JP2009230563A - 衣服シミュレーション装置、衣服シミュレーションプログラム、及び衣服シミュレーション方法 - Google Patents

衣服シミュレーション装置、衣服シミュレーションプログラム、及び衣服シミュレーション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】人体に密着するような衣服の衣服圧を精度良く求める。
【解決手段】着付け部22は、型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に布モデルにより示される力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで型紙モデルを変形させて、衣服を前記人体モデルに仮想的に着付ける。ここで、着付け部22は、人体モデルの所定の部位を覆うように中間体モデルを設定し、中間体モデルに接触するように型紙モデルを変形させた後、人体モデルに接触するように型紙モデルを変形させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンピュータシミュレーションにより衣服を人体モデルに着付ける技術に関するものである。
衣服による適度な衣服圧は、運動機能性向上、体型補正、さらに緊張感の付与等の効果があり、衣服の快適性に大きく関係する。したがって、材料素材の高機能化に伴い、被服・医療・スポーツなどの分野において、人体と衣服との間に発生する接触圧(衣服圧)の評価が求められている。
衣服圧の計測は、着衣状態において衣服下に受圧部を挿入して行われることが一般的である。しかしながら、受圧部を用いた場合、受圧部自身の影響による人体の変形等により、衣服圧を正確に計測することは困難である。また、高々、十数箇所の多点計測が限界であり、これでは衣服圧の分布を把握することは容易ではない。
そこで、近年、コンピュータシミュレーションにより衣服圧を求める試みがなされている。非特許文献1には、衣服が人体を押す力と接触効力とが同じ大きさであるとして、接触抗力の計算を行い、その接触抗力を単位面積当たりの値に換算することで衣服圧を求める手法が開示されている。具体的には、布の力学特性(自重、曲げ特性、引っ張り特性)に基づく応力と歪みとの関係からポテンシャルエネルギーを定式化し、このポテンシャルエネルギーが最小値をとるときの布形状を予測し、接触抗力が算出されている。
また、特許文献1には、予め与えられた衣服形状モデル及び人体形状モデルの接触の有無を判定ステップと、衣服に作用する重力を計算するステップとを繰り返すことによって衣服に作用する接触圧を求める手法が開示されている。
庭屋晴夫、今岡春樹、渋谷惇夫、相坂登、「布の接触圧の予測法」、SEN−I GAKKAISHI(報文)、VOL46、NO.6(1990)、229〜232頁 特開平9−34952号公報
しかしながら、非特許文献1では、ポテンシャルエネルギーが用いられているが、このポテンシャルエネルギーの曲線の傾きは布の伸び及び歪みにより生じる伸び回復力に強く依存している。そのため、布の伸び及び歪みが小さくても、大きな伸び回復力が算出され、この大きな伸び回復力が衣服圧の計算誤差の原因となってしまう。
すなわち、実際の布では、大きな応力が加えられても、経糸及び緯糸方向には小さな歪みしか生じないが、非特許文献1の手法では、小さな応力が加えられているにもかかわらず、大きな伸び回復力が算出されるため、この大きな伸び回復力によって衣服圧の計算誤差が発生し、精度良く衣服圧を求めることができないという問題がある。
また、特許文献1では、人体形状モデルと衣服モデルとが1cm程度接近すると、接触すると判定されているため、人体に密着するような衣服の衣服圧を精度良く求めることができないという問題がある。
本発明の目的は、人体に密着するような衣服の衣服圧を精度良く求めることができる衣服シミュレーションに関する技術を提供することである。
(1)本発明による衣服シミュレーション装置は、人体の3次元形状を示す人体モデルを取得する人体モデル取得手段と、前記人体モデルに仮想的に着付ける衣服の型紙の2次元形状を示す型紙モデルを取得する型紙モデル取得手段と、前記衣服を構成する布の力学特性を示す布モデルを取得する布モデル取得手段と、前記型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に前記布モデルにより示される力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで前記型紙モデルを変形させて、前記衣服を前記人体モデルに仮想的に着付ける着付け手段と、前記着付け手段により着付けられた衣服が前記人体モデルに仮想的に及ぼす衣服圧を算出する衣服圧算出手段とを備え、前記着付け手段は、前記人体モデルの所定の部位を覆うように形成された中間体モデルを設定し、前記中間体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させた後、前記人体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させることを特徴とする。
本発明による衣服シミュレーションプログラムは、人体の3次元形状を示す人体モデルを取得する人体モデル取得手段と、前記人体モデルに仮想的に着付ける衣服の型紙の2次元形状を示す型紙モデルを取得する型紙モデル取得手段と、前記衣服を構成する布の力学特性を示す布モデルを取得する布モデル取得手段と、前記型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に前記布モデルにより示される力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで前記型紙モデルを変形させて、前記衣服を前記人体モデルに仮想的に着付ける着付け手段と、前記着付け手段により着衣された型紙モデルが前記人体モデルに仮想的に及ぼす衣服圧を算出する衣服圧算出手段としてコンピュータを機能させ、前記着付け手段は、前記人体モデルの所定の部位を覆うように形成された中間体モデルを設定し、前記中間体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させた後、前記人体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させることを特徴とする。
本発明による衣服シミュレーション方法は、コンピュータが、人体の3次元形状を示す人体モデルを取得する人体モデル取得ステップと、コンピュータが、前記人体モデルに仮想的に着付ける衣服の型紙の2次元形状を示す型紙モデルを取得する型紙モデル取得ステップと、コンピュータが、前記衣服を構成する布の力学特性を示す布モデルを取得する布モデル取得ステップと、コンピュータが、前記型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に前記布モデルにより示される力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで前記型紙モデルを変形させて、前記衣服を前記人体モデルに仮想的に着付ける着付けステップと、コンピュータが、前記着付けステップにより着衣された型紙モデルが前記人体モデルに仮想的に及ぼす衣服圧を算出する衣服圧算出ステップとを備え、前記着付けステップは、前記着付け手段は、前記人体モデルの所定の部位を覆うように形成された中間体モデルを設定し、前記中間体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させた後、前記人体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させることを特徴とする。
これらの構成によれば、型紙モデルに布モデルにより示される力学特性が付与され、人体モデルの所定の部位を覆うように中間体モデルが設定され、有限要素法を用いて型紙モデルの各要素の運動方程式が解かれ、型紙モデルが中間体モデルに接触するように変形される。次に、中間体モデルに接触するように変形された型紙モデルが人体モデルに接触するように変形される。
すなわち、型紙モデルは、中間体モデルに接触するように変形された後、人体モデルに接触されるように変形されているため、運動方程式の解が収束しやすくなり、型紙モデルを人体モデルに接触するように変形させた場合に発生する皺を少なくすることができる。よって、下着等の人体に密着するような衣服の衣服圧を精度良く求めることができる。
(2)前記布モデルは、母材と、前記母材を補強するために前記母材内において経方向に配列された経リバーと、前記母材を補強するために前記母材内において緯方向に配列された緯リバーとからなるシェルリバー構造を模擬したものであり、前記布モデルは、前記母材の剛性である母材剛性成分と、前記経リバーの剛性である経リバー剛性成分と、前記緯リバーの剛性である緯リバー剛性成分とにより布の剛性を表し、前記母材剛性成分は、現実の布のバイアス方向の剛性を基に算出され、前記経リバー剛性成分は、現実の布の経方向の剛性と前記母材剛性成分との差分が付与され、前記緯リバー剛性成分は、前記現実の布の緯方向の剛性と前記母材剛性成分との差分が付与されていることが好ましい。
この構成によれば、母材剛性成分は、現実の布のバイアス方向の剛性を基に算出され、経リバー剛性成分は、現実の布の経方向の剛性と母材剛性成分との差分が付与されているため、布を経方向に引っ張った場合、母材剛性成分が相殺されて、布の剛性が現実の布の経方向の剛性のみにより表される。また、布を緯方向に引っ張った場合も、経方向と同様、母材剛性成分が相殺されて、布の剛性が現実の布の緯方向の剛性のみにより表される。よって、布の剛性を精度良く再現する布モデルを提供することができる。
(3)前記中間体モデルは、表面がなだらかな曲面形状を有することが好ましい。
この構成によれば、中間体モデルは表面がなだらかな曲面形状を有しているため、運動方程式の解がより収束しやすくなり、皺の発生を抑制しつつ、型紙モデルを人体モデルに密着するように変形することができる。
(4)前記中間体モデルは、円筒状、楕円体状、鞍状、多角錐状、又は円錐状であることが好ましい。
この構成によれば、中間体モデルとして凹凸の少ない筒状、楕円体状、鞍状、多角錐状、又は円錐状のものが採用されているため、運動方程式の解がより収束しやすくなり、皺の発生を抑制しつつ、型紙モデルを人体モデルに密着するように変形することができる。
(5)前記母材剛性成分は、超弾性によるひずみエネルギー関数を基に算出されることが好ましい。
この構成によれば、母材剛性成分として超弾性のひずみエネルギー関数と、現実の布のヤング率とを基に布のバイアス方向の剛性が算出されているため、既存の数理モデルを用いて母材剛性成分を表すことができる。
(6)前記衣服は、上半身用衣服であり、前記型紙モデルは、前身頃、後身頃、左袖、及び右袖の型紙モデルを含み、前記着付け手段は、前記人体モデルの左腕の部位と右腕の部位とに円筒形の中間体モデルを設定し、かつ、軸方向が両肩の部位を結ぶ直線に沿うように円筒形の中間体モデルを設定することが好ましい。
この構成によれば、前身頃、後身頃、左袖、右袖からなるTシャツを人体モデルに密着するように着付けることができる。
(7)前記衣服は、上半身用衣服であり、前記型紙モデルは、前身頃及び後身頃の型紙モデルを含み、前記着付け手段は、軸方向が前記人体モデルの両肩の部位を結ぶ直線に沿うように円筒形の中間体モデルを設定することが好ましい。
この構成によれば、前身頃、後身頃からなるタンクトップを人体モデルに密着するように着付けることができる。
(8)前記衣服は、下半身用衣服であり、前記型紙モデルは、左足及び右足の型紙モデルを含み、前記着付け手段は、前記人体モデルの左足の部位と右足の部位とに円筒形の中間体モデルを設定すると共に、稜線が左右方向と平行、かつ、稜線側が足側を向くように鞍状の中間体モデルを前記人体モデルの腰の部位に設定することが好ましい。
この構成によれば、左足の前側、右足の前側、左足の後側、及び右足の後側からなる下半身用衣服を人体モデルに密着するように着付けることができる。
本発明によれば、下着等の人体に密着するような衣服の衣服圧を精度良く求めることができる。
以下、本発明の実施の形態による衣服シミュレーション装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態による衣服シミュレーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。本衣服シミュレーション装置は、通常のコンピュータ等から構成され、入力装置1、ROM(リードオンリメモリ)2、CPU(中央演算処理装置)3、RAM(ランダムアクセスメモリ)4、外部記憶装置5、表示装置6、及び記録媒体駆動装置7を備える。入力装置1、ROM2、CPU3、RAM4、外部記憶装置5、表示装置6、及び記録媒体駆動装置7は内部のバスに接続され、このバスを介して種々のデータ等が入出され、CPU3の制御の下、種々の処理が実行される。
入力装置1は、キーボード、マウス等から構成され、ユーザが種々のデータを入力するために使用される。ROM2には、BIOS(Basic Input/Output System)等のシステムプログラムが記憶される。外部記憶装置5は、ハードディスクドライブ等から構成され、所定のOS(Operating System)及び衣服シミュレーションプログラムが記憶される。CPU3は、外部記憶装置5からOS等を読み出し、各ブロックの動作を制御する。RAM4は、CPU3の作業領域等として用いられる。
表示装置6は、液晶表示装置等から構成され、CPU3の制御の下に種々の画像を表示する。記録媒体駆動装置7は、CD−ROMドライブ、フレキシブルディスクドライブ等から構成される。
なお、本衣服シミュレーションプログラムは、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体8に格納されて市場に流通される。ユーザはこの記録媒体8を記録媒体駆動装置7に読み込ませることで、衣服シミュレーションプログラムをコンピュータにインストールする。また、衣服シミュレーションプログラムをインターネット上のサーバに格納し、このサーバからダウンロードすることで、衣服シミュレーションプログラムをコンピュータにインストールしてもよい。
図2は、図1に示す衣服シミュレーション装置の機能ブロック図である。衣服シミュレーション装置は、操作部10、制御部20、記憶部30、表示制御部40、及び表示部50を備えている。操作部10は、図1に示す入力装置1により構成され、ユーザからの種々の操作入力を受け付ける。
制御部20は、図1に示すCPU3により構成され、データ取得部21(人体モデル取得手段、型紙モデル取得手段、及び布モデル取得手段の一例に相当)、着付け部22(着付け手段の一例に相当)、及び衣服圧算出部23(衣服圧算出手段の一例に相当)を備えている。これらの機能は、CPUが衣服シミュレーションプログラムを実行することで実現される。
データ取得部21は、人体の3次元形状を示す人体モデルを取得する。ここで、人体モデルは、実際の人間やマネキンの3次元的に計測することで得られ、人体表面の形状を例えば3次元のポリゴンメッシュを用いて表す。
また、データ取得部21は、人体モデルに仮想的に着付ける衣服の型紙の2次元形状を示す型紙モデルを取得する。ここで、型紙モデルとしては、例えばアパレルCADによりモデリングされたものを採用することができる。
また、データ取得部21は、衣服を構成する布の力学特性を示す布モデルを取得する。図4は、布モデルの説明図である。布モデルは、母材A1と、母材A1を補強するために母材A1内において経方向に配列された経リバーA2と、母材A1を補強するために母材A1内において緯方向に配列された緯リバーA3とからなるシェルリバー構造を模擬したものである。ここで、シェルリバー構造は、鉄筋コンクリートに用いられる構造である。
そして、布モデルは、母材A1の剛性である母材剛性成分EBと、経リバーA2の剛性である経リバー剛性成分ET´と、緯リバーA3の剛性である緯リバー剛性成分EW´とにより布の剛性を表す。
母材剛性成分EBは、現実の布のバイアス方向の剛性を基に算出され、経リバー剛性成分ET´は、現実の布の経方向の剛性ETと母材剛性成分EBとの差分(=ET−EB)が付与され、緯リバー剛性成分EW´は、現実の布の緯方向の剛性EWと母材剛性成分EBとの差分(=EW−EB)が付与されている。
そのため、布を経方向に引っ張った場合、母材剛性成分EBが相殺されて、布の剛性が剛性ETのみにより表される。また、布を緯方向に引っ張った場合も、経方向と同様、母材剛性成分が相殺されて、布の剛性が剛性EWのみにより表される。よって、布の剛性を精度良く再現する布モデルを提供することができる。
図2に戻り、着付け部22は、型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に布モデルにより示される力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで型紙モデルを変形させて、衣服を前記人体モデルに仮想的に着付ける。
ここで、着付け部22は、人体モデルの所定の部位を覆うように形成された中間体モデルを設定し、中間体モデルに接触の定義を行い運動方程式を解き、中間体モデルに接触するように型紙モデルを変形させた後、人体モデルに接触の定義を行い運動方程式を解き、人体モデルに接触するように型紙モデルを変形させる。
これにより、型紙モデルは、中間体モデルに接触するように変形された後、人体モデルに接触されるように変形されるため、運動方程式の解が収束しやすくなり、型紙モデルを人体モデルに接触するように変形させた場合に発生する皺を少なくすることができる。なお、中間体モデルとして円筒形を用いることが好ましい。中間体モデルとして凹凸の少ない円筒形を採用することで、運動方程式の解をより収束しやすくすることができる。
衣服圧算出部23は、着付け部22により着付けられた衣服が人体モデルに仮想的に及ぼす衣服圧を型紙モデルに設定された要素毎に算出する。
表示制御部40は、CPU3により構成され、制御部20の制御の下、種々の画像を表示部50に表示する。ここで、表示制御部40は、着付け部22により変形された衣服モデルが、衣服圧算出部23により算出された衣服圧を衣服圧の大きさに応じた輝度で3次元的に表されるような衣服圧をグラフィカルに表示する画像を生成し、表示部50に表示してもよい。また、衣服圧を数値により表示部50に表示してもよい。この場合、各要素の衣服圧を表形式で示す画像を表示部50に表示すればよい。また、衣服圧の知りたい部位をユーザに選択させるための操作画像を表示部50に表示させ、操作部10を用いてユーザにより選択された部位の衣服圧をグラフィカル又は数値により表示してもよい。
記憶部30は、外部記憶装置5により構成され、人体モデル記憶部31、型紙モデル記憶部32、及び布モデル記憶部33を備えている。人体モデル記憶部31〜布モデル記憶部33は、データ取得部21により取得された人体モデル、型紙モデル、及び布モデルを記憶する。
表示部50は、表示装置6により構成され、制御部20の制御の下、種々の画像を表示する。
次に、布モデルの作成手順について説明する。まず、シミュレーションに用いられる衣服を構成する実際の布の荷重と伸度との関係を示す荷重−伸度特性を実験により求める。具体的には、25mm×5mmのサイズの実際の布を経方向、緯方向、及びバイアス方向に伸ばしていくテンシロン試験を行うことで、経方向、緯方向、及びバイアス方向の荷重−伸度特性を示す試験データを得る。なお、バイアス方向としては45度を採用する。
図5(a)は荷重−伸度特性を示すグラフであり、縦軸は荷重(g/cm)を示し、横軸は伸度(%)を示している。図5(a)において、左、中央、及び右の曲線は、それぞれ経方向、緯方向、及びバイアス方向の荷重−伸度特性を示している。
次に、荷重−伸度特性を示す試験データの単位を変換し、公称応力−公称ひずみ特性を示す試験データを求める。図5(b)は公称応力−公称ひずみ特性を示すグラフであり、縦軸は公称応力(kgf/mm)を示し、横軸は公称ひずみを示している。図5(b)において、左、中央、及び右の曲線は、それぞれ経方向、緯方向、及びバイアス方向の公称応力−公称ひずみ特性を示している。
次に、バイアス方向の公称応力−公称ひずみ特性を示す試験データにカーブフィッティングを行いバイアス方向の公称応力−公称ひずみ特性を示す関数を求める。
次に、バイアス方向の公称応力−公称ひずみ特性を示す関数の初期勾配から、布のバイアス方向のヤング率Eを求める。ここで、初期勾配としては、公称ひずみが例えば0.1のときのバイアス方向の公称応力−公称ひずみ特性の関数の傾きを採用することができる。
次に、ヤング率Eを6で除したE/6を求める。次に、母材A1の数理モデルとして採用されたNeo−hookean(超弾性の一例)のひずみエネルギー関数の2階偏微分導関数にE/6を代入することで母材剛性成分EBを算出する。なお、Neo−hookeanは、ゴム等の等方性弾性体のひずみとエネルギーとの関係等を示す数理モデルである。
なお、母剤A1の数理モデルとしては、Neo−hookeanに限定されず、例えば、Ogden又はMooney-Rivlin等を採用してもよい。
ここで、Neo−hookeanのひずみエネルギー関数Wneoのひずみによる2階偏微分導関数∂neo/∂εは、C10(I1−3)=2C10(2e2ε+e−ε)で表される。そして、材料定数であるC10にE/6を代入することで母材剛性成分EBを算出することができる。
次に、図5(b)に示す経方向及び緯方向の公称応力−公称ひずみ特性を示す試験データの単位を変換し、経方向及び緯方向の真応力−対数ひずみ特性を求める。次に、経方向及び緯方向の真応力−対数ひずみ特性を示す試験データを所定の関数を用いてカーブフィッティングし、経方向及び緯方向の真応力−対数ひずみ特性を示す関数を求める。ここで、所定の関数として、例えば二次関数を採用することができる。以下、経方向及び緯方向の真応力−対数ひずみ特性を示す関数を、それぞれA´ε+B´ε+C´及びAε+Bε+Cで表す。
次に、経方向の公称応力−対数ひずみ特性を示す関数と母材剛性成分EBとの差分により得られる関数を経リバー剛性成分ET´として算出する。
次に、緯方向の公称応力−対数ひずみ特性を示す関数と母材剛性成分EBとの差分により得られる関数を緯リバー剛性成分EW´として算出する。
図6は、母材の真応力−対数ひずみ特性を示したグラフであり、縦軸は真応力(kgf/mm)を示し、緯軸は対数ひずみを示している。図6(a)に示すET−EBで示される関数が経リバー剛性成分ET´を示し、図6(b)に示すEW−EBが緯リバー剛性成分EW´を示している。
以上により母材剛性成分EB、経リバー剛性成分ET´、及び緯リバー剛性成分EW´が算出される。
次に、着付け部22の処理の詳細について説明する。まず、衣服モデルにより示される力学特性からDマトリックス(応力−ひずみマトリックス)を生成する。ここで、Dマトリックスは、式(1)により表される。
(σ)は応力ベクトルを示し、(ε)はひずみベクトルを示す。xは緯糸方向、yは経糸方向、zはx,yに直交する方向を示している。
11=母材剛性成分EB+緯リバー剛性成分EW´
=∂neo/∂ε+EW´
=2C10(2e2ε+e−ε)+(Aε+Bε+C)
22=母材剛性成分EB+経リバー剛性成分ET´
=∂neo/∂ε+ET´
=2C10(2e2ε+e−ε)+(A´ε+B´ε+C´)
ij=∂neo/∂ε∂ε (EX:E12=∂neo/∂ε∂ε
すなわち、着付け部22は、布モデルのEB、EW´、ET´をDマトリックスに代入することで、型紙モデルに、布モデルで示される力学特性を付与する。
以後、着付け部22は、有限要素法を用いて、型紙モデル及び中間体モデルを接触対象として適宜定義して型紙モデルの各要素の運動方程式を解くことで、型紙モデルを変形する。このような有限要素法により型紙モデルを変形させることは、例えば、有限要素法ソフトウェアであるABAQUSを用いることで実現することができる。この場合、ABAQUSにおいて、Dマトリックス、型紙モデル、及び接触対象となる中間体モデル及び人体モデル、外力等を定義すれば、型紙モデルを中間体モデル及び人体モデルに接触するように変形させることができる。
次に、衣服として上半身用衣服の一例であるTシャツを採用した場合の衣服シミュレーション装置の動作について説明する。図3は、衣服としてTシャツを採用した場合の衣服シミュレーション装置の動作を示すフローチャートである。まず、データ取得部21は、人体モデル、型紙モデル、及び布モデルを取得する(ステップS1)。
次に、着付け部22は、人体モデル及び型紙モデルを仮想3次元空間内の所定の初期位置に配置する(ステップS2)。図7は、仮想3次元空間に配置された人体モデル及び型紙モデルを示した図である。本フローチャートでは、衣服としてTシャツが採用されている。そのため、型紙モデルには、前身頃FM、後身頃BM、左袖LS、及び右袖RSの4つの型紙モデルが含まれる。
図7に示すように、前身頃FMは、人体モデルの上半身の胸から前方に所定距離離間した位置に配置され、後身頃BMは人体モデルの上半身の背中から後方に所定距離離間した位置に配置されていることが分かる。また、左袖LSは人体モデルの左肩の上方に配置され、右袖RSは人体モデルの右方の上方に配置されていることが分かる。
次に、着付け部22は、仮想3次元空間内の所定の初期位置に中間体モデルを配置する(ステップS3)。図8は中間体モデルが配置された人体モデルを示した図である。図8に示すように、中間体モデルとしては、円筒状のものが採用され、左腕の部位の全域を覆うように配置された中間体モデルM1、右腕の部位の全域を覆うように配置された中間体モデルM2、両肩の部位を結ぶ直線に軸方向が沿うように配置され、腕と肩との接合部位を覆うように配置された中間体モデルM3との3つの中間体モデルが含まれる。
具体的には、中間体モデルM1は、軸方向の長さとして、左の指先点P1から左の肩先点P2までの距離、又はその距離に多少のマージンを付与した距離を採用することができる。また、中間体モデルM1は、直径の長さとして、指先点P1から肩先点P2までの左腕の部位において面積が最大となる断面よりも広い面積の円の直径の長さを採用することができる。
また、中間体モデルM1は、左の肩先点P2における左腕の断面の中心点と、指先点P1とを結ぶ直線上に長軸が重なるように配置される。
中間体モデルM2の軸方向の長さ及び半径も中間体モデルM1と同様に、右腕の部位のサイズに基づいて得られる値を採用することができる。また、中間体モデルM2も中間体モデルM1と同様に配置される。
中間体モデルM3は、軸方向の長さとして、肩幅線L1と頸側点P4との距離又はその距離に多少のマージンを加えた距離を採用することができる。また、中間体モデルM3は、長軸が肩幅線L1に重なるように配置される。また、中間モデルM3の直径の長さとしては、肩先点P2における左腕の断面の外接円の直径または、その直径に多少のマージンを加えた値を採用することができる。図8では、中間体モデルM3は下方側の領域が人体モデルに食い込んでいる。
次に、着付け部22は、各型紙モデルの節点に布モデルにより示される力学特性を付与し、かつ、重力等の所定の外力を与える。そして、図9に示すように前身頃FMの左のサイドラインSLと後身頃BMの左のサイドラインSLとが所定距離まで近づき、かつ、前身頃FMの右のサイドラインSLと後身頃BMの右のサイドラインSLとが所定距離まで近づくように、前身頃FM及び後身頃BMを引き延ばす(ステップS4)。
また、着付け部22は、左袖LSの前方のサイドラインSL(図7参照)と後方のサイドラインSLとが所定距離まで近き、かつ、中間体モデルM1を覆うように左袖LSを引き延ばす。右袖RSも左袖LSと同様にして引き延ばす。
ここで、着付け部22は、図10に示す予め定められた接触の定義に従って、各型紙モデルを引き延ばす。図10は、ステップS4における接触の定義を示す表である。
図10の1,2行目に示すように、前後身頃は、人体モデルと中間体モデルM3と接触の定義がなされていない。よって、前身頃FMと後身頃BMとは接触の制約を受けずに引き延ばされる。
また、3,4行目に示すように左右袖は、人体モデルとは接触の定義がなされていないが、中間体モデルM1,M2とは接触の定義がなされている。よって、前身頃FMと後身頃BMとは、中間体モデルM1,M2に食い込まないように引き延ばされる。
なお、本実施の形態では、中間体モデルM1〜M3が人体モデルに食い込んだ領域は人体モデルが優先されるように接触の定義がなされている。また、このような、型紙モデルを引き延ばす処理は、ABAQUSに接触の定義を与えると共に、各節点の移動先の位置等を定義すれば実現することができる。
次に、着付け部22は、図11に示すように、前身頃FMの左右の肩ラインKLと後身頃の左右の肩ラインKLとを接続する縫合処理を行い、かつ、前身頃FMの左右のサイドラインSLと後身頃の左右のサイドラインSLとを接続する縫合処理を行う(ステップS5)。
また、着付け部22は、図11に示すように、左袖LSのサイドラインSL同士を縫合する縫合処理を行い、かつ、右袖RSのサイドライン同士を縫合する縫合処理を行う(ステップS5)。縫合処理の詳細については後述する。
ここで、着付け部22は、図12に示す予め定められた接触の定義に従って縫合処理を行う。図12の1,2行目に示すように、前後身頃は、人体モデルと中間体モデルM3と接触の定義がなされている。よって、前身頃FMと後身頃BMとは人体モデルと中間体モデルM3とに食い込まないように縫合処理が行われる。
また、図12の3,4行目に示すように左右袖は、人体モデルとは接触の定義がなされていないが、中間体モデルM1,M2とは接触の定義がなされている。よって、前身頃FMと後身頃BMとは、中間体モデルM1,M2に食い込まないように縫合処理が行われる。
次に、着付け部22は、図12に示す接触の定義に従って、接触解析処理を実行し、各型紙モデルを変形する(ステップS6)。図12の1,2行目に示すように、前後身頃は、人体モデルと中間体モデルM3と接触の定義がなされている。よって、前身頃FMと後身頃BMとは人体モデルと中間体モデルM3とに接触するように変形される。なお、このような接触解析処理はABAQUSにおいて接触の定義を行えば実現することができる。また、この場合、前身頃FMと後身頃BMとのアンダーラインULが拘束されている。
また、3,4行目に示すように左右袖は、人体モデルとは接触の定義がなされていないが、中間体モデルM1,M2とは接触の定義がなされている。よって、前身頃FMと後身頃BMとは、中間体モデルM1,M2に接触するように変形される。
次に、着付け部22は、図13に示すように左袖LSと前身頃FM及び後身頃BMとを接続する縫合処理を行い、かつ、右袖RSと前身頃FM及び後身頃BMとを接続する縫合処理を行う(ステップS7)。なお、図13において左側の図は縫合処理前を示し、右側の図は縫合処理後を示している。
ここで、着付け部22は、図14に示す接触の定義に従って縫合処理を実行する。図14の1,2行目に示すように、前後身頃は、人体モデルと中間体モデルM3と接触の定義がなされている。よって、前身頃FMと後身頃BMとは人体モデルと中間体モデルM3とに食い込まないように縫合処理が行われる。
また、図14の3,4行目に示すように左右袖は、人体モデルと接触の定義がなされているが、中間体モデルM1,M2とは接触の定義がなされていない。よって、前身頃FMと後身頃BMとは、人体モデルに食い込まないように縫合処理が行われる。
次に、着付け部22は、図15に示す接触の定義に従って、接触解析処理を実行し、各型紙モデルを変形する(ステップS8)。図15の1,2行目に示すように、前後身頃は、人体モデルと接触の定義がなされているが、中間体モデルM3とは接触の定義がなされていない。よって、前身頃FMと後身頃BMとは人体モデルに接触するように変形される。
また、3,4行目に示すように左右袖は、人体モデルとは接触の定義がなされているが、中間体モデルM1,M2とは接触の定義がなされていない。よって、左袖LSと右袖RSとは、人体モデルに接触するように変形される。
次に、着付け部22は、図16に示すように、前身頃FM及び後身頃BMのアンダーラインULに設定されていた拘束を解除する(ステップS9)。この場合、着付け部22は、ステップS8と同様、図15に示す接触の定義に従って接触解析処理を実行し、前身頃FM及び後身頃BMを変形する。
図15の1,2行目に示すように、前後身頃は、人体モデルと接触の定義がなされているが、中間体モデルM3とは接触の定義がなされていない。よって、前身頃FMと後身頃BMとは人体モデルに接触するように変形される。
また、図15の3,4行目に示すように左右袖は、人体モデルと接触の定義がなされているが、中間体モデルM1,M2とは接触の定義がなされていない。よって、左袖LSと右袖RSとは、人体モデルに接触するように変形される。なお、図16の左側の図は拘束解除前を示し、右側の図は拘束解除後を示している。図16に示すように拘束を解除することで、アンダーラインULが上方に移動していることが分かる。
図3に戻り、衣服圧算出部23は、型紙モデルを構成する各要素の衣服圧を求める(ステップS10)。なお、ABAQUSでは、各要素の力が算出されるため、この力を要素の面積で割ることで、衣服圧を算出することができる。
図17は、ステップS4〜S9における接触の定義をまとめた表である。なお、図17の1行目の数字はステップ番号を示している。図17に示すように、前後身頃は、ステップS5からステップS7までは中間体モデルM3に接触の定義がなされているが、ステップS8以降、中間体モデルM3への接触の定義が解除され、人体モデルのみ接触の定義がなされている。
また、図17に示すように、左右袖は、ステップS4からステップS6までは中間体モデルM1,M2のみと接触の定義がなされ、ステップS7以降は、人体モデルのみと接触の定義がなされている。
つまり、各型紙モデルは、まず、中間体モデルM3に接触するように変形された後、人体モデルに接触するように変形されていることが分かる。これにより、各型紙モデルは、皺の発生が抑制されながら、人体モデルに接触するように変形されることになる。
図18は、中間体モデルを介さずに人体モデルに直接、左袖を着付けた場合のシミュレーション結果を示した図である。図18においては、明るさにより布の衣服圧が示されている。すなわち、明るい箇所ほど布がふくらんでおり、衣服圧が低くなっている。図18に示すように、中間体モデルを介さずに左袖を着付けた場合、多数の皺が発生していることが分かる。
次に、縫合処理について説明する。まず、縫合点が設定される、例えば、前身頃FMと後身頃BMとを縫合する場合、サイドラインSL上の各節点と、肩ラインKL上の各節点が縫合点として設定される。次に、前身頃FMの各縫合節点に対応する後身頃の縫合節点が設定される。以下、前身頃FMの注目する縫合節点Fと縫合節点Fに対応付けられた後身頃BMの縫合節点Bとを例に挙げて説明する。なお、縫合接点及び縫合接点同士の対応付けは予め定められている。
まず、縫合節点Bを初期位置としてダミー節点Dを設定する。次に、ダミー節点Dの変位量Δdを求める。ここで、変位量Δdは縫合節点Fとダミー節点Dとの差分により表される。
Δd=−(F−D)
次に、縫合節点Fの変位量Δfを求める。
Δf=Δd/2=−(F−D)/2
次に、縫合節点Fの移動後の縫合接点F´を求める。
F´=F+Δf=(F+D)/2
次に、縫合節点Bの変位量Δbを求める。
ここで、縫合節点F,B及びダミー節点Dは、それぞれの変位量Δf,Δb,Δdが、以下の多点拘束の方程式により拘束されている。
Δb+Δd−Δf=0
よって、Δbは、以下の式により表される。
Δb=Δf−Δd=Δd/2−Δd=−Δd/2
次に、縫合節点Bの移動後の縫合接点B´を求める。
B´=B+Δb=F+D=F´
これにより縫合節点F,Bが同じ位置に移動する。以後、縫合節点F´,B´は上記多点拘束の方程式に従って移動するが、移動後の縫合節点F´、B´においては、Δd=0となり多点拘束の方程式からΔb=Δfの関係が得られるため、縫合節点F´,B´は重なって移動することになる。
なお、上記縫合処理は、接触の定義、縫合節点、ダミー節点、多点拘束の方程式等をABAQUSに定義することで、実現することができる。
次に、衣服として下半身用衣服の一例であるスパッツを採用した場合の衣服シミュレーション装置の動作について説明する。図19は、衣服としてスパッツを採用した場合の衣服シミュレーション装置の動作を示すフローチャートである。まず、データ取得部21は、人体モデル、型紙モデル、及び布モデルを取得する(ステップS21)。
次に、着付け部22は、人体モデル及び型紙モデルを仮想3次元空間内の所定の初期位置に配置する(ステップS22)。図20は、仮想3次元空間に配置された人体モデル及び型紙モデルを示した図である。本フローチャートでは、衣服としてスパッツが採用されている。そのため、型紙モデルには、左足の前側の型紙FS1、右足の前側の型紙FS2、左足の後側の型紙BS1、及び右足の後側の型紙BS2の4つの型紙モデルが含まれる。
図20に示すように、型紙FS1,FS2は、人体モデルの左足及び右足から前方に所定距離離間した位置に配置され、型紙BS1及び型紙BS2は人体モデルの左足及び右足から後方に所定距離離間した位置に配置されていることが分かる。
次に、着付け部22は、仮想3次元空間内の所定の初期位置に中間体モデルを配置する(ステップS23)。図21は中間体モデルが配置された人体モデルを示した図である。図21に示すように、中間体モデルとしては、左足の部位の全体を覆うように配置された円筒C1、右足の部位の全体を覆うように配置された円筒C2、稜線KDL1が左右方向と平行、かつ、稜線KDL1側が足側を向くように左側の腰の部位に配置された左の鞍体K1、右の鞍体K2との4つの中間体モデルが含まれる。
具体的には、円筒C1,C2は、下端がつま先に位置し、上端がウエストライン近傍に位置するように配置されている。そして、円筒C1は、左の転子点と左の土踏まずとを結ぶ直線上に長軸が重なるように配置され、円筒C2は、右の転子点と右の土踏まずとを結ぶ直線上に長軸が重なるように配置される。また、円筒C1,C2は、直径の長さとして、面積が最大となる足の断面よりも広い面積の円の直径の長さを採用することができる。
鞍体K1は、彎曲部KD1を備え、稜線KDL1が股、又は股より多少下方を通り、かつ左右方向と平行になるように配置されている。また、鞍体K1は、前上方のエッジKDL2,後上方のエッジKDL3がバストラインと平行となるように配置されている。鞍体K2は、鞍体K1と連なるように、鞍体K1の右隣に配置されている。また、鞍体K1は、彎曲部KD1の右側が円筒C1に食い込んでおり、鞍体K2は、彎曲部KD1の左側が円筒C2に食い込んでいる。
次に、着付け部22は、各型紙モデルの節点に布モデルにより示される力学特性を付与し、かつ、所定の外力を与える。そして、図22に示すように、型紙FS1のサイドラインSLが鞍体K1の左端のやや前方に位置するように型紙FS1を左方向に引き延ばす(ステップS24)。また、図22に示すように、型紙FS2のサイドラインSLが鞍体K2の右端のやや前方に位置するように型紙FS2を右方向に引き延ばす(ステップS24)。
また、図22に示すように、型紙BS1のサイドラインSLが鞍体K1の左端のやや後方に位置するように型紙BS1を左方向に引き延ばす(ステップS24)。また、図22に示すように、型紙BS2のサイドラインSLが鞍体K2の右端のやや後方に位置するように型紙BS2を右方向に引き延ばす(ステップS24)。
ここで、着付け部22は、図23に示す予め定められた接触の定義に従って、各型紙モデルを引き延ばす。図23は、ステップS24における接触の定義を示す表である。
図23に示すように、型紙FS1,FS2及び型紙BS1,BS2は、人体モデル、円筒C1,C2、及び鞍体K1,K2と接触の定義がなされていない。よって、型紙FS1,FS2及び型紙BS1,BS2は、接触の制約を受けずに引き延ばされる。
このような、型紙モデルを引き延ばす処理は、ABAQUSに接触の定義を与えると共に、各節点の移動先の位置等を定義すれば実現することができる。
次に、着付け部22は、図24に示すように、型紙FS1のサイドラインSLと、型紙BS1のサイドラインSLとを接続し、かつ、型紙FS2のサイドラインSLと、型紙BS2のサイドラインSLとを接続する縫合処理を行う(ステップS25)。
ここで、着付け部22は、図25に示す予め定められた接触の定義に従って縫合処理を行う。図25に示すように、型紙FS1,FS2及び型紙BS1,BS2は、人体モデルとは接触の定義がなされていないが、円筒C1,C2及び鞍体K1,K2と接触の定義がなされている。よって、型紙FS1,FS2及び型紙BS1,BS2は、円筒C1,C2と鞍体K1,K2とに食い込まないように縫合処理が行われる。
次に、着付け部22は、図26に示す接触の定義に従って、接触解析処理を実行し、各型紙モデルを変形する(ステップS26)。図26に示すように、型紙FS1,FS2及び型紙BS1,BS2は、人体モデルとは接触の定義がなされていないが、円筒C1,C2及び鞍体K1,K2と接触の定義がなされている。よって、型紙FS1,FS2及び型紙BS1,BS2は、円筒C1,C2及び鞍体K1,K2に接触するように変形される。なお、ステップS26においては型紙FS1,FS2,BS1,BS2のトップラインTLとアンダーラインULが拘束されている。
図27は、ステップS26の説明図である。図27において左側は処理前を示し、右側は処理後を示している。この場合、図27に示すように、各型紙モデルが円筒C1,C2及び鞍体K1,K2に接触するように変形されていることが分かる。
次に、着付け部22は、図28に示すように型紙FS1,FS2,BS1,BS2のトップラインTLを所定の上方の位置まで引き延ばす腰位置修正処理を行う(ステップS27)。なお、図28において左側の図は修正前を示し、右側の図は修正後を示している。
ここで、着付け部22は、ステップS26と同様、図26に示す接触の定義に従って腰位置修正処理を実行する。よって、型紙FS1,FS2,BS1,BS2は、円筒C1,C2及び鞍体K1,K2に食い込まないように腰位置修正処理が行われる。なお、このような腰位置修正処理はABAQUSにおいて接触の定義を行えば実現することができる。
次に、着付け部22は、図29に示す接触の定義に従って、接触解析処理を実行し、各型紙モデルを変形する(ステップS28)。図29に示すように、型紙FS1,FS2,BS1,BS2は、人体モデルと接触の定義がなされているが、円筒C1,C2及び鞍体K1,K2とは接触の定義がなされていない。よって、型紙FS1,FS2,BS1,BS2は、人体モデルに接触するように変形される。なお、ステップS28ではトップラインTL及びアンダーラインULが拘束されている。
図30は、ステップS28の説明図である。図30において左側は処理前を示し、右側は処理後を示している。この場合、図30に示すように、各型紙モデルが人体モデルに接触するように変形されていることが分かる。
次に、着付け部22は、図31に示すように型紙FS1,FS2,BS1,BS2のトップラインTLを所定の上方の位置まで引き延ばす腰位置修正処理を更に行う(ステップS29)。なお、図31において左側の図は修正前を示し、右側の図は修正後を示している。この場合、着付け部22は、ステップS28と同様、図29に示す接触の定義に従って腰位置修正処理を再度実行する。よって、型紙FS1,FS2,BS1,BS2は、人体モデルに食い込まないように腰位置修正処理が行われる。
次に、着付け部22は、図32に示すように、型紙FS1,FS2,BS1,BS2のアンダーラインULに設定されていた拘束を解除する(ステップS30)。なお、図32において左側の図は拘束解除前を示し、右側の図は拘束解除後を示している。この場合、着付け部22は、ステップS28と同様、図29に示す接触の定義に従って拘束を解除する。よって、型紙FS1,FS2,BS1,BS2は、人体モデルに食い込まないように変形される。図32に示すように拘束を解除することで、アンダーラインULが上方に移動していることが分かる。
ステップS31はステップS10と同一であるため、説明を省略する。
図33は、ステップS24〜S30における接触の定義をまとめた表である。なお、図33の1行目の数字はステップ番号を示している。図33に示すように、型紙FS1,FS2,BS1,BS2は、ステップS25からステップS27までは円筒C1,C2及び鞍体K1,K2のみに接触の定義がなされているが、ステップS28以降、円筒C1,C2及び鞍体K1,K2への接触の定義が解除され、人体モデルのみ接触の定義がなされている。
つまり、各型紙モデルは、まず、円筒C1,C2及び鞍体K1,K2からなる中間体モデルに接触するように変形された後、人体モデルに接触するように変形されていることが分かる。これにより、各型紙モデルは、皺の発生が抑制されながら、人体モデルに接触するように変形されることになる。
なお、上記説明では、衣服としてTシャツ、スパッツを用いたがこれに限定されず、水着、レオタード、ストッキング、アンダーウェア、タイツ、サポータ、及びスポーツウェア等の他の衣服を採用してもよい。また、Tシャツとして長袖、半袖を用いても良い。また、スパッツとして裾が短いスパッツを採用してもよい。
また、Tシャツに替えてタンクトップを採用してもよい。この場合、タンクトップの型紙モデルは、前身頃及び後身頃から構成され、両袖が存在しないため、中間体モデルM3のみ設定し、中間体モデルM1,M2は省けばよい。
また、スパッツの型紙モデルを左足の前側、右足の前側、左足の後側、及び右足の後側の4つの型紙により構成したが、これに限定されず、左足の前後の型紙を1つの型紙で構成し、右足の前後の型紙を1つの型紙で構成してもよい。
また、膝が屈曲した人体モデル又は肘が屈曲した人体モデルを採用してもよい。この場合、中間体モデルとして、肘及び膝の屈曲に合わせて屈曲した円筒のものを採用すればよい。これにより、膝及び肘を曲げた状態での衣服圧を算出することができる。
また、中間体モデルとして、円筒、及び鞍体を示したが、これに限定されず、表面がなだらかな曲面形状を有していればどのような形状のものを採用してもよく、例えば、楕円体状、三角錐及び四角錐等の多角錐状、又は円錐状のものを採用してもよい。
次に、本発明による実験結果について説明する。以下の実験では、衣服としてTシャツを採用した。Tシャツの素材として、黒のKSD5980D(ケース1)、青のXLA7W533W(ケース2)、並びにXLA7W533W及びKSD5980Dを縫い合わした素材(ケース3)を採用した。なお、ケース3では、後身頃は、中央部をXLA7W533Wで構成し、その両側をKSD5980Dで挟むように構成し、前身頃及び左右袖をKSD5980Dで構成した。
そして、本衣服シミュレーション装置により得られた衣服圧の解析値と、圧力センサによる衣服圧の実測値とを比較した。
これにより、以下の実験結果が得られた。図34は衣服圧の測定部位を示した図である。図35は、実験結果を示した表であり、(a)〜(c)はそれぞれケース1〜ケース3を示している。
図35において測定値は、圧力センサによる衣服圧の実測値を示し、解析値は衣服シミュレーション装置により得られた衣服圧の解析値を示している。本実験では、ケース1〜3のそれぞれにつき、図34に示す胸部、脇腹部、へそ部を測定した。
図35に示すように、ケース1〜3とも各部位の解析値は測定値と近似しており、良好なシミュレーション結果が得られていることが分かる。
図36〜38は、それぞれ、ケース1〜3において、図34に示すバストラインLLB上での解析値と実測値とを示したグラフである。図36〜38のグラフにおいて、縦軸は衣服圧(kgf/mm)を示し、横軸は、胸中央部を0としたときのバストラインLLBの各位置までの距離(mm)を示し、黒く塗りつぶされた四角印は解析値を示し、白抜きの四角印は実測値を示している。図36〜図38のグラフから分かるように、解析値は実測値に近似しており、良好なシミュレーション結果が得られていることが分かる。
また、衣服としてスパッツを用いてTシャツと同様の実験を行った。この場合、以下の実験結果が得られた。図39、図41は衣服としてスパッツを用いた場合の衣服圧の測定部位を示した図である。図40、図42は、衣服としてスパッツを用いた場合の実験結果を示したグラフである。
なお、図40は、図39に示す右足の前側の足首から腰を結ぶ測定ラインLL1上での解析値と実測値とを示している。また、図42は、図41に示す右足の後側の足首から腰を結ぶ測定ラインLL2での解析値と実測値とを示している。図40及び図42において、縦軸は衣服圧(kgf/mm)を示し、横軸は足首の位置を0としたときの測定ラインLL1,LL2上の各位置までの距離を示し、三角印が圧力センサによる実測値を示し四角印が解析値を示している。
図40及び図42に示すグラフから分かるように、スパッツの場合も、Tシャツの場合と同様、解析値と実効値とが近似しており、良好なシミュレーション結果が得られていることが分かる。
本発明の実施の形態による衣服シミュレーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示す衣服シミュレーション装置の機能ブロック図である。 衣服としてTシャツを採用した場合の衣服シミュレーション装置の動作を示すフローチャートである。 布モデルの説明図である。 (a)は荷重−伸度特性を示すグラフであり、(b)は公称応力−公称ひずみ特性を示すグラフである。 母材の真応力−対数ひずみ特性を示したグラフである。 仮想3次元空間に配置された人体モデル及び型紙モデルを示した図である。 中間体モデルが配置された人体モデルを示した図である。 ステップS4の説明図である。 接触の定義を示す表である。 ステップS5の説明図である。 接触の定義を示す表である。 ステップS7の説明図である。 接触の定義を示す表である。 接触の定義を示す表である。 ステップS9の説明図である。 ステップS4〜S9における接触の定義をまとめた表である。 中間体モデルを介さずに人体モデルに直接、左袖を着付けた場合のシミュレーション結果を示した図である。 衣服としてスパッツを採用した場合の衣服シミュレーション装置の動作を示すフローチャートである。 仮想3次元空間に配置された人体モデル及び型紙モデルを示した図である。 中間体モデルが配置された人体モデルを示した図である。 ステップS24の説明図である。 接触の定義を示す表である。 ステップS25の説明図である。 接触の定義を示す表である。 接触の定義を示す表である。 ステップS26の説明図である。 ステップS27の説明図である。 接触の定義を示す表である。 ステップS28の説明図である。 ステップS29の説明図である。 ステップS30の説明図である。 ステップS24〜S30における接触の定義をまとめた表である。 衣服圧の測定部位を示した図である。 実験結果を示した表である。 ケース1においてバストラインLLB上での解析値と実測値とを示したグラフである。 ケース2においてバストラインLLB上での解析値と実測値とを示したグラフである。 ケース3においてバストラインLLB上での解析値と実測値とを示したグラフである。 衣服としてスパッツを用いた場合の衣服圧の測定部位を示した図である。 衣服としてスパッツを用いた場合の実験結果を示したグラフである。 衣服としてスパッツを用いた場合の衣服圧の測定部位を示した図である。 衣服としてスパッツを用いた場合の実験結果を示したグラフである。
符号の説明
10 操作部
20 制御部
21 データ取得部
22 着付け部
23 衣服圧算出部
30 記憶部
31 人体モデル記憶部
32 型紙モデル記憶部
33 布モデル記憶部
40 表示制御部
50 表示部

Claims (10)

  1. 人体の3次元形状を示す人体モデルを取得する人体モデル取得手段と、
    前記人体モデルに仮想的に着付ける衣服の型紙の2次元形状を示す型紙モデルを取得する型紙モデル取得手段と、
    前記衣服を構成する布の力学特性を示す布モデルを取得する布モデル取得手段と、
    前記型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に前記布モデルにより示される力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで前記型紙モデルを変形させて、前記衣服を前記人体モデルに仮想的に着付ける着付け手段と、
    前記着付け手段により着付けられた衣服が前記人体モデルに仮想的に及ぼす衣服圧を算出する衣服圧算出手段とを備え、
    前記着付け手段は、前記人体モデルの所定の部位を覆うように形成された中間体モデルを設定し、前記中間体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させた後、前記人体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させることを特徴とする衣服シミュレーション装置。
  2. 前記布モデルは、母材と、前記母材を補強するために前記母材内において経方向に配列された経リバーと、前記母材を補強するために前記母材内において緯方向に配列された緯リバーとからなるシェルリバー構造を模擬したものであり、
    前記布モデルは、前記母材の剛性である母材剛性成分と、前記経リバーの剛性である経リバー剛性成分と、前記緯リバーの剛性である緯リバー剛性成分とにより布の剛性を表し、
    前記母材剛性成分は、現実の布のバイアス方向の剛性を基に算出され、
    前記経リバー剛性成分は、現実の布の経方向の剛性と前記母材剛性成分との差分が付与され、
    前記緯リバー剛性成分は、前記現実の布の緯方向の剛性と前記母材剛性成分との差分が付与されていることを特徴とする請求項1記載の衣服シミュレーション装置。
  3. 前記中間体モデルは、表面がなだらかな曲面形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の衣服シミュレーション装置。
  4. 前記中間体モデルは、円筒状、楕円体状、鞍状、多角錐状、又は円錐状であることを特徴とする請求項3記載の衣服シミュレーション装置。
  5. 前記母材剛性成分は、超弾性によるひずみエネルギー関数を基に算出されることを特徴とする請求項2記載の衣服シミュレーション装置。
  6. 前記衣服は、上半身用衣服であり、
    前記型紙モデルは、前身頃、後身頃、左袖、及び右袖の型紙モデルを含み、
    前記着付け手段は、前記人体モデルの左腕の部位と右腕の部位とに円筒形の中間体モデルを設定し、かつ、軸方向が前記人体モデルの両肩の部位を結ぶ直線に沿うように円筒形の中間体モデルを設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の衣服シミュレーション装置。
  7. 前記衣服は、上半身用衣服であり、
    前記型紙モデルは、前身頃及び後身頃の型紙モデルを含み、
    前記着付け手段は、軸方向が前記人体モデルの両肩の部位を結ぶ直線に沿うように円筒形の中間体モデルを設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の衣服シミュレーション装置。
  8. 前記衣服は、下半身用衣服であり、
    前記型紙モデルは、左足及び右足の型紙モデルを含み、
    前記着付け手段は、前記人体モデルの左足の部位と右足の部位とに円筒形の中間体モデルを設定すると共に、稜線が左右方向と平行、かつ、稜線側が足側を向くように鞍状の中間体モデルを前記人体モデルの腰の部位に設定することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の衣服シミュレーション装置。
  9. 人体の3次元形状を示す人体モデルを取得する人体モデル取得手段と、
    前記人体モデルに仮想的に着付ける衣服の型紙の2次元形状を示す型紙モデルを取得する型紙モデル取得手段と、
    前記衣服を構成する布の力学特性を示す布モデルを取得する布モデル取得手段と、
    前記型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に前記布モデルにより示される力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで前記型紙モデルを変形させて、前記衣服を前記人体モデルに仮想的に着付ける着付け手段と、
    前記着付け手段により着衣された型紙モデルが前記人体モデルに仮想的に及ぼす衣服圧を算出する衣服圧算出手段としてコンピュータを機能させ、
    前記着付け手段は、前記人体モデルの所定の部位を覆うように形成された中間体モデルを設定し、前記中間体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させた後、前記人体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させることを特徴とする衣服シミュレーションプログラム。
  10. コンピュータが、人体の3次元形状を示す人体モデルを取得する人体モデル取得ステップと、
    コンピュータが、前記人体モデルに仮想的に着付ける衣服の型紙の2次元形状を示す型紙モデルを取得する型紙モデル取得ステップと、
    コンピュータが、前記衣服を構成する布の力学特性を示す布モデルを取得する布モデル取得ステップと、
    コンピュータが、前記型紙モデルを複数の要素に分割し、各要素に前記布モデルにより示される力学特性を付与し、有限要素法を用いて各要素の運動方程式を解くことで前記型紙モデルを変形させて、前記衣服を前記人体モデルに仮想的に着付ける着付けステップと、
    コンピュータが、前記着付けステップにより着衣された型紙モデルが前記人体モデルに仮想的に及ぼす衣服圧を算出する衣服圧算出ステップとを備え、
    前記着付けステップは、前記着付け手段は、前記人体モデルの所定の部位を覆うように形成された中間体モデルを設定し、前記中間体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させた後、前記人体モデルに接触するように前記型紙モデルを変形させることを特徴とする衣服シミュレーション方法。
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