JP2009238311A - 磁気テープの記録・再生装置および記録・再生方法 - Google Patents

磁気テープの記録・再生装置および記録・再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気テープの記録・再生の感度を微妙に変化させることを可能にする磁気テープの記録・再生装置および記録・再生方法を提供する。
【解決手段】磁気テープMTを走行させる磁気テープ走行装置と、走行する磁気テープMTに接触し、磁気テープMTに対して信号を記録しまたは磁気テープMTから信号を再生する磁気ヘッド9と、磁気ヘッド9に対する磁気テープの走行方向上流側に設けられ、磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層の厚みを調整する空気層厚調整装置(空気吹出装置20)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気テープの記録・再生装置および記録・再生方法に係り、詳しくは、磁気テープの記録・再生時に感度を調整する装置および方法に関する。
磁気テープは、近年、徐々に高記録密度の規格が設けられており、磁気テープのドライブや、磁気テープの製造装置においても、記録・再生条件をこれらの各規格に合わせる必要がある。そして、新しい規格に対応した磁気テープドライブでは、古い規格の磁気テープも再生できることが望まれる。
信号を記録・再生する感度は、この「記録・再生条件」の一つである。ところが、高記録密度の新しい規格の磁気テープに対応した磁気テープドライブでは、少ない磁気信号を読み取れるように感度の高い磁気ヘッドが設けられており、古い規格の磁気テープを再生する際には、感度を低くするように調整できることが望まれる。
磁気テープの再生出力を調整する従来技術としては、特許文献1のように、磁気テープに対する磁気ヘッドの角度を調整する方法が知られている。
特開平9−245329号公報
しかしながら、磁気ヘッドの再生出力は、磁気ヘッドの磁気テープに対する角度に対して非常に敏感であり、例えば、磁気ヘッドの向きが1度変化しただけでもPES(Position Error Signal)が大きく変化するので、制御の幅が非常に狭く、従来技術で実用的に出力を調整するのは困難であった。
そこで、本発明では、磁気テープの記録・再生の感度を微妙に変化させることを可能にする磁気テープの記録・再生装置および記録・再生方法を提供することを目的とする。
前記した課題を解決するため、本発明の磁気テープの記録・再生装置は、磁気テープを走行させる磁気テープ走行装置と、走行する磁気テープに接触し、磁気テープに対して信号を記録しまたは磁気テープから信号を再生する磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドに対する前記磁気テープの走行方向上流側に設けられ、前記磁気テープと前記磁気ヘッドの間の空気層の厚みを調整する空気層厚調整装置とを備えることを特徴とする。
磁気テープは、走行中に、周囲の空気を同伴しており、この同伴空気は磁気ヘッドと磁気テープの間にも入り込む。そのため、磁気ヘッドと磁気テープを接触させても、それらの間には、ナノメートルレベルの薄い空気層が形成される。磁気ヘッドは、読取時には磁気テープから漏れる磁界を検知するので、この空気層の厚さにより、磁気ヘッドが磁気テープの通過により取得する信号の強度は変化する。本発明の磁気テープの記録・再生装置では、磁気ヘッドに対する磁気テープの走行方向上流側に、磁気テープと磁気ヘッド間の空気層の厚みを調整する空気層厚調整装置を備えるため、磁気ヘッドでの読取の信号出力を調整できる。この空気層の厚さによる信号出力の変化は、従来技術のような磁気ヘッドの角度の変化による読取信号の出力の変化に比べれば緩やかであるため、読取信号の出力を微妙に調整することができる。また、磁気テープに信号を記録する場合においても、同伴空気による空気層の厚さで記録できる信号の強度が微妙に変化するため、本発明により記録信号の出力を微妙に調整することもできる。
なお、本発明において、上記の不可避的な空気層を介して接触する場合も、単に「接触する」という。
前記した装置においては、前記空気層厚調整装置は、前記磁気テープに対し記録面側から空気を吹き付ける空気吹出装置として構成することができる。このような空気吹出装置が設けられると、磁気テープの同伴空気の量を多くして、記録・再生の出力を微妙に下げることができる。
空気吹出装置を備える場合においては、前記空気吹出装置から吹き出す空気の流量を調整する流量調整部材を備える構成とすることができる。
また、空気層の厚さを調整するためには、空気吹出装置の吹出口を前記磁気テープに対し近接・離間する方向に移動させる第1の移動機構を有する構成としてもよいし、前記空気吹出装置の吹出口を前記磁気テープの走行方向に沿って移動させる第2の移動機構を有する構成としてもよい。
吹出口を磁気テープに近接させるほど、また、磁気ヘッドに近づけるほど、空気層の厚さは厚くなり、記録・再生時の感度を下げることが可能である。
本発明の磁気テープの記録・再生装置においては、前記空気層厚調整装置は、前記磁気ヘッドに対する前記磁気テープの走行方向上流側に配置され、溝が形成された面を前記磁気テープに接触させられた溝付ブロックを有してなる構成とすることができる。
溝付ブロックの溝が形成された面を磁気テープに接触させることにより、磁気テープの同伴空気の厚さが厚くなり、記録・再生時の出力を下げることが可能である。
前記した第1の移動機構を備える構成においては、前記第1の移動機構の動作を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、前記磁気ヘッドで再生した信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記第1の移動機構を制御するように構成することができる。また、前記した第2の移動機構を備える構成においては、前記第2の移動機構の動作を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、前記磁気ヘッドで再生した信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記第2の移動機構を制御するように構成することができる。
このような構成により、記録時または再生時の感度を所望の所定値に近づけることが可能である。
前記した課題を解決する本発明は、磁気テープに対して磁気的に信号を記録しまたは記録された信号を再生する方法であって、信号を記録しまたは信号を再生する磁気ヘッドに対し、前記磁気テープを接触させながら走行させ、前記磁気ヘッドに対する前記磁気テープの走行方向上流側において、前記磁気テープに対し記録面側から空気を吹き付けることにより前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することを特徴とする。
このような方法により、記録面側に吹き付けた空気が磁気テープの同伴空気を増加させ、磁気テープと磁気ヘッドの間の空気層が厚くなるので、磁気ヘッドの記録感度または再生感度を低くすることができる。すなわち、記録感度または再生感度を調整することが可能である。
この方法においては、空気の吹き付け流量を変化させることで、前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することができる。また、空気を吹き付ける位置を前記磁気テープに対し近接・離間する方向に移動させることでも前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することができる。さらに、空気を吹き付ける位置を前記磁気テープの走行方向に沿って移動させることで前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することも可能である。
前記した方法においては、前記磁気ヘッドで再生された信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記空気の流量を変化させることができる。また、前記磁気ヘッドで再生された信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記空気の吹き付け位置を前記磁気テープに近接・離間する方向に移動させることができる。さらに、前記磁気ヘッドで再生された信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記空気の吹き付け位置を前記磁気テープの走行方向に沿って移動させることができる。
このように読み取られた信号の出力に合わせて空気層の厚さを調整することで、記録時または再生時の感度を所望の所定値に近づけることが可能である。
また、前記した課題を解決する本発明は、磁気テープに対して磁気的に信号を記録しまたは記録された信号を再生する方法であって、信号を記録しまたは信号を再生する磁気ヘッドに対し、前記磁気テープを接触させながら走行させ、前記磁気ヘッドに対する前記磁気テープの走行方向上流側において、溝が設けられたブロックを、当該溝が設けられた面を前記磁気テープの記録面に接触させて配置することにより前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することを特徴とする。
このように、溝が設けられたブロックの、当該溝が設けられた面を磁気テープの記録面に接触させることで、記録面の同伴空気が増加し、記録・再生の感度を下げることができる。すなわち、記録感度または再生感度を調整することが可能である。
本発明によれば、磁気ヘッドと磁気テープの間の空気層の厚さを調整することで、磁気テープの記録感度または再生感度を微妙に調整することが可能となる。
[第1実施形態]
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
参照する図面において、図1は、第1実施形態に係る磁気テープドライブの構成図であり、図2は、再生出力に応じて流量調整バルブを調整する場合の制御装置のブロック図である。本実施形態においては、磁気テープの記録・再生装置の一例として、磁気テープカートリッジ2内の磁気テープMTにデータを記録し、また、記録されたデータを再生する磁気テープドライブ1を例に説明する。もっとも、本発明は、磁気テープに信号を記録するだけの装置や、磁気テープから信号を再生するだけの装置に適用することもできる。例えば、磁気テープにトラッキングサーボ用の信号を記録するサーボライタに本発明を適用することもできる。
図1に示すように、磁気テープドライブ1は、公知の磁気テープドライブと同様に、磁気テープカートリッジ2が着脱自在に装填され、磁気テープ走行装置を構成する複数のガイドローラ4、巻取リール6、送出モータ7および巻取モータ8と、磁気ヘッド9と、制御装置10とを備えている。
磁気テープカートリッジ2内のテープリール3は、送出モータ7により回転駆動されて、磁気テープMTを送り出すとともに、磁気テープMTの張力を適正に調整する。
巻取リール6は、磁気テープMTの先端が取り付けられ、巻取モータ8により回転駆動されて磁気テープMTを巻き取る。磁気テープカートリッジ2から送出された磁気テープMTの走行経路上には、磁気テープMTの走行方向を案内するガイドローラ4が複数設けられている。ガイドローラ4により規定される磁気テープMTの走行経路上には、磁気テープMTの記録面と接触するように磁気ヘッド9が配置されている。詳細は図示しないが、磁気ヘッド9には、磁気テープMTとの摺接面にインダクティブヘッドからなる記録素子とMRヘッドからなる再生素子が形成されている。
制御装置10は、送出モータ7および巻取モータ8の回転速度を制御して磁気テープMTの張力を調整するとともに、磁気ヘッド9に記録すべき信号を出力し、また、磁気ヘッド9で再生した信号が入力されて、信号のデコードなどを行うように構成されている。また、制御装置10は、磁気テープMTの記録時または再生時にエア供給源21を駆動する。
本実施形態の磁気テープドライブ1は、上記の構成に加え、さらに、空気層厚調整装置の一例として空気吹出装置20を備えている。空気吹出装置20は、エア供給源21と、エア供給管22と、エアノズル23とを備えてなる。
エア供給源21は、高圧の空気を供給する装置であり、例えば、エアポンプからなる。
エアノズル23は、磁気ヘッド9に対し磁気テープMTの走行方向上流側の位置に配置されている。エアノズル23は、エア供給管22によりエア供給源21に接続され、エアノズル23の吹出口23aは、磁気テープMTの記録層側の面(記録面)に若干の隙間Hを有して対向している。この隙間Hは、吹出口23aから空気を吹き出していない状態において、0〜7mm程度である。すなわち、空気を吹き出していない状態では、エアノズル23の吹出口23a側の面が磁気テープMTの記録層側の面と接触していても構わない。
また、エアノズル23の吹出口23aは、磁気ヘッド9の磁気テープMTとの接触開始位置からの距離Dが0〜20mmであるのが望ましい。このように、吹出口23aが磁気ヘッド9から20mm以内の場所に位置するようにエアノズル23が配置されることで、磁気テープMTの同伴空気の増加が、磁気ヘッド9と磁気テープMTが接触する位置においても寄与し、磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層の厚さの調整が可能となる。
エア供給管22の途中には、流量調整部材の一例としての流量調整バルブ24が設けられている。流量調整バルブ24を人の手により操作することにより、エアノズル23の吹出口23aから吹き出す空気の量、圧力を調整することが可能となっている。流量の調整を容易にするため、磁気テープカートリッジ2の世代、すなわち、磁気テープカートリッジ2の規格ごとに、流量調整バルブ24を所定の向きに変えられるように、流量調整バルブ24の姿勢ごとに節度を持たせておくとよい。
以上のように構成された磁気テープドライブ1の動作について説明する。
使用者は、まず、磁気テープカートリッジ2を磁気テープドライブ1に装填する。そして、磁気テープカートリッジ2の規格に応じて、流量調整バルブ24の向きを、その磁気テープカートリッジ2に適した向きに変えて、エアノズル23からの空気の吹出量を調整する。
磁気テープドライブ1を記録または再生のために操作すると、磁気テープドライブ1は、制御装置10によりエア供給源21を駆動する。磁気テープMTは、テープリール3から巻取リール6に巻き取られつつ走行して、磁気ヘッド9の上流側において、エアノズル23により記録層側の面に空気が吹き付けられる。
磁気テープMTの記録層側の面では、空気が吹き付けられたことで同伴空気が増加し、その状態で、磁気ヘッド9に接触する。そのため、磁気ヘッド9と磁気テープMTの間の空気層が、エアノズル23から空気を吹き付けていない場合に比較すると僅かに厚くなり、この厚くなった分だけ、記録または再生の感度が低下する。
異なる規格の磁気テープカートリッジ2を使用する場合、使用者は、磁気テープカートリッジ2の規格に応じた向きに流量調整バルブ24を操作する。流量調整バルブ24は、記録または再生の感度を高くしたい場合には、例えば全閉状態にされる。逆に、記録または再生の感度を最も低くしたい場合には、全開状態にされる。
このようにして、本実施形態の磁気テープドライブ1によれば、磁気テープカートリッジ2の規格に応じて流量調整バルブ24を調整することで、磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層厚を調整して、磁気ヘッド9による記録または再生の感度を微妙に調整することが可能となる。
以上に本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は、この第1実施形態を変形して実施することも可能である。
例えば、第1実施形態においては、流量調整バルブ24の向きを調整することで、磁気テープカートリッジ2の規格に応じた記録または再生感度を実現していたが、流量調整バルブ24を設けることなく、エア供給源21のオン・オフにより、エアノズル23からの空気の吹き付けの有無を変えて記録または再生感度を調整してもよい。
また、流量調整バルブ24は、圧力調整バルブであってもよい。さらに、エアノズル23は、ブロックに穴を開けたノズルを想定していたが、エアノズル23の代わりに多孔性の焼結金属をエアの吹出口として採用してもよい。
第1実施形態においては、人の手により流量調整バルブ24を調整することとしていたが、制御装置10により流量調整バルブ24の向きを制御するように構成してもよい(図1の二点鎖線参照)。
例えば、図2に示すように、制御装置10に出力測定機11と、出力比演算部12と、制御量決定部13とを構成する。出力測定機11は、磁気ヘッド9から入力された再生信号の出力を測定する。出力比演算部12は、記憶しておいた所定の出力値としての目標値と、測定した出力との比を演算する。そして、制御量決定部13は、出力比が1となるように、流量調整バルブ24の制御量を決定し、流量調整バルブ24を駆動する。このように構成することで、出力が所定値より小さければ、出力を高くするように流量調整バルブ24を閉じ、出力が所定値より大きければ、出力を低くするように流量調整バルブ24を開くように制御するよう制御装置10が動作して、制御装置10に入る磁気ヘッド9からの信号の出力を一定にすることができる。
また、信号の記録をする場合にも、信号を記録しつつ、再生素子で記録したデータを再生し、この再生したデータが所定値に近づくように、流量調整バルブ24の向きを調整するように構成することもできる。
第1実施形態においては、空気層厚の調整に、流量調整バルブ24を用いていたが、エアノズル23の位置を変えることにより、空気層厚を調整してもよい。
例えば、図3に示すように、第1の移動機構として、レール31、ボールネジ機構32およびモータ33を設ける。具体的には、レール31を図3の上下方向、すなわち、磁気テープMTの記録面に近接・離間する方向に延びるように設け、エアノズル23をこのレールにスライド可能に係合させる。そして、エアノズル23をボールネジ機構32およびモータ33によりレール31に沿ってスライド移動可能に構成する。このような構成によれば、制御装置10でモータ33を正方向、逆方向に回転させることで、エアノズル23が磁気テープMTの記録面に近接・離間する方向に移動する。これにより、磁気テープMTの記録面に吹き付けられる空気の圧力を変えることができ、よって、磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層の厚さを調整して、磁気テープMTの記録または再生感度を調整することができる。
また、図4に示すように、第2の移動機構として、図3とは向きを変えた配置でレール31、ボールネジ機構32およびモータ33を設けるようにしてもよい。具体的には、レール31を図4の左右方向、すなわち、磁気テープMTの走行方向に沿った方向に延びるように設け、エアノズル23をこのレールにスライド可能に係合させる。そして、エアノズル23をボールネジ機構32およびモータ33によりレール31に沿ってスライド移動可能に構成する。このような構成によれば、制御装置10でモータ33を正方向、逆方向に回転させることで、エアノズル23が磁気テープMTの走行方向に沿って、磁気ヘッド9に近接・離間する方向に移動する。これにより、磁気テープMTの記録面に空気を吹き付けたことによる、磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層の厚さへの影響を変化させることができ、記録または再生の感度を調整することが可能となる。すなわち、磁気ヘッド9にエアノズル23を近づけることで吹出口23aが磁気ヘッド9に近づき、吹出口23aから吹き出した空気による磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層の厚さへの影響を大きくする、すなわち、空気層厚を厚くすることができる。逆に、磁気ヘッド9からエアノズル23を遠ざけることで吹出口23aが磁気ヘッド9から遠ざかり、吹出口23aから吹き出した空気による磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層の厚さへの影響を小さくする、すなわち、空気層厚を薄くすることができる。
さらに、図3および図4で示した変形例において、第1の移動機構または第2の移動機構を磁気ヘッド9で再生した信号の出力が所定値に近づくように制御するように構成することが望ましい。このように構成することで、人の手で調整することなく、磁気テープMTに応じて、適切な記録または再生感度として、適切な信号出力を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。参照する図において、図5は、第2実施形態に係る磁気テープドライブの構成図である。なお、第2実施形態においては、第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、第1実施形態と同一の部分については図5に同じ符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、第2実施形態に係る磁気テープドライブ101では、磁気テープMTに対して空気を吹き付けるための装置、すなわちエア供給源21、エア供給管22およびエアノズル23が設けられておらず、その代わりに、溝付ブロック41が設けられている。溝付ブロック41は、直方体形状の金属製のブロックであり、1つの面が磁気テープMTの記録面に対向して接触している。この、記録面に対向する面には、複数の溝41aが磁気テープMTの幅方向に沿って形成されている。
溝付ブロック41は、磁気ヘッド9に対し、磁気テープMTの走行方向上流側に、磁気ヘッド9から所定距離をおいて配置されている。溝付ブロック41と磁気ヘッド9の接触開始位置との距離Dは、0〜20mmであるのが望ましい。溝付ブロック41が磁気ヘッド9に近づくほど、溝付ブロック41による磁気テープMTの同伴空気の増加の影響が磁気ヘッド9の位置においても残り、遠ざかるほど、影響がなくなる。すなわち、距離Dを20mm以下とすることで、磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層の厚さを調整することが可能である。
このように構成された磁気テープドライブ101を動作させると、磁気テープMTは、磁気ヘッド9に摺接する直前に、溝付ブロック41の溝41aが形成された面と摺接する。これにより、溝41a内に磁気テープMTの幅方向外側から空気が入り込み、この空気が磁気テープMTの記録面に同伴される。この同伴された空気が、磁気テープMTに連れられて磁気ヘッド9まで行き着くことで、磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気の層の厚さが厚くなる。
この空気層の厚さは、溝41aの大きさや、磁気テープMTの走行方向上流側のエッジ41bの鋭さを変更することによって変えることができる。すなわち、溝41aを大きくすることによって、空気層の厚さは厚くなり、小さくすることによって、空気層の厚さは薄くなる。また、エッジ41bを鋭くすることによって、エッジ41bで磁気テープMTの記録面の空気が剥離されて空気層は薄くなり、エッジ41bをなだらかにすることによって、空気が剥離されなくなり、空気層は厚くなる。
したがって、磁気テープカートリッジ2の規格に応じて、溝付ブロック41の有無、溝付ブロック41を配置する位置(距離D)、溝41aの大きさまたはエッジ41bの鋭さを変更することで、磁気テープMTと磁気ヘッド9の間の空気層の厚さを調整して、記録または再生の感度を調整することが可能となる。
以上に本発明の第2実施形態について説明したが、本発明は、この第2実施形態を変形して実施することも可能である。
例えば、図6に示すように、磁気ヘッド9に対して、磁気テープMTの走行方向上流側と下流側の両方に溝付ブロック41を配置してもよい。このようにすることで、磁気テープMTを磁気テープカートリッジ2から巻き出しながら記録または再生する場合には、図6の左側の溝付ブロック41を機能させ、磁気テープMTを磁気テープカートリッジ2側に巻き戻しながら、信号の記録または再生をする場合においては、図6の右側の溝付ブロック41を機能させることができる。
また、図4の変形例においてエアノズル23を移動させたのと同様、図7に示すように、溝付ブロック41をレール31、ボールネジ機構32およびモータ33により磁気テープMTの走行方向に沿って移動できるように構成してもよい。この場合、磁気ヘッド9で再生した信号の出力が所定値に近づくようにモータ33を駆動制御するように構成することが望ましい。これにより、再生信号の出力の大きさに応じてモータ33が駆動され、所定の出力値が得られるように溝付ブロック41の位置が調整される。すなわち、人の手で調整することなく、磁気テープMTに応じて、適切な記録または再生感度として、適切な信号出力を得ることができる。
次に、本発明の効果を確認した実施例について説明する。
磁気テープにサーボ信号を記録するサーボライタにおいて、第1実施形態と同様に、磁気テープMTの記録面に空気を吹き付ける装置を配置し、磁気テープの記録面に対し空気を吹きながらサーボ信号を記録した。
エアノズルの位置(図1の距離D)は、磁気ヘッドから7.8mm、17.8mm、25.0mmの3種類で行い、空気の吹き付けを有りと無しとで条件を変えてサーボ信号を記録するとともに再生した。再生した信号の出力比を表にしてまとめたのが表1である。
なお、記録信号の強さ、磁気テープの走行速度、磁気ヘッドの向き、磁気テープの磁気ヘッドに対するラップ角および磁気テープの張力などの他の条件はすべて同一とした。
Figure 2009238311
表1に示すように、空気を吹き付けない、従来の場合の出力比を1.0としたとき、空気のエアノズルの位置を示す距離Dが25mmの場合には、空気を吹き付けても出力比は1.0のままであった。すなわち、空気を吹き付けても出力は変わらなかった。
一方、距離Dを7.8mm、17.8mmにして、空気を吹き付けた場合には、距離Dが小さくなるにつれて、出力比が小さくなった。このように、距離Dを20mm以下にした場合において、距離Dを変えて空気を吹き付けることで、再生信号の出力を調整できることが確認された。
第1実施形態に係る磁気テープドライブの構成図である。 再生出力に応じて流量調整バルブを調整する場合の制御装置のブロック図である。 第1実施形態の第1の変形例を示す図である。 第1実施形態の第2の変形例を示す図である。 第2実施形態に係る磁気テープドライブの構成図である。 第2実施形態の第1の変形例を示す図である。 第2実施形態の第2の変形例を示す図である。
符号の説明
1 磁気テープドライブ
2 磁気テープカートリッジ
3 テープリール
4 ガイドローラ
6 巻取リール
7 送出モータ
8 巻取モータ
9 磁気ヘッド
10 制御装置
20 空気吹出装置
23 エアノズル
23a 吹出口
41 溝付ブロック
41a 溝
MT 磁気テープ

Claims (16)

  1. 磁気テープを走行させる磁気テープ走行装置と、
    走行する磁気テープに接触し、磁気テープに対して信号を記録しまたは磁気テープから信号を再生する磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドに対する前記磁気テープの走行方向上流側に設けられ、前記磁気テープと前記磁気ヘッドの間の空気層の厚みを調整する空気層厚調整装置とを備えることを特徴とする磁気テープの記録・再生装置。
  2. 前記空気層厚調整装置は、前記磁気テープに対し記録面側から空気を吹き付ける空気吹出装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の磁気テープの記録・再生装置。
  3. 前記空気吹出装置から吹き出す空気の流量を調整する流量調整部材を備えることを特徴とする請求項2に記載の磁気テープの記録・再生装置。
  4. 前記空気吹出装置の吹出口を前記磁気テープに対し近接・離間する方向に移動させる第1の移動機構を有することを特徴とする請求項2に記載の磁気テープの記録・再生装置。
  5. 前記空気吹出装置の吹出口を前記磁気テープの走行方向に沿って移動させる第2の移動機構を有することを特徴とする請求項2に記載の磁気テープの記録・再生装置。
  6. 前記空気層厚調整装置は、前記磁気ヘッドに対する前記磁気テープの走行方向上流側に配置され、溝が形成された面を前記磁気テープに接触させられた溝付ブロックを有してなることを特徴とする請求項1に記載の磁気テープの記録・再生装置。
  7. 前記第1の移動機構の動作を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記磁気ヘッドで再生した信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記第1の移動機構を制御するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の磁気テープの記録・再生装置。
  8. 前記第2の移動機構の動作を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記磁気ヘッドで再生した信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記第2の移動機構を制御するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の磁気テープの記録・再生装置。
  9. 磁気テープに対して磁気的に信号を記録しまたは記録された信号を再生する方法であって、
    信号を記録しまたは信号を再生する磁気ヘッドに対し、前記磁気テープを接触させながら走行させ、
    前記磁気ヘッドに対する前記磁気テープの走行方向上流側において、前記磁気テープに対し記録面側から空気を吹き付けることにより前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することを特徴とする磁気テープの記録・再生方法。
  10. 空気の吹き付け流量を変化させることで、前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することを特徴とする請求項9に記載の磁気テープの記録・再生方法。
  11. 空気を吹き付ける位置を前記磁気テープに対し近接・離間する方向に移動させることで前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することを特徴とする請求項9に記載の磁気テープの記録・再生方法。
  12. 空気を吹き付ける位置を前記磁気テープの走行方向に沿って移動させることで前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することを特徴とする請求項9に記載の磁気テープの記録・再生方法。
  13. 前記磁気ヘッドで再生された信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記空気の流量を変化させることを特徴とする請求項10に記載の磁気テープの記録・再生方法。
  14. 前記磁気ヘッドで再生された信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記空気の吹き付け位置を前記磁気テープに近接・離間する方向に移動させることを特徴とする請求項11に記載の磁気テープの記録・再生方法。
  15. 前記磁気ヘッドで再生された信号を取得し、当該信号の出力が所定値に近づくように、前記空気の吹き付け位置を前記磁気テープの走行方向に沿って移動させることを特徴とする請求項12に記載の磁気テープの記録・再生方法。
  16. 磁気テープに対して磁気的に信号を記録しまたは記録された信号を再生する方法であって、
    信号を記録しまたは信号を再生する磁気ヘッドに対し、前記磁気テープを接触させながら走行させ、
    前記磁気ヘッドに対する前記磁気テープの走行方向上流側において、溝が設けられたブロックを、当該溝が設けられた面を前記磁気テープの記録面に接触させて配置することにより前記磁気ヘッドでの記録感度または再生感度を調整することを特徴とする磁気テープの記録・再生方法。
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