場合の制御信号dの特性説明図である。
図1において、従来技術との相違点のみ説明すると、3Aは車室内用の能動型騒音制御装置であり、3cは騒音検知手段であるマイクロフォン1からの騒音信号aを入力とし、騒音信号aの振幅およびその振幅変化率の値が所定の閾値を超えたときにフィルタ係数更新部3bから出力される制御信号dの振幅と位相の変化を抑制するように、アルゴリズム演算部3aの演算処理を制御する異常入力検知部である。
即ち、異常入力検知部3cは、図2に示す如く、処理周期信号SS1を動作基準のクロックとして所定の時間間隔毎に、マイクロフォン出力信号e(n)において騒音信号aの振幅Vの測定値および測定時間tの振幅Vの変化率Vdを算出するために、騒音信号aを測定検知および算出する測定部としての検知・演算部(図示せず)と、マイクロフォン1への物理的な衝突等による異常音と判断される騒音信号aの振幅Vを所定の閾値V_thrと比較するとともに、振幅変化率Vdを所定の閾値Vd_thrと比較する比較部(図示せず)と、比較部によって騒音信号aが異常音と判定されたときに、アルゴリズム演算部3aに対して、フィルタ係数更新部3bからの制御信号dの低減(制御信号dの振幅と位相の変化を抑制)を命令する制御部(図示せず)より構成されている。
なお、12はアルゴリズム演算部3aの信号入力側とフィルタ係数更新部3bの信号出力側との間に設けられ、スピーカ2とマイクロフォン1間の伝達特性に対して同位相・任意振幅となるようにするための補償係数αを有する補償回路であり、従来技術で説明した補償回路8は、補償係数αとして、スピーカ2とマイクロフォン1間の伝達特性に対して同位相で振幅を固定した補償係数を用いていたが、本実施の形態の補償回路12においては、補償係数αとして、スピーカ2とマイクロフォン1間の伝達特性に対して同位相でかつ振幅を任意に増減させることのできる補償係数を備え、フィルタ係数更新部3bからの制御信号dが伝達特性に応じて適正なものとなるように、制御信号dに対して補償係数αにより補正した補正値をアルゴリズム演算部3aに送出するものである。通常状態では、制御信号dの補正値は、従来技術と同様に、スピーカ2とマイクロフォン1間の伝達特性に応じて固定されている。
次に、本実施の形態の能動型騒音制御装置の動作について説明する。
まず、マイクロフォン1は、車室内騒音及びスピーカ2から出力された制御音を騒音信号aとして、異常入力検知部3cおよびアルゴリズム演算部3bに出力し、従来技術で説明したように、フィルタ係数更新部3bから出力した制御信号dによりスピーカ2から放音して、車室内のエンジン騒音の低減を行なう。
このとき、異常入力検知部3cは、図2に示す騒音信号aに対して、
(1)検知・演算部により、所定の時間間隔毎に予め設定した測定時間tに変化した振幅を測定し、この振幅から所定の時間間隔毎の振幅変化率を算出し、
(2)検知・演算部が測定した振幅および算出した振幅変化率が、例えば振幅Vおよび振幅変化率Vdである場合に対して、比較部により、振幅Vを所定の閾値V_thrと比較するとともに振幅変化率Vdを所定の閾値Vd_thrと比較した結果、振幅Vが閾値V_thr以下でありかつ振幅変化率Vdが閾値Vd_thr以下である場合は、騒音信号aが異常でないと判定するが、例えば振幅V(n+A)および振幅変化率Vd(n+A)である場合に対して、比較部により、振幅V(n+A)を所定の閾値V_thrと比較するとともに振幅変化率Vd(n+A)を所定の閾値Vd_thrと比較した結果、振幅V(n+A)が閾値V_thrを超えかつ振幅変化率Vd(n+A)が閾値Vd_thrを超える場合は、異常でない通常状態の振幅Vおよび振幅変化率Vdに対して顕著な差があることから、騒音信号aが異常音であると判定し、
(3)この場合は、制御部からアルゴリズム演算部3aに対して、フィルタ係数更新部3bから出力する制御信号dの低減を命令する。
なお、制御信号dの低減は、制御部からの出力に基づいて、アルゴリズム演算部3aの適応フィルタ係数の更新速度を決定するステップサイズパラメータμの値を変更することで、フィルタ係数更新部3bの異常入力に対する反応(過剰制御)を抑制するものである。なおここで、騒音信号aが異常音による入力値でなくなった場合には、同時に制御部からの出力がなくなり、ステップサイズパラメータμの値は通常状態に復帰し、制御信号dは定常状態に戻る。
以上のように、本実施の形態においては、図3に示す騒音信号a(異常入力aAをもっている)は、前述のステップにより、図4に示すように制御信号dが騒音信号aに表れた異常入力の影響を抑制したものとなっている。
本実施の形態を関係式で示すと、制御信号d:y(n)、補償参照信号r:R(n)、アルゴリズム演算部3aの適応フィルタ係数:w(n)、騒音信号a:e(n)および異常入力検知部3cの制御部により制御されるアルゴリズム演算部3aの適応フィルタ係数の更新速度を制御するステップサイズパラメータ:μとしたとき、

w(n+1)=w(n)+2μe(n)R(n) ・・・(数1)
y(n)=w(n)R(n) ・・・(数2)

となる。
上記の(数1)および(数2)から、騒音信号aに異常入力が入ったときは、異常入力検知部3cを駆動させてステップサイズパラメータμを変更することにより、制御信号dの出力y(n)の異常入力による過剰な反応を抑制したことが上記式からも明らかである。
以上のように、本実施の形態では、異常入力検知部3cにより異常入力を検知した場合は、アルゴリズム演算部3aの適応フィルタ係数の更新速度を制御するステップサイズパラメータμを変更して、制御信号dの過剰反応を抑制しているが、異常入力検知部3cが異常入力を検知した場合に、制御部が制御信号dの過剰反応を抑制する手段は、前述のステップサイズパラメータμの変更のみにとどまらない。
この過剰反応を抑制する手段としてその展開例を以下に説明するが、本実施の形態も含め、単独で実施することも、併用することも可能である。
(展開例1)
本展開例1の能動型騒音制御装置は、特に図示しないが、図1に示す能動型騒音制御装置における異常入力検知部3cの制御部の出力を、アルゴリズム演算部3aではなく、参照信号生成部6によりエンジンパルスEP1から生成された参照信号cをベースに補償参照信号を生成する補償参照信号生成部7に入力して、補償参照信号rの振幅を変更してフィルタ係数更新部3bからの制御信号dの出力を抑制して低減するように、補償参照信号生成部7を制御するものである。
従って、補償参照信号生成部7とアルゴリズム演算部3aとの間に補償参照信号rの振幅を制御する手段を設けても良い。
これは、前述の(数1)および(数2)からも明らかなように、補償参照信号rの出力(振幅)を変更することで、フィルタ係数(w(n))を変更して制御信号dの出力を抑制するものである。
(展開例2)
本展開例2の能動型騒音制御装置は、特に図示しないが、図1に示す能動型騒音制御装置における異常入力検知部3cの制御部の出力を、アルゴリズム演算部3aではなく、振幅を任意変更可能とした補償回路12に入力するものであり、この補償回路12の補償係数αの値を制御するものである。この補償係数αの値を増加させることで、適応フィルタ係数に変更されたフィルタ係数更新部3bからの制御信号dに対する影響を低下させるものである。
従って、異常入力検知部3cが異常入力を検知した時、異常入力検知部3cの制御部からの出力を補償回路12に入力して補償係数αの値を増加させ、騒音信号aへの異常入力によるフィルタ係数更新部3bの過剰反応による制御信号dに対する影響を低下させて、騒音信号aの異常入力による制御信号dの過剰反応を抑制するものである。
以上のように、本実施の形態およびその各展開例における異常入力検知部3cは、検知・演算部で騒音信号aのサンプリングn回目とn+A回目の各タイミングにおいて変化した振幅を測定し、さらに振幅変化率Vdを算出し、比較部において、騒音信号aの振幅Vと所定の閾値V_thrを比較するとともに騒音信号aの振幅変化率Vdと所定の閾値Vd_thrを比較することにより、その比較結果から異常と判定されたときに、制御部により、結果として、前述の如く、制御信号dの過剰反応を抑制して、車室内のマイクロフォン1への接触等を騒音として検出したことに起因するスピーカ2からの異常な放音を抑制するものである。
なお、前述したが、実施の形態や展開例を単独で実施することも、併用することも可能である。
本発明の能動型騒音制御装置は、従来の過剰制御によりスピーカから生じていた異常音の発生を確実に抑制することができ、車室内のより高い快適性を維持することができるもので、例えば自動車などのエンジン駆動を有する車両において、車室内における騒音の低減技術に適用できる。
本発明の一実施の形態の能動型騒音制御装置の概略構成を示すブロック図 同実施の形態の能動型騒音制御装置における異常音検知の概略説明図 同実施の形態の能動型騒音制御装置における異常入力を含むマイクロフォンの出力特性図 同実施の形態の能動型騒音制御装置における制御信号の出力特性図 従来の能動型騒音制御装置の概略構成を示すブロック図 同従来例の能動型騒音制御装置の要部である車室内のマイクロフォンの内部構造を示す側断面図 同従来例の能動型騒音制御装置における異常入力を含むマイクロフォンの出力特性図 同従来例の能動型騒音制御装置における制御信号の出力特性図
符号の説明
1 マイクロフォン
2 スピーカ
3、3A 能動型騒音制御装置
3a アルゴリズム演算部
3b フィルタ係数更新部
3c 異常入力検知部
6 参照信号生成部
7 補償参照信号生成部
8、12 補償回路
a (マイクロフォン出力の)騒音信号(波形)
b 演算値
c 参照信号
d 制御信号
EP1 エンジンパルス信号
e マイクロフォン出力信号
r 補償参照信号
SS1 処理周期信号
V (騒音信号の)振幅
Vd (騒音信号の)振幅変化率

Claims (5)

  1. エンジンの回転数から得られた参照信号に対して可変のフィルタ係数で信号処理して得られた制御信号を車室内のスピーカに出力するフィルタ係数更新部と、
    車室内の騒音を検知するマイクロフォンからの騒音信号および前記参照信号に対して前記スピーカと前記マイクロフォン間の伝達特性によって補償した補償参照信号に基づいて演算処理するアルゴリズム演算部とを備え、
    前記フィルタ係数更新部で、前記アルゴリズム演算部からの演算値に基づいて更新したフィルタ係数を用いて前記参照信号を信号処理し、得られた前記制御信号に応じて、前記スピーカから放音することにより、前記騒音を低減する能動型騒音制御装置であって、
    前記騒音信号の振幅および振幅変化率の値がそれらの閾値を超えたときに前記フィルタ係数更新部から出力される前記制御信号の変化を抑制するように、前記アルゴリズム演算部の演算処理を制御する異常入力検知部を設けた
    ことを特徴とする能動型騒音制御装置。
  2. 前記異常入力検知部は、
    前記騒音信号の振幅と振幅変化率を測定する測定部と、
    前記騒音信号の振幅と振幅変化率の各値をそれらの閾値と比較して前記騒音が前記エンジンの回転に起因する音以外の異常音であるか否かを判定する比較部と、
    前記騒音信号が前記異常音であると判定したときに前記フィルタ係数更新部からの前記制御信号の変化率を低下させるように前記アルゴリズム演算部の演算処理を制御する制御部とを設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の能動型騒音制御装置。
  3. 前記制御部は、前記制御信号の変化率を低下させるための前記アルゴリズム演算部の演算処理として、適応フィルタ係数の更新速度を制御するステップサイズパラメータμを変更することを特徴とする請求項2に記載の能動型騒音制御装置。
  4. 前記制御部は、前記制御信号の変化率を低下させるための前記アルゴリズム演算部の演算処理として、前記補償参照信号の振幅を変更することを特徴とする請求項2に記載の能動型騒音制御装置。
  5. 前記アルゴリズム演算部と前記フィルタ係数更新部との間に、前記スピーカと前記マイクロフォンの各信号がそれらの間の伝達特性に対して電気的に同位相で任意振幅となるように補償する補償回路を設け、
    前記制御部は、前記制御信号の変化率を低下させるための前記アルゴリズム演算部の演算処理として、前記任意振幅を増減させる前記補償回路の補償係数αを変化して、適応フィルタの制御信号に対する影響を低下させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の能動型騒音制御装置。
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