JP2009233899A - 流体噴射装置、及び流体噴射装置の製造方法 - Google Patents

流体噴射装置、及び流体噴射装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接着剤の貼り合せ構造からなる流路内における気泡吸着を低減した、流体噴射装置、及び流体噴射装置の製造方法を提供する。
【解決手段】流体を噴射する複数のノズル211を有し、流体の流路Rが接着剤250を介した貼り合せ構造からなる噴射ヘッド24を備える流体噴射装置である。接着剤250は、流体に対する親水性を付与する親水作用剤が0.25wt%〜5.0wt%の割合で添加された接着樹脂から構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体噴射装置、及び流体噴射装置の製造方法に関するものである。
流体噴射装置は、液体(流体)を液滴として噴射可能な噴射ヘッドを備え、この噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。流体噴射装置の代表的なものとして、例えば、流体噴射ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッド(噴射ヘッド)のノズル開口から液体状のインクをインク滴として記録紙等の吐出対象物に向けて吐出・着弾させてドットを形成することで記録を行うインクジェット式プリンタ等の画像記録装置を挙げることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−39243号公報
上記特許文献に開示された記録ヘッドは、流路が形成された流路形成基板と、ノズル開口が形成されたノズル板とが接着剤によって貼り合わされている。そのため、流路内の接合領域においては、接着剤が露出或いは一部はみ出した状態となる。一般に、接着剤はインクに対する親水性が低く、流路内において接着剤が露出する部分では気泡の吸着が発生しやすく、印字不良を引き起こすおそれがある。そこで、アクリル、ナイロン等の親水性接着剤を用いることも考えられるが、この場合、十分な接着性を得ることが難しくなる。あるいは、親水性のインクを用いることも考えられるが、この場合には利用できるインクが限られるため、設計自由度が狭まるおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、接着剤の貼り合せ構造からなる流路内における気泡吸着を低減した、流体噴射装置、及び流体噴射装置の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の流体噴射装置は、流体を噴射する複数のノズルを有し、前記流体の流路が接着剤を介した貼り合せ構造からなる噴射ヘッドを備える流体噴射装置において、前記接着剤は、前記流体に対する親水性を付与する親水作用剤が0.25wt%〜5.0wt%の割合で添加された接着樹脂から構成されることを特徴とする。
本発明の流体噴射装置によれば、後述する実験結果に示されるように親水作用剤が所定の割合で添加された接着樹脂を含むため、ヘッドの貼り合せ構造をなす接着剤における流体に対する親水性が向上する。よって、流路内に露出した接着剤において気泡の吸着を生じ難くさせることができる。また、流路内に接着剤がはみ出しても気泡吸着が生じ難いため、接着剤のはみ出し量の管理を簡便なものとすることができる。また、利用可能となる流体の設計自由度を高めることができる。
また、上記流体噴射装置においては、前記接着剤は、前記親水作用剤が0.5wt%〜5.0wt%の割合で前記接着樹脂中に添加されているのが好ましい。また、前記接着剤は、前記親水作用剤が1.0wt%の割合で前記接着樹脂中に添加されているのがより好ましく、前記接着剤は、前記親水作用剤が1.0wt%の割合で前記接着樹脂中に添加されているのが最も望ましい。このようにすれば、上述したような親水性を得るとともに、十分な接合強度を備えた接着剤を得ることができる。なお、ここでいうwt%とは重量%を示す。
また、上記流体噴射装置においては、前記親水作用剤が、界面活性剤、帯電防止剤、或いは防曇剤からなるのが好ましい。この構成によれば、接着剤に対して流体に対する親水性を良好に付与させることができる。
このとき、前記界面活性剤が、非イオン系、又は陰イオン系の界面活性剤からなるのが望ましい。
このようにすれば、流体としてインクを用いた場合、インク中のイオン性含有物の影響を受け難く、インクと反応して異物等をヘッド内に発生させるのを防止できる。よって、インクジェット装置への適用が可能となる。
また、上記流体噴射装置においては、前記ノズルから噴射する前記流体が、水系染料インク或いは水系顔料インクであるのが好ましい。
この構成によれば、噴射ヘッドから染料インク又は顔料インクを噴射可能となるので、本発明はインクジェット装置に特に好適なものとされる。
本発明の流体噴射装置の製造方法は、流体を噴射する複数のノズルを有し、前記流体の流路が接着剤を介した貼り合せ構造からなる噴射ヘッドを備える流体噴射装置の製造方法において、前記噴射ヘッドの構成部材を、前記流体に対する親水性を付与する親水作用剤が0.25wt%〜5.0wt%の割合で添加された接着樹脂を介して貼り合せて前記貼り合せ構造を形成することを特徴とする。
本発明の流体噴射装置の製造方法によれば、接着剤が後述する実験結果に示されるように親水作用剤が所定の割合で添加された接着樹脂を含むため、流体に対する親水性が向上されたものとなる。よって、流路内に露出した接着剤において気泡の吸着を生じ難くさせることができる。また、流路内に接着剤がはみ出しても気泡吸着が生じ難いため、接着剤のはみ出し量の管理が簡便なものとなり、利用可能となる流体の設計自由度を高めることのできる流体噴射装置を提供できる。
また、上記流体噴射装置の製造方法においては、前記貼り合せ工程において、前記接着樹脂を熱溶解させるのが好ましい。
この構成によれば、接着樹脂が熱溶解する際に、接着樹脂中に含まれる親水作用剤が表面にブリードすることで、親水作用剤中の親水性官能基によって接着剤の表面の親水度を向上できる。
以下、本発明に係る流体噴射装置の実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。本実施形態に係る流体噴射装置は、インク等の流体を噴射する装置である。流体噴射装置の一例として、記録ヘッドの噴射口から記録媒体にインクを噴射して、その記録媒体に対する記録を実行するインクジェット式プリンタを用いて説明する。インクジェット式記録装置の一例として、記録媒体である記録紙にインクの滴を吐出(噴射)して、その記録紙に対する記録を実行するインクジェットプリンタ(以下、プリンタと称す)について説明する。
図1は、プリンタの内部構造の概略を示す斜視図である。
図1に示されるようにプリンタIJ1は、印刷用紙Pを給送する給紙ユニット10、記録ヘッド24及びキャリッジ22を備えるキャリッジユニット20、印刷用紙Pを搬送する搬送ユニット60、記録ヘッド24のメンテナンスを行うインクシステムユニット50を備えている。
そして、搬送ユニット60の上側にキャリッジユニット20が、側方にインクシステムユニット50がそれぞれ連結し、キャリッジユニット20の背面側に給紙ユニット10が連結し、4つのユニットが合体するように構成されている。
記録ヘッド24は、図2に示されるようにインクを液滴状にしてノズル211から吐出するものである。図2に示されるように記録ヘッド24は、インクが吐出されるノズル211に連通する圧力発生室221を構成する流路形成基板220と、前記圧力発生室221の上面に配置され圧力発生室221に圧力変化を生じさせる圧電素子300と、圧電素子300を覆うとともにSUS(ステンレス)からなる筐体310とを備えている。
流路形成基板220は基板本体410と該基板本体410上に貼り合わされた振動板400とから構成されている。また、基板本体410はSUSからなる板状部材を接着剤250によって貼り合わせることで構成される。そして、流路形成基板220の下面側(圧電素子300とは反対側)には、複数のノズル211が形成されたノズル形成面211Aを有し、SUSから構成されたノズル基板210が接着剤250を介して貼り合わされている。すなわち、記録ヘッド24は、接着剤250を用いることで、各々の部材を熱溶着により貼り合わせて製造することができる。
上記接着剤250は、インクに対する親水性を付与する添加剤(親水作用剤)が添加された接着樹脂を混錬した熱溶着フィルム接着剤である。添加剤は、0.25wt%〜5.0wt%の割合で接着樹脂中に添加されている。なお、接着剤250中における上記添加剤の割合は、後述する実験結果に示されるように、0.5wt%〜5.0wt%とするのがより好ましく、1.0wt%とするのが最も望ましい。
接着樹脂としては、熱可塑性樹脂が用いられる。具体的には、金属同士の接着性に優れた、ポレオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン、又はEVAベース)、例えば三井化学製のアドマーVE300を用いた。
なお、接着樹脂として以下のものを用いてもよい。例えば、ポリプロピレン、ポリブデン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂を用いることができる。その他の接着樹脂としては、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のエチレン重合体を用いることができる。
また、上記添加剤は、界面活性剤、帯電防止剤、或いは防曇剤から構成される。インクジェット用の添加剤としては、特に非イオン・陰イオン系界面活性剤を用いるのが望ましい。この理由としては、インク中のイオン性含有物の影響を受け難く、インクと反応することで異物等をヘッド内(インク流路内)に生じさせることがないからである。
非イオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ソルビタン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、脂肪酸ソルビタンエステル、アルキルモノグリセリルエーテルを例示できる。
また、陰イオン系界面活性剤としては、例えばアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩を例示できる。
具体的に本実施形態では、接着剤250は添加剤として、主成分をポリオキシエチレンアルキルエーテルとポリプロピレンの混合マスターバッチとする、例えばチバスペシャリティケミカル製のirugasurfhl560(後述の実験例における添加剤(1)に相当)、或いは、主成分をグリセリン脂肪酸エステルとする、例えばチバスペシャリティケミカル製のAtmer129V(後述の実験例における添加剤(2)に相当)が用いられる。
接着剤250は、貼り合せ時に熱溶融されたものとなっている。そのため、接着樹脂中に含有された上記添加剤が表面にブリード(にじみ)し、ブリードした添加剤中の親水性官能基によって接着剤250の表面の親水度を向上できる。
記録ヘッド24は、その構成部材(基板本体410、筐体310、及びノズル基板210)としてSUS(ステンレス)が用いられている。ここで、インクにおける上記構成部材に対する静的接触角は、30°以下とされている。また、インクにおける上記接着剤250に対する静的接触角は、後述する実験結果に示されるように30°以下とされる。
このように、接着剤250は、上述したように所定の割合で添加剤を含むことでインクに対する親水性が向上することで、記録ヘッド24の構成部材と同等の親水性を備えたものとなっている。なお、本実施形態に係るプリンタ1においては、上記インクとして水系染料インク、或いは水系顔料インクのいずれも用いることができる。
ノズル基板210には、流路形成基板220と貼り合わせられたときに各圧力発生室221に対応する位置にノズル211が形成されている。また、各圧力発生室221間は不図示の側壁で分離されており、供給口224を介して共通の流路であるリザーバ223に繋がっている。また、筐体310には、リザーバ223にインクを供給するためのインク導入口225が形成されており、流路形成基板220にはインク導入口225とリザーバ223とを連通する導入路226が設けられている。インク導入口225は少なくともインクカートリッジ23から供給されるインク数(本実施形態では4つ)だけ設けられている。
このように記録ヘッド24における流路Rの壁面は、上記接着剤250による貼り合わせ構造から構成されているため、各部材の接着部分において接着剤250のヒケやはみ出しが生じることで流路壁面に凹凸が形成されてしまう。ここで、流路Rとはインク導入口225を介して記録ヘッド24内に導入したインクがノズル211に到達するまでに流れる領域に対応するものである。
ところで、上述したように所定の割合で添加剤を含まない接着剤による貼り合せ構造からなる記録ヘッドは、流路壁面に露出する接着剤がインクに対して親水性を有しないため、流路内に発生、浸入した気泡が吸着し易くなり、例えばノズル211から吸引動作によりインクを排出させるクリーニング等のメンテナンス動作を行った場合でも容易に気泡を排出することが難しい。
これに対し、本実施形態に係る記録ヘッド24は、上述したようにインクに対し、親水性が付与された接着剤250による貼り合せ構造により流路Rが構成されているので、流路R内においてスムーズなインクの流れを実現することができる。
よって、流路Rにおいて接着剤のひけやはみ出しが生じていても気泡の吸着が低減される。仮に流路R内において気泡の吸着が生じた場合においても、上述の吸引動作を行うことで気泡を外部に容易に排出することができ、流路R内に気泡が滞留することに起因するインクの噴射不良を防止できる。
また、上述したようにインクの流路R内に接着剤250がはみ出していた場合でも、気泡吸着が生じ難くなっているので、接着剤のはみ出し量の管理をシビアに行う必要がない。また、流路R内に露出する接着剤250自体がインクに対して親水性を有しているため、親水性インク等の特殊なインクを用いる必要がなくなるため、使用可能とされるインクの設計自由度が狭まるといったことが防止される。
(実験結果)
ここで、本発明に係るプリンタの記録ヘッドにおける貼り合わせ構造を構成する接着剤(上記接着剤250に相当)の効果を示す実験結果について説明する。
図3は接着剤における純水に対する静的接触角を測定した結果を示す表であり、図4は接着剤におけるインクに対する静的接触角を測定した結果を示す表であり、図5は接着剤における添加剤の添加量と、接着性との関係を測定した結果を示す表である。なお、図3、4中において静的接触角とは流路壁面における純水或いはインク(水系染料インク)に対するものを意味している。また、各図において、接着剤に含有される添加剤の種類を変更したものを、それぞれ実施例1(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、実施例2(グリセリン脂肪酸エステル)とし、接着樹脂はポリオレフィン系樹脂(ポレオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン、又はEVAベース)を用いた。また、各図の表において、初期の場合とは、接着剤を介して記録ヘッドの貼り合せ構造を形成した直後に接触角を測定した結果であり、インク接液後の場合とは、インク中に接着剤を60℃で2ヶ月間浸漬させた加速試験後に接触角を測定した結果である。
図3に示されるように、添加剤1、2のいずれにおいても添加量が0.25wt%〜10wt%の範囲において、純水に対する親水性が向上することが確認できた。上述の実施形態のようにヘッドの構成部材として用いられるSUS(ステンレス)に対する純水の静的接触角は、70°〜80°であるため、上記添加剤1、2を配合させることで、接着剤に対する静的接触角をSUSに対する接触角と略同等になることが確認できる。
また、図4に示されるように、添加剤1、2のいずれにおいてもインク(水系染料インク)に対する親水性が向上することが確認できた。ここで、ヘッドの構成部材として用いられるSUS(ステンレス)に対するインクの静的接触角は、30°となっている。よって、上記添加剤1、2を配合させることで、接着剤に対する静的接触角をSUSに対する接触角と略同等になることが確認できる。
また、図5に示されるように、接着剤中に含まれる添加剤の量が多すぎると、ヘッドの構成部材として用いられるSUS(ステンレス)に対する接着性が低下する。接着性の可否の判断基準としては、接着剤における界面剥離の有無を用いた。界面剥離が生じる場合とは、ヘッド構成部材と接着剤との界面からインクが漏れ出すおそれがあることから接着剤の強度が不十分とした。よって、添加剤1,2のいずれも、添加量が10wt%に到達すると、界面剥離の発生が確認された。
すなわち、図3乃至5に示される実験結果から分かるように、接着剤は添加剤を0.25wt%〜5.0wt%の割合で含む場合、十分な接着強度を得るとともにインクに対しても親水性を備えたものとなる。また、上記添加剤の添加量としては、0.5wt%〜5.0wt%とするのがより好ましく、1.0wt%に設定するのが最も好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上述の実験においては、水系染料インクを用いたが、上述した割合で添加剤が添加された接着剤による貼り合せ構造を備えたヘッドを用いれば水系顔料インクにおいても同様の傾向を得ることができる。
インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す斜視図である。 記録ヘッドの概略構成を示す断面図である。 接着剤における純水に対する静的接触角を測定した結果を示す図である。 接着剤におけるインクに対する静的接触角を測定した結果を示す図である。 添加剤の添加量と接着性との関係を測定した結果を示す図である。
符号の説明
IJ1…プリンタ(流体噴射装置)、24…記録ヘッド(噴射ヘッド)、211…ノズル、250…接着剤、R…流路

Claims (8)

  1. 流体を噴射する複数のノズルを有し、前記流体の流路が接着剤を介した貼り合せ構造からなる噴射ヘッドを備える流体噴射装置において、
    前記接着剤は、前記流体に対する親水性を付与する親水作用剤が0.25wt%〜5.0wt%の割合で添加された接着樹脂から構成されることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記接着剤は、前記親水作用剤が0.5wt%〜5.0wt%の割合で前記接着樹脂中に添加されていることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記接着剤は、前記親水作用剤が1.0wt%の割合で前記接着樹脂中に添加されていることを特徴とする請求項2に記載の流体噴射装置。
  4. 前記親水作用剤が、界面活性剤、帯電防止剤、或いは防曇剤からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  5. 前記界面活性剤が、非イオン系、又は陰イオン系の界面活性剤からなることを特徴とする請求項4に記載の流体噴射装置。
  6. 前記ノズルから噴射する前記流体が、水系染料インク或いは水系顔料インクであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  7. 流体を噴射する複数のノズルを有し、前記流体の流路が接着剤を介した貼り合せ構造からなる噴射ヘッドを備える流体噴射装置の製造方法において、
    前記噴射ヘッドの構成部材を、前記流体に対する親水性を付与する親水作用剤が0.25wt%〜5.0wt%の割合で添加された接着樹脂を介して貼り合せて前記貼り合せ構造を形成することを特徴とする流体噴射装置の製造方法。
  8. 前記貼り合せ工程において、前記接着樹脂を熱溶解させることを特徴とする請求項7に記載の流体噴射装置の製造方法。
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