JP2009237245A - 感光性導電ペースト - Google Patents

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華乃子 富永
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Abstract

【課題】
本発明は、より高解像度が実現できる感光性導電ペーストを提供することを目的とする。
【解決手段】
感光性有機成分を含む有機成分と導電性粉末を含有する感光性導電ペーストであって、該導電性粉末が粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50質量%の範囲内で含み、さらに、該有機成分が不飽和脂肪酸を含み、感光性導電ペースト中の該不飽和脂肪酸の含有量が0.5〜5質量%の範囲内であることを特徴とする感光性導電ペーストにより達成される。
【選択図】なし

Description

本発明は、高精細なパターン形成が可能な感光性導電ペーストに関する。本発明の感光性導電ペーストは、ディスプレイや電子回路部品に用いられる。
近年、電子部品やディスプレイにおいて、高精細化が進んでおり、それに伴って微細な無機物のパターンを形成する技術が望まれている。微細な無機物のパターンを形成する技術としては、無機粉末と感光性成分を含む有機成分からなる感光性ペーストを基板上に塗布した後、露光、現像によってパターンを形成し、焼成することによって感光性成分を含む有機成分を揮散し、無機粉末を焼結させることによって微細な無機物のパターンを形成する方法が知られている。
この時、無機粉末の粒子径と形成されるパターンサイズには関連があり、精細なパターンを形成しようとするとそれに応じた粒子径の無機粉末が必要となることがわかっている。例えば、特許文献1には、平均粒子径が2〜5μmの範囲が好ましい記載があり、15〜40μmの解像度の実施例がある。また、特許文献2には、平均粒子径が0.7〜6μmの範囲が好ましい記載があり、40〜50μmの解像度の実施例がある。しかしながら、より高解像度(例えば、解像度が10μmレベル)は実現不可能であった。これは、無機粉末の粒度分布を考慮していないことが原因の一つであると考えられる。
一方、粒度分布を考慮した例としては、特許文献3に粒子径2〜8μmの大きさの粉末の占める比率が75重量%以上である導電性微粉末を用いると、解像度が40μmのパターンを形成できることが提案されているが、これでもより高解像度の実現は不可能であった。
特開2000−199954号公報5頁 特許3239847号公報3頁 特開平7−320533号公報
本発明は、より高解像度が実現できる感光性導電ペーストを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、感光性有機成分を含む有機成分と導電性粉末を含有する感光性導電ペーストであって、該導電性粉末が粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50質量%の範囲内で含み、さらに、該有機成分が不飽和脂肪酸を含み、感光性導電ペースト中の該不飽和脂肪酸の含有量が0.5〜5質量%の範囲内であることを特徴とする感光性導電ペーストである。
本発明によれば、より高解像度が実現できる感光性導電ペーストを提供できる。
本発明は、感光性有機成分を含む有機成分と導電性粉末を含有する感光性導電ペーストであって、上記導電性粉末が粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50質量%の範囲内で含み、さらに、上記有機成分が不飽和脂肪酸を感光性導電ペーストに対して0.5〜5質量%の範囲内で含むことが必要となる。
本発明における感光性有機成分としては、感光性モノマー、感光性オリゴマーおよび感光性ポリマーから選ばれた少なくとも1種を含むものである。
感光性モノマーとしては、活性な炭素−炭素2重結合を有する化合物を用いることができる。官能基として、ビニル基、アリル基、アクリレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基を有する単官能および多官能化合物が応用できる。アクリレートまたはメタクリレート官能基を有する多官能化合物には多様な種類の化合物が開発されているので、それらから反応性、屈折率などを考慮して選択することが可能である。具体的には、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、または上記化合物のアクリル基を1部または全てメタクリル基に代えた化合物等が挙げられる。
感光性ペーストを構成する感光性有機成分として、光反応で形成される硬化物の物性の向上や感光性ペーストの粘度の調整などの役割を果たす成分としてオリゴマーまたはポリマーが用いられる。そのオリゴマーまたはポリマーは、炭素−炭素2重結合を有する化合物から選ばれた成分の重合または共重合により得られる。
共重合するモノマーとしては、不飽和カルボン酸などの不飽和酸を共重合することによって、感光後にアルカリ水溶液での現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸またはこれらの酸無水物などが挙げられる。
こうして得られた側鎖にカルボキシル基などの酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価(AV)は50〜180、さらには70〜140の範囲が好ましい。酸価が180を超えると、現像許容幅が狭くなる。また、酸価が50以下になると未露光部の現像液に対する溶解性が低くなるため現像液濃度を濃くする必要があり、その結果露光部まで剥がれが発生し、高精細なパターンが得られにくくなる。
以上に示したポリマーもしくはオリゴマーに対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させることによって、感光性をもつ感光性ポリマーや感光性オリゴマーとして用いることができる。
好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。
このような側鎖をオリゴマーやポリマーに付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
グリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアナート、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネートなどがある。また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して0.05〜1モル等量付加させることが好ましい。
本発明では、分子内にカルボキシル基と不飽和2重結合を含有する重量平均分子量500〜10万のオリゴマーもしくはポリマーを含有させることが好ましい。
バインダー成分が必要な場合には、ポリマーとして、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸−メタクリル酸エステル重合体、ブチルメタクリレート樹脂等を用いることができる。
本発明における感光性ペーストは、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーあるいはバインダー樹脂を含有するが、これらの成分はいずれも活性光線のエネルギー吸収能力はないため、光反応を開始するためには光重合開始剤を用いる必要がある。
感光性ペーストによるパターン形成は、露光された部分の感光性成分を重合および架橋させて現像液に不溶化することであり、上記のように感光性を示す官能基はラジカル重合性であるため、光重合開始剤はラジカル種を発生するものから選んで用いられる。
本発明における光重合開始剤の具体例としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジヒドロキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン等が挙げられる。本発明では、これらを1種または2種以上使用することができる。光重合開始剤は、感光性モノマー、感光性オリゴマーおよび感光性ポリマーの合計量100質量部に対し、0.05〜10質量部の範囲で添加され、より好ましくは、0.1〜10質量部である。重合開始剤の量が少なすぎると光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多すぎる場合には露光部の残存率が小さくなるおそれがある。
また、光重合開始剤と共に増感剤を使用し、感度を向上させたり、反応に有効な波長範囲を拡大したりすることができる。さらに、用いる感光性モノマーの組み合わせによっては増感剤単独で使用しても十分な光反応を開始できる。光重合開始剤や増感剤としては、長波長まで感度を有するものが好適である。光線の波長が短くなるほど、吸収や散乱の影響を受けやすいため、感光性導電ペーストの塗布膜内部まで硬化させるためには長波長まで感度を有することが好ましい。増感剤は、長波長まで感度を有するものが多いため、光重合開始剤と併用もしくは、増感剤単独で使用すると厚膜での加工性に優位に働く。
増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニルビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどが挙げられる。
本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。増感剤を本発明の感光性ペーストに添加する場合、その添加量は感光性成分に対して通常0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。増感剤の量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなる恐れがある。
本発明における導電性粉末としては、カーボン粉末や金属粉末を好ましく用いることが出来る。金属粉末としては、Ag、Au、Pd、Ni、Cu,AlおよびPtの群から選ばれるものが使用できる。これらは、単独、合金のいずれの状態であってもよい。
導電性粉末の形状としては、球状、板状、鱗片状、円錐状、角状、棒状、粒状、針状などであるが、単分散で凝集がなく、球状あるいは粒状であることが好ましい。この場合、球状とは球形率が80個数%以上であるのが好ましい。球径率の測定は、粉末を光学式顕微鏡で300倍の倍率で撮影して計数し球状のものの比率を表した。球状粉末を用いると露光時の光線の散乱が少なくなることにより、塗布膜内部まで光線を透過させやすくなるため好ましい。
導電性粉末の粒子径、粒度分布としては、全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50質量%の範囲内で含むことが必要となる。好ましくは35〜48質量%、より好ましくは40〜45質量%の範囲である。全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50質量%の範囲内とすることで、より高解像度(例えば、解像度が10μmレベル)を実現できる感光性導電ペーストを得ることができる。全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末が30質量%未満の場合は、大きい粒子径の導電性粉末の割合が多くなり、塗布膜の表面粗さが大きくなることによる表面散乱の影響を受け、より高解像度のパターン形成ができなくなる。また、全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末が50質量%を超えると、小さい粒子径の割合が多くなり、塗布膜内部の散乱の影響を受け、塗布膜内部までの光線の透過性が不良となりパターンが剥がれやすくなる。
2μm以下の導電性粉末の割合を測定する方法としては、例えば、公知の粒度分布測定装置を用いることができる。粒度分布測定装置を用いて測定した粒径分布曲線より2μm以下の頻度を累積して、2μm以下の導電性粉末の割合を求める。
本発明においては、感光性導電ペースト中に不飽和脂肪酸を0.5〜5質量%の範囲内で含むことが必要となる。より好ましくは、0.5〜3質量%の範囲である。不飽和脂肪酸がこの範囲内にあることで、未露光部の現像液に対する親和性を向上し、現像残渣を除去でき、高解像度のパターンを形成することが可能となる。不飽和脂肪酸が0.5質量%に満たない場合、現像残渣除去効果が弱く、高解像度のパターンが得られにくい。また、不飽和脂肪酸が5質量%を超える場合、現像液に対する親和性が強くなり、現像時に剥がれやすくなる。
不飽和脂肪酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。これらの中でも、脂肪族不飽和ジカルボン酸であることが好ましく、具体的にはフマル酸、マレイン酸などが挙げられる。また、これらは単独または混合して用いることができ、これらの誘導体も用いることができる。また、本発明における不飽和脂肪酸は、上記感光性モノマー、感光性ポリマーと区別して用いる。
本発明においては、感光性導電ペースト中にガラス粉末を含有することもできる。ガラス粉末を含有させることで、導電性粉末をガラス基板やセラミック基板上に強固に焼き付けることができる。また、導電性粉末を焼結するための焼結助剤の効果や導体抵抗を下げる効果がある。ガラス粉末としては、特に限定されるものではないが、ガラス転移温度(Tg)および軟化点(Ts)は、それぞれ300〜800℃、350〜850℃であることが好ましく、より好ましくはそれぞれ、350〜750℃、400〜800℃であることが好ましい。Tg、Tsがそれぞれ300℃、350℃未満では、有機成分が蒸発する前にガラスの焼結が始まることで緻密かつ低抵抗の導体膜を得ることができない。Tg、Tsがそれぞれ800℃、850℃を超える場合では、900℃以下の温度で焼き付けた場合に、導電膜と基板との充分な接着強度や緻密な導体膜が得られにくい。また、ガラス粉末の成分は特に限定されるものではない。さらに、積層体の導体パターンに用いる場合、繰り返しの焼成に耐えるよう結晶性のガラス粉末であってもよい。
本発明の感光性導電ペーストでは、添加物成分として、分散剤、チキソ剤、可塑剤、染料等の紫外線吸収剤、重合禁止剤等を目的に応じて適宜用いることができる。
本発明の感光性導電ペーストは、各種成分を所定の組成となるように調合した後、プラネタリーミキサー等のミキサーによって予備分散した後、三本ローラーなどの分散機を用いて分散、混練することによって均質に作製する。
このようにして得られる感光性導電ペーストを用いて、次のようにパターン形成することができる。
まず、ガラスやアルミナ等の基板上に、感光性導電ペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーターなどの方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、吐出圧力、定量ポンプの送り量、感光性導電ペーストの粘度等を選ぶことによって調節可能である。
ここで感光性導電ペーストを基板上に塗布する場合、基板と塗布膜との密着性を高めるために基板の表面処理を行うことができる。表面処理液としては、シランカップリング剤、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなど、あるいは有機金属、例えば有機チタン、有機アルミニウム、有機ジルコニウムなどを用いることができる。シランカップリング剤あるいは有機金属を有機溶媒、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどで0.1〜5質量%の濃度に希釈したものを用いる。次にこの表面処理液をスピナーなどで基板上に均一に塗布した後に80〜140℃で10〜60分間乾燥することによって表面処理ができる。
塗布した後、露光装置を用いて露光を行う。露光装置としては、プロキシミティ露光機などを用いることができる。また、大面積の露光を行う場合には、基板上に感光性導電ペーストを塗布した後に、搬送しながら露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で大きな面積を露光することができる。
露光後、露光部分と未露光部分の現像液に対する溶解度差を利用して現像を行うが、この場合、浸漬法やスプレー法、ブラシ法で行う。現像液には、感光性導電ペースト中の有機成分が溶解可能である有機溶媒を用いる。また、該有機溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。感光性導電ペースト中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム水溶液などが使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。
アルカリ水溶液の濃度は、通常0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜1質量%である。アルカリ濃度が低すぎれば可溶部が除去されず、アルカリ濃度が高すぎれば、パターン部を剥離させ、また非可溶部を腐食させる恐れがある。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程上好ましい。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、実施例中の濃度(%)は質量%である。
(感光性導電ペーストの作製)
湿式還元法により製造した、表1に示す粉末特性を持つAg粉末75重量部、感光性ポリマー溶液(APX−716、40%γ−ブチロラクトン溶液、東レ社製)20重量部、感光性モノマー(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、第一工業製薬社製)4重量部、光重合開始剤(2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン)1重量部、および、マレイン酸を表1に示す割合で計量し、混合後、三本ローラーで混練して作製した。
(導電性粉末の粒度分布測定)
日機装社製マイクロトラックMT3000を用いて、導電性粉末の粒度分布を測定した。分散媒は純水を使用し、反射モードで測定した。得られた粒度分布から、50%粒子径D50および全導電性粉末質量に対する2μm以下の割合頻度を累積して求めた。
(解像度評価)
基板(99.6%アルミナ基板、76mm角、厚さ0.635mm)上にマイクロテック社製スクリーン印刷機および325メッシュのスクリーン版を用いて、感光性ペーストを全面塗布し、タバイ社製熱風乾燥機を用いて100℃で10分乾燥した。乾燥後の膜厚は12μmとした。乾燥後、解像度テストパターン(ストライプ)が形成されたフォトマスク(ライン/スペース(=L/S)が4/4〜30/30μm、2/2μm間隔)を介して露光を行った。露光機は、大日本スクリーン製露光機(光源:2kW超高圧水銀灯)を用いた。露光後、0.1%の2−アミノエタノール水溶液を用いて、30秒間シャワーで現像しパターンを得た(現像液温度は25℃とした)。その後、810℃で10分間光洋サーモテック社製ローラーハース焼成炉を用いて焼成した。焼成後、電子顕微鏡(キーエンス社製、VE−7800)を用いて解像度を調査した。解像度は、観察角度45°・倍率200倍で観察し、ライン間のスペース部分に残渣がない状態で解像している最小解像度を解像度とした。
実施例1〜7、比較例1〜6
全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50%の範囲内で含み、かつ有機不飽和脂肪酸を感光性導電ペーストに対して0.5〜5%の範囲内で含む実施例1〜7では、10μmレベルの解像度が得られた(マレイン酸を4.5%含む実施例7では、一部パターンに浮きが発生した)。一方、全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末が50%を超える比較例1では、パターンが剥がれてパターン形成ができなかった。また、全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末が30%未満の比較例2、3では、30μmレベルの解像度は得られるが、10μmレベルの解像は得られなかった。また、全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50%の範囲内で含むが、有機不飽和脂肪酸を含まない比較例4および有機不飽和脂肪酸量が少ない比較例5では、20μmレベルの解像度は得られるが、10μmレベルの解像は得られなかった。さらに、全導電性粉末質量に対し粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50%の範囲内で含むが、有機不飽和脂肪酸を多く含む比較例6では、パターンが剥がれてパターン形成ができなかった。
Figure 2009237245

Claims (1)

  1. 感光性有機成分を含む有機成分と導電性粉末を含有する感光性導電ペーストであって、該導電性粉末が粒子径2μm以下の導電性粉末を30〜50質量%の範囲内で含み、さらに、該有機成分が不飽和脂肪酸を含み、感光性導電ペースト中の該不飽和脂肪酸の含有量が0.5〜5質量%の範囲内であることを特徴とする感光性導電ペースト。
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