JP2009233175A - 生体内温熱療法及び閉塞下動注化学療法を併用した新規治療方法に用いるバルーンカテーテル - Google Patents

生体内温熱療法及び閉塞下動注化学療法を併用した新規治療方法に用いるバルーンカテーテル Download PDF

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Abstract

【課題】生体内温熱療法及び閉塞下動注化学療法を併用した新規治療方法に用いるバルーンカテーテルの提供し、治療効果を高めることを目的とする。
【解決手段】本発明により、先端部に発熱部及び薬剤放出部、さらに前記発熱部及び薬剤放出部の後端側にバルーンを備えたバルーンカテーテルが提供される。発熱部により局所的に任意の温度で加熱することができ、バルーンにより血流を調節することにより、相対的にバルーンの先端側から放出された薬剤濃度を調節可能なため、効果的に治療することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体内温熱療法及び閉塞下動注化学療法を併用した新規治療方法に用いるバルーンカテーテルに関する。
癌の治療方法には、外科手術、化学療法、放射線療法、温熱療法などの治療方法がある。中でも温熱療法は、癌組織を43℃以上に加温することにより、癌細胞を損傷又は破壊する治療法であるが、1970年代に始められた研究による生物学的根拠の明確化、加温装置の開発などに伴い急速に普及してきた。また、温熱療法は副作用が小さい、化学療法や放射線療法と併用することにより少量の抗がん剤で効果的に治療できる、副作用が軽減される、などの理由から、近年注目を集めている。
癌の一種である肝細胞癌は、年々増加傾向にあり、肝細胞癌による死亡者数は2015年頃まで増加し続けると予想されている。肝細胞癌の約8割がC型肝炎、2割がB型肝炎を原因とするものであり、そのため肝細胞癌を持っている患者の約7割が肝硬変を合併しており、肝予備能が低下している。現在、肝細胞癌の治療には、手術、経皮的エタノール注入療法、マイクロ波凝固療法、ラジオ波焼灼療法、動脈塞栓術、化学療法(全身化学療法、肝動注化学療法)、放射線療法などが行われている。
また、多発した肝細胞癌に対して、抗がん剤肝動注療法が施行されているが、奏効率は約40%と低いことが報告されている(非特許文献1)。抗がん剤肝動注療法の他に、肝動脈塞栓術という肝細胞癌を栄養している血管を閉塞し、壊死する治療法やサーモトロンによる温熱療法等が存在する(特許文献1)。しかしながら、上記の方法は、効果が不十分であることや、肝予備能の低下、腫瘍の範囲、副作用の問題などにより、適応する患者が制限されるという問題がある。
Higashihara等、Hyperthermia for hepatocellular carcinoma.日本臨床 59(Suppl.6):650−653,2001 特許第3904241号
そこで、より広範な肝細胞癌患者に適応し、より効果的な肝細胞癌治療の開発が切望されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、肝細胞癌に対する新規治療法を可能にする処置具を提供し、肝細胞癌の治療効果と安全性を高めることを目的とする。
現在行われている肝細胞癌治療法のうち、最も広範に適応するのは抗がん剤肝動注療法であると考えられている。抗がん剤肝動注療法は、肝動脈にカテーテルを挿入し、ゼリー(ジェルパート)やでんぷん粒子などの塞栓物質を投与する方法である。これまで、肝予備能が低下している場合や、腫瘍が肝臓内に多発している場合などに行われてきたが、ゼリーで塞栓した場合、血流が再開するまでにゼリーが溶解する10〜14日間を要した。その場合、塞栓後に患者が肝不全に陥っても血流を再開することはできないという問題があり、閉塞時間を調節できない点や副作用の問題は未だ解決していない。そこで本発明では、バルーン、薬剤放出部及び発熱部を有するカテーテルを開発した。本発明は、バルーンにより閉塞時間が調節可能であり、また、発熱部により温熱治療が可能であるので、先行技術の問題点を克服するものである。
すなわち、本発明によれば、先端部に、発熱部と、薬剤放出部と、発熱部および薬剤放出部よりも後端側に設けられているバルーンと、を備え、後端部に、操作者からの操作を受け付ける操作部と、薬剤放出部で放出される薬剤を注入するための薬剤注入部と、を備え、先端部および後端部の間に設けられている中間部に、操作部が受け付けた操作を発熱部およびバルーンに伝達する操作伝達部と、薬剤注入部に注入された薬剤を薬剤放出部に送液する送液部と、を備える、バルーンカテーテルが提供される。本発明は、膨張・収縮が調節可能なバルーン及び温度が調節可能な発熱部を含むため、血管の閉塞の程度が調節可能であり、また、肝臓を局所的に任意の温度で加熱し、癌細胞を損傷又は壊死する。また、バルーンの血流遮断により肝細胞癌への動脈血流が減少するため、相対的にバルーンの先端側から注入された抗がん剤濃度が飛躍的に上昇し、さらに、バルーンの先端側に、発熱部を備えているため、肝細胞癌内部から加熱し効率的な温熱療法を可能にする。
本発明によれば、膨張・収縮が調節可能なバルーン及び温度が調節可能な発熱部を含むので、血管の閉塞時間が調節可能であり、また、肝臓を局所的に任意の温度で加熱し、癌細胞を損傷又は壊死させる。また、バルーンの血流遮断により肝細胞癌への動脈血流が減少するため、相対的にバルーンの先端側から注入された抗がん剤濃度が飛躍的に上昇し、さらに、バルーンの先端側に、発熱部を備えているため、腫瘍内部から加熱し効率的な温熱療法を可能にする。
<発明の経緯>
これまで、肝予備能が低下している場合や、腫瘍が肝臓内に多発している場合などの肝細胞癌の治療において、抗がん剤肝動注療法が施行されてきた。抗がん剤肝動注療法は、カテーテルを肝動脈内に挿入し、リピオドールや塞栓物質によって肝動脈を塞栓すると共に抗がん剤を作用させるという治療方法である。肝臓には流入血管として門脈と肝動脈の2種類があるが、肝臓における腫瘍は門脈構造を持たないので、肝臓癌を栄養する血液は肝動脈からのものがほとんどである。したがって肝動脈を閉塞すれば、腫瘍細胞の栄養を断つと共に効果的に抗がん剤を作用させ、壊死させることができるという考えに基づいたものであるが、閉塞時間を調節できないことや、肝内転移がある場合になどには効果的に治療することができないなどの問題がある。そこで、本発明者は、膨張率が調節可能なバルーン、温度が調節可能な発熱部及び薬剤放出部を有するカテーテルを開発した。本発明は、膨張率が調節可能なバルーン及び温度が調節可能な発熱部を含むことにより、血管の閉塞の程度が調節可能であり、また、肝臓を局所的に任意の温度で加熱し、癌細胞を損傷又は壊死させることが可能である本発明を完成した。
<用語の説明>
本明細書において、各種用語の意味は、下記の通り定義するものとする。
(1)バルーンカテーテル
「バルーンカテーテル」とは、細長いチューブ(カテーテル)の先端に、バルーンが付いた医療機器を意味する。ここで、カテーテルは、状況に応じて適した構造を選択でき、例えば、シングルルーメンカテーテル、ダブルルーメンカテーテル、トリプルルーメンカテーテル、クワッドルーメンカテーテルであってもよい。また、カテーテルは、標的とする血管に応じて適した細さを選択でき、その直径は、例えば0.5(テーパリングタイプ)〜4mm、好ましくは0.7〜2mm、より好ましくは、1〜1.7mmであってもよい。また、バルーンは、血管を閉塞するのに膨張・収縮が調節可能であり、当業者であれば適した素材や形状を選択できる。
(2)先端部
「先端部」とは、カテーテルの先端部分を意味し、後端部と対をなす用語である。特に、肝動脈に挿入される側の先端から10cm以内の部分を意味する。ここで、10cm以内とあるのは、例えば、1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cm、8cm、9cm、10cmのいずれかの長さであることを意味する。
(3)発熱部
「発熱部」とは、熱を発生する部分を意味する。ここでは特に、操作により任意の温度に調節可能なものが好ましい。例えば、43〜45℃、38〜42℃、46〜59℃、60〜95℃などに加熱できるものであればよく、その例として、炭素鋼やニクロムなどの金属コイル、炭素繊維、半導体、レーザー光などが挙げられる。
(4)温熱療法
「温熱療法」とは、腫瘍の局所を加温する療法であり、放射線療法や化学療法と併用することによって、その効果を著しく高めることができる。
温熱療法には、(1)ハイパーサーミア:腫瘍を43〜45℃に加熱できる、(2)マイルド・ハイパーサーミア:腫瘍を38〜42℃に加熱できる、(3)スーパー・ハイパーサーミア:腫瘍を46〜59℃に加熱できる、(4)アブレーショナル・ハイパーサーミア:腫瘍を60〜95℃に加熱などがある。なお、温熱療法には、以下に示すような利点がある。
(i)悪性腫瘍細胞は、正常組織細胞に比べて温熱感受性が高い。
一般に、正常組織に比べて腫瘍内はpHが低く、低pHにおける細胞は温熱感受性が高いことが報告されている。なお、最近癌細胞そのものが正常細胞より温熱感受性であるということも明らかになってきている。
(ii)悪性腫瘍は加温した場合に温度上昇が得られやすい。
正常組織では加温すると血流が増加し、その冷却効果により温度が上昇しにくいが、腫瘍では加温に対して血流が増加しない、もしくは逆に低下するので、血流による冷却効果が得られず温度が上昇しやすい。
(iii)温熱療法は放射線の抗腫瘍効果を増強する。
温熱と放射線を同時に適用した場合に抗腫瘍効果は最も著しいが、施行時間が同時でない場合であっても、一定の程度の効果は期待できる。一般に、放射線は毛細血管周辺の酸素分圧の高い部分に有効であるが、血管から遠い低酸素部分では効果が低下する。これに対し、ハイパーサーミアでは血管から遠いところほど温度が上昇しやすく、温熱の効果が上るので、放射線による抗腫瘍効果が増強される以外にも、温熱と放射線の効果は互いに補うという効果も考えられる。また、細胞周期の上では放射線抵抗性のDNA合成期(S期)が逆に温熱感受性で両者を併用する細胞周期の影響がほとんどなくなるということもある。
(iV)温熱療法は抗がん剤の効果を増強する。
抗腫瘍効果が認められているものとして、CDDP、MMC、ブレオマイシン、アドリアマイシン、5−FU、ACNU、BCNO、シクロフォスファミド、メルファラン、Thio−TEPAなどが挙げられる。
(V)一度加温すると腫瘍に熱耐性が生じ、温熱感受性が低下するので、次の温熱療法の施行は、熱耐性が消失する3日以降が望ましく、従来は週2回施行されていた。最近では、週1回の温熱療法の施行が主として行われている。
(Vi)副作用が少ない。
43℃の加温では、正常組織にとっては生理的範囲にあり、抗がん剤などに比べて正常組織に対する副作用は少ない。
(5)薬剤
「薬剤」とは、肝細胞癌の治療に用いることができる任意の薬剤を意味する。例えば、ラパマイシン、マイトマイシンC、CDDP、MMC、ブレオマイシン、アドリアマイシン、5−FU、ACNU、BCNO、シクロフォスファミド、メルファラン、Thio−TEPA、ソラフェニブなどの抗がん剤が挙げられるが、それらは、ゼラチン様物質と混合して用いることもできる。また、その他にもイオン化した微粒金属粒子又は磁性体を混合して薬剤として用いることもできる。ここで、「薬剤放出部」とは、薬剤を投与する部分を意味し、操作に応じて肝動脈内に有効量の薬剤を投与できる構造であれば、特に限定されない。また、「薬剤注入部」とは、薬剤を注入する部分を意味し、送液部を介して薬剤放出部に有効量の薬剤を送液できる構造であれば、特に限定されない。上記の構造については、当業者の理解するところである。
(6)操作
「操作」とは、操作部が受け付ける、又は制御部により行われるものを意味し、その「操作」は操作伝達部を介して発熱部、薬剤放出部、及び/又はバルーンに送信されることにより、発熱部の発熱、薬剤放出部の薬剤放出、バルーンの膨張・収縮が起こる。
(7)温度測定部
「温度測定部」とは、温度を測定することができる部分を意味し、標的の温度が測定することができれば、特に限定されない。その例として、接触式温度センサや非接触式温度センサなどがあり、より具体的には白金測温抵抗体、サーミスタ、電熱対などが挙げられる。温度測定部は、バルーンカテーテルに必須の構成要素ではなく、別の手段を用いて温度を測定することができる。例えば、他のカテーテルの先端部に設置することにより、バルーンカテーテルに設置した場合よりも、より肝細胞癌に近づけることができ、肝細胞癌内部の温度を直接測定することができる。
(8)圧力測定部
「圧力測定部」とは、圧力を測定することができる部分を意味し、ここではバルーンにかかる圧力が測定することができれば、特に限定されない。その例として、半導体ストレインゲージ式圧力センサ、薄ゲージ式圧力センサ、圧電式圧力センサ、光ファイバー式圧力センサなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(9)データ送信及びデータ出力
「測定データ出力部」とは、測定されたデータを出力する部分であり、出力されたデータはデータ表示部を介して表示され、出力されたデータもしくは表示されたデータを基に発熱部の発熱、薬剤放出部の薬剤投与、バルーンの膨張・収縮などを調節することができる。出力されたデータは、モニタなどのディスプレイを介して表示されてもよく、紙などに印刷されたものにより表示されてもよい。また、測定されたデータは、データ送信部を介して測定データ出力部に送信することができる。
(10)ゼラチン様物質
「ゼラチン様物質」とは、血管内で凝固することにより血管を塞栓することができるゼラチン様の物質を意味し、抗がん剤などと混合して使用することにより、癌細胞を効果的に壊死させることができるものをいう。加熱することにより溶解し、血管の閉塞時間を調節できるものが好ましく、42℃から45℃で溶解するものがさらに好ましい。
(11)イオン化した微粒金属粒子又は磁性体
「イオン化した微粒金属粒子又は磁性体」は、電磁波を照射することで発熱する微粒子を意味し、癌を内部から加熱することができるものをいう。例えば、Fe2+、Mg2+、Al3+、Zn2+などが挙げられる。
(12)放射性微粒子
「放射性微粒子」は、γ線などの放射線を放射する微粒子を意味し、癌の内部から放射線を照射することができるものをいう。例えば、ヨウ素125(オンコシードの放射線源、日本メジフィジックス株式会社)、放射性イリジウムの微粒子などを注入し、電熱線による温熱効果と放射線の相乗効果で、抗腫瘍効果を発揮する。また、バルーンによる栄養血管の閉塞により、放射性物質の腫瘍内貯留(停滞)時間を延長できる。ヨウ素125の粒子径は、毛細血管の径8μmよりも大きく設定し、例えば10μm〜800μmの大きさで腫瘍内部に停滞させる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<実施形態1:肝細胞癌治療のためのバルーンカテーテル>
本実施形態のバルーンカテーテルを図1に示す。
本実施形態のバルーンカテーテルは、通常のバルーンカテーテルの態様のものであり、当該カテーテルは、先端部102と反対側の後端部103とを備える管状本体101を含み、該先端部には炭素鋼コイルを内部に有する発熱部104及び薬剤放出部105(穴部については不図示)を含み、先端から3cmのところにはバルーン106が形成される。また、後端には、薬剤注入部107及び操作部(キーボードおよびフットスイッチからなる自動操作部108および薬剤注入部107に押し込むためのシリンジのピストンからなる手動操作部(不図示))を備えている。自動操作部108は、導線109を介して発熱部104と、また、連通部(不図示)を介してバルーン106と繋がっている。
なお、図1では、操作部として、キーボードおよびフットスイッチからなる自動操作部108を例示したが、操作部108の構成はこれらに限定されるわけではない。例えば、操作部は、単にバルーン106に送り込む空気に圧力を加えて連通部(不図示)に押し込むためのバルーン操作用のシリンジピストンと、炭素鋼コイルを内部に有する発熱部104に導通している導線(不図示)に、電源(不図示)から入力する電流または電圧を調節するためのダイヤルと、からなる構成であってもよい。このように、電子的制御・ソフトウェア的制御によらず、力学的制御・電気的制御に基づく操作を行う場合には、ソフトウェアのエラー、半導体チップの故障などによって動作が不安定化することを抑制することができ、安定した動作が可能になる。一方、図示したように、キーボードおよびフットスイッチなどで電子的制御・ソフトウェア的制御などを行う場合には、精密な数値制御が可能になるため、不器用な術者が操作しても、当初設計範囲内の精度での操作が可能になる利点がある。
なお、本実施形態では、単に薬剤放出部105から放出される薬液を圧力を加えて送液部(不図示)に押し込むための薬剤注入部107における薬液操作用のシリンジピストンについては、操作部としての概念には含めていない。しかし、広い意味では、この薬剤注入部107に押し込むためのシリンジのピストンからなる手動操作部(不図示)についても操作部として捉えることも可能である。なお、薬剤注入部107に押し込むためのシリンジのピストンからなる手動操作部(不図示)を自動操作可能な構成に置き換えるとすれば、シリンジピストンが手動により前後する構成ではなく、シリンジピストンがモーター等によって前後する構成とした上で、そのモーターへの動作を、図示してなるキーボードまたはフットスイッチによって制御するような自動操作系を構築すればよい。
本実施形態のバルーンカテーテルでは、操作部108で受け付けた操作により、炭素鋼コイルを有する発熱部104を目標とした温度域に加熱し、また、バルーン106を膨張・収縮することができる。また、薬剤注入部107は、送液部111を介して薬剤放出部105に繋がっており、薬剤注入部107にラパマイシンを注入することにより、薬剤放出部105からラパマイシンを有効量投与することができる。
また、図2に、本実施形態のバルーンカテーテルの先端部102を示す。本実施形態のバルーンカテーテルは、図2に示すように発熱部104の先端部の側面にさらに白金測温抵抗体温度センサ111を備えてもよい。このように、バルーン106よりも先端部に近い位置に白金測温抵抗体温度センサ111を設けることによって、バルーン106が膨張して血管が閉塞して血液が滞留する場合に、滞留している血液の温度を測定することが可能になる。白金測温抵抗体温度センサ111は、管状本体101内の導線(不図示)および電気ケーブル109を介して操作部108と繋がっており、操作部108が受け付けた操作により温度を測定することができる。もっとも、白金測温抵抗体温度センサ111は、特に操作部108からの操作を受けなくても、自動的に周囲の温度を測定するように構成されていてもよい。測定されたデータは、データ送信部(不図示)を介して、測定データ出力部115に繋がっており、液晶モニタ116を介して表示される。
また、本実施形態のバルーンカテーテルは、後端部103にさらに半導体ストレインゲージ式圧力センサ(不図示)を含んでもよい。バルーン106と半導体ストレインゲージ式圧力センサ(不図示)は、内部に空気が充填されている連通部(不図示)を介して繋がっているため、半導体ストレインゲージ式圧力センサ(不図示)を後端部103に設置した場合であっても先端部にあるバルーン106内の圧力を測定することができる。半導体ストレインゲージ式圧力センサ(不図示)は、電気ケーブル109を介して操作部108と繋がっており、操作部108が受け付けた操作により圧力を測定することができる。もっとも、半導体ストレインゲージ式圧力センサ(不図示)は、特に操作部108からの操作を受けなくても、自動的に連通部内部の空気の圧力を測定するように構成されていてもよい。測定されたデータは、データ送信部114を介して、測定データ出力部115に繋がっており、液晶モニタ116を介して表示される。
また、図3に、本実施形態のバルーンカテーテルの先端部102の変形例を示す。図3に示すように、本実施形態のバルーンカテーテルは、発熱部104の先端側に突出した形で設けられている白金測温抵抗体温度センサ112を備えていてもよい。図3に示す構造を採ることで、より肝細胞癌近傍の血液の温度を測定することができる。また、このような形の白金測温抵抗体温度センサ112であれば、発熱部104の先端側に突出した形で設けられているため、発熱部104から直接伝わる熱の影響を軽減することができ、より高い精度で周囲の血液の温度そのものを測定することが可能になる。
図4に示すように、本実施形態のバルーンカテーテルの発熱部104の内部には炭素鋼コイル117が設けられており、この炭素鋼コイル117は、先端部では密であるが、後端側にかけて疎になっている。このような構造を採ることにより、肝細胞癌近傍のみで熱が発生し、後端側の肝動脈内皮細胞などの損傷を軽減することができる。もっとも、この炭素鋼コイル117は、先端部では密であるが、後端側にかけて疎になっている構成に限定される訳ではなく、例えば、後端側にかけてはコイル状にする必要もなく、単に直線状に配線されてなる導線であってもよい。
本実施形態のバルーンカテーテルは、温度が調節可能な発熱部104を含むため、肝臓を局所的に任意の温度で加熱し、癌細胞を損傷又は壊死させる。また、バルーン106の膨張により肝動脈において引き起こされる血流遮断により肝細胞癌への動脈血流が減少するため、相対的にバルーン106の先端側から放出された抗がん剤濃度が飛躍的に上昇する。さらに、バルーン106の先端側に、発熱部104を備えているため、バルーン106の膨張によって肝臓中で滞留する肝動脈血が高温に加熱され、腫瘍内部から加熱することによる効率的な温熱療法を可能にする。また、血管新生を阻止するラパマイシンは低酸素状態で効果はさらに増強されることが示されているので、本実施形態のバルーン106の膨張によって肝動脈が滞留して新たな酸素が供給されなくなることにより、肝細胞癌の周囲が低酸素状態になる。そして、低酸素状態にした肝細胞癌の周囲に薬剤放出部105からラパマイシンを注入することで、抗腫瘍効果が相乗的に向上する。
本実施形態における発熱部104は、炭素鋼やニクロムなどの金属コイルであってもよい。ここでは、炭素鋼コイル117を用いているが、この他に、ニクロムコイルやカンタルコイルなどを用いることもできる。また、本実施形態における発熱部104は、バルーンから3cm先端側に位置しているが、これに限定されるものではなく、バルーンから1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cm、8cm、9cmもしくは10cm先端側に位置してもよい。発熱部104の位置は、閉塞する肝動脈の位置と肝細胞癌の位置を考慮して、適したものを選択することができる。
本実施形態におけるバルーンカテーテルには、上述のように、1又は複数の温度測定部として1又は複数の白金測温抵抗体温度センサ111が設置されている。1又は複数の白金測温抵抗体温度センサ111を設置することにより、測定された温度データを基に、発熱部104の発熱量を調節することができ、バルーン106を膨張させて肝動脈血を滞留させた際に、発熱部104によって滞留している血液を加熱して腫瘍内部を目標とした温度域(43〜45℃)に維持することができる。
本実施形態における温度測定部112は、白金測温抵抗体を用いているが、この他に、サーミスタ、電熱対などを用いることができる。ここで、白金測温抵抗体112は、金属の電気抵抗が温度変化に対して変化する性質を利用したものであるが、言うまでもなく、白金以外にも金、チタン、銅などの金属を用いることができる。
また、本実施形態におけるバルーンカテーテルには、上述のように、1又は複数の圧力測定部として、半導体ストレインゲージ式圧力センサ(不図示)が設置されている。設置した圧力測定部113は連通部(不図示)内の空気を介してバルーン106の内部と繋がっているため、バルーン106内の圧力を測定することができ、測定された圧力データを基にバルーン106の膨張・収縮を調節し、肝動脈血管を閉塞・開放し、血流を遮断・再開することができる。
本実施形態における圧力測定部は、半導体ストレインゲージ式圧力センサ(不図示)を用いているが、この他に、薄ゲージ式圧力センサ、圧電式圧力センサ、光ファイバー式圧力センサなどを用いることができる。
本実施形態におけるデータ表示部116は、液晶モニタを用いているが、この他に、CRTディスプレイ、プラズマモニタなどを用いることができる。
以下、本実施形態のバルーンカテーテルの作用効果を説明する。
上述したように、本実施形態のバルーンカテーテルは、先端部102に、発熱部104と、薬剤放出部105と、発熱部104および薬剤放出部105よりも後端側に設けられているバルーン106と、を備えている。また、後端部103には、操作を受け付ける操作部108と、薬剤放出部105で放出される薬剤を注入するための薬剤注入部107と、を備えている。また、先端部102および後端部103の間に設けられている中間部に、操作部108が受け付けた操作を発熱部104およびバルーン106に伝達する操作伝達部109・110と、薬剤注入部107に注入された薬剤を薬剤放出部105に送液する送液部111と、を備えている。
本実施形態のバルーンカテーテルは、このように、膨張・収縮が調節可能なバルーン106及び温度が調節可能な発熱部104を含むため、血管の閉塞の程度が調節可能であり、また、肝臓を局所的に任意の温度で加熱し、癌細胞を損傷又は壊死させることができる。また、バルーン106の膨張による血流遮断により肝細胞癌への動脈血流が減少するため、相対的にバルーンの先端側から注入された抗がん剤濃度を飛躍的に上昇させることができる。さらに、バルーン106の先端側に、発熱部104を備えているため、バルーン106の膨張による血流遮断により肝臓内に滞留している血液を加熱して肝細胞癌を内部から加熱し効率的な温熱療法を可能にする。また、バルーン106による血管の閉塞時間が調節可能であるので、塞栓術後に黄疸、肝性脳症などの肝不全が患者に起きた場合、バルーン106を縮小することによって塞栓術を中断することが可能になる。また、バルーン106を間欠的に拡張、縮小させることで、計画的かつ持続的な間欠的肝動脈塞栓術を行うことができる。
また、本実施形態のバルーンカテーテルは、後端部103に、発熱部104に供給する電力を入力するための電力入力部(不図示)と、バルーン106内部に導入するための気体または液体を入力する気液入力部107と、をさらに備えている。さらに、操作伝達部は、電力入力部(不図示)および発熱部104を電気的に接続する導線(不図示)と、気液入力部107およびバルーン106内部を連通する連通部(不図示)と、を有している。また、発熱部104は、電力入力部(不図示)から導線(不図示)を介して供給される電力を熱に変換して発熱する電熱変換部である炭素鋼コイル117を有している。また、操作部108は、操作者から受け付けた操作内容を、電力入力部(不図示)から導線(不図示)を介して電熱変換部である炭素鋼コイル117に伝達される電流値または電圧値と、気液入力部107から連通部1(不図示)を介してバルーン106内部に伝達される気液量または気液の圧力値と、に変換するように構成されている。そのため、電力入力部(不図示)から導線(不図示)を介して電熱変換部である炭素鋼コイル117に電力が供給され、電熱変換部である炭素鋼コイル117は発熱することができる。また、気液入力部107から連通部(不図示)を介してバルーン106に気液が供給され、バルーン106は膨張・収縮することができる。さらに、受け付けた操作内容が、それぞれ電流値または電圧値、もしくは気液の圧力値として変換されて伝達されるため、電熱変換部104は発熱することができ、バルーン106は膨張・収縮することができる。
また、本実施形態の電熱変換部104は、発熱コイルである。発熱コイルを用いることにより、発熱量を調節しやすくなるという利点がある。
また、本実施形態の中間部は、送液部(不図示)と、導線(不図示)と、連通部(不図示)と、を互いに隔離するための3以上のルーメンを有するように構成されている。送液部(不図示)と、導線(不図示)と、連通部(不図示)とを隔離することにより、薬剤、導線および気液が混ざらず、導線の腐食を防ぐことができる。
また、本実施形態のバルーンカテーテルは、先端部102に、先端部102近傍の外部温度を測定するための温度測定部である白金測温抵抗体温度センサ111を備えている。また、後端部103には、バルーン106内部の気液の圧力を連通部(不図示)に存在する気液を介して測定するための圧力測定部(不図示)と、圧力測定部(不図示)および温度測定部である白金測温抵抗体温度センサ111によって測定された圧力および温度の測定データを出力する測定データ出力部115と、を備えている。さらに、中間部に、温度測定部である白金測温抵抗体温度センサ111によって測定された温度の測定データを測定データ出力部115に送信する送信部(不図示)を備えている。このように、温度及び/又は圧力の測定データを用いることにより、より適した温度での温熱療法及びバルーンによる血管の閉塞を行うことができる。
また、本実施形態の中間部は、送液部(不図示)と、導線(不図示)と、連通部(不図示)と、送信部(不図示)と、を互いに隔離するための4以上のルーメンを有するように構成されていてもよい。送液(不図示)と、導線(不図示)と、連通部(不図示)と、送信部(不図示)とを互いに隔離することにより、薬剤、導線および気液などが混ざらず、導線の腐食を防ぐことができる。
図11は、実施形態1のバルーンカテーテルを用いた生体内温熱療法及び閉塞下動注化学療法を併用した新規治療方法について説明するための概念図である。ここで、従来の塞栓治療法における問題点として、一般に、肝細胞癌の主要な1本の栄養血管が潰れると、一時的には塞栓効果により、肝細胞癌の9割以上が壊死する。しかしながら、生き残った肝細胞癌細胞が血管造成因子などの働きにより、無数(複数)の新生(栄養)血管をつくり、再治療を試みた場合に、どの血管を塞栓すべきかわからない(栄養血管の数が多すぎて技術的に不可能、もしくは下横隔動脈や右副腎動脈などの肝外からの新生(栄養)血管を形成し、治療不可能になってしまう)という問題が生じる。一方、カテーテルを留置して抗がん剤を長期間注入しようとしても、下横隔動脈や右副腎動脈などの血流が、腫瘍内部への抗がん剤かん流の効率を下げるため、その効果は不十分である。塞栓術の従来法であるスポンゼル(動脈を塞栓しても10日で溶解)やデンプン粒子(動脈を塞栓しても数時間で溶解)を使用し、永久的な塞栓物質であるプラチナコイルを使用しないのは、同様の理由からである。
また、一般的に、カテーテルは通常、そけい部から穿刺して留置され、腹部大動脈、腹腔動脈、固有肝動脈などに留置されるので、カテーテル全体を加熱した場合には、カテーテルの中間部が過度に加熱され血管障害がおこると、腹腔動脈や大動脈に影響を及ぼす可能性がある。このような加熱による血管障害によって、腹腔動脈が障害され、狭窄すると、その分岐である血管も虚血に陥るため、胃や十二指腸に虚血性のびらんや潰瘍を生じる危険性もある。したがって、仮にカテーテルを加熱する場合には、カテーテルの後端部と中間部では体温とほぼ同じ37℃が理想的である。
これに対して、本実施形態のバルーンカテーテルでは、上述したような特有の構成を採用しているために、以下のような従来の治療法では実現困難であった課題が実現できる。
(1)自在に塞栓時間を調節できる。
(2)ある一定の間隔でバルーン膨張・収縮(例えば、拡張・収縮=20秒・10秒)して自在に血管の閉塞・開放を行うことができる。
(3)バルーン内部の空気の圧力調整が可能であるため、バルーンの膨張程度を、バルーンを留置した血管断面積に適した膨張の程度に選択して、血管の閉塞・開放に必要十分な程度に制御できる。
また、通常の従来の塞栓術であれば、肝動脈塞栓術は入院して検査室で無菌状態で行わなければならない処置であり、現在一般的に行われている塞栓術は、間欠的に行う場合もあるが、早くても1ヶ月に1回、入退院を繰り返しながら3〜6回の塞栓術を施行している。しかしながら、本実施形態のバルーンカテーテルでは、上述の(2)の効果により、所望の時間帯に任意の時間塞栓することが可能となる。
ここで、バルーンで血流を遮断または部分閉塞(血管断面積の50〜95%)を起こすと、血流の停滞や乱流により、血液凝固、血栓ができる危険性がある。そこで、本実施形態の変形例として、さらにヘパリンなどの抗凝固剤を血流の滞る血管内に充填できるように、薬液用のルーメン、バルーン制御用のルーメン、電熱線を通すためのルーメンにくわえて、さらにヘパリンなどの抗凝固剤を通すためのルーメンを含む複数のルーメンを有するカテーテルを用い、さらに、バルーンが膨張して血流遮断する前にヘパリンを注入し、このバルーンとヘパリンの注入タイミングをコンピューター制御するシステムを利用することにより、上記の危険性を回避することができる。
<実施形態2:皮下埋め込み型バルーンカテーテル>
本実施形態の皮下埋め込み型バルーンカテーテルを図5に示す。本実施形態のバルーンカテーテルの基本的な構造は、実施形態1に記載したものと同じであるが、以下に示す特有の構造を採ることにより、皮下に埋め込んで使用することもできる。
本実施形態の皮下埋め込み型バルーンカテーテルは、後端部203に、薬剤注入部(不図示)に接続されている薬剤貯蔵部(不図示)と、薬剤貯蔵部(不図示)から薬剤注入部(不図示)への薬剤注入速度を調節する注液調節部(不図示)とをさらに備えている。なお、これらの薬剤貯蔵部(不図示)および注液調節部(不図示)は、いずれも皮下埋め込み部208に格納されている。なお、この皮下埋め込み部208には、後述する制御部1100を搭載したICチップ(不図示)と、このICチップ(不図示)および注液調節部(不図示)を駆動するための電池も格納されている。
すなわち、本実施形態における皮下埋め込み型バルーンカテーテルの制御部は、ICチップに搭載され、薬剤貯蔵部(不図示)、注液調節部(不図示)、操作部(不図示)、電源(不図示)、ポンプ(不図示)などと共に皮下埋め込み部208に格納されている。そのため、患者の行動が制限されず、QOL(Quority of Life)が向上する。また、皮下埋め込み部208として、例えば、P−Uセルサイトポート(東レ株式会社)、バイタルポート(株式会社メディコスヒラタ)などを用いることができる。
他の実施形態では、皮下埋め込み部208には、薬剤貯蔵部(不図示)のみが格納され、後述する制御部(不図示)、注液調節部(不図示)、操作部(不図示)、電源(不図示)、ポンプ(不図示)などは体外に配置される。
ここで、注液調節部(不図示)は、超小型のロータリーポンプ(不図示)であり、制御部1100からの制御信号を取得して、その回転速度が調節され、その結果、そのロータリーポンプに挟まれたチューブ内を流れる薬液の流量が調節されるため、高い精度で薬剤注入速度を調節することができる。もっとも、この注液調節部(不図示)は、超小型のロータリーポンプ(不図示)に限定されるわけではなく、例えば圧電素子を駆動部として備えるマイクロモーターであってもよい。この場合にも、多少の脈動はあるものの高い精度で薬剤注入速度を調節することができる。あるいは、この注液調節部(不図示)は、単なる開閉弁であってもよく、薬剤貯蔵部(不図示)内部の薬液が、開閉弁が開くと自然に毛管現象等で吸い出されて供給される形式であってもよい。
また、本実施形態の皮下埋め込み型バルーンカテーテルの制御部1100の構成を説明するための機能ブロックを図9に示す。本実施形態の制御部1100は、時刻計算部1102と、制御データ格納部1104と、データ読取部1108と、操作判定部1110と、操作信号入力部1112と、を有していている。時刻計算部1102は、時刻データを算出する。制御データ格納部1104は、発熱部204の温度と薬剤放出部205からの薬剤放出量とバルーン206の圧力とを時系列的に制御するために事前に設定されてなる時系列制御データを格納している。データ読取部1108は、測定データ出力部215から測定データを読み取り、かつ制御データ格納部1104から時系列制御データ1106を読み取る。操作判定部1110は、時刻計算部1102が算出する時刻データと、データ読取部が読み取った測定データと、データ読取部が読み取った時系列制御データ1106と、を対比して、発熱部104の温度と薬剤放出部205からの薬剤放出量とバルーンの圧力とを時系列的に制御するための操作内容を判定する。操作信号入力部1112は、操作判定部の判定した操作内容を操作信号として時刻計算部1102と操作部214と注液調節部1114とに入力する。
図10は、実施形態2の埋め込み型バルーンカテーテルの制御方法のフローチャートである。本実施形態の制御部1100では、電源がONになって一連の制御がスタートすると、まず、時刻計算部1102が、時刻データを算出する(S102)。一方で、データ読取部1108は、測定データ出力部215から測定データを読み取り、かつ制御データ格納部1104から時系列制御データ1106を読み取る(S104)。次いで、操作判定部1110は、時刻計算部1102が算出する時刻データと、データ読取部が読み取った測定データと、データ読取部が読み取った時系列制御データ1106と、を対比する(S106)。
続いて、操作判定部1110は、上記の対比結果に基づいて、発熱部104の温度と薬剤放出部205からの薬剤放出量とバルーンの圧力とを時系列的に制御するための操作内容をOption A、B、C、Dのいずれであるか判定する(S108)。操作判定部1110は、上記判定結果に基づいて、Option A、B、C、Dのうちから、判定したOptionの操作内容を制御データ格納部1104から読み取る(S110、S112、S114、S116)。次いで、操作信号入力部1112は、操作判定部1110の判定した操作内容を操作信号として時刻計算部1102と操作部214と注液調節部1114とに入力する(S118)。さらに、操作信号入力部1112は、時刻計算部1102のタイムカウントを初期化する。そして、タイムカウントが初期化されると、制御部1100は、電源をOFFにする指示が入力されたなどの形で、一連の制御を終了させる指示を受け付けている場合には、そこで一連の制御を終了する。一方、未だそのような指示を受け付けていない場合には、再び時刻計算部1102が、時刻データを算出する(S102)ことにはじまる一連の制御を繰り返す。
本実施形態の皮下埋め込み型バルーンカテーテルは、測定データおよび時系列制御データ1106を基に、操作判定部1110が操作内容を判定し、操作信号入力部1112から操作信号を送信するため、自動的にバルーン206の膨張・収縮、発熱部204による加熱及び薬剤放出部205からの薬剤放出量が調整されるので、発熱、薬剤放出、血管の閉塞を効率よく行うことができ、効果的な肝細胞癌の治療を施行することができる。また、使用する患者の通院回数が減少し、患者のQOL(Quority of Life)が向上する。
<実施形態3:バルーンカテーテルの制御方法>
以下に本実施形態のバルーンカテーテルの制御方法を示す。
本実施形態では、上記実施形態2に示した皮下埋込型のバルーンカテーテルを用いることができる。
(実施形態3−1)抗がん剤およびゼラチン様物質の混合物を含む薬剤による治療
図6は、本実施形態のバルーンカテーテルの薬剤貯蔵部に貯蔵される薬剤が、抗がん剤およびゼラチン様物質の混合物を含む場合におけるバルーンカテーテルの制御についてのタイムスパンを示す図である。この制御方法では、時刻計算部1102が、まず、時刻データを算出し、データ読取部1108が、測定データ出力部から測定データを読み取り、かつ制御データ格納部1104から時系列制御データ1106を読み取る。次に、操作判定部1110が、時刻計算部1102が算出する時刻データと、データ読取部1108が読み取った測定データと、データ読取部1108が読み取った前記時系列制御データ1106と、を対比する。
なお、本実施形態において、注液調節部(不図示)は、超小型のロータリーポンプ(不図示)であり、制御部1100からの制御信号を取得して、その回転速度が調節され、その結果、そのロータリーポンプに挟まれたチューブ内を流れる薬液の流量が調節される構成とするが、説明の簡略化のために、特に制御信号を受けない場合には、その回転速度は一定であるものとする。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第一の時刻(例えば、開始から10分)を経過していない場合には、発熱部204の温度および前記バルーン206内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に維持するための操作内容(温度:低温、バルーン:収縮)を行うべきであると判定する。この時、既に薬剤放出部205から放出されている抗がん剤およびゼラチン様物質の混合物が、肝動脈を介して肝細胞癌に到達すると共に、ゼラチン様物質により血管が塞栓されるので、肝細胞癌が壊死することになる。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻(例えば、開始から15分)を経過していない場合には、発熱部204の温度およびバルーン206内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させるための操作内容(温度:高温、バルーン:膨張)を行うべきであると判定する。この時、バルーン206により血管を閉塞し、発熱部204が発熱することにより滞留している血液が高温になるため、温熱療法が行われて肝細胞癌が壊死するとともに、ゼラチン様物質が溶解しはじめる。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、第三の時刻(例えば、開始から25分)を経過していない場合には、発熱部204の温度を事前に設定されている閾値以上に変動させ、バルーン206内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容(温度:高温、バルーン:収縮)を行うべきであると判定する。この時、温熱療法は継続されると共に、既に高温のために溶解している血管を閉塞していたゼラチン様物質が肝動脈から流出するので、肝細胞癌に対する温熱療法を継続させながら、肝臓の正常細胞に十分な血液を供給することができ、患者が肝不全に陥る危険性を回避することができる。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第三の時刻を経過しており、時刻データが事前に設定されている所定の間隔の時間帯(例えば、開始から30分)を経過していない場合には、薬剤貯蔵部から薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定する。その結果、薬剤放出部205から抗がん剤およびゼラチン様物質の混合物が放出され、肝動脈を介して肝細胞癌に到達する。
そして、操作判定部1110は、時刻データが所定の間隔の時間帯に到達している場合には、薬剤貯蔵部から薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ時刻計算部のカウントを初期設定に戻すべきであると判定する。次に、操作信号入力部1112が、操作判定部1110の判定した操作内容を操作信号として操作部214および注液調節部1114に入力することにより、この後上記のサイクルが繰り返されることになり、所定の間隔で肝細胞癌を治療することができる。
ここで、本実施形態のゼラチン様物質は、血管を閉塞するものであればよいが、加熱することにより溶解し、血管の閉塞時間を調節できるものが好ましく、42℃から45℃で溶解するものがさらに好ましい。例えば、DSM−TAE、スポンゼル又はそれらの溶解温度が改良されたものなどが挙げられる。このような特性を満たすものであれば、いずれのゼラチン様物質であっても、本実施形態のバルーンカテーテルと併用することで、より効率的に血管を閉塞することができる。
(実施形態3−2)イオン化した微粒金属粒子を含む薬剤による治療
図7は、本実施形態のバルーンカテーテルの薬剤貯蔵部に貯蔵される薬剤が、イオン化した微粒金属粒子を含む場合におけるバルーンカテーテルの制御についてのタイムスパンを示す図である。この制御方法では、まず、時刻計算部1102が、時刻データを算出する。次に、データ読取部1108が、測定データ出力部から測定データを読み取り、かつ制御データ格納部1104から時系列制御データ1106を読み取る。次に、操作判定部1110が、時刻計算部1108が算出する時刻データと、データ読取部1108が読み取った測定データと、データ読取部1108が読み取った時系列制御データ1106とを対比する。
なお、本実施形態においても、注液調節部(不図示)は、超小型のロータリーポンプ(不図示)であり、制御部1100からの制御信号を取得して、その回転速度が調節され、その結果、そのロータリーポンプに挟まれたチューブ内を流れる薬液の流量が調節される構成とするが、説明の簡略化のために、特に制御信号を受けない場合には、その回転速度は一定であるものとする。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第一の時刻(例えば、開始から10分)を経過していない場合には、発熱部204の温度およびバルーン206内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に維持するための操作内容(温度:高温、バルーン:膨張)を行うべきであると判定する。この時、バルーン206が血管を閉塞するので、既に薬剤放出部205から放出されているイオン化した微粒金属粒子は肝動脈内で高濃度となり、さらに外部から電磁波を印加することにより、温熱療法が効果的に施行され、肝細胞癌が効果的に壊死する。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻(例えば、開始から20分)を経過していない場合には、発熱部204の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容(温度:低温、バルーン:収縮)を行うべきであると判定する。この時、バルーン206が収縮して血流が再開し、肝動脈内の血液の温度が下がり、イオン化した微粒金属粒子は肝動脈内で低濃度となり、さらに外部からの電磁波の印加を停止する。そのため、肝臓の正常細胞に十分な血液を供給することができ、患者が肝不全に陥る危険性を回避することができる。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、所定の間隔の時間帯(例えば、開始から25分)に到達していない場合には、発熱部204の温度および前記バルーン206内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させ(温度:高温、バルーン:膨張)、薬剤貯蔵部から薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定する。この時、バルーン206が血管を閉塞するので、薬剤放出部205から放出されるイオン化した微粒金属粒子の肝動脈内での濃度が上昇し始める。
操作判定部1110は、時刻データが所定の間隔の時間帯に到達した場合には、薬剤貯蔵部から薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ時刻計算部1108のカウントを初期設定に戻すべきであると判定する。操作信号入力部1112が、操作判定部1110の判定した操作内容を操作信号として操作部214および注液調節部1114に入力することにより、この後上記のサイクルが繰り返されることになり、所定の間隔で肝細胞癌を治療することができる。
ここで、本実施形態のイオン化した微粒金属粒子は、鉄(Fe2+)などの電磁波を照射により発熱する微粒子が好ましい。また、電磁波により効率よく発熱し、癌を内部から加熱することができるものであればよく、鉄(Fe2+)の他に、マグネシウム(Mg2+)、アルミニウム(Al3+)、亜鉛(Zn2+)などを用いることができる。電磁波は、特に限定されないが、サーモトロン−RF8(山本ビニター株式会社)などを用いることにより体外から印加することも可能である。イオン化した微粒金属粒子は、肝細胞癌により接近できるので、効果的に温熱療法を行うことができる。
(実施形態3−3)肝動脈内にラパマイシン徐放性ステントを別途留置している場合
図8は、本実施形態のバルーンカテーテルの薬剤貯蔵部に貯蔵されている薬剤が、ラパマイシンであり、肝動脈内にラパマイシン徐放性ステントを別途留置している場合におけるバルーンカテーテルの制御についてのタイムスパンを示す図である。この制御方法では、まず、時刻計算部1102が、時刻データを算出する。次に、データ読取部1108が、測定データ出力部から測定データを読み取り、かつ制御データ格納部1104から時系列制御データ1106を読み取る。次に、操作判定部1110が、時刻計算部1108が算出する時刻データと、データ読取部1108が読み取った測定データと、データ読取部1108が読み取った時系列制御データ1106とを対比する。
なお、本実施形態においても、注液調節部(不図示)は、超小型のロータリーポンプ(不図示)であり、制御部1100からの制御信号を取得して、その回転速度が調節され、その結果、そのロータリーポンプに挟まれたチューブ内を流れる薬液の流量が調節される構成とするが、説明の簡略化のために、特に制御信号を受けない場合には、その回転速度は一定であるものとする。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第一の時刻(例えば、開始から10分)を経過していない場合には、発熱部204の温度およびバルーン206内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に維持するための操作内容(温度:高温、バルーン:膨張)を行うべきであると判定する。この時、バルーン206が血管を閉塞するので、既に薬剤放出部205から放出されているラパマイシンは肝動脈内で高濃度となり、発熱部204による熱によりラパマイシン徐放性ステントからの徐放量が増加するので、温熱療法およびラパマイシンによる治療が効果的に施行され、肝細胞癌が効果的に壊死することになる。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻(例えば、開始から20分)を経過していない場合には、発熱部204の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容(温度:低温、バルーン:収縮)を行うべきであると判定する。この時、バルーン206が収縮することによって血流を再開させるので、ラパマイシンは肝動脈内から流出して濃度が低下する上、血液温度も低下してラパマイシン徐放性ステントからの徐放量が減少する。そのため、肝臓の正常細胞に十分な血液を供給することができ、患者が肝不全に陥る危険性を回避することができる。
操作判定部1110は、時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、所定の間隔の時間帯(例えば、開始から25分)に到達していない場合には、発熱部204の温度および前記バルーン206内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させ(温度:高温、バルーン:膨張)、薬剤貯蔵部から薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定する。この時、バルーン206が血管を閉塞するので、薬剤放出部205から放出されるラパマイシンの肝動脈内での濃度が上昇し始める。また、発熱部104が滞留している血液の温度を上昇させるため、ラパマイシン徐放性ステントからの徐放量が増加する。そのため、肝細胞癌が壊死しはじめる。
操作判定部1110は、時刻データが所定の間隔の時間帯に到達した場合には、薬剤貯蔵部から薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ時刻計算部1108のカウントを初期設定に戻すべきであると判定する。操作信号入力部1112が、操作判定部1110の判定した操作内容を操作信号として操作部214および注液調節部1114に入力することにより、この後上記のサイクルが繰り返されることになり、所定の間隔で肝細胞癌を治療することができる。
ここで、本実施形態のラパマイシン徐放性ステントは、チタンなどの生体適合性のある材質でできているが、ラパマイシンが塗布されているなど、ラパマイシンが徐々に溶出するように形成されている。また、温度に応じてラパマイシンの徐放量が変化する材質のステントを用いてもよく、その場合は発熱部204を用いてラパマイシンの徐放量を調節することができる。
本実施形態のバルーンカテーテルの制御方法は、測定データおよび時系列制御データ1106を基に、操作判定部1110が操作内容を判定し、操作信号入力部1112から操作信号を送信するため、自動的にバルーン206の膨張・収縮、発熱部204による加熱及び薬剤放出部205からの薬剤放出量が調整されるので、塞栓後に患者が肝不全に陥る危険性を回避でき、また、使用する患者が受ける治療回数が減少し、患者のQOL(Quority of Life)が向上する。
以上、本発明を説明したが、この実施形態はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、図12に示すように、上記実施形態1のバルーンカテーテルの先端部302を針状にし、薬剤を放出するための複数の孔301を、側面に配置することもできる。孔301の配置は、治療する肝細胞癌の大きさにより選択することができるが、例えば、先端から5mm〜50mmの範囲に設置することができる。また、炭素鋼コイル303は開口部と重ならないようにらせん状に配置されており、例えば、カテーテル先端から0mm〜55mmの範囲を任意の温度に加熱できる。先端を針状にし、複数の孔301を側面に配置することにより、バルーンカテーテルを肝細胞癌に刺入して、腫瘍の中心軸より内部加熱することが可能となり、薬剤の放出も腫瘍の中心から行うことができる。また、近位に設置したバルーン(不図示)により、肝腫瘍に流入する血流を遮断し、抗がん剤を長時間、腫瘍内部に停滞させることが可能である
また、上記実施形態1では、導線109、通信ケーブル(110)およびデータ送信部114は有線となっているが、一組の隔離して配置されている無線送受信部を用いることにより、無線化することもできる。なお、実施形態2においても同様に、無線化することができる。
実施形態1のバルーンカテーテルを示す図である。 実施形態1のバルーンカテーテルの先端部の拡大図である。 実施形態1のバルーンカテーテルの先端部の変形例である。 実施形態1バルーンカテーテルの発熱部を示す図である。 実施形態2の埋め込み型バルーンカテーテルを示す図である。 実施形態3−1のバルーンカテーテルの制御についてのタイムスパンを示す図である。 実施形態3−2のバルーンカテーテルの制御についての変形例のタイムスパンを示す図である。 実施形態3−3のバルーンカテーテルの制御についての変形例のタイムスパンを示す図である。 実施形態2の埋め込み型バルーンカテーテルの制御部について説明するための機能ブロック図である。 実施形態2の埋め込み型バルーンカテーテルの制御方法のフローチャートを示す図である。 実施形態1のバルーンカテーテルを用いた生体内温熱療法及び閉塞下動注化学療法を併用した新規治療方法について説明するための概念図である。 実施形態1のバルーンカテーテルの先端構造の変形例を示す図である。
符号の説明
101…管状本体
102…先端部
103…後端部
104…発熱部
105…薬剤放出部
106…バルーン
107…薬剤注入部
108…操作部
109…導線
110…信号ケーブル
111…送液部
112…白金測温抵抗体
113…半導体ストレインゲージ式圧力センサ
114…データ送信部
115…データ出力部
116…液晶モニタ
117…炭素鋼コイル
201…管状本体
202…先端部
203…後端部
204…発熱部
205…薬剤放出部
206…バルーン
208…皮下埋め込み部
209…導線
210…連通部
211…送液部
212…データ送信部
213…白金測温抵抗体
214…操作部
301…孔
302…先端部
303…炭素鋼コイル
1100…制御部
1102…時刻計算部
1104…制御データ格納部
1106…時系列制御データ
1108…データ読取部
1110…操作判定部
1112…操作信号入力部
1114…注液調節部

Claims (12)

  1. バルーンカテーテルであって、
    先端部に、
    発熱部と、
    薬剤放出部と、
    前記発熱部および前記薬剤放出部よりも後端側に設けられているバルーンと、
    を備え、
    後端部に、
    操作を受け付ける操作部と、
    前記薬剤放出部で放出される薬剤を注入するための薬剤注入部と、
    を備え、
    前記先端部および前記後端部の間に設けられている中間部に、
    前記操作部が受け付けた操作を発熱部およびバルーンに伝達する操作伝達部と、
    前記薬剤注入部に注入された薬剤を薬剤放出部に送液する送液部と、
    を備える、
    バルーンカテーテル。
  2. 請求項1記載のバルーンカテーテルにおいて、
    肝細胞癌治療のために用いられる、
    バルーンカテーテル。
  3. 請求項1または2記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記後端部に、
    前記発熱部に供給する電力を入力するための電力入力部と、
    前記バルーン内部に導入するための気体または液体を入力する気液入力部と、
    をさらに備え、
    前記操作伝達部は、
    前記電力入力部および前記発熱部を電気的に接続する導線と、
    前記気液入力部および前記バルーン内部を連通する連通部と、
    を有し、
    前記発熱部は、
    前記電力入力部から前記導電部を介して供給される電力を熱に変換して発熱する電熱変換部を有し、
    前記操作部は、
    受け付けた操作内容を、
    前記電力入力部から前記導線を介して前記電熱変換部および前記連通部に伝達される電流値または電圧値と、
    前記気液入力部から前記連通部を介して前記バルーン内部に伝達される気液量または気液の圧力値と、
    に変換するように構成されている、
    バルーンカテーテル。
  4. 請求項3記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記電熱変換部は、発熱コイルである、
    バルーンカテーテル。
  5. 請求項3または4記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記中間部は、前記送液部と、前記導線と、前記連通部と、を互いに隔離するための3以上のルーメンを有するように構成されている、
    バルーンカテーテル。
  6. 請求項3乃至5いずれかに記載のバルーンカテーテルにおいて、
    さらに、
    前記先端部に、前記先端部近傍の外部温度を測定するための温度測定部を備え、
    前記後端部に、
    前記バルーン内部の気液の圧力を前記連通部に存在する気液を介して測定するための圧力測定部と、
    前記圧力測定部および前記温度測定部によって測定された圧力および温度の測定データを出力する測定データ出力部と、
    を備え、
    前記中間部に、前記温度測定部によって測定された温度の測定データを前記測定データ出力部に送信する送信部を備える、
    バルーンカテーテル。
  7. 請求項6記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記中間部は、前記送液部と、前記導線と、前記連通部と、前記送信部と、を互いに隔離するための4以上のルーメンを有するように構成されている、
    バルーンカテーテル。
  8. 請求項6または7記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記後端部に、
    前記薬剤注入部に接続されている薬剤貯蔵部と、
    前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入速度を調節する注液調節部と、
    をさらに備える
    バルーンカテーテル。
  9. 請求項8記載のバルーンカテーテルにおいて、
    時刻データを算出する時刻計算部と、
    前記発熱部の温度と前記薬剤放出部からの薬剤放出量と前記バルーンの圧力とを時系列的に制御するために事前に設定されてなる時系列制御データを格納している制御データ格納部と、
    前記測定データ出力部から前記測定データを読み取り、かつ前記制御データ格納部から前記時系列制御データを読み取るデータ読取部と、
    前記時刻計算部が算出する時刻データと、前記データ読取部が読み取った前記測定データと、前記データ読取部が読み取った前記時系列制御データと、を対比して、前記発熱部の温度と前記薬剤放出部からの薬剤放出量と前記バルーンの圧力とを時系列的に制御するための操作内容を判定する操作判定部と、
    前記操作判定部の判定した操作内容を操作信号として前記時刻計算部と前記操作部と前記注液調節部とに入力する操作信号入力部と、
    を有する、
    バルーンカテーテル。
  10. 前記薬剤貯蔵部に貯蔵されている薬剤が、抗がん剤およびゼラチン様物質の混合物を含む場合における、請求項9記載のバルーンカテーテルの制御方法であって、
    前記時刻計算部が、前記時刻データを算出するステップと、
    前記データ読取部が、前記測定データ出力部から前記測定データを読み取り、かつ前記制御データ格納部から前記時系列制御データを読み取るステップと、
    前記操作判定部が、前記時刻計算部が算出する時刻データと、前記データ読取部が読み取った前記測定データと、前記データ読取部が読み取った前記時系列制御データと、を対比して、
    所定の間隔の時間帯において、
    前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に維持するための操作内容を行うべきであると判定し、
    前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させるための操作内容を行うべきであると判定し、
    前記時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、第三の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度を事前に設定されている閾値以上に変動させ、前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容を行うべきであると判定し、
    前記時刻データが事前に設定されている第三の時刻を経過しており、所定の時間帯を経過していない場合には、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定し、
    前記時刻データが前記所定の間隔の時間帯に到達した場合には、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ前記時刻計算部のカウントを初期設定に戻すべきであると判定するステップと、
    前記操作信号入力部が、前記操作判定部の判定した操作内容を操作信号として前記時刻計算部、記操作部および前記注液調節部に入力するステップと、
    を含む、
    バルーンカテーテルの制御方法。
  11. 前記薬剤貯蔵部に貯蔵されている薬剤が、イオン化した微粒金属粒子を含む場合における、請求項9記載のバルーンカテーテルの制御方法であって、
    前記バルーンカテーテルの
    前記時刻計算部が、前記時刻データを算出するステップと、
    前記データ読取部が、前記測定データ出力部から前記測定データを読み取り、かつ前記制御データ格納部から前記時系列制御データを読み取るステップと、
    前記操作判定部が、前記時刻計算部が算出する時刻データと、前記データ読取部が読み取った前記測定データと、前記データ読取部が読み取った前記時系列制御データと、を対比して、
    所定の間隔の時間帯において、
    前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に維持するための操作内容を行うべきであると判定し、
    前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容を行うべきであると判定し、
    前記時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、前記所定の間隔の時間帯に到達していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させ、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定し、
    前記時刻データが前記所定の間隔の時間帯に到達している場合には、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ前記時刻計算部のカウントを初期設定に戻すべきであると判定するステップと、
    前記操作信号入力部が、前記操作判定部の判定した操作内容を操作信号として前記時刻計算部、前記操作部および前記注液調節部に入力するステップと、
    を含む、
    バルーンカテーテルの制御方法。
  12. 前記薬剤貯蔵部に貯蔵されている薬剤が、ラパマイシンであり、肝動脈内にラパマイシン徐放性ステントを別途留置している場合における、請求項9記載のバルーンカテーテルの制御方法であって、
    前記バルーンカテーテルの
    前記時刻計算部が、前記時刻データを算出するステップと、
    前記データ読取部が、前記測定データ出力部から前記測定データを読み取り、かつ前記制御データ格納部から前記時系列制御データを読み取るステップと、
    前記操作判定部が、前記時刻計算部が算出する時刻データと、前記データ読取部が読み取った前記測定データと、前記データ読取部が読み取った前記時系列制御データと、を対比して、
    所定の間隔の時間帯において、
    前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に維持するための操作内容を行うべきであると判定し、
    前記時刻データが事前に設定されている第一の時刻を経過しており、第二の時刻を経過していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値未満に変動させるための操作内容を行うべきであると判定し、
    前記時刻データが事前に設定されている第二の時刻を経過しており、前記所定の間隔の時間帯に到達していない場合には、前記発熱部の温度および前記バルーン内部の圧力を事前に設定されている閾値以上に変動させ、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を開始すべきであると判定し、
    前記時刻データが前記所定の間隔の時間帯に到達している場合には、前記薬剤貯蔵部から前記薬剤注入部への薬剤注入を停止し、かつ前記時刻計算部のカウントを初期設定に戻すべきであると判定するステップと、
    前記操作信号入力部が、前記操作判定部の判定した操作内容を操作信号として前記時刻計算部、前記操作部および前記注液調節部に入力するステップと、
    を含む、
    バルーンカテーテルの制御方法。
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