JP2009238184A - 硬貨エスクロ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な硬貨保持力を確保して悪戯による硬貨解放を防止するとともに製造コストを低くでき、硬貨詰まりを防止する硬貨エスクロ装置を提供する。
【解決手段】第一及び第二のエスクロレバー2、3をリンク手段11を介し駆動する単一のソレノイド4と、ソレノイド4が初期位置にあるときに第一及び第二のエスクロレバー2、3の各初期姿勢を同時に姿勢保持し、ソレノイド4が初期位置から駆動すると第一及び第二のエスクロレバー2、3の各姿勢保持を同時に解除するロック手段41を具え、硬貨一時保留状態からソレノイド4が駆動した時に第一のエスクロレバー2の硬貨一時保留部7が一時保留硬貨を解放し、同時に第二のエスクロレバー3の上側の硬貨一時保留部8が一時保留硬貨を解放して第二のエスクロレバー3の下側の硬貨一時保留部9に移動させ、ソレノイド4が初期位置に戻るまでに下側の硬貨一時保留部9が一時保留硬貨を解放する。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動販売機、両替機、サービス機器などに使用され、投入硬貨を金種別に選別する硬貨選別装置に関し、特に該硬貨選別装置に配設され、硬貨を一時保留する硬貨エスクロ装置に関する。
自動販売機、両替機、サービス機器(以下、「自動販売機等」という)。には、従来から投入硬貨を金種別に選別収容するとともに選別収容された硬貨を釣銭として払い出す硬貨処理装置が装着されている。
この硬貨処理装置は、一般に、投入硬貨の正偽と正貨を金種別に選別する硬貨選別装置と、金種別に振り分けられた正貨を金種別に蓄積収容する硬貨収容装置と、蓄積収容された硬貨を釣銭として払い出す硬貨払出装置とを具えている。
このうちの硬貨選別装置には、従来から、硬貨エスクロ装置が配設されている。
この硬貨エスクロ装置は、投入硬貨を案内する硬貨通路内に投入硬貨を一時保留し、商品を購入することなく自動販売機等の硬貨返却レバーが操作された場合に一時保留した投入硬貨の保留を解除して、投入硬貨そのものを自動販売機等の硬貨返却口へ返却させるものである。(例えば特許文献1参照。)。
従来の硬貨エスクロ装置には、図11で示すように、硬貨選別装置51の硬貨通路内に、二金種の硬貨を一時保留するものがある。
この従来のエスクロ装置61は、各金種の硬貨を各硬貨通路内にそれぞれ一時保留する二本のエスクロレバー62、63と、各エスクロレバー62、63をそれぞれ駆動する二個のソレノイド4、4と、各ソレノイド4、4をそれぞれ初期位置に付勢する二個のスプリング5、5とを具えてなり、エスクロレバー62、63は、対応する各スプリング5、5の付勢力によってそれぞれ各金種の硬貨を保持して当該硬貨を一時保留する(例えば特許文献1参照。)。
なお、図11は、従来の硬貨エスクロ装置が硬貨選別装置に配設されている様子を示す概念斜視図であって、硬貨選別装置の裏面側からみた図である。
特開2002−74461号公報
図11で示すように、二金種を一時保留する従来の硬貨エスクロ装置61では、一本のエスクロレバーにつきソレノイド4とスプリング5とを一個ずつ配設しているから、ソレノイド4とスプリング5とが合計二個ずつ配設されることとなり、そのため硬貨エスクロ装置の製造コストが高くなるという難点がある。
そこで、硬貨エスクロ装置の製造コストを低下させるため、本願発明者は、1個のソレノイドによって2本のエスクロレバーを駆動させる硬貨エスクロ装置の創作を検討した。
この創作には、1個のソレノイドによって複数本の硬貨振り分けレバーをリンク手段を介して駆動させる従来の硬貨振り分け装置の構造を採用することが考えられる。
この従来の硬貨振り分け装置は、複数本の硬貨振り分けレバーと、該複数本の硬貨振り分けレバーを連結するリンク手段と、該リンク手段を介して複数本の硬貨振り分けレバーを駆動する一個のソレノイドと、該ソレノイドを付勢する一個のスプリングとを具えている(例えば、特許第3231187号公報参照。)。
このように1個のソレノイドによって二本のエスクロレバー62、63を駆動させる硬貨エスクロ装置を創作する場合に、上述した従来の硬貨振り分け装置の構造を採用すると、ソレノイド4が一個になると同時に、スプリング5が一個になる。
エスクロレバー62、63は各硬貨を保持し該硬貨を一時保留するものであり、そのためエスクロレバー62、63にはこの各硬貨の重量がかかるから、スプリング5が一個になると、一個のスプリング5の付勢力によって二金種の硬貨を保持することとなって、各硬貨を保持する力(硬貨保持力)が、各エスクロレバー62、63をそれぞれ1個のスプリング5によって保持していた従来の硬貨エスクロ装置61(図11)のものに比べて弱くなる。
そのため、各エスクロレバー62、63が各硬貨を保持し一時保留した状態において、硬貨エスクロ装置が配設されている自動販売機等を蹴り衝撃を与える悪戯があった場合に、各エスクロレバー62、63がそれぞれ硬貨エスクロ装置の外部からの衝撃により、各エスクロレバー62、63の軸を中心に回転して各硬貨通路から退避し、これによって一時保留していた硬貨がそれぞれ各エスクロレバー62、63から解放されてしまう虞がある。
なお、この硬貨解放の虞は、新たなスプリングの追加やスプリング5の荷重増加によって防ぐことが可能であるとも考えられる。しかしながら、新たにスプリングを追加すると、スプリング材料の分、硬貨エスクロ装置の製造コストが高くなる虞や、スプリング追加作業のため硬貨エスクロ装置の製造工数が増加して製造コストが高くなる虞を招く。またスプリング5の荷重を増やすと、ソレノイド4の吸引力も増強しなければならず、そのためにソレノイド4を大きくする必要があるから硬貨エスクロ装置の製造コストが高くなる。
上述した事情に鑑み、本願発明は、二本のエスクロレバーを1個のソレノイドによって駆動させるときに十分な硬貨保持力を確保でき、これにより自動販売機等を蹴り衝撃を与える悪戯があった場合に硬貨が各エスクロレバーから解放される虞を可及的に防止するとともに製造コストを低くすることができる硬貨エスクロ装置を提供することを第一の目的とする。
また、1個のソレノイドによって二本のエスクロレバーを駆動させる硬貨エスクロ装置を創作する場合に、従来の硬貨振り分け装置の構造を採用すると、一個のソレノイド4によって二本のエスクロレバー62、63が同時に駆動されることとなり、二金種の硬貨が同時に二本のエスクロレバー62、63から解放され、これにより、解放後に案内される共通の硬貨通路内で詰まる虞がある。
上述した事情に鑑み、本願発明は、二本のエスクロレバーによって保持した硬貨を、互いに異なるタイミングで硬貨通路へ解放し、これにより硬貨詰まりを可及的に防止する硬貨エスクロ装置を提供することを第二の目的とする。
本願発明の硬貨エスクロ装置は、硬貨をそれぞれ一時保留する第一のエスクロレバーと第二のエスクロレバーと、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーとを連結するリンク手段と、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーを、前記リンク手段を介して駆動する単一のソレノイドと、前記ソレノイドが初期位置にあるときに、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーの各初期姿勢を同時に姿勢保持し、前記ソレノイドが初期位置から駆動すると、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーの各姿勢保持を同時に解除するロック手段とを具え、前記第一のエスクロレバーには硬貨一時保留部を一箇所設け、前記第二のエスクロレバーには硬貨一時保留部を上下にそれぞれ一箇所ずつ計二箇所を設けて、硬貨一時保留状態から前記ソレノイドが駆動した時に、前記第一のエスクロレバーの硬貨一時保留部が一時保留する硬貨を解放し、同時に前記第二のエスクロレバーの上側の硬貨一時保留部が一時保留する硬貨を解放して下側の硬貨一時保留部に移動させるようにし、前記ソレノイドが初期位置に戻るまでに、前記第二のエスクロレバーの下側の硬貨一時保留部が一時保留していた硬貨を解放するようにしたことを特徴とする。
本発明の硬貨エスクロ装置は、硬貨をそれぞれ一時保留する第一のエスクロレバーと第二のエスクロレバーと、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーとを連結するリンク手段と、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーを、前記リンク手段を介して駆動する単一のソレノイドと、前記ソレノイドが初期位置にあるときに、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーの各初期姿勢を同時に姿勢保持し、前記ソレノイドが初期位置から駆動すると、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーの各姿勢保持を同時に解除するロック手段とを具え、前記第一のエスクロレバーには硬貨一時保留部を一箇所設け、前記第二のエスクロレバーには硬貨一時保留部を上下にそれぞれ一箇所ずつ計二箇所を設けて、硬貨一時保留状態から前記ソレノイドが駆動した時に、前記第一のエスクロレバーの硬貨一時保留部が一時保留する硬貨を解放し、同時に前記第二のエスクロレバーの上側の硬貨一時保留部が一時保留する硬貨を解放して下側の硬貨一時保留部に移動させるようにし、前記ソレノイドが初期位置に戻るまでに、前記第二のエスクロレバーの下側の硬貨一時保留部が一時保留していた硬貨を解放するようにしたから、ロック手段による姿勢保持とスプリングの付勢力により、二本のエスクロレバーを一個のソレノイドを駆動させるときに十分な硬貨保持力を確保でき、これにより自動販売機等を蹴り衝撃を与える悪戯があった場合に硬貨が各エスクロレバーから解放される虞を可及的に防止するとともに、製造コストを低くすることができ、また二本のエスクロレバーによって保持した硬貨を、互いに異なるタイミングで硬貨通路へ解放できるので、これにより硬貨詰まりを可及的に防止することができる。
したがって、この発明によれば、本願の第一の目的および第二の目的を達成できる。
以下、この発明の硬貨エスクロ装置の一実施例を詳述する。
図1は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置が硬貨選別装置に配設されている様子を示す概念斜視図であって、硬貨選別装置の裏面側からみた図である。なお、図1乃至後述する図10では同一部分を同一符号で示しており、また図11と同一部分を同一符号で示している。
図1で示すように、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置1は、硬貨選別装置51に配設されている。
硬貨エスクロ装置1は、硬貨C、D(図2)をそれぞれ一時保留する第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3と、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3とを連結するリンク手段11と、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3をリンク手段11を介して駆動する単一のソレノイド4と、ソレノイド4が初期位置にあるときに、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3の各初期姿勢を同時に姿勢保持するロック手段41(後述)とを具えている。
図2は、図1の硬貨選別装置を正面側からみた様子を示す図で、硬貨エスクロ装置の第一のエスクロレバーと第二のエスクロレバーにそれぞれ各硬貨が一時保留されている様子を示す要部概念斜視図である。
図2で示すように、硬貨エスクロ装置1では、第一のエスクロレバー2に、硬貨一時保留部7が一箇所設けてられており、この硬貨保留部7は硬貨Cを一時保留することができる。
また、第二のエスクロレバー3には、硬貨一時保留部8、9が鉛直方向上下にそれぞれ一箇所ずつ計二箇所を設けている。
この硬貨一時保留部8、9は、上側の硬貨一時保留部8と、下側の硬貨一時保留部9とからなる。この上側の硬貨一時保留部8と、下側の硬貨一時保留部9は、いずれも、硬貨Dを一時保留できるものであるが、図2では上側の一時保留部8が硬貨Dを保持している様子を図示している。
なお、硬貨Cは例えば100円硬貨、硬貨Dは例えば500円硬貨である。
また、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3とは、硬貨選別装置51の硬貨投入口(図示しない)から連通する硬貨通路であって、互いに異なる硬貨通路52、57にそれぞれに配設されている。
この硬貨通路52と硬貨通路57は、いずれも、その各終端で、一本の硬貨通路55(「合流硬貨通路」という。)に連通しており、第一のエスクロレバー2から解放された硬貨Cと第二のエスクロレバー3から解放された硬貨Dは、いずれも、合流硬貨通路55に案内される。
なお、合流硬貨通路55では、2本の振り分けレバー(図示しない)によって硬貨C、Dを金庫側通路(図示しない)と硬貨収容通路(図示しない)と硬貨返却通路(図示しない)のいずれかの通路に硬貨を振り分けるが、その詳細は、特開2002−74461号公報に記載されている。
図3は、図1の硬貨エスクロ装置の構造を示す概念斜視図であって、図2の硬貨エスクロ装置を硬貨選別装置の本体から取り出した様子を示す図である。
図3で示すように、第一のエスクロレバー2の硬貨一時保留部7は、第一のエスクロレバー2の一対の先端部2cを具えてなる。この一対の先端部2cが硬貨C(図2)を保持して該硬貨Cを一時保留することができる。
また、第二のエスクロレバー3の上側の硬貨一時保留部8は、第二のエスクロレバー3の一対の後端部3cを具えてなる。この一対の後端部3cが硬貨Dを保持し該硬貨D(図2)を一時保留することができる。
また、第二のエスクロレバー3の下側の硬貨一時保留部9は、第二のエスクロレバー3の一対の先端部3dを具えてなる。この一対の先端部3dが、後述するように硬貨Dを保持して該硬貨Dを一時保留することができる。
また、リンク手段11は、ソレノイド4の駆動によりスライドする第一のアーム15(図1)と、ソレノイド4と第一のアーム15との間に介在するスプリング5と、第一のアーム15に係合する第二のアーム17とを具えてなる。
このうち、第一のアーム15は、ソレノイド4の駆動によりスライドし第一のエスクロレバー2を回動させるアームである。
なお、第一のアーム15はソレノイド4のプランジャに固定されている。また、第一のエスクロレバー2は、第一のエスクロレバー2に配設された軸2gを中心に回動自在である。この軸2gは硬貨選別装置51に回動自在に支承されている。
また、一個のスプリング5がこの硬貨エスクロ装置1に配設されている。このスプリング5は、ソレノイド4を初期位置に付勢している。また、ソレノイド4のプランジャは鉛直方向に配設されており、スプリング5は鉛直下向きに付勢している。
また、第二のアーム17は、第二のエスクロレバー3を回動させる回動自在なアームである。第二のアーム17は、一端側が第二のエスクロレバー3と係合するとともに、他端側が第一のアーム15と係合している。
なお、第二のアーム17の一端側の係合は、第二のアームに配設された軸17h(図5(a))が第二のエスクロレバー3の凹部3h(図5(a))に嵌挿することにより行われている。また第二のアーム17には他端側に、軸17gが配設されており、第二のアーム17はこの軸17gを中心に回動自在である。この軸17gは、図1で示すように硬貨選別装置51に回動自在に支承されている。
また、第一のエスクロレバー2には第一の凹部2aが形成されており、この第一の凹部2aに、第一のアーム15から突設されたボス部15aが第一のクリアランス45を有して係合している。
また、第一のアーム15には第二の凹部15cが形成されており、この第二の凹部15cに、第二のアームに形成された嵌挿軸17aが第二のクリアランス47を有して係合している。
次に、この実施例の硬貨エスクロ装置1の動作を、より詳細な構造についての説明とともに説明する。
図4は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置の概念平面図である。また、図5は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置の初期状態を示す概念図で、図5(a)は図4のA−A断面図であり、図5(b)は図4のB−B断面図である。
図5で示す硬貨エスクロ装置1の初期状態では、ソレノイド4が初期位置にしている。上述したようにロック手段41は、ソレノイド4が初期位置にあるときに、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3の各初期姿勢を同時に姿勢保持している。
第一のエスクロレバー2の初期姿勢とは、図4のB−B断面図である図5(b)で示すように、第一のエスクロレバー2が、硬貨一時保留部7の一対の先端部2cを、硬貨通路52に突出させている姿勢である。 また、第二のエスクロレバー3の初期姿勢とは、図4のA−A断面図である図5(a)で示すように、第二のエスクロレバー3が上側の一時保留部8の一対の後端部3cを硬貨通路57に突出させるとともに、下側の硬貨一時保留部9の一対の先端部3dを硬貨通路57から退避させている姿勢である。
この各初期姿勢を保持するロック手段41は、第一のエスクロレバー2と第一のアーム15との間で作用する第一のロック手段42、第一のアーム15と第二のアーム17との間で作用する第二のロック手段43とから構成されている。
このうち、第一のロック手段42は、図5(b)および図1で示すように、第一のエスクロレバー2に突設された第一の突起2bと、第一のアーム15に形成された第一の傾斜面15bとを有している。
なお、ソレノイド4が初期位置にあるとき、第一の突起2bと第一のアーム15の面15k(図5(b))とが対向している。
また、図5(a)及び図1で示すように、第二のロック手段43は、第二のアーム17に突設された第二の突起17bと、第一のアーム15に形成された第二の傾斜面15dとを有している。
なお、ソレノイド4が初期位置にあるとき第二の突起17bと第一のアーム15の平面15m(図5(a))とが対向している。
また、ソレノイド4が初期位置にある場合に、図6(b)で示すように硬貨投入口(図示しない)から投入された硬貨Cが硬貨通路52に案内されると、第一のエスクロレバー2の硬貨一時保留部7は、硬貨通路52に突出する一対の先端部2cによって硬貨Cを保持して該硬貨Cを一時保留する。
またソレノイド4が初期位置にある場合に、図6(a)で示すように、上記硬貨投入口から投入された硬貨Dが硬貨通路57に案内されると、第二のエスクロレバー3の上側の硬貨一時保留部8は、硬貨通路57に突出している一対の後端部3cによって硬貨Dを保持して該硬貨Dを一時保留する。
なお、図6は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置が2枚の硬貨を一時保留した様子を示す概念断面図で、図6(a)は図5(a)の第二のエスクロレバーの後の動作、図6(b)は図5(b)の第一のエスクロレバーの後の動作を示す図である。図5乃至後述する図10では、それぞれ第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3の同時点における動作の様子を図示している。
図6(b)で示すように第一のエスクロレバー2が硬貨Cを一時保留している状態では、上述したようにソレノイド4は初期位置にある。このとき、仮に図7(b)で示すように第一のエスクロレバー2が軸2gを中心に回転して一対の先端部2cが硬貨通路52から退避しようとすると、第一の突起2bが第一のアーム15に係合する。なお、この係合とは、第一の突起2bが第一のアーム15の面15kに当接することである。
したがって、第一のエスクロレバー2が軸2gを中心に回転して一対の先端部2cが硬貨通路52から退避することは可及的に防止される。
このように第一の突起2bと第一のアーム15との係合によって第一のロック手段42は、第一のエスクロレバー2の初期姿勢を姿勢保持する。
この硬貨エスクロ装置1は、一個のソレノイド4によって二本のエスクロレバー2、3を駆動させるものであるが、第一のロック手段42を具えているから、第一のエスクロレバー2に硬貨Cが保持される硬貨保持力(エスクロレバーに硬貨が保持される力を「硬貨保持力」という。以下同じ)は、スプリング5の付勢力と、第一のロック手段42による姿勢保持、いいかえると第一の突起2bと第一のアーム15との係合(機械的ロック)とによって確保される。
したがって、この硬貨エスクロ装置1は、硬貨保持力が、従来の硬貨エスクロ装置のものに比べて十分に確保される。
そのため、第一のエスクロレバー2が硬貨Cを一時保留した状態において、図7(b)で示すように硬貨エスクロ装置1が配設されている自動販売機等を蹴り衝撃を与える悪戯があった場合であっても、硬貨エスクロ装置1はその外部からの衝撃によって第一のエスクロレバー2が軸2gを中心に回転し一対の先端部2cが硬貨通路52から退避する虞は可及的に防止される。
そのため、硬貨一時保留部7が一対の先端部2cによって一時保留していた硬貨Cが、第一のエスクロレバー2から解放されることは可及的に防止される。
図7は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置に、外部から振動が加えられた様子を示す概念断面図で、図7(a)は図6(a)の第二のエスクロレバーの姿勢保持動作、図7(b)は図6(b)の第一のエスクロレバーの姿勢保持動作を示す図である。
また図6(a)で示すように第二のエスクロレバー3が硬貨Dを一時保留している状態では、上述したようにソレノイド4は初期位置にある。このときに、仮に図7(a)で示すように第二のエスクロレバー3が軸3gを中心に回動して一対の後端部3cが硬貨通路57から退避するとともに一対の先端部3dが硬貨通路57から突出しようとすると、第二の突起17bは第一のアーム15に係合する。なお、この係合とは、第二の突起17bが第一のアーム15の面15mに当接することである。
したがって、第二のエスクロレバー3が軸3gを中心に回転して一対の後端部3cが硬貨通路57から退避するとともに、一対の先端部3dが硬貨通路57から突出することは可及的に防止される。
このように第二の突起17bと第一のアーム15との係合によって第二のロック手段43は第二のエスクロレバー3の初期姿勢を姿勢保持する。
この硬貨エスクロ装置1は、一個のソレノイド4によって二本のエスクロレバー2、3を駆動させるものであるが、第二のロック手段43を具えているから、第二のエスクロレバー3によって硬貨Dが保持される硬貨保持力は、スプリング5の付勢力と、第二のロック手段43による姿勢保持、いいかえると第二の突起17bと第一のアーム15との係合(機械的ロック)とによって確保される。
したがって、この硬貨エスクロ装置1は、硬貨保持力が、従来の硬貨エスクロ装置のものに比べて十分に確保される。
したがって、第二のエスクロレバー3が硬貨Dを一時保留した状態において、図7(a)で示すように硬貨エスクロ装置1が配設されている自動販売機等を蹴り衝撃を与える悪戯があった場合であっても、硬貨エスクロ装置1はその外部からの衝撃によって第二のエスクロレバー3が軸3gを中心に回転し一対の後端部3cが硬貨通路57から退避するとともに一対の先端部3dが硬貨通路57から突出する虞は可及的に防止される。
そのため、上側の硬貨一時保留部8が一対の後端部3cに一時保留していた硬貨Dが、第二のエスクロレバー3から解放されることは可及的に防止される。
またこの硬貨エスクロ装置1では、上述したロック手段41を具えることにより、各硬貨C、Dの解放の虞を、新たなスプリングの追加やスプリング5の荷重増加を行うことなく可及的に防止できるから、新たなスプリング材料の分、硬貨エスクロ装置の製造コストが高くなる虞や、スプリング追加作業のため硬貨エスクロ装置の製造工数が増加して製造コストが高くなる虞は可及的に防止され、またスプリング5の荷重を増やす必要がないから、ソレノイド4の吸引力を増強させるためにソレノイド4を大きくする必要もなく、硬貨エスクロ装置の製造コストが高くなる虞は可及的に防止される。そのため、この硬貨エスクロ装置1では、従来技術によって創作される硬貨エスクロ装置に比し、硬貨エスクロ装置の製造コストを可及的に低くすることができる。
また、本願の硬貨エスクロ装置1は、一個のソレノイド4によって二本のエスクロレバー2、3を駆動させるものであるが、ロック手段41を具えることにより、硬貨エスクロ装置1全体が二金種の硬貨C、Dを保持する硬貨保持力も、スプリング5の付勢力と、ロック手段41による姿勢保持、いいかえると上記した第一のロック手段42による姿勢保持と第二のロック手段43による姿勢保持とによって確保される。
したがって、この硬貨エスクロ装置1は、二金種の硬貨C、Dを保持する硬貨保持力が、ロック手段41を具えておらず単に1個のスプリング5の付勢力のみによって二本のエスクロレバーに2金種の硬貨を保持する従来の硬貨エスクロ装置のものに比べて十分に確保される。
次に、一時保留した硬貨を払い出す動作について説明する。
図5(a)および図5(b)で示すように硬貨Cまたは硬貨Dを一時保留した硬貨エスクロ装置1において、図8(b)で示すように、初期位置にあるソレノイド4の励磁により駆動すると、ソレノイド4はスプリング5の付勢力に抗し、第一のアーム15がスライドする。なお、スライド方向はソレノイド4のプランジャを吸引する方向である。
ソレノイド4が初期姿勢の位置からスプリング5の付勢力に抗して駆動して第一のアーム15がスライドする際、第一のアーム15が第一のクリアランス45内の距離を移動することによって第一の傾斜面15bが第一の突起2bの位置に到達し、到達した位置で、第一の突起2bと第一のアーム15との係合が解除される。
この係合の解除により、ついには第一のアーム15の面15kと第一の突起2bとが対向しなくなって、第一のアーム15全体と第一の突起2bとの係合が解除される。
また、第一の傾斜面15bによって第一の突起2bと第一のアーム15全体との係合が解除されると、第一のエスクロレバー2が軸2gを中心として回転して一対の先端部2cを硬貨通路52から退避させることが可能となる。
このように第一のロック手段42は、ソレノイド4が初期位置から駆動すると、初期姿勢にされた第一のエスクロレバー2の姿勢保持を解除する。
図8は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置のロック手段が第一のエスクロレバーと第二のエスクロレバーの各姿勢保持を同時に解除する様子を示す概念断面図で、図8(a)は図6(a)の第二のエスクロレバーの後の動作、図8(b)は図6(b)の第一のエスクロレバーの後の動作を示す図である。
また、図8(a)で示すように、ソレノイド4が初期姿勢の位置からスプリング5の付勢力に抗して駆動して第一のアーム15がスライドする際、第一のアーム15が第二のクリアランス47内の距離を移動することによって第二の傾斜面15dが第二の突起17bの位置に到達し、到達した位置で第二の突起17bと第一のアーム15との係合が解除される。
この係合の解除により、ついには第一のアーム15の面15mと第二の突起17bとが対向しなくなって、第二の突起17bと第一のアーム15全体との係合が解除される。
また第二の傾斜面15dによって第二の突起17bと第一のアーム15全体との係合が解除されると、第二のエスクロレバー3が軸3gを中心に回動して一対の後端部3cを硬貨通路57から退避させるとともに、一対の先端部3dを硬貨通路57に突出させることが可能となる。
このように第二のロック手段43は、ソレノイド4が初期位置から駆動すると、初期姿勢にされた第一のエスクロレバー2の姿勢保持を解除する。
また、この硬貨エスクロ装置1のロック手段41は、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3の各姿勢保持、すなわち各初期姿勢の保持を同時に解除するようにしている。
これは、たとえば第一のクリアランス45と第二のクリアランス47とを同じ距離とすることにより可能である。
このように、この硬貨エスクロ装置1では、ロック手段41は、ソレノイド4が駆動して第一のアーム15がスライドした際に、第一のアーム15に形成された第一の傾斜面15bおよび第二の傾斜面15dによって、第一のアーム15と第一の突起2bおよび第二の突起17bとの係合を同時に解除して、第一のエスクロレバー2の姿勢保持(図5(b))の解除と、第二のエスクロレバー3の姿勢保持(図5(a))との解除とを、同時に行うようにしている。
次に、第一のエスクロレバー2および第二のエスクロレバー3の各初期姿勢の姿勢保持の解除の後、図9(b)で示すように、硬貨エスクロ装置1のソレノイド4をさらに駆動する。
すると、第一のアーム15が第二のクリアランス45内の距離を超えてスライドし、これにより、第一のアーム15の第一のボス部15aと第一の凹部2aとの係合によって、第一のエスクロレバー2が軸2gを中心に一方向に回転し一対の先端部2cを硬貨通路52から退避させる。そのため、一対の先端部2cによって一時保留されていた硬貨Cは解放される。
このように硬貨一時保留状態(図6(b))からソレノイド4が駆動した時に、第一のエスクロレバー2の硬貨一時保留部7は、一対の先端部2cによって、一時保留している硬貨Cを解放する。
なお、一対の先端部2cの硬貨通路52からの退避は、上述したように第一のロック手段42の第一の傾斜面15bによって、第一の突起2bと第一のアーム15との係合が解除されているので、円滑に行われる。
なお、図9は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置が硬貨Cを解放している様子を示す概念図で、図9(a)は図8(a)の第二のエスクロレバーの後の動作、図9(b)は図8(b)の第一のエスクロレバーの後の動作を示す図である。
また、図9(b)で示すようにソレノイド4が駆動して、これにより図9(a)で示すように第一のアーム15が第二のクリアランス47内の距離を超えてスライドすると、第一のアーム15の第一の凹部15cと第二のアーム17の嵌挿軸17aとの係合により、第二のアーム17が、軸17gを中心に一方向に回転し、この回転によって第二のアーム17に係合する第二のエスクロレバー3が、軸3gを中心に一方向に回転し、これにより一対の後端部3cを硬貨通路57から退避させるとともに一対の先端部3dを硬貨通路57へ突出させる。
そのため、一対の後端部3cによって一時保留されていた硬貨Dは解放され、一対の先端部3dに案内されて、該一対の先端部3dによって保持され、硬貨Dは一時保留される。
このように硬貨一時保留状態(図6(a))からソレノイド4が駆動した時に、図9(b)で示すように第一のエスクロレバーの硬貨一時保留部7が一時保留する硬貨Cを解放し、図9(a)で示すように第二のエスクロレバー3の上側の硬貨一時保留部8が一時保留する硬貨Dを解放して下側の硬貨一時保留部9に移動させる。
なお、一対の後端部3dの硬貨通路57からの退避および一対の先端部3cの硬貨通路57への突出は、上述したように第二のロック手段43の第二の傾斜面15dによって、第二の突起17bと第二のアーム15との係合が解除されているので、円滑に行われる。
なお、図9の硬貨Cの払い出しは、ソレノイド4の駆動により第一のアーム15が最大距離スライドした場合に行われる。
この硬貨Cの払い出しの後、ソレノイド4を消磁させ、これによりソレノイド4をスプリング5の付勢力によって初期位置(図5(b))に復帰させる。
すると、図10(b)で示すように、スプリング5の付勢力によって第一のアーム15がソレノイド4のプランジャの吸引方向と逆方向にスライドし、初期状態(図5(b))の位置に復帰する。
また、この第一のアーム15に係合する第一のエスクロレバー2は、スプリング5の付勢力によって軸2gを中心に他方向に回転し、これにより一対の先端部2cを硬貨通路52に突出させ、これにより第一のエスクロレバー2は上述した初期姿勢に復帰する。
また、硬貨Cの払い出しの後、ソレノイド4を消磁させ、これによりソレノイド4をスプリング5の付勢力によって初期位置(図5(b))に復帰させようとすると、図10(a)で示すように、第一のアーム15がソレノイド4に向けた方向と逆方向にスライドし、スプリング5の付勢力および一対の先端部3dによって硬貨Dが保持されている場合には該硬貨Dの重力によって、第一のアーム15に係合する第二のアーム17が軸17gを中心に他方向に回転し、この回転によって第二のアーム17に係合する第二のエスクロレバー3が、軸3gを中心に他方向に回転し、これにより一対の後端部3cを硬貨通路57から突出させるとともに一対の先端部3dを硬貨通路57へ退避させる。
そのため、ソレノイド4が初期位置に戻るまでに、一対の先端部3dによって一時保留されていた硬貨Dは、解放される。
このように、ソレノイド4が初期位置に戻るまでに、第二のエスクロレバー3の下側の硬貨一時保留部9が、一時保留していた硬貨Dを解放する。
また、ソレノイド4が初期位置に復帰すると、図10(b)で示すように、スプリング5の付勢力によって第一のアーム15がスライドして初期状態(図5(b))の位置に復帰し、また図10(a)で示すように第二のエスクロレバー3は初期姿勢(図5(a))に復帰する。
なお、図10は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置が硬貨Dを解放して初期状態に復帰する様子を示す概念断面図で、図10(a)は図9(a)の第二のエスクロレバーの後の動作、図10(b)は図9(b)の第一のエスクロレバーの後の動作を示す図である。
このように、本願発明の硬貨エスクロ装置1では、硬貨C、Dをそれぞれ一時保留する第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3と、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3とを連結するリンク手段11と、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3をリンク手段11を介して駆動する単一のソレノイド4と、ソレノイド4が初期位置にあるときに、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3の各初期姿勢を同時に姿勢保持し、ソレノイド4が初期位置から駆動すると、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3の各姿勢保持を同時に解除するロック手段41とを具え、第一のエスクロレバー2には硬貨一時保留部7を一箇所設け、第二のエスクロレバー3には硬貨一時保留部8、9を上下にそれぞれ一箇所ずつ計二箇所を設けて、硬貨一時保留状態(図6)からソレノイド4が駆動した時に、第一のエスクロレバー2の硬貨一時保留部7が一時保留する硬貨Cを解放し、同時に第二のエスクロレバー3の上側の硬貨一時保留部8が一時保留する硬貨Dを解放して下側の硬貨一時保留部9に移動させるようにし、ソレノイド4が初期位置に戻るまでに、第二のエスクロレバー3の下側の硬貨一時保留部9が一時保留していた硬貨Dを解放するようにしたから、ロック手段41による姿勢保持とスプリング5の付勢力によって、第一のエスクロレバー2の硬貨Cの硬貨保持力、第二のエスクロレバー3の硬貨Dの硬貨保持力は、いずれも、従来の硬貨エスクロ装置のものに比べてそれぞれ十分に確保される。
したがって、二本のエスクロレバーである第一のエスクロレバー2および第二のエスクロレバー3を1個のソレノイド4によって駆動させるときに十分な硬貨保持力を確保でき、これにより第一のエスクロレバー2又は第二のエスクロレバー3が硬貨C、Dを一時保留した状態において自動販売機等を蹴り衝撃を与える悪戯があった場合に、各エスクロレバー2、3が、硬貨エスクロ装置1の外部からの衝撃により、それぞれ各軸2g、3gを中心に回転して各硬貨通路52、57から退避し、これによって一時保留していた硬貨C、Dがそれぞれ各エスクロレバー2、3から解放される虞を可及的に防止することができる。
また、この硬貨解放防止のために新たなスプリングの追加やスプリング5の荷重増加を行う必要がなく、またスプリング5の荷重を増やす必要もないので、従来の大きさのソレノイド4を用いることができるから、従来技術によって創作される硬貨エスクロ装置に比し、硬貨エスクロ装置の製造コストを、可及的に低くすることができる。
また、本願発明の硬貨エスクロ装置1では、硬貨をそれぞれ一時保留する第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3と、第一のエスクロレバー2と前記第二のエスクロレバー3とを連結するリンク手段11と、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3を、リンク手段11を介して駆動する単一のソレノイド4と、ソレノイド4が初期位置にあるときに、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3の各初期姿勢を同時に姿勢保持し、ソレノイド4が初期位置から駆動すると、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3の各姿勢保持を同時に解除するロック手段41とを具え、第一のエスクロレバー2には硬貨一時保留部7を一箇所設け、第二のエスクロレバー3には硬貨一時保留部8、9を上下にそれぞれ一箇所ずつ計二箇所を設けて、硬貨一時保留状態(図6)からソレノイド4が駆動した時に、第一のエスクロレバー2の硬貨一時保留部7が一時保留する硬貨Cを解放し、同時に第二のエスクロレバー3の上側の硬貨一時保留部8が一時保留する硬貨Dを解放して下側の硬貨一時保留部9に移動させるようにし、ソレノイド4が初期位置に戻るまでに、第二のエスクロレバー3の下側の硬貨一時保留部9が一時保留していた硬貨Dを解放するようにしたから、ソレノイド4が初期位置(図5)から駆動し(図6〜図9)、再び初期位置(図10)に復帰するワンストローク動作の間に、第一のエスクロレバー2および第二のエスクロレバー3によって一時保留された各硬貨をC、Dを互いに異なるタイミングで各エスクロレバー2、3から解放することができる。
したがって、第一のエスクロレバー2から解放された硬貨Cと第二のエスクロレバー3から解放された硬貨Dとが、硬貨解放後に案内される共通の硬貨通路55内に同時に案内され、硬貨通路55内で硬貨詰まりが生じる虞を可及的に防止できる。
また、この発明の硬貨エスクロ装置1ではソレノイド4がワンストローク動作を行う間に、硬貨C、Dの二枚の硬貨を開放する。これに対し、従来の硬貨エスクロ装置では、二本のエスクロレバーを駆動するために二個のソレノイドを配設し、この各ソレノイドがワンストローク動作を行う間に、それぞれ各エスクロレバーから一金種の硬貨を一枚ずつ開放するものであり、これにより二枚の硬貨を合計2ストロークの間に開放するものものである。
したがって、この硬貨エスクロ装置1では、従来の硬貨エスクロ装置に比し、ワンストローク動作で解放する硬貨の枚数を増やすことができ、これにより硬貨の解放効率が向上する。
また、本願発明の硬貨エスクロ装置1では、第一のエスクロレバー2と第二のエスクロレバー3によってそれぞれ投入硬貨C、Dを各硬貨通路52、57内で一時保留することができるから、これにより、商品を購入することなく硬貨エスクロ装置1が配設された自動販売機等の硬貨返却レバーが操作された場合には、硬貨エスクロレバー2、3によりそれぞれ一時保留した各投入硬貨C、Dの保留を解除して、投入硬貨C、Dそのものを自動販売機等の硬貨返却口へ返却することができる。したがって、このエスクロ装置によれば、偽造硬貨が硬貨処理装置に投入された後に商品を購入することなく硬貨返却レバーが操作された場合に偽貨そのものを硬貨払い出し口へ払い出すことができる。
なお、上記実施例では、硬貨エスクロ装置では、第一のエスクロレバー2、第二のエスクロレバー3により硬貨C、Dをそれぞれ一枚ずつ一時保留できることとしたが、該一時保留した硬貨C、Dの各上流部分の硬貨通路52、57にそれぞれ連続して硬貨を複数枚一時保留できるのは、従来の硬貨エスクロ装置と同様である。
図1は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置が硬貨選別装置に配設されている様子を示す概念斜視図であって、硬貨選別装置の裏面側からみた図である。 図2は、図1の硬貨選別装置を正面側からみた様子を示す図で、硬貨エスクロ装置の第一のエスクロレバーと第二のエスクロレバーにそれぞれ各硬貨がエスクロされている様子を示す要部概念斜視図である。 図3は、図1の硬貨エスクロ装置の構造を示す概念斜視図であって、図2の硬貨エスクロ装置を硬貨選別装置の本体から取り出した様子を示す図である。 図4は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置の概念平面図である。 図5は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置の初期状態を示す概念図で、図5(a)は図4のA−A断面図であり、図5(b)は図4のB−B断面図である。 図6は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置が2枚の硬貨を一時保留した様子を示す概念断面図で、図6(a)は図5(a)の第二のエスクロレバーの後の動作、図6(b)は図5(b)の第一のエスクロレバーの後の動作を示す図である。 図7は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置に、外部から振動が加えられた様子を示す概念断面図で、図7(a)は図6(a)の第二のエスクロレバーの姿勢保持動作、図7(b)は図6(b)の第一のエスクロレバーが姿勢保持動作を示す図である。 図8は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置のロック手段が第一のエスクロレバーと第二のエスクロレバーの各姿勢保持を同時に解除する様子を示す概念断面図で、図8(a)は図6(a)の第二のエスクロレバーの後の動作、図8(b)は図6(b)の第一のエスクロレバーの後の動作を示す図である。 図9は、この発明の実施例の硬貨エスクロ装置が硬貨Cを解放している様子を示す概念断面図で、図9(a)は図8(a)の第二のエスクロレバーの後の動作、図9(b)は図8(b)の第一のエスクロレバーの後の動作を示す図である。 この発明の実施例の硬貨エスクロ装置が硬貨Dを解放して初期状態に復帰する様子を示す示す概念断面図で、図10(a)は図9(a)の第二のエスクロレバーの後の動作、図10(b)は図9(b)の第一のエスクロレバーの後の動作を示す図である。 図11は、従来の硬貨エスクロ装置が硬貨選別装置に配設されている様子を示す概念斜視図であって、硬貨選別装置の裏面側からみた図である。
符号の説明
1…硬貨エスクロ装置
2…第一のエスクロレバー
2a…第一の凹部
2b…第一の突起
3…第二のエスクロレバー
4…ソレノイド
5…スプリング
7…第一のエスクロレバーの硬貨一時保留部
7、8、9…硬貨一時保留部
8、9…第二のエスクロレバーの硬貨一時保留部
8…上側の硬貨一時保留部
9…下側の硬貨一時保留部
11…リンク手段
15…第一のアーム
15a…ボス部
15b…第一の傾斜面
15c…第二の凹部
15d…第二の傾斜面
17…第二のアーム
17a…嵌挿軸
17b…第二の突起
41…ロック手段
42…第一のロック手段
43…第二のロック手段
45…第一のクリアランス
47…第二のクリアランス
C、D…硬貨

Claims (2)

  1. 硬貨をそれぞれ一時保留する第一のエスクロレバーと第二のエスクロレバーと、
    前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーとを連結するリンク手段と、
    前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーを、前記リンク手段を介して駆動する単一のソレノイドと、
    前記ソレノイドが初期位置にあるときに、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーの各初期姿勢を同時に姿勢保持し、前記ソレノイドが初期位置から駆動すると、前記第一のエスクロレバーと前記第二のエスクロレバーの各姿勢保持を同時に解除するロック手段
    とを具え、
    前記第一のエスクロレバーには硬貨一時保留部を一箇所設け、前記第二のエスクロレバーには硬貨一時保留部を上下にそれぞれ一箇所ずつ計二箇所を設けて、
    硬貨一時保留状態から前記ソレノイドが駆動した時に、
    前記第一のエスクロレバーの硬貨一時保留部が一時保留する硬貨を解放し、
    同時に前記第二のエスクロレバーの上側の硬貨一時保留部が一時保留する硬貨を解放して下側の硬貨一時保留部に移動させるようにし、
    前記ソレノイドが初期位置に戻るまでに、
    前記第二のエスクロレバーの下側の硬貨一時保留部が一時保留していた硬貨を解放するようにしたことを特徴とする硬貨エスクロ装置。
  2. 前記リンク手段は、
    前記ソレノイドの駆動によりスライドして前記第一のエスクロレバーを回動させる第一のアームと、
    前記ソレノイドと前記第一のアームとの間に介在し、前記ソレノイドを初期位置に付勢するスプリングと、
    前記第二のエスクロレバーを回動させる回動自在な第二のアームであって、一端側が前記第二のエスクロレバーと係合するとともに、他端側が前記第一のアームと係合する第二のアーム
    とを具えてなり、
    前記第一のエスクロレバーと前記第一のアームは、前記第一のエスクロレバーに形成された第一の凹部に前記第一のアームから突設されたボス部が第一のクリアランスを有して係合し、
    前記第一のアームと前記第二のアームは、前記第一のアームに形成された第二の凹部に前記第二のアームに形成された嵌挿軸が第二のクリアランスを有して係合するものであり、
    また前記ロック手段は、
    前記第一のエスクロレバーと前記第一のアームとの間で作用する第一のロック手段と、
    前記第一のアームと前記第二のアームとの間で作用する第二のロック手段であり、
    前記第一のロック手段は、
    前記第一のエスクロレバーに突設され、前記第一のアームに係合する第一の突起と、
    前記スプリングの付勢力に抗して前記ソレノイドが駆動して前記第一のアームがスライドした際に、前記第一のアームが前記第一のクリアランス内の距離を移動することによって前記第一の突起の位置に到達し、到達した位置で前記第一の突起と前記第一のアームとの係合を解除するように前記第一のアームに形成された第一の傾斜面とを有し、
    前記第二のロック手段は、
    前記第二のアームに突設され、前記第一のアームに係合する第二の突起と、
    前記スプリングの付勢力に抗して前記ソレノイドが駆動して前記第一のアームがスライドした際に、前記第一のアームが前記第二のクリアランス内の距離を移動することによって前記第二の突起の位置に到達し、到達した位置で前記第二の突起と前記第一のアームとの係合を解除するように前記第一のアームに形成された第二の傾斜面とを有し、
    前記ロック手段は、
    前記第一のアームと前記第一の突起および前記第二の突起がそれぞれ係合した際に、前記第一のエスクロレバーの姿勢と前記第二のエスクロレバーの姿勢とを同時に保持し、
    前記ソレノイドが駆動して前記第一のアームがスライドした際に、前記第一のアームに形成された前記第一の傾斜面および前記第二の傾斜面によって、前記第一のアームと前記第一の突起および前記第二の突起との係合を同時に解除して、前記第一のエスクロレバーの姿勢保持の解除と前記第二のエスクロレバーの姿勢保持との解除とを同時に行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の硬貨エスクロ装置。
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