JP2009233175A - 生体内温熱療法及び閉塞下動注化学療法を併用した新規治療方法に用いるバルーンカテーテル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明により、先端部に発熱部及び薬剤放出部、さらに前記発熱部及び薬剤放出部の後端側にバルーンを備えたバルーンカテーテルが提供される。発熱部により局所的に任意の温度で加熱することができ、バルーンにより血流を調節することにより、相対的にバルーンの先端側から放出された薬剤濃度を調節可能なため、効果的に治療することができる。
【選択図】図1
Description
これまで、肝予備能が低下している場合や、腫瘍が肝臓内に多発している場合などの肝細胞癌の治療において、抗がん剤肝動注療法が施行されてきた。抗がん剤肝動注療法は、カテーテルを肝動脈内に挿入し、リピオドールや塞栓物質によって肝動脈を塞栓すると共に抗がん剤を作用させるという治療方法である。肝臓には流入血管として門脈と肝動脈の2種類があるが、肝臓における腫瘍は門脈構造を持たないので、肝臓癌を栄養する血液は肝動脈からのものがほとんどである。したがって肝動脈を閉塞すれば、腫瘍細胞の栄養を断つと共に効果的に抗がん剤を作用させ、壊死させることができるという考えに基づいたものであるが、閉塞時間を調節できないことや、肝内転移がある場合になどには効果的に治療することができないなどの問題がある。そこで、本発明者は、膨張率が調節可能なバルーン、温度が調節可能な発熱部及び薬剤放出部を有するカテーテルを開発した。本発明は、膨張率が調節可能なバルーン及び温度が調節可能な発熱部を含むことにより、血管の閉塞の程度が調節可能であり、また、肝臓を局所的に任意の温度で加熱し、癌細胞を損傷又は壊死させることが可能である本発明を完成した。
本明細書において、各種用語の意味は、下記の通り定義するものとする。
「バルーンカテーテル」とは、細長いチューブ(カテーテル)の先端に、バルーンが付いた医療機器を意味する。ここで、カテーテルは、状況に応じて適した構造を選択でき、例えば、シングルルーメンカテーテル、ダブルルーメンカテーテル、トリプルルーメンカテーテル、クワッドルーメンカテーテルであってもよい。また、カテーテルは、標的とする血管に応じて適した細さを選択でき、その直径は、例えば0.5(テーパリングタイプ)〜4mm、好ましくは0.7〜2mm、より好ましくは、1〜1.7mmであってもよい。また、バルーンは、血管を閉塞するのに膨張・収縮が調節可能であり、当業者であれば適した素材や形状を選択できる。
(2)先端部
「先端部」とは、カテーテルの先端部分を意味し、後端部と対をなす用語である。特に、肝動脈に挿入される側の先端から10cm以内の部分を意味する。ここで、10cm以内とあるのは、例えば、1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cm、8cm、9cm、10cmのいずれかの長さであることを意味する。
「発熱部」とは、熱を発生する部分を意味する。ここでは特に、操作により任意の温度に調節可能なものが好ましい。例えば、43〜45℃、38〜42℃、46〜59℃、60〜95℃などに加熱できるものであればよく、その例として、炭素鋼やニクロムなどの金属コイル、炭素繊維、半導体、レーザー光などが挙げられる。
「温熱療法」とは、腫瘍の局所を加温する療法であり、放射線療法や化学療法と併用することによって、その効果を著しく高めることができる。
温熱療法には、(1)ハイパーサーミア:腫瘍を43〜45℃に加熱できる、(2)マイルド・ハイパーサーミア:腫瘍を38〜42℃に加熱できる、(3)スーパー・ハイパーサーミア:腫瘍を46〜59℃に加熱できる、(4)アブレーショナル・ハイパーサーミア:腫瘍を60〜95℃に加熱などがある。なお、温熱療法には、以下に示すような利点がある。
(i)悪性腫瘍細胞は、正常組織細胞に比べて温熱感受性が高い。
一般に、正常組織に比べて腫瘍内はpHが低く、低pHにおける細胞は温熱感受性が高いことが報告されている。なお、最近癌細胞そのものが正常細胞より温熱感受性であるということも明らかになってきている。
(ii)悪性腫瘍は加温した場合に温度上昇が得られやすい。
正常組織では加温すると血流が増加し、その冷却効果により温度が上昇しにくいが、腫瘍では加温に対して血流が増加しない、もしくは逆に低下するので、血流による冷却効果が得られず温度が上昇しやすい。
(iii)温熱療法は放射線の抗腫瘍効果を増強する。
温熱と放射線を同時に適用した場合に抗腫瘍効果は最も著しいが、施行時間が同時でない場合であっても、一定の程度の効果は期待できる。一般に、放射線は毛細血管周辺の酸素分圧の高い部分に有効であるが、血管から遠い低酸素部分では効果が低下する。これに対し、ハイパーサーミアでは血管から遠いところほど温度が上昇しやすく、温熱の効果が上るので、放射線による抗腫瘍効果が増強される以外にも、温熱と放射線の効果は互いに補うという効果も考えられる。また、細胞周期の上では放射線抵抗性のDNA合成期(S期)が逆に温熱感受性で両者を併用する細胞周期の影響がほとんどなくなるということもある。
(iV)温熱療法は抗がん剤の効果を増強する。
抗腫瘍効果が認められているものとして、CDDP、MMC、ブレオマイシン、アドリアマイシン、5−FU、ACNU、BCNO、シクロフォスファミド、メルファラン、Thio−TEPAなどが挙げられる。
(V)一度加温すると腫瘍に熱耐性が生じ、温熱感受性が低下するので、次の温熱療法の施行は、熱耐性が消失する3日以降が望ましく、従来は週2回施行されていた。最近では、週1回の温熱療法の施行が主として行われている。
(Vi)副作用が少ない。
43℃の加温では、正常組織にとっては生理的範囲にあり、抗がん剤などに比べて正常組織に対する副作用は少ない。
「薬剤」とは、肝細胞癌の治療に用いることができる任意の薬剤を意味する。例えば、ラパマイシン、マイトマイシンC、CDDP、MMC、ブレオマイシン、アドリアマイシン、5−FU、ACNU、BCNO、シクロフォスファミド、メルファラン、Thio−TEPA、ソラフェニブなどの抗がん剤が挙げられるが、それらは、ゼラチン様物質と混合して用いることもできる。また、その他にもイオン化した微粒金属粒子又は磁性体を混合して薬剤として用いることもできる。ここで、「薬剤放出部」とは、薬剤を投与する部分を意味し、操作に応じて肝動脈内に有効量の薬剤を投与できる構造であれば、特に限定されない。また、「薬剤注入部」とは、薬剤を注入する部分を意味し、送液部を介して薬剤放出部に有効量の薬剤を送液できる構造であれば、特に限定されない。上記の構造については、当業者の理解するところである。
「操作」とは、操作部が受け付ける、又は制御部により行われるものを意味し、その「操作」は操作伝達部を介して発熱部、薬剤放出部、及び/又はバルーンに送信されることにより、発熱部の発熱、薬剤放出部の薬剤放出、バルーンの膨張・収縮が起こる。
「温度測定部」とは、温度を測定することができる部分を意味し、標的の温度が測定することができれば、特に限定されない。その例として、接触式温度センサや非接触式温度センサなどがあり、より具体的には白金測温抵抗体、サーミスタ、電熱対などが挙げられる。温度測定部は、バルーンカテーテルに必須の構成要素ではなく、別の手段を用いて温度を測定することができる。例えば、他のカテーテルの先端部に設置することにより、バルーンカテーテルに設置した場合よりも、より肝細胞癌に近づけることができ、肝細胞癌内部の温度を直接測定することができる。
「圧力測定部」とは、圧力を測定することができる部分を意味し、ここではバルーンにかかる圧力が測定することができれば、特に限定されない。その例として、半導体ストレインゲージ式圧力センサ、薄ゲージ式圧力センサ、圧電式圧力センサ、光ファイバー式圧力センサなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「測定データ出力部」とは、測定されたデータを出力する部分であり、出力されたデータはデータ表示部を介して表示され、出力されたデータもしくは表示されたデータを基に発熱部の発熱、薬剤放出部の薬剤投与、バルーンの膨張・収縮などを調節することができる。出力されたデータは、モニタなどのディスプレイを介して表示されてもよく、紙などに印刷されたものにより表示されてもよい。また、測定されたデータは、データ送信部を介して測定データ出力部に送信することができる。
「ゼラチン様物質」とは、血管内で凝固することにより血管を塞栓することができるゼラチン様の物質を意味し、抗がん剤などと混合して使用することにより、癌細胞を効果的に壊死させることができるものをいう。加熱することにより溶解し、血管の閉塞時間を調節できるものが好ましく、42℃から45℃で溶解するものがさらに好ましい。
「イオン化した微粒金属粒子又は磁性体」は、電磁波を照射することで発熱する微粒子を意味し、癌を内部から加熱することができるものをいう。例えば、Fe2+、Mg2+、Al3+、Zn2+などが挙げられる。
「放射性微粒子」は、γ線などの放射線を放射する微粒子を意味し、癌の内部から放射線を照射することができるものをいう。例えば、ヨウ素125(オンコシードの放射線源、日本メジフィジックス株式会社)、放射性イリジウムの微粒子などを注入し、電熱線による温熱効果と放射線の相乗効果で、抗腫瘍効果を発揮する。また、バルーンによる栄養血管の閉塞により、放射性物質の腫瘍内貯留(停滞)時間を延長できる。ヨウ素125の粒子径は、毛細血管の径8μmよりも大きく設定し、例えば10μm〜800μmの大きさで腫瘍内部に停滞させる。
本実施形態のバルーンカテーテルを図1に示す。
本実施形態のバルーンカテーテルは、通常のバルーンカテーテルの態様のものであり、当該カテーテルは、先端部102と反対側の後端部103とを備える管状本体101を含み、該先端部には炭素鋼コイルを内部に有する発熱部104及び薬剤放出部105(穴部については不図示)を含み、先端から3cmのところにはバルーン106が形成される。また、後端には、薬剤注入部107及び操作部(キーボードおよびフットスイッチからなる自動操作部108および薬剤注入部107に押し込むためのシリンジのピストンからなる手動操作部(不図示))を備えている。自動操作部108は、導線109を介して発熱部104と、また、連通部(不図示)を介してバルーン106と繋がっている。
上述したように、本実施形態のバルーンカテーテルは、先端部102に、発熱部104と、薬剤放出部105と、発熱部104および薬剤放出部105よりも後端側に設けられているバルーン106と、を備えている。また、後端部103には、操作を受け付ける操作部108と、薬剤放出部105で放出される薬剤を注入するための薬剤注入部107と、を備えている。また、先端部102および後端部103の間に設けられている中間部に、操作部108が受け付けた操作を発熱部104およびバルーン106に伝達する操作伝達部109・110と、薬剤注入部107に注入された薬剤を薬剤放出部105に送液する送液部111と、を備えている。
(1)自在に塞栓時間を調節できる。
(2)ある一定の間隔でバルーン膨張・収縮(例えば、拡張・収縮=20秒・10秒)して自在に血管の閉塞・開放を行うことができる。
(3)バルーン内部の空気の圧力調整が可能であるため、バルーンの膨張程度を、バルーンを留置した血管断面積に適した膨張の程度に選択して、血管の閉塞・開放に必要十分な程度に制御できる。
本実施形態では、上記実施形態2に示した皮下埋込型のバルーンカテーテルを用いることができる。
図6は、本実施形態のバルーンカテーテルの薬剤貯蔵部に貯蔵される薬剤が、抗がん剤およびゼラチン様物質の混合物を含む場合におけるバルーンカテーテルの制御についてのタイムスパンを示す図である。この制御方法では、時刻計算部1102が、まず、時刻データを算出し、データ読取部1108が、測定データ出力部から測定データを読み取り、かつ制御データ格納部1104から時系列制御データ1106を読み取る。次に、操作判定部1110が、時刻計算部1102が算出する時刻データと、データ読取部1108が読み取った測定データと、データ読取部1108が読み取った前記時系列制御データ1106と、を対比する。
図7は、本実施形態のバルーンカテーテルの薬剤貯蔵部に貯蔵される薬剤が、イオン化した微粒金属粒子を含む場合におけるバルーンカテーテルの制御についてのタイムスパンを示す図である。この制御方法では、まず、時刻計算部1102が、時刻データを算出する。次に、データ読取部1108が、測定データ出力部から測定データを読み取り、かつ制御データ格納部1104から時系列制御データ1106を読み取る。次に、操作判定部1110が、時刻計算部1108が算出する時刻データと、データ読取部1108が読み取った測定データと、データ読取部1108が読み取った時系列制御データ1106とを対比する。
図8は、本実施形態のバルーンカテーテルの薬剤貯蔵部に貯蔵されている薬剤が、ラパマイシンであり、肝動脈内にラパマイシン徐放性ステントを別途留置している場合におけるバルーンカテーテルの制御についてのタイムスパンを示す図である。この制御方法では、まず、時刻計算部1102が、時刻データを算出する。次に、データ読取部1108が、測定データ出力部から測定データを読み取り、かつ制御データ格納部1104から時系列制御データ1106を読み取る。次に、操作判定部1110が、時刻計算部1108が算出する時刻データと、データ読取部1108が読み取った測定データと、データ読取部1108が読み取った時系列制御データ1106とを対比する。
102…先端部
103…後端部
104…発熱部
105…薬剤放出部
106…バルーン
107…薬剤注入部
108…操作部
109…導線
110…信号ケーブル
111…送液部
112…白金測温抵抗体
113…半導体ストレインゲージ式圧力センサ
114…データ送信部
115…データ出力部
116…液晶モニタ
117…炭素鋼コイル
201…管状本体
202…先端部
203…後端部
204…発熱部
205…薬剤放出部
206…バルーン
208…皮下埋め込み部
209…導線
210…連通部
211…送液部
212…データ送信部
213…白金測温抵抗体
214…操作部
301…孔
302…先端部
303…炭素鋼コイル
1100…制御部
1102…時刻計算部
1104…制御データ格納部
1106…時系列制御データ
1108…データ読取部
1110…操作判定部
1112…操作信号入力部
1114…注液調節部
Claims (12)
- バルーンカテーテルであって、
先端部に、
発熱部と、
薬剤放出部と、
前記発熱部および前記薬剤放出部よりも後端側に設けられているバルーンと、
を備え、
後端部に、
操作を受け付ける操作部と、
前記薬剤放出部で放出される薬剤を注入するための薬剤注入部と、
を備え、
前記先端部および前記後端部の間に設けられている中間部に、
前記操作部が受け付けた操作を発熱部およびバルーンに伝達する操作伝達部と、
前記薬剤注入部に注入された薬剤を薬剤放出部に送液する送液部と、
を備える、
バルーンカテーテル。 - 請求項1記載のバルーンカテーテルにおいて、
肝細胞癌治療のために用いられる、
バルーンカテーテル。 - 請求項1または2記載のバルーンカテーテルにおいて、
前記後端部に、
前記発熱部に供給する電力を入力するための電力入力部と、
前記バルーン内部に導入するための気体または液体を入力する気液入力部と、
をさらに備え、
前記操作伝達部は、
前記電力入力部および前記発熱部を電気的に接続する導線と、
前記気液入力部および前記バルーン内部を連通する連通部と、
を有し、
前記発熱部は、
前記電力入力部から前記導電部を介して供給される電力を熱に変換して発熱する電熱変換部を有し、
前記操作部は、
受け付けた操作内容を、
前記電力入力部から前記導線を介して前記電熱変換部および前記連通部に伝達される電流値または電圧値と、
前記気液入力部から前記連通部を介して前記バルーン内部に伝達される気液量または気液の圧力値と、
に変換するように構成されている、
バルーンカテーテル。 - 請求項3記載のバルーンカテーテルにおいて、
前記電熱変換部は、発熱コイルである、
バルーンカテーテル。 - 請求項3または4記載のバルーンカテーテルにおいて、
前記中間部は、前記送液部と、前記導線と、前記連通部と、を互いに隔離するための3以上のルーメンを有するように構成されている、
バルーンカテーテル。 - 請求項3乃至5いずれかに記載のバルーンカテーテルにおいて、
さらに、
前記先端部に、前記先端部近傍の外部温度を測定するための温度測定部を備え、
前記後端部に、
前記バルーン内部の気液の圧力を前記連通部に存在する気液を介して測定するための圧力測定部と、
前記圧力測定部および前記温度測定部によって測定された圧力および温度の測定データを出力する測定データ出力部と、
を備え、
前記中間部に、前記温度測定部によって測定された温度の測定データを前記測定データ出力部に送信する送信部を備える、
バルーンカテーテル。 - 請求項6記載のバルーンカテーテルにおいて、
前記中間部は、前記送液部と、前記導線と、前記連通部と、前記送信部と、を互いに隔離するための4以上のルーメンを有するように構成されている、
バルーンカテーテル。 - 請求項6または7記載のバルーンカテーテルにおいて、
前記後端部に、
前記薬剤注入部に接続されている薬剤貯蔵部と、
前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入速度を調節する注液調節部と、
をさらに備える
バルーンカテーテル。 - 請求項8記載のバルーンカテーテルにおいて、
時刻データを算出する時刻計算部と、
前記発熱部の温度と前記薬剤放出部からの薬剤放出量と前記バルーンの圧力とを時系列的に制御するために事前に設定されてなる時系列制御データを格納している制御データ格納部と、
前記測定データ出力部から前記測定データを読み取り、かつ前記制御データ格納部から前記時系列制御データを読み取るデータ読取部と、
前記時刻計算部が算出する時刻データと、前記データ読取部が読み取った前記測定データと、前記データ読取部が読み取った前記時系列制御データと、を対比して、前記発熱部の温度と前記薬剤放出部からの薬剤放出量と前記バルーンの圧力とを時系列的に制御するための操作内容を判定する操作判定部と、
前記操作判定部の判定した操作内容を操作信号として前記時刻計算部と前記操作部と前記注液調節部とに入力する操作信号入力部と、
を有する、
バルーンカテーテル。 - 前記薬剤貯蔵部に貯蔵されている薬剤が、抗がん剤およびゼラチン様物質の混合物を含む場合における、請求項9記載のバルーンカテーテルの制御方法であって、
前記時刻計算部が、前記時刻データを算出するステップと、
前記データ読取部が、前記測定データ出力部から前記測定データを読み取り、かつ前記制御データ格納部から前記時系列制御データを読み取るステップと、
前記操作判定部が、前記時刻計算部が算出する時刻データと、前記データ読取部が読み取った前記測定データと、前記データ読取部が読み取った前記時系列制御データと、を対比して、
所定の間隔の時間帯において、
前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に維持するための操作内容を行うべきであると判定し、
前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させるための操作内容を行うべきであると判定し、
前記時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、第三の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度を事前に設定されている閾値以上に変動させ、前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容を行うべきであると判定し、
前記時刻データが事前に設定されている第三の時刻を経過しており、所定の時間帯を経過していない場合には、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定し、
前記時刻データが前記所定の間隔の時間帯に到達した場合には、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ前記時刻計算部のカウントを初期設定に戻すべきであると判定するステップと、
前記操作信号入力部が、前記操作判定部の判定した操作内容を操作信号として前記時刻計算部、記操作部および前記注液調節部に入力するステップと、
を含む、
バルーンカテーテルの制御方法。 - 前記薬剤貯蔵部に貯蔵されている薬剤が、イオン化した微粒金属粒子を含む場合における、請求項9記載のバルーンカテーテルの制御方法であって、
前記バルーンカテーテルの
前記時刻計算部が、前記時刻データを算出するステップと、
前記データ読取部が、前記測定データ出力部から前記測定データを読み取り、かつ前記制御データ格納部から前記時系列制御データを読み取るステップと、
前記操作判定部が、前記時刻計算部が算出する時刻データと、前記データ読取部が読み取った前記測定データと、前記データ読取部が読み取った前記時系列制御データと、を対比して、
所定の間隔の時間帯において、
前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に維持するための操作内容を行うべきであると判定し、
前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容を行うべきであると判定し、
前記時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、前記所定の間隔の時間帯に到達していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させ、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定し、
前記時刻データが前記所定の間隔の時間帯に到達している場合には、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ前記時刻計算部のカウントを初期設定に戻すべきであると判定するステップと、
前記操作信号入力部が、前記操作判定部の判定した操作内容を操作信号として前記時刻計算部、前記操作部および前記注液調節部に入力するステップと、
を含む、
バルーンカテーテルの制御方法。 - 前記薬剤貯蔵部に貯蔵されている薬剤が、ラパマイシンであり、肝動脈内にラパマイシン徐放性ステントを別途留置している場合における、請求項9記載のバルーンカテーテルの制御方法であって、
前記バルーンカテーテルの
前記時刻計算部が、前記時刻データを算出するステップと、
前記データ読取部が、前記測定データ出力部から前記測定データを読み取り、かつ前記制御データ格納部から前記時系列制御データを読み取るステップと、
前記操作判定部が、前記時刻計算部が算出する時刻データと、前記データ読取部が読み取った前記測定データと、前記データ読取部が読み取った前記時系列制御データと、を対比して、
所定の間隔の時間帯において、
前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に維持するための操作内容を行うべきであると判定し、
前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容を行うべきであると判定し、
前記時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、前記所定の間隔の時間帯に到達していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させ、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定し、
前記時刻データが前記所定の間隔の時間帯に到達している場合には、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ前記時刻計算部のカウントを初期設定に戻すべきであると判定するステップと、
前記操作信号入力部が、前記操作判定部の判定した操作内容を操作信号として前記時刻計算部、前記操作部および前記注液調節部に入力するステップと、
を含む、
バルーンカテーテルの制御方法。
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