JP2009231352A - 高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物および高誘電性フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)フィルム形成樹脂、(B)高誘電性無機粒子および(C)溶剤を含むコーティング組成物であって、(A)がセルロース系樹脂のみからなり、(B)が、MaTibOc(Mは周期表の第2周期から第5周期までの2族金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2)で示される複合酸化物粒子、M1 aM2 bOc(M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2)で示される複合酸化物粒子、および周期表の2族金属元素および4族金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属元素を含む複合酸化物粒子よりなる群れから選ばれた少なくとも1種である高誘電性フィルム形成用コーティング組成物。
【選択図】なし
Description
(A)フィルム形成樹脂、(B)高誘電性無機粒子および(C)溶剤を含むコーティング組成物であって、
フィルム形成樹脂(A)がセルロース系樹脂のみからなり、
高誘電性無機粒子(B)が、
(B1) 式(B1):
MaTibOc
(式中、Mは周期表の第2周期から第5周期までの2族金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、
(B2) 式(B2):
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、および
(B3) 周期表の2族金属元素および4族金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属元素を含む複合酸化物粒子
よりなる群れから選ばれた少なくとも1種である
高誘電性フィルム形成用コーティング組成物に関する。
フィルム形成樹脂(A)がセルロース系樹脂のみからなり、
高誘電性無機粒子(B)が、
(B1) 式(B1):
MaTibOc
(式中、Mは周期表の第2周期から第5周期までの2族金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、
(B2) 式(B2):
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、および
(B3) 周期表の2族金属元素および4族金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属元素を含む複合酸化物粒子
よりなる群れから選ばれた少なくとも1種である
高誘電性フィルムにも関する。
フィルム形成樹脂(A)は、セルロース系樹脂のみからなる。
本発明に用いる高誘電性無機粒子は、つぎのものである。
MaTibOc
(式中、Mは周期表の第2周期から第5周期までの2族金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子。
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子。
溶剤としては、セルロース系樹脂を溶解する任意の溶媒を使用できるが、特に、極性有機溶媒が好ましい。なかでも極性有機溶媒としては、たとえばケトン系溶剤、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒、環状エーテル系溶媒、アミド系溶剤が好ましい。具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが好ましくあげられる。
本発明のコーティング組成物には、任意成分として、他の補強用フィラーなどの添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で含ませてもよい。
デジタル測長機((株)仙台ニコン製のMF−1001)を用いて、基板に載せたフィルムを室温下にて測定する。
複合フィルムを真空中で両面にアルミニウムを蒸着しサンプルとする。このサンプルをインピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード製のHP4194A)にて、室温(20℃)および80℃下で、周波数100Hz、1kHz、10kHzおよび100kHzでの静電容量と誘電正接を測定する。得られた各静電容量と誘電正接の測定値から比誘電率および誘電損失(%)を算出する。
1Lセパラブルフラスコ中にジメチルアセトアミド(DMAc)(キシダ化学(株)製)800質量部と酢酸セルロース(ダイセル化学工業(株)製L−20)を200質量部入れ、60℃にて3時間、メカニカルスターラーにて攪拌し、20質量%濃度の酢酸セルロース溶液を得た。
実施例1において、高誘電性無機粒子として、複合酸化物粒子(B2)であるチタン酸ジルコン酸バリウム(堺化学(株)製のBTZ019010)を25質量部用いたほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物および高誘電性フィルムを作製した。
実施例1において、高誘電性無機粒子として、複合酸化物粒子(B3)であるジルコン酸カルシウム(共立マテリアル(株)製のCZ−TH)を25質量部用いたほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物および高誘電性フィルムを作製した。
実施例1において、酢酸セルロースとしてアセチル化度の異なる酢酸セルロース(ダイセル化学工業(株)製L−70)を用いたほかは同様にして本発明のコーティング組成物および高誘電性フィルムを作製した。
実施例1において、セルロース系樹脂としてエーテル置換セルロース(信越化学工業(株)製の60SH03)を用いたほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物および高誘電性フィルムを作製した。
実施例1で製造した高誘電性フィルムの両面に、真空蒸着装置((株)真空デバイス製のVE−2030)により3Ω/□を目標にしてアルミニウムを蒸着して電極を形成した。これらのアルミニウム電極に電圧印加用のリード線を取り付け、スタンプ型(簡易評価用)のフィルムコンデンサを作製した。
Claims (14)
- (A)フィルム形成樹脂、(B)高誘電性無機粒子および(C)溶剤を含むコーティング組成物であって、
フィルム形成樹脂(A)がセルロース系樹脂のみからなり、
高誘電性無機粒子(B)が、
(B1) 式(B1):
MaTibOc
(式中、Mは周期表の第2周期から第5周期までの2族金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、
(B2) 式(B2):
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、および
(B3) 周期表の2族金属元素および4族金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属元素を含む複合酸化物粒子
よりなる群れから選ばれた少なくとも1種である
高誘電性フィルム形成用コーティング組成物。 - 前記セルロース系樹脂が、セルロース、酢酸セルロースまたはエーテル置換セルロースである請求項1記載のコーティング組成物。
- 前記複合酸化物粒子(B1)が、チタン酸カルシウムまたはチタン酸ストロンチウムの粒子である請求項1または2記載のコーティング組成物。
- 前記複合酸化物粒子(B2)が、スズ酸カルシウム、ジルコン酸カルシウム、ジルコン酸バリウムまたはジルコン酸ストロンチウムの粒子である請求項1または2記載のコーティング組成物。
- 前記複合酸化物粒子(B3)が、チタン酸ジルコン酸バリウムまたはチタン酸ジルコン酸ストロンチウムの粒子である請求項1または2記載のコーティング組成物。
- 前記フィルム形成樹脂(A)100質量部に対して、高誘電性無機粒子(B)を10〜500質量部含む請求項1〜5のいずれかに記載のコーティング組成物。
- カップリング剤、界面活性剤またはエポキシ基含有化合物の少なくとも1種からなる親和性向上剤(D)を含む請求項1〜5のいずれかに記載のコーティング組成物。
- 親和性向上剤(D)がカップリング剤および/または界面活性剤である請求項7記載のコーティング組成物。
- 前記カップリング剤がチタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤またはジルコアルミネート系カップリング剤である請求項8記載のコーティング組成物。
- 前記フィルム形成樹脂(A)100質量部に対して、親和性向上剤(D)を0.01〜30質量部含む請求項7〜9のいずれかに記載のコーティング組成物。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のコーティング組成物を基材に塗布し、乾燥してフィルムを形成した後、該フィルムを基材から剥離して得られるフィルム。
- (A)フィルム形成樹脂および(B)高誘電性無機粒子を含み、
フィルム形成樹脂(A)がセルロース系樹脂のみからなり、
高誘電性無機粒子(B)が、
(B1) 式(B1):
MaTibOc
(式中、Mは周期表の第2周期から第5周期までの2族金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、
(B2) 式(B2):
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、および
(B3) 周期表の2族金属元素および4族金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属元素を含む複合酸化物粒子
よりなる群れから選ばれた少なくとも1種である
高誘電性フィルム。 - フィルムコンデンサ用である請求項12記載の高誘電性フィルム。
- 請求項11〜13のいずれかに記載のフィルムの少なくとも片面に電極層が積層されているフィルムコンデンサ。
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