JP2009241256A - ハードコートフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 液晶表示装置(LCD)などのような画像表示装置の表面に用いられる、例えば鉛筆硬度4H以上の表面硬度を有するハードコートフィルムについて、ハードコート層の硬化膜厚を少なくしても、フィルムの表面硬度を確保することができて、しかも耐擦傷性に優れるとともに、製造コストが安くつき、搬送性にも優れているハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】 ハードコートフィルムは、セルロースエステルフィルム基材の表面上に、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層が設けられ、結合用下地層の表面上に、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を樹脂全体量の10〜95重量%含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層形成用組成物層が設けられ、光重合開始剤による樹脂の硬化反応によりセルロースエステルフィルム基材とハードコート層とが一体に結合されている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ハードコートフィルムに関する。
近年のディスプレイ分野の発達は目覚しく、屋内・屋外問わずあらゆる場面で使用されてきている。単に静止画・動画を映し出すためのものだけはなく、タッチパネルに代表されるように、ユーザーがディスプレイの表示部に直接触れる機会が多くなってきており、昨今では表示画像の鮮明さだけではなく、環境に対する強度についての要求も声高になってきている。
具体的には、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)などのような様々な画像表示装置においては、その表面に用いられるハードコートフィルムには、高い物理強度(耐擦傷性など)が要求される。
このようなハードコートフィルムの表面硬度強化のために、その表面にハードコート層を形成することが広く行なわれている。
ところで、下記の特許文献1には、厚み:3〜50μmの1層または多層の緩衝層を設け、その上に3〜15μmのハードコート層を設けることで、割れや剥がれを防いだ高硬度ハードコートが得られることが記載されている。
また、下記の特許文献2には、透明プラスチック基材上に第1及び第2のハードコート層を設けることで、基材間の密着性やフィルム折曲げ時のクラック、フィルムのカールを防いだ高硬度ハードコートフィルムが得られることが記載されている。
特開平11−300873号公報 特開2000−71392号公報
しかしながら、上記の特許文献1では、緩衝層とハードコート層の硬化収縮率による差が生じてしまうために、密着不良が生じてしまったり、硬化膜屈折率の差により、ヘイズの上昇を引き起こすという問題があった。
また、上記の特許文献2では、層間の密着不良の問題や、高硬度化に伴い膜厚の増大が生じてしまい、コスト的なデメリットがあるという問題があった。
そして従来、例えば、鉛筆硬度4H以上の表面硬度を有するハードコートフィルムにおいては、フィルム表面硬度を確保するために、ハードコート層の硬化膜厚の厚いものであることが必要であり、これによって、ハードコートフィルムの製造コスト面や、搬送面において問題があった。
本発明の目的は、例えば、鉛筆硬度4H以上の表面硬度を有するハードコートフィルムについて、ハードコート層の硬化膜厚を少なくしても、フィルムの表面硬度を確保することができて、しかも耐擦傷性に優れるとともに、製造コストが安くつき、搬送性にも優れているハードコートフィルムを提供しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、請求項1のハードコートフィルムの発明は、セルロースエステルフィルム基材の表面上に、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層が設けられ、結合用下地層の表面上に、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を樹脂全体量の10〜95重量%含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層形成用組成物層が設けられ、光重合開始剤による樹脂の硬化反応によりセルロースエステルフィルム基材とハードコート層とが一体に結合されていることを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載のハードコートフィルムであって、ハードコート層の表面部における樹脂反応率を(A)とし、セルロースエステルフィルム基材と、これに光重合開始剤による硬化反応により結合されたハードコート層との界面部における樹脂反応率を(B)としたとき、表面部樹脂反応率(A)が60%以上であり、かつ表面部樹脂反応率(A)と界面部樹脂反応率(B)との関係が、下記式を満たすものであることを特徴としている。
表面部樹脂反応率(A)−界面部樹脂反応率(B)<30(%)
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のハードコートフィルムであって、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層の膜厚が、10〜5000nmであることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のハードコートフィルムであって、樹脂硬化後のハードコート層の膜厚が、5〜30μmであることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のハードコートフィルムであって、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層、及びハードコート層形成用組成物層が、グラビア法、マイクログラビア法、ダイコート法のうちのいずれかの方法により、それぞれ形成されたものであることを特徴としている。
請求項1のハードコートフィルムの発明は、セルロースエステルフィルム基材の表面上に、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層が設けられ、結合用下地層の表面上に、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を樹脂全体量の10〜95重量%含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層形成用組成物層が設けられ、光重合開始剤による樹脂の硬化反応によりセルロースエステルフィルム基材とハードコート層とが一体に結合されているもので、請求項1の発明によれば、例えば、鉛筆硬度4H以上の表面硬度を有するハードコートフィルムについて、ハードコート層の硬化膜厚を少なくしても、フィルムの表面硬度を確保することができて、しかも耐擦傷性に優れるとともに、製造コストが安くつき、搬送性にも優れているという効果を奏する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のハードコートフィルムであって、ハードコート層の表面部における樹脂反応率を(A)とし、セルロースエステルフィルム基材と、これに光重合開始剤による樹脂の硬化反応により結合されたハードコート層との界面部における樹脂反応率を(B)としたとき、表面部樹脂反応率(A)が60%以上であり、かつ表面部樹脂反応率(A)と界面部樹脂反応率(B)との関係が、下記式を満たすものであることを特徴としている。
表面部樹脂反応率(A)−界面部樹脂反応率(B)<30(%)
請求項2の発明によれば、ハードコート層の表面部とセルロースエステル基材近傍の樹脂反応率が近い値となり、略一定の反応率を得た硬化膜が得られる。このことにより、樹脂本来の硬度や密着性等の性能が確保されることになる。
従来のハードコートフィルムでは、表面側の反応率が高かったので、フィルムカールが大きく、搬送性の問題があったが、この点に関しても改善されるという効果を奏する。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のハードコートフィルムであって、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層の膜厚が、10〜5000nmであるもので、請求項3の発明によれば、上に塗布する塗液の溶剤により下地層が溶かされて界面が無くなることで、透過率の低下やヘイズの上昇を防げたり、スジや塗布ムラを低減出来るので歩留まりの改善という効果を奏する。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のハードコートフィルムであって、樹脂硬化後のハードコート層の膜厚が、5〜30μmであるもので、請求項4の発明によれば、通常よりも薄膜で、しかも4H以上の鉛筆硬度の出るハードコート層であるという効果を奏する。
なお、本発明の手法によれば、ある特定の硬度に対して2〜5μmは、ハードコート層の薄膜化が可能である。
請求項5の発明は、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のハードコートフィルムであって、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層、及びハードコート層形成用組成物層が、グラビア法、マイクログラビア法、ダイコート法のうちのいずれかの方法により、それぞれ形成されたもので、請求項5の発明によれば、薄膜で均一な膜形成が可能となり、歩留まりの改善となる効果を奏する。
つぎに、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明によるハードコートフィルムは、セルロースエステルフィルム基材の表面上に、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層が設けられ、結合用下地層の表面上に、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を樹脂全体量の10〜95重量%含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層形成用組成物層が設けられ、光重合開始剤による樹脂の硬化反応によりセルロースエステルフィルム基材とハードコート層とが一体に結合されている。
本発明のハードコートフィルムにおいて、ハードコート層の表面部における樹脂反応率を(A)とし、セルロースエステルフィルム基材と、これに光重合開始剤による樹脂の硬化反応により結合されたハードコート層との界面部における樹脂反応率を(B)としたとき、表面部樹脂反応率(A)が60%以上であり、かつ表面部樹脂反応率(A)と界面部樹脂反応率(B)との関係が、下記式を満たすものであることが好ましい。
表面部樹脂反応率(A)−界面部樹脂反応率(B)<30(%)
また、本発明のハードコートフィルムにおいて、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層の膜厚が、10〜5000nmであることが好ましい。
さらに、本発明のハードコートフィルムにおいて、樹脂硬化後のハードコート層の膜厚が、5〜30μmであることが好ましい。
本発明のハードコートフィルムにおいて、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層、及びハードコート層形成用組成物層が、グラビア法、マイクログラビア法、ダイコート法のうちのいずれかの方法により、それぞれ形成されたものであるが好ましい。
(透明フィルム基材)
本発明のハードコートフィルムに用いられる透明フィルム基材としては、製造が容易であること、活性線硬化型樹脂層との接着性が良好である、光学的に等方性である、光学的に透明であること等が好ましい要件として挙げられる。
また、本発明において、透明フィルム基材は、平面性の点から特に1.4〜4mのものが好ましい。
本発明でいう透明とは、可視光の透過率が60%以上であることを指し、好ましくは透過率が80%以上であり、特に好ましくは透過率が90%以上である。
上記の性質を有していれば、特に限定はないが、例えばセルロースエステル系ス系樹脂層である。
特に好ましくはトリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等を挙げることができる。このようなセルロースエステルフィルムでは、例えば、製品名・コニカミノルタタック−KC8UX2MW、KC4UX2MW、KC8UY、KC4UY、KC5UN、KC12UR、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5、KC4UEW、KC4FR−1、KC4FR−2(コニカミノルタオプト株式会社製)が、製造上、コスト面、透明性、等方性、接着性等の観点から好ましく用いられる。
これらのフィルムは、溶融流延製膜で製造されたフィルムであっても、溶液流延製膜で製造されたフィルムであってもよい。
本発明によるハードコートフィルムは、セルロースエステルフィルム基材の表面上に、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層が設けられ、結合用下地層の表面上に、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を樹脂全体量の10〜95重量%含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層形成用組成物層が設けられ、光重合開始剤による樹脂の硬化反応によりセルロースエステルフィルム基材とハードコート層とが一体に結合されているものである。
なお、この明細書において、(メタ)アクリレートは、メタクリレートまたはアクリレートを意味する。
本発明において使用する分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物としては、活性エネルギー線硬化型多官能(メタ)アクリレートであって、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ジシクロペンタニルジメチレンジアクリレート及び/または5−エチル−2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジンクジアクリレート、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキシド変性ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジアクリレート等のエポキシアクリレート、多価アルコールと多価カルボン酸及び/またはその無水物とアクリル酸とをエステル化することにより得られるポリエステルジアクリレート、多価アルコール、多価イソシアネート及び水酸基含有アクリレートを反応させることにより得られるウレタンジアクリレート等が挙げられる。好ましい具体例としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート等が挙げられる。これらの多官能(メタ)アクリレートは単独で用いてもまたは2種以上混合して用いてもよい。
本発明において、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層は、下記の光重合開始剤を主成分とするものであるが、結合用下地層には、透明フィルム基材やハードコート層との相容性および密着性との関係で、上記の(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物が含まれていることが好ましい。
ここで、結合用下地層用組成物には、光重合開始剤が、該組成物構成材料全体量の70〜93重量%、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物が、30〜7重量%の割合で含まれているのが、好ましい。さらに、光重合開始剤が、該組成物構成材料全体量の80〜90重量%、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物が、10〜20重量%の割合で含まれているのが、好ましい。
そして、上記の光重合開始剤を主成分とする結合用下地層の表面上に設けられる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層形成用組成物層は、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を、樹脂全体量の10〜95重量%、好ましくは30〜60重量%の割合で含有する。
ここで、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物の含有量が、樹脂全体量の10重量%未満であれば、樹脂が開始剤を保持できなくなり、フィルム搬送時に開始剤による異物が発生してしまうので、好ましくない。また、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物の含有量が、95重量%を超えると、開始剤が樹脂の硬化のみに使用されてしまい、界面の反応性向上に寄与しないので、好ましくない。
本発明において、セルロースエステルフィルム基材の表面上に設けられる結合用下地層を構成する光重合開始剤としては、例えば2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン(イルガキュア−907、日本チバガイギー株式会社製)や、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア−184、日本チバガイギー株式会社製)等を添加することにより、充分な硬化皮膜を得ることができる。その他、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4ージエチルチオキサンソン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、βークロールアンスラキノン等の光重合開始剤も使用できる。この場合、その配合割合を1〜10重量部とするのは、1重量部未満であると重合開始効果が得られず、また、10重量部を超えると黄変度が大きく黄色くなり、耐久性も低下してしまうからである。
なお、本発明においては、活性エネルギー線として、例えば紫外線を使用するのが好ましい。
本発明のハードコートフィルムにおいて、ハードコート層の表面部における樹脂反応率を(A)とし、セルロースエステルフィルム基材と、これに光重合開始剤による樹脂の硬化反応により結合されたハードコート層との界面部における樹脂反応率を(B)としたとき、表面部樹脂反応率(A)が60%以上であり、かつ表面部樹脂反応率(A)と界面部樹脂反応率(B)との関係が、下記式を満たすものであることが好ましい。
表面部樹脂反応率(A)−界面部樹脂反応率(B)<30(%)
その理由は、表面部の樹脂反応率と、セルロースエステルフィルム基材およびハードコート層界面の反応率との差が小さいことが特徴であるためである。
また、本発明のハードコートフィルムにおいて、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層の膜厚が10〜5000nm、好ましくは10〜100nmであることが好ましい。
ここで、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層の膜厚が10nm未満であれば、界面部の反応率向上に寄与しないので、好ましくない。また、結合用下地層の膜厚が5000nmを超えると、下地層が溶剤によっても残り、ヘイズの上昇や密着不良の原因となるので、好ましくない。
さらに、本発明のハードコートフィルムにおいて、樹脂硬化後のハードコート層の膜厚が、5〜30μm、好ましくは5〜15μmであることが好ましい。
ここで、樹脂硬化後のハードコート層の膜厚が5μm未満であれば、4H以上の鉛筆硬度が確保できないので、好ましくない。また、樹脂硬化後のハードコート層の膜厚が30μmを超えると、クラックの発生が生じてしまったり、コスト面でも好ましくない。
本発明のハードコートフィルムにおいて、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層、及びハードコート層形成用組成物層が、グラビア法、マイクログラビア法、ダイコート法のうちのいずれかの方法により形成されたものであることが、好ましい。
本発明においては、セルロースエステルフィルム基材の表面上に、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層、及びハードコート層形成用組成物層を、グラビア法、マイクログラビア法、ダイコート法のうちのいずれかの方法により、それぞれ塗工後、必要に応じ紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより、極めて短時間の内に硬化皮膜を形成でき、簡単に形成することができる。
なお、本発明によるハードコートフィルムにおいては、ハードコート層形成用樹脂組成物中に、さらにフィラーが含まれていることが好ましい。
ここで、フィラーとしては、シリカ(コロイド状シリカを含む)、シリコーンパウダー、マイカ、ガラスビーズ、アクリル系微粉末、中空粒子等のフィラーを挙げることができる。この場合、フィラーは、多官能アクリレート100重量部に対して、0.5〜50重量部が好ましい。これは、0.5重量部未満であると防眩性が得られず、50重量部を超えると皮膜強度が低下するからである。
また、本発明によるハードコートフィルムは、透明フィルム基材の片面に、ハードコート層が設けられ、同セルロースエステル樹脂フィルム基材の他面に、粘着剤層が設けられているのが、好ましい。
ハードコート層が形成された透明フィルム基材の裏面に粘着剤層を設けると、表示装置の表示ディスプレイ、建物や車両の窓ガラス、およびその他の透明性、耐擦傷性、防汚性、抗菌性、および防湿性を必要とする箇所に、簡単に貼り付けることができ、非常に便利である。
粘着剤としては、例えば天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーン樹脂系等が挙げられる。合成ゴム系の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、イソプレンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体等が挙げられる。アクリル樹脂系の具体例としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリル等の単独重合体若しくは共重合体等が挙げられる。ポリビニルエーテル樹脂系の具体例としては、ポリビニルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等が挙げられる。シリコーン樹脂系の具体例としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これら粘着剤は、1種単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
粘着剤には、さらに必要に応じて粘着付与剤、充填剤、軟化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、架橋剤等を配合することができる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。充填剤としては、亜鉛華、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。軟化剤としては、プロセスオイル、液状ゴム、可塑剤等が挙げられる。酸化防止剤としては、アニリド系、フェノール系、ホスファイト系、チオエステル系等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等が挙げられ、架橋剤としては、エポキシ系、イソシアナート系、金属キレート系等が挙げられる。粘着剤の厚さは通常5〜100μm、好ましくは10〜50μm程度とする。また、粘着剤面を保護するために、剥離シートを積層しておくことが好ましい。
(バックコート層)
本発明では、セルロースエステルフィルムなどの透明フィルム基材のハードコート層を設けた側と反対側の面にはバックコート層を設けることが好ましい。
バックコート層は、活性エネルギー線硬化樹脂層やその他の層を設けることで生じるカールを矯正するために設けられる。すなわち、バックコート層を設けた面を内側にして丸まろうとする性質を持たせることにより、カールの度合いをバランスさせることができる。なお、バックコート層は好ましくはブロッキング防止層を兼ねて塗設され、その場合、バックコート層用塗布組成物には、ブロッキング防止機能を持たせるために微粒子が添加されることが好ましい。
バックコート層に添加される微粒子としては無機化合物の例として、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、ITO、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。微粒子は珪素を含むものがヘイズが低くなる点で好ましく、特に二酸化珪素が好ましい。
これらの微粒子は、例えばアエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上、日本アエロジル株式会社製)、シーホスターKE−P10、同KE−P30、同KE−P50、同KE−P100、同KE−P150、同KE−P250(以上、日本触媒株式会社製)の商品名で市販されており、を使用することができる。これらの中でも、特に好ましいものとしては、シーホスターKE−P30、同KE−P50、同KE−P100が挙げられる。
酸化ジルコニウムの微粒子は、例えばアエロジルR976及びR811(以上、日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
ポリマーの微粒子の例として、シリコーン樹脂、フッ素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることができる。シリコーン樹脂微粒子が好ましく、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えばトスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上、東芝シリコーン株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
バックコート層に含まれる微粒子は、バインダーに対して0.1〜50重量%好ましくは0.1〜10重量%であることが好ましい。バックコート層を設けた場合のヘイズの増加は1%以下であることが好ましく0.5%以下であることが好ましく、特に0.0〜0.1%であることが好ましい。
バックコート層は、具体的にはセルロースエステルフィルムを溶解させる溶媒または膨潤させる溶媒を含む組成物を塗布することによって行なわれる。用いる溶媒としては、溶解させる溶媒及び/または膨潤させる溶媒の混合物の他さらに溶解させない溶媒を含む場合もあり、これらを透明フィルムのカール度合いや樹脂の種類によって適宜の割合で混合した組成物及び塗布量を用いて行なう。
カール防止機能を強めたい場合は、用いる溶媒組成を溶解させる溶媒及び/または膨潤させる溶媒の混合比率を大きくし、溶解させない溶媒の比率を小さくするのが効果的である。この混合比率は好ましくは(溶解させる溶媒及び/または膨潤させる溶媒):(溶解させない溶媒)=10:0〜1:9で用いられる。このような混合組成物に含まれる、透明フィルムを溶解または膨潤させる溶媒としては、例えばジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸メチル、酢酸エチル、トリクロロエチレン、メチレンクロライド、エチレンクロライド、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロホルム等がある。溶解させない溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブタノール、シクロヘキサノールまたは炭化水素類(トルエン、キシレン)等がある。
これらの塗布組成物をグラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、またはスプレー塗布、インクジェット塗布等を用いて透明フィルムの表面にウェット膜厚1〜100μmで塗布するのが好ましいが、特に5〜30μmであることが好ましい。
バックコート層のバインダーとして用いられる樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、部分加水分解した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体または共重合体、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(好ましくはアセチル基置換度1.2〜2.3、プロピオニル基置換度0.1〜1.0)、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートブチレート樹脂等のセルロース誘導体、マレイン酸及び/またはアクリル酸の共重合体、アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。例えばアクリル樹脂としては、アクリペットMD、VH、MF、V(三菱レーヨン株式会社製)、ハイパールM−4003、M−4005、M−4006、M−4202、M−5000、M−5001、M−4501(根上工業株式会社製)、ダイヤナールBR−50、BR−52、BR−53、BR−60、BR−64、BR−73、BR−75、BR−77、BR−79、BR−80、BR−82、BR−83、BR−85、BR−87、BR−88、BR−90、BR−93、BR−95、BR−100、BR−101、BR−102、BR−105、BR−106、BR−107、BR−108、BR−112、BR−113、BR−115、BR−116、BR−117、BR−118等(三菱レーヨン株式会社製)のアクリル及びメタクリル系モノマーを原料として製造した各種ホモポリマー並びにコポリマー等が市販されており、この中から好ましいモノを適宜選択することもできる。
特に好ましくはジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートのようなセルロース系樹脂層である。
バックコート層を塗設する順番はセルロースエステルフィルムの活性エネルギー線硬化樹脂層を塗設する前でも後でも構わないが、バックコート層がブロッキング防止層を兼ねる場合は先に塗設することが望ましい。または2回以上に分けてバックコート層を塗布することもできる。
(偏光板)
つぎに、本発明のハードコートフィルムを用いた偏光板について述べる。
偏光板は一般的な方法で作製することができる。本発明のハードコートフィルムの裏面側をアルカリ鹸化処理し、処理した該フィルムを、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。もう一方の面にも該フィルムを用いても、別の偏光板保護フィルムを用いてもよい。本発明のハードコートフィルムに対して、もう一方の面に用いられる偏光板保護フィルムは面内方向リタデーション(Ro)が590nmで、20〜70nm、厚み方向リタデーション(Rt)が100〜400nmの位相差を有する光学補償フィルム(位相差フィルム)であることが好ましい。これらは、例えば特開2002−71957号公報、特願2002−155395号公報記載の方法で作製することができる。また、さらにディスコチック液晶等の液晶化合物を配向させて形成した光学異方層を有している光学補償フィルムを兼ねる偏光板保護フィルムを用いることが好ましい。例えば特開2003−98348号公報記載の方法で、光学異方性層を形成することができる。あるいは面内方向リタデーション(Ro)が590nmで0〜5nm、厚み方向リタデーション(Rt)が−20〜+20nmの無配向フィルムも好ましく用いられ、平面性に優れ、安定した視野角拡大効果を有する偏光板を得ることができる。
裏面側に用いられる偏光板保護フィルムとしては、市販のセルロースエステルフィルムとして、KC8UX2MW、KC4UX、KC5UX、KC4UY、KC8UY、KC12UR、KC4UEW、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5、KC4FR−1、KC4FR−2(コニカミノルタオプト株式会社製)等が好ましく用いられる。
偏光板の主たる構成要素である偏光膜とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがあるがこれのみに限定されるものではない。偏光膜は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行なったものが用いられている。偏光膜の膜厚は5〜30μm、好ましくは8〜15μmの偏光膜が好ましく用いられる。該偏光膜の面上に、本発明のハードコートフィルムの片面を貼り合わせて偏光板を形成する。好ましくは完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせる。
(画像表示装置)
本発明のハードコートフィルムを用いた偏光板を画像表示装置の鑑賞面側に組み込むことによって、種々の視認性に優れた画像表示装置を作製することができる。本発明のハードコートフィルムは反射型、透過型、半透過型LCDまたはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDで好ましく用いられる。また、平面性に優れ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパー等の各種表示装置にも好ましく用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
本発明によるハードコートフィルムを作製した。
透明フィルム基材として、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムを用いた。
まず、光重合開始剤(商品名イルガキュアー184、チバ・ジャパン株式会社製)50重量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名ライトアクリレートDPE−6A、共栄社化学株式会社製)50重量部を、MEK/MIBK=30/70の混合溶媒により希釈して、固形分10重量%の光重合開始剤溶液を調製し、この溶液を、上記透明フィルム基材の片面にグラビアコーティング法により、WET膜厚1000nm(乾燥後のDRY膜厚100nm)になるように塗布し、乾燥させた後、高圧水銀により100mJ/cm の紫外線を照射させて、硬化させ、結合用下地層を設けた。
(ハードコート塗布組成物)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 100重量部
(商品名ライトアクリレートDPE−6A、共栄社化学株式会社製)
光重合開始剤 5重量部
(商品名イルガキュアー184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
上記組成物に、メチルエチルケトン(MEK)/MIBK=50/50の混合溶媒を添加して、固形分50重量%とし、ハードコート層形成用樹脂組成物を得た。
つぎに、上記透明フィルム基材の結合用下地層の表面に、攪拌したハードコート層形成用樹脂組成物の混合溶液を、グラビアコーティング法により、WET膜厚18μm(乾燥後のDRY膜厚9μm)になるように塗布し、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJ/cm の紫外線を照射させて、ハードコートフィルムを得た。
実施例2
本発明によるハードコートフィルムを作製した。
透明フィルム基材として、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムを用いた。
まず、光重合開始剤(商品名イルガキュアー184、チバ・ジャパン株式会社製)50重量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名ライトアクリレートDPE−6A、共栄社化学株式会社製)50重量部を、MEK/MIBK=30/70の混合溶媒により希釈して、固形分5重量%の光重合開始剤溶液を調製し、この溶液を、上記透明フィルム基材の片面にグラビアコーティング法により、WET膜厚1000nm(乾燥後のDRY膜厚50nm)になるように塗布し、乾燥させた後、高圧水銀により100mJ/cm の紫外線を照射させて、硬化させ、結合用下地層を設けた。
(ハードコート塗布組成物)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 100重量部
光重合開始剤 5重量部
(商品名イルガキュアー184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
上記組成物に、メチルエチルケトン(MEK)/MIBK=50/50の混合溶媒を添加して、固形分50重量%とし、ハードコート層形成用樹脂組成物を得た。
つぎに、上記透明フィルム基材の結合用下地層の表面に、攪拌したハードコート層形成用樹脂組成物の混合溶液を、グラビアコーティング法により、WET膜厚18μm(乾燥後のDRY膜厚9μm)になるように塗布し、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJ/cm の紫外線を照射させて、ハードコートフィルムを得た。
実施例3
本発明によるハードコートフィルムを作製した。
透明フィルム基材として、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムを用いた。
まず、光重合開始剤(商品名イルガキュアー184、チバ・ジャパン株式会社製)70重量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名ライトアクリレートDPE−6A、共栄社化学株式会社製)30重量部を、MEK/MIBK=30/70の混合溶媒により希釈して、固形分10重量%の光重合開始剤溶液を調製し、この溶液を、上記透明フィルム基材の片面にグラビアコーティング法により、WET膜厚3000nm(乾燥後のDRY膜厚300nm)になるように塗布し、乾燥させた後、高圧水銀により100mJ/cm の紫外線を照射させて、硬化させ、結合用下地層を設けた。
(ハードコート塗布組成物)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 100重量部
(商品名ライトアクリレートDPE−6A、共栄社化学株式会社製)
光重合開始剤 5重量部
(商品名イルガキュアー184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
上記組成物に、メチルエチルケトン(MEK)/MIBK=50/50の混合溶媒を添加して、固形分50重量%とし、ハードコート層形成用樹脂組成物を得た。
つぎに、上記透明フィルム基材の結合用下地層の表面に、攪拌したハードコート層形成用樹脂組成物の混合溶液を、グラビアコーティング法により、WET膜厚18μm(乾燥後のDRY膜厚9μm)になるように塗布し、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJ/cm の紫外線を照射させて、ハードコートフィルムを得た。
実施例4
本発明によるハードコートフィルムを作製した。
透明フィルム基材として、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムを用いた。
まず、光重合開始剤(商品名イルガキュアー184、チバ・ジャパン株式会社製)50重量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名ライトアクリレートDPE−6A、共栄社化学株式会社製)50重量部を、MEK/MIBK=30/70の混合溶媒により希釈して、固形分50重量%の光重合開始剤溶液を調製し、この溶液を、上記透明フィルム基材の片面にグラビアコーティング法により、WET膜厚6000nm(乾燥後のDRY膜厚3000nm)になるように塗布し、乾燥させた後、高圧水銀により100mJ/cm の紫外線を照射させて、硬化させ、結合用下地層を設けた。
(ハードコート塗布組成物)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 100重量部
(商品名ライトアクリレートDPE−6A、共栄社化学株式会社製)
光重合開始剤 5重量部
(商品名イルガキュアー184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
上記組成物に、メチルエチルケトン(MEK)/MIBK=50/50の混合溶媒を添加して、固形分50重量%とし、ハードコート層形成用樹脂組成物を得た。
つぎに、上記透明フィルム基材の結合用下地層の表面に、攪拌したハードコート層形成用樹脂組成物の混合溶液を、グラビアコーティング法により、WET膜厚18μm(乾燥後のDRY膜厚9μm)になるように塗布し、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJ/cm の紫外線を照射させて、ハードコートフィルムを得た。
比較例1
比較用のハードコートフィルムを作製した。透明フィルム基材としては、上記実施例1の場合と同様に、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムを用いた。
(ハードコート塗布組成物)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 100重量部
(商品名ライトアクリレートDPE−6A、共栄社化学株式会社製)
光重合開始剤 5重量部
(商品名イルガキュアー184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
上記組成物に、メチルエチルケトン(MEK)/MIBK=50/50の混合溶媒を添加して、固形分50重量%とし、ハードコート層形成用樹脂組成物を得た。
つぎに、上記透明フィルム基材の表面に、攪拌したハードコート層形成用樹脂組成物の混合溶液を、グラビアコーティング法により、WET膜厚24μm(乾燥後のDRY膜厚12μm)になるように塗布し、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJ/cm の紫外線を照射させて、ハードコートフィルムを得た。
つぎに、上記実施例1〜4、および比較例1で作製したハードコートフィルムの性能を評価するために、各ハードコートフィルムの試料について、下記の方法により試験を行ない、得られた結果を下記の表1に示した。
(1)透過率の測定
各ハードコートフィルム試料の透過率の測定は、D65光源を用いて、ヘイズメーター(商品名300A、東京電色社製)にて測定した。
(2)ヘイズの測定
JIS K 7165の規格に従って実施した。各ハードコートフィルム試料をD65光源を用いて、ヘイズメーター(商品名300A、東京電色社製)にて測定した。
(3)密着性
JIS K 5400に準じて測定を実施した。塗膜に碁盤目の切り込み(1mm×1mm、100枡)を入れ、セロハンテープ(ニチバン株式会社製)による剥離試験を実施した。判定の数値は、100枡のうち、剥離しない枡目の数で表わした。(100:塗膜剥離無し、0:全て剥離)
(4)耐擦傷性試験
各ハードコートフィルム試料の表面をスチールウール#0000上に、500g/cm の荷重をかけて10往復させ、それによって発生した傷の本数を目視にて調べた。傷の本数が5本以下であれば、実用に耐え得るものである。
○:傷の発生が認められない
△:1〜5本程度の細かい傷が認められる
×:5〜20本程度の細かい傷が認められる
(5)鉛筆硬度測定
JIS K 5401に準じて測定を実施した。4H鉛筆を45度の角度として、500gの荷重をかけて、各ハードコートフィルム試料表面の引っ掻き試験を行なった。5回の引っ掻き試験を1セットとして、3セット実施し、各セットで傷の付かなかった回数を計測した。
(6)カール測定
上記実施例1〜4、および比較例1で作製したハードコートフィルムの試料を縦10cm×横10cmの大きさに切り出し、該フィルム試料片のエッジ部の浮き上がりを測定し、下記のランクにより評価した。
○:フィルム試料片のエッジ部の浮上がりが、2cm以下
△:フィルム試料片のエッジ部の浮上がりが、2cmを超え、4cm以下
×:フィルム試料片が筒状となった
(7)表面部樹脂反応率
各ハードコートフィルムのハードコート層の表面部における樹脂反応率(A)を、ATR法により測定した。ニコレー社製 FT−IR Magna 860−NIC plan IR−Microscopeを用いて、C=O伸縮振動に対するC=C伸縮振動の割り合いを用いて反応率を測定した。
(8)界面部樹脂反応率
各ハードコートフィルムのトリアセチルセルロースフィルム基材と、これに光重合開始剤による樹脂の硬化反応により結合されたハードコート層との界面部における樹脂反応率(B)を、ATR法により、上記と同様にして、測定した。
Figure 2009241256
上記表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜4で作製されたハードコートフィルムによれば、トリアセチルセルロースフィルム基材の表面上に、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層が設けられ、結合用下地層の表面上に、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層形成用組成物層が設けられ、光重合開始剤による樹脂の硬化反応によりセルロースエステルフィルム基材とハードコート層とが一体に結合されているものであるから、本発明によるハードコートフィルムは、耐擦傷性を確保しながら、搬送性が改善され、フィルム基材とハードコート層との界面部分での反応性が高くなることで、鉛筆硬度の高硬度化が図られることが確認できた。
なお、ここで、搬送性が改善されていることは、ハードコートフィルム試料のカール特性が低減されていることで確認することができる。ハードコートフィルム試料のエッジ部の浮上がりは、カール特性と連動しており、カールが強いフィルムは、自重にてフィルム中心部の反りが無くなるが、エッジ部では浮上がりとして生じるものである。
これに対し、比較例1で作製されたハードコートフィルムでは、トリアセチルセルロースフィルム基材の表面上に、光重合開始剤からなる結合用下地層を設けられていないため、フィルム基材とハードコート層との界面部分での反応性が低く、搬送性、および鉛筆硬度が劣るものであった。

Claims (5)

  1. セルロースエステルフィルム基材の表面上に、光重合開始剤を主成分とする結合用下地層が設けられ、結合用下地層の表面上に、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を樹脂全体量の10〜95重量%含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層形成用組成物層が設けられ、光重合開始剤による樹脂の硬化反応によりセルロースエステルフィルム基材とハードコート層とが一体に結合されていることを特徴とする、ハードコートフィルム。
  2. ハードコート層の表面部における樹脂反応率を(A)とし、セルロースエステルフィルム基材と、これに光重合開始剤による硬化反応により結合されたハードコート層との界面部における樹脂反応率を(B)としたとき、表面部樹脂反応率(A)が60%以上であり、かつ表面部樹脂反応率(A)と界面部樹脂反応率(B)との関係が、下記式を満たすものであることを特徴とする、請求項1に記載のハードコートフィルム。
    表面部樹脂反応率(A)−界面部樹脂反応率(B)<30(%)
  3. 光重合開始剤を主成分とする結合用下地層の膜厚が、10〜5000nmであることを特徴とする、請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
  4. 樹脂硬化後のハードコート層の膜厚が、5〜30μmであることを特徴とする、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  5. 光重合開始剤を主成分とする結合用下地層、及びハードコート層形成用組成物層が、グラビア法、マイクログラビア法、ダイコート法のうちのいずれかの方法により、それぞれ形成されたものであることを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
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