JP2009234475A - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業車の走行伝動構造において、シフト部材及び油圧クラッチの組み合わせにより緩旋回状態、信地旋回状態及び超信地旋回状態が得られるように構成した場合、機体を一時停止させなくても、緩旋回状態から超信地旋回状態への移行、及び超信地旋回状態から緩旋回状態への移行が行えるように構成する。
【解決手段】 緩旋回位置及び逆転位置に操作自在なシフト部材44を備え、シフト部材44の伝動下手側に、シフト部材44の動力を伝動及び遮断自在な摩擦多板型式の油圧クラッチ51、制動機構52、旋回方向選択機構54を備える。シフト部材44を緩旋回位置又は逆転位置に操作して、油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、制動機構52を解除状態に操作可能、並びに、油圧クラッチ51を遮断状態に操作し、制動機構52を制動状態に操作可能な操作手段を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、右及び左の走行装置を備え、右及び左の走行装置に速度差を与えて機体の操向操作を行うように構成された作業車の走行伝動構造に関する。
作業車の一例であるコンバインでは、特許文献1に開示されているような走行伝動構造を備えたものがある。
特許文献1では、右及び左の走行装置(特許文献1の図1及び図2の1)、走行用の変速装置(特許文献1の図2の12,14)の動力を右又は左の走行装置に伝達する伝動部材(特許文献1の図2及び図3の21,25)、伝動部材と同方向の低速の動力が伝達される緩旋回部材(特許文献1の図2及び図3の21)、伝動部材と逆方向の動力が伝達される逆転部材(特許文献1の図2及び図3の31)、並びに固定部材(特許文献1の図2及び図3の32)を備えている。
緩旋回部材、逆転部材及び固定部材の伝動下手側に、シフト部材(特許文献1の図2及び図3の15,30)、及び摩擦多板型式の油圧クラッチ(特許文献1の図2及び図3の36)、直進・旋回切換機構(特許文献1の図2及び図3の16)(旋回方向選択機構に相当)が備えられている。
これにより、シフト部材を緩旋回部材に咬合させた状態で、油圧クラッチを伝動状態に操作すると、低速の動力が右(左)の走行装置に伝達されて、機体は右(左)に緩旋回する。シフト部材を固定部材に咬合させた状態で、油圧クラッチを伝動状態に操作すると、右(左)の走行装置に制動が掛けられた状態となって、機体は右(左)に信地旋回する。シフト部材を逆転部材に咬合させた状態で、油圧クラッチを伝動状態に操作すると、逆方向の動力が右(左)の走行装置に伝達されて、機体は右(左)に超信地旋回する。この場合、緩旋回の旋回半径よりも、信地旋回の旋回半径が小さなものとなり、信地旋回の旋回半径よりも、超信地旋回の旋回半径が小さなものとなる。
前述と同様な緩旋回状態、信地旋回状態及び超信地旋回状態を得る構成として、特許文献2に開示されているように、緩旋回用の油圧クラッチ、信地旋回用の油圧クラッチ及び超信地旋回用の油圧クラッチを備えることも考えられるが、油圧クラッチは比較的大きな配置スペースを必要とするので、油圧クラッチを収容するミッションケースが全体的に大型化する。これにより、ミッションケースの小型化という面では、特許文献1のようにシフト部材及び油圧クラッチの組み合わせによって、緩旋回状態、信地旋回状態及び超信地旋回状態が得られるように構成することが好ましい。
特開2000−108921号公報 特開平10−236177号公報
特許文献1では、特許文献1の図3の紙面左側から固定部材(特許文献1の図3の32)、逆転部材(特許文献1の図3の31)、緩旋回部材(特許文献1の図3の21)が配置されている。
これにより、例えばシフト部材(特許文献1の図3の15,30)を緩旋回部材(特許文献1の図3の21)に咬合させた緩旋回状態において、さらに小さい旋回半径で旋回する必要が生じた場合、シフト部材を操作して固定部材(特許文献1の図3の32)に咬合させることにより、信地旋回状態に移行することができる。
しかしながら特許文献1では、固定部材と緩旋回部材との間に逆転部材(特許文献1の図3の31)が存在しているので、シフト部材を緩旋回部材から固定部材に操作する途中で、シフト部材を逆転部材に咬合させなければならない。これにより、緩旋回状態 (旋回半径「大」)の次に超信地旋回状態 (旋回半径「小」)となり、次に信地旋回状態 (旋回半径「中」)となってしまうので、旋回半径が次第に小さくなるような状態にはならず、旋回性の面で好ましくない。
従って、特許文献1において、緩旋回状態から信地旋回状態に移行する場合、緩旋回状態で機体を一時停止させて、緩旋回部材及び逆転部材を一時停止させた状態としてから、シフト部材を緩旋回部材から逆転部材に咬合させ、逆転部材から固定部材に咬合させる必要があり、この後に信地旋回状態に移行する必要がある。
本発明は作業車の走行伝動構造において、シフト部材及び油圧クラッチの組み合わせにより緩旋回状態、信地旋回状態及び超信地旋回状態が得られるように構成した場合、機体を一時停止させなくても、緩旋回状態から超信地旋回状態への移行、及び超信地旋回状態から緩旋回状態への移行が行えるように構成することを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は作業車の走行伝動構造において次のように構成することにある。
右及び左の走行装置を備えて、右又は左の走行装置の一方と同方向の低速の動力が伝達される緩旋回部材と、右又は左の走行装置の一方と逆方向の動力が伝達される逆転部材とを備える。
緩旋回部材に咬合する緩旋回位置及び逆転部材に咬合する逆転位置に操作自在なシフト部材を備える。シフト部材を緩旋回位置に操作すると、緩旋回部材の動力がシフト部材から伝動下手側に伝達され、シフト部材を逆転位置に操作すると、逆転部材の動力がシフト部材から伝動下手側に伝達されるように構成する。
シフト部材の伝動下手側に、シフト部材の動力を伝動及び遮断自在な摩擦多板型式の油圧クラッチと、制動機構とを備える。油圧クラッチ及び制動機構の伝動下手側に、シフト部材の動力又は制動機構の制動力を右又は左の走行装置に伝達する旋回方向選択機構を備える。
シフト部材を緩旋回位置又は逆転位置に操作して、油圧クラッチを伝動状態に操作し、制動機構を解除状態に操作可能、並びに、油圧クラッチを遮断状態に操作し、制動機構を制動状態に操作可能な操作手段を備える。
(作用)
[I]−1
本発明の第1特徴によれば例えば図2に示すように、シフト部材44を緩旋回位置(45aに咬合する位置)に操作して、油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、制動機構52を解除状態に操作すると、緩旋回部材45からシフト部材44及び油圧クラッチ51、旋回方向選択機構54を介して、右又は左の走行装置1の一方と同方向の低速の動力が右又は左の他方の走行装置1に伝達されて、機体は右(左)に緩旋回する (緩旋回状態)。
シフト部材44を逆転位置(46aに咬合する位置)に操作して、油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、制動機構52を解除状態に操作すると、逆転部材46からシフト部材44及び油圧クラッチ51、旋回方向選択機構54を介して、右又は左の走行装置1の一方と逆方向の動力が右又は左の他方の走行装置1に伝達されて、機体は右(左)に超信地旋回する (超信地旋回状態)。
本発明の第1特徴によれば、例えば図2に示すように、油圧クラッチ51を遮断状態に操作し、制動機構52を制動状態に操作すると、制動機構52の制動力が旋回方向選択機構54を介して右(左)の走行装置1に伝達されて、機体は右(左)に信地旋回する(信地旋回状態)。
この場合、緩旋回部材45の右又は左の走行装置1の一方と同方向の低速の動力、並びに、逆転部材46の右又は左の走行装置1の一方と逆方向の動力は、油圧クラッチ51で遮断されて伝動下手側に伝達されないので、信地旋回状態に支障は生じない。
[I]−2
前項[I]−1の記載により本発明の第1特徴によると、例えば図2に示すように、シフト部材44を緩旋回位置(45aに咬合する位置)に操作して、油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、制動機構52を解除状態に操作した緩旋回状態において、油圧クラッチ51を遮断状態に操作し、制動機構52を制動状態に操作することにより、信地旋回状態に移行することができる。
同様にシフト部材44を逆転位置(46aに咬合する位置)に操作して、油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、制動機構52を解除状態に操作した超信地旋回状態において、油圧クラッチ51を遮断状態に操作し、制動機構52を制動状態に操作することにより、信地旋回状態に移行することができる。
前述のように緩旋回状態(超信地旋回状態)から信地旋回状態に移行する場合、例えば図2に示すように、油圧クラッチ51を遮断状態に操作することにより、シフト部材44を操作しても又はシフト部材44を緩旋回位置(逆転位置)に残しておいても、シフト部材44の伝動下手側に影響を与えることがないので、機体を一時停止させなくても、緩旋回状態(超信地旋回状態)から信地旋回状態に移行することができる。
同様に信地旋回状態から緩旋回状態(超信地旋回状態)に移行する場合、例えば図2に示すように、信地旋回状態において油圧クラッチ51が遮断状態に操作されているので、右及び左の走行装置1や旋回方向選択機構54がシフト部材44に影響を与えることがなく、機体を一時停止させなくてもシフト部材44を緩旋回位置(逆転位置)に操作して、油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、制動機構52を解除状態に操作して、信地旋回状態から緩旋回状態(超信地旋回状態)に移行することができる。
[I]−3
本発明の第1特徴によると、前項[I]−2に記載のように、緩旋回状態から信地旋回状態に移行することができ、信地旋回状態から超信地旋回状態に移行することができる。逆に超信地旋回状態から信地旋回状態に移行することができ、信地旋回状態から緩旋回状態に移行することができる。
これにより、緩旋回状態 (旋回半径「大」)の次に信地旋回状態 (旋回半径「中」)に移行し、次に超信地旋回状態 (旋回半径「小」)に移行して、旋回半径が次第に小さくなるような状態を得ることができる。逆に超信地旋回状態(旋回半径「小」)の次に信地旋回状態 (旋回半径「中」)に移行し、次に緩旋回状態 (旋回半径「大」)に移行して、旋回半径が次第に大きくなるような状態を得ることができる。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、作業車の走行伝動構造において、シフト部材及び油圧クラッチの組み合わせにより緩旋回状態、信地旋回状態及び超信地旋回状態が得られるように構成した場合に、機体を一時停止させなくても、緩旋回状態から信地旋回状態及び超信地旋回状態に移行することができ、超信地旋回状態から信地旋回状態及び緩旋回状態に移行することができるようになり、作業車の操作性及び旋回性を向上させることができた。
本発明の第1特徴によると、緩旋回状態、信地旋回状態及び超信地旋回状態において、旋回半径が次第に小さくなるような状態、及び旋回半径が次第に大きくなるような状態を得ることができるので、旋回性の面で好ましいものとなっている。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車の走行伝動構造において次のように構成することにある。
緩旋回位置と逆転位置との間に中立位置を備えてある。
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[I]の構成において、緩旋回部材と逆転部材とは互いに逆方向に回転しており、緩旋回部材と逆転部材との回転数の差が大きなものとなっているので、シフト部材を緩旋回位置から逆転位置に操作する場合、シフト部材を逆転部材に咬合させ難いことがある。同様にシフト部材を逆転位置から緩旋回位置に操作する場合、シフト部材を緩旋回部材に咬合させ難いことがある。
本発明の第2特徴によると、例えば図2に示すように、緩旋回位置と逆転位置との間に中立位置43a(シフト部材44が緩旋回部材45に咬合せず、逆転部材46に咬合しない位置)を備えている。
緩旋回状態から超信地旋回状態(超信地旋回状態から緩旋回状態)を得る場合、シフト部材44を緩旋回位置 (逆転位置)から中立位置43aに操作すると、緩旋回部材45の右又は左の走行装置1の一方と同方向の低速の動力、並びに、逆転部材46の右又は左の走行装置1の一方と逆方向の動力が、シフト部材44に伝達されない状態となり、シフト部材44が自由回転状態又は停止状態となって、シフト部材44と逆転部材46 (緩旋回部材45)との回転数の差が小さいものとなるので、シフト部材44を無理なく中立位置43aから逆転位置 (緩旋回位置)に操作することができる(シフト部材44を無理なく逆転部材46 (緩旋回部材45)に咬合させることができる)。
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、緩旋回状態から超信地旋回状態(超信地旋回状態から緩旋回状態)を得る場合、シフト部材を無理なく中立位置から逆転位置 (緩旋回位置)に操作することができるようになって(シフト部材を無理なく逆転部材 (緩旋回部材)に咬合させることができるようになって)、作業車の操作性を向上させることができた。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴の作業車の走行伝動構造において次のように構成することにある。
シフト部材が緩旋回位置に操作されて、油圧クラッチが伝動状態に操作され、制動機構が解除状態に操作された緩旋回状態、油圧クラッチが遮断状態に操作され、制動機構が制動状態に操作された信地旋回状態、並びに、シフト部材が逆転位置に操作されて、油圧クラッチが伝動状態に操作され、制動機構が解除状態に操作された超信地状態を人為的に選択可能な選択手段を備えて、選択手段の指令に基づいて操作手段が作動するように構成する。
選択手段により緩旋回状態が選択された状態で信地旋回状態が選択されると、シフト部材を緩旋回位置から逆転位置に操作し、選択手段により超信地旋回状態が選択された状態で信地旋回状態が選択されると、シフト部材を超信地旋回位置から緩旋回位置に操作するように、操作手段を構成する。
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第3特徴によると、緩旋回状態が選択された状態で信地旋回状態が選択されると(超信地旋回状態が選択された状態で信地旋回状態が選択されると)、油圧クラッチが遮断状態に操作され、制動機構が制動状態に操作されて信地旋回状態となる。
信地旋回状態においては、油圧クラッチが遮断状態に操作されるので、シフト部材の位置はシフト部材の伝動下手側に影響を与えることはなく、信地旋回状態において制動機構に影響を与えることなくシフト部材を逆転位置(緩旋回位置)に操作することができる。このように信地旋回状態においてシフト部材を逆転位置 (緩旋回位置)に操作しておくことにより、次に信地旋回状態が選択された状態から超信地旋回状態 (緩旋回状態)が選択される場合、油圧クラッチを伝動状態に操作し、制動機構を解除状態に操作するだけでよいので、遅れることなく超信地旋回状態 (緩旋回状態)に移行することができる。
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、緩旋回状態が選択された状態で信地旋回状態が選択される場合(超信地旋回状態が選択された状態で信地旋回状態が選択される場合)、信地旋回状態においてシフト部材を逆転位置 (緩旋回位置)に操作しておくことにより、遅れることなく超信地旋回状態 (緩旋回状態)に移行することができるようになって、作業車の操作性及び旋回性を向上させることができた。
[1]
図1に示すように、クローラ型式の右及び左の走行装置1によって支持された機体の前部に、刈取部2が昇降駆動自在に支持され、刈取部2の後側に運転部3が備えられて、機体の後部左側に脱穀装置4が備えられ、機体の後部右側にグレンタンク5が備えられて、作業車の一例であるコンバインが構成されている。
図2はミッションケース6の伝動系の概要を示している。エンジン7の動力が、テンションクラッチ機能を備えたベルト伝動機構8を介して、静油圧式無段変速装置9に伝達されており、静油圧式無段変速装置9の出力軸9aの動力が、伝動ギヤ33(静油圧式無段変速装置9の出力軸9aに固定)、伝動ギヤ34(伝動軸10に固定)、伝動軸10、ワンウェイクラッチ11及び出力プーリー12、テンションクラッチ機能を備えたベルト伝動機構13を介して、刈取部2に伝達される。これにより、エンジン7の動力が伝動軸10を分岐点として、刈取部2への伝動系と、右及び左の走行装置1への伝動系とに分岐している。
図2及び図7に示すように、静油圧式無段変速装置9は、中立位置を備えて、前進側及び後進側に無段階に変速自在に構成されており、運転部3に備えられた変速レバー93により静油圧式無段変速装置9を操作する。ワンウェイクラッチ11は静油圧式無段変速装置9の後進の動力を遮断して、静油圧式無段変速装置9の前進の動力を出力プーリー12に伝達する。
図1及び図2に示すように、右及び左の走行装置1を駆動するスプロケット98において、図8に示すように、スプロケット98の駆動歯98aの先端部と基部とが、略同じ幅(スプロケット98の円周方向)を備えて、スプロケット98の駆動歯98aの縦面部98bが側面視で略直線状(スプロケット98の半径方向と略平行)となるように構成している。
これにより、右及び左の走行装置1において、クローラベルト99の芯金99aが、スプロケット98の駆動歯98aの縦面部98bの略全面に接触する状態となり、クローラベルト99の芯金99aがスプロケット98の駆動歯98aに部分的に接触することによる部分的な磨耗を防止することができる。
[2]
次に、第1変速装置19及び第2変速装置28について説明する。
図2及び図3に示すように、シフトギヤ14がスプライン構造により伝動軸10にスライド及び一体回転自在に外嵌され、低速ギヤ15が伝動軸10に相対回転自在に外嵌されている。伝動軸16に低速ギヤ17及び高速ギヤ18が固定されており、低速ギヤ15,17が咬合している。
これにより、図2及び図3に示すように、シフトギヤ14を低速ギヤ14に咬合させると(低速位置)、伝動軸10の動力が低速状態で伝動軸16に伝達され、シフトギヤ14を高速ギヤ18に咬合させると(高速位置)、伝動軸10の動力が高速状態で伝動軸16に伝達される。以上のように、シフトギヤ14、低速ギヤ15,17及び高速ギヤ18等により、高低2段に変速自在な第1変速装置19が構成されている。
図2及び図3に示すように、シフトギヤ20が伝動軸16にスライド及び相対回転自在に外嵌され、バネ21によりシフトギヤ20が低速ギヤ17の咬合側に付勢されており、作動油が供給されることでシフトギヤ20が低速ギヤ17から離間側に操作される。伝動軸16に高速ギヤ22が相対回転自在に外嵌されて、伝動軸16と高速ギヤ22との間に油圧クラッチ23が備えられている。油圧クラッチ23は摩擦多板型式に構成されて、遮断状態に付勢されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作される。
図2及び図3に示すように、伝動軸24に低速ギヤ25及び高速ギヤ26が相対回転自在に外嵌されて、低速ギヤ25及び高速ギヤ26が円筒状の伝動部材27により一体回転するように連結されている。高速ギヤ22,26が咬合し、シフトギヤ20及び低速ギヤ25が咬合しており、シフトギヤ20がスライド操作されても、シフトギヤ20及び低速ギヤ25は常に咬合している。
これにより、図2及び図3に示すように、油圧クラッチ23を遮断状態に操作し、シフトギヤ20を低速ギヤ17に咬合させると(低速位置)、伝動軸16の動力が低速状態で伝動部材27に伝達され、シフトギヤ20を低速ギヤ17から離間側に操作し、油圧クラッチ23を伝動状態に操作すると(高速位置)、伝動軸16の動力が高速状態で伝動部材27に伝達される。以上のように、シフトギヤ20、低速ギヤ25、高速ギヤ22,26及び油圧クラッチ23等により、高低2段に変速自在な第2変速装置28が構成されている。
図2及び図3に示すように、第1変速装置19が低速位置(シフトギヤ14が低速ギヤ15に咬合)に操作され、且つ、第2変速装置28が高速位置(シフトギヤ20が低速ギヤ17から離間し、油圧クラッチ23が伝動状態)に操作された状態において、伝動軸10から伝動部材27への伝動比G1であったとする。
第1変速装置19が高速位置(シフトギヤ14が高速ギヤ18に咬合)に操作され、且つ、第2変速装置28が低速位置(シフトギヤ20が低速ギヤ17に咬合し、油圧クラッチ23が遮断状態)に操作された状態において、伝動軸10から伝動部材27への伝動比G2であったとする。
この場合、伝動比G1と伝動比G2とが同じもの (又は略同じもの)になるように、シフトギヤ14、低速ギヤ15,17、シフトギヤ20及び低速ギヤ25、高速ギヤ22,26のギヤ比が設定されている。
図2及び図3に示すように、第1変速装置19を低速位置に操作し且つ第2変速装置28を高速位置に操作すると、通常の刈取作業状態において使用される刈取作業速度が得られるのであり、刈取作業速度の範囲において静油圧式無段変速装置9を操作することにより、機体の走行速度の調節を行う。第1変速装置19を低速位置に操作し且つ第2変速装置28を低速位置に操作すると、刈取作業速度よりも低速の低速刈取作業速度が得られるのであり、低速刈取作業速度の範囲において静油圧式無段変速装置9を操作することにより、機体の走行速度の調節を行う。低速刈取作業速度は、通常の刈取作業状態よりも圃場の作物が倒伏している場合に使用する。
図2及び図3に示すように、第1変速装置19を高速位置に操作し且つ第2変速装置28を高速位置に操作すると、路上等において使用される移動速度が得られるのであり、移動速度の範囲において静油圧式無段変速装置9を操作することにより、機体の走行速度の調節を行う。第1変速装置19を高速位置に操作し且つ第2変速装置28を低速位置に操作すると、前述と同じ刈取作業速度が得られるのであり、刈取作業速度の範囲において静油圧式無段変速装置9を操作することにより、機体の走行速度の調節を行う。
[3]
次に、ミッショケース6の右及び左の走行装置1への伝動系(直進系)について説明する。
図2及び図3に示すように、伝動部材27と低速ギヤ25との間に、右の走行伝動ギヤ29が相対回転自在に低速ギヤ25に外嵌され、伝動部材27と高速ギヤ26との間に、左の走行伝動ギヤ30が相対回転自在に高速ギヤ26に外嵌されている。伝動部材27の外面にスプライン部が形成されており、内周面にスプライン部を備えた右の伝動部材31が、伝動部材27と右の走行伝動ギヤ29とに亘ってスライド自在に外嵌され、内周面にスプライン部を備えた左の伝動部材32が、伝動部材27と左の走行伝動ギヤ30とに亘ってスライド自在に外嵌されている。
図2及び図3に示すように、伝動軸35に伝動ギヤ36,37が固定されて、伝動ギヤ36が左の走行伝動ギヤ30に咬合しており、左の走行装置1を駆動する車軸32に固定された伝動ギヤ39が伝動ギヤ37に咬合している。伝動軸35に相対回転自在に外嵌された伝動ギヤ40が右の走行伝動ギヤ29に咬合し、伝動軸35に相対回転自在に外嵌された伝動ギヤ41が伝動ギヤ40に連結されて、伝動ギヤ40,41が一体で相対回転自在に伝動軸35に外嵌されており、右の走行装置1を駆動する車軸32に固定された伝動ギヤ42が、伝動ギヤ41に咬合している。
図2及び図3に示す状態は、右の伝動部材31が伝動部材27と右の走行伝動ギヤ29とに咬合する伝動位置に操作された状態であり、左の伝動部材32が伝動部材27と左の走行伝動ギヤ30とに咬合する伝動位置に操作された状態である。
この状態において、伝動部材27の動力が、右の伝動部材31、右の走行伝動ギヤ29及び伝動ギヤ40,41,42を介して、右の走行装置1に伝達されるのであり、伝動部材27の動力が、左の伝動部材32、左の走行伝動ギヤ30、伝動ギヤ36、伝動軸35及び伝動ギヤ37,39を介して、左の走行装置1に伝達されて、機体は直進する。
[4]
次に、ミッションケース6の右及び左の走行装置1への伝動系(旋回系)について説明する。
図2及び図4に示すように、旋回伝動軸43が回転自在に支持され、旋回伝動軸43の中央部にスプライン部43a(中立位置に相当)が固定されており、シフト部材44がスプライン構造によりスライド及び一体回転自在に旋回伝動軸43のスプライン部43aに外嵌されている。
図2及び図4に示すように、緩旋回ギヤ45(緩旋回部材に相当)が、旋回伝動軸43のスプライン部43aの横隣に相対回転自在に外嵌されて、緩旋回ギヤ45が高速ギヤ26に咬合している。逆転ギヤ46(逆転部材に相当)が、旋回伝動軸43のスプライン部43aの横隣(緩旋回ギヤ45とは反対側)に相対回転自在に外嵌されており、伝動軸16に逆転ギヤ47が固定されて、逆転ギヤ46,47が咬合している。以上のように、旋回伝動軸43、シフト部材44、緩旋回ギヤ45及び逆転ギヤ46等により、旋回機構48が構成されており、緩旋回ギヤ45と逆転ギヤ46との間に旋回伝動軸43のスプライン部43aが位置している。
図2及び図4に示すように、旋回伝動軸43に伝動ギヤ49が固定され、伝動軸24に伝動ギヤ50が相対回転自在に外嵌されて、伝動ギヤ49,50が咬合しており、伝動軸24と伝動ギヤ50との間に油圧クラッチ51が備えられている。油圧クラッチ51は摩擦多板型式に構成されて、遮断状態に付勢されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作される。
図2及び図4に示すように、油圧クラッチ51のケーシング51a(伝動軸24に固定)の外周部とミッションケース6の内面部との間に、ブレーキ52 (制動機構に相当)が備えられており、油圧クラッチ51とブレーキ52とが伝動軸24を中心として同芯状に配置されている。ブレーキ53は摩擦多板型式に構成されて解除状態に付勢されており、作動油が供給されることで制動状態に操作される。ブレーキ52は油圧クラッチ51のケーシング51a(伝動軸24に固定)に制動を掛けるものなので、ブレーキ52を制動状態に操作すると、伝動軸24に制動が掛かるのであり、油圧クラッチ51の遮断状態であれば、旋回伝動軸43に制動は掛からない。
図2,3,4に示すように、外周面にスプライン部を備えた伝動部材53が伝動軸24に固定され、内周面にスプライン部を備えた旋回伝動部材54(旋回方向選択機構に相当)が伝動部材53にスライド及び一体回転自在に外嵌されており、右の旋回伝動ギヤ55が伝動部材53(伝動軸24)の一方側に相対回転自在に外嵌され、左の旋回伝動ギヤ56が伝動部材53(伝動軸24)の他方側に相対回転自在に外嵌されている。
図2,3,4に示すように、伝動軸35に固定された伝動ギヤ57が左の旋回伝動ギヤ56に咬合しており、伝動ギヤ40,41に固定された伝動ギヤ58が右の旋回伝動ギヤ55に咬合している。伝動軸35と伝動ギヤ40との間に油圧クラッチ59が備えられており、油圧クラッチ59は摩擦多板型式に構成されて遮断状態に付勢され、作動油が供給されることで伝動状態に操作される。
これにより、図2及び図4に示すように、シフト部材44を旋回伝動軸43及び緩旋回ギヤ45のスプライン部43a,45aに亘って咬合する緩旋回位置に操作して、油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、ブレーキ52を解除状態に操作すると、第2変速装置28から低速ギヤ25及び高速ギヤ26に伝達された動力が、低速ギヤ26、緩旋回ギヤ45、旋回伝動軸43、伝動ギヤ49,50、油圧クラッチ51及び伝動軸24を介して、低速ギヤ25及び高速ギヤ26の動力と同方向の低速の動力として、伝動部材53に伝達され、後述する[10]に記載のように、右(左)の走行装置1に伝達されて、機体は右(左)に緩旋回する。
図2及び図4に示すように、シフト部材44を旋回伝動軸43及び逆転ギヤ46のスプライン部43a,46aに亘って咬合する逆転位置に操作して、油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、ブレーキ52を解除状態に操作すると、第1変速装置19から伝動軸16に伝達される動力が、逆転ギヤ46,47、旋回伝動軸43、伝動ギヤ49,50、油圧クラッチ51及び伝動軸24を介して、低速ギヤ25及び高速ギヤ26の動力と逆方向の動力として、伝動部材53に伝達され、後述する[12]に記載のように、右(左)の走行装置1に伝達されて、機体は右(左)に超信地旋回する。
図2及び図4に示すように、シフト部材44を緩旋回位置又は逆転位置に操作して、油圧クラッチ51を遮断状態に操作し、ブレーキ52を制動状態に操作すると、ブレーキ52の制動力が伝動軸24を介して伝動部材53に伝達され、後述する[11]に記載のように、右(左)の走行装置1に伝達されて、機体は右(左)に信地旋回する。
[5]
次に、第2変速装置28、右及び左の伝動部材31,32、シフト部材44、旋回伝動部材54、油圧クラッチ51,59、ブレーキ52の油圧回路構造について説明する。
図5に示すように、油圧ポンプ60からの油路61が静油圧式無段変速装置9に供給されており、油路61にリリーフ弁62が備えられて、油路61にリリーフ弁63が接続されている。
図4及び図5に示すように、複動型の操作シリンダ64が備えられて、操作シリンダ64に備えられた3個のシフトフォーク64aが右及び左の伝動部材31,32、旋回伝動部材54に係合しており、油圧ポンプ60からの油路65,66,67が操作シリンダ64に接続されている。右及び左の方向切換弁68,69が油路66,67に備えられており、右及び左の方向切換弁68,69は作動油の供給位置及び排油位置を備えた電磁操作式で、バネにより排油位置に付勢されている。
図5に示すように、操作シリンダ64からの油路70に、比例電磁式の圧力制御弁71及び切換弁72が直列に備えられて、切換弁72に油圧クラッチ51及びブレーキ52が接続されている。切換弁72は、油圧クラッチ51に作動油を供給して油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、ブレーキ52から作動油を排出してブレーキ52を解除状態に操作する第1旋回位置、油圧クラッチ51から作動油を排出して油圧クラッチ51を遮断状態に操作し、ブレーキ52に作動油を供給してブレーキ52を制動状態に操作する第2旋回位置に操作自在に構成されて、パイロット操作式に構成されており、バネにより第1旋回位置に付勢されている。
図5に示すように、パイロット油路73が油路65から延出され切換弁72に接続されて、パイロット油路73に切換弁74が備えられている。切換弁74は切換弁72にパイロット作動油を供給する供給位置及びパイロット作動油を排出する排油位置を備えて、電磁操作式に構成されており、バネにより排油位置に付勢されている。切換弁74が排油位置に操作されると、切換弁72が第1旋回位置に操作され、切換弁74が供給位置に操作されると、切換弁72が第2旋回位置に操作される。
図4及び図5に示すように、油路65から分岐した油路75に、切換弁76及び操作シリンダ77が直列に備えられ、操作シリンダ77によりシフト部材44が緩旋回位置及び逆転位置に操作されるように構成されており、操作シリンダ77はバネにより緩旋回位置に付勢されている。切換弁76は、操作シリンダ77に作動油を供給して操作シリンダ77を逆転位置に作動させる超信地旋回位置、及び操作シリンダ77から作動油を排出して操作シリンダ77を緩旋回位置に作動させる緩旋回位置を備えて、電磁操作式に構成されており、バネにより緩旋回位置に付勢されている。
図5に示すように、油路65から分岐した油路78に切換弁79及びシフトギヤ20が直列に備えられ、切換弁79及びシフトギヤ20の間から分岐した油路80に、アキュムレータ81及び油圧クラッチ23が直列に備えられており、油路80をアンロード可能な油路82、及び油路82を開閉自在な弁機構83が備えられている。切換弁79は、シフトギヤ20に作動油を供給する高速位置、及びシフトギヤ20から作動油を排出する低速位置を備えて、電磁操作式に構成されており、バネにより低速位置に付勢されている。
図5に示すように、油路66,67から逆止弁84を介してパイロット油路85が延出され、パイロット油路85にパイロット操作式の減圧弁86及び油圧クラッチ59が直列に備えられており、油路70から分岐したパイロット油路87が減圧弁86の操作部に接続されている。油路61において、リリーフ弁62を迂回するバイパス油路88が備えられ、バイパス油路88に開閉弁89が備えられており、開閉弁89はバネにより開位置に付勢されたパイロット操作式に構成されている。油路80からパイロット油路90が分岐され、パイロット油路85,90から逆止弁91を介してパイロット油路92が延出されて、パイロット油路92が開閉弁89の操作部に接続されている。
[6]
次に、右及び左の方向切換弁68,69、圧力制御弁71、切換弁74,76,79の操作系の構成について説明する。
図7に示すように、第1変速レバー94が運転部3に備えられて、第1変速レバー94とシフトギヤ14とが連係機構 (図示せず)を介して機械的に連係されており、第1変速レバー94が低速位置及び高速位置に操作されると、シフトギヤ14が操作されて、第1変速装置19が低速位置及び高速位置に操作される(前項[2]参照)。
図7に示すように、第2変速レバー95、操向レバー96及び選択スイッチ97(選択手段に相当)が運転部3に備えられ、第2変速レバー95、操向レバー96及び選択スイッチ97の操作位置が制御装置100に入力されており、第2変速レバー95は低速位置及び高速位置に操作自在に構成されている。制御装置100は、第2変速レバー95、操向レバー96及び選択スイッチ97に基づいて、右及び左の方向切換弁68,69、圧力制御弁71、切換弁74,76,79を、以下の[7]〜[12]に記載のように操作する。
図3,5,7に示すように、第2変速レバー95が低速位置に操作されると、切換弁79が低速位置に操作されて、シフトギヤ20から作動油が排出され、バネ21によりシフトギヤ20が低速ギヤ17に咬合し、弁機構83により油路82が開操作され、油圧クラッチ23から作動油が排出されて、油圧クラッチ23が遮断状態に操作される(第2変速装置28の低速位置)(前項[2]参照)。
図3,5,7に示すように、第2変速レバー95が高速位置に操作されると、切換弁79が高速位置に操作されて、シフトギヤ20に作動油が供給され、シフトギヤ20が低速ギヤ17から離間側に操作されて、弁機構83により油路82が閉操作され、作動油がアキュムレータ81を介して油圧クラッチ23に供給されて、油圧クラッチ23が伝動状態に操作される (第2変速装置28の高速位置)(前項[2]参照)。
図3,5,7に示すように、第2変速レバー95が高速位置に操作されると、油路80のパイロット作動油が逆止弁91及びパイロット油路90,92を介して開閉弁89に供給されて、開閉弁89が閉位置に操作される。これにより、油圧ポンプ60の作動油がリリーフ弁62を介して静油圧式無段変速装置9に供給される状態となって、油圧クラッチ23の作動油が確保される。
[7]
次に、操向レバー96を中立位置Nに操作した場合について説明する。
図7に示すように、操向レバー96は中立位置N、右及び左第1旋回位置R1,L1、右及び左第2旋回位置R2,L2に操作自在に構成されている。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が中立位置Nに操作されると、右及び左の方向切換弁68,69が排油位置に操作されて、操作シリンダ64により右の伝動部材31が伝動部材27と右の走行伝動ギヤ29とに咬合する伝動位置に操作され、左の伝動部材32が伝動部材27と左の走行伝動ギヤ30とに咬合する伝動位置に操作される。旋回伝動部材54は、伝動部材53、右及び左の旋回伝動ギヤ55,56に咬合した中立位置に操作される。
図2及び図6に示すように、操向レバー96が中立位置Nに操作された状態において、伝動部材27の動力が、右の伝動部材31、右の走行伝動ギヤ29及び伝動ギヤ40,41,42を介して、右の走行装置1に伝達されるのであり、伝動部材27の動力が、左の伝動部材32、左の走行伝動ギヤ30、伝動ギヤ36、伝動軸35及び伝動ギヤ37,39を介して、左の走行装置1に伝達されて、機体は直進する。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が中立位置Nに操作された状態において、油圧クラッチ59が遮断状態に操作され、油圧クラッチ51及びブレーキ52の作動油が圧力制御弁71及び切換弁72を介して排出されて、油圧クラッチ51が遮断状態に操作され、ブレーキ52が解除状態に操作されている。シフト部材44は後述する[9]に記載のように、緩旋回位置又は逆転位置に操作されている。開閉弁89が開位置に操作されて、油圧ポンプ60の作動油がバイパス油路88を介して、静油圧式無段変速装置9に優先的に供給される。
[8]
次に、操向レバー96を右及び左第1旋回位置R1,L1に操作した場合について説明する。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1に操作されると、右の方向切換弁68が供給位置に操作され、操作シリンダ64が図4の紙面左方に作動し、左の伝動部材32が伝動部材27と左の走行伝動ギヤ30とに咬合する伝動位置に操作された状態で、右の伝動部材31が右の走行伝動ギヤ29から離間側に操作された遮断位置に操作される。旋回伝動部材54が図3の紙面左方に操作されて、伝動部材53及び右の旋回伝動ギヤ55に咬合した状態で、左の旋回伝動ギヤ56から離間側に操作される右旋回位置に操作される。圧力制御弁71及び切換弁72により、油圧クラッチ51は遮断状態に維持され、ブレーキ52は解除状態に維持される。
図2及び図6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1に操作された状態において、右の伝動部材31が右の走行伝動ギヤ29から離間側に操作された遮断位置に操作されたことにより、右の走行装置1への伝動が遮断されて、右の走行装置1が自由回転状態となる。
この場合、図5に示すように、油路66のパイロット作動油が逆止弁84,91及びパイロット油路85,92を介して開閉弁89に供給されて、開閉弁89が閉位置に操作される。これにより、油圧ポンプ60の作動油がリリーフ弁62を介して静油圧式無段変速装置9に供給される状態となって、操作シリンダ64の作動油が確保される。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1に操作された状態において、油路66のパイロット作動油が逆止弁84及びパイロット油路85、減圧弁86を介して油圧クラッチ59に供給されて、油圧クラッチ59が伝動状態に操作される。油圧クラッチ59は伝動軸35と伝動ギヤ40とを完全に連結するほどの強い力を持つものではなく、伝動軸35の動力を伝動ギヤ40に少し伝達し、右の走行装置1に伝達するものである。これにより、右の走行装置1への伝動が遮断されて、右の走行装置1が自由回転状態となる状態、及び油圧クラッチ59を介して右の走行装置1に動力が少し伝達される状態により、機体は直進状態から徐々に右に向きを変えていく。
次に、図2,5,6に示すように、操向レバー96が左第1旋回位置L1に操作されると、左の方向切換弁69が供給位置に操作され、操作シリンダ64が図4の紙面右方に作動して、右の伝動部材31が伝動部材27と右の走行伝動ギヤ29とに咬合する伝動位置に操作された状態で、左の伝動部材32が左の走行伝動ギヤ30から離間側に操作された遮断位置に操作される。旋回伝動部材54が図3の紙面右方に操作されて、伝動部材53及び左の旋回伝動ギヤ56に咬合した状態で、右の旋回伝動ギヤ55から離間側に操作される左旋回位置に操作される。油圧クラッチ51は遮断状態に維持され、ブレーキ52は解除状態に維持される。
図2及び図6に示すように、操向レバー96が左第1旋回位置L1に操作された状態において、左の伝動部材32が左の走行伝動ギヤ30から離間側に操作された遮断位置に操作されたことにより、左の走行装置1への伝動が遮断されて、左の走行装置1が自由回転状態となる。
この場合、図5に示すように、油路67のパイロット作動油が逆止弁84,91及びパイロット油路85,92を介して開閉弁89に供給されて、開閉弁89が閉位置に操作される。これにより、油圧ポンプ60の作動油がリリーフ弁62を介して静油圧式無段変速装置9に供給される状態となって、操作シリンダ64の作動油が確保される。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が左第1旋回位置L1に操作された状態において、油路67のパイロット作動油が逆止弁84及びパイロット油路85、減圧弁86を介して油圧クラッチ59に供給されて、油圧クラッチ59が伝動状態に操作される。油圧クラッチ59は伝動軸35と伝動ギヤ40とを完全に連結するほどの強い力を持つものではなく、伝動ギヤ40の動力を伝動軸35に少し伝達し、左の走行装置1に伝達するものである。これにより、左の走行装置1への伝動が遮断されて、左の走行装置1が自由回転状態となる状態、及び油圧クラッチ59を介して左の走行装置1に動力が少し伝達される状態により、機体は直進状態から徐々に左に向きを変えていく。
[9]
次に、選択スイッチ97について説明する。
図7に示すように、選択スイッチ97は緩旋回位置、信地旋回位置及び超信地旋回位置に操作自在に構成されている。
図2,5,6に示すように、選択スイッチ97が緩旋回位置に操作されると、切換弁74により切換弁72が第1旋回位置(油圧クラッチ51に作動油を供給して油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、ブレーキ52から作動油を排出してブレーキ52を解除状態に操作)に操作されるのであり、切換弁76が緩旋回位置に操作されて、操作シリンダ77が図4の紙面左方に作動して、シフト部材44が緩旋回位置に操作される(シフト部材44が旋回伝動軸43及び緩旋回ギヤ45のスプライン部43a,45aに亘って咬合する)。
図2,5,6に示すように選択スイッチ97が超信地旋回位置に操作されると、切換弁74により切換弁72が第1旋回位置(油圧クラッチ51に作動油を供給して油圧クラッチ51を伝動状態に操作し、ブレーキ52から作動油を排出してブレーキ52を解除状態に操作)に操作されるのであり、切換弁76が逆転位置に操作され、操作シリンダ77が図4の紙面右方に作動して、シフト部材44が逆転位置に操作される(シフト部材44が旋回伝動軸43及び逆転ギヤ46のスプライン部43a,46aに亘って咬合する)。
図2,5,6に示すように、選択スイッチ97が緩旋回位置から信地旋回位置に操作されると、切換弁74により切換弁72が第2旋回位置(油圧クラッチ51から作動油を排出して油圧クラッチ51を遮断状態に操作し、ブレーキ52に作動油を供給してブレーキ52を制動状態に操作)に操作されて、切換弁76が逆転位置に操作されて、前述のようにシフト部材44が逆転位置に操作される。
選択スイッチ97が超信地旋回位置から信地旋回位置に操作されると、切換弁74により切換弁72が第2旋回位置に操作されるのであり、切換弁76が緩旋回位置に操作されて、前述のようにシフト部材44が緩旋回位置に操作される。
この場合、切換弁72が第1及び第2旋回位置に操作されても、操向レバー96が中立位置N、右又は左第1旋回位置R1,L1に操作されていれば、圧力制御弁71により油圧クラッチ51が遮断状態に操作されている(圧力制御弁71によりブレーキ52が解除状態に操作されている)。
[10]
次に、選択スイッチ97が緩旋回位置に操作された状態において、操向レバー96を右及び左第1旋回位置R1,L1、右及び左第2旋回位置R2,L2に操作した場合について説明する。
図2,5,6に示すように、選択スイッチ97が緩旋回位置に操作された状態において(ブレーキ52は切換弁72により解除状態に維持されている)、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されていくと、操作シリンダ64及び油路70の作動油が、圧力制御弁71を介して油圧クラッチ51に供給され、操向レバー96の操作位置に対応して、油圧クラッチ51の作動圧が昇圧操作されて、油圧クラッチ51が伝動側に操作されていくのであり、操作レバー96が右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されると、油圧クラッチ51の作動圧が最高圧となる (油圧クラッチ51が伝動状態に操作される)。
これに伴い図2,5,6に示すように、パイロット油路87を介してパイロット作動油が減圧弁86の操作部に供給され、操向レバー96の操作位置に対応して、油圧クラッチ59の作動圧が減圧操作されて、油圧クラッチ59が遮断側に操作されていくのであり、操作レバー96が右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されると、油圧クラッチ59が遮断状態となる。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2に操作されていく状態において、低速ギヤ25及び高速ギヤ26の動力が、低速ギヤ26、緩旋回ギヤ45、旋回伝動軸43、伝動ギヤ49,50、油圧クラッチ51及び伝動軸24を介して、低速ギヤ25及び高速ギヤ26の動力と同方向の低速の動力として、伝動部材53に伝達され(前項[4]参照)、伝動部材53の動力が旋回伝動部材54、右の旋回伝動ギヤ55、伝動ギヤ41,42,58及び右の車軸32を介して右の走行装置1に伝達されて、機体は右に緩旋回する。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2に操作されていく状態において、低速ギヤ25及び高速ギヤ26の動力が、低速ギヤ26、緩旋回ギヤ45、旋回伝動軸43、伝動ギヤ49,50、油圧クラッチ51及び伝動軸24を介して、低速ギヤ25及び高速ギヤ26の動力と同方向の低速の動力として、伝動部材53に伝達され(前項[4]参照)、伝動部材53の動力が旋回伝動部材54、左の旋回伝動ギヤ56、伝動ギヤ37,39,57、伝動軸35及び左の車軸32を介して左の走行装置1に伝達されて、機体は左に緩旋回する。
この場合、図2,5,6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されるほど、油圧クラッチ51の作動圧が昇圧操作されて、油圧クラッチ51が伝動側に操作され、油圧クラッチ59の作動圧が減圧操作されて、油圧クラッチ59が遮断側に操作されていくのであり、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されるほど、右(左)の緩旋回の旋回半径が小さくなっていく。
[11]
次に、選択スイッチ97が信地旋回位置に操作された状態において、操向レバー96を右及び左第1旋回位置R1,L1、右及び左第2旋回位置R2,L2に操作した場合について説明する。
図2,5,6に示すように、選択スイッチ97が信地旋回位置に操作された状態において(油圧クラッチ51は切換弁72により遮断状態に維持されている)、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されていくと、操作シリンダ64及び油路70の作動油が、圧力制御弁71を介してブレーキ52に供給され、操向レバー96の操作位置に対応して、ブレーキ52の作動圧が昇圧操作されて、ブレーキ52が制動側に操作されていくのであり、操作レバー96が右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されると、ブレーキ52の作動圧が最高圧となる (ブレーキ52が制動状態に操作される)。
これに伴い図2,5,6に示すように、パイロット油路87を介してパイロット作動油が減圧弁86の操作部に供給され、操向レバー96の操作位置に対応して、油圧クラッチ59の作動圧が減圧操作されて、油圧クラッチ59が遮断側に操作されていくのであり、操作レバー96が右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されると、油圧クラッチ59が遮断状態となる。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2に操作されていく状態において、ブレーキ52の制動力が伝動軸24を介して伝動部材53に伝達され(前項[4]参照)、伝動部材53の制動力が旋回伝動部材54、右の旋回伝動ギヤ55、伝動ギヤ41,42,58及び右の車軸32を介して右の走行装置1に伝達されて、機体は右に信地旋回する。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2に操作されていく状態において、ブレーキ52の制動力が伝動軸24を介して伝動部材53に伝達され(前項[4]参照)、伝動部材53の制動力が旋回伝動部材54、左の旋回伝動ギヤ56、伝動ギヤ37,39,57、伝動軸35及び左の車軸32を介して左の走行装置1に伝達されて、機体は左に信地旋回する。
この場合、図2,5,6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されるほど、ブレーキ52の作動圧が昇圧操作されて、ブレーキ52が制動側に操作され、油圧クラッチ59の作動圧が減圧操作されて、油圧クラッチ59が遮断側に操作されていくのであり、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されるほど、右(左)の信地旋回の旋回半径が小さくなっていく。
[12]
次に、選択スイッチ97が超信地旋回位置に操作された状態において、操向レバー96を右及び左第1旋回位置R1,L1、右及び左第2旋回位置R2,L2に操作した場合について説明する。
図2,5,6に示すように、選択スイッチ97が超信地旋回位置に操作された状態において(ブレーキ52は切換弁72により解除状態に維持されている)、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されていくと、操作シリンダ64及び油路70の作動油が、圧力制御弁71を介して油圧クラッチ51に供給されて、操向レバー96の操作位置に対応して、油圧クラッチ51の作動圧が昇圧操作されて、油圧クラッチ51が伝動側に操作されていくのであり、操作レバー96が右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されると、油圧クラッチ51の作動圧が最高圧となる (油圧クラッチ51が伝動状態に操作される)。
これに伴い図2,5,6に示すように、パイロット油路87を介してパイロット作動油が減圧弁86の操作部に供給され、操向レバー96の操作位置に対応して、油圧クラッチ59の作動圧が減圧操作されて、油圧クラッチ59が遮断側に操作されていくのであり、操作レバー96が右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されると、油圧クラッチ59が遮断状態となる。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2に操作されていく状態において、伝動軸16の動力が、逆転ギヤ46,47、旋回伝動軸43、伝動ギヤ49,50、油圧クラッチ51及び伝動軸24を介して、低速ギヤ25及び高速ギヤ26の動力と逆方向の動力として、伝動部材53に伝達されて(前項[4]参照)、伝動部材53の動力が旋回伝動部材54、右の旋回伝動ギヤ55、伝動ギヤ41,42,58及び右の車軸32を介して右の走行装置1に伝達されて、機体は右に超信地旋回する。
図2,5,6に示すように、操向レバー96が左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2に操作されていく状態において、伝動軸16の動力が、逆転ギヤ46,47、旋回伝動軸43、伝動ギヤ49,50、油圧クラッチ51及び伝動軸24を介して、低速ギヤ25及び高速ギヤ26の動力と逆方向の動力として、伝動部材53に伝達されて(前項[4]参照)、伝動部材53の動力が旋回伝動部材54、左の旋回伝動ギヤ56、伝動ギヤ37,39,57、伝動軸35及び左の車軸32を介して左の走行装置1に伝達されて、機体は左に超信地旋回する。
この場合、図2,5,6に示すように、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されるほど、油圧クラッチ51の作動圧が昇圧操作されて、油圧クラッチ51が伝動側に操作され、油圧クラッチ59の作動圧が減圧操作されて、油圧クラッチ59が遮断側に操作されていくのであり、操向レバー96が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2 (左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2)に操作されるほど、右(左)の超信地旋回の旋回半径が小さくなっていく。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、選択スイッチ97を廃止し、図9に示すように、操向レバー96に中立位置N、右第1〜4旋回位置R1〜R4、左第1〜4旋回位置L1〜L4を備えるように構成してもよい。この場合、選択スイッチ97の機能を操向レバー96に備えることにより、以下のような状態が得られる。
図9に示すように、操向レバー96が中立位置N、右及び左第1旋回位置R1,L1に操作されると、前項[7][8]に記載と同じ状態となる。操向レバー96が右及び左第2旋回位置R2,L2に操作されると、前項[10]に記載の状態が得られて、機体は右(左)に緩旋回する。
操向レバー96が右及び左第3旋回位置R3,L3に操作されると、前項[11]に記載の状態が得られて、機体は右(左)に信地旋回する。操向レバー96が右及び左第4旋回位置R4,L4に操作されると、前項[12]に記載の状態が得られて、機体は右(左)に超信地旋回する。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、選択スイッチ97が信地旋回位置に操作されると(操向レバー96が右及び左第3旋回位置R3,L3に操作されると)、図2及び図4に示すシフト部材44が旋回伝動軸43のスプライン部43a(シフト部材44が緩旋回ギヤ45のスプライン部45aに咬合せず、逆転ギヤ46のスプライン部46aに咬合しない状態)に操作されるように構成してもよい。
図2及び図4に示すように、選択スイッチ97が信地旋回位置に操作された場合(操向レバー96が右及び左第3旋回位置R3,L3に操作された場合)、シフト部材44が旋回伝動軸43のスプライン部43aに操作された状態で、ブレーキ52が制動状態に操作されるのに加えて、油圧クラッチ51が伝動状態に操作されるように構成してもよい。
これによりブレーキ52の制動力が油圧クラッチ51、伝動ギヤ49,50を介して、旋回伝動軸43及びシフト部材44に伝達されて、旋回伝動軸43及びシフト部材44が停止状態になり、シフト部材44と緩旋回ギヤ45との回転数の差、及びシフト部材44と逆転ギヤ46との回転数の差が小さくなる。従って、この後に選択スイッチ97が緩旋回位置及び超信地旋回位置に操作された場合(操向レバー96が右及び左第2旋回位置R2,L2、右及び左第4旋回位置R4,L4に操作された場合)、シフト部材44が緩旋回ギヤ45のスプライン部45a及び逆転ギヤ46のスプライン部46aに円滑に咬合する。
コンバインの全体側面図 ミッションケースの伝動系の概要を示す図 ミッションケースにおける第1及び第2変速装置の付近の縦断正面図 ミッションケースにおける旋回伝動軸の付近の縦断正面図 第2変速装置、右及び左の伝動部材、シフト部材、旋回伝動部材、油圧クラッチ、ブレーキの油圧回路図 操向レバーを中立位置、右及び左第1旋回位置、右及び左第2旋回位置に操作した状態において、右及び左の伝動部材、旋回伝動部材、シフト部材、油圧クラッチ及びブレーキの状態を示す図 変速レバー、第1及び第2変速レバー、操向レバー、選択スイッチと制御装置との連係状態を示す図 右及び左の走行装置において、スプロケット及びクローラベルトの芯金の付近の縦断側面図 発明の実施の第1別形態において、操向レバーを示す図
符号の説明
1 右及び左の走行装置
43a 中立位置
44 シフト部材
45 緩旋回部材
46 逆転部材
51 油圧クラッチ
52 制動機構
54 旋回方向選択機構
97 選択手段

Claims (3)

  1. 右及び左の走行装置を備えて、右又は左の走行装置の一方と同方向の低速の動力が伝達される緩旋回部材と、右又は左の走行装置の一方と逆方向の動力が伝達される逆転部材とを備え、
    前記緩旋回部材に咬合する緩旋回位置及び逆転部材に咬合する逆転位置に操作自在なシフト部材を備え、
    前記シフト部材を緩旋回位置に操作すると、前記緩旋回部材の動力がシフト部材から伝動下手側に伝達され、前記シフト部材を逆転位置に操作すると、前記逆転部材の動力がシフト部材から伝動下手側に伝達されるように構成して、
    前記シフト部材の伝動下手側に、前記シフト部材の動力を伝動及び遮断自在な摩擦多板型式の油圧クラッチと、制動機構とを備え、
    前記油圧クラッチ及び制動機構の伝動下手側に、前記シフト部材の動力又は制動機構の制動力を右又は左の走行装置に伝達する旋回方向選択機構を備え、
    前記シフト部材を緩旋回位置又は逆転位置に操作して、前記油圧クラッチを伝動状態に操作し、前記制動機構を解除状態に操作可能、並びに、前記油圧クラッチを遮断状態に操作し、前記制動機構を制動状態に操作可能な操作手段を備えてある作業車の走行伝動構造。
  2. 前記緩旋回位置と逆転位置との間に中立位置を備えてある請求項1に記載の作業車の走行伝動構造。
  3. 前記シフト部材が緩旋回位置に操作されて、前記油圧クラッチが伝動状態に操作され、前記制動機構が解除状態に操作された緩旋回状態、前記油圧クラッチが遮断状態に操作され、前記制動機構が制動状態に操作された信地旋回状態、並びに、前記シフト部材が逆転位置に操作されて、前記油圧クラッチが伝動状態に操作され、前記制動機構が解除状態に操作された超信地状態を人為的に選択可能な選択手段を備えて、前記選択手段の指令に基づいて操作手段が作動するように構成し、
    前記選択手段により緩旋回状態が選択された状態で信地旋回状態が選択されると、前記シフト部材を緩旋回位置から逆転位置に操作し、前記選択手段により超信地旋回状態が選択された状態で信地旋回状態が選択されると、前記シフト部材を超信地旋回位置から緩旋回位置に操作するように、前記操作手段を構成してある請求項1又は2に記載の作業車の走行伝動構造。
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