JP2009239293A - 有機半導体材料及びその製造方法、並びに有機電子デバイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チアポルフィリン骨格を有し、チアポルフィリン環平面からチアポルフィリン骨格を形成する原子の中心までの距離が1Å以内に配置された分子構造を有する化合物を含むことを特徴とする有機半導体材料、及び、ビシクロ構造を有する前駆体としてのチアポルフィリン骨格を有する化合物を溶媒に溶解した溶液を基板上に塗布し、加熱することにより、上記チアポルフィリン骨格を有する化合物に変換することを特徴とする有機半導体材料の製造方法、並びに、半導体層と2以上の電極とを有する有機電子デバイスにおいて、該半導体層が上記有機半導体材料を含むことを特徴とする有機電子デバイス。
【選択図】なし
Description
高分子化合物材料としては導電性高分子や共役高分子などが代表的で、共役高分子化合物を半導体としてそのまま用いる方法、電場をかけて共役高分子化合物にイオン(ドーパント)を出し入れしてスイッチングを行う方法などが試みられている。しかし、高分子ゆえの問題点、すなわち溶媒溶解性が低く均一な塗布液が得られず膜の均一性や安定性が低いこと、成膜時に構造の不完全部分に由来する欠陥が生じてしまうこと、精製が困難なこと、酸化電位が下がり酸化されやすくなりやすいこと等の課題があり、高性能かつ安定性の高い材料はいまだ見出されていない。
低分子化合物材料の例としては、ペンタセン等の芳香族縮合炭化水素化合物やチオフェン環が4個以上連結したオリゴチオフェン類で、蒸着成膜されたものながら、アモルファスシリコン(a−Si)並の高い移動度を示した報告がある。しかし、高分子化合物ほどではないものの酸化されやすい傾向があるため、安定性の面で課題がある。即ち、空気中の酸素が有機半導体膜にドーピングされ、キャリア密度が上がってしまい、漏れ電流が多くなったり移動度が変化して安定な特性が得られなくなったりする場合がある。
なるため、均一な膜が得られにくく、製膜性に問題がある場合も多い。
そこで近年、溶媒溶解性の高い低分子化合物を前駆体とし、これを溶剤などに溶解し塗布プロセスで膜を形成し、そののち半導体に変換して有機半導体膜を得、電界効果トランジスタを作製する方法が報告されている。例えば、ペンタセンあるいは類似の芳香族炭化水素を用いた例がある(非特許文献2〜4)。
/Vsに留まっており、実用的な移動度は未だ高くない。また、この例におけるペンタセン前駆体からはテトラクロロベンゼン分子が脱離するが、テトラクロロベンゼンは、沸点が高く反応系外に取り除くことが難しいことに加え、その毒性が懸念される。
即ち、本発明の要旨は、チアポルフィリン骨格を有し、チアポルフィリン環平面からチアポルフィリン骨格を形成する原子の中心までの距離が1Å以内に配置された分子構造を有する化合物を含むことを特徴とする有機半導体材料、並びに、下記式で表されるテトラベンゾ−21−チアポルフィリン、及び下記式で表されるテトラベンゾ−21,23−ジチアポルフィリンからなることを特徴とする有機半導体材料に存する。
を有する化合物を溶媒に溶解した溶液を基板上に塗布し、加熱することにより、上記チアポルフィリン骨格を有する化合物に変換することを特徴とする有機半導体材料の製造方法に存する。
まず、本発明の有機半導体材料について説明する。本発明においては特定のポルフィリン類骨格を有する化合物を用いる。
(ポルフィリン類骨格を有する化合物)
本発明においてポルフィリン類骨格を有する化合物とは、ポルフィリン骨格を有する化合物と、ポルフィリン骨格を形成するピロール環の数を増やしたり、ピロール環をチオフ
ェン環やフラン環などに置き換えた類縁体である拡張ポルフィリン(Expanded
porphyrin)骨格を有する化合物の総称であって、例えば、ポルフィリン系、チアポルフィリン系、ジチアポルフィリン系、オキサポルフィリン系、ジオキサポルフィリン系、チアオキサポルフィリン系化合物等を含む概念である。
即ち、上記式で表される構造は、Y1 〜Yn で表されるπ共役した環が、X1 〜Xn を介して全体としてπ共役した構造である。従ってY1 〜Yn は各々が平面状のユニットであり、上記一般式(A)で表される構造全体としても非常に平面性の高い構造となっている。
性が生ずる。また、一般に非晶質の材料よりも結晶性の高い材料の方が高い移動度を示すことにも反映されている。
そこで、本発明においては、ポルフィリン類環平面からポルフィリン類骨格を形成する原子の中心までの距離が1Å以内に配置された分子構造を有することを特徴とする。この距離が1Å以内であれば、高い平面性を有し、移動度が高くなる条件を満たすことができる。
一般に、結合の回転に要するエネルギーは、実測によっても求められるが、分子軌道法等による計算により求めることもできる。6−311G(dp)等の非経験的分子軌道法やMOPAC等の半経験的分子軌道法が用いうるが、それぞれ、非経験的分子軌道法は精度が良く、半経験的分子軌道法は比較的計算が簡便である利点がある。
なお、1分子中に2個以上の互いに自由に回転できるポルフィリン類環を含む場合には、それぞれのポルフィリン類環の上記平面性が良好であれば良く、それら複数のポルフィリン類骨格が同一の平面にある構造をとる必要はない。
好ましくは、nは4〜10の整数であり、より好ましくはnは4〜6の整数であり、最も好ましくはnは4である。nは上記構造中でπ共役している環Yの数を表すが、nが大きすぎると、平面性が悪くなる傾向があり電気的な特性が悪くなる傾向が見られ、また合成が難しくなるためである。
Y1 〜Yn の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。5員環のものとしては、ピロール環、チオフェン環、フラン環、チアゾール環、ジチアゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、セレノフェン環、シクロペンタジエン環等を挙げることができる。また、6員環のものとしては、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピレン環等が挙げられる。
逆に、他の環の好ましくない例としては、代表的にはビシクロ環である。
リール基が挙げられる。これらの基のアリール基部分は前述のY1 〜Yn を含む環と同様の置換基で更に置換されていてもよい。
X1 〜Xn は各々独立に、直接結合、又は、直鎖の炭化水素基からなる連結基を表
し、X1 〜Xn はそれぞれ置換されていてもよい。該直鎖の炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜10程度、より好ましくは炭素数1〜5であり、更に好ましくは炭素数1〜3の直鎖の不飽和炭化水素基が好ましく、特にはアルケニレン基、アルキニレン基、アルカンジイリデン基、アルケンジイリデン基が好ましい。
X1 〜Xn が有していてもよい置換基の例としては、Y1 〜Yn を含む環が有していてもよい置換基とほぼ同様のものが挙げられるが、かさ高く、自由回転が制限されるような置換基は望ましくない。より好ましくは、置換されていても良い直鎖のアルキル基、直鎖のアルコキシ基、直鎖のアルキルチオ基、カルボキシル基と炭素数1〜10の直鎖のアルコールとのエステル、ハロゲン原子が挙げられる。X1 〜Xn が有していてもよい置換基同士が結合して環を形成していてもよい。
最も好ましくは、X1 〜Xn が、無置換であるか、ハロゲン原子等の単原子からなる置換基を有する場合である。
なお、上記一般式(A)で表される構造全体で、π電子系が環状に共役している必要がある。
また、本発明に係るポルフィリン類骨格を有する化合物は、上記構造のY1 〜Yn の全部あるいは一部に、各種金属、陽イオン、陰イオン、塩などが配位していてもよい。例えば2価の金属原子であり、具体例としてはZn、Cu、Fe、Ni、Coである。また、3価以上の金属と他の原子の結合した原子団、具体的にはFe−B1 、Al−B2
、Ti=O、Si−B3 B4 、等が挙げられる。ここで、B1 、B2 、B3 、B4 はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基等の1価の基を表す。
また、1個の原子を2つの同一又は異なるポルフィリン類環が共有して配位しているものや、同一又は異なる2個のポルフィリン類環が1個以上の原子あるいは原子団を共有して結合したもの、あるいは同一又は異なる2個のポルフィリン類環が3個以上結合して長鎖上につながったものも挙げることができる。
はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基等の1価の基を表す。
さらに、1個の原子を2つポルフィリン環が共有して配位しているものや、2個のポルフィリン環が1個以上の原子あるいは原子団を共有して結合したもの、あるいはそれらが3個以上結合して長鎖上につながったものであってもよい。
とを特徴とする。ポルフィリン骨格を形成する原子とは、ポルフィリン環を形成する原子に加え、(1)あるいは(2)の置換基Zia、Zib、R1 〜R4 に結合している室温程度の熱エネルギーでは自由回転の制限された原子または原子団を示す。
平面性の高くないポルフィリン類化合物の典型例は、ポルフィリンとしては最もよく知られた下記テトラフェニルポルフィリンや、ビシクロ構造を持つポルフィリンを挙げることができる。
m2 /Vs程度の値である。ポルフィリン分子はπ軌道が大きく広がっているため分子間相互作用が大きくなる可能性があり、さらには中心金属を有することから、金属を介した相互作用を利用できることも期待でき、移動度が10cm2 /Vsから100cm2
/Vsまでも達成できると考えられる。
電界効果トランジスタのように電極からの電荷の注入がスムーズに起こる必要のある場合には、キャリアのエネルギー準位には好ましい位置が存在する。正孔の場合は、HOMOが低すぎると電荷注入の障壁が大きくなり好ましくない。但しHOMOがあまりに高いのは空気による酸化をうけやすく不安定になりやすい。従ってHOMOの準位に対応する固体状態でのイオン化ポテンシャルが5.6eV以下が好ましく、5.3eV以下がより好ましい。またイオン化ポテンシャルが4.5eV以上が好ましく、4.8eV以上がより好ましい。
以下に、本発明の好ましいポルフィリン類化合物の例を挙げる。ここでは、無金属体の構造を例示しているが、以下の例に対応する金属塩や、置換基を有する分子であっても同様に好ましい例として使用することができる。また、対称性の良い分子構造を主に例示しているが、部分的な構造の組み合わせによる非対称構造であっても使用できる。もちろん本発明のポルフィリン化合物はこれらの例示化合物に限定されるわけではない。なお、以下において、Meはメチル基を、Etはエチル基を指す。
本発明のポルフィリン類化合物は、対応するピロール化合物、チオフェン化合物、フラン化合物などを出発原料として合成することが出来る。ポルフィリン類化合物の合成法に
ついては、例えば、KARL M.KADIS H KEVIN M.SMITH ROGER GUILARD著、THE PORPHYRIN HANDBOOK VOL.1、ACADEMIC PRESS(2000)に記述されている方法を用いることができる。
また、α位にカルボン酸エステルやメチル基を有するピロールの縮合反応でも得ることができる。
本発明のポルフィリン類化合物中、ベンゼン環が1個以上のピロール環、チオフェン環、フラン環に縮合した、ベンゾポルフィリン類は、その前駆体として対応するビシクロ化合物を用いて誘導することが出来る。この前駆体は平面構造でないため、溶媒への溶解性が高くかつ結晶化もしにくいため、溶液から塗布することにより、アモルファスまたはアモルファスに近い良好な膜を与える。この膜を加熱処理して脱エチレン反応により、平面性の高いベンゾポルフィリン類膜を得ることが出来る。無置換、無金属体の構造では以下のような化学反応で表される。この反応は100℃以上、好ましくは150℃以上に加熱することにより定量的に進行する。また、脱離するものがエチレン分子であるため、系内に残りにくく、毒性、安全性の面でも問題ない。次に4個のベンゼン環が縮合したテトラベンゾポルフィリンの例を示す。
(デバイスの種類)
(1)電子デバイスの定義
本発明の電子デバイスとは、2個以上の電極を有し、その電極間に流れる電流や生じる電圧を光以外の、例えば電気、磁気、又は化学物質等により制御するデバイスである。例えば、電圧の印加により電流や電圧を制御する素子、磁場の印加による電圧や電流を制御する素子、化学物質を作用させて電圧や電流を制御する素子が挙げられる。この制御としては、整流、スイッチング、増幅、発振が挙げられる。現在シリコン等で実現されている対応するデバイスとしては、抵抗器、整流器(ダイオード)、スイッチング素子(トランジスタ、サイリスタ)、増幅素子(トランジスタ)、メモリー素子、化学センサー等、あるいはこれらの素子の組み合わせや集積化したデバイスが挙げられる。本発明に係るポルフィリン類化合物はキャリア移動度μが高いため、スイッチング素子(トランジスタ、サイリスタ)に適用すると効果が高い。
の制御に使われるデバイスも含まれる。
電子デバイスのより具体的な例は、S.M.Sze著、Physics of Semiconductor Devices、2nd Edition(Wiley−Interscience 1981)に記載されているものを挙げることができる。
(2)電界効果トランジスタ
本発明の有機デバイスの例としては、電界効果トランジスタ(FET)が挙げられる。これは、半導体に接して2つの電極間(ソース電極及びドレイン電極)があり、その電極間(チャネルと呼ばれる)に流れる電流を、もう一つのゲートと呼ばれる電極に印加する電圧で制御するものである。ゲート電極は半導体層に電界を印加するだけで電流は基本的には流れない構造になっており、電界効果トランジスタと呼ばれる。
以下、図を用いて本発明の電界効果トランジスタについてより詳細に説明するが、本発明はこれら構造には限られない。
基板6は、上に形成される各層が剥離することなく保持できる必要がある。このような材料としては、例えば、樹脂からなる板やフィルム、紙、ガラス、セラミックなどの絶縁性材料、金属や合金などの導電性基板上にコーティング等により絶縁層を形成したも、樹脂と無機材料など各種組合せからなる複合材、等が挙げられる。樹脂フィルムや紙を用いると、素子に可撓性を持たせることができ、好ましい。
絶縁体層2は絶縁性を有する材料を用いうる。例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のポリマー及びこれらを組み合わせた共重合体、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、SrTiO3 、BaTiO3 等の強誘電性酸化物、窒化珪素等の窒化物、硫化物、フッ化物などの誘電体、あるいは、これら誘電体の粒子を分散させたポリマー、等が挙げられる。
半導体層1の材料としては、上述のポルフィリン類化合物を主成分として含む半導体層が好ましく用いられる。主成分とは50重量%以上含むことを言う。より好ましくは80重量%以上含む。特性を改善したり他の特性を付与するために、必要に応じて他の有機半導体材料と混合して用いたり、各種添加剤を添加しても良い。また、半導体層1は複数の層から成っても良い。
(3)静電誘導トランジスタ(SIT)
電界効果トランジスタの一種として、他に静電誘導トランジスタ(SIT)がある。SITの構造を説明する。
図2は静電誘導トランジスタ(SIT)の模式図である。7がソース電極、8がドレイン電極であり、9がゲート電極、10が半導体層である。これらは図示しない基板上に設けられる。SIT構造によれば、キャリアの流れが平面状に広がるので一度に大量のキャリアを移動できる。またソース電極とドレイン電極が縦に配されているので電極間距離を小さくできるため応答が高速である。従って、大電流を流したり、高速のスイッチングを行う用途に好ましく適用できる。
9のゲート電極は、電極間をキャリアが通り抜けていく網目あるいはストライプ状の構造をしている。ゲート電極の網目の間隔は、ソースとドレインとの距離(素子の厚さに相当する。)よりも小さいことが望ましい。また、電極の厚みは、通常10nm以上であり、好ましくは20nm以上である。但し、通常10μm以下であり、好ましくは1μm以下である。
ゲート電極9と半導体層10の間には、通常、絶縁層あるいはエネルギー障壁を設け、電極からのキャリアの出入りが抑えられるようにする。例えば電極の周りに絶縁層をパターニングして形成してもよい。また、電極材料として、半導体とエネルギー障壁を作りうる金属を選択し、半導体層とのあいだでキャリアの出入りを押さえても良い。例えばアルミニウムを選ぶことで、p型半導体とのあいだにいわゆるショットキー障壁を形成しうる。
本発明に係る静電誘導トランジスタは、キャリア移動度μが高く、漏れ電流が小さくオンオフ比が大きく、膜及び特性の安定性が高く寿命が長いという利点がある。更には、使用可能温度幅が広く、成膜性が良く、大面積適用性があり、低コストで製造できるという利点もある。
(4)ダイオード素子
そのほかの例として、ダイオード素子が挙げられる。これは、非対称な構造をした2端子素子である。図3のE,Fはダイオード素子の模式図である。これらは図示しない基板上に設けられる。
また、各層の間や素子の外面には、必要に応じて他の層を設けてもよい。
(5)抵抗等
また、他の応用例として抵抗素子が挙げられる。これは、基板上に設けられた、半導体層を2つの電極で挟んだ、対称な構造をもつ2端子素子である。抵抗素子は、電極間の抵抗を調整するための抵抗器として用いたり、抵抗を大きくして電極間の電気容量を調整するためのコンデンサとして用いることができる。
また、各層の間や素子の外面には、必要に応じて他の層を設けてもよい。
このようなダイオード素子や抵抗素子は、高キャリア移動度を示す本発明の有機半導体材料を用いることにより、抵抗値等のデバイスパラメータを広く制御できるメリットがあり、集積化に都合がよい。
(6)本発明の有機電子デバイスの応用
[6−1]アクティブマトリクス
本発明の有機電子デバイスは、ディスプレーのアクティブマトリクスのスイッチング素子として利用することができる。これは、ゲートに印加される電圧でソースとドレイン間の電流をスイッチングできることを利用して、ある表示素子に電圧を印加あるいは電流を供給する時のみスイッチを入れ、その他の時間は回路を切断することにより、高速、高コントラストな表示を行うものである。
特に、本発明の有機電子デバイスは、低温プロセスでの素子作製が可能であり、プラスチック板、プラスチックフィルムや紙等の、高温処理に耐えない基板を用いることができる。また、塗布あるいは印刷プロセスでの素子作製が可能であることから、大面積のディスプレーへの応用に適している。また、従来のアクティブマトリクスの代替としても、省エネルギープロセス、低コストプロセスの可能な素子として有利である。
また、トランジスタを集積することにより、デジタル素子やアナログ素子が実現できる。これらの例としては、AND、OR、NAND、NOT等の論理回路、メモリー素子、発振素子、増幅素子、等が挙げられる。さらにこれらを組み合わせることにより、ICカードやICタグを作製することができる
[6−3]センサー
有機半導体は、ガスや化学物質、温度等の外部の刺激により、特性が大きく変化するので、それらのセンサーへの応用も考えられる。例えば本発明の有機電子デバイスの特性が、気体や液体との接触により変化する量を測定することにより、定性的あるいは定量的にそれに含まれている化学物質を検出することが可能である。
(本発明の有機電子デバイスの製造方法)
本発明に係る有機電子デバイスの好ましい製造方法について、図1の構造例Aに示す電界効果トランジスタ(FET)を例として、以下に説明するが、これらは他の有機電子デバイスにも同様に適用しうる。
(1)基板及び基板処理
一般に、電界効果トランジスタなどの有機電子デバイスは、基板1上に必要な層や電極を設けることで作製される。基板としては上記で説明したものを用いうる。
(2)電極形成
次に、ゲート電極5を形成する。電極材料としては上記で説明したものを用いうる。
成膜後、所望の形状になるよう必要に応じてパターニングを行う。パターニング方法も公知の各種方法を用いうるが、例えばフォトレジストのパターニングとエッチング(エッチング液によるウエットエッチングや反応性のプラズマによるドライエッチング)を組み合わせたフォトリソグラフィー法、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法、及びこれら手法を複数組み合わせた手法を利用できる。また、レーザーや電子線等のエネルギー線を照射して材料を除去したり材料の導電性を変化させることにより、直接パターンを作製してもよい。
(3)絶縁層
次に、絶縁体層2を形成する。絶縁体材料としては上記[3]で説明したものを用いうる。
なお、絶縁体層上に半導体層を形成する態様においては、両層の界面で半導体分子を良好に配向させるために、絶縁体層に所定の表面処理を行うことができる。表面処理の手法は、基板の表面処理と同様のものが用いうる。
(4)半導体層
続いて、有機半導体層1を形成する。有機半導体材料としては上記で説明したものを用いうる。半導体層を成膜するにあたっては公知の各種方法を用いうるが、例えばスパッタリング法、蒸着法等の真空プロセスでの形成方法と、塗布法、印刷法などの溶液プロセス
での形成方法に大別される。
(5)真空プロセス
有機半導体材料を真空プロセスによって成膜し有機半導体層を得る方法について詳しく説明する。例えば、材料をルツボや金属のボートに入れて真空中で加熱し、蒸発させ基板に付着させる真空蒸着法を用いることができる。この際、真空度としては、通常1×10−3Torr(1.3×10−1Pa)以下、好ましくは1×10−6Torr(1.3×10−4Pa)以下とする。また、基板温度によって半導体膜、ひいてはデバイスの特性が変化するので、最適な基板温度を選択する。通常、0℃から200℃の範囲が好ましい。また、蒸着速度は、通常0.001nm/秒以上であり、好ましくは0.01nm/秒以上である。但し、通常10nm/秒以下であり、好ましくは1nm/秒以下である。材料を加熱により蒸発させる方法に代えて、加速したアルゴン等のイオンを材料ターゲットに衝突させて材料原子を叩きだし基板に付着させるスパッタリング法を用いてもよい。
(6)溶液プロセス
有機半導体材料を溶液プロセスによって成膜し有機半導体層を得る方法について詳しく説明する。まず、有機半導体材料を溶媒に溶かして基板上に塗布する。
塗布の方法としては、溶液をたらすだけのキャスティング、スピンコーティング、ディップティング、ブレードコーティング、ワイヤバーコーティング、スプレーコーティング等のコーティング法や、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法等、さらにはこれらの手法を複数組み合わせた方法を用いうる。さらに、塗布に類似の技術として、水面上に形成した単分子膜を基板に移し積層するラングミュア・ブロジェット法、液晶や融液状態を2枚の基板で挟んだり毛管現象で基板間に導入する方法等も挙げられる。
本発明のポルフィリン類化合物は、溶媒に溶解して塗布することによっても素子を作製することが出来る。この際、最終的に素子中で用いるポルフィリン類化合物を直接塗布することも可能であるが、溶解性の高い化合物(以下前駆体と呼ぶ)を塗布しておき、それの化学構造の変化により、最終的なポルフィリン類化合物に変換することも可能である。特に溶媒に難溶な材料を塗布法で膜形成するのに有用である。
また、溶液プロセスでは、塗布−乾燥工程を必要なだけ繰り返して半導体層を厚膜にすることができる。前駆体からの変換により半導体膜が形成されるときには、塗布−半導体変換工程を繰り返せば、前駆体と半導体の溶解性が異なることを利用して積層し厚膜にすることができる。
一般に溶液プロセスは成膜性が高くなく、結晶性の高い有機半導体膜が得られにくいとされているが、本方法によれば、簡便な溶液プロセスで、結晶性の高い特性の良い有機半導体膜が得られ、非常に好ましい。このように形成した膜は、キャリア移動度が高く、かつ漏れ電流が小さくオンオフ比が高いという望ましい特性を持つ。本製造法は、本発明に係る有機半導体材料に限られず、広く有機半導体材料一般に適用しうる優れた方法である。
(7)半導体層の後処理
このように作製された有機半導体層は、後処理によりさらに特性を改良することが可能である。例えば、加熱処理により、成膜時に生じた膜中の歪みを緩和することができ、特性の向上や安定化を図ることができる。さらに、酸素や水素等の酸化性あるいは還元性の気体や液体にさらすことにより、酸化あるいは還元による特性変化を誘起することもできる。これは例えば膜中のキャリア密度の増加あるいは減少の目的で利用することができる。
(8)ドーピング処理
また、ドーピングと呼ばれる微量の元素や原子団、分子、高分子を加えることにより、特性を変化させて望ましいものにすることができる。例えば、酸素、水素、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF6 、AsF5 、FeCl3 等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウムカリウム等の金属原子等をドーピングする事が挙げられる。これは、これらのガスに接触させたり、溶液に浸したり、電気化学的なドーピング処理をすることにより達成できる。これらのドーピングは膜の形成後でなくても、材料合成時に添加したり、溶液からの作製プロセスでは、その溶液に添加したり、前駆体膜の段階で添加することができる。また蒸着時に添加する材料を共蒸着したり、膜形成時の雰囲気に混合したり、さらにはイオンを真空中で加速して膜に衝突させてドーピングすることも可能である。
化、キャリアの極性の変化(p型、n型)、フェルミ準位の変化等が挙げられ、半導体デバイスでは良く利用されているものである。ドーピング処理は同様に本発明の有機電子デバイスでも利用することができる。
(9)保護層
本発明の有機電子デバイスには各層のあいだや素子の外面に必要に応じて他の層を設けることが出来る。例えば、半導体層上に直接または他の層を介して、保護層を形成すると、外気の影響を最小限にできる利点がある。また、デバイスの電気的特性を安定化できる利点もある。保護層材料としては前述のものを用いうる。
なお、チア/オキサポルフィリン化合物の合成法は、特願2003−049561に記載の方法を用いうる。
合成例1
次のような合成ルートでビシクロ化合物(1)を合成した。
クロロ過安息香酸84gをゆっくり加え、室温で一晩撹拌した。析出した固体をセライトろ過し、有機層を水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。この固体を、エーテルでリンスして、シス−1,2−ジフェニルスルフォニルエチレン67.06gが得られた(収率87%)。無色結晶、mp100−101℃。
トランス−1,2−ジフェニルスルフォニルエチレン29.33gをトルエン200mlに溶解し、ついで1,3−シクロヘキサジエン11.4mlを加え、21時間乾留した後、再結晶することにより、5,6−ジフェニルスルホニル−ビシクロ−[2,2,2]オクタ−2−エン35.66g(収率96.5%)が得られた。
この化合物の熱分析結果(DTA−TG)を図4に示す。
146℃から198℃の温度範囲で重量の減少および発熱が見られる。この重量減(約18%)はビシクロ化合物からエチレン分子が4個脱離し、テトラベンゾポルフィリンに変化することに対応している。
合成例1のビシクロ化合物(1)0.02gと酢酸亜鉛2水和物0.1gをクロロホルム30mLとメタノール3mLの混合溶媒中3時間室温で撹拌した。反応液を水100mLで2回、飽和食塩水40mLで1回洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を濃縮して得られる固体をクロロホルム−メタノールの混合溶媒で再結晶して、0.022gのビシクロ化合物(1)の亜鉛錯体が得られた。さらに、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(日本分析工業JAIGEL−1H、2H、クロロホルム)により、単一ピークのみ分取して精製した。
合成例3:21,23−ジチアポルフィリン5の合成
次に示す合成ルートで下記ビシクロ環構造を有するジチアポルフィリン化合物を合成した。
(1)1,3−ビス−(ジヒドロキシメチル)−4,7−ジヒドロ−4,7−エタノ−2−ベンゾ[c]チオフェン2の合成
mp:143−145℃
1H NMR(400MHz, CDCl3):1.51-1.60(m,4H), 3.90(m,2H), 4.69-4.75(m,4H), 6.46-6.52(m,2H)
13C NMR(100MHz, CDCl3):26.0, 34.8, 57.5, 129.4, 135.3, 144.5
m/z(EI):222(87), 194(100), 177(100)
IR(KBr):3130-3380 cm−1(OH)
C12H14O2S 元素分析
計算値:C=64.83%, H=6.35%
実測値:C=64.73%, H=6.37%
(2)チアトリピランジエチルエステル3の合成
mp:>180℃(分解)
1H NMR(400MHz, CDCl3):1.34(t,J7.3,6H), 1.39-1.61(m,12H), 3.62(m,2H), 3.68(m,2H), 3.95-4.01(m,4H), 4.26(q,J7.3,4H), 4.31(m,2H), 6.40-6.51(m,6H), 8.09(brs,2H)
m/z(EI):620(24), 592(100), 564(49), 546(8), 518(18)
IR(KBr):3180-3310 cm−1(NH), 1666 cm −1(CO)
C38H40O4S 元素分析
計算値:C=73.52%, H=6.49%, N=4.51%
実測値:C=73.31%, H=6.52%, N=4.43%
(3)チアトリピランジカルボン酸4の合成
1H NMR(400MHz, Acetone-d6):1.30-1.58(m,12H), 3.64-3.70(m,2H), 3.80-3.85(m,2H), 3.99-4.08(m,4H), 4.30(m,2H), 6.32-6.49(m,6H), 9.68(brs,2H)
IR(KBr):2820-3460 cm−1(OH), 1670 cm −1(CO)
(4)21,23−ジチアポルフィリン5の合成
mp:>130℃(分解)
1H NMR(400MHz, CDCl3):1.83-2.02(m,8H), 2.13(m,4H), 2.29(m,4H), 5.55(m,4H), 6.04(m,4H), 7.03-7.06(m,4H), 7.26(m,4H), 10.94(m,meso-H,4H)
m/z(FAB):657(M+1, 35), 629(11), 601(9), 573(29), 545(100)
C44H36N2S2元素分析(0.25CH2Cl2 + 0.25MeOH)
計算値:C=77.64%, H=5.80%, N=4.08%
実測値:C=77.90%, H=5.51%, N=4.01%
以上のように、元素分析、NMR、マススペクトルにより、目的物であることを確認した。
合成例3と同様にしてチアトリピランジカルボン酸4を合成し、このチアトリピランジカルボン酸4にチオフェンの代わりにピロール誘導体を用いたこと以外は合成例3と同様にして、次に示す合成ルートで、下記ビシクロ構造を有するチアポルフィリン化合物を合成した。
mp:>130℃(分解)
1H NMR(400MHz, CDCl3):1.82-2.00(m,8H), 2.13(m,4H), 2.28(m,4H), 5.57(m,4H), 5.87(m,2H), 6.04(m,2H), 7.06(m,4H), 7.21-7.25(m,4H), 10.39(m,meso-H,2H), 10.90(m,meso-H,2H)
m/z(FAB):640(M+1, 44), 612(10), 584(9), 556(32), 528(100)
C44H37N3S(0.25CH2Cl2) 元素分析
計算値:C=80.39%, H=5.72%, N=6.36%
実測値:C=80.30%, H=6.00%, N=6.17%
以上のように、元素分析、NMR、マススペクトルにより、目的物であることを確認した。
300nmの酸化膜を形成したN型のシリコン基板(Sbドープ、抵抗率0.02Ωcm以下、住友金属工業社製)上に、フォトリソグラフィーで長さ(L)2.5〜50μm、幅(W)250μmまたは1000μmのギャップを有する金電極(ソース、ドレイン電極)を形成した。また、この電極と異なる位置の酸化膜をフッ酸/フッ化アンムニウム液でエッチングし、むき出しになったSi部分に金を蒸着し、これをシリコン基板(ゲート電極)に電圧を印加するための電極とした。
ソースとドレイン間に印加された電圧Vdに対して流れる電流をId、ソースとゲートに印加される電圧をVg、閾値電圧をVt、絶縁膜の単位面積当たりの静電容量をCi、ソース電極とドレイン電極の間隔をL、幅をW、半導体層の移動度をμとすると、その動作は、次のように表すことができる。
また逆に、μは素子の電流電圧特性から求めることができる。μを求めるには式(1)或いは(2)を用いるが、移動度μにはいくつかの定義が存在し、あるVgに対してId
−Vdの傾きから求める有効移動度μeff、あるVdに対してId−Vgの傾きから求める電界効果移動度μFE、(2)式の飽和電流部分のId1/2 −Vgの傾きから求める飽和移動度μsatがある。有効移動度μeff、電界効果移動度μFE、飽和移動度μsatは上記式を求めたモデルでは同じ値になるはずであり、実際にも理想的なFET特性が得られるような半導体材料に関しては、同じ程度の値となる。但し、現実の半導体材料の特性とモデルの差から、これらは異なる値となることもある。
参考例2
溶媒としてクロロベンゼンを用いて、参考例1と同様にビシクロ化合物の膜を作製し、加熱によりベンゾポルフィリンに変換した。
参考例3
アルミニウムを蒸着したスライドグラス上に、オキシジアニリンとベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物をジメチルホルムアミドにモル比1:1で溶解した液をスピンコートし、250℃で加熱処理して、500nmのポリイミド膜を作製した。この膜の上に参考例1と同様にビシクロ化合物の膜を作製し、加熱によりベンゾポルフィリンに変換した。
合成例2で合成した亜鉛錯体を用いて参考例1と同様にしてFETを作製した。このFET特性を測定したところ、有効移動度μeffは1.9×10−4cm2 /Vs、飽和移動度μsatは1.3×10−4cm2 /Vsであった。
参考例5
合成例1で得られたビシクロ化合物(1)を210℃で30分間加熱してテトラベンゾポルフィリンに変換した。これを2×10−6Torr(2.6×10−3Pa)の真空度で、参考例1と同様の電極基板上に真空蒸着して電界効果トランジスタを作製した。真空蒸着時の基板温度とトランジスタの移動度(飽和移動度)との関係を次表に示す。これより、基板温度によって移動度が異なることがわかる。
室温 2.9×10−4cm2 /Vs
80℃ 2.3×10−6cm2 /Vs
150℃ 5.6×10−7cm2 /Vs
200℃ 2.8×10−8cm2 /Vs
ずれもピークが少ないことから基板に対して強く配向した膜になっていることが推察される。このため、観測される移動度に大きな差が現れたものと考えられる。
合成例1で得られたビシクロ化合物(1)を、クロロホルム−シリカゲルのカラムクロマトグラフィーとクロロホルム−メタノールでの再沈殿を繰り返し、純度を高めたものを準備した。合成例1では、液体クロマトグラフィーによる254nmでの吸光度での純度が99.0%であるのに対し、本高純度品は99.7%であった。
評価として、飽和領域の電流とゲート電圧の関係から、ドレイン電流Idの平方根とゲート電圧のプロットの傾きから計算される飽和移動度μsatを求めたところ、飽和移動度μsatは0.016cm2 /Vs以上が観察された。また、ドレイン電圧−30Vにおける、ゲート電圧が0Vの場合と−30Vの場合でのドレイン電流の比からオンオフ比を求めたところ、オンオフ比は少なくとも103 以上、最も良いもので105 が観測された。
参考例6で作製した素子の上に、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のトルエン溶液をスピンコートして120℃で乾燥し、2μmの膜を形成した。
この素子と、参考例6で作製した素子に対して、ドレイン電圧を−30Vに固定し、ゲート電圧を50V→−50V→50Vと変化させながらドレイン電流を測定した。結果を図11に示す。PMMA膜が無くてもオンオフ比は103 以上あり良好な特性を示すが、PMMA膜を設けるとゲート電圧の走査によるドレイン電流のヒステリシスが小さく、かつオンオフ比も向上していることが分かる。
合成例3で合成したジチアポルフィリンを用いて参考例1と同様にしてFETを作製した。すなわち、参考例1と同様に電極が形成された基板上に、下記のビシクロ構造を有する前駆体を塗布した後に加熱処理してテトラベンゾジチアポルフィリンの膜を作製した。こうして得られたFET素子の電気特性を測定したところ、FET特性を示し、飽和移動度1.1×10−4cm2 /Vs、オンオフ比1000を示した。
合成例4で合成したチアポルフィリンを用いて参考例1と同様にしてFETを作製した。すなわち、参考例1と同様に電極が形成された基板上に、下記のビシクロ構造を有する前駆体を塗布した後に加熱処理してテトラベンゾチアポルフィリンの膜を作製した。こうして得られたFET素子の電気特性を測定したところ、FET特性を示し、飽和移動度2.5×10−5cm2 /Vs、オンオフ比38を示した。
下記亜鉛錯体を用いて参考例1と同様にしてFETを作製した。すなわち、参考例1と同様に電極が形成された基板上に、ビシクロ構造を有する前駆体を塗布した後に加熱処理して半導体膜を作製し、電界効果トランジスタを得た。こうして得られたFET素子の電気特性を測定したところ、飽和移動度μsatは0.7×10−4cm2 /Vs、有効移動度μeffは1×10−4cm2 /Vsであった。
以下の各構造式に示されたポルフィリン類化合物を用いて電界効果トランジスタを作製し電気特性を評価したが、いずれもFET特性は現れなかった。
2 絶縁体層
3 ソース電極
4 ドレイン電極
5 ゲート電極
6 基板
7 ソース電極
8 ドレイン電極
9 ゲート電極
10 半導体層
11 金属電極
12 金属電極
13 半導体層
14 電極
15 電極
16 半導体層
17 半導体層
Claims (8)
- チアポルフィリン骨格を有し、チアポルフィリン環平面からチアポルフィリン骨格を形成する原子の中心までの距離が1Å以内に配置された分子構造を有する化合物を含むことを特徴とする有機半導体材料。
- チアポルフィリン骨格を有する化合物が、移動度が1×10−5cm2 /Vs以上のものである請求項1に記載の有機半導体材料。
- 半導体層と2以上の電極とを有する有機電子デバイスにおいて、該半導体層が請求項1乃至4のいずれかに記載の有機半導体材料を含むことを特徴とする有機電子デバイス。
- 有機電子デバイスがスイッチング素子である請求項6に記載の有機電子デバイス。
- 有機電子デバイスが電界効果トランジスタである請求項6又は7に記載の有機電子デバイス。
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