JP2009235534A - 多孔質体形成方法、電極、マイクロスパークコーティング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストの製造設備により簡易かつ確実に多孔質体を形成可能な多孔質体形成方法等を提案する。
【解決手段】材料粉末をAノズル11Nから所定温度の作動ガスGとともに高速噴射して基材B上に堆積させて多孔質体を含む皮膜Rを形成するコールドスプレー工程と、多孔質体を基材Bから分離する多孔質体分離工程と、を有する。また、絶縁油中に浸漬した電極と被加工物との間に放電を発生させて電極の形成材料を被加工物の表面に溶着させて皮膜を形成するマイクロスパークコーティング装置において、上記多孔質体を電極として用いる。
【選択図】図1
【解決手段】材料粉末をAノズル11Nから所定温度の作動ガスGとともに高速噴射して基材B上に堆積させて多孔質体を含む皮膜Rを形成するコールドスプレー工程と、多孔質体を基材Bから分離する多孔質体分離工程と、を有する。また、絶縁油中に浸漬した電極と被加工物との間に放電を発生させて電極の形成材料を被加工物の表面に溶着させて皮膜を形成するマイクロスパークコーティング装置において、上記多孔質体を電極として用いる。
【選択図】図1
Description
本発明は、多孔質体形成方法、電極、マイクロスパークコーティング装置に関する。
近年、新しいコーティング方法として、コールドスプレー方法が注目されている。このコールドスプレーは、材料粉末を作動ガスと共にノズルから高速で噴射し、固相状態のまま基材に衝突させて被膜を形成する技術である。
材料粉末としては、金属、合金、金属間化合物、セラミックスなどが用いられる。また、作動ガスとしては、窒素やアルゴンガス等の不活性ガス、若しくはヘリウムや水素などが用いられ、材料粉末の融点よりも低い温度に設定される。
材料粉末としては、金属、合金、金属間化合物、セラミックスなどが用いられる。また、作動ガスとしては、窒素やアルゴンガス等の不活性ガス、若しくはヘリウムや水素などが用いられ、材料粉末の融点よりも低い温度に設定される。
このコールドスプレーでは、従来のプラズマ溶射法、フレーム溶射法、高速フレーム溶射法などに比べて、材料粉末を高温に加熱する必要がない。このため、加熱による材質変化(酸化や熱変質)が殆どなく、意図した性質を有する被膜を形成することができる。つまり、緻密で密度が高く、密着性が良好な被膜が得られる。
また、コールドスプレーでは、材料粉末の付着効率、すなわち噴射した材料粉末が基材に付着する割合を向上させるために、材料粉末の粒径を微細化したり、材料粉末の噴射速度を上げたり、作動ガスを温度制御(例えば600〜700℃)して材料粉末を材質変化が発生しない程度に加熱したりする技術が提案されている(特許文献1参照)。
ところで、人工関節・歯根用表面処理等の生体材料、浄水器等のフィルター、排気ガスフィルター、排水フィルター、下水処理システム等の環境保護材料として、多孔質材が用いられている。多孔質材(多孔質セラミックス等)は、その特性(吸着、吸収、担持、吸蔵、調湿、絶縁、緩衝など)を利用した材料として使用用途が拡大している。
多孔質材の製造方法としては、例えば、気泡を有しセラミックス粉体を含有する含気泡セラミックススラリーをゲル化してゲル状多孔質成形体を形成し、脱型したゲル状多孔質成形体を乾燥、脱脂、焼成する、セラミックス多孔体の製造方法が提案されている。
また、セラミックスマトリックスと、前記セラミックスマトリックスで区画される複数の孔部と、前記マトリックスに形成されるセラミックス粒子間孔部とを備えるセラミックス多孔体及びその製造方法が提案されている。
米国特許第7,178,744号明細書
特開2000−264755号公報
特開2001−261463号公報
榊和彦,「コールドスプレーの概要ならびにその軽金属皮膜」,軽金属 第56巻第7号 2006年 P.376-385
仁木隆裕ら,「ボンドコートを高速ガススプレー法で施行した遮熱コーティングの基礎的検討」,材料学会 第44回高温強度シンポジウム前刷集 2006年 P.74-78
多孔質材の製造方法としては、例えば、気泡を有しセラミックス粉体を含有する含気泡セラミックススラリーをゲル化してゲル状多孔質成形体を形成し、脱型したゲル状多孔質成形体を乾燥、脱脂、焼成する、セラミックス多孔体の製造方法が提案されている。
また、セラミックスマトリックスと、前記セラミックスマトリックスで区画される複数の孔部と、前記マトリックスに形成されるセラミックス粒子間孔部とを備えるセラミックス多孔体及びその製造方法が提案されている。
しかしながら、上述した多孔質体の形成方法では、製造設備が大掛かりなものとなってしまい、製造コスト、製品コストの上昇を招いてしまうという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、低コストの製造設備により簡易かつ確実に多孔質体を形成可能な多孔質体形成方法等を提案することを目的とする。
本発明に係る多孔質体形成方法、電極、マイクロスパークコーティング装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第一の発明は、材料粉末をノズルから所定温度の作動ガスとともに高速噴射して基材上に堆積させて多孔質体を含む皮膜を形成するコールドスプレー工程と、前記多孔質体を前記基材から分離する多孔質体分離工程と、を有することを特徴とする。
これにより、簡単な装置により、容易かつ確実に、多孔質体を形成することができる。
第一の発明は、材料粉末をノズルから所定温度の作動ガスとともに高速噴射して基材上に堆積させて多孔質体を含む皮膜を形成するコールドスプレー工程と、前記多孔質体を前記基材から分離する多孔質体分離工程と、を有することを特徴とする。
これにより、簡単な装置により、容易かつ確実に、多孔質体を形成することができる。
また、前記多孔質体は、空隙率が5%以上であることを特徴とする。
また、前記コールドスプレー工程は、前記所定温度を、空隙率が5%未満の皮膜を形成する場合の設定温度よりも高温に設定することを特徴とする。
これにより、多孔質体を確実に形成することができる。
また、前記コールドスプレー工程は、前記所定温度を、空隙率が5%未満の皮膜を形成する場合の設定温度よりも高温に設定することを特徴とする。
これにより、多孔質体を確実に形成することができる。
第二の発明は、金属又はセラミックスから形成されると共に、電源部に接続されて液体中に浸漬された状態において用いられる電極であって、前記電極として、第1の発明に係る多孔質体形成方法により製造し、かつ、空隙率が50%以上である多孔質体を用いることを特徴とする。
第三の発明は、絶縁油中に浸漬した電極と被加工物との間に放電を発生させて前記電極の形成材料を前記被加工物の表面に溶着させて皮膜を形成するマイクロスパークコーティング装置において、前記電極として、第2の発明に係る電極を用いることを特徴とする。
本発明によれば以下の効果を得ることができる。
簡単な装置により、容易かつ確実に、多孔質体を形成することができる。
また、マイクロスパークコーティング装置の電極として、低コストの電極を用いることができる。
簡単な装置により、容易かつ確実に、多孔質体を形成することができる。
また、マイクロスパークコーティング装置の電極として、低コストの電極を用いることができる。
以下、本発明に係る多孔質体形成方法、電極、マイクロスパークコーティング装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るコールドスプレー装置10の概略構成を示す模式図である。
図1は、本実施形態に係るコールドスプレー装置10の概略構成を示す模式図である。
コールドスプレー部10は、材料粉末Aを音速〜超音速で基材Bの表面に固体状態で衝突させて皮膜Rを成膜するための装置であって、材料粉末Aを高圧の過熱蒸気Hと共に噴射するスプレーガン11、高圧高温の作動ガスGをスプレーガン11に供給するガス加熱器12、材料粉末Aをスプレーガン11に供給する粉末供給部13等を備えている。
スプレーガン11の後端からガス加熱器12がスプレーガン11に向けて作動ガスGを供給すると、粉末供給部13内が負圧となって材料粉末Aがスプレーガン11に向けて供給される。
そして、スプレーガン11に供給された作動ガスGと材料粉末Aは、スプレーガン11の先端のノズル11Nを経て音速〜超音速流となり、ノズル11Nの出口から噴出される。材料粉末Aの吹き付け速度(噴射速度)は、300〜800m/s程度である。
なお、作動ガスGとしては、空気、窒素、ヘリウムなどが用いられる。特に、不活性ガス(ヘリウム)が好適である。ガス圧力は、0.27〜0.69MPa程度であるが、特に、0.59〜0.69MPa程度が好適である。
なお、作動ガスGとしては、空気、窒素、ヘリウムなどが用いられる。特に、不活性ガス(ヘリウム)が好適である。ガス圧力は、0.27〜0.69MPa程度であるが、特に、0.59〜0.69MPa程度が好適である。
ノズル11Nの出口から噴出した材料粉末Aは、固体のまま基材Bに衝突する。そして、高速で基材Bに衝突した材料粉末Aは、塑性変形して基材Bに付着(皮膜Rを形成)する。また、材料粉末Aが基材Bに衝突した際に運動エネルギーが熱エネルギーに変わり、材料によっては材料表面が融点を超え結合し強固な密着力を得ることができる。
このように、コールドスプレー装置10は、材料粉末Aを溶融またはガス化させること無く、作動ガスGと共に音速〜超音速流で固相状態のまま基材Bに衝突させて皮膜Rを形成することができる。
従来のプラズマ溶射法、フレーム溶射法、高速フレーム溶射法などに比べ、材料粉末をあまり加熱せずに固相状態のまま基材Bに付着させることができる。
これによって得た皮膜Rは、緻密で密度、熱伝導率・導電性が高い、密着性も良好である等の優れた性質を有する。特に、材料粉末Aを加熱して溶融させないので、酸化や熱変質が殆どないという優れた性質を有する。
従来のプラズマ溶射法、フレーム溶射法、高速フレーム溶射法などに比べ、材料粉末をあまり加熱せずに固相状態のまま基材Bに付着させることができる。
これによって得た皮膜Rは、緻密で密度、熱伝導率・導電性が高い、密着性も良好である等の優れた性質を有する。特に、材料粉末Aを加熱して溶融させないので、酸化や熱変質が殆どないという優れた性質を有する。
ところで、上述したコールドスプレー装置10により形成される皮膜Rの密度は、上記非特許文献1,2等に記載されるように、作動ガスGの温度・圧力、材料粉末Aの粒度分布等により変化することが知られている。
つまり、コールドスプレー装置10を用いることで、所望の材料により形成された所望の空隙率を有する多孔質体を得ることができる。
つまり、コールドスプレー装置10を用いることで、所望の材料により形成された所望の空隙率を有する多孔質体を得ることができる。
図2は、コールドスプレー装置10を用いて形成した多孔質体Sの断面図である。
図2(a)は、基材B及び材料粉末Aとしてアルミニウムを用い、作動ガスGの温度約250℃にて、ノズル11Nを5往復させて重ねて皮膜R(多孔質体S)を形成した場合である。基材B上に約860μmの厚さの皮膜Rが形成され、この皮膜R内に多数の空隙が存在する、すなわち多孔質体Sが形成されていることが確認できる。
図2(a)は、基材B及び材料粉末Aとしてアルミニウムを用い、作動ガスGの温度約250℃にて、ノズル11Nを5往復させて重ねて皮膜R(多孔質体S)を形成した場合である。基材B上に約860μmの厚さの皮膜Rが形成され、この皮膜R内に多数の空隙が存在する、すなわち多孔質体Sが形成されていることが確認できる。
図2(b)は、基材B及び材料粉末Aとしてアルミニウムを用い、作動ガスGの温度約250℃にて、ノズル11Nを10往復させて重ねて皮膜R(多孔質体S)を形成した場合である。基材B上に約2000μmの厚さの多孔質体S(皮膜R)が形成されていることが確認できる。
図2(a)の場合に比べて、コールドスプレーを重ねた回数が増えたため、基材Bに近い領域の皮膜Rは密度が高く(空隙率が低い)、表層側の皮膜Rは密度が低い(空隙率が高い)ことが確認できる。
図2(a)の場合に比べて、コールドスプレーを重ねた回数が増えたため、基材Bに近い領域の皮膜Rは密度が高く(空隙率が低い)、表層側の皮膜Rは密度が低い(空隙率が高い)ことが確認できる。
更に、図2(c)は、基材B及び材料粉末Aとしてアルミニウムを用い、作動ガスGの温度約320℃にて、ノズル11Nを5往復させて重ねて皮膜R(多孔質体S)を形成した場合である。
作動ガスGの温度が上記2例に比べて高く設定したため、基材B上に約2500μmの厚さの皮膜Rが形成され、この皮膜R内に空隙率の高い多孔質体Sが形成されていることが確認できる。
作動ガスGの温度が上記2例に比べて高く設定したため、基材B上に約2500μmの厚さの皮膜Rが形成され、この皮膜R内に空隙率の高い多孔質体Sが形成されていることが確認できる。
このようにして、基材B上に、所望の材料、所望の空隙比を有する多孔質体S(皮膜R)を形成した後に、基材B上から、必要な範囲(量)の多孔質体Sを機械的に分離・採取する。
例えば、ワイヤーカット放電加工法により、機械的に分離してもよい。
例えば、ワイヤーカット放電加工法により、機械的に分離してもよい。
なお、多孔質体Sとしては、その使用用途により必要とされる空隙率が異なるが、コールドスプレー法によれば、5%以上の空隙比を有する多孔質体Sは、容易に形成することができる。
また、コールドスプレーの重ね回数に応じて、皮膜Rの厚み方向に空隙率の分布ができるので、必要とする空隙率に応じて、採取する位置(皮膜Rの厚み方向の位置)を選択すればよい。
また、コールドスプレーの重ね回数に応じて、皮膜Rの厚み方向に空隙率の分布ができるので、必要とする空隙率に応じて、採取する位置(皮膜Rの厚み方向の位置)を選択すればよい。
なお、作動ガスGの温度・圧力、材料粉末Aの粒度分布等と、形成される多孔質体Sの空隙率との関係は、予め実験等により検証しておくことが好ましい。また、空隙率は、顕微鏡等を用いて測定する。
例えば、作動ガスGの温度は、空隙率が5%未満の皮膜を形成する場合の設定温度よりも高温に設定する。これにより、空隙率が5%以上の多孔質体Sを確実に得ることができる。
例えば、作動ガスGの温度は、空隙率が5%未満の皮膜を形成する場合の設定温度よりも高温に設定する。これにより、空隙率が5%以上の多孔質体Sを確実に得ることができる。
以上の方法により形成した多孔質体Sは、例えば、以下の用途に使用することができる。
人工関節・歯根用表面処理等の生体材料用途が挙げられる。人工関節等の表面には,骨芽細胞が入り込んで骨形成されてがっちり固定されるよう、多孔質にすることが必要である。現状では、溶射や金属メッシュ貼り付けなどの処理がなされている。もし、低温で処理できれば、多孔質にすると同時に、ハイドロキシアパタイト・ポリマー・骨誘導因子(薬)を複合化させることが可能となり、骨形成が著しく早くなる可能性がある。この他、細胞培養の基地としても用いることが考えられる。
人工関節・歯根用表面処理等の生体材料用途が挙げられる。人工関節等の表面には,骨芽細胞が入り込んで骨形成されてがっちり固定されるよう、多孔質にすることが必要である。現状では、溶射や金属メッシュ貼り付けなどの処理がなされている。もし、低温で処理できれば、多孔質にすると同時に、ハイドロキシアパタイト・ポリマー・骨誘導因子(薬)を複合化させることが可能となり、骨形成が著しく早くなる可能性がある。この他、細胞培養の基地としても用いることが考えられる。
浄水器等のフィルター、排気ガスフィルター、排水フィルター等の環境保護の目的が挙げられる。
多孔質材の利点として、多くの穴を持つことでバルクに比べ、表面積が著しく大きくなり、気体や液体分子、イオンなどに対する高い吸着力を持つ。これを利用して上記のものを多孔質セラミックスで製造しているが、これらに適用できる可能性がある。
多孔質材の利点として、多くの穴を持つことでバルクに比べ、表面積が著しく大きくなり、気体や液体分子、イオンなどに対する高い吸着力を持つ。これを利用して上記のものを多孔質セラミックスで製造しているが、これらに適用できる可能性がある。
下水処理システムが挙げられえる。多孔質体の微細な穴に微生物が付着しやすいことを利用してこちらも多孔質セラミックスが現在利用されている。
図3は、マイクロスパークコーティング装置100の概略構成を示す模式図である。
マイクロスパークコーティング装置100は、金属やセラミックなどのコーティング成分を含む材料(コーティングさせたい材料の粉末を固めたもの)を電極101とし、母材102とともに絶縁油の中に入れて電圧をかけ、これにより、電極101と母材102との間にパルス状の放電(毎秒約1万回)が始まり、電極101の材料が母材102に移動し、お互いの材料が溶融し接合されることで、耐久性、耐摩耗性に優れた高品質な機能性被膜103を安定的に形成するものである。
マイクロスパークコーティング装置100は、金属やセラミックなどのコーティング成分を含む材料(コーティングさせたい材料の粉末を固めたもの)を電極101とし、母材102とともに絶縁油の中に入れて電圧をかけ、これにより、電極101と母材102との間にパルス状の放電(毎秒約1万回)が始まり、電極101の材料が母材102に移動し、お互いの材料が溶融し接合されることで、耐久性、耐摩耗性に優れた高品質な機能性被膜103を安定的に形成するものである。
マイクロスパークコーティング装置100は、多孔質体Sで形成された電極101と、導電性を有する基板102とが、10μm以上で500μm以下の間隔を設けて配置される。電極101と基板102とは、絶縁性の油104、例えば灯油の中に浸漬されている。
電極101と基板102との間には、電源105が電気的に接続されており、この電源105から基板102に対して電極101にピーク電圧が100〜500Vのパルス電圧が周期的に印加される。
このパルス電圧の周期的な印加により電極101と基板102との間にアーク放電が周期的に発生し、その放電エネルギーによって電極101の先端部が溶融/飛散し、電極101の構成材料である多孔質体材料が基板多孔質体Sに付着堆積されて被膜103が形成される。電圧の印加時間によって被膜103の厚さを変えることができる。
電極101と基板102との間には、電源105が電気的に接続されており、この電源105から基板102に対して電極101にピーク電圧が100〜500Vのパルス電圧が周期的に印加される。
このパルス電圧の周期的な印加により電極101と基板102との間にアーク放電が周期的に発生し、その放電エネルギーによって電極101の先端部が溶融/飛散し、電極101の構成材料である多孔質体材料が基板多孔質体Sに付着堆積されて被膜103が形成される。電圧の印加時間によって被膜103の厚さを変えることができる。
マイクロスパークコーティングは、母材の変形が極めて小さく割れない、被膜コーティングの剥離がない、正確な加工が可能になり前処理が不要となる、技能に頼らない安定した品質が確保できる、小規模な装置のため生産ラインへの組み込みが可能となる、といった効果がある。
このマイクロスパークコーティング装置100の電極101として、上述したコールドスプレー装置10により形成した多孔質体Sを用いることができる。
特に、多孔質体Sの空隙率を50%以上とすることで、放電エネルギーによる電極101の先端部の溶融/飛散が効果的に行われ、被膜103の形成の効率化が図られる。
特に、多孔質体Sの空隙率を50%以上とすることで、放電エネルギーによる電極101の先端部の溶融/飛散が効果的に行われ、被膜103の形成の効率化が図られる。
10…コールドスプレー装置
B…基材
A…材料粉体
R…皮膜
S…多孔質体
100…マイクロスパークコーティング装置
101…電極
B…基材
A…材料粉体
R…皮膜
S…多孔質体
100…マイクロスパークコーティング装置
101…電極
Claims (5)
- 材料粉末をノズルから所定温度の作動ガスとともに高速噴射して基材上に堆積させて多孔質体を含む皮膜を形成するコールドスプレー工程と、
前記多孔質体を前記基材から分離する多孔質体分離工程と、
を有することを特徴とする多孔質体形成方法。 - 前記多孔質体は、空隙率が5%以上であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質体形成方法。
- 前記コールドスプレー工程は、前記所定温度を、空隙率が5%未満の皮膜を形成する場合の設定温度よりも高温に設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多孔質体形成方法。
- 金属又はセラミックスから形成されると共に、電源部に接続されて液体中に浸漬された状態において用いられる電極であって、
前記電極として、請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の多孔質体形成方法により製造し、かつ、空隙率が50%以上である多孔質体を用いることを特徴とする電極。 - 絶縁油中に浸漬した電極と被加工物との間に放電を発生させて前記電極の形成材料を前記被加工物の表面に溶着させて皮膜を形成するマイクロスパークコーティング装置において、
前記電極として、請求項4に記載の電極を用いることを特徴とするマイクロスパークコーティング装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008085268A JP2009235534A (ja) | 2008-03-28 | 2008-03-28 | 多孔質体形成方法、電極、マイクロスパークコーティング装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012064316A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Sanyo Special Steel Co Ltd | Si系合金負極電極の製造方法 |
JP2013123580A (ja) * | 2011-12-15 | 2013-06-24 | Chube Univ | 人工関節部材とその製造方法 |
JP5679395B2 (ja) * | 2012-11-12 | 2015-03-04 | 日立金属株式会社 | コールドスプレー用粉末 |
EP2674243A3 (en) * | 2012-06-13 | 2016-03-30 | General Electric Company | Method for repairing metallic articles |
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2008
- 2008-03-28 JP JP2008085268A patent/JP2009235534A/ja active Pending
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