JP2009238491A - 光学シートおよび面光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源の像を効果的に目立たなくさせることができる光学シートを提供する。
【解決手段】光学シート10は、光源16に対面して配置される。光学シートは、シート状の基部20と、出光側に突出するようにして基部の出光側面22上に配列された複数の出光側単位要素32と、隣り合う二つの出光側単位要素間に設けられ、当該二つの出光側単位要素間の領域を少なくとも部分的に占める出光側充填部36と、を備える。出光側充填部は、基部の出光側面のうちの、光源16の直上に配置されるようになる位置を含む出光側第1領域22a外であって、隣り合う二つの光源の中間MPの直上に配置されるようになる位置を含む出光側第2領域22b内に、配置された複数の出光側単位要素の間に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源の直上に配置されるようになる光学シートに係り、とりわけ、光源の像を効果的に目立たなくさせることができる光学シートに関する。
また、本発明は、光源と光源の直上に配置された光学シートとを備えた直下型面光源装置に係り、とりわけ、光源の像を効果的に目立たなくさせることができる面光源装置に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、光源の直上に配置される光学シートであって、光源からの光線をある方向(典型的には、正面方向)へ偏角して当該方向における輝度を集中的に向上させる光学シートが用いられてきた。この光学シートは、例えば、点状または線状の光源とともに、液晶表示装置等に用いられる直下型面光源装置を構成する。
特許文献1に開示された光学シート(the relatively thin image splitting/collimating lens 102)は、出光側(光源とは反対の側)に隙間無く並べて配列された断面三角形状の単位プリズムを有している。特許文献1の図8に示されているように、この光学シートによれば、光源から出光面の法線方向に沿って光源の直上の領域へ直接入射する光を、プリズムで再帰(全)反射させ、光源側に戻すようになっている。戻された光の少なくとも一部は、反射を繰り返して、再び光学シートへ向かって出光面の法線方向に対して傾め方向に入射して再利用されるようになる。一方、この光学シートによれば、隣り合う二つの光源の中間点の直上の領域へ直接入射する光を、プリズムで屈折させ、正面方向へ絞り込むようになる(特許文献1の図8参照)。このようにして、輝度が高くなりやすい光源の直上の領域における正面方向輝度を抑制し、輝度が低くなりやすい隣り合う二つの光源間の直上の領域における正面方向輝度を増大させ、これにより、輝度の面内分布を平均化し、光源の像(ライトイメージ)を目立たなくさせている。
なお、本件で用いるプリズムの語は、狭義のプリズムの他、所謂レンズも包含する意味で用いる。
USP5,161,041
ところで、昨今においては、液晶表示装置の薄型化および高効率化が強く要望されている。このため、光源は光学シートにより接近して配置され、且つ、光源は光学シートに対面する領域内へより疎に配置される傾向にある。この傾向においては、光学シートのうちの二つの光源の中間点の直上部分へ光源から直接入射する光の光量は少なくなる。さらに、二つの光源の中間点の直上部分へ光源から直接入射する光の入射角度は大きくなり、特許文献1に開示された光学シートでは、この入射角度が大きい光の進行方向を正面方向まで絞り込むことは困難である。この結果、隣り合う光源の中間上に位置する部分における光学シートの正面方向輝度は、光源の直上に位置する部分における光学シートの正面方向輝度よりも大幅に低下してしまう。このため、光学シート内における輝度の面内分布は光源の配置に応じたムラのある分布となり、光源の像が光学シート上に視認される。このような輝度ムラは、表示装置に組み込まれた場合、重大な欠陥となる。すなわち、このような傾向の中、光源と光学シートとの離間間隔や、光源の配列ピッチ等によらず、光源の像を効果的に目立たなくさせることができる光学シートが強く要望されている。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、光源の直上に配置されるようになる光学シートであって、光源の像を効果的に目立たなくさせることができる光学シートを提供することを目的とする。また、本発明は、光源と光源の直上に配置された光学シートとを備えた直下型面光源装置であって、光源の像を効果的に目立たなくさせることができる面光源装置を提供することを目的とする。
本発明による第1の光学シートは、光源に対面して配置されるようになる光学シートであって、シート状の基部と、前記基部の出光側面上に配列された複数の出光側単位要素と、隣り合う二つの前記出光側単位要素間に設けられた出光側充填部と、を備え、前記出光側充填部は、前記基部の出光側面のうちの、前記光源の直上に配置されるようになる位置を含む出光側第1領域外であって、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置されるようになる位置を含む出光側第2領域内に、配置された複数の出光側単位要素の間に設けられていることを特徴とする。
本発明による第1の光学シートにおいて、前記基部の法線方向と前記出光側単位要素の配列方向とに沿った断面における前記出光側充填部の断面積は、出光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置されるようになる位置に近付くにつれて、小さくなっていくようにしてもよい。
また、本発明による第1の光学シートにおいて、前記出光側充填部は、出光側単位要素間に供給され前記出光側単位要素間で硬化された透明材料を含み、前記出光側充填部をなす前記透明材料の供給量は、出光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置されるようになる位置に近付くにつれて、少なくなっていくようにしてもよい。
さらに、本発明による第1の光学シートにおいて、前記基部の法線方向と前記出光側単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記出光側充填部の表面の輪郭は、中央部が基部側に向かってへこんだ凹状となっているようにしてもよい。
さらに、本発明による第1の光学シートが、前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素をさらに備え、前記入光側単位要素は、前記基部の入光側面のうちの、前記光源の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第1領域外であって、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第2領域内に、配置されているようにしてもよい。
さらに、本発明による第1の光学シートが、前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素と、隣り合う二つの前記入光側単位要素間に設けられた入光側充填部と、をさらに備え、前記入光側充填部は、前記基部の入光側面のうちの、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第2領域外であって、前記光源の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第1領域内に、配置された複数の入光側単位要素の間に設けられているようにしてもよい。
本発明による第2の光学シートは、光源に対面して配置されるようになる光学シートであって、シート状の基部と、前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素と、隣り合う二つの前記入光側単位要素間に設けられた入光側充填部と、を備え、前記入光側充填部は、前記基部の入光側面のうちの、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第2領域外であって、前記光源の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第1領域内に、配置された複数の入光側単位要素の間に設けられていることを特徴とする。
本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記基部の法線方向と前記入光側単位要素の配列方向とに沿った断面における前記入光側充填部の断面積は、入光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置されるようになる位置に近付くにつれて、大きくなっていくようにしてもよい。
また、本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記入光側充填部は、入光側単位要素間に供給され前記入光側単位要素間で硬化された透明材料を含み、前記入光側充填部をなす前記透明材料の供給量は、入光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置されるようになる位置に近付くにつれて、多くなっていくようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記基部の法線方向と前記入光側単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記入光側充填部の表面の輪郭は、中央部が基部側に向かってへこんだ凹状となっているようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記出光側充填部およびは前記入光側充填部の少なくとも一方は、前記単位要素の前記基部側の基端部から、前記基端部とは反対側の前記単位要素の先端部まで、前記単位要素の側面に接触していてもよい。あるいは、本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記出光側充填部およびは前記入光側充填部の少なくとも一方は、前記単位要素の前記基部側の基端部から、前記基端部とは反対側の前記単位要素の先端部と前記単位要素の前記基端部との間に位置する前記単位要素の中間部まで、前記単位要素の側面に接触していてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記出光側充填部およびは前記入光側充填部の少なくとも一方は、単位要素間に供給され、その後、前記単位要素間で硬化された透明材料からなる透明材料部と、前記透明材料部内に分散された粒子と、を有するようにしてもよい。このような本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記粒子は光拡散粒子であるようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記複数の出光側単位要素および前記入光側単位要素の少なくとも一方は互いに同一形状を有するようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の光学シートにおいて、前記複数の出光側単位要素および前記入光側単位要素の少なくとも一方は、前記基部の法線方向と前記単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記基部から延び出る一対の側部を有した三角形形状となっているようにしてもよい。
本発明による第1の面光源装置は、光学シートと、前記光学シートに対面して配置された光源と、を備える直下型の面光源装置であって、前記光学シートは、シート状の基部と、前記基部の出光側面上に配列された複数の出光側単位要素と、隣り合う二つの前記出光側単位要素間に設けられた出光側充填部と、を有し、前記出光側充填部は、前記基部の出光側面のうちの、前記光源の直上に配置された位置を含む出光側第1領域外であって、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置された位置を含む出光側第2領域内に、配置された複数の出光側単位要素の間に設けられていることを特徴とする。
本発明による第1の面光源装置において、前記基部の法線方向と前記出光側単位要素の配列方向とに沿った断面における前記出光側充填部の断面積は、出光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置された位置に近付くにつれて、小さくなっていくようにしてもよい。
また、本発明による第1の面光源装置において、前記出光側充填部は、出光側単位要素間に供給され前記出光側単位要素間で硬化された透明材料を含み、前記出光側充填部をなす前記透明材料の供給量は、出光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置された位置に近付くにつれて、少なくなっていくようにしてもよい。
さらに、本発明による第1の面光源装置において、前記基部の法線方向と前記出光側単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記出光側充填部の表面の輪郭は、中央部が基部側に向かってへこんだ凹状となっているようにしてもよい。
さらに、本発明による第1の面光源装置において、前記光学シートは、前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素をさらに有し、前記入光側単位要素は、前記基部の入光側面のうちの、前記光源の直上に配置された位置を含む入光側第1領域外であって、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置された位置を含む入光側第2領域内に、配置されているようにしてもよい。
さらに、本発明による第1の面光源装置において、前記光学シートは、前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素と、隣り合う二つの前記入光側単位要素間に設けられた入光側充填部と、をさらに有し、前記入光側充填部は、前記基部の入光側面のうちの、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置された位置を含む入光側第2領域外であって、前記光源の直上に配置された位置を含む入光側第1領域内に、配置された複数の入光側単位要素の間に設けられているようにしてもよい。
本発明による第2の面光源装置は、光学シートと、前記光学シートに対面して配置された光源と、を備える直下型の面光源装置であって、前記光学シートは、シート状の基部と、前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素と、隣り合う二つの前記入光側単位要素間に設けられた入光側充填部と、を有し、前記入光側充填部は、前記基部の入光側面のうちの、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置された位置を含む入光側第2領域外であって、前記光源の直上に配置された位置を含む入光側第1領域内に、配置された複数の入光側単位要素の間に設けられているようにしてもよい。
本発明による第1または第2の面光源装置において、前記基部の法線方向と前記入光側単位要素の配列方向とに沿った断面における前記入光側充填部の断面積は、入光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置された位置に近付くにつれて、大きくなっていくようにしてもよい。
また、本発明による第1または第2の面光源装置において、前記入光側充填部は、入光側単位要素間に供給され前記入光側単位要素間で硬化された透明材料を含み、前記入光側充填部をなす前記透明材料の供給量は、入光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置された位置に近付くにつれて、多くなっていくようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の面光源装置において、前記基部の法線方向と前記入光側単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記入光側充填部の表面の輪郭は、中央部が基部側に向かってへこんだ凹状となっているようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の面光源装置において、前記出光側充填部および前記入光側充填部の少なくとも一方は、前記単位要素の前記基部側の基端部から、前記基端部とは反対側の前記単位要素の先端部まで、前記単位要素の側面に接触していてもよい。あるいは、本発明による第1または第2の面光源装置において、前記出光側充填部および前記入光側充填部の少なくとも一方は、前記単位要素の前記基部側の基端部から、前記基端部とは反対側の前記単位要素の先端部と前記単位要素の前記基端部との間に位置する前記単位要素の中間部まで、前記単位要素の側面に接触していてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の面光源装置において、前記出光側充填部および前記入光側充填部の少なくとも一方は、前記充填部は、単位要素間に供給され、その後、前記単位要素間で硬化された透明材料からなる透明材料部と、前記透明材料部内に分散された粒子と、を有するようにしてもよい。このような本発明による第1または第2の面光源装置において、前記粒子は光拡散粒子であるようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の面光源装置において、前記複数の出光側単位要素および前記複数の入光側単位要素の少なくとも一方は、互いに同一形状を有するようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の面光源装置において、前記出光側単位要素および前記入光側単位要素の少なくとも一方は、前記基部の法線方向と前記単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記基部から延び出る一対の側部を有した三角形形状となっているようにしてもよい。
本発明による第1または第2の光学シートあるいは本発明による第1または第2の面光源装置において、前記複数の出光側単位要素および前記複数の入光側単位要素の少なくとも一方は、前記基部のシート面に平行な一方向に沿って並べて配列され、前記複数の出光側単位要素および前記複数の入光側単位要素の前記少なくとも一方のそれぞれは、前記一方向に直交するとともに前記基部のシート面に平行な他方向に沿って直線状に延びているようにしてもよい。
また、本発明による第1または第2の光学シートあるいは本発明による第1または第2の面光源装置において、前記複数の出光側単位要素および前記複数の入光側単位要素の少なくとも一方は、前記基部のシート面に平行な二つの方向にそれぞれ沿って並べて配列され、フライアイレンズを形成するようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の光学シートあるいは本発明による第1または第2の面光源装置において、前記複数の出光側単位要素の配列方向および前記複数の入光側単位要素の配列方向は平行であるようにしてもよい。
さらに、本発明による第1または第2の光学シートあるいは本発明による第1または第2の面光源装置において、前記基部は、透過光を拡散させる光拡散機能を有しているようにしてもよい。
本発明による光学シートによれば、光源の像を効果的に目立たなくさせることができる。また、本発明による面光源装置によれば、光源の像を効果的に目立たなくさせることができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1乃至図10は本発明による光学シートおよび面光源装置の一実施の形態を説明するための図である。このうち図1は光学シートを示す断面図であり、図2は面光源装置の構成を示す断面図であり、図3は光学シートを示す上面図であり、図4は光学シートの作用を説明するための図であり、図5は光学シートの出光側単位プリズムを示す図であり、図6乃至図9は出光側単位プリズムの形状の一例を示す図であり、図10は光学シートの入光側単位プリズムを示す図である。
<光学シートおよび面光源装置の構成>
図1に示すように、光学シート10は、シート状部の基部20と、基部20の出光側の面22上に設けられた複数の出光側単位プリズム30と、基部20の入光側の面24上の一部分のみに設けられた複数の入光側単位プリズム40と、を備えている。なお、本件で用いる入光側とは、進行方向を折り返されることなく光源16から光学シート10を経て観察者へ向かう光の進行方向における上流側(光源側、図1に於いては下側)のことであり、出光側とは、進行方向を折り返されることなく光源16から光学シート10を経て観察者へ向かう光の進行方向における下流側(観察者側、図1に於いては上側)のことである。
この光学シート10は、光源16に対面して配置され、光源16からの光の進路方向を変更し、輝度の面内分布を均一化させるシート状の部材として機能する。そして、図2に示すように、面光源装置15に組み込まれ、面光源装置15の一部分を構成することができる。図2に示す面光源装置15は、光学シート10と、光学シート10の直下に配置された光源16と、光学シート10との間で光源16を覆うように配置され、且つ光学シート側10側が開口部(窓)とされた箱状の反射板17と、を有している。また、図2に示すように、面光源装置15は、光学シート10の出光側に配置された液晶表示パネル2とともに、液晶表示装置1を構成し得る。
ここで、液晶パネル2とは、ガラス等からなる一対の支持板と、支持板間に配置された液晶と、液晶分子の配向を一つの画素を形成する領域毎に電場によって制御する電極と、を有するパネルである。支持板間の液晶は、一つの画素を形成する領域毎にその配列を変化させられ得るようになっている。この結果、液晶パネル2は面光源装置15からの面状光を画素毎に透過させる又は遮断することができるシャッターとして機能する。
光源16は、例えば、線状の冷陰極管や点状のLED(発光ダイオード)や白熱電球から構成され得る。図3に示すように、以下に説明する例においては、線状の光源16が用いられている。反射板17は、光源16からの光を光学シート10側へ向けるための部材であり、反射板17の少なくとも内側表面は、例えば金属等の高い反射率を有する材料からなっている。
以下、光学シート10について詳述していく。上述したように、光学シート10は、シート状の基部20と、基部20の出光側面22上に設けられた複数の出光側単位プリズム30と、基部20の入光側面24上の一部分のみに設けられた複数の入光側単位プリズム40と、を備えている。この光学シート10は、光源16からの光の進路方向を変更し、輝度の面内分布を均一化させるとともに、正面方向への輝度を集中的に向上させるように機能する。ここで、正面方向とは、光学シート10のシート面に対する法線NL(図4参照)の方向、また、面光源装置15の発光面の法線方向にも一致する。
なお、ここで「シート面」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。そして、本実施の形態において、光学シート10のシート面、基部20のシート面、面光源装置15の発光面のシート面は、互いに平行である。
以下、光学シート10の各構成要素について詳述していく。まず、基部20について説明する。図1に示すように、基部20は、出光側面22および入光側面24を含むシートとして形成され、一定の厚みを有している。基部20は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、アクリルスチレン樹脂、ポリエステル樹脂等の高い光透過性を有した樹脂から形成され得る。
ところで、面光源装置15は、通常、光源16からの光を等方拡散させる光拡散部を含んでいる。このように光をいったん等方拡散させるのは、ライトイメージ(光源の輪郭像)を消し去るとともに、光源16の構成に起因した輝度ムラを解消するためである。そして、本実施の形態においては、別途に光拡散機能を有した層(シート)を設けることに代え、基部20が光を等方拡散させる光拡散機能を有している。このような基部20としては、例えば、図1に示すように、基材と基材中に分散された光拡散粒子28(図1以外の図においては省略)とを有する光拡散シートを用いることができる。
次に、出光側単位プリズム30について詳述する。本実施の形態において、図1および図2に示すように、出光側単位プリズム30は、出光側面22の全領域に配置されている。
図3に示すように、本実施の形態において、基部20の出光側面22は、光源16の直上に配置されるようになる位置を含む出光側第1領域22aと、隣り合う光源16の中間位置MP(図1参照)の直上に配置されるようになる位置を含む出光側第2領域22bと、を有している。図3に示すように、各光源16に対応して一つの出光側第1領域22aが設けられ、出光側第2領域22bは出光側第1領域22aに隣接して配置されている。本実施の形態においては、出光側面22は、三つの光源16のそれぞれに対応して三つの出光側第1領域22aと、二つの出光側第2領域22bと、を有している。
なお、本件で用いる「直上」とは、光学シート10のシート面の法線NLに沿った出光側を意味し、本件で用いる「直下」とは、光学シート10のシート面の法線NLに沿った入光側を意味する。したがって、「直上」および「直下」は、光学シート10や面光源装置15等を配置する方向に応じた上下関係に影響を受けるものではない。一方、本件で用いる「直面」とは、光学シート10のシート面の法線NLに沿って対面することを意味する。
また、「隣り合う光源」とは、隣り合う別個の二つの光源に限定されるものではない。すなわち、「隣り合う光源」には、線状に延びる一本の光源が折り曲げられ、例えば光学シートのシート面の法線に沿ったある断面において、離間した二つの位置にそれぞれ位置する隣り合う光源も含まれ得る。したがって、図2に示す例においては、図示された三つの光源16が図示された切断面以外の位置において互いに接続されているか否かに影響を受けることなく、隣り合う光源16とは、左側に図示された光源および中央に図示された光源のこと、並びに、中央に図示された光源および右側に図示された光源のことを指し示す。
図1に示すように、光学シート10は、出光側の突出するようにして基部20の出光側面22上に配列された複数の出光側出光側単位要素32と、隣り合う二つの出光側単位要素間に設けられた複数の出光側充填部36と、を有している。出光側充填部36は、二つの出光側単位要素間の領域を少なくとも部分的に占めるように、当該二つの出光側単位要素間に充填されている。出光側出光側単位要素32は、基部20の出光側面22のうちの出光側第1領域22aおよび出光側第2領域22bの両方の領域内に亘って配置されている。一方、図1に示すように、出光側充填部36は、基部20の出光側面22のうちの出光側第2領域22b内に配置された複数の出光側単位要素間に設けられている。
そして、本実施の形態において、出光側第1領域22a内に配置された出光側単位プリズム30は、一つの出光側単位要素32のみから形成されている。一方、出光側第2領域22b内に配置された出光側単位プリズム30は、一つの出光側単位要素32と、出光側単位要素32上の出光側充填部36と、から形成されている。後述するように、出光側第1領域22a内に配置された出光側単位プリズム30は、光学シート10の法線NLに対して大きく傾斜していない光を、全反射によって損失なく再帰反射させて光源16側に戻す、再帰反射プリズムとして機能し得る。一方、出光側第2領域22b内に配置された出光側単位プリズム30は、光学シート10の法線NLに対して大きく傾斜した光を屈折させて、その進路方向を正面方向側へ絞り込む屈折偏角プリズムとして機能し得る。
図3に示すように、本実施の形態において、複数の出光側単位要素32は、出光側面22の全領域上に、線状に延びる光源16の長手方向に直交する一方向に沿って等間隔で並べて配列されている。そして、各出光側単位要素32は、その配列方向(前記一方向)に直交するとともに基部20のシート面に平行な他方向に沿って、直線状に延びている。したがって、図3に示すように、各出光側単位要素32は、線状に延びる光源16の長手方向と平行な一方向に沿って、出光側面22上を延びている。すなわち、本実施の形態において、出光側単位要素32および出光側単位プリズム30は、リニア配列によって配列されている。
図5に示すように、各出光側単位要素32は、基部20のシート面の法線NLに沿うとともに出光側単位要素32の配列方向に沿った断面(主切断面)において、基部20の出光側面22から延び上がる一対の側部32b,32bを有した三角形形状となっている。一対の側部32b,32bの接続部は、入光側に突出した頂角を形成している。とりわけ本実施の形態においては、各出光側単位要素32は、主切断面において二等辺三角形形状となっている。なお、出光側単位要素32の頂角における角度θb(図5参照)は、出光側第1領域22a内に配置された出光側単位要素32のみからなる出光側単位プリズム30が再帰反射プリズムとして有効に機能し得るよう、基部20の法線NLに沿うとともに出光側単位要素32の配列方向に沿った断面(図4および図5に示す断面)において、80°〜110°、中でも特に90°となっていることが好ましい。また、本実施の形態において、出光側面22上に形成された複数の出光側単位要素32は、全て同一形状として形成されている。このような出光側単位要素32は、基部20の出光側面22上に極めて容易に形成され得る。
一方、出光側充填部36は、図4および図5に示すように、透明材料からなる透明材料部37と、透明材料部37内に分散された光拡散粒子38と、を含んでいる。透明材料部37は、出光側単位要素32上に供給された透明材料(例えば透明な樹脂)からなっており、出光側単位要素32上に供給された透明材料を出光側単位要素32上で硬化させることによって形成され得る。なお、図4に示す例においては、光拡散粒子38が透明材料部37内に入り込んでいる例を示しているが、これに限られず、粒径の大きい光拡散粒子38を用いて光拡散粒子38の一部分が透明材料部37から突出するようにしてもよい。
二つの出光側単位要素間の少なくとも一部分を占める出光側充填部36は、種々の形状を有するように形成され得る。一例として、光拡散粒子38を含有した透明材料を二つの出光側単位要素32の間に供給し、その後、二つの出光側単位要素32の間で透明材料を硬化させることにより、出光側充填部36を形成する場合には、光拡散粒子38を含有した透明材料が硬化されるまでに出光側単位要素32上で流動する程度を調節することによって、出光側充填部36を制御することができる。例えば、二つの出光側単位要素32の間に供給される透明材料の粘度を調節することにより、あるいは、二つの出光側単位要素32の間での透明材料の硬化速度を調節することにより、出光側単位要素32上での透明材料の流動の程度を調節することができる。そして、出光側単位要素32上での透明材料の流動の程度を調節することにより、例えば、図6乃至図9に示すように、出光側充填部36の主切断面における断面形状を種々変更することができる。
図6乃至図9に示された例は、いずれも、基部20のシート面が略水平方向に沿うようにして基部20を保持した状態で、基部20の出光側面22のうちの出光側第2領域22b内に配置された出光側単位要素32上の略全域に透明材料を塗布し、その後、出光側単位要素32上で透明材料を硬化させることによって、出光側充填部36を形成している。そして、硬化するまでにおける出光側単位要素32上での透明材料の流動が最も抑制されたのは図6に示す例であり、次に、流動が抑制されたのは図7に示す例であり、硬化するまでに塗布された透明材料が出光側単位要素32上で最も流動したのは図9に示す例である。
図6および図7に示す例において、出光側充填部36は、基部20と隣接する出光側単位要素32の基端部33bから、基端部33bとは反対側の出光側単位要素32の先端部(基部20から突出した端部)33aまで、対応する出光側単位要素32の側面(主切断面における側部32b)に接触している。一方、図8および図9に示す例において、出光側充填部36は、出光側単位要素32の基端部33bから、出光側単位要素32の先端部33aと基端部33bとの間に位置する出光側単位要素32の中間部まで、対応する出光側単位要素32の側面(主切断面における側部32b)に接触している。また、流動性を有した材料を出光側単位要素32上に供給して出光側単位要素32上で硬化させることにより出光側充填部36を形成する場合、基部20の法線方向NLと出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面において、出光側充填部36の表面36aの輪郭は、中央部が基部側にへこんだ凹状となる(図6乃至8参照)、あるいは、材料が完全に流動しきって直線状となる(図9参照)。
そして、出光側面22上に配列された出光側単位要素32は全て同一形状となっている。したがって、このように出光側単位要素32上に出光側充填部36を設けることにより、出光側単位プリズム30が出光側単位要素32のみからなる場合と比較して、出光側単位プリズム30の外輪郭は、少なくとも部分的に平坦化されるようになる。すなわち、出光側単位プリズム30の外輪郭は、少なくとも部分的に、出光側単位プリズム30が出光側単位要素32のみからなる場合よりも、基部20の法線方向NLに対して大きな角度をなすようになる。この結果、少なくとも基部20の法線方向NLに概ね沿って進む光を再帰反射によって光源16側に戻す光学的機能が弱められることになる。
例えば、図6に示された出光側単位プリズム30の外輪郭は、少なくとも出光側単位要素32の先端部33a近傍の領域および出光側単位要素32の基端部33b近傍の領域において、出光側単位要素32のみからなる出光側単位プリズム30の外輪郭よりも平坦化されている。また、図7に示された出光側単位プリズム30の外輪郭は、全領域において、出光側単位要素32のみからなる出光側単位プリズム30の外輪郭よりも平坦化されている。同様に、図8に示された出光側単位プリズム30の外輪郭は、出光側充填部36によって外輪郭が形成されている領域において、出光側単位要素32のみからなる出光側単位プリズム30の外輪郭よりも平坦化されている。さらに、図9に示された出光側単位プリズム30の外輪郭は、出光側充填部36によって外輪郭が形成されている領域において、基部20のシート面と平行となっている。したがって、この例において、出光側充填部36を設けられた出光側単位プリズム30は、その少なくとも一部の領域において、プリズムの再帰反射機能を低減または消失させられている。
また、基部20の法線方向NLと出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面における出光側充填部36の断面形状だけでなく、各出光側充填部36の断面積の大きさを変化させることができる。図1によく示されているように、本実施の形態においては、出光側第2領域22b内に配列された出光側単位プリズム30について、出光側充填部36の断面積の大きさは変化している。具体的には、基部20の法線方向NLと出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面における出光側充填部36の断面積は、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源間の中間点MPの直上に配置された位置から光源16の直上に配置された位置に近付くにつれて、小さくなっていく。なお、断面積の変化は、連続関数的に変化してもよいし(連続的な変化)、あるいは、一段階または他段階の階段関数的に変化してもよい(段階的な変化)。
なお、図1に示された例においては、断面積の変化にともなって、出光側充填部36の厚みも変化している。具体的には、出光側充填部36の厚みは、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源間の中間点MPに直面する位置から光源16に直面する位置に近付くにつれて、小さくなっていく。ここでいう「厚み」とは、基部20の法線方向NLに沿った出光側充填部36の最大厚みのことであって、具体的には、隣り合う二つの出光側単位要素32によって当該二つの出光側単位要素32の間に形成された谷部における基部20の法線NLに沿った出光側充填部36の厚みのことである。
一例として、出光側充填部36の断面積の変化は、出光側単位要素32上で硬化され出光側充填部36を形成するようになる透明材料の出光側単位要素32上への供給量を調節することによって、実現され得る。具体的には、出光側充填部36をなす透明材料の供給量を、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源間の中間点MPの直上に配置された位置から光源16の直上に配置された位置に近付くにつれて、連続関数的に又は階段関数的に少なくなっていくようにすればよい。なお、透明材料の供給量ではなく、透明材料中に分散された所定の機能を有した機能性粒子(本実施の形態においては光拡散粒子)と透明材料との合計供給量を調節するようにしてもよい。
また、図6乃至図9には、出射側充填部36をなす透明材料の供給量を増加させることによってその断面積を増大させられた出射側充填部36の例が、二点鎖線で示されている。上述したように、出光側単位要素32上に出光側充填部36を設けることにより、出光側単位プリズム30が出光側単位要素32のみからなる場合と比較して、出光側単位プリズム30の外輪郭は、少なくとも部分的に平坦化されるようになる。そして、図6乃至図9に二点差線で示すように、透明材料の供給量が増加して出光側充填部36の断面積が増大すると、出光側単位プリズム30の外輪郭は、さらに、部分的または全体的に平坦化されるようになる。すなわち、出光側充填部36の断面積が増大すると、当該出光側充填部36を含む出光側単位プリズム30の外輪郭は、基部20の法線方向NLに対してより大きな角度をなすようになる。この結果、出光側充填部36の断面積が増大すると、基部20の法線方向NLに概ね沿って進む光の進路方向を変化させる出光側単位プリズム30の機能がさらに弱められることになる。
ところで、出光側単位プリズム30をなす出光側単位要素32および出光側充填部36の透明材料部37は、上述した基部20と同様に、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、アクリルスチレン樹脂、ポリエステル樹脂等の高い光透過性を有した樹脂から形成され得る。ただし、基部20と出光側単位要素32との屈折率差は0.14以下であることが好ましく、0.05以下であることがさらに好ましい。また、出光側単位要素32と出光側充填部36の透明材料部37との屈折率差は0.14以下であることが好ましく、0.05以下であることがさらに好ましい。これらの場合には、光が、基部20から出光側単位要素32を経て出光側充填部36まで略直線状に進むことができ、これにより、出光側単位プリズム30に期待された後述する作用効果を効果的に発揮することができるようになるからである。
以上のように、出光側第1領域22a内に形成された出光側単位プリズム30の外輪郭(表面)は、基部20の法線方向NLに対して比較的に小さな角度をなしている。したがって、図4の右側部分に示すように、出光側第1領域22a内の出光側単位プリズム30は、小さな入射角度で入射した光(すなわち基部20の法線NLに対する傾斜角度が小さい光)L41を空気層との界面で反射させて光源側16に戻すように機能し得る。この出光側単位プリズム30による反射は、出光側単位プリズム30の屈折率(上述した樹脂からなる場合、通常、1.5〜1.6)と、出光側単位プリズム30の周囲の空気層の屈折率(通常、1)と、の相違に基づいた全反射である。つまり、出光側単位プリズム30は、入射光L41を全反射によって損失させることなく再帰反射させて光源16側に戻す、再帰反射プリズムとして機能することができる。
一方、出光側第2領域22b内に形成された出光側単位プリズム30の外輪郭(表面)は、充填部36によって平坦化され、基部20の法線方向NLに対して比較的に大きな角度をなしている。したがって、図4の左側部分および図5に示すように、出光側第2領域22b内の出光側単位プリズム30は、小さな入射角度で入射した光(すなわち基部20の法線NLに対する傾斜角度が小さい光)L43,L51を空気層との界面で全反射させることなく屈折させて、その進行方向を正面方向側へ変更させるように機能し得る。つまり、出光側単位プリズム30は、入射光L43を屈折させて進行方向を偏角させる、屈折偏角プリズムとして機能することができる。
次に、入光側単位プリズム40について詳述する。図1および図2に示すように、入光側単位プリズム40は、入光側面24のうちの光源16に直面するようになる位置を含む領域の外であって、隣り合う光源16の中間位置MPに直面するようになる位置を中心とした領域の内に、配置されている。後述するように、入光側単位プリズム40は、隣り合う光源16の中間点MP(図4参照)に直面する位置を含む領域24bに入射する光であって光学シート10の法線NLに対して大きく傾斜した光を、全反射によって、光学シート10のシート面に対して立ち上げる、立上プリズムとして機能する。
図3に示すように、本実施の形態において、基部20の入光側面24は、光源16に直面するようになる位置を含む入光側第1領域24aと、隣り合う光源16の中間位置(中間点)MPに直面するようになる位置を含む入光側第2領域24bと、を有している。図3に示すように、各光源16に対応して一つの入光側第1領域24aが設けられ、入光側第2領域24bは入光側第1領域24aに隣接して配置されている。本実施の形態においては、入光側面24は、三つの光源16のそれぞれに対応して三つの入光側第1領域24aと、二つの入光側第2領域24bと、を有している。そして、図3に示すように、入光側面24の入光側第2領域24b上のみに、複数の入光側単位要素42が設けられている。この入光側単位要素42の各々が、各入光側単位プリズム40を構成するようになっている。したがって、入光側単位プリズム40は、入光側第2領域24b上のみに配置されている。
複数の入光側単位要素42、すなわち複数の入光側単位プリズム40は、入光側面24の入光側第2領域24b上に、線状に延びる光源16の長手方向に直交する一方向に沿って等間隔で並べて配列されている。そして、各入光側単位要素42(各入光側単位プリズム40)は、その配列方向(前記一方向)に直交するとともに基部20のシート面に平行な他方向に沿って、直線状に延びている。したがって、図3に示すように、入光側単位要素42は、線状に延びる光源16の長手方向と平行な一方向に沿って、入光側第2領域24b上を直線状に延びている。すなわち、本実施の形態において、入光側単位プリズム40は、リニア配列によって配列されている。
図4および図10に示すように、入光側単位プリズム40をなす入光側単位要素42は、基部20のシート面の法線NLに沿うとともに入光側単位プリズム40の配列方向に沿った断面において、三角形形状となっている。図4および図10に示すように、入光側単位プリズム40は、光源16からの光L46,L101を反射させ、当該光L46,L101の進路方向を正面方向側に立ち上げる立上プリズムとして機能する。この入光側単位プリズム40による反射は、入光側単位プリズム40の屈折率(樹脂からなる場合、通常、1.5〜1.6)と、入光側単位プリズム40の周囲の空気層の屈折率(通常、1.0)と、の相違に基づいた全反射である。すなわち、入光側単位プリズム40は、光源16からの光が入射する入射面42aと、入射光を全反射させて当該入光側単位プリズム40から基部20内に入射させる全反射面42bと、を含んでいる。
なお、上述したように、入光側単位プリズム40は、隣り合う光源16にそれぞれ直面する基部20上の二つ位置に挟まれた入光側第2領域24b上に設けられている。したがって、図10に示すように、光源光L102,L103が、入光側単位プリズム40の配列方向に沿って異なる向きから一つの入光側単位プリズム40へ入射する。このとき、図10において右側から入光側単位プリズム40に入射する光L102に対しては、図10における入光側単位プリズム40の右側斜面が入射面42aとして機能するとともに、図10における入光側単位プリズム40の左側斜面が全反射面42bとして機能する。一方、図10において左側から入光側単位プリズム40に入射する光L103に対しては、図10における入光側単位プリズム40の左側斜面が入射面42aとして機能するとともに、図10における入光側単位プリズム40の右側斜面が全反射面42bとして機能する。
ところで、入光側単位プリズム40の全反射面42bの基部20の法線NLに対する傾斜角度θc(図10参照)を、以下の式のように設定することができる。
θc=(90−tan-1(d/x))/2 ・・・式(1)
式(1)中のdは、光源16(厳密には光源16の中心)から基部20の入光側面24までの基部20のシート面の法線NLに沿った長さである(図4参照)。また、式(1)中のxは、光源16(厳密には光源16の中心)から設計対象となる入光側単位プリズム40までの基部20のシート面に沿った長さである(図4参照)。基部20のシート面の法線NLに対する各入光側単位プリズム40の全反射面43の傾斜角度を式(1)に基づいて設計した場合、光源16から対象となる入光側単位プリズム40へ直接入射する光源光L101が、全反射面42bにおける全反射によって、正面方向またはこの近傍の方向へ向けられるようになる。
ただしこれに限られず、図示された本実施の形態のように、製造の容易さを考慮して、全ての入光側単位プリズム40を同一形状に形成することも可能である。例えば、各入光側単位プリズム40が、主切断面において、頂角30°〜70°の二等辺三角形形状となるようにしてもよい。
入光側単位プリズム40をなす入光側単位要素42は、上述した基部20と同様に、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、アクリルスチレン樹脂、ポリエステル樹脂等の高い光透過性を有した樹脂から形成され得る。ただし、基部20と入光側単位要素42との屈折率差は0.14以下であることが好ましく、0.05以下であることがさらに好ましい。これらの場合には、光が、入光側単位要素42から基部20へ略直線状に進むことができ、これにより、入光側単位プリズム40に期待された後述する作用効果を効果的に発揮することができるようになるからである。
ところで、本実施の形態においては、図1および図3に示すように、基部20の出光側面22の全領域に一定のピッチで出光側単位プリズム30が形成され、基部20の入光側第2領域24bに一定のピッチで入光側単位プリズム40が形成されている。また、図1および図3から理解できるように、本実施の形態において、複数の出光側単位プリズム30の配列方向および複数の入光側単位プリズム40の配列方向は、共に線状の光源16の長手方向に直交する方向であり、互いに同一となっている。
このような本実施の形態においては、出光側単位プリズム30の配列ピッチP1と、入光側単位プリズム40の配列ピッチP2と、が次の式(2)を満たすようになっていることが好ましい。このように配列ピッチP1,P2を調整すると、光学シート10のシート面上における入光側第2領域24bと重なる区域において、並列配置された複数の出光側単位プリズム30および並列配置された複数の入光側単位プリズム40に起因したモアレの発生を防止すること(目立たなくさせること)において有効である。
X1/X2=2/(2n+1) ・・・式(2)
なお、式(2)中において、X1はP1およびP2のいずれか一方であり、X2はP1およびP2のいずれか他方であり、nは自然数である。ここで、nは3以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましい。また、nの値がある程度(例えば5以上)まで大きくなると、nが自然数に限られることなく、モアレを有効に目立たなくさせることができる。
以上のような構成からなる光学シート10は、例えば以下のようにして製造することができる。まず、光拡散粒子28が分散されることによって光拡散機能を付与された基部20を用意する。このような基部20は、例えば、熔融押出成形によって作製することができる。熔融押出成形法を用いる場合、溶融押出される樹脂中に、樹脂の屈折率とは異なる屈折率を有した光拡散粒子28を分散させておくことにより、光拡散粒子28が分散され光拡散機能を有する基部20が得られる。そして、基部20の面上の所望の領域に、例えば、硬化型樹脂を塗布するとともにこの樹脂を成形型で賦形しつつ硬化させることにより、出光側単位要素32および入光側単位要素42をそれぞれ形成していくことができる。
次に、所望の領域内(本実施の形態においては、出光側第2領域22b内)に配置された出光側単位要素32上に、例えばダイコートによって、硬化型樹脂を塗布する。このとき、ダイの各位置から供給される樹脂量を調節しておくことにより、出光側単位要素32の側部32b上に塗布される樹脂の供給量を、当該出光側単位要素32の配置位置に応じて変化させることができる。最後に、硬化型樹脂を出光側単位要素32上において硬化させることによって、硬化された樹脂から透明材料部37が形成される。なお、ダイコートから供給される樹脂中に光拡散粒子38を分散させておくことにより、透明材料部37と透明材料部37中に分散された光拡散粒子38とを含み、光拡散機能を付与された出光側充填部36を出光側単位要素32上に作製することができる。
以上のようにして、基部20と、基部20の出光側面22上に設けられた出光側単位プリズム30と、基部20の入光側面24上に設けられた入光側単位プリズム40と、を有する光学シート10を作製することができる。
<光学シートおよび面光源装置の光学的な作用>
次に、以上のような光学シート10および面光源装置15の作用について説明する。
図2に示すように、光源16から出射された光は、光線L21,L22のように直接、あるいは、L23,L24のように反射板17で反射して、光学シート10へ入射する。このとき、光学シート10のうちの光源16の直上に配置された位置およびその周辺(近傍)においては、光学シート10に近接配置された光源16から、多量の光L21が直接入射してくる。反射板17で反射されることなく直接光学シート10に入射する光L21については、反射による光量損失が生じていない。したがって、光学シート10のうちの光源16の直上に配置された位置およびその周辺においては、正面輝度が高くなる傾向がある。
一方、光学シート10のうちの、隣り合う光源16の中間位置MPの直上に配置された位置およびその周辺(近傍)においては、光源16からの直接光の密度が低くなり、光源16から光学シート10に直接入射する光L24の量が少なくなる。また、光源16と光学シート10との離間間隔が短く設定されていたり、光源16の配列ピッチが大きく設定されていたりすると、この領域に入射する光の入射角度は非常に大きくなり、この光の進行方向を正面方向まで絞り込むことが困難となる。したがって、この領域における正面方向輝度は低くなる傾向がある。
従来の光学シート10においては、このような傾向に基づき、光学シート10の正面方向輝度の面内ばらつきが生じ、光源16の直上に相当する領域に光源の像が視認されるという不具合が生じていた。しかしながら、本実施の形態においては、以下のようにして、光学シート10のうちの光源16の直上に配置された位置およびその周辺(近傍)における輝度を効果的に抑制するとともに、光学シート10のうちの隣り合う光源16の中間位置MPの直上に配置された位置およびその周辺(近傍)における輝度を効果的に向上させている。この結果、光学シート10(面光源装置15)の輝度の面内分布を効果的に均一化することが可能となっている。
まず、光学シート10のうちの光源16の直上に配置された位置およびその周辺(近傍)に関して説明する。基部20の出光側面22のうちの光源16の直上に配置された位置を含む出光側第1領域22aには、出光側単位要素32のみからなる出光側単位プリズム30が設けられている。この出光側単位プリズム30の外輪郭は、光学シートの法線NLに対して比較的に小さな角度をなしており、出光側単位プリズム30に入射した光は、当該出光側単位プリズム30とその出光側に位置する空気層との界面において全反射しやすくなっている。すなわち、出光側単位プリズム30は、光源16の直上に配置された位置を含む出光側第1領域22aに入射する光、とりわけ小さな入射角度で光源16から直接入射してくる光L41を、全反射によって損失なく再帰反射させて、その進行方向を反転させる、再帰反射プリズムとして機能する。このため、観察者側に透過することによって輝度を高くし過ぎてしまうようになる光源16からの直入射光L41を、光学シート10から観察者側へ出射させず、全反射により光量を損失させることなく光源側へ戻すことができる。この結果、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16が光学シート10に近接配置されたとしても、輝度が高くなり過ぎやすい光源16の直上に位置する光学シート10の領域における輝度を効果的に抑制することが可能となる。なお、再帰反射によって、光源16側に戻された光L41は、例えば、反射板17で反射して進行方向を観察者側へ反転させ、再利用されるようになる。
なお、上述したように、基部20には透過光を等方拡散させる光拡散粒子28が含まれている。図4に示すように、この光拡散粒子28は基部20を透過する光L42の進路方向を、出光側単位プリズム30によって全反射されない程度にまで、法線NLに対して傾斜させることができる。したがって、光源16から光学シート10へ直接入射した光のうちの一部のみが出光側単位プリズム30によって再帰反射されるようになる。この結果、光学シート10のうちの光源16の直上に配置された位置およびその周辺(近傍)における輝度を低下させ過ぎてしまうことはない。
出光側単位プリズム30によって再帰反射されない光は、光拡散粒子28によって拡散(偏向)された光L42(図4参照)か、或いは隣接する光源16から入射した光であり、光学シート10のシート面の法線NLに対して比較的大きく傾斜している。この光L42は、出光側単位プリズム30と光学シート10の観察者側の空気層との界面において屈折する。この結果、当該光L42の光学シート10からの出射方向を、出光側単位プリズム30の配列方向に沿った面内において、正面方向側へ絞り込むことができる。また、透過光が光拡散粒子28によって等方拡散されることにより、基部20の出光側面22において、輝度分布はなだらかとなっている。したがって、出光側第1領域22a内に配置された出光側単位プリズム30から観察者側に出射する光L42の出射方向を、出光側単位プリズム30の配列方向に沿った面内において、正面方向を含むある程度の角度範囲内に絞り込むことができるだけでなく、同時に、当該絞り込まれた角度範囲内における輝度分布の変化をなだらかにすることが可能となる。
次に、光学シート10のうちの隣り合う光源16の中間位置MPの直上に配置された位置およびその周囲(近傍)の領域に関して説明する。上述したように、光学シート10のこの領域に、光源16から直接入射する光L22(図2参照)の入射角度は、非常に大きくなる。そして、本実施の形態においては、基部20の入光側面24のうちの隣り合う光源16の中間位置MPの直上に配置される位置を含む入光側第2領域24bには、入光側単位プリズム40が設けられている。そして、入光側単位プリズム40は、入射角度の大きい光を全反射させて進行方向を正面方向側へ大きく偏向する立上プリズムとして機能する。したがって、図4および図10に示すように、光学シート10のうちの隣り合う光源16の中間位置MPの直上に配置された位置およびその周辺へ光源16から直接入射する光L46,L101の進路方向を、入光側単位プリズム40の配列方向に沿った面内において、正面方向側へ効果的に絞り込むことが可能となる。つまり、この領域において、光学シート10の法線NLに対して大きく傾斜した光L46,L101(厳密には、入光側単位プリズム40の配列方向に沿った光の成分L46,L101)の進行方向を大きく偏向することができる。
また、光学シート10のうちの隣り合う光源16の中間位置MPの直上に配置された位置およびその周囲(近傍)の領域に入射する光は、光源16から直接入射する光L22だけでなく、光源16から一回以上反射して入射する光L24,L47も多く含まれる。このような光L24,L47は、光学シート10へ到達するまでに拡散され、また、光学シート10の入光側面24のうちの隣り合う光源16の中間位置MPの直上に配置された位置を含む入光側第2領域24bに形成された入光側プリズム40において屈折して光学シート10に入射する。
光学シート10に入射した光は、その後、基部20内に分散された光拡散粒子28によって等方拡散させられ、この結果、基部20の出光側面22においてなだらかな輝度分布を有するようになる。とりわけ本実施の形態においては、光源16からの直接入射光の進行方向を入光側単位プリズム40によって効果的に正面方向側へ変更することができる。このため、基部20の出光側面22における輝度分布は、なだらかであるとともに、略正面方向へピークを有するようになる。
本実施の形態においては、基部20の出光側面22のうちの隣り合う二つの光源16の中間点MPに直面する位置を含む出光側第2領域22bには、出光側単位要素32および出光側充填部36からなる出光側単位プリズム30が設けられている。この出光側単位プリズム30の外輪郭は、光学シートの法線NLに対して比較的に大きな角度をなしている。このため、出光側単位プリズム30に入射した光L43,L44,L45,L51,L52(図4および図5参照)は、当該出光側単位プリズム30とその出光側に位置する空気層との界面において全反射することなく、屈折する。すなわち、図5における光線L52と光線L53との比較から明らかなように、出光側第2領域22b内に配置された出光側単位プリズム30に入射した光は、出光側充填部36を設けられた出光側単位プリズム30を透過しやすく(図5における光線L52参照)、当該出光側単位プリズム30で再帰反射しにくくなっている。若し仮に、出光側単位要素32上に出光側充填部36が設けられていない場合には、同じ光路で光線が入射しても再帰反射してしまう(図5における光線L53参照)。この結果、出光側第2領域22bにおける輝度を、高く維持することが可能となる。とりわけ、出光側第2領域22b内の出光側単位プリズム30へ比較的に小さい入射角度で入射する光L43,L51は、単位プリズム40とその出光側に位置する空気層との界面において全反射することなく屈折して、その進行方向が正面方向側へ変更されるようになる。
すなわち、出光側単位プリズム30は、隣り合う二つの光源16の中間点MPの直上に配置されるようになる位置を含む出光側第2領域22bに入射する光、とりわけ小さな入射角度で入射してくる光を、屈折させて正面方向側へ集光させる、屈折偏角プリズムとして機能する。この結果、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16が光学シート10に近接配置されたとしても、隣り合う光源16の中間点MP上に位置する光学シート10の領域における輝度を効果的に向上させることが可能となる。
以上のことから、出光側第2領域22a内に配置された出光側単位プリズム30から観察者側に出射する光の出射方向を、出光側単位プリズム30の配列方向に沿った面内において、正面方向を含むある程度の角度範囲内に絞り込むことができるだけでなく、同時に、当該絞り込まれた角度範囲内における輝度分布の変化をなだらかにすることが可能となる。
なお、上述したように、出光側充填部36の透明材料部37内には光拡散粒子38が付与されている。したがって、出光側充填部36を透過する光はこの光拡散粒子38によって等方拡散する。この結果、出光側面22での角度に対する輝度分布はさらになだらかに変化するようになる。且つ、光源16の像を不鮮明化することにも寄与する。
また、上述したように、基部20の法線方向と出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面における出光側充填部36の断面積の大きさは、出光側充填部の配置位置に応じて変化している。具体的には、基部20の法線方向と出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面における出光側充填部36の断面積の大きさは、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源16に直面する位置から光源間の中間点MPに直面する位置に近付くにつれて、大きくなっていく。すなわち、基部20の出射側第2領域22b内に配置された出射側単位プリズム30の外輪郭は、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源16に直面する位置から光源間の中間点MPに直面する位置に近付くにつれて、より平坦化されていくようになっている。したがって、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源16に直面する位置から光源間の中間点MPに直面する位置に近付くにつれて、出光側単位プリズム30は、光を全反射させることなく、透過させやすくなっていく。つまり、出射側単位プリズム30は、最も出射光の光量が低下しやすい光源間の中間点MPに直面する位置に近付くにつれて、屈折偏角プリズムとしての機能を発揮しやすくなっていく。
また、逆に言えば、基部20の法線方向と出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面における出光側充填部36の断面積の大きさは、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源間の中間点MPに直面する位置から光源16に直面する位置に近付くにつれて、小さくなっている。したがって、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源間の中間点MPに直面する位置から光源16に直面する位置に近付くにつれて、出光側単位プリズム30は、光を全反射させやすくなっていく。つまり、出射側単位プリズム30は、最も出射光の光量が上昇しやすい光源16に直面する位置に近付くにつれて、再帰反射プリズムとしての機能を発揮しやすくなっていく。
これらのことから、光学シート10の輝度の面内分布をさらに均一化することができる。
なお、出光側第2領域22b内に配置された出光側単位プリズム30は、出光側単位要素32と出光側充填部36とを含んでいる。そして、出光側充填部36を有する出光側単位プリズム30によれば、出光側単位要素32上に供給する樹脂の供給量を調整することにより、基部20の法線方向と出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面における出光側充填部36の断面積の大きさを容易に変更することができる。このため、出光側単位プリズム30の配列方向に沿って、出光側充填部36の断面積の大きさが次第に大きくなっていく光学シート、あるいは、出光側充填部36の断面積の大きさが次第に小さくなっていく光学シートを、極めて容易に、またこれにともなって安価に作製することが可能となる。
以上の光学作用により、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16が光学シート10に近接配置されたとしても、光学シート10の輝度の面内分布を平均化して、光源の像(ライトイメージ)を目立たなくさせることができる。
<上述した実施の形態の作用効果のまとめ>
以上のような本実施の形態によれば、出光側第1領域22aに配置された出光側単位プリズム30の外輪郭が、光学シートの法線方向に対して、比較的に小さな角度をなすようになることから、この出光側単位プリズム30に小さな入射角度で入射した光は、当該出光側単位プリズム30とその出光側に位置する空気層との界面において全反射しやすくなる。すなわち、出光側単位プリズム30は、光源16の直上に配置される位置を含む出光側第1領域22aに入射する光、とりわけ小さな入射角度で光源16から直接入射してくる光を、全反射によって損失なく再帰反射させて光源側に戻す、再帰反射プリズムとして機能する。この結果、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16が光学シート10に近接配置されたとしても、輝度が高くなり過ぎやすい光源16の直上に位置する光学シート10の領域における輝度を効果的に抑制することが可能となる。なお、再帰反射された光は、反射を繰り返して再び光学シート10に入射し、再利用され得る。
一方、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16が光学シート10に近接配置されている場合、隣り合う二つの光源16の中間点MPの直上に配置されるようになる位置を含む出光側第2領域22bに入射する光には、光源16から大きな入射角度で入射する光だけでなく、光源16から反射を繰り返した後に比較的に小さな入射角度で入射する光が多く含まれるようになる。そして、出光側第2領域22bに配置された出光側単位プリズム30の外輪郭が、光学シートの法線方向に対して、比較的に大きな角度をなすようになることから、この出光側単位プリズム30に入射した光は、当該出光側単位プリズム30とその出光側に位置する空気層との界面において全反射することなく屈折して、その進行方向を正面方向側へ変更しやすくなる。すなわち、出光側単位プリズム30は、隣り合う二つの光源16の中間点MPの直上に配置されるようになる位置を含む出光側第2領域22bに入射する光、とりわけ大きな入射角度で入射してくる光を、屈折させて正面方向側へ集光させる、屈折偏角プリズムとして機能する。この結果、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16が光学シート10に近接配置されたとしても、隣り合う光源16の中間上に位置する光学シート10の領域における輝度を効果的に向上させることが可能となる。
これらのことから、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16と光学シート10とが近接配置されたとしても、光学シート10の輝度の面内分布を平均化して、光源の像(ライトイメージ)を目立たなくさせることができる。
また、本実施の形態によれば、出光側充填部36をなす透明材料の供給量は、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源16に直面する位置から光源間の中間位置MPに直面する位置に近付くにつれて、多くなっていっている。したがって、基部20の法線方向と出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面における出光側充填部36の断面積は、出光側充填部36の基部20上における配置位置が光源16に直面するようになる位置から光源間の中間位置MPに直面する位置に近付くにつれて、大きくなっていく。この結果、光源間の中間位置MPに直面する位置に近付くにつれて、出光側単位プリズム30の外輪郭(表面)の光学シートの法線方向に対する平均角度が、しだいに大きくなっていく。すなわち、透明材料部37をなす樹脂の供給量を調節するといった極めて簡単な方法により、出光側単位プリズム30の外輪郭(表面)の光学シートの法線方向に対する角度を変化させることができる。この結果、光源16に直面する位置から近い側の出光側単位プリズム30は、入射光を全反射させて、上述した再帰反射プリズムとしての機能をより有効に発揮することができる。同時に、光源16に直面する位置から遠い側の出光側単位プリズム30は、当該単位プリズムへの入射光を全反射させにくく、上述した屈折偏角プリズムとしての機能をより有効に発揮することができる。したがって、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16が光学シート10に近接配置されたとしても、光学シート10の輝度の面内分布を平均化して、光源の像(ライトイメージ)を目立たなくさせることが可能となる。
さらに、本実施の形態によれば、基部20の入光側面24のうちの光源16に直面する位置を含む領域の外であり、かつ、隣り合う光源16の中間MPに直面する位置を含む領域の内に、入光側に突出する複数の入光側単位プリズム40が設けられている。この入光側単位プリズム40は、光源16から直接入射する光の少なくとも一部分を当該入光側単位プリズム40へ入射させる入射面42aと、入射光の少なくとも一部を全反射させて当該入光側単位プリズム40から基部20内に入射させる全反射面42bと、を含んでいる。すなわち、入光側単位プリズム40は、隣り合う光源16の中間MPに直面する位置を含む領域に入射する光L41,L101であって光学シート10の法線NLに対して大きく傾斜した光L41,L101を、全反射によって、光学シート10の法線方向側へ立ち上げる、立上プリズムとして機能する。このように、入光側単位プリズム40は全反射によって光源16からの光の進行方向を変更するので、屈折により光の進路方向を変更する場合とは異なり、入光側単位プリズム40が配置された領域内に大きな入射角度で入射する光の進行方向を大きな角度で偏向することが可能となる。したがって、隣り合う光源16間の距離が長くなり、且つ、光源16が光学シート10に近接配置されたとしても、隣り合う光源16の中間MP上に位置する光学シート10の領域における輝度をさらに効果的に向上させることが可能となる。これにより、光学シート10の輝度の面内分布をさらに平均化して、光源の像(ライトイメージ)をさらに目立たなくさせることができる。
<変形例>
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、適宜図面を参照しながら、変形の一例について説明する。なお、以下の変形例で参照する図11および図12において、上述した実施の形態と同一な部分および変形例同士で同一な部分には同一の符号を付すとともに、重複する詳細な説明を省略する。
(変形例1)
上述した実施の形態において、出光側充填部36は、基部20の出光側面22のうちの出光側第2領域22b内に配置された複数の出光側単位要素32の間に設けられている例を示したが、これに限られない。第2の出光側充填部が、基部20の出光側面22のうちの出光側第1領域22a内に配置された複数の出光側単位要素32の間に設けられているようにしてもよい。この場合、基部20の法線方向と出光側単位要素32の配列方向とに沿った断面における充填部の断面積について、出光側第2領域22b内に配置された出光側単位要素32の間に設けられた出光側充填部36よりも、出光側第1領域内に配置された出光側単位要素32の間に設けられた第2の出光側充填部の方が、小さくなっていれば、上述した実施の形態と同様の効果を期待することができる。具体例としては、出光側第1領域22aに於ける単位プリズム30は、要求される最低限の再帰反射性能を確保することができるようになる。
このような光学シートは、出光側充填部36および第2の出光側充填部をなすようになる透明材料の供給量を調節することにより容易に作製され得る。具体的には、透明材料の供給量について、出光側第2領域22b内に配置された出光側単位要素32の間に設けられた出光側充填部36よりも、出光側第1領域22a内に配置された出光側単位要素32の間に設けられた第2の出光側充填部の方が、十分に少なくなるようにすることによって、光学シートが作製され得る。
また、この変形例においては、基部20の出光側面22の出光側第1領域22a内に位置する第2の出光側充填部の断面積を、その配置位置が光源16の直上に配置された位置に近付くにつれて小さくなっていくようにすることにより、光学シート20の輝度分布をさらに滑らかに変化させるようにすることができる。
(変形例2−1)
さらに、上述した実施の形態において、基部20の入光側面24から入光側に突出して入光側単位プリズム40をなす入光側単位要素42が、入光側面24の入光側第2領域24b上のみに形成されている例を示したが、これに限られない。例えば、図11に示すように、入光側単位要素42が、入光側面24の入光側第1領域24a上および入光側第2領域24b上に形成されていてもよい。また、図11に示す例においては、隣り合う二つの入光側単位要素42の間に設けられた入光側充填部46であって、当該二つの入光側単位要素42の間の領域を少なくとも部分的に占めるように充填された入光側充填部46が、さらに設けられている。入光側充填部46は、基部20の入光側面24のうちの入光側第1領域24a内に配置された複数の入光側単位要素42の間に設けられている。すなわち、この変形例では、入光側単位プリズム40が、基部20の入光側第2領域24b内だけでなく、基部20の入光側第1領域24a内にも設けられていることになる。
入光側第2領域24b上に形成された入光側単位プリズム40は、上述したように、光学シート20の法線方向に対して大きく傾斜した光を法線方向に立ち上げる立上プリズムとして機能する。
一方、入光側第1領域24a上に形成された入光側単位プリズム40においては、出光側単位プリズム30と同様に、入光側単位要素42間に設けられた入光側充填部46の表面の輪郭が、中央部において基部側に向かってへこんだ凹状(図6乃至図8参照)または直線状(図9参照)となる。すなわち、入光側第1領域24a上に形成された入光側単位プリズム40は、入光側充填部46によって平坦化されるため、立上プリズムとして機能しない。その一方で、入光側第1領域24a上に形成された入光側単位プリズム40は、光源16から小さな入射角度で光学シート20へ入射する光を拡散させる拡散プリズムとして機能する。この結果、光学シート20の輝度分布をさらになだらかにすることができる。
また、このように配置位置に応じて形状が異なる入光側単位プリズム40によれば、出光側の単位プリズム30が設けられていなくとも、正面方向の輝度を向上させることができるとともに、正面輝度の面内分布を均一化させることができるようになる。
(変形例2−2)
さらに、上述した変形例2−1において、上述した実施の形態と同様に、基部20の法線方向と入光側単位要素42の配列方向とに沿った断面における入光側充填部46の断面積が、入光側充填部46の配置位置に応じて、変化するようにしてもよい。具体的には、入光側充填部46の断面積が、入光側充填部46の基部20上における配置位置が光源間の中間位置に直面する位置から光源16に直面する位置へ近付くにつれて、大きくなっていくようにしてもよい。このような入光側充填部46の断面積の変化は、入光側充填部46をなすようになる透明材料の供給量を、入光側充填部46の基部20上における配置位置が光源間の中間位置MPに直面する位置から光源16に直面する位置に近付くにつれて、多くしていくことによって、実現され得る。
このような光学シートによれば、光学シートの輝度の面内分布をさらに均一化させることができる。
(変形例2−3)
さらに、上述した変形例2−1において、上述した変形例1における実施の形態に対する変形と同様に、第2の入光側充填部46が、基部20の入光側面24のうちの入光側第2領域24b内に配置された複数の入光側単位要素42の間に設けられているようにしてもよい。このとき、基部20の法線方向と入光側単位要素42の配列方向とに沿った断面における充填部の断面積について、入光側第1領域24a内に配置された入光側単位要素42の間に設けられた入光側充填部46よりも、入光側第2領域24b内に配置された入光側単位要素42の間に設けられた第2の入光側充填部の方が、小さくなっていく。これにより、入光側第2領域24b内の入光側単位プリズム40に要求される入射光の立上げ特性を最低限確保することが可能となる。そして、入光側第1領域24a内に形成された入光側単位プリズム40が拡散プリズムとして効果的に機能し、入光側第2領域24b内に形成された入光側単位プリズム40が立上プリズムとして効果的に機能するようになる。
このような光学シートは、入光側充填部46および第2の入光側充填部をなすようになる透明材料の供給量を調節することにより容易に作製され得る。具体的には、透明材料の供給量について、入光側第1領域24a内に配置された出光側単位要素42の間に設けられた入光側充填部46よりも、入光側第2領域24b内に配置された入光側単位要素42の間に設けられた第2の出光側充填部の方が、少なくすることによって、光学シートが作製され得る。
また、この変形例においては、基部20の入光側面24の入光側第2領域24b内に位置する第2の出光側充填部の断面積を、その配置位置が光源間の中間点MPに直面する位置に近付くにつれて小さくなっていくようにすることにより、光学シート20の輝度分布をさらに滑らかに変化させるようにすることができる。
(変形例3)
さらに、上述した実施の形態において、基部20の入光側面24に入光側単位プリズム40が形成されている例を示したが、これに限られず、入光側単位プリズム40を設けないようにしてもよい。このような変形例においても、出光側面22に形成された出光側単位プリズム30の形状が出光側単位プリズム30の配置位置に応じて変化していることにより、光源の像を目立たなくさせることができる。また、基部20の入光側面24が平坦面であれば、基部20への入射光は入光側面24で屈折し、当該光の進行方向は正面方向側へと変更される。
(変形例4)
さらに、出光側単位要素32および入光側単位要素42が、基部20の法線方向と単位要素32,42の配列方向とに沿った断面(主切断面)において、三角形形状を有する例を示したが、これに限られない。出光側単位要素32および入光側単位要素42の少なくとも一方の主切断面における断面形状が、諸特性付与等の目的で、三角形形状に変調、変形を加えた形状であるようにしてもよい。例えば、光学機能を適宜調整するために単位要素32,42の主切断面における断面形状が、三角形のいずれか一以上の辺が折れ曲がった(屈曲した)形状(図12参照)、三角形のいずれか一以上の辺が湾曲した形状、三角形のいずれか一以上の辺に微小凹凸を付与した形状等であってもよい。さらには、単位要素32,42の主切断面における断面形状が、三角形形状以外の形状、例えば台形等の種々の形状を有するようにしてもよい。また、複数の出光側単位要素32の主切断面における断面形状が互いに同一に構成されていなくてもよいし、同様に、複数の入光側単位要素42の主切断面における断面形状が互いに同一に構成されていなくてもよい。例えば、高さの高い断面三角形の単位要素と高さの低い断面三角形の単位要素とを交互に基部20上に配列して、複数の出光側単位要素32および/または複数の入光側単位要素42を構成するようにしてもよい。すなわち、断面形状および/または大きさが異なった断面三角形状の単位要素が複数種類組み合わせられて、複数の出光側単位要素32および複数の入光側単位要素42の少なくとも一方が構成されるようにしてもよい。また、種々の断面三角形の単位要素と、三角形以外の断面形状、例えば四角形、五角形、六角形、円形、楕円形等の断面形状を有した単位要素と、を適宜混合(例えば、交互に配列)させて、複数の出光側単位要素32および/または複数の入光側単位要素42を構成するようにしてもよい。
(変形例5)
さらに、上述した実施の形態において、出光側充填部36の透明材料部37中に光拡散粒子38が分散されている例を示したが、これに限られない。例えば、出光側充填部36が光拡散粒子38を含んでいないようにしてもよい。また、出光側充填部36が、光拡散粒子とは異なる機能を有した粒子(機能性粒子)を含んでいるようにしてもよい。透明材料部37内に混合される機能性粒子としては、帯電防止剤の粒子、透明材料の垂れを防止するためのティキソトロピック付与剤の粒子、紫外線吸収剤の粒子、可塑剤の粒子、難燃剤(または防炎剤)の粒子等が挙げられる。また、透明材料部37内に混合される機能性粒子は、複数種類の粒子であってもよい。
(変形例6)
さらに、上述した実施の形態において、基部20が単一の層からなる例を示したが、これに限られず、基部20が複数の層を含むようにしてもよい。例えば、図11に示す例においては、基部20は、出光側単位プリズム30(出光側単位要素32)を支持する出光側基部層20aと、入光側単位プリズム40(入光側単位要素42)を支持する入光側基部層20bと、出光側基部層20aおよび入光側基部層20bを接着する接着層(粘着層を含む概念)20cと、を含んでいる。図11に示す光学シート10は、まず、出光側単位プリズム30(出光側単位要素32)および出光側基部層20aを有する第1のシート部材と、入光側単位プリズム40(入光側単位要素42)および入光側基部層20bを有する第2のシート状部材と、を作製し、次に、第1のシート状部材および第2のシート状部材を、例えば粘着材からなる接着層20cで接着(粘着)することにより、極めて容易に作製され得る。なお、この変形例における光学シート10の出光側単位プリズム30および入光側単位プリズム40の構成は、図示されたものに限られず、例えば、上述したきたいずれかの出光側単位プリズム30(出光側単位要素32)や入光側単位プリズム40(入光側単位要素42)のいずれかを適用することができる。
(変形例7)
さらに、上述した説明において、光学シート10の基部20、単位要素32,42および充填部36,46が樹脂からなる例を示した、これに限られない。例えば、基部20及び単位要素32,42の材料をソーダ硝子、カリ硝子、硼珪酸硝子等のガラスから構成し、充填部36、46に充填する材料を水ガラスや陶磁器等の液状組成物とし、これをガラス製の単位要素32,42上に充填し、液状組成物を焼成することにより、光学シートを作製することも可能である。
(変形例8)
さらに、上述した実施の形態において、出光側面22が出光側第1領域22aと出光側第2領域22bとからなる例を示したが、これに限られない。例えば、出光側単位要素32が形成されていない出光側第3領域が、出光側面22にさらに含まれるようにしてもよい。
同様に、上述した実施の形態において、入光側面24が入光側第1領域24aと入光側第2領域24bとからなる例を示したが、これに限られず、入光側面24が三以上の領域を含むようにしてもよい。
(変形例9)
さらに、上述した実施の形態において、複数の出光側単位プリズム30および複数の入光側単位プリズム40がそれぞれ基部20のシート面に平行な一方向に沿って並べて配列され、各出光側単位プリズム30および各入光側単位プリズム40が配列方向(前記一方向)に直交するとともに基部20のシート面に平行な他方向に沿って細長く直線状に延びるように構成された例を示した。すなわち、上述した実施の形態において、出光側単位プリズム30および入光側単位プリズム40の配列形態を所謂リニアアレイ(線型配列)とした例を示した。しかしながら、これに限られず、例えば、複数の出光側単位プリズム30および複数の入光側単位プリズム40の少なくとも一方が、基部20のシート面に平行な異なる二つの方向にそれぞれ沿って並べて配列され、フライアイレンズを形成するようにしてもよい。このような変形例によれば、二つの配列方向に沿った光の成分を正面方向へ集光することができる。
(変形例10)
さらに、上述した実施の形態において、出光側単位プリズム30(出光側単位要素32)の配列方向および入光側単位プリズム40(入光側単位要素42)の配列方向が同一となっている例を示したが、これに限られず、出光側単位プリズム30の配列方向および入光側単位プリズム40の配列方向が同一となっていなくてもよい。このような変形例によれば、出光側単位プリズム30の配列方向および入光側単位プリズム40の配列方向に起因したモアレの発生を防止することができる。
(変形例11)
さらに、上述した実施の形態において、基部20が、光拡散粒子28を含むことによって光拡散機能を有するように構成された例を示したが、これに限られず、その他の従来既知の構成によって基部20に光拡散機能を付与するようにしてもよい。例えば、基部20に光拡散粒子28を含有させることに代えて、あるいは、基部20に光拡散粒子28を含有させることに加えて、基部20の入光側第1領域24aに微小凹凸を設けるようにしてもよい。微小凹凸を形成された基部20の入光側第1領域24aは、マット面として機能し、光拡散機能を発揮し得るようになる。
(変形例12)
さらに、上述した実施の形態において、基部20が光拡散機能を有するようにした例を示したが、これに限られず、基部20が光拡散機能を有さないようにしてもよい。基部20が光拡散機能を有さない場合、例えば、光学シート10の他の構成要素が光拡散機能を有するようにしてもよい。あるいは、図2において二点鎖線で示すように、光学シート10とは別途の光拡散シート(光拡散板)3を、面光源装置15または液晶表示装置1に組み込むようにしてもよい。なお、図2に示す例において、光拡散シート(光拡散板)3は、光学シート10と液晶表示パネル2との間に配置されている例を示したが、これに限られず、例えば、光学シート10と光源16との間に光拡散シート(光拡散板)を配置するようにしてもよい。
(変形例13)
さらに、上述した実施の形態において、光学シート10が蛍光灯等の線状に延びる光源16と組み合わされて使用される例を示したが、これに限られず、光学シート10が発光ダイオード(LED)等の点状の光源と組み合わされて使用されるようにしてもよい。
(変形例14)
以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
図1は、本発明による光学シートの一実施の形態の構成を示す断面図である。 図2は、本発明による面光源装置の一実施の形態の構成を示す断面図である。 図3は、図1に示された光学シートを示す上面図である。 図4は、図1に示された光学シートの作用を説明するための図である。 図5は、図1に示された光学シートの出光側単位プリズムの作用を説明するための図である。 図6は、出光側単位プリズムの形状の一例を示す断面図である。 図7は、図6の例とは異なる出光側単位プリズムの形状の例を示す断面図である。 図8は、図6および図7の例とは異なる出光側単位プリズムの形状の例を示す断面図である。 図9は、図6乃至図8の例とは異なる出光側単位プリズムの形状の例を示す断面図である。 図10は、図1に示された光学シートの入光側単位プリズムの作用を説明するための図である。 図11は、図1に対応する図であって、光学シートの一変形例を示す断面図である。 図12は、単位要素の変形例を示す断面図である。
符号の説明
10 光学シート
15 面光源装置
20 基部
22 出光側面
22a 出光側第1領域
22b 出光側第2領域
24 入光側面
24a 入光側第1領域
24b 入光側第2領域
28 光拡散粒子
30 出光側単位プリズム
32 出光側単位要素
32b 側部
33a 先端部
33b 基端部
36 出光側充填部
37 透明材料部
38 光拡散粒子(粒子)
40 入光側単位プリズム
42 入光側単位要素
42a 入射面
42b 全反射面
46 入光側充填部

Claims (18)

  1. 光源に対面して配置されるようになる光学シートであって、
    シート状の基部と、
    前記基部の出光側面上に配列された複数の出光側単位要素と、
    隣り合う二つの前記出光側単位要素間に設けられた出光側充填部と、を備え、
    前記出光側充填部は、前記基部の出光側面のうちの、前記光源の直上に配置されるようになる位置を含む出光側第1領域外であって、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置されるようになる位置を含む出光側第2領域内に、配置された複数の出光側単位要素の間に設けられている
    ことを特徴とする光学シート。
  2. 前記基部の法線方向と前記出光側単位要素の配列方向とに沿った断面における前記出光側充填部の断面積は、出光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置されるようになる位置に近付くにつれて、小さくなっていく
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  3. 前記出光側充填部は、出光側単位要素間に供給され前記出光側単位要素間で硬化された透明材料を含み、
    前記出光側充填部をなす前記透明材料の供給量は、出光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置されるようになる位置に近付くにつれて、少なくなっていく
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光学シート。
  4. 前記基部の法線方向と前記出光側単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記出光側充填部の表面の輪郭は、中央部が基部側に向かってへこんだ凹状となっている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学シート。
  5. 前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素をさらに備え、
    前記入光側単位要素は、前記基部の入光側面のうちの、前記光源の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第1領域外であって、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第2領域内に、配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学シート。
  6. 前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素と、
    隣り合う二つの前記入光側単位要素間に設けられた入光側充填部と、をさらに備え、
    前記入光側充填部は、前記基部の入光側面のうちの、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第2領域外であって、前記光源の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第1領域内に、配置された複数の入光側単位要素の間に設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学シート。
  7. 光源に対面して配置されるようになる光学シートであって、
    シート状の基部と、
    前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素と、
    隣り合う二つの前記入光側単位要素間に設けられた入光側充填部と、を備え、
    前記入光側充填部は、前記基部の入光側面のうちの、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第2領域外であって、前記光源の直上に配置されるようになる位置を含む入光側第1領域内に、配置された複数の入光側単位要素の間に設けられている
    ことを特徴とする光学シート。
  8. 前記基部の法線方向と前記入光側単位要素の配列方向とに沿った断面における前記入光側充填部の断面積は、入光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置されるようになる位置に近付くにつれて、大きくなっていく
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の光学シート。
  9. 前記入光側充填部は、入光側単位要素間に供給され前記入光側単位要素間で硬化された透明材料を含み、
    前記入光側充填部をなす前記透明材料の供給量は、入光側充填部の前記基部上における配置位置が前記光源の直上に配置されるようになる位置に近付くにつれて、多くなっていく
    ことを特徴とする請求項6乃至10のいずれか一項に記載の光学シート。
  10. 前記基部の法線方向と前記入光側単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記入光側充填部の表面の輪郭は、中央部が基部側に向かってへこんだ凹状となっている
    ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の光学シート。
  11. 前記充填部は、前記単位要素の前記基部側の基端部から、前記基端部とは反対側の前記単位要素の先端部まで、前記単位要素の側面に接触している
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光学シート。
  12. 前記充填部は、前記単位要素の前記基部側の基端部から、前記基端部とは反対側の前記単位要素の先端部と前記単位要素の前記基端部との間に位置する前記単位要素の中間部まで、前記単位要素の側面に接触している
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光学シート。
  13. 前記充填部は、単位要素間に供給され、その後、前記単位要素間で硬化された透明材料からなる透明材料部と、前記透明材料部内に分散された粒子と、を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の光学シート。
  14. 前記粒子は光拡散粒子である
    ことを特徴とする請求項13に記載の光学シート。
  15. 前記複数の単位要素は互いに同一形状を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の光学シート。
  16. 各単位要素は、前記基部の法線方向と前記単位要素の配列方向とに沿った断面において、前記基部から延び出る一対の側部を有した三角形形状となっている
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の光学シート。
  17. 光学シートと、
    前記光学シートに対面して配置された光源と、を備える直下型の面光源装置であって、
    前記光学シートは、
    シート状の基部と、
    前記基部の出光側面上に配列された複数の出光側単位要素と、
    隣り合う二つの前記出光側単位要素間に設けられた出光側充填部と、を有し、
    前記出光側充填部は、前記基部の出光側面のうちの、前記光源の直上に配置された位置を含む出光側第1領域外であって、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置された位置を含む出光側第2領域内に、配置された複数の出光側単位要素の間に設けられている
    ことを特徴とする面光源装置。
  18. 光学シートと、
    前記光学シートに対面して配置された光源と、を備える直下型の面光源装置であって、
    前記光学シートは、
    シート状の基部と、
    前記基部の入光側面上に配列された複数の入光側単位要素と、
    隣り合う二つの前記入光側単位要素間に設けられた入光側充填部と、を有し、
    前記入光側充填部は、前記基部の入光側面のうちの、隣り合う二つの光源の中間の直上に配置された位置を含む入光側第2領域外であって、前記光源の直上に配置された位置を含む入光側第1領域内に、配置された複数の入光側単位要素の間に設けられている
    ことを特徴とする面光源装置。
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