JP2009229753A - 透過型液晶表示素子の製造方法及び透過型液晶表示素子ならびに液晶プロジェクタ装置 - Google Patents

透過型液晶表示素子の製造方法及び透過型液晶表示素子ならびに液晶プロジェクタ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コントラスト比の高い液晶表示素子を得る。
【解決手段】少なくとも、A面サファイア基板の両面を鏡面仕上げする工程と、前記サファイア基板の表面にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記A面サファイア基板の表面に単結晶シリコン基板を貼付する工程と、前記A面サファイア基板の裏面を粗面化する工程と、前記単結晶シリコンにLSI加工をする工程と、前記A面サファイア基板のC結晶軸と該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせる工程を具備する透過型液晶表示素子の製造方法とする。
【選択図】図11

Description

本発明は透過型液晶表示素子の製造方法及び透過型液晶表示素子ならびに液晶プロジェクタ装置に関するものである。
以前よりホームシアター用途を中心に使用されてきた液晶プロジェクタ装置は、液晶表示素子の高精細化・ランプの高輝度化による映写画像の向上により、パソコン映像をそのまま投影して使用するプレゼンツールへと発展を遂げて来た。
この液晶プロジェクタ装置は、例えば図10に示すように構成されている。図10は単板式液晶プロジェクタ装置の要部構成模式図である。図中、31はメタルハライドランプ・キセノンランプ・UHP等の高輝度ランプ光源、32は反射鏡、34は一対の偏光板、35は透過型液晶表示素子、36は一対のレンズ、37は赤外線カットフィルター、38は投写レンズ、39は吸気ファン、40は排気ファン、41は筐体である。
このような構成において、光源31と反射鏡32の反射光は、赤外線カットフィルター37で赤外線成分をカットした後、レンズ36、偏光板34を経て通過し、さらに透過型液晶表示素子35の映像を投写レンズ38で拡大してスクリーン(不図示)に投影する。一方、吸気ファン39と排気ファン40が筐体41の側面に設けられ、透過型液晶表示素子35及び偏光板34、光源31等を冷却している。
これらの液晶プロジェクタ装置の場合、その液晶画像形成部に偏光板34、34を用いるために、光が大幅に吸収されてしまうこと、また、装置の小型化を図るため、1インチ近傍のサイズにまで面積の小型化が図られた透過型液晶表示素子35の画像を数十インチから数百インチまで拡大し投影すること、などにより投影された映像の明るさの低減が避けられない。
そこで、光源31としては高輝度のメタルハライドランプ、UHPランプ、キセノンランプなどの高出力のランプが使用されている。しかも、使用用途が、パソコン映像をそのまま投影して使用するプレゼンツールへと拡大するにつれ、更に小型化、高精細化、高輝度化の要求が強くなり、ますます高出力のランプが選択されるようになってきている。
そのため、液晶プロジェクタ装置においては、熱による不都合をなくすことが重要な課題となっている。
例えば、一般に液晶表示部を構成する偏光板としては沃素系偏光板を用いるが、これでは耐光性・耐熱性・耐湿熱性が十分ではないため、特に液晶プロジェクタ装置には、耐光性・耐熱性・耐湿性により優れる染料系偏光板が使用されている。
しかし、特に入射側の偏光板34の場合、光の透過率が40%程度しかなく、大半の光を吸収し発熱してしまい、70℃以上になると特性が維持できないという問題がある。また、透過型液晶表示素子35自体も熱には弱く、60℃以上になると特性に支障を来すという問題がある。そこで、液晶プロジェクタ装置では、冷却ファンを発熱部に取り付ける空冷方式、液冷方式、ペルチェ素子等の電子冷却方式、偏光変換器を光源直後に設置する方式等の冷却方式が考案されてきたが一長一短があった。
そこで光源からの光をレンズ、偏光板を介して透過型液晶表示素子を通過させ、投影するようにした液晶プロジェクタ装置において、上記レンズ、偏光板における偏光体の保持板、液晶表示素子を構成する透明基板のうちの少なくとも一種をサファイア基板で形成することが考案された。液晶プロジェクタ装置における透過型液晶表示素子の透明基板として熱伝導性の高いサファイア基板を用いることによって、放熱性を高めるようにしたものである。(特許文献1)。
図9は、透明基板にサファイア基板を使用した透過型液晶表示素子の正面図(A)と断面図(B)である。透過型液晶表示素子1は、入射側に位置する画素電極及びスイッチング素子を形成する透明基板2と、出射側に位置する対向電極を形成する透明基板3との間隙に液晶4を保持する構造を取っている。透過型液晶表示素子1を構成する入射側の画素電極及びスイッチング素子を形成する透明基板2、及び出射側の対向電極を形成する透明基板3をサファイア基板で形成し、透過型液晶表示素子1を構成したものである。
この透明基板2、3を成すサファイア基板について、いずれも透過すべき偏光の偏光軸とサファイアの結晶軸によるC結晶軸又はC結晶軸投影線方向又はC結晶軸と直交する軸との成す角度が、±2゜好ましくは±0.5゜以内となるように構成するか、またはサファイア基板の面方位をC面±2゜好ましくは±0.5゜以内とする必要がある。
この場合、透過型液晶表示素子1を構成する透明基板2、3自体が十分な放熱特性を持つサファイアから成るため、前記透明基板2、3の外面側に直接偏光板5、6を接合することができる。
単結晶サファイアは、アルミナ(Al23)の単結晶体であり、Al原子・O原子が配置し結晶を形成している。図8は単結晶サファイアの斜視図(A)とA面サファイア基板の平面図(B)である。図8(A)に示すようにサファイアは六方晶系であり、その中心軸がC結晶軸、これに垂直な面がC面(0001)である。そして、C結晶軸から放射状にのびるA軸(a1,a2,a3)に垂直な面がA面(11−20)となる。R面(1、−1、0、2)は、C結晶軸と一定の角度(約32.383゜)を有して存在する。
特開平11−337919号公報
前述のサファイア基板は、C面またはR面を主面とする基板である。その主な理由は、画素電極及びスイッチング素子を形成するためのシリコン薄膜をサファイア基板の主面に形成するが、サファイア基板の表面にシリコンをエピタキシャル成長させるには、サファイア基板とシリコンの格子定数を合わせる必要があり、C面またはR面がシリコンの格子定数に比較的近似しているからである。しかし、C面またはR面を主面としたサファイア基板を透過型液晶表示素子に使用した場合、コントラスト比のピークが低く、それを用いた液晶プロジェクタ装置もコントラスト比のピークが低い。
透過型液晶表示素子では2枚の偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸をクロスニコル(90°に直交)にして使用するが、透過型液晶表示素子に偏光板を貼るのに位置合わせが必要であり、位置ズレが発生するとさらにコントラスト比が低下するという問題がある。
少なくとも、A面サファイア基板の両面を鏡面仕上げする工程と、前記サファイア基板の表面にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記A面サファイア基板の表面に単結晶シリコン基板を貼付する工程と、前記A面サファイア基板の裏面を粗面化する工程と、前記単結晶シリコンにLSI加工をする工程と、前記A面サファイア基板のC結晶軸と該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせる工程を具備する透過型液晶表示素子の製造方法とする。
前記A面サファイア基板の表面に単結晶シリコン基板を貼付する工程で、貼付後サファイア基板上の単結晶シリコン基板表面を研磨する透過型液晶表示素子の製造方法とする。
前記A面サファイア基板の表面に単結晶シリコン基板を貼付する工程で、貼付後熱処理をしてから前記A面サファイア基板の裏面を粗面化する透過型液晶表示素子の製造方法とする。
粗面化した前記A面サファイア基板の裏面に光遮蔽膜を形成する工程を具備する前記透過型液晶表示素子の製造方法とする。
前記光遮蔽膜は高融点金属を含む前記透過型液晶表示素子の製造方法とする。
さらに、前記光遮蔽膜上に絶縁膜を形成する工程を具備する前記透過型液晶表示素子の製造方法とする。
主面をA面にしたサファイア基板に単結晶シリコン基板を貼付してSOS基板とし、前記A面サファイア基板のC結晶軸と前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせた透過型液晶表示素子とする。
主面をA面にしたサファイア基板に単結晶シリコン基板を貼付してSOS基板とし、前記A面サファイア基板のC結晶軸を該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸に合わせる透過型液晶表示素子とする。
前記A面サファイア基板に酸化シリコン膜を介して単結晶シリコン基板を貼付してSOS基板とし、前記A面サファイア基板のC結晶軸と該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせる透過型液晶表示素子とする。
前記A面サファイア基板のC結晶軸と前記偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸のズレは±1度以下である透過型液晶表示素子とする。
主面をA面にしたサファイア基板に単結晶シリコン基板を貼付してSOS基板とし、前記A面サファイア基板のC結晶軸と該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせ、液晶が90°ツイストネマチック液晶である透過型液晶表示素子とする。
前記透過型液晶表示素子を用いた液晶プロジェクタ装置とする。
A面サファイア基板と単結晶シリコン基板を貼付したSOS基板を使用し、A面サファイア基板のC結晶軸と配向膜の配向軸と偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸を合わせることで、コントラストの高い液晶表示素子が形成できる。
サファイア基板上に貼り付けた単結晶シリコン基板の表面を研磨することにより、また研磨法として、化学機械的研磨(Chemical Mechanical Polish)法を用いることにより、単結晶シリコン基板表面の格子欠陥を低減することが可能となり、LSI素子形成に良好なSOS基板となる。
サファイア基板とシリコン基板を酸化シリコン膜を介して貼付することで、貼付強度が強化され、後工程を経ても安定したSOS基板となる。
C結晶軸と偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸のズレを±1度以下にすることで、位置ズレに起因するコントラストのばらつきを低減できる。
SOS基板にした後サファイア基板の裏面を粗面化することで、SOS基板形成時の熱処理でSOS基板が反るのを防止できる。また、サファイア基板の裏面を粗面化することで、LSI加工工程での、各装置基板ステージからSOS基板の吸着、脱着が容易にできるようになる。
粗面化したサファイア基板に光遮蔽膜を形成することで、LSI加工工程でSOS基板を光センサで認識できるようになる。
光遮蔽膜に高融点金属を含むことでLSIの熱処理工程での剥離等を発生することなく、さらに、サファイア基板と酸化シリコンを主成分とする絶縁膜、あるいは、窒化シリコンを主成分とする絶縁膜をサファイア基板の裏面側に形成する場合に、サファイア基板に直接形成する場合に比較して、高融点金属を設けることで、応力の緩和ができ、さらに、光の遮蔽を十分にすることが可能となる。高融点金属は、シリサイドを形成するタングステン、チタン、モリブデン、タンタル等の金属を用いると良い。
光遮蔽膜上に絶縁膜を設けることで光遮蔽膜の剥離によるLSI加工工程でのショート発生を防止できる。さらに、サファイア基板のLSI回路を形成する面(表面)と、本光遮光膜を設ける面(裏面)との同時に、同一膜を設けることで、サファイア基板の反りを防止することもでき、LSI加工工程を安定して流すことができる。サファイア基板が反ることで、装置基板ステージとの接触面積がばらつくため、温度分布が発生するが、本絶縁膜を設けることでサファイア基板の反りが防止できるため、温度分布が小さく、LSI加工工程が安定となり、LSIの特性のばらつきも小さくなる。
本発明による液晶表示素子を用いて液晶プロジェクタ装置とすることでコントラストの高い液晶プロジェクタ装置ができる。
少なくとも、A面サファイア基板の両面を鏡面仕上げする工程と、前記サファイア基板の表面にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記A面サファイア基板の表面に単結晶シリコン基板を貼付する工程と、前記A面サファイア基板の裏面を粗面化する工程と、前記単結晶シリコンにLSI加工をする工程と、前記A面サファイア基板のC結晶軸と該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせる工程を具備透過型液晶表示素子の製造方法とし、A面サファイア基板に酸化シリコン膜を介して単結晶シリコン基板を貼付してSOS基板とし、前記A面サファイア基板のC結晶軸と該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせる透過型液晶表示素子とする。
図1は本発明による透過型液晶表示素子の正面図(A)と断面図(B)であり、図2は各部品の分解図である。透過型液晶表示素子11は、出射側に位置する画素電極及びスイッチング素子を形成する透明基板12と、入射側に位置する対向電極を形成する透明基板13との間隙に液晶14を保持する構造を取っている。透過型液晶表示素子11を構成する出射側の画素電極及びスイッチング素子を形成する透明基板12はSOS基板であり、サファイア基板はA面を主面とする基板である。入射側の対向電極を形成する透明基板13はガラス基板または石英基板で形成し、透過型液晶表示素子11を構成したものである。透明基板13もサファイアであってもよいが、光の透過率を考慮するとガラス基板か石英基板の方が好ましい。
SOS基板の製造方法はいろいろあるが、A面サファイア基板に単結晶シリコン基板を貼り合わせるので、SIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法、SmartCut法が適している。サファイ基板と単結晶シリコン基板は酸化シリコン膜を介して貼付することで接着強度をあげることができる。
透明基板(以下サファイア基板という)12と透明基板(以下ガラス基板という)13はシール剤19により接着され、液晶注入口20より液晶14を注入して、封止剤21で封口されている。各透明基板の液晶側には夫々配向膜17、18が形成されている。各透明基板の反対面には偏光板15、16が夫々の透過軸がクロスニコルに接着される。図1(A)の矢印は単結晶サファイアのC結晶軸方向であり、偏光板15の透過軸はC結晶軸に合わせ、偏光板16の透過軸はC結晶軸に直交する軸に合わせる。
図3は90°ツイストネマチック液晶を使用する透過型液晶表示素子のA面サファイア基板と配向膜の配向軸及び液晶分子の関係を示す図で、サファイア基板側から見た模式図である。図中の矢印は単結晶サファイアのC結晶軸を示す。
図3(A)において、サファイア基板に形成された配向膜の配向軸はY軸に平行であり、配向膜に接触する液晶分子は実線の方向に配向されている。点線で示す液晶分子は対向するガラス基板に形成された配向膜に接しているものであり、ガラス基板に形成された配向膜はX軸に平行に配向されている。
図3(B)において、サファイア基板に形成された配向膜の配向軸はY軸から左回りに45°傾いて形成されており、配向膜に接触する液晶分子は実線の方向に配向されている。点線で示す液晶分子は対向するガラス基板に形成された配向膜に接しているものであり、ガラス基板に形成された配向膜はY軸から右回りに45°傾いて配向されている。
図4はサファイア基板側の偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸、A面サファイア基板のC結晶軸、配向膜の配向軸方向とガラス基板側の偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸と、配向膜の配向軸方向を示す模式図である。本例は矩形状サファイア基板12の辺に対しC結晶軸が45°傾いている例であり、C結晶軸と偏光板15の透過軸方向と配向膜17の配向軸を一致させている。ガラス基板13に形成する配向膜18の配向軸と偏光板16の透過軸はサファイア基板12側の各軸とクロスニコルに配置されている。
図5は単結晶サファイアの主面がA面、C面、R面のコントラスト比のグラフである。
縦軸はコントラスト比であり、横軸は回転角を示す。縦軸の両脇に±1°の位置を示している。測定は、2枚の偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸をクロスニコルさせ、その間にサファイア基板を入れ、サファイア基板を回転させる。一方の偏光板の外側に光源、他方の偏光板の外側に光センサを配置し、光源の光が光センサに到達する光量を測定すると黒レベルが測定できる。2枚の偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸を平行にして、同様にサファイア基板を回転して白レベルを黒レベルと同一角度で測定する。白/黒でコントラスト比が出せる。A面のコントラスト比が高いことが分かる。
図11は本発明による透過型液晶表示素子の製造方法の主な工程を示すフローチャート図である。
S01はA面サファイア基板の両面を鏡面仕上げする工程である。図8(B)に示すA面を主面とするサファイア基板の表面を鏡面にする。エピタキシャル成長させるほどの表面精度は必要でなく、算術平均線粗さRa≦0.3nm程度でよい。
S02はSOS基板を形成する工程である。例えばSmartCut法で形成するが、SmartCut法の詳細は特開平5−211128号公報を参照されたい。
S03はSOS基板のシリコン基板貼着面とは反対面を粗面化する工程である。粗さはRa=0.38μm〜0.81μmにすることで後工程(S06)での吸着、脱着が容易になる。粗面化はSOS基板形成後に行うが、SOS基板形成前に粗面化するとSOS基板形成時の熱処理により反りが発生するからである。
S04は粗面化した面に光遮蔽膜を形成する工程である。真空蒸着法により光遮蔽膜を形成するが、光遮蔽膜には高融点金属を含む方が好ましい。光遮蔽膜は後工程(S06)でSOS基板を光センサで検出するのに用いる。
S05は光遮蔽膜の上面に絶縁膜を形成する工程である。絶縁膜を形成することにより次工程のLSI加工工程で光遮蔽膜の剥離を防止し、ショート不良を防止できる。
S06はサファイア基板に積層された単結晶シリコンのLSI加工工程である。TFTや配線、駆動回路、画素電極等を作りこむ。
S07は配向膜を形成する工程である。配向膜はポリイミドのような有機系または酸化シリコン等の無機系があるが、目的に応じて適宜選択する。酸化シリコンによる配向膜は一般に斜め蒸着により形成されるが、その際は配向軸がサファイア基板のC結晶軸と一致するように形成される。
S08はラビング工程であり、ポリイミドのように一面に形成した配向膜を硬化させた後、ラビングにより配向する。配向軸がC結晶軸と一致するように形成する。配向膜が斜め蒸着で形成される場合は本工程は必要ない。
G01はガラス基板に共通電極である透明電極を形成する工程である。一般にはITOを真空蒸着で電極膜に形成する。
G02は前記共通電極の上に配向膜を形成する工程であり、S07と同じである。G03はラビング工程でありS08と同じである。
S09はSOS基板とガラス基板をシール剤を介して貼付する工程であり、通常の液晶表示素子製造工程と同じである。
S10は液晶を注入する工程、S11は液晶注入口を封口する工程であり、通常の液晶表示素子製造工程と同じである。
S12はSOS基板とガラス基板の表面に偏光板を貼付する工程である。
次に、透過型液晶表示素子と偏光板の位置合わせについて説明する。図6は本発明で使用する位置あわせ装置の模式図であり、同図(A)は位置確認工程、(B)はマーキング工程である。
図6(A)において12はサファイア基板、13はガラス基板、22、23はリファレンス偏光板、24は光源である。リファレンス偏光板22、23を最も光源24からの光が透過しない状態のクロスニコルに配置し、その間にサファイア基板12を出射側にして透過型液晶表示素子を挿入する。サファイア基板12の一部に光源24の光を透過させ、透過型液晶表示素子を回転してリファレンス偏光板22から出射する光が最小になる位置を探す。リファレンス偏光板22から出射する光が最小になる位置が、リファレンス偏光板22、23とサファイア基板12の最大のコントラストを達成する軸が一致した位置である。
次に、図6(B)に示すように、サファイア基板12にレーザーでマーキングする。マーキングはサファイア基板の対角線でも4箇所でも良いが、マーキング位置と偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸を合わせて貼付することでサファイア基板12と偏光板の位置ズレが防止できる。
図7は本発明で使用する位置合わせ装置の模式図であり、同図(A)は位置確認工程、(B)、(C)は貼付工程である。
図7(A)において12はサファイア基板、13はガラス基板、22、23はリファレンス偏光板、24は光源である。リファレンス偏光板22、23を最も光源24からの光が透過しない状態のクロスニコルに配置し、その間にサファイア基板12を出射側にして透過型液晶表示素子を挿入する。サファイア基板12の一部に光源24の光を透過させ、透過型液晶表示素子を回転してリファレンス偏光板22から出射する光が最小になる位置を探す。リファレンス偏光板22から出射する光が最小になる位置が、リファレンス偏光板22、23とサファイア基板12の最大のコントラストを達成する軸が一致した位置である。
次に、図7(B)に示すように、透過型液晶表示素子を引き抜き、サファイア基板12用偏光板15を回転させ、リファレンス偏光板23と透過光が最小になるクロスニコルに配置し、透過型液晶表示素子を挿入して偏光板15をサファイア基板12に貼付する。
次に、図7(C)に示すように、透過型液晶表示素子を上下反転し、偏光板15の部分を利用し、ガラス基板13用偏光板16を回転し、偏光板15とクロスニコルに配置してガラス基板13に偏光板16を貼付する。
以上により、透過型液晶表示素子の両面に偏光板を最適なコントラストが得られる状態で貼付することができる。
本発明による透過型液晶表示素子を図10に示す液晶プロジェクタ装置に用いることにより、コントラストの高い液晶プロジェクタ装置が実現できる。
本発明による透過型液晶表示素子の正面図(A)と断面図(B) 各部品の分解図 90°ツイストネマチック液晶を使用する液晶表示素子のA面サファイア基板と配向膜の配向軸及び液晶分子の関係を示す図で、サファイア基板側から見た模式図 サファイア基板側の偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸、A面サファイア基板のC結晶軸、配向膜の配向軸方向とガラス基板側の偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸と、配向膜の配向軸方向を示す模式図 単結晶サファイアの主面がA面、C面、R面のコントラスト比のグラフ 本発明で使用する位置あわせ装置の模式図であり、同図(A)は位置確認工程、(B)はマーキング工程 本発明で使用する位置あわせ装置の模式図であり、同図(A)は位置確認工程、(B)、(C)は貼付工程 単結晶サファイアの斜視図(A)とA面サファイア基板の平面図(B) 透明基板にサファイア基板を使用した液晶表示素子の正面図(A)と断面図(B) 単板式型液晶プロジェクタ装置の要部構成模式図 本発明による透過型液晶表示素子の製造方法の主な工程を示すフロー図
符号の説明
1 液晶表示素子
2 透明基板
3 透明基板
4 液晶
5 偏光板
6 偏光板
11 液晶表示素子
12 透明基板(サファイア基板)
13 透明基板(ガラス基板)
14 液晶
15 偏光板
16 偏光板
17 配向膜
18 配向膜
19 シール剤
20 液晶注入口
21 封止剤
22 リファレンス偏光板
23 リファレンス偏光板
24 光源
31 光源
32 反射鏡
34 偏光板
35 液晶表示素子
36 レンズ
37 赤外線カットフィルター
38 投写レンズ
39 吸気ファン
40 排気ファン
41 筐体

Claims (12)

  1. 少なくとも、A面サファイア基板の両面を鏡面仕上げする工程と、前記サファイア基板の表面にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記A面サファイア基板の表面に単結晶シリコン基板を貼付する工程と、前記A面サファイア基板の裏面を粗面化する工程と、前記単結晶シリコンにLSI加工をする工程と、前記A面サファイア基板のC結晶軸と該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせる工程を具備することを特徴とする透過型液晶表示素子の製造方法。
  2. 前記A面サファイア基板の表面に単結晶シリコン基板を貼付する工程で、貼付後サファイア基板上の単結晶シリコン基板表面を研磨することを特徴とする請求項1記載の透過型液晶表示素子の製造方法。
  3. 前記A面サファイア基板の表面に単結晶シリコン基板を貼付する工程で、貼付後熱処理をしてから前記A面サファイア基板の裏面を粗面化することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の透過型液晶表示素子の製造方法。
  4. 粗面化した前記A面サファイア基板の裏面に光遮蔽膜を形成する工程を具備することを特徴とする請求項3記載の透過型液晶表示素子の製造方法。
  5. 前記光遮蔽膜は高融点金属を含むことを特徴とする請求項4記載の透過型液晶表示素子の製造方法。
  6. さらに、前記光遮蔽膜上に絶縁膜を形成する工程を具備することを特徴とする請求項4又は5記載の透過型液晶表示素子の製造方法。
  7. 主面をA面にしたサファイア基板に単結晶シリコン基板を貼付してSOS基板とし、前記A面サファイア基板のC結晶軸と前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせることを特徴とする透過型液晶表示素子。
  8. 主面をA面にしたサファイア基板に単結晶シリコン基板を貼付してSOS基板とし、前記A面サファイア基板のC結晶軸と該A面サファイア基板側に貼付される偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸及び前記A面サファイア基板に形成される配向膜の配向軸を合わせることを特徴とする透過型液晶表示素子。
  9. 前記A面サファイア基板に酸化シリコン膜を介して単結晶シリコン基板を貼付したことを特徴とする請求項8記載の透過型液晶表示素子。
  10. 前記A面サファイア基板のC結晶軸と前記偏光板の透過偏光軸または吸収偏光軸のいずれかの偏光軸のズレは±1度以下であることを特徴とする請求項8又は9記載の透過型液晶表示素子。
  11. 液晶が90°ツイストネマチック液晶であることを特徴とする請求項8、9又は10記載の透過型液晶表示素子。
  12. 請求項7から11記載のいずれかの透過型液晶表示素子を用いた液晶プロジェクタ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013113870A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Seiko Epson Corp 偏光板ユニット、光学ユニット、及びプロジェクター
JP2014160701A (ja) * 2013-02-19 2014-09-04 Shin Etsu Chem Co Ltd Soi基板の製造方法
JP2015185791A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 セイコーエプソン株式会社 センサー検知用基板及びその製造方法

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