JP2009239292A - ドライエッチング方法及びこの方法に用いるドライエッチング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の酸化膜除去をドライエッチングで行う場合において、基板面内におけるエッチングレートの均一性を向上させる。
【解決手段】対向配置される一対の電極3、4を設けた処理室2内における一対の電極間に絶縁膜20cが備えられたSiからなる基板20を配置し、処理室内にエッチングガスを導入すると共に一対の電極に高周波電力を印加することで、絶縁膜を除去するドライエッチング方法において、基板の一面側を導電性部材13と接触させ、処理室内にエッチングガスを導入すると共に高周波電力を制御し、基板を導電性部材と接触させることに起因するSiと絶縁膜とのエッチング選択比の低下を補う程度にエッチング選択比を大きくした条件で、基板の他面側から絶縁膜をドライエッチングする。
【選択図】図3
【解決手段】対向配置される一対の電極3、4を設けた処理室2内における一対の電極間に絶縁膜20cが備えられたSiからなる基板20を配置し、処理室内にエッチングガスを導入すると共に一対の電極に高周波電力を印加することで、絶縁膜を除去するドライエッチング方法において、基板の一面側を導電性部材13と接触させ、処理室内にエッチングガスを導入すると共に高周波電力を制御し、基板を導電性部材と接触させることに起因するSiと絶縁膜とのエッチング選択比の低下を補う程度にエッチング選択比を大きくした条件で、基板の他面側から絶縁膜をドライエッチングする。
【選択図】図3
Description
本発明は、ドライエッチング方法及びこの方法に用いるドライエッチング装置に関するもので、特に半導体加速度センサや半導体角速度センサ等の半導体力学量センサに用いて好適である。
近年、半導体センサの製造にSOI基板を利用することが多くなりつつある。これは、可動電極や固定電極等からなる微細な構造体(センシング部)を作る過程で、SOI基板の埋め込み酸化膜(絶縁膜)をエッチング除去用の犠牲層として利用できるためである。
従来では、SOI基板の酸化膜除去に、フッ酸等を用いたウェットエッチングが主に用いられてきたが、ウェットエッチングによると、液体の表面張力によって構造体同士がくっついてしまうといういわゆるスティッキング(固着)現象が発生しやすい。
このスティッキング現象が発生することを避けるため、最近ではSOI基板の酸化膜除去に、プラズマを用いたドライエッチングが用いられるようになった。このドライエッチングでは、平行平板電極が設けられた処理室を有する装置を用意し、平板電極の一方の電極上にSOI基板を配置し、処理室内にエッチングガスを導入すると共に平行電極に高周波電力を印加してプラズマを発生させ、酸化膜を除去するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、ドライエッチングによってSOI基板の酸化膜除去を行うと、SOI基板面内においてエッチングレートが不均一になるという問題が発生した。
このようなエッチングレートの不均一が生じると、シリコンと酸化膜とのエッチング選択比を十分に取ったとしてもシリコンがエッチングされるため、構造体が部分的にオーバエッチングされて可動電極と固定電極との間隔がばらつき、可動電極と固定電極との間隔によって決定される容量が設計位置から変化してしまう。
本発明は上記点に鑑みて成され、基板の絶縁膜除去をドライエッチングで行う場合において、基板面内におけるエッチングレートの均一性を向上させることを目的とする。
本発明者らは、エッチングレートを不均一にする要因としてウェハに蓄積される電荷が関わっていると考え、ドライエッチング時に蓄積される電荷についての検討を行った。図4にドライエッチング装置の概略図を示す。以下、図4に基づきドライエッチング方法について説明する。
まず、ドライエッチングを行うSOI基板100、すなわち活性層100aを選択的にエッチングすることによって可動電極や固定電極等からなる構造体を形成し、支持層100bを選択的にエッチングすることによって酸化膜100cまで達する開口部100dを形成したSOI基板100を用意する。
このSOI基板100を石英板101に形成したザグリ内に配置する。このとき、支持層100b側が上部電極102側を向くようにする。そして、装置内にエッチングガスを導入すると共に、下部電極103に高周波電源(RF電源)104より高周波電力を印加してプラズマ105を発生させる。これにより、エッチングガスがイオンやラジカル(活性種)に分解され、酸化膜100cがドライエッチングされる。
このような方法でドライエッチングを行っているが、SOI基板100をエッチングする場合、活性層100aと支持層100bが酸化膜100cによって絶縁されていることからSOI基板100に蓄積された電荷が逃げにくく、チャージアップしやすい。
さらに加速度センサや角速度センサのような微細な構造体では、可動電極と固定電極を各々絶縁してコンデンサを形成するべく、トレンチ100eによる絶縁分離を行っているため、トレンチ100eによって島状の微小領域に絶縁される。
このため、図4のドライエッチング装置の等価回路は図5の回路構成で示される。すなわち、プラズマ105が抵抗R1、プラズマ105とSOI基板100との境界部となるいわゆるシース106がコンデンサC1とダイオードD1の並列回路、酸化膜100cがコンデンサC2、トレンチ100eがコンデンサC3に相当する回路構成となる。
このような回路構成となるため、トレンチ100eによる容量(トレンチ100eと等価なコンデンサC3)がチャージアップされると、プラズマで生成される正電荷や負電荷の偏りから、SOI基板100の面内のチャージアップ(電荷の帯電)に分布が生じ、プラズマ105によって分解されたイオンの入射量がSOI基板100の面内でばらつき、エッチレート均一性が悪化すると考えられる。
そこで、請求項1に記載の発明では、対向配置される一対の電極(3、4)を設けた処理室(2)内における一対の電極間に絶縁膜(20c)が備えられたSiからなる基板(20)を配置し、処理室内にエッチングガスを導入すると共に一対の電極に高周波電力を印加することで、絶縁膜を除去するドライエッチング方法において、基板の一面側を導電性部材(20)と接触させ、処理室内にエッチングガスを導入すると共に高周波電力を制御し、基板を導電性部材と接触させることに起因するSiと絶縁膜とのエッチング選択比の低下を補う程度にエッチング選択比を大きくした条件で、基板の他面側から絶縁膜をドライエッチングすることを特徴としている。
このように、基板の一面側に導電性部材を接触させることにより、基板に帯電される電荷を除電することができ、ドライエッチング時に基板がチャージアップされても導電性部材によって基板に帯電された電荷を放出することができるため、基板面内におけるチャージアップ分布をなくすことができる。これにより、基板面内におけるイオン入射量のバラツキが無くなり、エッチングレートの均一性を向上させることができる。
また、請求項1の発明においては、請求項2に記載の発明のように、基板のうちドライエッチング時に帯電される電荷が多い領域に対して導電性部材を接触させると好適である。
また、請求項1および2に示したドライエッチング方法は、請求項3に示すように、絶縁膜(20c)の一面側に活性層(20a)が配置されていると共に、他面側に支持層(20b)が配置されたSOI基板(20)を用意した後、活性層を選択的にエッチングすることでトレンチ(20e)を形成し、力学量測定のための可動電極と固定電極とを有した構造体を構成する工程と、支持層を選択的にエッチングすることで、絶縁膜に達する開口部(20d)を形成する工程と、絶縁膜をドライエッチングし、構造体をリリースする工程と、を含んでなる半導体力学量センサの製造方法において、絶縁膜をドライエッチングする際に適用すると好適である。
請求項4に記載の発明は、対向配置される第1及び第2の電極(3、4)と、第1及び第2の電極が設けられる処理室(2)とを有し、第1及び第2の電極間のうちの第1の電極(3)上に、絶縁膜(20c)が備えられた基板(20)を配置し、処理室内にエッチングガスを導入すると共に第1及び第2の電極に高周波電力を印加することで、絶縁膜を除去するようになっているドライエッチング装置において、第1の電極が該厚み方向に貫通する穴を有し、該穴に嵌入することができる導電性部材を有していることを特徴としている。この装置を用いれば、請求項1又は2のドライエッチング方法を好適に行うことができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1に、ドライエッチング方法の実施に用いるエッチング装置1の断面構成を示す。また、図2に、ドライエッチングが施されるSOI基板20の断面構成を示す。
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1に、ドライエッチング方法の実施に用いるエッチング装置1の断面構成を示す。また、図2に、ドライエッチングが施されるSOI基板20の断面構成を示す。
図2に示すSOI基板20は半導体力学量センサ(例えば、半導体加速度センサや半導体角速度センサ)の製造工程途中のものである。すなわち、このSOI基板20は、半導体力学量センサの製造工程のうち、活性層20a(シリコンからなる)に可動電極及び固定電極等からなる構造体を構成する工程と、支持層20b(シリコンからなる)に酸化膜(絶縁膜)20cまで達する開口部20dを形成する工程とを施したものである。
例えば、活性層20aを選択的にエッチングし、酸化膜20cまで達するトレンチ20eを形成することによって構造体が構成され、支持層20bをKOH水溶液等によって選択的にエッチングすることで、酸化膜20cまで達する開口部20dが形成される。このような構造のSOI基板20の酸化膜20cを図1に示すエッチング装置1によりドライエッチングする。
図1に示すように、このエッチング装置1には処理室2が備えられている。この処理室2内でSOI基板20のドライエッチングが行われる。処理室には、一対の電極3、4が配置されており、この一対の電極3、4はドライエッチングを施すSOI基板20が配置される下部電極(請求項でいう第1の電極あるいは一方の電極)3と、この下部電極3と対向するように配置された上部電極(請求項でいう第2の電極)4とからなる。
下部電極3には上部電極4側に石英等からなる絶縁性の板3aが備えられている。この絶縁性の板3aがSOI基板20を固定するサセプタとなっている。そして、下部電極3には厚み方向に貫通する穴3bが形成されている。この穴3bはSOI基板20と対向する部分に形成され、穴3bの大きさはSOI基板20よりも小さくなっている。また、処理室2内には、この穴3bに嵌入させることができ、可動式である導電性部材13が備えられている。この導電性部材13としては、例えばステンレスからなるものを用いることができる。導電性部材13は、SOI基板20に接触させる板状の部分と、この板状の部分を上下に移動させるための棒状の部分とからなる。なお、この導電性部材13は図示していないが、接地されているものとする。
下部電極3には、高周波電源5より例えば13.56MHzの高周波電力(RF電力)が印加できるようになっている。上部電極4は下部電極3と対向する側において等間隔に配置された複数のガス供給孔4aを有しており、エッチングガスをシャワー状に流せるように構成されている。これら下部電極3と上部電極4は、図示しない冷却水によって冷却可能となっている。
また、エッチング装置1には、各種ガスを供給するためのガス導入口6が設けられている。このガス導入口6は上部電極4の上方に配置され、ガス導入口6より供給された各種ガスが上部電極4のガス供給孔4aを通じて処理室2内に供給されるようになっている。
ガス導入口6には、バルブ7aが備えられたガス導入管7が接続されている。ガス導入管7には、各種ガスの供給源8、9、10に接続された複数本(本実施形態では3本)のガス導入管8a、9a、10aが接続されている。本実施形態では、各ガス導入管8a、9a、10aよりCHF3ガス、CF4ガス、Arガスがそれぞれ供給されるようになっている。また、これら各ガス導入管8a、9a、10aには、各ガス導入管8a、9a、10aの開閉を行うバルブ8b、9b、10b、及びガス流量調節のためのマスフローコントローラ8c、9c、10cが備えられている。
一方、処理室2の下部には、排気管11が接続されている。この排気管11を通じて、処理室2内を真空ポンプ等の真空引き手段12によって減圧できるようになっている。このような構成により、ガス供給源8、9、10からガスを供給した状態で、処理室2内を例えば1.33Pa〜133Pa(10mTorr〜1Torr)程度の真空度に保持できるようになっている。
このように構成されたドライエッチング装置1を用い、以下のようにしてドライエッチングを行う。まず、SOI基板20の一面側(活性層20a側)を下部電極3側に向けて、下部電極3及び絶縁性の板3aに形成された穴3bがSOI基板20のほぼ中央に位置するように、SOI基板20を下部電極3上に配置する。これにより、SOI基板20の外縁部が保持された状態になる。そして、以下の工程を行う。
〔エッチング工程〕バルブ8b〜10bを全て開き、処理室2内にCHF3/CF4/Arの混合ガスを導入する。このとき、マスフローコントローラ8c〜10cによって各ガスの流量を制御する。また、真空引き手段12によって処理室2内のガス圧力を所定の値となるように設定する。
そして、上部電極4をアース電位にし、高周波電源5より例えば13.56MHzの高周波電力を下部電極3に印加し、RFパワーが例えば2.5kWとなるようにする。これにより、処理室2内の気体がグロー放電を起こして上部電極4と下部電極3との間にプラズマが発生し、プラズマによって各種ガスが荷電イオンやラジカル、電子に分解され、SOI基板20の酸化膜20cがSOI基板20の他面側(支持層20b側)からドライエッチングされる。
このドライエッチングは、上部電極4と下部電極3との電位差によって、上記荷電イオンが加速されて酸化膜20cの表面に衝突して物理的に酸化膜20cを除去することにより行われたり、化学的に極めて活性なラジカルが酸化膜20cの表面に引き込まれて酸化膜20cと反応することにより行われたりする。
このようなドライエッチングを進めていくと、荷電イオンの飛来によってSOI基板20が部分的に周りに対して相対的に+に帯電するようになる。その結果、電気的な反発力によって荷電イオンが酸化膜20cに到達できなくなり、エッチングレートが遅くなる。また、SOI基板20における帯電の分布により、エッチングレートの均一性が低下してしまう。
そこで、エッチングの均一性が悪化しない時間内(例えば、数分程度)でエッチングを停止し、次に示す除電工程を行う。なお、この〔エッチング工程〕は、導電性部材がSOI基板20に接触していない状態で行う。
〔除電工程〕上記エッチングを停止、つまり、高周波電力の印加を停止する。その後、下部電極3及び絶縁性の板3aに形成された穴3bを通して、導電性部材13をSOI基板20の一面側に接触させる。これにより、SOI基板20に帯電された電荷が導電性部材13を介して放出される。
そして、再び、SOI基板20に電荷が帯電され、エッチングの均一性が悪化しない時間内で〔エッチング工程〕を行った後、帯電された電荷を放出するために〔除電工程〕を行う。その後、適宜、同様にして〔エッチング工程〕と〔除電工程〕とを交互に繰り返し、酸化膜20cが除去されるまでドライエッチングを行う。これにより、活性層20aに形成された可動電極や固定電極からなる構造体がリリースされ、半導体力学量センサが製造される。
このように、〔エッチング工程〕と〔除電工程〕とを交互に繰り返すことによって、SOI基板20の面内におけるエッチングレートの均一性を向上させ、エッチングレートのばらつきが小さいドライエッチングを行うことができる。このため、可動電極や固定電極の間隔が均一となり、良好な特性の半導体力学量センサを製造することができる。
ところで、仮に導電性部材を常時SOI基板に接触させておくと、SOI基板の電位をプラズマ発生時の最適な電位に制御することが困難になる。そして、この制御は本実施形態のように導電性部材が接地されていると、より困難である。その結果、酸化膜とシリコンとのエッチング選択比が悪化したり、SOI基板面内のエッチングレートの分布が悪化したりする。
しかし、本実施形態では、SOI基板20に対して導電性部材13を間欠的に接触させるようにしているため、SOI基板20の電位を好適に制御しつつ、SOI基板20に帯電された電荷を放出することができる。
なお、本実施形態では〔エッチング工程〕と〔除電工程〕とを繰り返し行うようにしているが、可能であれば、〔エッチング工程〕と〔除電工程〕とを行った後、〔エッチング工程〕を行うだけでも良い。
(第2実施形態)
第1実施形態では、常時、導電性部材を接触させることの不具合について述べたが、本実施形態は、その不具合を解消するものである。図3に、本実施形態のドライエッチング方法の実施に用いるエッチング装置の断面構成を示す。以下、主として第1実施形態と異なる点について述べ、同一部分は図中同一符号を付して説明を省略する。
第1実施形態では、常時、導電性部材を接触させることの不具合について述べたが、本実施形態は、その不具合を解消するものである。図3に、本実施形態のドライエッチング方法の実施に用いるエッチング装置の断面構成を示す。以下、主として第1実施形態と異なる点について述べ、同一部分は図中同一符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、導電性部材としての下部電極3は平板になっており、SOI基板20を固定するサセプタの役割も果たしている。この下部電極3の材料としては、例えば、ステンレスを用いることができる。また、ガス導入管7には、4種のガス供給源31、32、33、34に接続された4本のガス導入管31a、32a、33a、34aが接続されている。本実施形態では、各ガス導入管31a〜34aにより、C4F8ガス、CHF3ガス、O2ガス、Arガスがそれぞれ供給されるようになっている。また、これら各ガス導入管31a〜34aには、各ガス導入管31a〜34aの開閉を行うバルブ31b、32b、33b、34b及びガス流量調節のためのマスフローコントローラ31c、32c、33c、34cが備えられている。
そして、以下のようにしてドライエッチングを行う。まず、下部電極3上に、SOI基板20の一面側の全て(図2において島状になった活性層20aの全て)が下部電極3と接触するように配置する。そして、下部電極3にSOI基板20を接触させた状態で、SOI基板20の酸化膜20cをSOI基板20の他面側からドライエッチングする。このような状態でドライエッチングを行うと、SOI基板20に帯電した電荷が下部電極3(導電性部材)を介して放出されるため、上述のような荷電イオンによるSOI基板20における電荷の帯電を防ぐことができる。しかしながら、常時、SOI基板20が導電性部材に接触しているため、上述のように、エッチング選択比が低下したり、エッチングレートの面内分布が悪化したりする。
そこで、このエッチング選択比の低下を補う程度にエッチング選択比を大きくしたエッチング条件、つまり、導電性部材をSOI基板20に接触させることに起因するエッチングレートの面内分布が無視できる程度にエッチング選択比を大きくした条件で酸化膜20cのエッチングを行う。
そのような条件としては、例えば、C4F8ガスとCHF3ガスとO2ガスを3〜15:10〜50:1の割合とし、かつArガスの流量が総ガス流量の60〜80%となるような混合ガスになるように、各ガスの流量を制御すると良い。なお、この酸化膜とシリコンとのエッチング選択比が高い条件でのドライエッチング方法は、本発明者らが先に出願した特願平11−193322号に記載の技術を参考にすることができる。なお、本実施形態では、ドライエッチング時に下部電極3を介して常にSOI基板20が除電されていることになる。
このように、SOI基板20を導電性部材に接触させ、かつ、エッチング選択比の高い条件でエッチングを行うことにより、SOI基板20におけるエッチングレートの均一性を向上させることができる。
なお、上述のエッチングガスは一例を示すものであり、所望のエッチング選択比が確保できれば、どのようなエッチングガスを用いても良い。また、下部電極3がサセプタの役割も兼ねている例について示したが、下部電極上にこの下部電極とは材質の異なる導電性部材からなるサセプタを配置し、そのサセプタにSOI基板を接触させて配置しても良い。
(他の実施形態)
上記第1及び第2実施形態では、SOI基板20の一面側のほぼ全面を導電性部材に接触させる例について示したが、必ずしも全面に接触させなくても良い。例えば、SOI基板のうちドライエッチング時に帯電される電荷が多い領域に対して導電性部材を接触させることにより、第1及び第2実施形態と同様の効果を発揮することができる。
上記第1及び第2実施形態では、SOI基板20の一面側のほぼ全面を導電性部材に接触させる例について示したが、必ずしも全面に接触させなくても良い。例えば、SOI基板のうちドライエッチング時に帯電される電荷が多い領域に対して導電性部材を接触させることにより、第1及び第2実施形態と同様の効果を発揮することができる。
この場合には、第1実施形態のように除電工程を行うドライエッチング方法では、導電性部材の板状の部分を小さくすれば良い。また、第2実施形態のようにSOI基板20を常に導電性部材に接触させておくドライエッチング方法では、導電性のサセプタをSOI基板のうちドライエッチング時に帯電される電荷が多い領域と対向する部分に設けたり、サセプタのうちこの領域と対向する部分がSOI基板側に突出した形状にしたりすることができる。また、サセプタの所望の領域を導電性部材にして、SOI基板の所望の領域と接触させても良い。
1…エッチング装置、2…処理室、3…下部電極、3a…絶縁性の板、3b…穴、4…上部電極、5…高周波電源、6…ガス導入口、7…ガス導入管、7a…バルブ、8〜10、31〜34…ガスの供給源、8a〜10a、31a〜34a…ガス導入管、8b〜10b、31b〜34b…バルブ、8c〜10c、31c〜34c…マスフローコントローラ、11…排気管、12…真空引き手段、13…導電性部材、20…SOI基板、20a…活性層、20b…支持層、20c…酸化膜、20d…開口部、20e…トレンチ。
Claims (4)
- 対向配置される一対の電極(3、4)が設けられた処理室(2)内における前記一対の電極間に絶縁膜(20c)が備えられたSiからなる基板(20)を配置し、前記処理室内にエッチングガスを導入すると共に前記一対の電極に高周波電力を印加することで、前記絶縁膜を除去するドライエッチング方法において、
前記基板の一面側を導電性部材(13)と接触させ、前記処理室内にエッチングガスを導入すると共に前記高周波電力を制御し、前記基板を前記導電性部材と接触させることに起因する前記Siと前記絶縁膜とのエッチング選択比の低下を補う程度にエッチング選択比を大きくした条件で、前記基板の他面側から前記絶縁膜をドライエッチングすることを特徴とするドライエッチング方法。 - 前記基板のうち前記ドライエッチング時に帯電される電荷が多い領域に対して前記導電性部材を接触させることを特徴とする請求項1に記載のドライエッチング方法。
- 絶縁膜(20c)の一面側に活性層(20a)が配置されていると共に、他面側に支持層(20b)が配置されたSOI基板(20)を用意した後、前記活性層を選択的にエッチングすることでトレンチ(20e)を形成し、力学量測定のための可動電極と固定電極とを有した構造体を構成する工程と、前記支持層を選択的にエッチングすることで、前記絶縁膜に達する開口部(20d)を形成する工程と、前記絶縁膜をドライエッチングし、前記構造体をリリースする工程と、を含んでなる半導体力学量センサの製造方法において、
前記絶縁膜をドライエッチングする際に、請求項1または2に記載のドライエッチング方法を適用することを特徴とする半導体力学量センサの製造方法。 - 対向配置される第1及び第2の電極(3、4)と、前記第1及び第2の電極が設けられる処理室(2)とを有し、
前記第1及び第2の電極間のうちの前記第1の電極(3)上に、絶縁膜(20c)が備えられた基板(20)を配置し、前記処理室内にエッチングガスを導入すると共に前記第1及び第2の電極に高周波電力を印加することで、前記絶縁膜を除去するようになっているドライエッチング装置において、
前記第1の電極が該厚み方向に貫通する穴(3b)を有し、該穴に嵌入することができる導電性部材(13)を有していることを特徴とするドライエッチング装置。
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