JP2009239591A - 立体投影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像が投影された立体モデルを観察しやすい立体投影装置を提供する。
【解決手段】立体形状の立体モデル20を配置する台座11と、立体モデル20の表面の画像を投影する投影機13と、投影機13から投影された画像を反射して立体モデル20の側面に導く反射鏡12とを備える。この反射鏡12は、投影機13から見て、台座11の立体モデル20が配置される面よりも後方であって、この面の立体モデル20側に突出して立体モデル20の側面を遮蔽しない位置に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、立体形状のモデルの表面に画像を投影する立体投影装置に関する。
従来、立体形状のモデル(以下、立体モデル)の表面をスクリーンとして用い、様々な模様や色を含む画像を投影する装置がある。特許文献1および特許文献2に記載されたこの種の従来技術は、立体モデルの周囲に反射鏡を配置し、立体モデルの上面および側面の画像を立体モデルの上方に配置された投影装置から投影する。これにより、立体モデルの上面には投影装置から投影された画像が直接映し出され、立体モデルの側面には投影装置から投影された後に反射鏡に反射された画像が映し出される。
特開2006−338181号公報 特開2008−20801号公報
本発明の目的は、画像が投影された立体モデルを観察しやすい立体投影装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、立体形状のモデルを配置する台座と、前記モデルの表面の画像を投影する投影機と、前記投影機から投影された画像を反射して前記モデルの側面に導く反射鏡とを備え、前記反射鏡は、前記投影機から見て、前記台座の前記モデルが配置される面よりも後方に配置されることを特徴とする立体投影装置である。
請求項2に記載の発明は、前記台座が光を透過する部材で形成され、前記反射鏡が前記台座の後方に設けられることを特徴とする請求項1に記載の立体投影装置である。
請求項3に記載の発明は、前記反射鏡は前記台座の周囲に配置されることを特徴とする請求項1に記載の立体投影装置である。
請求項4に記載の発明は、立体形状のモデルと、前記モデルの表面の画像を投影する投影機と、前記投影機から投影された画像を反射して前記モデルの側面に導く反射鏡とを備え、前記反射鏡は、前記投影機から見て、前記モデルの側面における前記画像が投影される位置よりも後方に配置されることを特徴とする立体投影装置である。
請求項5に記載の発明は、前記モデルが、積層造形法で成形されたことを特徴とする請求項4に記載の立体投影装置である。
請求項6に記載の発明は、前記モデルが、軸方向をそろえてマトリクス状に配列された複数のピンを軸方向に移動させて、立体形状を形成する立体形状形成手段と、前記ピンの移動を制御する駆動手段とを備えることを特徴とする請求項4に記載の立体投影装置である。
請求項1の発明によれば、立体モデルの側面を観察する場合にも、反射鏡によって遮蔽されないため、より立体モデルを観察しやすい立体投影装置を実現できる。
請求項2の発明によれば、反射鏡で反射する光が台座を透過することにより、反射鏡を台座の後方に配置し、立体モデルの側面を遮蔽しないように位置させることができる。
請求項3の発明によれば、反射鏡を台座の周囲の、立体モデルの側面を遮蔽しない位置に配置することができる。
請求項4の発明によれば、立体モデルの側面を観察する場合にも、反射鏡によって遮蔽されないため、より立体モデルを観察しやすい立体投影装置を実現できる。
請求項5の発明によれば、質感の高い画像を映し出す立体モデルを実現することができる。
請求項6の発明によれば、様々な立体形状を簡便に形成して立体モデルを実現することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1および図2は、本実施形態が適用される立体投影装置の全体構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の立体投影装置10は、立体モデル20を配置する台座(ステージ)11と、立体モデル20の周囲に配置される反射鏡12と、画像を投影する投影機(プロジェクタ)13とを備える。反射鏡12は、立体モデル20の周囲(四方)を取り囲むために4個用意される。以下、各々の反射鏡12を区別する必要がある場合は、図2に示すように、添え字を付して反射鏡12a〜12dのように記載する。
また、立体投影装置10は、立体モデル20の上面および側面に投影される画像(表面テクスチャ画像)のデータを保持する制御装置14を備える。この制御装置14は、例えばパーソナルコンピュータ等のコンピュータで構成することができる。立体モデル20に投影される画像は、上面の画像が立体モデル20の上面に直接投影され、側面の画像が反射鏡12に反射されて立体モデル20の各側面に投影される。図2は、上記の構成において、画像が投影された状態を示す。
図3は、台座11および反射鏡12a〜12dを投影機13のレンズ位置から見下ろした様子を示す図である。
図3において、台座11の中央の反射鏡12a〜12dに囲まれる位置に配置される。これにより、台座11の中央には立体モデル20の上面が位置し、立体モデル20の各側面には反射鏡12a〜12dの反射面が相対することとなる。
図4は、立体モデル20に投影される表面テクスチャ画像の一例を示す図である。
図示の画像は、自動車の表面テクスチャ画像であり、カラー写真のように色や表面形状等の質感が反映されたものである。また図示の画像は、上面の画像301、前後左右の側面の画像302〜305の合計5種類の投影画像からなる。これらの画像301〜305は、制御装置14が保持する画像データに基づいて形成されたものである。投影機13は、この画像301〜305をそれぞれ対応する立体モデル20および反射鏡12a〜12dに投射する。これにより、立体モデル20の上面および各側面をスクリーンとして画像301〜305が映し出される。
図5および図6は、本実施形態の立体投影装置10における台座11と反射鏡12との位置関係を説明する図である。
本実施形態では、台座11の上面(すなわち立体モデル20が置かれる面)よりも上に反射鏡12が突出しないように、台座11と反射鏡12とが配置される。図5および図6に示す例では、台座11がガラスや合成樹脂等を材料とする透明な板で形成されており、反射鏡12は台座11の下方に配置されている。言い換えれば、反射鏡12は、投影機13から見て、台座11よりも後方(奥)に配置されている。
このように構成すると、立体モデル20の側面の画像は、図6に矢印で示すように、下方から投影されることとなる。したがって、反射鏡12と、投影機13と、立体モデル20との位置関係に応じて反射鏡12の角度が定められる。
図7は、反射鏡12の角度の計算方法を説明するための図である。
図7に示すように、投影機13から投射された光は反射鏡12で反射するため、反射後の光の経路は台座11の下方にある仮想的な投影機13vから投射された光の経路と一致する。そこで、台座11の上面と反射鏡12の反射面とのなす角度をθとし、台座11の上面と仮想的な投影機13vの光軸の成す角度(投影角)をαとすると、下記の関係が成り立つ。

α=90°−2θ (1)
ここで、投影角αが大きい場合、
・立体モデル20の側面に突起物があると突起物の上方には画像を投影できない。
・立体モデル20の側面に対して投影光が斜めに当たるため、画像が暗くなる。
といった不都合がある。経験的には、投影角αが30°を超えると上記の不都合が大きくなる。そこで、αの範囲を0°≦α≦30°とする。すると、上記(1)式より、θの範囲は30°≦θ≦45°である。
一方、投影角αが小さい場合、反射鏡12で反射された光が立体モデル20の側面の上方に届きにくくなるため、立体モデル20の高さが制限されてしまう。この場合、高さのある立体モデル20の上方まで画像を投影するためには、反射鏡12を立体モデル20から十分に離す必要がある。しかし、装置規模が大きくなり、また反射鏡12が配置される広い範囲に投影機13の光が届くようにしなければならない等の不都合もある。さらに、投影機13から立体モデル20の上面までの距離と投影機13から反射鏡12を経て立体モデル20の側面に至る経路の距離との差が大きくなり、立体モデル20の側面に映し出される画像が暗くなることも懸念される。
図8および図9は、異なる角度θのときに反射鏡12で反射した光が立体モデル20に当たる様子を説明する図である。
図8では角度θが45°の場合の例を、図9では角度θが35°の場合の例を、それぞれ示している。両図において、台座11と投影機13との間の距離は同じであり、立体モデル20の大きさおよび形状も同じものとする。
図8および図9を参照すると、図8の例では、立体モデル20の側面の下方にしか反射鏡12で反射された光が届いていない。この状態で立体モデル20の側面の上方にまで光が届くようにするには、反射鏡12を立体モデル20から離さなければならない。また、そのように離した反射鏡12に光が届くように、投影機13の投影範囲も広げなければならない。一方、図9の例によれば、反射鏡12で反射された光が立体モデル20の側面の上方にまで届いており、この状態で側面全体に画像が映し出されることとなる。なお、この場合の投影角αは20°である。
以上、反射鏡12の角度について好ましい値を考察したが、実際には、台座11と投影機13との間の距離(投影距離)、投影機13の投影画角、立体モデル20の大きさや形状等に応じて、個別具体的に適切な値を決めれば良い。
本実施形態では、上記のように、台座11の上面よりも上に反射鏡12が突出しないように、台座11と反射鏡12とを配置した。これにより、立体モデル20の側方には何らの遮蔽物も存在しないこととなる。そのため、観察者は、画像が投影された立体モデル20の側面を真横から観察することが可能となる。
図10は、台座11の上面よりも上に反射鏡12が位置する構成を示す図である。
図示のような構成では、立体モデル20の側方に反射鏡12が存在するため、観察者は立体モデル20を真横から観察することができず、斜め上から見下ろすようにして観察しなければならない。これに対し、本実施形態の構成であれば、立体モデル20を真横から観察しても反射鏡12によって立体モデル20が隠れてしまうことはない。
次に、立体モデル20に投影される画像について説明する。
投影機13から立体モデル20に対して投影される画像は、立体モデル20の原型物をカメラで撮影することにより取得しても良く、ソフトウェアによって生成しても良い。原型物を撮影して画像を取得する場合、例えば、原型物の上面および各側面の画像を個別に撮影し、1つの画像に合成して制御装置14に保持させれば良い。また、ソフトウェアによって生成する場合も、上面および各側面の画像を生成して合成すれば良い。
本実施形態では、各側面の画像は、台座11の上面よりも下方に配置された反射鏡12によって反射され、立体モデル20の側面に対して斜めに投影される。そのため、実際に立体モデル20の側面に映し出される画像は、制御装置14に保持されているデータにおける側面の画像(図4の画像302〜305)に対して歪んだ形となる。
図11は、本実施形態において立体モデル20の側面に投影される画像の歪みを示す図である。
立体モデル20の側面に投影される画像は、図11(a)に示すように、下方に対して上方が拡大された形となる。そこで、制御装置14に保持されている画像自体を、図11(b)に示すように、下方に対して上方を縮小するように歪ませる画像処理を予め施しておくことにより、立体モデル20に投影された状態では歪みのない正常な画像となる。
図12は、画像の撮影方法の一例を示す図である。
この例では、図12に示すように、原型物の側面の画像を撮影するカメラ30が原型物の真横ではなく、やや下方に置かれている。具体的には、上方のカメラ30の位置を投影機13の位置に見立てた場合に、図7に示した仮想的な投影機13vの位置に相当する位置である。この場合、撮影された原型物の側面の画像は、下方から斜めに撮影されたことによって適切に歪んだ状態となっているので、そのまま投影機13から投影すれば、歪みのない正常な画像として立体モデル20の側面に映し出されることとなる。
また、立体モデル20と原型物とが同じ大きさである場合、台座11の上に立体モデル20の代わりに原型物を置き、投影機13をカメラに置き換えて撮影することで、上面および各側面の画像を一括して取得することができる。この場合も、原型物の側面の画像は、反射鏡12で反射することによって適切に歪んだ状態となっているので、そのまま投影機13から投影すれば、歪みのない正常な画像として立体モデル20の側面に映し出されることとなる。
投影機13は、上記のようにして得られた画像を制御装置14から受信し、立体モデル20に投影する。投影機13の構成自体は既存の投影機13と同様であり、光学系としては、例えば焦点深度が深いテレセントリック光学系を用いても良い。また、投影機13により立体モデル20に投影される画像は、静止画に限られず、動画であっても良い。
立体モデル20は、例えば、ラピッドプロトタイピングにより積層造形法で成形されたモデルが用いられる。また、複数のピンをマトリックス状に配列し、各ピンの高さを調整することで立体形状を再現したピンディスプレイで構成しても良い。
図13は、本実施形態の立体モデル20をピンディスプレイで構成した例を示す図である。
図13に示すピンディスプレイ100は、軸方向をそろえて配列された複数のピンにより構成される立体形状形成手段である立体モデル形成部110と、駆動手段であるアクチュエータ120とを備える。立体モデル形成部110は、軸方向をそろえて配列された複数のピンにより構成される。このピンが各々独立に軸方向へ移動することにより、所望の立体形状が形成される。ピンは、例えばn本×m本のマトリクス状に配列されている。
立体モデル20が図13に示すようなピンディスプレイ100で構成される場合、立体投影装置10は、立体モデル20を配置するための台座11が不要となる。この場合、反射鏡12は、投影機13から見て、立体モデル20の側面における画像が投影される位置よりも後方(奥)に配置されることとなる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。例えば、上記実施形態では、台座11を透明な部材で形成し、反射鏡12が台座11の下方に配置されることとした。しかし、反射鏡12は、台座11の上面よりも上に突出していなければ良く、必ずしも台座11自体の下にある必要はない。
図14は、台座11と反射鏡12との位置関係の他の例を示す図である。
図14に示す例では、台座11において立体モデル20を配置する面の広さが、立体モデル20自体の大きさと同程度である。そして、反射鏡12は、台座11の周囲であって、立体モデル20を配置する面の高さ(図中破線で記載)よりも下方に位置するように配置されている。このような構成であっても、反射鏡12は台座11の上面よりも上に突出せず、観察者の側方からの観察を妨げない。
その他、上記実施形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本実施形態が適用される立体投影装置の全体構成を示す図である。 図1の立体投影装置において、画像が投影された状態を示す図である。 図1の立体投影装置において、立体モデルおよび反射鏡を投影機のレンズ位置から見下ろした様子を示す図である。 本実施形態の立体モデルに投影される表面テクスチャ画像の一例を示す図である。 本実施形態の立体投影装置における台座と反射鏡との位置関係を説明する図であり、斜め上方から見た図である。 本実施形態の立体投影装置における台座と反射鏡との位置関係を説明する図であり、台座に置かれた立体モデルの正面から見た図である。 本実施形態における反射鏡の角度の計算方法を説明するための図である。 本実施形態において、反射鏡で反射した光が立体モデルに当たる様子を説明する図であり、反射鏡の角度が45°である場合の例を示す図である。 本実施形態において、反射鏡で反射した光が立体モデルに当たる様子を説明する図であり、反射鏡の角度が35°である場合の例を示す図である。 台座の上面よりも上に反射鏡が位置する構成を示す図である。 本実施形態において立体モデルの側面に投影される画像の歪みを示す図である。 本実施形態における画像の撮影方法の一例を示す図である。 本実施形態の立体モデルをピンディスプレイで構成した例を示す図である。 本実施形態の立体投影装置における台座と反射鏡との位置関係の他の例を示す図である。
符号の説明
10…立体投影装置、11…台座、12…反射鏡、13…投影機、14…制御装置

Claims (6)

  1. 立体形状のモデルを配置する台座と、
    前記モデルの表面の画像を投影する投影機と、
    前記投影機から投影された画像を反射して前記モデルの側面に導く反射鏡とを備え、
    前記反射鏡は、前記投影機から見て、前記台座の前記モデルが配置される面よりも後方に配置されることを特徴とする立体投影装置。
  2. 前記台座は光を透過する部材で形成され、
    前記反射鏡は前記台座の後方に設けられることを特徴とする請求項1に記載の立体投影装置。
  3. 前記反射鏡は前記台座の周囲に配置されることを特徴とする請求項1に記載の立体投影装置。
  4. 立体形状のモデルと、
    前記モデルの表面の画像を投影する投影機と、
    前記投影機から投影された画像を反射して前記モデルの側面に導く反射鏡とを備え、
    前記反射鏡は、前記投影機から見て、前記モデルの側面における前記画像が投影される位置よりも後方に配置されることを特徴とする立体投影装置。
  5. 前記モデルは、積層造形法で成形されたことを特徴とする請求項4に記載の立体投影装置。
  6. 前記モデルは、
    軸方向をそろえてマトリクス状に配列された複数のピンを軸方向に移動させて、立体形状を形成する立体形状形成手段と、
    前記ピンの移動を制御する駆動手段と
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の立体投影装置。
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