JP2009238927A - 有機半導体材料及び有機トランジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの低いウェットプロセスに適用可能な有機半導体材料を提供する。
【解決手段】下記一般式で表される、ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体を含む有機半導体材料を用いる。
【化1】

(但し、式中R及びRは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、有機半導体材料及びこの有機半導体材料を用いた有機トランジスタに関する。
半導体活性層に有機材料を用いた有機電界効果トランジスタ(OFET、有機トランジスタ)は、低コストで大面積化が容易であるといった、従来のシリコンなどを用いた無機トランジスタにはない利点を持つ。このため、ディスプレイや、RF−ID(radio frequency identification)タグ、センサ等として大きな注目を集めている。
この有機トランジスタとしては、例えば、有機半導体層と、有機半導体層内のチャネル領域上に形成されたゲート電極と、このチャネル領域を挟むソース電極及びドレイン電極とを備えた有機トランジスタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この有機トランジスタは、有機半導体材料を蒸着することで有機半導体層を形成している。そして、有機半導体層を形成する有機半導体材料としては、ジベンゾテトラチアフルバレン(DBTTF)等が使用されている。
また、この有機トランジスタでは、ソース電極またはドレイン電極の表面領域とチャネル領域との間に硫黄原子を含有する電子供与性有機分子からなる薄膜層が形成されている。そして、有機トランジスタの電子供与性有機分子からなる薄膜層は、電子供与性有機分子をソース電極またはドレイン電極の表面に吸着させることで製造されている。
上述の有機トランジスタでは、0.06〜0.19cm/Vs程度のキャリア移動度が報告されている。
特開2004−288836号公報
しかし、上述の有機半導体材料であるジベンゾテトラチアフルバレン(DBTTF)は、有機溶剤への溶解性が低く、ウェットプロセスによる有機半導体層の形成が困難である。このため、上述の有機薄膜トランジスタにおいても、蒸着法等のドライプロセスにより有機半導体層の形成が行われている。
蒸着法等のドライプロセスは、スピンコート法等のウェットプロセスに比べ、半導体ウエハの大面積化への対応が難しく、製造コストが増加してしまう。
上述した問題の解決のため、本発明においては、製造コストの低いウェットプロセスに適用可能な有機半導体材料、及び、この有機半導体材料を用いた有機トランジスタを提供するものである。
本発明の有機半導体材料は、下記一般式で表される、ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体からなる。
(式中R及びRは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。)
本発明の有機トランジスタは、下記一般式で表される、ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体を含む有機半導体層と、有機半導体層にゲート絶縁層を介して形成されたゲート電極と、有機半導体層を介して対向するソース電極とドレイン電極とを備える。
(式中R及びRは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。)
上述のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体を有機半導体材料として用いることにより、有機半導体材料の有機溶剤への溶解性が高くなるので、スピンコート等のウェットプロセスによる、有機半導体層の形成が可能である。
ドライプロセスに比べて製造コストが低いウェットプロセスを適用し、低コストの有機トランジスタを構成することができる。
以下、本発明の有機半導体材料及び有機トランジスタの具体的な実施の形態について説明する。
まず、本実施の形態の有機半導体材料について説明する。
本実施の形態の有機半導体材料は、下記一般式(1)で表される、ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体からなる。
上述のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体において、R、Rはそれぞれ下記一般式(2)に示すシス位、又は、下記一般式(3)に示すトランス位をとる構造である。
(式中、R及びRは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。)
(式中、R及びRは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。)
上述の有機半導体層14に含まれる一般式(2)及び一般式(3)で表されるジベンゾテトラチアフルバレン誘導体の割合に特に制限は無く、一般式(2)又は一般式(3)のみから形成されていてもよく、また一般式(2)及び一般式(3)で表わされる構造の両者が存在していてもよい。
次に、上述のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体の製造方法について説明する。
ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体は、次の反応式に従って製造することができる。
(式中、Rは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。)
アニリン(4)からアミド(5)を生成し、アミド(5)を硫酸と反応させることにより、化合物(6)を得る。そして、化合物(6)を過酸化水素と反応させることにより、アントラニル酸誘導体(7)を得る。
得られたアントラニル酸誘導体(7)を亜硝酸イソアミル(CH3)2CH(CH2)2NO2と反応させてジアゾ化し、ベンザインを生成する。さらに、CS及び3−メチルブタノールと反応させることにより、化合物(8)を生成する。
そして、化合物(8)をHBFと反応させ、ジチオニウム塩(9)を合成する。
次に、ジチオニウム塩(9)をトリエチルアミンと反応させることにより、ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体(10)を製造することができる。
次に、上述の有機半導体材料を有機半導体層に用いた、有機トランジスタの実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態の有機トランジスタの構造の一例を示す。
図1に示す有機トランジスタは、基板11上にゲート電極12、ゲート絶縁層13、及び、上述の本実施の形態の有機半導体材料が適用された有機半導体層14が順次積層されている。そして、その有機半導体層14上にソース電極15及びドレイン電極16が形成された、いわゆるトップコンタクト型素子と呼ばれる構造である。
また、上述のトップコンタクト型素子以外にも、例えば、図2に示す、基板21上にゲート電極22、ゲート絶縁層23、ソース電極25及びドレイン電極26が順次積層され、その上に有機半導体層24が積層された、いわゆるボトムコンタクト型素子にも、上述の本実施の形態の有機半導体材料を有機半導体層24に適用することができる。
以下、図1に示すトップコンタクト型素子について説明する。
図1に示す有機トランジスタ10は、基体11と、基体11上に形成されたゲート電極12と、ゲート電極12を被覆するゲート絶縁層13と、ゲート絶縁層13上に形成された有機半導体層14と、有機半導体層14上に形成されたソース電極15及びドレイン電極16から構成される。
有機トランジスタ10に用いられる基体11には、ガラスやシリコン、又は、ポリエチレンテレフタレート等のフレキシブルなプラスチックシートを用いることができる。また、プラスチックシートを用いることにより軽量化及び衝撃に対する耐性を向上できる。
ゲート電極12は、例えば、金属材料、カーボン材料、導電性粒子をポリマーとともに液体中に分散させたポリマー混合物、導電性ポリマー、又は、ハイドープのシリコン等の導電性材料により形成される。
上述の金属材料としては、例えば、Cr,Al,Ta,Mo,Nb,Cu,Ag,Au,Pt,Pd,In,Ni,Nd等の金属材料やこれらの合金材料を挙げることができる。また、金属材料、及び、カーボン材料等の導電性材料からなるゲート電極12は、膜厚約10nm〜約500nmに形成される。
また、上述のポリマー混合物としては、例えば、銀インクやグラファイトインク等の導電性粒子をポリマーとともに液体中に分散させて使用することができる。また、上述の導電性ポリマーとしては、ポリアニリン塩、ポリ(3,4−エチレン−ジオキシチオフェン)のポリスチレンスルホン酸塩、又は、ドープされたポリピロールのような可溶性導電性ポリマーを挙げることができる。この場合、ゲート電極12は、塗布によって膜厚約30nm〜約1000nmに形成される。
また、上述のハイドープのシリコンとしては、通常のLSIプロセスで用いられるシリコン基板から形成することができる。例えば、LSIプロセスで用いられるシリコン基板において、シリコン基板全体、又は、ゲート絶縁層が形成される近傍の領域をハイドープとすることで、このシリコン基板にゲート電極層12及び基板11を形成することができる。
ゲート電極12を被覆するゲート絶縁層13は、無機材料、有機材料、又は、有機低分子アモルファス材料等の種々の絶縁性材料から形成される。ゲート絶縁層13の形成方法も材料に応じて、蒸着、スパッタリング、ゲート電極12の陽極酸化、塗布、溶液からの付着等、種々の成膜方法を採用することができる。ゲート絶縁層13は、膜厚約50nm〜約500nmに形成される。
無機材料としては、例えばSiO、Al、Ta、ZrO等の単金属酸化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸ストロンチウムバリウムなどの複合酸化物、SiNxなどの窒化物を挙げることができる。
有機材料としては、例えば、ポリビニルフェノール、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリイミド、ベンゾシクロブテン、シアノエチルプルラン、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデン−4フッ化エチレン共重合体、及びその他のポリマー材料を挙げることができる。
有機低分子アモルファス材料としては、例えば、コール酸、コール酸メチル等を挙げることができる。この場合、ゲート絶縁層13は、膜厚約10nm〜約500nmに形成される。
ソース電極15及びドレイン電極16は、例えば、銀、銅、白金またはパラジウム等の電極材料により形成される。また、ソース電極15及びドレイン電極16は、ゲート電極12の直上部を避けるように分離形成されている。
有機半導体層14は、上述のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体を有機半導体材料として適用することができる。
上述のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体は、従来用いられているジベンゾテトラチアフルバレンと同様に有機トランジスタに適用することにより、高いキャリア移動度を示す。
また、ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体は、アルキル鎖を有することにより、ジベンゾテトラチアフルバレンに比べて有機溶剤への溶解性が高い。このため、この材料を用いて薄膜トランジスタ等を形成する際に、スピンコート法等のウェット法を適用することができる。さらに、アルキル鎖の分子ファスナ効果によりスタックがより緊密になり、分子間のπ相互作用が大きくなる。
また、有機半導体層14は、上述のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体に、例えば、ペンタセン、テトラセン、アントラセン、ペリレン、ピレン、コロネン、クリセン、デカシクレン、ビオランスレンなどの多環芳香族分子材料、フタロシアニン、トリフェニレン、チオフェンオリゴマー及びそれらの誘導置換体、ジベンゾテトラチアフルバレンなどのテトラチアフルバレン類、テトラチオテトラセン、及びレジオレギュラ・ポリ(3−アルキルチオフェン)等の電子供与性を有する結晶性有機半導体材料を加えて構成することができる。
このとき、有機半導体層14中のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体の含有量は、特に限定されるものではない。また、上述の有機半導体材料以外にも、電子供与性を有する結晶性有機半導体材料であれば、有機半導体層14を構成する電子供与性の結晶性有機半導体材料として用いることができる。
次に、上述の有機トランジスタ10の製造方法の一例を、図3を用いて説明する。
まず、図3Aに示すように、基板11上にゲート電極12及びゲート絶縁層13を形成する。
ゲート電極12は、上述の導電材料を、例えば、スパッタ法や蒸着法などにより膜厚約10nm〜約500nmに成膜する。そして、所定のゲート電極のパターンに、成膜した導電材料をパターニングする。
また、ポリマー混合物や、粒径が数nmから数10nm程度の金属微粒子を分散させた溶剤を塗布し、基板温度400℃未満の工程で、膜厚約30nm〜約1000nmの金属薄膜からなるゲート電極12を形成する。
また、ゲート絶縁層13としては、無機材料を用いる場合には、蒸着法、スパッタリング法、CVD法等の方法で形成する。
また、ゲート絶縁層13として有機材料を用いる場合には、絶縁性の有機材料、又は、ポリマーの前駆体を溶解した溶液を作製し、この溶液をスピンコート法、スクリーン印刷法等により塗布する。
そして、溶剤を揮発させて膜厚約50nm〜約500nmのゲート絶縁層13を形成する。または、溶剤を揮発させて除去した後、加熱してポリマーの前駆体を所望のポリマーに変換することによって、膜厚約50nm〜約500nmのゲート絶縁層13を形成する。
また、ゲート絶縁層13としてTaやAlを用いる場合には、ゲート電極12をTa又はAlにより構成し、ホウ酸アンモニウム水溶液等の電解液を用いてTa又はAl電極層を陽極酸化することによって形成する。
次に、図3Bに示すように、ゲート絶縁層13上に有機半導体層14を形成する。
有機半導体層14は、上述のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体を含む有機半導体を用いる。そして、スピンコート法、キャスト法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、マイクロコンタクト印刷法等のウェットプロセスを用いて有機半導体層14を形成する。
次に、図3Cに示すように、有機半導体層14上に、ソース電極及びドレイン電極のパターンを有するメタルマスク17をおき、真空蒸着法を用いて、金、銀、銅、白金又はパラジウム等により電極層18を形成する。そして、メタルマスク17をはずすことにより、有機半導体層14上に電極層18が残存し、ソース電極15及びドレイン電極16を形成する。
以上の工程により、図3Dに示す構成の有機トランジスタを製造することができる。
(実施例)
以下、実際に図1に示したトップコンタクト型の有機トランジスタを作製し、有機半導体層の特性を調査した。有機半導体には、以下の実施例及び比較例において作製したジベンゾテトラチアフルバレン誘導体を適用した。
[DC−DBTTFの合成]
有機半導体材料のジアルキルジベンゾテトラチアフルバレン(DC−DBTTF)を、上述の反応式化8に従って作製した。なお、DC−DBTTFにおいて、DCは式中Rで表したアルキル基中の炭素数を示す。つまり、DCであればRはエチル基(R=C)、DCであればRはプロピル基(R=C)、DCであればRはブチル基(R=C)、DCであればRはヘキシル基(R=C13)、DCであればRはオクチル基(R=C17)、DC12であればRはドデシル基(R=C1225)を示す。
まず、空気下において、500mlの2口フラスコに、2,2,2−トリクロロ−1,1−エタンジオール(CH(OH)CCl)を3.6g(11mmol)、水60mlを投入した。
この溶液に、硫酸ナトリウムを52g、アニリン(4)を20mmol、塩酸を2ml、及び、塩酸ヒドロキシルアミンが4.4g(63mmol)の水溶液20mlを、順番に加えた。
そして、この溶液をゆっくりと加熱し、約105℃で還流が始まってからさらに1分間加熱した。冷却後、沈殿物を濾過して、黒茶色固体のアミド(5)を得た。
次に、50mlの1口フラスコに、硫酸20mlを入れて50℃まで加熱した。そして、加熱した硫酸中に、上述の黒茶色固体のアミド(5)を少量ずつ投入した。すべて投入した後、80℃で10分間加熱した。
この溶液を氷に滴下した後、濾過することにより、赤褐色固体の化合物(6)を得た。
次に、200mlの1口フラスコに、得られた化合物(6)を20mmol、NaOHを0.9g、KClを3.5g、水40mlを入れて10℃に冷やした。そして、30%H溶液が4g、NaOHが3.2g、水36mlの溶液をゆっくりフラスコ内に滴下した。さらに、酢酸8mlを滴下した後、濾過して白茶色固体の化合物(アントラニル酸誘導体)(7)を得た。
次に、窒素(N)雰囲気下で、500mlの1口フラスコに、亜硝酸イソアミルを3.2ml(24mmol)、3−メチルブタノールを4.4ml(40mmol)、CSを10ml、1,2−ジクロロエタン30mlを入れ、還流が始まったところで、化合物(7)20mmolのジオキサン溶液を2時間かけて滴下した。滴下が終了した後、CHClで抽出及び水で洗浄し、MgSOを加えて乾燥後、エバポレータで溶媒を除去して黒紫のオイルを得た。そして、この黒紫のオイルをCSシリカゲルカラムで単離して、黄色のオイルの化合物(8)を得た。
次に、得られた化合物(8)10mmolに対し、この化合物(8)が溶けきる量の無水酢酸を約5ml加え、氷浴で冷やしながら42%HBF水溶液3.0ml(20mmol)を滴下し、60分間撹拌した。撹拌後、エーテルを加えて生じた沈殿を桐山ロートでろ過し、白色の固形物の化合物(ジチオニウム塩)(9)を得た。
そして、得られた化合物(9)に対し、この化合物(9)が溶けきる量のアセトニトリル約6mlを加え、トリエチルアミン1.0mlを滴下した。滴下後、30分間撹拌し、桐山ロートでろ過して黄色の固体の化合物(DC−DBTTF)(10)を得た。
[実施例1 ジエチルジベンゾテトラチアフルバレン(DC−DBTTF)の合成]
上述のDC−DBTTFの合成方法において、アニリン(4)として、p−エチルアニリン5ml(40mmol)から合成を行い、化合物(5-ethyl-2,3-indoledione)(6)を6.5g(37mmol,93%)得た。
次に、得られた化合物(6)6.5g(37mmol)から合成を行い、化合物(2-amino-5-ethylbenzoic acid)(7)を2.5g(15mmol,41%)得た。
次に、得られた化合物(7)の20mmol(3.3g)のジオキサン溶液6mlから合成を行い、化合物(5-ethyl-2-(3-methylbutoxy)-1,3-benzodithiole)(8)を2.0g(7.3mmol,36%)得た。
次に、得られた化合物(8)2.0g(7.3mmol)から合成を行い、化合物(DC−DBTTF)(10)を0.7g(1.9mmol,52%)得た。この化合物(10)を実施例1の有機半導体材料とした。
[実施例2 ジプロピルジベンゾテトラチアフルバレン(DC−DBTTF)の合成]
上述のDC−DBTTFの合成方法において、アニリン(4)として、p−プロピルアニリン5.7ml(40mmol)から合成を行い、化合物(5-propyl-2,3-indoledione)(6)を12.4g(66mmol)得た。
次に、得られた化合物(6)12.4g(66mmol)から合成を行い、化合物(2-amino-5-propylbenzoic acid)(7)を3.4g(19mmol,29%)得た。
次に、得られた化合物(7)の30mmol(5.4g)のジオキサン溶液8mlから合成を行い、化合物(5-propyl-2-(3-methylbutoxy)-1,3-benzodithiole)(8)を3.1g(11mmol,37%)得た。
次に、得られた化合物(8)3.1g(11mmol)から合成を行い、化合物(DC−DBTTF)(10)を0.9g(2.3mmol,43%)得た。この化合物(10)を実施例2の有機半導体材料とした。
[実施例3 ジブチルジベンゾテトラチアフルバレン(DC−DBTTF)の合成]
上述のDC−DBTTFの合成方法において、アニリン(4)として、p−ブチルアニリン6.4ml(40mmol)から合成を行い、化合物(5-butyl-2,3-indoledione)(6)を4.6g(23mmol,57%)得た。
次に、得られた化合物(6)4.6g(23mmol)から合成を行い、化合物(2-amino-5-butylbenzoic acid)(7)を3.5g(18mmol,78%)得た。
次に、得られた化合物(7)の10mmol(1.9g)のジオキサン溶液6mlから合成を行い、化合物(5-butyl-2-(3-methylbutoxy)-1,3-benzodithiole)(8)を0.83g(2.8mmol,28%)得た。
次に、得られた化合物(8)0.83g(2.8mmol)から合成を行い、化合物(DC−DBTTF)(10)を0.37g(0.89mmol,63%)得た。この化合物(10)を実施例3の有機半導体材料とした。
[実施例4 ジヘキシルジベンゾテトラチアフルバレン(DC−DBTTF)の合成]
上述のDC−DBTTFの合成方法において、アミン(4)として、p−ヘキシルアニリン3.9ml(20mmol)から合成を行い、化合物(5-hexyl-2,3-indoledione)(6)を1.9g(8.2mmol,41%)得た。
次に、得られた化合物(6)1.9g(8.2mmol)から合成を行い、化合物(2-amino-5-hexylbenzoic acid)(7)を1.6g(7.2mmol,90%)得た。
次に、得られた化合物(7)の25mmol(5.5g)のジオキサン溶液10mlから合成を行い、化合物(5-hexyl-2-(3-methylbutoxy)-1,3-benzodithiole)(8)を2.3g(7.2mmol,29%)得た。
次に、得られた化合物(8)2.3g(7.2mmol)から合成を行い、化合物(DC−DBTTF)(10)を1.2g(2.5mmol,69%)得た。この化合物(10)を実施例4の有機半導体材料とした。
[実施例5 ジオクチルジベンゾテトラチアフルバレン(DC−DBTTF)の合成]
上述のDC−DBTTFの合成方法において、アニリン(4)として、p−オクチルアニリン5ml(20mmol)から合成を行い、化合物(5-octyl-2,3-indoledione)(6)を1.3g(5.1mmol,25%)得た。
次に、得られた化合物(6)1.3g(5.1mmol)から合成を行い、化合物(2-amino-5-octylbenzoic acid)(7)を1.1g(4.5mmol,89%)得た。
次に、得られた化合物(7)の20mmol(5.0g)のジオキサン溶液9mlから合成を行い、化合物(5-octyl-2-(3-methylbutoxy)-1,3-benzodithiole)(8)を2.5g(7.2mmol,36%)得た。
次に、得られた化合物(8)2.5g(7.2mmol)から合成を行い、化合物(DC−DBTTF)(10)を1.4g(2.7mmol,78%)得た。この化合物(10)を実施例5の有機半導体材料とした。
[実施例6 ジドデシルジベンゾテトラチアフルバレン(DC12−DBTTF)の合成]
上述のDC−DBTTFの合成方法において、アニリン(4)として、p−ドデシルアニリン6.8ml(20mmol)から合成を行い、化合物(5-dodecyl-2,3-indoledione)(6)を1.9g(6.2mmol,31%)得た。
次に、得られた化合物(6)1.9g(6.2mmol)から合成を行い、化合物(2-amino-5-dodecylbenzoic acid)(7)を1.8g(5.9mmol,95%)得た。
次に、得られた化合物(7)の20mmol(6.1g)のジオキサン溶液14mlから合成を行い、化合物(5-dodecyl-2-(3-methylbutoxy)-1,3-benzodithiole)(8)を1.9g(4.8mmol,24%)得た。
次に、得られた化合物(8)1.9g(4.8mmol)から合成を行い、化合物(DC12−DBTTF)(10)を1.2g(1.9mmol,81%)得た。この化合物(10)を実施例6の有機半導体材料とした。
[比較例1 ジナフトテトラチアフルバレン(DN−TTF)の合成]
次に、比較例1の有機半導体材料として、ジナフトテトラチアフルバレン(DN−TTF)を合成した。このDN−TTFは、次の反応式に従って製造した。
まず、窒素(N)雰囲気下で100mlの2口フラスコに、化合物(11)を5.2g(30mmol)、シアノ酢酸エチルを9.6ml(90mmol)、KOHを3.4g(60mmol)、KCNを2.0g(30mmol)、DMFを90ml投入し、50℃で24時間加熱した。冷却後、エバポレータで溶媒を除き、黒紫色の固体を得た。
この黒紫色の固体に5%NaOH水溶液60mlを加え、30分間還流した後、CHClで抽出して水で洗浄し、MgSOを加え乾燥後、エバポレータで溶媒を除いて黒色オイルを得た。この黒色オイルをエチルシリカゲルカラムで単離し、灰色固体の化合物(1-Amino-2-naphthalenecarbonitrile)(12)を2.31g(14mmol,46%)得た。
次に、窒素(N)雰囲気下で100mlの2口フラスコに、得られた化合物(12)を0.5g(3mmol)、エタノール15ml、20%NaOH溶液5mlを加え、10時間還流した。還流後、エバポレータでエタノールを除去し、塩酸を加えて、生じた沈殿を桐山ロートでろ過し、白色の固体の化合物(1-Amino-2-naphthoic Acid)(13)0.52g(2.8mmol,93%)を得た。
次に、窒素(N)雰囲気下で500mlの3口フラスコに3-methybutylnitriteを32ml(24mmol)、3−メチルブタノール4.4ml(40mmol)、CS10ml、1,2−ジクロロエタン30mlを加え、還流が始まったところで、化合物(13)を3.75g(20mmol)のジオキサン溶液14mlを2時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間還流させた後、CHClで抽出して水で洗浄し、MgSOを加え乾燥後、エバポレータで溶媒を除いて黒紫のオイルを得た。この黒紫のオイルをCSカラムで単離して、黄色のオイル状の化合物(2-(3-methylbutoxy)-Naphtho[1,2-d]-1-3-dithiole)(14)を0.99g(3.4mmol,17%)得た。
次に、化合物(14)0.99g(3.4mmol)に、この化合物(14)が溶けきる量の無水酢酸約4mlを加え、氷浴で冷やしながら42%HBF水溶液を1.0ml(6.8mmol)滴下し、30分撹拌した。撹拌後、エーテルを加え、生じた沈殿を桐山ロートでろ過し、黄緑色の固体の化合物(15)を得た。
得られた化合物(15)0.84g(2.9mmol)に、この化合物(15)が溶けきる量のアセトニトリル約8mlを加え、トリエチルアミン1mlを滴下した。滴下が終わった後、30分間撹拌して、桐山ロートでろ過し、黄色の固体の化合物(DN−TTF)(16)を0.59g(1.5mmol,85%)得た。この化合物(10)を比較例1の有機半導体材料とした。
[比較例2 ジベンゾテトラチアフルバレン(DBTTF)の合成]
アントラニル酸(7)から合成を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法によって、比較例2のジベンゾテトラチアフルバレン(DBTTF)を合成し、比較例2の有機半導体材料とした。
(酸化還元電位)
上述の実施例1〜6で合成したジベンゾテトラチアフルバレン誘導体、及び、比較例1,2で合成したDN−TTF、DBTTFについて、酸化還元電位E及びEを測定し、EとEの差ΔEを求めた。結果を表1に示す。なお、酸化還元電位は、Cyclic Voltammetly(CV)法を用いて測定した。
上述のCV法による酸化還元電位測定は、参照電極としてAg/AgCl、作用電極としてガラス状炭素、対極としてPtを用いて、溶媒はベンゾニトリル(PhCN)、支持媒体には0.1MのBuNClOを用いた。E及びEは、室温において、スキャンレート25mV/s,50mV/s,100mV/sで測定した平均値である。なお、表中「−」で表記した部分は、未測定であることを示す。
実施例1〜6のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体は、電子供与基であるアルキル鎖を導入したことにより、アルキル鎖を有していない比較例2のDBTTFに比べて、ドナー性が向上したことが分かる。
(薄膜物性)
次に、実際に有機トランジスタを作製し、作製した有機半導体膜の薄膜特性を、XRD、AFM、FET特性により測定した。なお、それぞれの測定方法は下記の手法にて実施した。
AFM(atomic force microscopy)
セイコーインスツルメンツ社製の走査型プローブ顕微鏡SPA−300/SPI3800、及び、Siのカンチレバーを用いて、作製した薄膜を撮影し、表面形状の評価を行った。
XRD(X-ray diffraction)
フィリップス社製のX−PERT PRO MRDを用いて、薄膜に対してθ−2θscan(2°≦2θ≦30°)を行い、ブラッグの法則(2dsinθ=nλ,λ=1.541838Å(CuKα)を用いて、薄膜の格子面間隔(d−spacing)を求めた。
FET特性
FET特性の測定は空気下でケースレー社製4200semiconductor parameter analyzerを用いて行った。キャリア移動度μ(cm/Vs)は下の式(1)から見積もった。
なお、式(1)において、gは図4に示す伝達特性図の直線の傾きを示す。また、Wはゲート幅、Lはゲート長、Vはトレイン電圧、Cは単位面積当りの絶縁層の容量(1.3725×10−8F/cm)を示す。
(実施例7)
表面にSiO膜の熱酸化膜が形成されたSi基板(highly doped n-type Si)を、アセトン、2−プロパノール、超純水の順でそれぞれ10分間超音波洗浄した。
次に、洗浄した基板をオーブンで10分間乾燥させた後、10分間オゾン洗浄を行った。そして、オゾン洗浄後すぐに、HMDS(Hexamethylenedisilazane)を入れた耐熱の密閉容器に基板を入れ、150℃のオーブン中で1時間処理した。その後、アセトンで3回20分間超音波洗浄した。
次に、有機半導体材料としてDC−DBTTFを使用し、スピンコート法を用いて基板上に有機半導体層を形成した。
スピンコート法による有機半導体層の形成は、蒸留したCHClを溶媒として使用し、CHCl1mlに対してDC−DBTTF10mgの割合で溶解したCHCl溶液を作製した。そして、この溶液40を基板上に滴下して、スピンコータ(ミカサ社製 MS−A100)を用いて5000rpmで60秒間、基板を高速回転させた。
次に、有機半導体膜上に蒸着法によりAu電極をゲート幅W=300μm、ゲート長L=50μmで形成し、トップコンタクト型の有機トランジスタを作製し、実施例7の有機トランジスタとした。
(実施例8)
有機半導体層の形成方法を、スピンコート法から真空蒸着法に変更した以外は、実施例7と同様の方法で、実施例8の有機トランジスタを作製した。
なお、真空蒸着法は、高真空状態のチャンバー内に蒸着源と基板を対向するように設置し、蒸着源に充填した試料を基板上に堆積させる製膜手法で、蒸着器を用い、サンプルを入れたるつぼを抵抗加熱して、5×10−6Torr(約6.7×10−4Pa)の真空度で薄膜を蒸着した。
(実施例9)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を、上述のDC−DBTTFに変更し、さらに、CHCl1mlに対してDC−DBTTFを20mgの割合で溶解してCHCl溶液を作製した以外は、実施例7と同様の方法で、実施例9の有機トランジスタを作製した。
(実施例10)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を、上述のDC−DBTTFに変更し、さらに、CHCl1mlに対してDC−DBTTFを10mgの割合で溶解してCHCl溶液を作製した以外は、実施例7と同様の方法で、実施例10の有機トランジスタを作製した。
(実施例11)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を、上述のDC−DBTTFに変更し、さらに、CHCl1mlに対してDC−DBTTFを10mgの割合で溶解してCHCl溶液を作製した以外は、実施例7と同様の方法で、実施例11の有機トランジスタを作製した。
(実施例12)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を、上述のDC−DBTTFに変更し、さらに、CHCl1mlに対してDC−DBTTFを10mgの割合で溶解してCHCl溶液を作製した。そして、基板の回転数を6500rpmとして成膜した。これ以外は、実施例7と同様の方法で、実施例12の有機トランジスタを作製した。
(実施例13)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を、上述のDC−DBTTFに変更し、さらに、CHCl1mlに対してDC−DBTTFを10mgの割合で溶解してCHCl溶液を作製し、基板の回転数を6500rpmとして成膜した。そして、形成した有機半導体膜を80℃で60分間熱処理した。これ以外は、実施例7と同様の方法で、実施例13の有機トランジスタを作製した。
(実施例14)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を、上述のDC12−DBTTFに変更し、さらに、CHCl1mlに対してDC12−DBTTFを2mgの割合で溶解してCHCl溶液を作製した以外は、実施例7と同様の方法で、実施例14の有機トランジスタを作製した。
(比較例3)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を上述のDBTTFに変更した以外は、実施例8と同様の方法で、比較例3の有機トランジスタを作製した。
(比較例4)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を上述のDN−TTFに変更した以外は、実施例8と同様の方法で、比較例4の有機トランジスタを作製した。
(比較例5)
有機半導体膜を形成する有機半導体材料を上述のジメチルジベンゾテトラチアフルバレン(DC−DBTTF)に変更した以外は、実施例8と同様の方法で、比較例5の有機トランジスタを作製した。
ジメチルジベンゾテトラチアフルバレン(DC−DBTTF)は、5−メチルアントラニル酸(7)から合成を行ったこと以外は、実施例1の有機半導体材料の製造方法と同様の方法によって作製した。
上述の実施例7〜14、及び、比較例3〜5で作製した有機トランジスタの特性として、キャリア移動度μ(cm/Vs)、オンオフ比を表2に示す。また、実施例7〜14、及び、比較例3〜5で作製した有機トランジスタにおける、有機半導体層の、d−spacing(Å)、分子長(Å)を表2に示す。なお、表中「−」で表記した部分は、未測定であることを示す。
実施例7のAFMにおける撮影結果を図5(a)に示し、実施例8のAFMにおける撮影結果を図6(a)に示す。
図6(a)に示すように、真空蒸着法を用いて形成したDC−DBTTFの有機半導体膜は、グレインサイズが大きく、グレインが結合したような構造を持っている。これに対し、図5(a)に示すように、スピンコート法により形成したDC−DBTTFの有機半導体膜は、グレインサイズが小さいことが見られる。
また、図5(b)及び図6(b)に示すXRDより求めた実施例7のd−spacingの値14.6Å、及び、実施例8のd−spacingの値14.2Åは、MOPACより求めた分子長17.2Åと異なることから、実施例7,8の有機半導体層中のDC−DBTTF分子は基板に対して傾いていることが分かる。
また、図7に、実施例7のスピンコート法で作製したDC−DBTTF膜と実施例8の蒸着法で作製したDC−DBTTF膜との、XRDの比較を示す。図7に示すように、実施例8の蒸着膜は、実施例7のスピンコート膜よりもピークが鋭い。これは、蒸着膜の結晶性の良さを示していると考えられる。
図5(c)及び図6(c)に有機トランジスタの伝達特性を示す。この図から、表2に示した実施例7及び実施例8の有機トランジスタのキャリア移動度とオンオフ比を求めた。
実施例8は実施例7に比べて高い値になった。これはAFMより得られたモルフォロジーの結果とXRDより得られた結晶性の良さの結果と一致している。
また、表1に示した結果より、実施例7のDC−DBTTFの蒸着膜は、比較例3のDBTTFの蒸着膜と比較して、キャリア移動度、オンオフ比ともに低い値になった。これは分子が基板に対して配向する際、DBTTFがほぼ基盤に垂直に配向しているのに対して、DC−DBTTFは基板に対して傾き、分子の重なり性が低くなり、伝導性が低くなってしまったものと考えられる。
また、図8(a)に実施例9のDC−DBTTFを用いた薄膜のAFMにおける撮影結果を示す。図8(a)に示すように、実施例9は実施例6に比べ、グレインサイズが大きくなり、表面が粗くなっていることが見られる。
また、図8(b)に実施例9のXRDを示す。
図8(b)より、実施例9の有機半導体層は、薄膜中に二つの異なる結晶配向を持ち、それぞれのd−spacingの値は17.2Åと、13.5Åであった。このd−spacingは、MOPACより求めた分子長19.6Åと異なるため、実施例9の有機半導体層中のDC−DBTTF分子は基板に対して傾いていることが分かる。
また、図8(c)に実施例9の有機トランジスタの伝達特性を示す。図8(c)から求めて表2に示した、実施例9の有機トランジスタのキャリア移動度は0.013cm/Vs、オンオフ比は6.2×10となった。
実施例9のDC−DBTTFのオンオフ比は他のDC−DBTTFに比べて高い値になった。これは薄膜中に二つの異なる結晶配向を持つことが、グレイン間に境界を作り、オフ電流が流れなくなったものと考えられる。
次に、図9(a)に、実施例10のDC−DBTTFを用いた薄膜のAFMにおける撮影結果を示す。また、図10(a)に実施例11のDC−DBTTFを用いた薄膜のAFMにおける撮影結果を示す。
図9(a)及び図10(a)より、実施例10のDC−DBTTF薄膜及び実施例11のDC−DBTTF薄膜は、図5に示した実施例6のDC−DBTTF薄膜や、図8に示した実施例9のDC−DBTTF薄膜に比べて、グレインサイズが小さく、密につまっていることが分かる。
これは、実施例10のDC−DBTTF分子、及び、実施例11のDC−DBTTF分子が基板に対して垂直に立っているためと考えられる。
また、図9(b)に実施例10のXRDを示し、図10(b)に実施例11のXRDを示す。
図9(b)及び図10(b)に示すXRDより求めた、実施例10のd−spacingの値は、14.6Åであり、実施例11のd−spacingの値は14.2Åであった。この実施例10,11のd−spacingの値は、MOPACより求めた、実施例10のDC−DBTTF分子の分子長22.4Å、実施例11のDC−DBTTF分子の分子長27.2Åとほぼ一致する。このため、実施例10のDC−DBTTF分子、及び、実施例11のDC−DBTTF分子は基板に対して垂直に立っていることが分かる。
また、図9(c)及び図10(c)に、実施例10及び実施例11の有機トランジスタの伝達特性を示す。図9(c)から求めて表2に示した、実施例10の有機トランジスタのキャリア移動度は0.054cm/Vs、オンオフ比は1.0×10となった。そして、図10(c)から求めて表2に示した、実施例11の有機トランジスタのキャリア移動度は0.054cm/Vs、オンオフ比は7.4×10となった。
実施例10及び実施例11は、キャリア移動度が実施例7のDC−DBTTFや、実施例8のDC−DBTTFに比べて高い値になった。
これは、実施例10のDC−DBTTF分子、及び、実施例11のDC−DBTTF分子において、アルキル鎖の分子ファスナ効果によってスタックがより緊密になり、分子間π相互作用が大きくなったためと考えられる。さらに、実施例10のDC−DBTTF分子、及び、実施例11のDC−DBTTF分子が、基板に対して垂直に配向しているため、伝導度が高くなったものと考えられる。
次に、図11(a)に実施例12のDC−DBTTFを用いた薄膜のAFMにおける撮影結果を示す。また、図12(a)に実施例13のDC−DBTTF(80℃熱処理)を用いた薄膜のAFMにおける撮影結果を示す。
図11(a)及び図12(a)より、熱処理してない実施例12のDC−DBTTF薄膜に比べて、熱処理した実施例13のDC−DBTTF薄膜はグレインサイズが大きくなっているのが見られる。
これは、実施例13のDC−DBTTFが、熱処理によってグレインの成長が促されたためと考えられる。
また、図11(b)に実施例12のXRDを示し、図12(b)に実施例13のXRDを示す。
図11(b)に示すXRDより求めた、実施例12のDC−DBTTFのd−spacingの値は31.0Åであった。また、図12(b)に示すXRDより求めた、実施例13のDC−DBTTFのd−spacingの値は31.4Åであった。
この実施例12,13のd−spacingの値は、MOPACより求めた、実施例12,13のDC−DBTTF分子の分子長32.2Åとほぼ一致する。このため、実施例12のDC−DBTTF分子、及び、実施例13のDC−DBTTF分子は、基板に対して垂直に立っていることが分かる。
また、図11(c)及び図12(c)に、実施例12及び実施例13の有機トランジスタの伝達特性を示す。図11(c)から求めて表2に示した、実施例12の有機トランジスタのキャリア移動度は0.081cm/Vs、オンオフ比は1.0×10となった。また、図12(c)から求めて表2に示した、実施例13の有機トランジスタのキャリア移動度は0.11cm/Vs、オンオフ比は3.4×10となった。
実施例12及び実施例13は、キャリア移動度が実施例10のDC−DBTTFや、実施例11のDC−DBTTFに比べて高い値になった。
これは、実施例12のDC−DBTTF分子、及び、実施例13のDC−DBTTF分子において、アルキル鎖が長くなったことにより、分子ファスナ効果が強くなり、分子間π相互作用がより大きくなったものと考えられる。
また、熱処理を行った実施例13は、キャリア移動度とオンオフ比が、熱処理前の実施例12に比べて高い値になった。これは、熱処理によって実施例13のDC−DBTTFのグレインの再結晶化が促進され、パッキングが良くなったことによるものと考えられる。
次に、図13(a)に実施例14のDC12−DBTTFを用いた薄膜のAFMにおける撮影結果を示す。
図13(a)より、実施例14のDC12−DBTTF薄膜は、グレインが結合し合い、グレイン間に境界の多いものが見られる。これは分子の結晶性が良すぎるものと考えられる。
また、図13(b)に実施例14のXRDを示す。
図13に示すXRDでは、実施例14の有機トランジスタのDC12−DBTTFの明瞭なピークは得られなかった。
また、図13(c)に、実施例14の有機トランジスタの伝達特性を示す。図13(c)から求めて表2に示した、実施例14のキャリア移動度は0.0015cm/Vs、オンオフ比は48となった。
実施例14は、キャリア移動度が実施例12のDC−DBTTFに比べて低い値になった。これは、実施例14のDC12−DBTTF分子において、アルキル鎖が長くなったことにより、溶解性が低下したことが影響を与えているものと考えられる。
次に、図14(a)に比較例3のDBTTFを用いた薄膜のAFMにおける撮影結果を示す。また、図15(a)に比較例4のDN−TTFを用いた薄膜のAFMにおける撮影結果を示す。
図14(a)より、比較例3のDBTTF薄膜においては、グレインサイズも大きく、丸く、明瞭な結晶が得られた、これに対して、図15(a)から、比較例4のDN−TTF薄膜では、サイズの小さい針状の結晶が見られ、膜の表面が粗くなっていることが分かる。
また、図14(b)に比較例3のXRDを示し、図15(b)に比較例4のXRDを示す。
図14(b)に示すXRDより求めた、比較例3の有機トランジスタのDBTTFのd−spacingの値は、13.5Åであった。また、図15(b)に示すXRDより求めた、比較例4の有機トランジスタのDN−TTFのd−spacingの値は、15.6Åであった。
この比較例3,4のd−spacingの値は、MOPACより求めた、比較例3のDBTTF分子の分子長32.2Å、及び、比較例4のDN−TTF分子の分子長15.7Åとほぼ一致する。このため、比較例3のDBTTF分子、及び、比較例4のDN−TTF分子は、基板に対して垂直に立っていることが分かる。
また、図14(c)及び図15(c)に、比較例3及び比較例4の有機トランジスタの伝達特性を示す。図14(c)から求めて表2に示した、比較例3のキャリア移動度は0.17cm/Vs、オンオフ比は9.2×10となった。また、図15(c)から求めて表2に示した、比較例4のキャリア移動度は0.037cm/Vs、オンオフ比は24となった。
また、表2に示し多様に、比較例5の有機トランジスタのキャリア移動度は6.4×10−5cm/Vs、オンオフ比は64となった。
比較例3のDBTTFは、文献値のキャリア移動度0.19cm/Vsとほぼ同じ値が得られた。
比較例4のDN−TTFは、比較例3のDBTTFに比べて低い値になった。これは酸化電位が低くなったため、大気中の酸素のドーピングにより、オフ電流が流れやすくなったものと考えられる。また、DN−TTFは、合成の段階で二種類の構造を取りうることも、影響を与えているものと考えられる。
以上の結果から、比較例として合成したDN−TTFはDBTTFに比べて、膜質が悪く、グレインサイズも小さく、またオフ電流を流しすぎることから、良好な特性を得ることが出来なかった。
これに対し、実施例として合成した、DC−DBTTFに関してはアルキル鎖が長くなるに従って、分子が基板に対して垂直に立つようになり、キャリア移動度が高くなることが分かった。これはアルキル鎖の分子ファスナ効果によるものと考えられる。
また、実施例13に示すように、DC−DBTTFをスピンコートで作製し、薄膜を熱処理することによって、0.11cm/Vsという、DBTTFの真空蒸着法によるOFETに匹敵する高いキャリア移動度が得られた。これは熱処理によってグレインの再結晶化が促進され、パッキングが良くなったことによるものと思われる。
また、本発明のDC−DBTTFはすべてp−アルキルアニリンからアントラニル酸誘導体をへて合成した。
また、DN−TTFはニトロナフタレンからアントラニル酸誘導体をへて、合成した。
そして、酸化還元電位測定から実施例として合成したDC−DBTTFは、比較例のDBTTFに比べてドナー性が向上した。
また、本発明のDC−DBTTFとDN−TTFはすべてp型の特性を示した。
比較例4のDN−TTFの真空蒸着法によるOFETは、比較例3のDBTTFの真空蒸着法によるOFETに比べて良好な特性を得られなかった。
これは酸化電位が低くなったため、大気中の酸素のドーピングにより、オフ電流が流れやすくなったことが一因である。
実施例のDC−DBTTFを用いたスピンコート法によるOFETは、アルキル鎖が長くなるに従って、分子が基板に対して垂直に立つようになり、キャリア移動度が高くなることが分かった。これは、アルキル鎖の分子ファスナ効果によって、スタックがより緊密になり分子間π相互作用が大きくなったものと考えられる。
また、実施例14のDC12−DBTTFは、他の実施例のDC−DBTTFと比較してキャリア移動度が低くなった。これはアルキル鎖が長くなったことにより、溶解性が低下したことが影響を与えているものと考えられる。
以上のように、DBTTFにアルキル鎖を導入した、本発明のジベンゾテトラチアフルバレン誘導体(DC−DBTTF)を用いて、スピンコート法で作製したOFETにおいて、高いキャリア移動度を得ることができた。これは、溶液プロセスを用いたOFETを作製するにあたって、広いπ共役系を有する母体に溶解性を高めるアルキル鎖を導入することが有効であることを示している。
本発明は、上述の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
本発明の一実施の形態の有機トランジスタの構造を示す図である。 本発明の他の実施の形態の有機トランジスタの構造を示す図である。 A〜Dは、本発明の一実施の形態の有機トランジスタの製造構成を説明するための図である。 FET特性を測定するために使用する伝達特性図である。 (a)は、実施例7のAFMを示す図である。(b)は、実施例7のXRD示す図である。(c)は、実施例7の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 (a)は、実施例8のAFMを示す図である。(b)は、実施例8のXRD示す図である。(c)は、実施例8の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 実施例7と実施例8のXRDの比較を示す図である。 (a)は、実施例9のAFMを示す図である。(b)は、実施例9のXRD示す図である。(c)は、実施例9の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 (a)は、実施例10のAFMを示す図である。(b)は、実施例10のXRD示す図である。(c)は、実施例10の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 (a)は、実施例11のAFMを示す図である。(b)は、実施例11のXRD示す図である。(c)は、実施例11の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 (a)は、実施例12のAFMを示す図である。(b)は、実施例12のXRD示す図である。(c)は、実施例12の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 (a)は、実施例13のAFMを示す図である。(b)は、実施例13のXRD示す図である。(c)は、実施例13の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 (a)は、実施例14のAFMを示す図である。(b)は、実施例14のXRD示す図である。(c)は、実施例14の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 (a)は、比較例3のAFMを示す図である。(b)は、比較例4のXRD示す図である。(c)は、比較例3の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。 (a)は、比較例4のAFMを示す図である。(b)は、比較例5のXRD示す図である。(c)は、比較例4の有機トランジスタの伝達特性を示す図である。
符号の説明
10 有機トランジスタ、11,21 基体、12,22 ゲート電極、13,23 ゲート絶縁層、14,24 有機半導体層、15,25 ソース電極、16,26 ドレイン電極、17 メタルマスク、18 電極層

Claims (2)

  1. 下記一般式で表される、ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体からなる有機半導体材料。
    (但し、式中R及びRは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。)
  2. 下記一般式で表される、ジベンゾテトラチアフルバレン誘導体を含む有機半導体層と、
    前記有機半導体層にゲート絶縁層を介して形成されたゲート電極と、
    前記有機半導体層を介して対向するソース電極とドレイン電極と
    を備える有機トランジスタ。
    (但し、式中R及びRは、炭素数2〜12のアルキル基を表す。)
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