JP2009237776A - 車両用運転支援装置 - Google Patents

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Motonori Ishibashi
基範 石橋
Masafumi Yamamoto
雅史 山本
Kayoko Yokota
佳代子 横田
Hitoshi Tamegai
仁志 為貝
J S Suriwaradana A
エー・ジェー・エス・スリワラダナ
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Abstract

【課題】ドライバーによる障害物の見落としを推定して車両の安全運転支援機器を制御することができる車両用運転支援装置の提供。
【解決手段】ドライバーの視線方向又は顔の向きを検出する視線検出部11と、車両前方の障害物を検出する障害物検出部12と、ドライバーの負担度を検出する負担度検出部13と、ドライバーの視線方向又は顔の向きに対する障害物の検出方向、及び、ドライバーの負担度に基づいてドライバーによる障害物の見落とし危険度を算出する見落とし危険度算出部15と、見落とし危険度に基づいて車載の安全運転支援機器2の作動を制御する作動制御部16とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用運転支援装置に係り、より詳細には、ドライバーによる障害物の見落としを考慮した車両用運転支援装置に関する。
従来の車両用運転支援装置の一例が、下記の特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載の技術によれば、ドライバーの顔の向きや視線の方向に基づいてドライバーの脇見運転を検出する。そして、脇見運転の検出と、走行車線と車両の位置関係の検出との基づいて、操舵装置及び警報装置等の車載機器を作動させる。
特開2007−183831号公報
ところで、運転中、ドライバーは視野内の障害物を常に認知しているとは限らず、障害物を見落とすことがある。例えば、運転中、車両前方を見ていても、車両前方の歩行者等の障害物を見落とすことがあり、また、視線を向けていても視野内の障害物を認知していないこともある。
そして、ドライバーが障害物を見落とした場合にこそ、自動ブレーキ、自動操舵又は音声ガイド等の車載の安全運転支援機器が作動し、車両の運転を効果的に支援することが望まれる。
しかし、ドライバーの顔の向きや視線の方向を検出しても、ドライバーが障害物を認知しているか、見落としているかを直接判断することは極めて困難である。
そこで、本発明は、ドライバーによる障害物の見落としを推定して車両の安全運転支援機器を制御することができる車両用運転支援装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明の車両用運転支援装置は、ドライバーの視線方向又は顔の向きを検出する視線検出手段と、車両前方の障害物を検出する障害物検出手段と、ドライバーの負担度を検出する負担度検出手段と、上記視線検出手段によって検出されたドライバーの視線方向又は顔の向きに対する上記障害物検出手段によって検出された障害物の検出方向、及び、上記負担度検出手段によって検出されたドライバーの負担度に基づいて、ドライバーによる障害物の見落とし危険度を算出する見落とし危険度算出手段と、上記見落とし危険度算出手段によって判定された見落とし危険度に基づいて、車載の安全運転支援機器の作動を制御する作動制御手段と、を備えることを特徴としている。
このように、本発明の車両用運転支援装置によれば、ドライバーによる障害物の見落としの危険度が、ドライバーの負担度と、ドライバーの視線方向又は顔の向きに対する障害物の検出方向に基づいて判定される。そして、判定された見落としの危険度に応じて、安全運転支援機器が制御される。
一般に、ドライバーの視線方向や顔の向きに近い方向の障害物は、認識されやすく、一方、視線方向や顔の向きから離れた方向の障害物は、認識されにくい傾向がある。
また、ドライバーの負担度は、例えば、ステアリング、アクセル及びブレーキ等の運転装置の操作が忙しい場合や、車両前方の風景が目まぐるしく変化する場合等に高くなる。負担度が高くなるほど、障害物を認知する視覚探索機能が低下し、障害物を見落とす危険度が高くなる傾向がある。
本発明において好ましくは、上記負担度検出手段は、運転装置の操作量及び車載機器の操作頻度に基づいて、ドライバーの負担度を検出する。
これにより、ドライバーの負担度が容易に検出される。
本発明において好ましくは、上記負担度検出手段は、車載撮影手段によって撮影された車両前方の風景画像の変化度に基づいて、ドライバーの負担度を検出する。
これにより、ドライバーの負担度が容易に検出される。
また、本発明において好ましくは、ドライバーの認知制御能力を判定する認知制御能力判定手段を更に備え、上記見落とし危険度算出手段は、ドライバーの負担度及び障害物の検出方向に加え、ドライバーの認知制御能力に基づいて、見落とし危険度を算出する。
ドライバーの認知制御能力は、多重作業や新しい作業への対応能力をいう。認知制御能力は個々のドライバーによって異なる。このため、負担度が同じであっても、ドライバーの認知制御能力の高さの違いによって前方の障害物を見落とす危険度が異なる場合があると考えられる。そこで、ドライバーの認知制御能力と更に組み合わせて、障害物の見落としの危険度を算出すれば、見落とし危険度の判定精度の向上を図ることができる。
また、本発明において好ましくは、上記認知制御能力判定手段は、運転装置の操作量が所定の閾値を超えるのときの車載機器の操作頻度に基づいて、ドライバーの認知制御能力を判定する。
これにより、ドライバーの認知制御能力が容易に判定される。例えば、運転が忙しいときであっても、カーエアコン等の車載機器の操作頻度が高い場合には、ドライバーの認知制御能力が高いものと判定される。
また、本発明において好ましくは、上記認知制御能力判定手段は、運転装置の操作量が所定の閾値以下のときのドライバーの視点の移動量に基づいて、ドライバーの認知制御能力を判定する。
これにより、ドライバーの認知制御能力が判定される。
また、本発明において好ましくは、上記障害物検出手段は、障害物として交差点の中央を検出する。
このように、交差点の中央を障害物として検出すれば、ドライバーの視線方向又は顔の向きに対する交差点中央の検出方向に基づいて、一般に交通事故の発生する危険性の高い交差点での見落とし危険度が算出される。
また、本発明において好ましくは、上記障害物検出手段は、車載撮像手段により撮像された車両前方の画像から障害物を画像のコントラスト及び色彩に基づいて検出する。
これにより、障害物を画像から容易に抽出することができる。
また、本発明において好ましくは、ドライバーの視野内の見落とし確率の分布を示す見落とし確率マップを記憶した記憶手段を更に備え、見落とし確率マップは、ドライバーの負担度に応じた見落とし確率の分布を示し、上記見落とし危険度算出手段は、ドライバーの視線方向を原点とする見落とし確率マップにおける、障害物の検出方向に対応する検出位置座標での見落とし確率に基づいて、見落とし危険度を算出する。
このように、見落とし確率マップを利用すれば、障害物の検出方向に応じたドライバーの見落とし危険度を効果的に判定することができる。
また、本発明において好ましくは、上記作動制御手段による上記安全運転支援機器の作動の際に、上記安全運転支援機器により支援される運転操作がドライバーによって行われていた場合、上記見落とし危険度算出手段は、見落とし確率を低くするように当該見落とし確率マップを補正する。
安全運転支援機器の作動以前に、ドライバーが既に危険回避等の運転操作をしていた場合、ドライバーは障害物を見落としていなかったものと考えられる。その場合、判定された見落とし危険度が下がるように危険度マップを補正することによって、見落とし危険度の判定の精度向上が図られる。その結果、安全運転支援機器の無駄な作動が抑制される。
また、本発明において好ましくは、ドライバーの視線走査密度の分布を示す視線走査密度マップを記憶した記憶手段を更に備え、視線走査密度マップは、ドライバーの負担度に応じた視線走査密度の分布を示し、上記見落とし危険度算出手段は、ドライバーの顔の向きの正面を原点とする視線走査密度マップにおける、障害物の検出方向に対応する検出位置座標での視線走査密度に基づいて、見落とし危険度を算出する。
このように、視線走査密度マップを利用すれば、障害物の検出方向に応じたドライバーの見落とし危険度を効果的に判定することができる。
また、本発明において好ましくは、上記作動制御手段による上記安全運転支援機器作動の際に、上記安全運転支援機器により支援される運転操作がドライバーによって行われていた場合、上記見落とし危険度算出手段は、走査密度を高くするように当該視線走査密度マップを補正する。
安全運転支援機器の作動以前に、ドライバーが既に危険回避等の運転操作をしていた場合、ドライバーは障害物を見落としていなかったものと考えられる。その場合、判定された見落とし危険度が下がるように視線走査密度マップを補正することによって、見落とし危険度の判定の精度向上が図られる。その結果、安全運転支援機器の無駄な作動が抑制される。
本発明において好ましくは、上記障害物検出手段は、障害物の見かけ上の移動速度を検出し、上記見落とし危険度算出手段は、当該障害物の見かけ上の移動速度に応じて、当該障害物の見落とし危険度を補正する。
このように、障害物の見かけ上の移動速度に応じて見落とし危険度を補正すれば、より的確に見落とし危険度が算出される。
また、本発明において好ましくは、上記見落とし危険度算出手段は、視界を分割した複数の分割領域のうちドライバーの視線方向に対応する分割領域を検出し、分割領域ごとに単位時間あたりの視線配分時間の割合を求め、視線配分時間の割合が基準値以上となる分割領域がある場合、当該分割領域以外の残りの分割領域に対応する方向に障害物が検出されたときの見落とし危険度をより高くなるように補正する。
これにより、ドライバーの視線配分に偏りがある場合にも、より的確に見落とし危険度が算出される。
また、本発明において好ましくは、上記障害物検出手段は、車載撮像手段により撮像された車両前方の画像から、自車両前方の走行レーンを抽出し、上記見落とし危険度算出手段は、上記走行レーン内に障害物が検出されたときの見落とし危険度をより高くなるように補正する。
このように、障害物を見落とした場合に危険性が高い領域について見落とし危険度が高くなるように補正すれば、より的確に見落とし危険度が判定される。
また、本発明において好ましくは、上記作動制御手段は、上記見落とし危険度算出手段によって判定された見落とし危険度に応じて、上記安全運転支援機器の作動閾値を変更する。
これにより、安全運転支援機器をより効果的に作動することが可能となる。
本発明の車両用運転支援装置によれば、ドライバーによる障害物の見落としを推定して車両の安全運転支援機器を制御することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の車両の運転支援装置の実施形態を説明する。
まず、図1のブロック図を参照して、第1実施形態の車両用運転支援装置の構成について説明する。図1に示すように、本実施形態の車両用運転支援装置1は、ドライバーの視線方向又は顔の向きを検出する視線検出部11と、車両前方の障害物を検出する障害物検出部12と、ドライバーの負担度を検出する負担度検出部13と、ドライバーの認知制御能力を判定する認知制御能力判定部14と、上記視線検出部11によって検出されたドライバーの視線方向又は顔の向きに対する上記障害物検出部12によって検出された障害物の検出方向、及び、上記負担度検出部13によって検出されたドライバーの負担度、及び、上記認知制御能力判定部14によって判定されたドライバーの認知制御能力に基づいて、ドライバーによる障害物の見落とし危険度を算出する見落とし危険度算出部15と、上記見落とし危険度算出部15によって算出された見落とし危険度に基づいて車載の安全運転支援機器2の作動を制御する作動制御部16と、を備える。さらに、本実施形態の車両用運転支援装置1は、ドライバーの視野内の見落とし確率の分布を示す見落とし確率マップ、及び、ドライバーの視線走査密度の分布を示す視線走査密度マップの少なくとも一方を記憶した記憶部17を更に備えている。
安全運転支援機器2としては、例えば、車両前方又は周囲の障害物との衝突を避けるために作動する自動ブレーキ装置、自動操舵装置及び音声ガイダンスの一つ又は複数を組み合せたものが挙げられる。音声ガイダンスは、単なる警報音を発生させるものであってもよいし、音声により衝突の危険性を知らせるものであってもよい。
視線検出部11には、例えば、ドライバーを撮像した画像を処理することにより、ドライバーの視線方向又は顔の向きを検出する従来公知の任意好適な技術を利用することができる。
障害物検出部12には、レーダやカメラを利用した従来公知の障害物検知技術を利用することができる。そして、作動制御部16は、障害物検出部12により検知された障害物と自車両の衝突の可能性が所定の閾値を超えた場合等に、自動ブレーキ等の安全運転支援機器2を作動させる。衝突の可能性は、例えば、自車両から障害物までの距離、障害物の接近速度、所定時間後の障害物と自車両の予想位置が重なる確率など、任意好適なパラメータを利用して判断される。
図1に示す視線検出部11、障害物検出部12,負担度検出部13、認知制御能力判定部14、見落とし危険度算出部15及び作動制御部16の各ブロックは、それぞれ、車載ECU(electric control unit:電子制御装置)における本発明の車両用運転支援装置1の各手段に相当する処理機能を表す。これらの処理機能は、ECU1のコンピュータにおいて所定のプログラムを実行することにより、或いはマイクロチップにより実現される。
視線検出部11には、視線検出カメラ6からドライバーの画像データが入力される。負担度検出部13には、運転装置の操作量センサ3から操作量のデータが入力される。操作量センサ3には、アクセルペダルの踏み込み量を検知するアクセル踏量センサ31、ブレーキペダルの踏み込み量を検知するブレーキ踏量センサ32、及びステアリングの操作量を検知する舵角センサ33が含まれる。さらに、負担度検出部13には、前方監視カメラ5から画像データが入力される。
認知制御能力判定部14にも、運転装置の操作量センサ3から操作量のデータが入力される。さらに、認知制御能力判定部14には、集中ユニット4から車載機器の操作頻度データが入力される。集中ユニット4は、カーナビゲーション41、カーオーディオ42及びカーエアコン43と、これらの各車載機器の操作頻度検出回路44とから構成されている。
ここで、図2に、運転支援装置1に種々のデータを送る上記の機器の配置を示す。図2は、車内の平面模式図である。図2に示すように、操作量センサ3のうち、アクセル踏量センサ31は、アクセルペダルの下に配置され、ブレーキ踏量センサ32は、ブレーキペダルの下に配置され、舵角センサ33はステアリングの軸付近に配置されている。また、集中ユニット4は、コンソールに配置されている。また、前方監視カメラ5及び視線検出カメラ6は、フロントガラスの中央上部付近にそれぞれ配置されている。
次に、図3のフローチャートを参照して、本実施形態の車両用運転支援装置の動作の概要について説明する。
まず、視線検出部11が、視線検出カメラ6の撮像した画像データに基づいてドライバーの視線方向又は顔の向きを検出する(S1)。視線検出部11は、ドライバーの視線方向及び顔の向きの一方だけを検出してもよいし、両方を検出してもよい。視線方向又は顔の向きを検出にあたっては、従来公知の任意好適な技術を利用することができる。
次いで、車両用運転支援装置1の負担度検出部13が、ドライバーの負担度を検出する(S2)。ドライバーの負担度の具体的な検出方法については、第2及び第3実施例で後述する。
次いで、認知制御能力判定部14が、ドライバーの認知制御能力を判定する(S3)。ドライバーの認知制御能力の具体的な判定方法については、第4及び第5実施形態で後述する。
なお、ドライバーの負担度の検出処理及び認知制御能力の判定処理は、順序を入れ替えて実行してもよいし、同時に実行してもよい。
次いで、見落とし危険度算出部15が、視線検出部11によって検出されたドライバーの視線方向又は顔の向き、負担度検出部13によって検出されたドライバーの負担度、及び認知制御能力判定部14によって判定されたドライバーの認知制御能力に基づいて、ドライバーによる障害物の見落としの危険度を算出する(S4)。見落とし危険度の具体的な判定方法については、第6及び第8実施形態で後述する。
次いで、作動制御部16が、見落とし危険度算出手段によって判定された見落とし危険度に基づいて、車載の安全運転支援機器2の作動を制御する(S5)。本実施形態では、作動制御部16は、見落とし危険度算出部15によって算出された見落とし危険度に応じて、安全運転支援機器4の作動閾値を変更する。
ここで、図4のフローチャートを参照して、作動制御部16による制御対象となる安全運転支援機器2の動作例について説明する。図4では、安全運転支援器機2として自動ブレーキを作動させる例を示す。
まず、前方監視カメラ5により前方画像を取得する(S41)。
次いで、障害物検出装置7が、前方画像から歩行者等の障害物を抽出する(S42)。
前方画像から障害物を抽出する方法は、従来公知の任意好適なものを採用することができるが、本実施形態では、図5のフローチャートに示すように、前方監視カメラ5によって撮像された車両前方の画像から、障害物を画像のコントラスト及び色彩に基づいて検出する。
まず、前方監視カメラ5から取得した前方画像を、複数の領域に分割する(図5のS51)。画像の分割数は、任意好適な数を採用することができる。
次いで、隣接する領域間のコントラスト差を算出する(S52)。
続いて、算出したコントラスト差と、所定の基準値とを比較する(S53)。基準値は、記憶部17に格納しておくとよい。基準値は、実験的に好適な値を選択するとよい。
コントラスト差が基準値を超す場合(S53で「Yes」の場合)、その領域に障害物が存在すると判定する(S54)。
なお、照明センサによって検出した明るさに基づいてコントラスト差を補正し、補正後のコントラスト差と基準値とを比較するようにしてもよい。
一方、コントラストが基準値以下の場合、更に、領域間の色彩の組合せと、基準の色彩組合せとのマッチングを行う(S55)。基準の色彩組合せは、記憶部17に格納しておくとよい。また、基準の色彩組合せは、車両走行時に撮影した画像から歩行者や建造物等の環境データを学習し、随時修正するようにしてもよい。
マッチングした場合(S55で「Yes」の場合)、その領域に障害物が存在すると判定する(S54)。一方、マッチングしない場合(S55で「No」の場合)、その領域に障害物は存在しないと判定する(S55)。このようにして、障害物の有無が判定される。
そして、上記のようにして障害物が存在すると判定された場合、自車両と障害物との衝突までの残り時間を算出する(図4のS44)。衝突までの残り時間は、例えば、障害物までの距離、及び自車両と障害物との相対速度によって求められる。
次いで、衝突までの残り時間(ΔT)と、作動閾値(ΔTth)とを比較する(S45)。この作動閾値(ΔTth)は、後述のように、ドライバーの見落とし危険度によって変更される。
衝突までの残り時間が、作動閾値以下である場合(S45で「Yes」の場合)、安全運転支援装置2は、自動ブレーキを作動させる(S46)。一方、衝突までの残り時間が、作動閾値を超える場合(S45で「No」の場合)には、安全運転支援装置2は、自動ブレーキを作動させない(S47)。
このように、安全運転支援装置2は、前方障害物を検知した場合において、衝突までの残り時間(ΔT)が作動閾値(ΔTth)以下であるときに自動ブレーキを作動させる。これにより、車両と障害物との衝突が防止される。
さらに、安全運転支援装置2の作動閾値(ΔTth)は、見落とし危険度に応じて、作動制御部16によって変更される。
ここで、図6のフローチャートを参照して、作動制御部16による安全運転支援機器2の作動閾値を変更する制御例について説明する。
まず、見落とし危険度算出部15が算出した危険度を取得する(S61)。
次いで、算出された危険度が、所定の基準危険度を超える場合(S62で「Yes」の場合)、作動制御部16は、安全運転支援機器2の作動閾値(ΔTth)を長くして、変更作動閾値(ΔTth+Δt)にする(S63)。
なお、基準危険度は、任意好適な値を設定することができる。また、危険度が基準危険度を超える場合には、危険度が任意の値以上の場合に限られず、例えば、危険度が「高」と判定された場合も含まれる。
一方、算出された危険度が、所定の基準危険度以下の場合(S62で「No」の場合)、作動制御部16は、安全運転支援機器2の作動閾値(ΔTth)を変更しない(S64)。
このように、安全運転支援機器2の作動閾値を変更することにより、安全運転支援機器2の作動タイミングが変更される。例えば、図7に示すタイムチャートに示すように、見落とし危険度が低い場合には、衝突予想時刻T0までの残り時間が(ΔT)であっても、作動閾値(ΔTth)よりも長いため、自動ブレーキは作動しない。これに対して、見落とし危険度が高い場合には、衝突までの残り時間(ΔT)は、作動閾値(ΔTth+Δt)よりも短いため、自動ブレーキが作動する。
このように、見落とし危険度が高い場合に、作動閾値の時間を長くすることにより、自動ブレーキが早めに作動する。その結果、見落とし危険度が高い場合に、より効果的に衝突の回避が図られる。
なお、本実施形では、見落とし危険度に応じて、作動閾値を変更する例について説明したが、見落とし危険度に応じて、安全運転支援装置の作動時の作動ゲイン等の任意の制御パラメータを変更するようにしてもよい。また、障害物として交差点の中央を検出してもよい。そして、ドライバーの視線方向又は顔の向きに対する交差点中央の検出方向に基づいて、交差点での見落とし危険度を算出するとよい。
次に、図8のフローチャートを参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態の車両用運転支援装置の構成及び動作の概要は、上述の第1実施形態のものと同様である。第2実施形態では、負担度検出部13は、運転装置の操作量及び車載機器の操作頻度に基づいて、ドライバーの負担度を検出する。操作量及び操作頻度が高いほど、ドライバーの負担度が高いと考えられる。
本実施形態では、ドライバーの負担度の検出にあたり、まず、運転装置の操作量(A)を検出する(S81)。
運転装置の操作量として、アクセル踏量(Ai,1)、ブレーキ踏量(Ai,2)及びステアリング操作量(Ai,3)を検出する。これらの操作量は、図9のグラフに示すように、サンプル時間(Δt)の区間(i)(i=1,2,3,・・・n)ごとに検出される。図9のグラフの横軸は時間を表し、縦軸は、アクセル踏量を表す。図9の曲線Iは、アクセル踏量(Ai,1)の時間変化を示し、直線IIは、アクセル踏み込み量の平均値(ui,1)を示す。
図9に示す例では、例えば、時刻t=(i−2)、(i−1)、(i)、(i+1)及び(i+2)におけるアクセル踏量(At,1)を、アクセル踏量センサ31の出力電圧の離散値(Ai-2,1)、(Ai-1,1)、(Ai,1)、(Ai+1,1)及び(Ai+2,1)としてそれぞれサンプリングする。また、ブレーキ踏量(At,2)及びステアリング操作量(At,3)も同様に、ブレーキ踏量センサ32及び舵角操作量センサ33の出力電圧の離散値として、それぞれサンプリングされる。
次いで、サンプリングした操作量の平均値(u)を算出する(S82)。
時刻t=iにおけるアクセル踏量の平均値(ui,1)は、下記の(1)式で与えられる。
ui,1={(A1,1)+(A2,1)+・・・+(Ai,1)}/i ・・・(1)
同様に、時刻iにおけるブレーキ踏量の平均値(ui,2)は、下記の(2)式で与えられる。
ui,2={(A1,2)+(A2,2)+・・・+(Ai,2)}/i ・・・(2)
同様に、時刻iにおけるステアリング操作量の平均値(ui,3)は、下記の(3)式で与えられる。
ui,3={(A1,3)+(A2,3)+・・・+(Ai,3)}/i ・・・(3)
次いで、操作量の標準偏差(X)を算出する(S83)。
時刻t=iにおけるアクセル踏量の標準偏差(Xi,1)は、下記の(4)式で与えられる。
Xi,1={Σ((Ai,1)−(ui,1))/i}1/2 ・・・(4)
同様に、時刻t=iにおけるブレーキ踏量の標準偏差(Xi,2)は、下記の(5)式で与えられる。
Xi,2={Σ((Ai,2)−(ui,2))/i}1/2 ・・・(5)
時刻t=iにおけるステアリング操作量の標準偏差(Xi,3)は、下記の(6)式で与えられる。
Xi,3={Σ((Ai,3)−(ui,3))/i}1/2 ・・・(6)
次いで、車載機器3の操作頻度を検出する(S84)。
操作頻度として、カーナビゲーション41、カーオーディオ42及びカーエアコン43それぞれの時刻t=iの直近のΔt時間の間の操作回数が、操作頻度検出回路44から出力される。
時刻t=iのカーナビゲーション41の操作回数を(Xi,4)、カーオーディオ42の操作回数を(Xi,5)、カーエアコン43の操作回数(Xi,6)としてそれぞれ表す。
次いで、運転操作機器の各操作量の標準偏差、及び、車載機器の操作頻度に基づいて、ドライバーの負担度を算出する(S85)。
時刻t=iのドライバーの負担度(WLi)は下記の(7)式で与えられる。
Figure 2009237776
上記の(7)式中の(w0)は、負担度の定数項であり、(wj)は、運転操作機器の各操作量の標準偏差、及び、車載機器の操作頻度に対する重み係数である。定数項及び重み係数は、記憶部17に記憶されているものを読み出して使用する。そして、各操作量の標準偏差及び各車載機器の操作頻度(xi,j)(j=1〜6)について、それぞれ重み係数(Wj)を掛けて合計する。
なお、定数項及び重み係数は、経験的に任意好適な値を設定することができる。
次いで、算出した負担度(WLi)と、判定用閾値(Wth)とを比較する(S86)。
負担度(WLi)が判定用閾値(Wth)を超えている場合(S86で「Yes」の場合)、ドライバーの負担度を「高」と判定する(S87)。
一方、負担度(WLi)が、判定用閾値(Wth)以下である場合(S86で「No」の場合)、ドライバーの負担度を「低」と判定する(S88)。
なお、本実施形態では、負担度を「高」及び「低」の2段階に分けて判定したが、本発明では、負担度の判定はこれに限定されない。例えば、負担度を3段階以上に分けて判定してもよいし、連続値として判定してもよい。また、上記のステップS85で求めた負担度(WLi)をそのままで判定結果として利用してもよい。
次に、図10のフローチャートを参照して、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の車両用運転支援装置の構成及び動作の概要は、上述の第1実施形態のものと同様である。第3実施形態では、上述の第2実施形態とは別に、負担度検出部13は、車載撮影手段である前方監視カメラ5によって撮影された車両前方の風景画像の変化度に基づいて、ドライバーの負担度を検出する。風景の光学的な流れ(オプティカルフロー)が速く、風景画像の変化度が高いほど、ドライバーの負担度が高いと考えられる。
本実施形態では、ドライバーの負担度の検出にあたり、まず、車両前方の風景画像の各ドットの三原色の各要素レベルを検出する(S101)。
単位時間長Δtの区間i(i=1,2,・・・n(nは正の整数))において、前方監視カメラ5により、車両前方の風景画像として、複数のデジタル静止画像列(Xi,p)が撮影される。
ここで、図11に、デジタル静止画像列(Xi,p)(p=0,1,2,・・・q(qは正の整数))の例を示す。図11では、区間(i)に、(Xi,0)から(Xi,q)の(q+1)枚のデジタル静止画像列が撮影されている。また、同様に、区間(i+1)においても、(Xi+1,0)から(Xi+1,q)の(q+1)枚のデジタル静止画像列(Xi+1,p)が撮影されている。
そして、デジタル静止画像列の各画像内の座標値(j,k)(j=0,1,2,・・・l;k=0,1,2,・・・m)(l、mは正の整数)のピクセルの三原色の各要素のレベルを検出する。ここでは、区間i、時刻pの座標(j,k)のピクセルの赤の要素のレベルをRi,p(j,k)、緑の要素のレベルをGi,p(j,k)、青の要素のレベルをBi,p(j,k)とそれぞれ表す。各要素のレベルは、それぞれの色を選択的に検出する光電変換センサの出力電流等の大きさとしてそれぞれ検出するとよい。
次いで、各要素レベルの平均値を算出する(S102)。
ここでは、区間iの座標(j,k)のピクセルの赤の要素のレベルの平均値をμRi,p(j,k)、緑の要素のレベルの平均値をμGi,p(j,k)、青の要素のレベルの平均値をμBi,p(j,k)とそれぞれ表す。
次いで、各要素レベルの標本標準偏差を算出する(S103)。
区間iの座標(j,k)のピクセルの赤の各要素レベル標本標準偏差stdevp(Ri,p(j,k))は、下記の(8)式で与えられる。
stdevp(Ri,p(j,k))={Σ((Ri,p(j,k))−μ(Ri,p(j,k)))/(q+1)}1/2 ・・・(8)
同様に、時刻iの座標(j,k)のピクセルの緑の各要素レベル標本標準偏差stdevp(Gi,p(j,k))は、下記の(9)式で与えられる。
stdevp(Gi,p(j,k))={Σ((Gi,p(j,k))−μ(Gi,p(j,k)))/(q+1)}1/2 ・・・(9)
同様に、時刻iの座標(j,k)のピクセルの青の各要素レベル標本標準偏差stdevp(Bi,p(j,k))は、下記の(10)式で与えられる。
stdevp(Bi,p(j,k))={Σ((Bi,p(j,k))−μ(Bi,p(j,k)))/(q+1)}1/2 ・・・(10)
次いで、各要素の変化を計算する(S104)。
区間iの座標(j,k)における色要素の変化Ci(j,k)は、下記の(11)式で与えられる。
Figure 2009237776
ただし、上記の(11)式中の(w0)は、負担度の定数項であり、wR,wG,wBは、それぞれ、赤、緑及び青の標本標準偏差に対する重み係数である。定数項及び重み係数は、記憶部17に記憶されているものを読み出して使用する。そして、各色の標準偏差にそれぞれ重み係数を掛けて合計する。
なお、定数項及び重み係数は、経験的に任意好適な値を設定することができる。
次いで、色要素の変化Ci(j,k)に基づいて負担度を算出する(S105)。
区間iにおけるドライバーの負担度WLiは、下記の(12)式で与えられる。
Figure 2009237776
次いで、算出した負担度(WLi)と、判定用閾値(Wth)とを比較する(S106)。
負担度(WLi)が、判定用閾値(Wth)を超えている場合(S106で「Yes」の場合)、ドライバーの負担度を「高」と判定する(S107)。
一方、負担度(WLi)が、判定用閾値(Wth)以下である場合(S106で「No」の場合)、ドライバーの負担度を「低」と判定する(S108)。
なお、本実施形態では、負担度を「高」及び「低」の2段階に分けて判定したが、本発明では、負担度の判定はこれに限定されない。例えば、負担度を3段階以上に分けて判定してもよいし、連続値として判定してもよい。また、上記のステップS105で求めた負担度(WLi)をそのままで判定結果として利用してもよい。さらに、第2及び第3実施形態でそれぞれ説明した方法を組み合わせてドライバーの負担度を検出するようにしてもよい。
次に、図12及び図13のフローチャートを参照して、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態の車両用運転支援装置の構成及び動作の概要は、上述の第1実施形態のものと同様である。第4実施形態では、認知制御能力判定部14が、運転装置の操作量が所定の閾値を超えるときの車載機器の操作頻度に基づいて、ドライバーの認知制御能力を判定する。
本実施形態では、ドライバーの認知制御能力の検出にあたり、まず、運転装置の操作量(A)を検出する(S121)。
本実施形態においても、上述の第2実施形態と同様にして、運転装置の操作量として、アクセル踏量(Ai,1)、ブレーキ踏量(Ai,2)及びステアリング操作量(Ai,3)を検出する。
次いで、サンプリングした操作量の平均値(u)を算出する(S122)。
本実施形態においても、上述の第2実施形態と同様にして、時刻t=iにおけるアクセル踏量の平均値(ui,1)、ブレーキ踏量の平均値(ui,2)及びステアリング操作量の平均値(ui,3)をそれぞれ算出する。
次いで、操作量の標準偏差(X)を算出する(S123)。
本実施形態においても、上述の第2実施形態と同様にして、時刻t=iにおけるアクセル踏量の標準偏差(Xi,1)、ブレーキ踏量の標準偏差(Xi,2)及びステアリング操作量の標準偏差(Xi,3)を算出する。
次いで、車載機器3の操作頻度(Y)を検出する(S124)。
本実施形態においても上述の第2実施形態と同様に、操作頻度として、カーナビゲーション41、カーオーディオ42及びカーエアコン43それぞれの時刻t=iの直近のΔt時間の間(区間i)の操作回数が、操作頻度検出回路44から出力される。
本実施形態では、時刻t=iのカーナビゲーション41の操作回数を(Yi,4)、カーオーディオ42の操作回数を(Yi,5)、カーエアコン43の操作回数(Yi,6)としてそれぞれ表す。
次いで、運転操作機器の各操作量の標準偏差に基づいて、運転の忙しさ(DV)を算出する(S125)。
区間iの運転の忙しさ(DVi)は、下記の(13)式で与えられる。
Figure 2009237776
上記の(13)式中の「wd0」は、運転の忙しさの定数項である。また、「wdj」は、(j=0,1,2,3)であり、「wd1」、「wd2」及び「wd3」は、それぞれ、アクセル踏量、ブレーキ踏量及びステアリング操作量の標準偏差の重み係数である。定数項及び重み係数は、記憶部17に記憶されているものを読み出して使用する。そして、各操作量の標準偏差(xi,j)(j=1〜3)について、それぞれ重み係数(wdj)を掛けて、定数項(wd0)と合計して運転の忙しさ(DVi)を算出する。
なお、定数項(wd0)及び重み係数(wdj)は、経験的に任意好適な値を設定することができる。
次いで、車載機器の操作頻度(OP)を算出する(S126)。
時刻t=iの車載機器の操作頻度(OPi)は下記の(14)式で与えられる。
Figure 2009237776
上記の(13)式中の「wo0」は、車載機器の操作頻度の定数項である。また、「woj」は、(j=0,1,2,3)であり、「wo1」、「wo2」及び「wo3」は、それぞれ、カーナビゲーション41、カーオーディオ43及びカーエアコン43の操作頻度の重み係数である。定数項及び重み係数は、記憶部17に記憶されているものを読み出して使用する。そして、各車載機器の操作頻度(yi,j)(j=1〜3)について、それぞれ重み係数(woj)を掛けて、定数項(wo0)と合計する。
なお、定数項(wo0)及び重み係数(woj)は、経験的に任意好適な値を設定することができる。
次いで、上記のステップS125で算出した運転の忙しさ(DVi)と、運転の忙しさの判定用閾値(DVth)とを比較する(S127)。ここで、運転の忙しさ(DVi)が、判定用閾値(DVth)を超えている場合(S127で「Yes」の場合)、第1フラグp=1とする。一方、運転の忙しさ(DVi)が、判定用閾値(DVth)以下の場合(S127で「No」の場合)、第1フラグp=0とする。
なお、判定用閾値(DVth)は、経験的に任意好適な値を設定することができる。また、設定された判定用閾値(DVth)は、記憶部17に記憶される。
次いで、運転の忙しさ(DVi)が、判定用閾値(DVth)を超えている場合(S127で「Yes」の場合)、及び、判定用閾値(DVth)以下の場合(S127で「No」の場合)のいずれの場合も、続いて、上記のステップS126で算出した車載機器の操作頻度(OPi)と、車載機器の操作頻度の判定用閾値(OPth)とを比較する(S128、S129)。ここで、車載機器の操作頻度(OPi)が、判定用閾値(OPth)を超えている場合(S128又はS129で「Yes」の場合)、第2フラグq=1とする。一方、車載機器の操作頻度(OPi)が、判定用閾値(OPth)以下の場合(S128又はS129で「No」の場合)、第2フラグq=0とする。
なお、判定用閾値(OPth)は、経験的に任意好適な値を設定することができる。また、設定された判定用閾値(OPth)は、記憶部17に記憶される。
そして、運転の忙しさ(DVi)の第1フラグpと車載機器(OPi)の第2フラグqの組合せをJi(p、q)とする。
運転の忙しさ(DVi)が判定用閾値(DVth)を超え、かつ、車載機器の操作頻度(OPi)が判定用閾値(OPth)を超えている場合(S127で「Yes」かつS128で「Yes」の場合)、組合せフラグは、j(1,1)となる(S130a)。
また、運転の忙しさ(DVi)が判定用閾値(DVth)を超え、かつ、車載機器の操作頻度(OPi)が判定用閾値(OPth)以下の場合(S127で「Yes」かつS128で「No」の場合)、組合せフラグは、j(1,0)となる(S130b)。
また、運転の忙しさ(DVi)が判定用閾値(DVth)以下であり、かつ、車載機器の操作頻度(OPi)が判定用閾値(OPth)を超えている場合(S127で「No」かつS128で「Yes」の場合)、組合せフラグは、j(0,1)となる(S130c)。
また、運転の忙しさ(DVi)が判定用閾値(DVth)以下であり、かつ、車載機器の操作頻度(OPi)が判定用閾値(OPth)以下の場合(S127で「No」かつS128で「No」の場合)、組合せフラグは、j(0,0)となる(S130d)。
次いで、運転の忙しさ(DVi)の判定回数が所定の回数nとなった場合(S131で「Yes」の場合)、n回のうちの組合せフラグj(1,1)の出現回数Caを計数する(S132)。
なお、サンプリング間隔はΔtであるから、n×Δt時間間隔ごとに、出現回数Caが計数される。
次いで、組合せフラグj(1,1)の出現回数Cと、第1閾値回数C1とを比較する(S133)。
出現回数Caが、第1閾値回数C1を超える場合(S133で「Yes」の場合)、ドライバーの認知制御能力を「高」と判定する(S135a)。
一方、出現回数Caが、第1閾値回数C1以下の場合(S133で「No」の場合)、続いて、出現回数Caと、第2閾値回数C2(<C1)とを比較する(S134)。
出願回数Caが、第2閾値回数C2を超える場合(S134で「Yes」の場合)、すなわち、C2<Ca≦C1の場合、ドライバーの認知制御能力を「中」と判定する(S135b)。
一方、出願回数Caが、第2閾値回数C2以下の場合(S134で「No」の場合)、ドライバーの認知制御能力を「低」と判定する(S135c)
ドライバーの認知制御能力判定後、出願回数Caの値をクリアする(S136)。
なお、本実施形態では、ドライバーの認知制御能力を「高」、「中」及び「低」の3段階に分けて判定したが、本発明では、認知制御能力の判定はこれに限定されない。例えば、認知制御能力を4段階以上に分けて判定してもよいし、連続値として判定してもよい。
次に、図14及び図15のフローチャートを参照して、本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態の車両用運転支援装置の構成及び動作の概要は、上述の第1実施形態のものと同様である。第5実施形態では、認知制御能力判定部14が、運転装置の操作量が所定の閾値以下のときのドライバーの視点の移動量に基づいて、ドライバーの認知制御能力を判定する。
本実施形態では、ドライバーの認知制御能力の検出にあたり、まず、運転装置の操作量(A)を検出する(S141)。
本実施形態においても、上述の第2及び第4実施形態と同様にして、運転装置の操作量として、アクセル踏量(Ai,1)、ブレーキ踏量(Ai,2)及びステアリング操作量(Ai,3)を検出する。
次いで、サンプリングした操作量の平均値(u)を算出する(S142)。
本実施形態においても、上述の第2及び第4実施形態と同様にして、時刻t=iにおけるアクセル踏量の平均値(ui,1)、ブレーキ踏量の平均値(ui,2)及びステアリング操作量の平均値(ui,3)をそれぞれ算出する。
次いで、運転操作機器の各操作量の標準偏差に基づいて、運転の忙しさ(DV)を算出する(S125)。
本実施形態においても、上述の第4実施形態のステップS125と同様にして、区間iにおける運転の忙しさ(DVi)を算出する。
次いで、ドライバーの視線の2次元座標(ex,ey)を検出する(S145)。
具体的には、視線検出カメラ6により、Δtの時間の間に、k個(kは正の整数)のドライバーの視線の方向を2次元座標(exi,j,eyi,j)(jは区間i内のカウンタであり、j=1,2,・・・k)を検出する。すなわち、視線方向を示す2次元座標(exi,j,eyi,j)は、区間iの時間Δtの間に、k個分(exi,1,eyi,1)、(exi,2,eyi,2)、(exi,3,eyi,3)、・・・(exi,k,eyi,k)算出される。
なお、2次元座標は、例えば、フロントガラスと視線との交点の位置を座標として表すとよい。
次いで、視線割り当て状況EPi、すなわち、視線の移動量を下記の(15)式により算出する(S146)。
Figure 2009237776
次いで、上記のステップS144で算出した運転の忙しさ(DVi)と、運転の忙しさの判定用閾値(DVth)とを比較する(S147)。ここで、運転の忙しさ(DVi)が、判定用閾値(DVth)以下の場合(S147で「Yes」の場合)、第3フラグr=1とする。一方、運転の忙しさ(DVi)が、判定用閾値(DVth)を超えている場合(S147で「No」の場合)、第4フラグs=0とする。
なお、判定用閾値(DVth)は、経験的に任意好適な値を設定することができる。また、第5実施形態の運転の忙しさの判定用閾値(DVth)は、上述の第4実施形態における判定用閾値(DVth)と同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。設定された判定用閾値(DVth)は、記憶部17に記憶される。
次いで、運転の忙しさ(DVi)が、判定用閾値(DVth)以下の場合(S147で「Yes」の場合)、及び、判定用閾値(DVth)を超えている場合(S147で「No」の場合)のいずれの場合も、続いて、上記のステップS146で算出した視線割り当て状況EPi(EPi)と、判定用閾値(EPth)とを比較する(S148、S149)。ここで、視線割り当て状況(EPi)が、判定用閾値(EPth)を超えている場合(S148又はS149で「Yes」の場合)、第4フラグs=1とする。一方、視線割り当て状況(EPi)が、判定用閾値(EPth)以下の場合(S148又はS149で「No」の場合)、第4フラグs=0とする。
そして、運転の忙しさ(DVi)の第3フラグrと視線割り当て状況(EPi)の第4フラグsの組合せをJi(r、s)とする。
運転の忙しさ(DVi)が判定用閾値(DVth)以下であり、かつ、視線の割り当て状況(EPi)が判定用閾値(EPth)を超えている場合(S147で「Yes」かつS148で「Yes」の場合)、組合せフラグは、j(1,1)となる(S150a)。
また、運転の忙しさ(DVi)が判定用閾値(DVth)以下であり、かつ、視線の割り当て状況(EPi)が判定用閾値(EPth)以下の場合(S147で「Yes」かつS148で「No」の場合)、組合せフラグは、j(1,0)となる(S150b)。
また、運転の忙しさ(DVi)が判定用閾値(DVth)を超え、かつ、視線の割り当て状況(EPi)が判定用閾値(EPth)を超えている場合(S147で「No」かつS148で「Yes」の場合)、組合せフラグは、j(0,1)となる(S150c)。
また、運転の忙しさ(DVi)が判定用閾値(DVth)を超え、かつ、視線の割り当て状況(EPi)が判定用閾値(EPth)以下の場合(S147で「No」かつS148で「No」の場合)、組合せフラグは、j(0,0)となる(S150d)。
次いで、運転の忙しさ(DVi)の判定回数が所定の回数nとなった場合(S151で「Yes」の場合)、n回のうちの組合せフラグj(1,1)の出現回数Cbを計数する(S152)。
なお、サンプリング間隔はΔtであるから、n×Δt時間間隔ごとに、出現回数Cbが計数される。
次いで、組合せフラグj(1,1)の出現回数Cbと、第3閾値回数C3とを比較する(S153)。
出現回数Cbが、第1閾値回数C3未満の場合(S153で「Yes」の場合)、ドライバーの認知制御能力を「低」と判定する(S155a)。
一方、出現回数Cbが、第3閾値回数C3以上の場合(S153で「No」の場合)、続いて、出現回数Cbと、第4閾値回数C4(>C3)とを比較する(S154)。
出願回数Cbが、第4閾値回数C4未満の場合(S154で「Yes」の場合)、すなわち、C3<Cb≦C4の場合、ドライバーの認知制御能力を「中」と判定する(S155b)。
一方、出願回数Cbが、第4閾値回数C4以上の場合(S154で「No」の場合)、ドライバーの認知制御能力を「高」と判定する(S155c)。
ドライバーの認知制御能力判定後、出願回数Cbの値をクリアする(S156)。
なお、本実施形態では、ドライバーの認知制御能力を「高」、「中」及び「低」の3段階に分けて判定したが、本発明では、認知制御能力の判定はこれに限定されない。例えば、認知制御能力を4段階以上に分けて判定してもよいし、連続値として判定してもよい。また、第4及び第5実施形態でそれぞれ説明した方法を組み合わせてドライバーの認知制御能力を判定するようにしてもよい。
次に、図16のフローチャートを参照して、本発明の第6実施形態について説明する。第6実施形態の車両運転支援装置の構成及び動作の概要は、上述の第1実施形態のものと同様である。第6実施形態では、見落とし危険度の算出処理について説明する。
本実施形態では、記憶部17に見落とし確率マップが記憶されている。本実施形態の見落とし確率マップは、ドライバーの負担度及び認知制御能力に応じた視野内の見落とし確率の分布を示す。
図17(A)〜(C)に、見落とし確率マップの例を示す。見落とし確率は、一般に、視野の中心ほど低く、視野の周辺へ行くに従って高くなる傾向がある。
なお、図17では、見落とし確率の等確率線を横長の楕円で模式的に示しているが、等確率の範囲の広さや分布の方向は実験的に求めるとよい。また、図17では、視線の中心の上側よりも下側が見やすいという目の特性を考慮して、等確率線の楕円の長軸をy軸より下側に位置させている。
また、ドライバーの負担度が高いほど、見落とし確率が高くなる傾向がある。すなわち、見落とし確率が一定値以下の範囲は、負担度が高いほど狭くなる傾向がある。
さらに、ドライバーの負担度が高い場合、ドライバーの認知制御能力が低いほど、見落とし確率は更に高くなる傾向がある。すなわち、見落とし確率の一定値以下の範囲は、認知制御能力が低いほど更に狭くなる傾向がある。これに対して、ドライバーの認知制御能力が高い場合には、負担度が高くなっても見落とし確率の上昇が小さい傾向がある。
図17(A)に、ドライバーの負担度が低い場合の見落とし確率マップを示す。図17(A)では、見落とし確率の分布一例として、見落とし確率が5%以上の範囲を囲んで示す。この5%の実線Iの外側では、見落とし確率が5%よりも高く、一方、5%の実線Iの内側では、見落とし確率が5%未満と低くなっている。
図17(B)に、ドライバーの負担度が高く、かつドライバーの認知制御能力が高い場合の見落とし確率マップを示す。図17(B)では、実線IIで囲んだ見落とし確率5%以下の範囲が、負担度が低い場合よりも少し狭くなっている。さらに、図17(B)に、比較のため、図17(A)の実線Iに相当する範囲を二点鎖線IIIで示す。
図17(C)に、ドライバーの負担度が高く、かつドライバーの認知制御能力が低い場合の見落とし確率マップを示す。図17(C)では、実線IVで囲んだ見落とし確率5%以下の範囲が、負担度が低い場合よりも遙かに狭くなっている。さらに、図17(C)に、見落とし確率30%の等確率線を破線Vで示し、見落とし確率40%の等確率線を一点鎖線VIで示す。
そして、このような見落とし確率マップを利用してドライバーの見落とし危険度を推定するために、本実施形態では、まず、ドライバーの視線方向が検出される(S161)。
次いで、負担度検出部13によって検出されたドライバーの負担度が読み出される(S162)。上記の第2又は第3実施形態では、ドライバーの負担度を「高」又は「低」の2段階で判定している。このため、負担度も「高」又は「低」として取得される。
次いで、認知制御能力判定部14によって検出されたドライバーの認知制御能力が読み出される(S163)。上記の第4又は第5実施形態では、ドライバーの認知制御能力を「高」、「中」又は「低」の3段階で判断している。このため、認知制御能力も「高」、「中」又は「低」として取得される。
次に、記憶部17から、ドライバーの負担度及び認知制御能力に対応した見落とし確率マップが読み出される(S164)。例えば、ドライバーの負担度が「低」の場合には、図17(A)の見落とし確率マップが読み出される。また、例えば、ドライバーの負担度が「高」であり、かつ、認知制御能力が「高」の場合には、図17(B)の見落とし確率マップが読み出される。また、例えば、ドライバーの負担度が「高」であり、かつ、認知制御能力が「低」の場合には、図17(C)の見落とし確率マップが読み出される。
次いで、見落とし確率マップの座標の原点「O」が、ドライバーの視線方向と一致するように、見落とし確率マップの座標変換が行われる(S165)。
次いで、見落とし確率マップ上に、障害物の検出位置を合成する(S166)。障害物の検出位置は、ドライバーの視線方向に対する障害物の検出方向を、視線方向を原点とする対応する座標で表したものである。図17(A)〜(C)の各々に、障害物の検出位置を黒丸A(xa,ya)で示す。
次いで、障害物の見落とし危険度を算出する(S167)。見落とし危険度の算出にあたっては、例えば、見落とし確率マップ上の障害物の検出位置での見落とし確率の値をそのまま見落とし危険度としてもよいし、見落とし確率マップ上の障害物の検出位置での見落とし確率の値を所定の基準値と比較して、危険度の「高」「低」を判定するようにしてもよい。
ここでは、図17(A)〜(C)を参照して、(a)ドライバーが低負担度の場合、(b)ドライバーが高負担度かつ高認知制御能力の場合、及び(c)ドライバーが高負担度かつ低認知制御能力の場合の3つの場合について、見落とし危険度を算出する例を説明する。
まず、(a)ドライバーが低負担度である場合、図17(A)に示すように、障害物検出位置Aは、見落とし確率5%の等確率線Iの内側に位置する。したがって、障害物検出位置Aにおける見落とし確率は5%よりも低く、例えば、3%である。
ここでは、基準確率を30%とし、この基準確率以上の場合に見落とし危険度を「高」と判定し、この基準確率未満の場合に見落とし危険度を「低」とする。したがって、障害物検出位置Aの見落とし確率が3%の場合には、見落とし危険度は「低」と判定される。
なお、基準確率には、任意好適な値を設定することができる。
また、(b)ドライバーが高負担度かつ高認知制御能力である場合においても、図17(B)に示すように、障害物検出位置は、見落とし確率5%の等確率線IIの内側に位置する。障害物検出位置Aにおける見落とし確率は5%よりも低く、例えば、4%である。したがって、かかる場合も、見落とし危険度は「低」と判定される。
また、(c)ドライバーが高負担度かつ低認知制御能力である場合、図17(C)に示すように、障害物検出位置Aは、見落とし確率5%の等確率線IVの外側に位置し、更に、見落とし確率30%の等確率線Vの外側に位置し、かつ、見落とし確率40%の等確率線VIの内側に位置する。したがって、障害物検出位置Aにおける見落とし確率は30%よりも高く、40%よりも低く、例えば、35%である。見落とし確率35%は、基準確率(30%)以上であるので、即ち、障害物検出位置Aが、基準確率30%の等確率線Vの外側に位置するので、かかる場合の見落とし危険度は「高」と判定される。
このようにして、ドライバーの視線方向を原点とする見落とし確率マップにおける、障害物の検出方向に対応する検出位置座標での見落とし確率に基づいて、見落とし危険度が算出される。そして、見落としの危険度に応じて、上述の第1実施例において説明したように、自動ブレーキ等の安全運転支援機器が制御される。
なお、上述の第1実施形態では、見落とし危険度を「高」及び「低」の2段階で判定した場合の安全運転支援機器の制御例について説明しているが、見落とし危険度を多段階で判定した場合においても、よりきめ細かく安全運転支援機器の制御を行うことができる。例えば、自動ブレーキ等の作動タイミングを見落とし危険度に応じて6段階で制御するようにしてもよい。
また、ドライバーの負担度及び認知制御能力をそれぞれ連続的に変化する数値で表した場合には、見落とし危険度も、連続的に変化する数値で表すとよい。なお、連続値としての見落とし危険度の値も、見落としの危険度を推定するものとして、経験的に任意好適な値を設定することができる。
次に、図18のフローチャートを参照して、本発明の第7実施形態について説明する。第7実施形態では、作動制御部16による安全運転支援機器2の作動の際に、安全運転支援機器2により支援される運転操作が既にドライバーによって行われていた場合、見落とし確率を低くするように、見落とし確率マップを補正する。
以下、見落とし確率マップの補正処理について説明する。
まず、安全運転支援機器2の作動時に、既に運転操作が行われていたか否かを判断する(S181)。例えば、見落とし危険度が「高」と判定され、自動ブレーキの作動タイミングが早められている場合を想定する。かかる場合において、自動ブレーキの作動時に、既にドライバーがブレーキペダルを踏み込んでいることがある。また、自動操舵装置の作動時に、既にドライバーがステアリングを操舵していることがある。さらに、警報作動時に、ブレーキ又はステアリングが既に操作されていることがある。これらの場合、見落とし危険度を「高」と判定したが、実際にはドライバーは障害物を見落としていなかったことになる。かかる場合には、安全運転支援機器のより的確な作動のため、見落とし確率マップを補正すべきである。
一方、自動ブレーキ作動時にドライバーがブレーキ操作をしていなければ、ドライバーが前方障害物を見落としていたと考えられる。かかる場合には、見落とし確率マップを補正する必要はない。
次いで、記憶部17から、見落とし危険度の算出に使用した見落とし確率マップを読み出す(S182)。
次いで、見落とし確率を低くするように、見落とし確率マップを補正する(S183)。見落とし確率マップの補正にあたっては、マップ全体の見落とし確率を均等に下げるようにしてもよいし、マップの一部領域の見落とし確率を選択的に下げるようにしてもよい。また、マップの特定の等確率線の囲む範囲を拡げるように補正してもよい。
次いで、補正後の見落とし確率マップを記憶部17に記憶させる(S184)。これにより、より適切に見落とし危険度が算出される。その結果、より的確なタイミングで、安全運転支援機器を作動させることができる。
次に、図19のフローチャートを参照して、本発明の第8実施形態について説明する。第8実施形態の車両運転支援装置の構成及び動作の概要は、上述の第1実施形態のものと同様である。第8実施形態では、見落とし危険度の算出処理について説明する。
本実施形態では、記憶部17に視線走査密度マップが記憶されている。本実施形態の視線走査密度マップは、ドライバーの負担度及び認知制御能力に応じた、ドライバーの視線走査密度の分布を示す。
図19(A)〜(C)に、視線走査密度マップの例を示す。視線走査密度は、一般に、視野の中心ほど高く、視野の周辺へ行くに従って低くなる傾向がある。視線走査密度は、例えば、単位時間内に所定の領域を視線が横切る頻度を数値化して表すとよい。
なお、図19では、視線走査密度の等密度線を横長の楕円で模式的に示しているが、等密度の範囲の広さや分布の方向は実験的に求めるとよい。また、図19では、視線の中心の上側よりも下側が見やすいという目の特性を考慮して、等密度線の楕円の長軸をy軸より下側に位置させている。
また、ドライバーの負担度が高いほど、視線走査密度が低くなる傾向がある。すなわち、視線走査密度が一定値以上の範囲は、負担度が高いほど狭くなる傾向がある。
さらに、ドライバーの負担度が高い場合、ドライバーの認知制御能力が低いほど、視線走査密度は更に低くなる傾向がある。すなわち、視線走査密度の一定値以上の範囲は、認知制御能力が低いほど更に狭くなる傾向がある。これに対して、ドライバーの認知制御能力が高い場合には、負担度が高くなっても視線走査密度の低下が小さい傾向がある。
図20(A)に、ドライバーの負担度が低い場合の視線走査密度マップを示す。図20(A)では、視線走査密度の分布の一例として、視線走査密度が100%の範囲を囲んで示す。この100%の実線Iの外側では、視線走査密度が100%よりも低く、一方、5%の実線Iの内側では、視線走査密度は100%である。
図20(B)に、ドライバーの負担度が高く、かつドライバーの認知制御能力が高い場合の視線走査密度マップを示す。図20(B)では、実線IIで囲んだ視線走査密度100%の範囲が、負担度が低い場合よりも少し狭くなっている。さらに、図20(B)に、比較のため、図20(A)の実線Iに相当する範囲を二点鎖線IIIで示す。
図20(C)に、ドライバーの負担度が高く、かつドライバーの認知制御能力が低い場合の視線走査密度マップを示す。図20(C)では、実線IVで囲んだ視線走査密度100%以下の範囲が、負担度が低い場合よりも遙かに狭くなっている。さらに、図20(C)に、視線走査密度50%の等確率線を破線Vで示し、視線走査密度40%の等確率線を一点鎖線VIで示す。
そして、このような視線走査密度マップを利用してドライバーの見落とし危険度を推定するために、本実施形態では、まず、ドライバーの顔の向きが検出される(S191)。ドライバーの顔の向きは、視線検出カメラ6によって撮像されたドライバーの画像から、任意好適な画像処理技術により検出するとよい。
次いで、負担度検出部13によって検出されたドライバーの負担度が読み出される(S192)。上記の第2又は第3実施形態では、ドライバーの負担度を「高」又は「低」の2段階で判定している。このため、負担度も「高」又は「低」として取得される。
次いで、認知制御能力判定部14によって検出されたドライバーの認知制御能力が読み出される(S193)。上記の第4又は第5実施形態では、ドライバーの認知制御能力を「高」、「中」又は「低」の3段階で判断している。このため、認知制御能力も「高」、「中」又は「低」として取得される。
次いで、記憶部17から、ドライバーの負担度及び認知制御能力に対応した視線走査密度マップが読み出される(S194)。例えば、ドライバーの負担度が「低」の場合には、図20(A)の視線走査密度マップが読み出される。また、例えば、ドライバーの負担度が「高」であり、かつ、認知制御能力が「高」の場合には、図20(B)の視線走査密度マップが読み出される。また、例えば、ドライバーの負担度が「高」であり、かつ、認知制御能力が「低」の場合には、図20(C)の視線走査密度マップが読み出される。
次いで、視線走査密度マップの座標の原点「O」が、ドライバーの顔の向きと一致するように、視線走査密度マップの座標変換が行われる(S195)。
次いで、視線走査密度マップ上に、障害物の検出位置を合成する(S196)。障害物の検出位置は、ドライバーの視線方向に対する障害物の検出方向を、視線方向を原点とする対応する座標で表したものである。図20(A)〜(C)の各々に、障害物の検出位置を黒丸A(xa,ya)で示す。
次いで、障害物の見落とし危険度を算出する(S197)。見落とし危険度の算出にあたっては、例えば、視線走査密度マップ上の障害物の検出位置での視線走査密度を100%から減じた値を見落とし危険度としてもよいし、視線走査密度マップ上の障害物の検出位置での視線走査密度の値を所定の基準値と比較して、危険度の「高」「低」を判定するようにしてもよい。
ここでは、図20(A)〜(C)を参照して、(a)ドライバーが低負担度の場合、(b)ドライバーが高負担度かつ高認知制御能力の場合、及び(c)ドライバーが高負担度かつ低認知制御能力の場合の3つの場合について、見落とし危険度を算出する例を説明する。
まず、(a)ドライバーが低負担度である場合、図20(A)に示すように、障害物検出位置Aは、視線走査密度100%の等確率線Iの内側に位置する。したがって、障害物検出位置Aにおける視線走査密度は100%である。
ここでは、基準密度を50%とし、この基準密度以下の場合に見落とし危険度を「高」と判定し、この基準密度より高い場合に見落とし危険度を「低」とする。したがって、障害物検出位置Aの視線走査密度が100%の場合には、見落とし危険度は「低」と判定される。
なお、基準密度には、任意好適な値を設定することができる。
また、(b)ドライバーが高負担度かつ高認知制御能力である場合においても、図20(B)に示すように、障害物検出位置Aは、視線走査密度100%の等確率線IIの内側に位置する。障害物検出位置Aにおける視線走査密度は100%である。したがって、かかる場合も、見落とし危険度は「低」と判定される。
また、(c)ドライバーが高負担度かつ低認知制御能力である場合、図20(C)に示すように、障害物検出位置Aは、視線走査密度100%の等確率線IVの外側に位置し、更に、視線走査密度50%の等確率線Vの外側に位置し、かつ、視線走査密度40%の等確率線VIの内側に位置する。したがって、障害物検出位置Aにおける視線走査密度は50%よりも低く、40%よりも高く、例えば、45%である。視線走査密度45%は、基準密度50%未満であるので、即ち、障害物検出位置Aが、基準密度50%の等確率線Vの外側に位置するので、かかる場合の見落とし危険度は「高」と判定される。
このようにして、ドライバーの顔の向きを原点とする視線走査密度マップにおける、障害物の検出方向に対応する検出位置座標での視線走査密度に基づいて、見落とし危険度が算出される。そして、見落としの危険度に応じて、上述の第1実施例において説明したように、自動ブレーキ等の安全運転支援機器が制御される。
なお、上述の第1実施形態では、見落とし危険度を「高」及び「低」の2段階で判定した場合の安全運転支援機器の制御例について説明しているが、見落とし危険度を多段階で判定した場合においても、よりきめ細かく安全運転支援機器の制御を行うことができる。例えば、自動ブレーキ等の作動タイミングを見落とし危険度に応じて6段階で制御するようにしてもよい。
また、ドライバーの負担度及び認知制御能力をそれぞれ連続的に変化する数値で表した場合には、見落とし危険度も、連続的に変化する数値で表すとよい。なお、連続値としての見落とし危険度の値も、見落としの危険度を推定するものとして、経験的に任意好適な値を設定することができる。
次に、図21のフローチャートを参照して、本発明の第9実施形態について説明する。第9実施形態では、作動制御部16による安全運転支援機器2の作動の際に、安全運転支援機器2により支援される運転操作が既にドライバーによって行われていた場合、見落とし危険度算出部15は、視線走査密度を高くするように、視線走査密度マップを補正する。
以下、視線走査密度マップの補正処理について説明する。
まず、安全運転支援機器2の作動時に、既に運転操作が行われていたか否かを判断する(S211)。
例えば、見落とし危険度が「高」と判定され、自動ブレーキの作動タイミングが早められている場合を想定する。かかる場合において、自動ブレーキの作動時に、既にドライバーがブレーキペダルを踏み込んでいることがある。また、自動操舵装置の作動時に、既にドライバーがステアリングを操舵していることがある。さらに、警報作動時に、ブレーキ又はステアリングが既に操作されていることがある。これらの場合、見落とし危険度を「高」と判定したが、実際にはドライバーは障害物を見落としていなかったことになる。かかる場合には、安全運転支援機器のより的確な作動のため、視線走査密度マップを補正すべきである。
一方、自動ブレーキ作動時にドライバーがブレーキ操作をしていなければ、ドライバーが前方障害物を見落としていたと考えられる。かかる場合には、視線走査密度マップを補正する必要はない。
次いで、記憶部17から、見落とし危険度の算出に使用した視線走査密度マップを読み出す(S212)。
次いで、視線走査密度を高くするように、視線走査密度マップを補正する(S213)。視線走査密度マップの補正にあたっては、マップ全体の視線走査密度を均等に上げるようにしてもよいし、マップの一部領域の視線走査密度を選択的に上げるようにしてもよい。また、マップの特定の等確率線の囲む範囲を拡げるように補正してもよい。
次いで、補正後の見落とし確率マップを記憶部17に記憶させる(S214)。これにより、より適切に見落とし危険度が算出される。その結果、より的確なタイミングで、安全運転支援機器を作動させることができる。
次に、図22のフローチャートを参照して、本発明の第10実施形態について説明する。第10実施形態では、障害物の見かけ上の移動速度に応じて、当該障害物の見落とし危険度を補正する。
以下、見落とし危険度の補正処理について説明する。
まず、障害物検出部12により障害物を検出する(S221)。障害物が検出された場合(S221で「Yes」の場合)、当該障害物の見かけ上の移動速度を検出する(S222)。
ここで、図23を参照して、障害物として検出された他車両の見かけ上の移動速度について説明する。図23では、自車両Sの前方を右側から他車両B1(B2)が横切る様子を示している。時刻T1には、他車両はB1の位置にあり、その直後の時刻T2には、他車両はB2の位置に進んでいる。かかる場合、自車両Sから見た他車両の見かけ上の移動速度は、角速度ωobで表される。
次いで、見かけ上の移動速度ωobが、所定の基準移動速度ωthよりも大きい場合(S223で「Yes」の場合)、見落とし危険度を補正する(S224)。見落とし危険度の補正にあたっては、例えば、判定閾値を下げてもよいし、見落とし確率マップの確率の値に所定の係数(例えば、1.0〜2.0)を乗算して、見落とし確率が高くなるように補正してもよい。また、見かけ上の移動速度が基準移動速度以下の場合に、見落とし危険度を低くするように補正してもよい。
次に、図24のフローチャートを参照して、本発明の第11実施形態について説明する。第11実施形態では、ドライバーの視線方向の偏りに応じて、見落とし危険度を補正する。
以下、見落とし危険度の補正処理について説明する。
本実施形態では、ドライバーの視界をA、B、Cの3つの分割領域に分割している。分割数及び分割領域の配置は任意に設定することができる。
まず、ドライバーの視線方向を検出する(S241)。
次いで、分割領域ごとに視線配分時間を検出する(S242)。
視線配分時間は、単位時間あたり、A〜Cの各分割領域内にドライバーの視線方向が含まれる時間をそれぞれ測定する。
次いで、視線配分時間の割合を算出する(S243)。
ここで、図25の(A)〜(C)の円グラフに視線配分時間の割合の例を示す。図25(A)では、分割領域Aの視線配分時間の割合が50%を超えている。また、図25(B)では、分割領域Bの視線配分時間の割合が50%を超えている。また、図25(C)では、いずれの分割領域も視線配分時間の割合が50%未満である。
次いで、見落とし危険度の判定閾値を読み出す(S244)。例えば、見落とし危険度を算出するのに、上述の第6実施形態のように、見落とし確率マップを利用する場合には、記憶部17から基準確率(30%)を読み出す。また、上述の第8実施形態のように、視線走査密度マップを利用する場合には、記憶部17から基準密度(50%)を読み出す。
次いで、視線配分時間の割合が所定の基準値以上の分割領域がある場合(S245で「Yes」の場合)、残りの分割領域の見落とし危険度の閾値を、見落とし危険度が高くなるように補正する(S246)。ここでは、基準値を50%とする。なお、基準値は任意好適な値を設定することができる。
図25(A)に示すように、分割領域Aの視線配分時間が基準値50%を超えている場合、残りの分割領域B及びCについて、見落とし危険度の判定閾値を補正する。例えば、基準確率を30%から25%に下げる。また、例えば、基準密度を50%から55%に上げる。これにより、ドライバーの視線配分時間の割合の少ない分割領域B及びCにおける見落とし危険度がより高めに判定される。
また、図25(B)に示すように、分割領域Bの視線配分時間が基準値50%を超えている場合、残りの分割領域A及びCについて、見落とし危険度の判定閾値を補正する。例えば、基準確率を30%から25%に下げる。また、例えば、基準密度を50%から55%に上げる。これにより、ドライバーの視線配分時間の割合の少ない分割領域B及びCにおける見落とし危険度がより高めに判定される。
一方、図25(C)に示すように、視線配分時間の割合が基準値50%を超える分割領域がない場合には、判定閾値は補正されない。
次に、図26のフローチャートを参照して、本発明の第12実施形態について説明する。第12実施形態では、ドライバーの視線方向の偏りに応じて、見落とし危険度を補正する。
まず、車両前方監視カメラ5によって、車両前方を撮像する(S261)。
次いで、撮像された画像から障害物を検出する(S262)。障害物の検出にあっては、例えば、上述の第1実施形態のように、画像のコントラスト及び色彩に基づいて障害物を検出するとよい。
次いで、撮像された画像データから自車両前方の走行レーンを抽出する(S263)。走行レーンの抽出にあたっては、例えば、路面上の白線等を検出して走行レーンを抽出するとよい。
次いで、障害物が走行レーン内にある場合(S264で「Yes」の場合)、見落とし危険度をより高くなるように補正する(S265)。補正にあたっては、例えば、見落とし危険度の判定閾値を下げるとよい。
上述した各実施形態においては、本発明を特定の条件で構成した例について説明したが、本発明は種々の変更及び組合せを行うことができ、これに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、ドライバーの認知制御能力を考慮して、見落とし危険度を算出した例について説明したが、本発明では、認知制御能力を考慮せずに、見落とし危険度を算出するようにしてもよい。
本発明の実施形態の車両用運転支援装置の構成を説明するブロック図である。 車内の平面模式図である。 本発明の実施形態の車両用運転支援装置の動作の概要を説明するためのフローチャートである。 車載の安全運転支援機器の動作を説明するフローチャートである。 障害物の抽出処理を説明するフローチャートである。 車載の安全運転支援機器の作動制御を説明するフローチャートである。 衝突までの残り時間を示すタイムチャートである。 第2実施形態におけるドライバーの負担度の検出処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態におけるアクセル踏量のサンプリング方法を説明するグラフである。 第3実施形態におけるドライバーの負担度の検出処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態におけるデジタル静止画像列の説明図である。 第4実施形態におけるドライバーの認知制御能力の判定処理を説明するフローチャートである。 図12に続くフローチャートである。 第5実施形態におけるドライバーの認知制御能力の判定処理を説明するフローチャートである。 図14に続くフローチャートである。 第6実施形態における見落とし危険度の算出処理を説明するフローチャートである。 (A)は、ドライバーの負担度が低い場合の見落とし確率マップであり、(B)は、ドライバーの負担度が高く、かつ認知制御能力が高い場合の見落とし確率マップであり、(C)は、ドライバーの負担度が高く、かつ認知制御能力が低い場合の見落とし確率マップである。 第7実施形態における見落とし確率マップの補正処理を説明するフローチャートである。 第8実施形態における見落とし危険度の算出処理を説明するフローチャートである。 (A)は、ドライバーの負担度が低い場合の視線走査密度マップであり、(B)は、ドライバーの負担度が高く、かつ認知制御能力が高い場合の視線走査密度マップであり、(C)は、ドライバーの負担度が高く、かつ認知制御能力が低い場合の視線走査密度マップである。 第9実施形態における視線走査密度マップの補正処理を説明するフローチャートである。 第10実施形態における見落とし危険度の補正を説明するフローチャートである。 第10実施形態における障害物の見かけ上の移動速度の説明図である。 第11実施形態における見落とし危険度の補正を説明するフローチャートである。 (A)〜(C)は、分割領域ごとの視線配分時間の割合を示す円グラフである。 第12実施形態における見落とし危険度の補正を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 運転支援装置
2 安全運転支援機器
3 操作量センサ
4 集中ユニット
5 前方監視カメラ
6 視線検出カメラ
11 視線検出部
12 障害物検出部
13 負担度検出部
14 認知制御能力判定部
15 見落とし危険度算出部
16 作動制御部
17 記憶部
31 アクセル踏量センサ
32 ブレーキ踏量センサ
33 舵角操作量センサ
41 カーナビゲーション
42 カーオーディオ
43 カーエアコン
44 操作頻度検出回路

Claims (16)

  1. ドライバーの視線方向又は顔の向きを検出する視線検出手段と、
    車両前方の障害物を検出する障害物検出手段と、
    ドライバーの負担度を検出する負担度検出手段と、
    上記視線検出手段によって検出されたドライバーの視線方向又は顔の向きに対する上記障害物検出手段によって検出された障害物の検出方向、及び、上記負担度検出手段によって検出されたドライバーの負担度に基づいてドライバーによる障害物の見落とし危険度を算出する見落とし危険度算出手段と、
    上記見落とし危険度算出手段によって算出された見落とし危険度に基づいて車載の安全運転支援機器の作動を制御する作動制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用運転支援装置。
  2. 上記負担度検出手段は、運転装置の操作量及び車載機器の操作頻度に基づいて、ドライバーの負担度を検出する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用運転支援装置。
  3. 上記負担度検出手段は、車載撮影手段によって撮影された車両前方の風景画像の変化度に基づいて、ドライバーの負担度を検出する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用運転支援装置。
  4. ドライバーの認知制御能力を判定する認知制御能力判定手段を更に備え、
    上記見落とし危険度算出手段は、ドライバーの負担度及び障害物の検出方向に加え、ドライバーの認知制御能力に基づいて、見落とし危険度を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の車両用運転支援装置。
  5. 上記認知制御能力判定手段は、運転装置の操作量が所定の閾値を超えるときの車載機器の操作頻度に基づいて、ドライバーの認知制御能力を判定する、
    ことを特徴とする請求項4記載の車両用運転支援装置。
  6. 上記認知制御能力判定手段は、運転装置の操作量が所定の閾値以下のときのドライバーの視点の移動量に基づいて、ドライバーの認知制御能力を判定する、
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の車両用運転支援装置。
  7. 上記障害物検出手段は、障害物として交差点の中央を検出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の車両用運転支援装置。
  8. 上記障害物検出手段は、車載撮像手段により撮像された車両前方の画像から障害物を画像のコントラスト及び色彩に基づいて検出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の車両用運転支援装置。
  9. ドライバーの視野内の見落とし確率の分布を示す見落とし確率マップを記憶した記憶手段を更に備え、
    見落とし確率マップは、ドライバーの負担度に応じた見落とし確率の分布を示し、
    上記見落とし危険度算出手段は、ドライバーの視線方向を原点とする見落とし確率マップにおける、障害物の検出方向に対応する検出位置座標での見落とし確率に基づいて、見落とし危険度を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の車両用運転支援装置。
  10. 上記作動制御手段による上記安全運転支援機器の作動の際に、上記安全運転支援機器により支援される運転操作がドライバーによって行われていた場合、上記見落とし危険度算出手段は、見落とし確率を低くするように当該見落とし確率マップを補正する、
    ことを特徴とする請求項9記載の車両用運転支援装置。
  11. ドライバーの視線走査密度の分布を示す視線走査密度マップを記憶した記憶手段を更に備え、
    視線走査密度マップは、ドライバーの負担度に応じた、視線走査密度の分布を示し、
    上記見落とし危険度算出手段は、ドライバーの顔の向きの正面を原点とする視線走査密度マップにおける、障害物の検出方向に対応する検出位置座標での視線走査密度に基づいて、見落とし危険度を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の車両用運転支援装置。
  12. 上記作動制御手段による上記安全運転支援機器作動の際に、上記安全運転支援機器により支援される運転操作がドライバーによって行われていた場合、上記見落とし危険度算出手段は、走査密度を高くするように当該視線走査密度マップを補正する、
    ことを特徴とする請求項11記載の車両用運転支援装置。
  13. 上記障害物検出手段は、障害物の見かけ上の移動速度を検出し、
    上記見落とし危険度算出手段は、当該障害物の見かけ上の移動速度に応じて、当該障害物の見落とし危険度を補正する、
    ことを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の車両用運転支援装置。
  14. 上記見落とし危険度算出手段は、
    視界を分割した複数の分割領域のうちドライバーの視線方向に対応する分割領域を検出し、
    分割領域ごとに単位時間あたりの視線配分時間の割合を求め、
    視線配分時間の割合が基準値以上となる分割領域がある場合、当該分割領域以外の残りの分割領域に対応する方向に障害物が検出されたときの見落とし危険度をより高くなるように補正する、請求項1乃至13記載の車両用運転支援装置。
  15. 上記障害物検出手段は、車載撮像手段により撮像された車両前方の画像から、自車両前方の走行レーンを抽出し、
    上記見落とし危険度算出手段は、上記走行レーン内に障害物が検出されたときの見落とし危険度をより高くなるように補正する、
    ことを特徴とする請求項9乃至11の何れか一項に記載の車両用運転支援装置。
  16. 上記作動制御手段は、上記見落とし危険度算出手段によって判定された見落とし危険度に応じて、上記安全運転支援機器の作動閾値を変更する、
    ことを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の車両用運転支援装置。
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