JP2009237008A - 光学シート及びバックライトユニット並びにディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液晶パネル20と、液晶パネル20の光入射側に臨ませて配置されたディスプレイ用のバックライトユニット30を備える液晶ディスプレイ装置10において、バックライトユニット30を構成する光学シート40の基材403の一方の面に形成された複数の凸状の単位レンズ404を有するレンズシート401を備え、単位レンズ404の互いに交差する山形の傾斜表面は波型405で形成されている。
【選択図】図5
Description
このような液晶表示装置は透過型であり、液晶パネルの背面側に光源を配設し、この光源からの光を面発光に変換して液晶パネルを照射する面光源装置、いわゆる、バックライトが採用されている。
バックライトの方式には、大別して冷陰極管(CCFT:Cold Cathode Fluorescent Tube)等の光源を光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板の側端部に沿って取付け、光源からの光を導光板内で多重反射させる導光板ライトガイド方式(エッジライト方式)と、導光板を用いず液晶パネルの背面に光源を配置した直下型方式とがある。
また、ラップトップコンピュータのような電池式装置において、光源で消費する電力は、電池式装置全体で消費する電力の相当部分を占める。
特に、20インチ以上の液晶表示装置に対しては、より薄型で、視野角依存性が低く、高輝度、かつ低消費電力であることが求められており、液晶表示装置に搭載されるバックライトもその実現に対処することが要求されている。
この種のBEFは、図1に示すように、基材1上に、断面三角形状の単位プリズム2が一方向に一定のピッチで配列されたフィルムである。この単位プリズム2は光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)である。
BEFは、“軸外(off-axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on-axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
単位プリズム2の反復的アレイ構造が一方向のみの並列された光学シートでは、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能である。したがって、水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行うためには、単位プリズム群の並列方向が互いに直交するように、2枚のシートを重ね合わせて用いられる。
したがって、図1及び図2に示すようなBEFを用いた光学シートから出射される光強度分布は、図3に示すように、角度が0°方向、すなわち視聴者の視覚方向Fにおける光強度が最も高められるものの、図中横軸に示す±50°〜±90°近辺の小さな光強度ピークとして現れる視聴者とは無関係な方向に失われる光(サイドローブ光)も増えてしまうという問題がある。さらに、BEFを用いた場合、サイドローブ光の強度が強いため、視野角による輝度の明暗が視認されてしまい、ディスプレイの表示品位低下につながり好ましくない。
請求項3の発明は、請求項1記載の光学シートにおいて、前記単位レンズは、三角錐形状、四角錐形状及び円錐形状の何れかで構成され、前記単位レンズの表面を形成する波型は、周方向に連続して延在していることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2または3に記載の光学シートにおいて、前記波型は複数の三角形状が接続されることで構成され、かつ、各三角形状の頂角が等しいことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4記載の光学シートにおいて、前記各三角形状の頂点を結ぶ直線上に任意の2点P、Qをとった時のPQ間の前記直線に対する前記基材の一方の面上での変位をΔx、PQ間の前記基材の一方の面に対して垂直な方向の変位をΔyとし、傾斜率をΔy/Δxで定義すると、当該傾斜率の絶対値が0.4以上0.6以下であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1記載の光学シートにおいて、前記基材の一方の面と反対の面に光反射板が設けられていることを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図4は、本発明にかかる光学シートを用いたバックライトユニットを具備する液晶ディスプレイ装置を模式的に示す概略断面図、図5は本発明にかかる光学シートを構成するレンズシートの一部を拡大して示す説明用断面図、図6は図5に示すレンズシートの斜視図であり、各部位の縮尺は実際とは一致しない。
図4に示す液晶ディスプレイ装置10は、液晶パネル(特許請求の範囲に記載した画像表示素子に相当する)20と、この液晶パネル20の光入射側に臨ませて配置されたディスプレイ用のバックライトユニット30を備える。
バックライトユニット30は、光学シート40と、この光学シート40の光入射側に配置された直下型の光源50を備える。
また、バックライトユニット30は、直下型のバックライトに限らず、エッジライト型のバックライトであってもよい。
レンズシート401は、ポリカーボネート(PC)、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる光透過性の基材403と、この基材403の一方の面403aに基材403と同一の材料からなる単位レンズ404を平面方向に一定のピッチで配列し形成することで構成される。
また、三角プリズムレンズからなる単位レンズ404の互いに交差する山形の傾斜表面は、図5及び図6に示すように、それぞれ断面が均一な波型405に形成され、三角プリズムレンズの延在方向に直線状に延在している。すなわち、波型405は、単位レンズ404の延在方向と直交する単位レンズ404の幅方向に周期関数的に変化する複数の三角形状が接続されることで構成され、そして、各三角形状の頂角θは同一に形成されている。
光拡散板402は、光学シート40の入射面から入射する光に適宜、視野角を付与するもので、基材403の一方の面403aと反対の他方の面に403bに対向して配設されている。
したがって、光源50から光学シート40を通して出射される光を液晶パネル20に向けて照射すれば、液晶パネル20から画像信号によって表示制御された表示光を視認面側Fに向けて出射することで画像を表示する。
また、ランプ501は冷陰極線管に限らず、LEDまたはELまたは半導体レーザーなどを使用でき、白色光を出射できるものであれば、どのような光源用ランプを採用してもよい。
図7に示す三角プリズムレンズからなる単位レンズ404において、単位レンズ404の互いに交差する山形の表面に形成された波型405、すなわち三角形状の頂点405aを結ぶ直線71上に任意の2点P、Qをとった時のPQ間の直線71に対する基材403の一方の面403a上での変位をΔx、PQ間の基材403の一方の面403aに対して垂直な方向の変位をΔyとし、傾斜率をΔy/Δxで定義すると、この傾斜率の絶対値が0.4以上0.6以下であることが望ましい。
このように複数の三角形状の頂点405aを結ぶ直線71上の任意の2点の傾斜率Δy/Δxが0.4以上0.6以下の範囲にあるとき、最も効果的にサイドローブ光を低減し、正面輝度を高めることができる。
図8において、光線L1、L2は、臨界角を超える角度で単位レンズ404の三角形状の斜面に入射する場合の光線と、その進行方向を示している。光線L1、L2は斜面A1に対する入射角が異なり、(L2の入射角)>(L1の入射角)とした場合を図示している。光線L2は斜面A1で全反射した後斜面B1に入射する光線、光線L1は斜面B1に入射しない光線とした。
光線L2は、斜面A1で全反射した後、斜面B1へ入射する。斜面B1で光線L2は一旦外部へと射出され、斜面B1と隣接する斜面A2へ再入射する。光線L2は斜面B1と斜面A2で二度屈折作用を受けるため、最終的にランプ側へと戻される。ランプ側へ戻された光線L2はランプ下の反射板によって反射され、再利用される。また、光線L1のような一部光線は、斜面B1に入射せずに、そのまま中心線Hを超えて反対側の斜面B2からサイドローブ光として外部へ失われる。
例えば、図9(a)に示すように、基材91の一方の面に円錐形状を呈する複数の単位レンズ92を二次元方向に一定のピッチで配列し形成する。そして、これら複数の単位レンズ92の円錐状の表面を形成する波型93は、同軸上で周方向に連続して延在する構造になっている。
また、図9(b)に示すように、基材95の一方の面に四角錐形状を呈する複数の単位レンズ96を二次元方向に一定のピッチで配列し形成する。そして、これら複数の単位レンズ96の四角錐状の表面を形成する波型97は、同軸上で周方向に連続して延在する構造になっている。
この実施例では、単位レンズの表面を形成する波型が周期関数的に変化する三角形状の場合で光学シミュレーションを行った結果について述べる。
三角プリズムからなる単位レンズの三角形状の頂角θを全て90°とし、三角形状のピッチを150μm、単位レンズの間隔Δdを10μmに固定する。複数の三角形状の頂点を結ぶ直線の傾斜率をaとした時にaを変化させた時の輝度分布についてシミュレーションを行った。
輝度分布のシミュレーションを行った結果が図10に示す。
この図10では、複数の三角形状の頂点を結ぶ直線の傾斜率が、0.2、0.4、0.6、0.8、1.0の場合の配光分布を示している。a=1.0は、単位レンズの表面が三角形状に形成されていない従来のプリズムシートと同等形状である。
図10に示すグラフから明らかなように、単位レンズの表面が三角形状に形成されていることで、50°から90°の間に現れるサイドローブ光のピーク強度が減少し、従来のプリズムシートと比べて正面輝度が上昇していることが分かる。
単位レンズ404の傾斜率aが小さい場合(図13(a))、斜面Bの面積が増加するため、斜面Bで全反射して外部へサイドローブ光として失われる光L3が増加する。一方、斜面Aで全反射した光のうち、単位レンズの頂点近傍で全反射した光L4は、隣接する単位レンズ404に再入射することなくそのままサイドローブ光として失われてしまう。このように、傾斜率が小さい場合、外部へサイドローブ光として失われる光が増加し、正面輝度はあまり上昇しない。
単位レンズ404の傾斜率aが大きい場合(図13(c))、斜面Bの面積が減少する。この時、斜面Aで全反射した光L5の大部分は斜面Bに入射することなく、中心線を超えた反対側の斜面からサイドローブ光として外部へ失われてしまう。従って、この場合も外部へサイドローブ光として失われる光が多くなり、正面輝度はあまり上昇しない。
Claims (8)
- 照明光路の制御に使用される光学シートであって、
光透過性の基材と、前記基材の一方の面に形成された複数の凸状の単位レンズとを有するレンズシートを備え、
前記単位レンズの表面は波型で形成されている、
ことを特徴とする光学シート。 - 前記単位レンズは、前記基材上で直線状に延在する三角プリズムであり、
前記三角プリズムの互いに交差する表面は、それぞれ断面が均一な波型で該三角プリズムの延在方向に直線状に延在している、
ことを特徴とする請求項1記載の光学シート。 - 前記単位レンズは、三角錐形状、四角錐形状及び円錐形状の何れかで構成され、前記単位レンズの表面を形成する波型は、周方向に連続して延在している、
ことを特徴とする請求項1記載の光学シート。 - 前記波型は複数の三角形状が接続されることで構成され、かつ、各三角形状の頂角が等しいことを特徴とする請求項2または3に記載の光学シート。
- 前記各三角形状の頂点を結ぶ直線上に任意の2点P、Qをとった時のPQ間の前記直線に対する前記基材の一方の面上での変位をΔx、PQ間の前記基材の一方の面に対して垂直な方向の変位をΔyとし、傾斜率をΔy/Δxで定義すると、当該傾斜率の絶対値が0.4以上0.6以下であることを特徴とする請求項4記載の光学シート。
- 前記基材の一方の面と反対の面に光反射板が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 光源と、請求項1乃至6の何れか1項に記載の光学シートを少なくとも備える、
ことを特徴とするバックライトユニット。 - 画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子と、
前記画像表示素子の背面に、請求項7記載のバックライトユニットを備えることを特徴とするディスプレイ装置。
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