JP2009229362A - 加速度検知ユニット、及び圧電サーボ式加速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】応力が応力感応素子にできるだけ掛からない加速度センサを得る。
【解決手段】加速度検知ユニットは、加速度の印加によって変位しない固定部材と、前記固定部材に梁にて支持される可動部材と、応力感応素子と、前記可動部材に接合された永久磁石と、前記永久磁石に非接触の電磁コイルと、を備え、前記梁は、前記可動部材に加速度が印加されると前記可動部材を加速度検出軸方向へ変位させるよう屈曲可能な可撓性を有する構成であり、前記応力感応素子の一方の固定端が、前記固定部材の一方の側面に支持されると共に、前記応力感応素子の他方の固定端が、前記可動部材の一方の側面に支持されたものであり、記永久磁石は、前記可動部材の前記梁と対向する端部に接合されたものであり、前記電磁コイルは、前記永久磁石の短手方向の外周を囲むように非接触で保持されたものであることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】加速度検知ユニットは、加速度の印加によって変位しない固定部材と、前記固定部材に梁にて支持される可動部材と、応力感応素子と、前記可動部材に接合された永久磁石と、前記永久磁石に非接触の電磁コイルと、を備え、前記梁は、前記可動部材に加速度が印加されると前記可動部材を加速度検出軸方向へ変位させるよう屈曲可能な可撓性を有する構成であり、前記応力感応素子の一方の固定端が、前記固定部材の一方の側面に支持されると共に、前記応力感応素子の他方の固定端が、前記可動部材の一方の側面に支持されたものであり、記永久磁石は、前記可動部材の前記梁と対向する端部に接合されたものであり、前記電磁コイルは、前記永久磁石の短手方向の外周を囲むように非接触で保持されたものであることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、加速度検知ユニット、及び加速度センサに関し、特に可動部材に永久磁石を接合し、該永久磁石を中空の電磁コイルに非接触状態で貫通させた加速度検知ユニットと、この加速度検知ユニットを用い、電磁コイルに流れる電流により加速度を検出する圧電サーボ式加速度センサに関するものである。
加速度センサは、従来から自動車、航空機、ロッケットから各種プラントの異常振動監視装置等まで、広く使用されている。民生機器用加速度センサとしては、加速度検知機構を半導体プロセス技術により作製したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサが良く知られている。一方、例えば気体や液体などの圧力の測定を行う圧力センサ等においては、音叉型振動子を利用したものが開発されている。
特許文献1には静電サーボ式加速度センサが開示されている。図4は、静電サーボ式加速度センサの構成を示すもので、半導体(図示せず)等からなる矩形の基板面上の四個の角隅部に夫々アンカー211〜214を形成し、各アンカー211〜214に梁221〜224の一端を連設形成する。各梁221〜224の他端部には基板面中央に配置した長方形状の質量部113の四隅を連設する。4つのアンカー211〜214に各一端部を支持された各梁221〜224の他端部によって質量部113を基板面から浮かせるように支持する。アンカー211〜214、梁221〜224、更に質量部113は、例えばポリシリコン部材から一体的に切り出して構成され、質量部113は作用する加速度によって変位自在に支持されている。
特許文献1には静電サーボ式加速度センサが開示されている。図4は、静電サーボ式加速度センサの構成を示すもので、半導体(図示せず)等からなる矩形の基板面上の四個の角隅部に夫々アンカー211〜214を形成し、各アンカー211〜214に梁221〜224の一端を連設形成する。各梁221〜224の他端部には基板面中央に配置した長方形状の質量部113の四隅を連設する。4つのアンカー211〜214に各一端部を支持された各梁221〜224の他端部によって質量部113を基板面から浮かせるように支持する。アンカー211〜214、梁221〜224、更に質量部113は、例えばポリシリコン部材から一体的に切り出して構成され、質量部113は作用する加速度によって変位自在に支持されている。
この質量部113の対向する両端縁部分からは、細片状の可動電極121a、121b、122a、122b、123a、123bが外側へ向けて突設形成され、これらの可動電極121a〜123b夫々の一方の側面に近接して、固定電極131a、131b、132a、132b、133a、133bが配設されており、更に可動電極121a、121b、122a、122b、123a、123bの夫々他方の側面に近接して、固定電極131c、131d、132c、132d、133c、133dが、配設されている。即ち、複数の可動電極121a〜123b夫々の両側の位置に、夫々固定電極対が離間して配設されている。
ここで、質量部113にはその対向する他の端縁中央部から質量部113と共に変位されるゲート電極241及び242を突設し、このゲート電極241及び242の両側に位置した基板面に、夫々ソース及びドレインとされる拡散層115a、115b、116a、116bが形成され、空気を絶縁層としたMOSFET271及び272が構成されている。即ち、質量部113が変位したときにゲート電極241及び242が夫々ソース領域およびドレイン領域に重なる量が変化し、これらソース領域とドレイン領域との間に形成されるチャネル領域が制御されて、MOSFET271及び272から、質量部113の変位量に応じた出力信号が導出されるようなっている。
特開平8−62245号公報
ここで、質量部113にはその対向する他の端縁中央部から質量部113と共に変位されるゲート電極241及び242を突設し、このゲート電極241及び242の両側に位置した基板面に、夫々ソース及びドレインとされる拡散層115a、115b、116a、116bが形成され、空気を絶縁層としたMOSFET271及び272が構成されている。即ち、質量部113が変位したときにゲート電極241及び242が夫々ソース領域およびドレイン領域に重なる量が変化し、これらソース領域とドレイン領域との間に形成されるチャネル領域が制御されて、MOSFET271及び272から、質量部113の変位量に応じた出力信号が導出されるようなっている。
しかしながら、特許文献1に記載の静電サーボ式加速度センサにおいては、半導体等の基板上に可動電極、固定電極、MOSFET等の精細な部分を、半導体プロセス技法を用いて作製する際に、歩留まりが劣化するという問題と、可動電極及び固定電極が形成する静電容量を正確に計測するには、正確な周波数源が必要となり、MEMSでは難しいという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、製造歩留まりが良く、測定精度が一段と改善された加速度検知ユニット、及び圧電サーボ式加速度センサを提供することにある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、製造歩留まりが良く、測定精度が一段と改善された加速度検知ユニット、及び圧電サーボ式加速度センサを提供することにある。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本発明に係る加速度検知ユニットは、加速度の印加によって変位しない固定部材と、前記固定部材に梁を介して支持される可動部材と、応力感応部、及び該応力感応部の両端部に夫々連結した2つの固定端を有する応力感応素子と、前記可動部材に接合された永久磁石と、前記永久磁石に非接触の電磁コイルと、を備え、前記梁は、前記可動部材に加速度が印加されると前記可動部材を加速度検出軸方向へ変位させるよう屈曲可能な可撓性を有する構成であり、前記応力感応素子の一方の固定端が、前記固定部材の一方の側面に支持されると共に、前記応力感応素子の他方の固定端が、前記可動部材の一方の側面に支持されたものであり、前記永久磁石は、前記可動部材の前記梁を支持した部位と対向する端部に接合されたものであり、前記電磁コイルは、前記永久磁石の短手方向の外周を囲むように非接触で保持されたものであることを特徴とする。
以上のように可動部材の端部下面に永久磁石を接合し、該永久磁石の短手方向の外周を囲むように非接触の電磁コイルを設けた加速度検知ユニットを構成すると、加速度検知ユニットの構造が簡素で、感度が良好であるのみならず、加速度が印加されたときに梁は容易に変位し、この変位による応力が応力感応素子の周波数変化(位相変化)として検出されると共に、この変化を電磁コイル、永久磁石にフィードバックが可能になるという効果がある。
[適用例2]また加速度検知ユニットは、加速度の印加によって変位しない固定部材と、前記固定部材に梁を介して支持される可動部材と、応力感応部、及び該応力感応部の両端部に夫々連結した2つの固定端を有する応力感応素子と、前記可動部材に接合された永久磁石と、前記永久磁石に非接触の電磁コイルと、を備え、前記梁は、前記可動部材に加速度が印加されると前記可動部材を加速度検出軸方向へ変位させるよう屈曲可能な可撓性を有する構成であり、前記可動部材は、第1及び第2の張出し部を有する略コ字状の第1の可動部材と、該第1の可動部材の第2の張出し部に固定された第2の可動部材と、を有し、前記第1の可動部材の前記固定部材と対向する面が前記梁を介して前記固定部材に連結されたものであり、前記応力感応素子の一方の固定端が、前記固定部材の一方の端面に支持されると共に、前記応力感応素子の他方の固定端が、前記第1の可動部材の第1の張出し部に支持され、前記永久磁石は、前記第2の可動部材の前記梁と対向する端部下面に接合されたものであり、前記電磁コイルは、前記永久磁石の短手方向の外周を囲むように非接触で保持されたものであることを特徴とする。
以上のように第2の可動部材の端部下面に永久磁石を接合し、該永久磁石の短手方向の外周を囲むように非接触の電磁コイルを設けた加速度検知ユニットを構成すると、加速度検知ユニットの測定感度が可動部材の構造により改善されるのみならず、加速度が印加されたときに梁は容易に変位し、この変位による応力が応力感応素子の周波数変化(位相変化)として検出されると共に、この変化を電磁コイル、永久磁石にフィードバックが可能になるという効果がある。
[適用例3]また加速度検知ユニットは、前記梁が中央部の面に少なくとも1つの丸みを帯びた溝を備えていることを特徴とする適用例1又は2に記載の加速度検知ユニットである。
以上のような梁を備えた加速度検知ユニットを構成すると、加速度ユニットの測定感度が向上するという効果のみならず、応力感応素子の周波数変化(位相変化)を電磁コイル、永久磁石にフィードバックが可能になるという利点がある。
[適用例4]また加速度検知ユニットは、前記梁が前記加速度検出軸方向と直交する奥行き方向への前記可動部材の変位を阻止する形状を有していることを特徴とする適用例1乃至3の何れか1項に記載の加速度検知ユニットである。
以上のような梁を備えた加速度検知ユニットを構成すると、加速度検出方向以外の方向の加速度による測定誤差が大幅に減少するという効果と、応力感応素子の周波数変化(位相変化)を電磁コイル、永久磁石の方へフィードバックが可能になるという利点がある。
[適用例5]また加速度検知ユニットは、前記応力感応素子が2つの前記固定端、及び各固定端間を連設する2つの振動ビームを備えた圧電基板からなる応力感応部と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた双音叉型圧電振動素子であることを特徴とする適用例1乃至4の何れか1項に記載の加速度検知ユニットである。
以上のように双音叉型圧電振動素子を備えた加速度検知ユニットを構成すると、振動に影響しない固定端を有するので応力感応素子の取り付けが容易であると共に、双音叉型圧電振動素子は伸張・圧縮応力に対する感度が良好であり、分解能力が優れているので、優れた加速度検知ユニットが構成できる。また、双音叉型圧電振動素子は良好な周波数温度特性を有するという利点がある。
[適用例6]また加速度検知ユニットは、前記応力感応素子の一方の固定端を支持する前記固定部材の一方の面と、前記応力感応素子の他方の固定端を支持する前記可動部材の一方の面とがそれぞれ同一平面上に位置していることを特徴とする適用例1又は、適用例3乃至5の何れか1項に記載の加速度検知ユニットである。
以上のように加速度検知ユニットを構成すると、応力感応素子の取り付けが容易であり、精度よく接着、固定ができるという効果と、応力感応素子の周波数変化(位相変化)を電磁コイル、永久磁石にフィードバックが可能になるという利点がある。
[適用例7]また加速度検知ユニットは、前記応力感応素子の一方の固定端を支持する前記固定部材の一方の面と、前記応力感応素子の他方の固定端を支持する前記第1の張出し部の端面とがそれぞれ同一平面上に位置していることを特徴とする適用例2乃至5の何れか1項に記載の加速度検知ユニットである。
以上のように加速度検知ユニットを構成すると、加速度測定感度が改善される上に、応力感応素子の取り付けが容易であり、精度よく接着、固定ができるという効果と、応力感応素子の周波数変化(位相変化)を電磁コイル、永久磁石にフィードバックが可能になるという利点がある。
[適用例8]圧電サーボ式加速度センサは、適用例1乃至7の何れか1項に記載された加速度検知ユニットと、該加速度検知ユニットを内部に収容して気密的に封止するハウジングと、前記応力感応素子を構成する励振電極と電気的に接続される発振回路と、基準発振器と、ミキサと、ローパスフィルタと、F−Vコンバータと、を備えたことを特徴とする。
以上のように圧電サーボ式加速度センサを構成すると、加速度が印加により可動部材が変位し、この変位により応力感応素子に応力が加わって、該応力感応素子の共振週波数が変化することで、発振回路の出力発振周波数が変動する。この周波数の位相と、基準発振器との出力位相を比較し、検波して、電磁コイル及び永久磁石を介して、応力感応素子の共振周波数が変化しないように、フィードバックを掛けるループ回路が構成できる。このため、応力感応素子に掛る応力は常に零になるように制御されているため、応力感応素子の劣化、経年変化等が小さいという特徴がある。また、応力感応素子を応力ゼロの近傍で用いるので、正、負の加速度で測定精度にリニアリティの差が出ないという利点と、ノイズの少ない加速度センサが構成できるという効果がある。その上、応力感応素子に掛る応力を常に零としているので、応力感応素子を小型化できると共に大きな加速度の測定も可能になるという利点がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る第1の実施の形態の加速度検知ユニット1の構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面断面図、(c)は正面図である。加速度検知ユニット1は、加速度の印加によって変位しない直方体状の固定部材5と、固定部材5に一端を固定した梁10の他端にて支持される直方体状の可動部材15と、応力感応部23とその両端部に夫々連結された固定端21、22とを有する応力感応素子20と、可動部材15の端部(下面)に接合された棒状(図1では丸棒状)の永久磁石25と、該永久磁石25の外周面により非接触で中心孔を保持された電磁コイル27と、を備えている。
固定部材5は、加速度が印加されても変位しないように筐体等に固定された直方体状の金属ブロックで、応力感応素子20の固定端21が支持、固定される位置が、側面5a上に位置決めされている。また、固定端21の形状に合わせて側面5a上を浅く掘り込むことにより、側面5a上に固定端21が突出しないように構成してもよい。
可動部材15は直方体状の金属ブロックであり、可動部材15の一端(上面)が梁10を介して固定部材5の一端(下面)に連結されている。そして、梁10は薄板状であり、可動部材15に加速度が印加されると、可動部材15を加速度検出軸方向へ変位させるよう屈曲可能な可撓性を有するように構成されている。
図1は、本発明に係る第1の実施の形態の加速度検知ユニット1の構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面断面図、(c)は正面図である。加速度検知ユニット1は、加速度の印加によって変位しない直方体状の固定部材5と、固定部材5に一端を固定した梁10の他端にて支持される直方体状の可動部材15と、応力感応部23とその両端部に夫々連結された固定端21、22とを有する応力感応素子20と、可動部材15の端部(下面)に接合された棒状(図1では丸棒状)の永久磁石25と、該永久磁石25の外周面により非接触で中心孔を保持された電磁コイル27と、を備えている。
固定部材5は、加速度が印加されても変位しないように筐体等に固定された直方体状の金属ブロックで、応力感応素子20の固定端21が支持、固定される位置が、側面5a上に位置決めされている。また、固定端21の形状に合わせて側面5a上を浅く掘り込むことにより、側面5a上に固定端21が突出しないように構成してもよい。
可動部材15は直方体状の金属ブロックであり、可動部材15の一端(上面)が梁10を介して固定部材5の一端(下面)に連結されている。そして、梁10は薄板状であり、可動部材15に加速度が印加されると、可動部材15を加速度検出軸方向へ変位させるよう屈曲可能な可撓性を有するように構成されている。
応力感応素子20の一方の固定端21は、固定部材5の一方の側面5aに支持、固定されると共に、応力感応素子20の他方の固定端22が可動部材15の一方の側面15aに支持、固定されている。可動部材15の側面15a上には、応力感応素子20の固定端22が支持、固定される位置が位置決めされている。また、固定端22の形状に合わせて側面15a上を浅く掘り込むことにより、側面15a上に固定端22が突出しないように構成してもよい。
なお、固定部材5、梁10、及び可動部材15は、例えば真鍮、アルミニウム、リン青銅等の金属材料を機械加工して一体的に構成されている。
応力感応素子20の一方の固定端21は、固定部材5の側面5aに接着剤等を用いて接着、固定されると共に、応力感応素子20の他方の固定端22は、可動部材の側面15aに接着剤等を用いて接着、固定される。応力感応素子20の一方の固定端21が支持、固定される固定部材5の側面5aと、応力感応素子20の他方の固定端22が支持、固定される可動部材の側面15aとは、同一平面上に位置するように互いに平行に形成されている。
なお、固定部材5、梁10、及び可動部材15は、例えば真鍮、アルミニウム、リン青銅等の金属材料を機械加工して一体的に構成されている。
応力感応素子20の一方の固定端21は、固定部材5の側面5aに接着剤等を用いて接着、固定されると共に、応力感応素子20の他方の固定端22は、可動部材の側面15aに接着剤等を用いて接着、固定される。応力感応素子20の一方の固定端21が支持、固定される固定部材5の側面5aと、応力感応素子20の他方の固定端22が支持、固定される可動部材の側面15aとは、同一平面上に位置するように互いに平行に形成されている。
丸棒状、又は角棒状の永久磁石25は、図1(b)に示すように、可動部材15の梁10固定面(上面)と対向する端部下面に、応力感応素子20の面と直交する方向に突出するように、即ち図1(b)のX軸方向に沿って接着剤等を用いて接合され、永久磁石25の長手方向の少なくとも一方の端は、可動部材15の側面より突出している。そして、この突出する棒磁石としての永久磁石25が、中空の円筒状、又は中空の角柱状の電磁コイル27の中空部(中心孔)27aを非接触で貫通し、電磁コイル27は別の部材(図示せず)により電磁コイル27と非接触となるように可動部材15により支持されている。
周知のように、永久磁石は、外部から磁場や電流を供給しなくとも、磁石としての性質を長期に保持し続ける物体のことである。例えばアルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石等がある。また、電磁コイルは、例えば円筒状の中空ボビンに絶縁銅線を複数回巻いて作成したものである。
可動部材15を固定部材5に連結する梁10には、図1(a)の斜視図に示すように、梁10の中央部の両側面に丸みを帯びた溝(くびれ部)12が対向するように設けられている。この溝12の形状は半円状以外に楔状、双曲線状等であってもよい。
可動部材15に加速度α(図1の例ではX軸方向)が印加されると、可動部材15は梁10の溝12を支点として加速度検出軸方向へ変位する。つまり、可撓性を有するように形成された梁10は、溝12を中心に屈曲し、応力感応素子20には伸張(引張り)応力、あるいは圧縮応力(加速度α×質量m)が加わり、伸張応力、あるいは圧縮応力に応じて応力感応素子20の共振周波数が偏移する。
周知のように、永久磁石は、外部から磁場や電流を供給しなくとも、磁石としての性質を長期に保持し続ける物体のことである。例えばアルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石等がある。また、電磁コイルは、例えば円筒状の中空ボビンに絶縁銅線を複数回巻いて作成したものである。
可動部材15を固定部材5に連結する梁10には、図1(a)の斜視図に示すように、梁10の中央部の両側面に丸みを帯びた溝(くびれ部)12が対向するように設けられている。この溝12の形状は半円状以外に楔状、双曲線状等であってもよい。
可動部材15に加速度α(図1の例ではX軸方向)が印加されると、可動部材15は梁10の溝12を支点として加速度検出軸方向へ変位する。つまり、可撓性を有するように形成された梁10は、溝12を中心に屈曲し、応力感応素子20には伸張(引張り)応力、あるいは圧縮応力(加速度α×質量m)が加わり、伸張応力、あるいは圧縮応力に応じて応力感応素子20の共振周波数が偏移する。
また、梁10の形状は、可動部材15が加速度検出軸方向(図1の例ではX軸方向)と直交する奥行き方向(図1の例ではY軸方向)へ変位するのを阻止するように、梁10の厚み(X軸方向)の寸法に対し、奥行き方向(Y軸方向)の幅の寸法を大きくした形状にする。
応力感応素子20としては、両端部に位置する固定端、及び各固定端間を連設する振動領域を備えた圧電基板と、圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた圧電振動素子を用いる。本例では、応力感応素子20として、図1(a)、(b)に示すように両端部に位置する固定端21、22、及び各固定端間を連設する2つの振動ビームを備えた圧電基板から成る応力感応部23と、圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた双音叉型圧電振動素子を用いる。双音叉型圧電振動素子を用いると、固定部材5及び可動部材10に接着、固定する際に、双音叉型圧電振動素子の感度への影響が少なく、応答速度、応力感度、再現性等が大幅に向上すると共に、温度特性が改善されるという効果がある。
応力感応素子20としては、両端部に位置する固定端、及び各固定端間を連設する振動領域を備えた圧電基板と、圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた圧電振動素子を用いる。本例では、応力感応素子20として、図1(a)、(b)に示すように両端部に位置する固定端21、22、及び各固定端間を連設する2つの振動ビームを備えた圧電基板から成る応力感応部23と、圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた双音叉型圧電振動素子を用いる。双音叉型圧電振動素子を用いると、固定部材5及び可動部材10に接着、固定する際に、双音叉型圧電振動素子の感度への影響が少なく、応答速度、応力感度、再現性等が大幅に向上すると共に、温度特性が改善されるという効果がある。
本例では、応力感応素子20として2本の振動ビームを備えた双音叉型水晶振動素子を用いている。双音叉型水晶振動素子は伸張・圧縮応力に対する感度が良好であり、高度計用、或いは深度計用の応力感応素子として使用した場合には、分解能力が優れているために僅かな気圧差から高度差、深度差を知ることができる。また、双音叉型水晶振動素子が呈する周波数温度特性は、上に凸の二次曲線となり、その頂点温度が常温(25℃)になるように各パラメータを設定する。
双音叉型水晶振動素子の2本の振動ビームに外力Fを加えたときの共振周波数fFは以下の如くである。
fF=f0(1−(KL2F)/(2EI))1/2 (1)
ここで、f0は外力がないときの双音叉型水晶振動素子の共振周波数、Kは基本波モードによる定数(=0.0458)、Lは振動ビームの長さ、Eは縦弾性定数、Iは断面2次モーメントである。断面2次モーメントIはI=dw3/12より、式(1)は次式のように変形することができる。ここで、dは振動ビームの厚さ、wは幅である。
fF=f0(1−SFσ)1/2 (2)
但し、応力感度SFと、応力σとはそれぞれ次式で表される。
SF=12(K/E)(L/w)2 (3)
σ=F/(2A) (4)
ここで、Aは振動ビームの断面積(=w・d)である。以上から双音叉型振動子に作用する力Fを圧縮方向のとき負、伸張方向(引張り方向)を正としたとき、力Fと共振周波数fFの関係は、力Fが圧縮力で共振周波数fFが減少し、伸張(引張り)力では増加する。また応力感度SFは振動ビームのL/wの2乗に比例する。
しかし、応力感応素子30としては、双音叉型水晶振動素子に限らず、伸張・圧縮応力によって周波数が変化する圧電振動素子であれば、どのようなものを用いても良い。
双音叉型水晶振動素子の2本の振動ビームに外力Fを加えたときの共振周波数fFは以下の如くである。
fF=f0(1−(KL2F)/(2EI))1/2 (1)
ここで、f0は外力がないときの双音叉型水晶振動素子の共振周波数、Kは基本波モードによる定数(=0.0458)、Lは振動ビームの長さ、Eは縦弾性定数、Iは断面2次モーメントである。断面2次モーメントIはI=dw3/12より、式(1)は次式のように変形することができる。ここで、dは振動ビームの厚さ、wは幅である。
fF=f0(1−SFσ)1/2 (2)
但し、応力感度SFと、応力σとはそれぞれ次式で表される。
SF=12(K/E)(L/w)2 (3)
σ=F/(2A) (4)
ここで、Aは振動ビームの断面積(=w・d)である。以上から双音叉型振動子に作用する力Fを圧縮方向のとき負、伸張方向(引張り方向)を正としたとき、力Fと共振周波数fFの関係は、力Fが圧縮力で共振周波数fFが減少し、伸張(引張り)力では増加する。また応力感度SFは振動ビームのL/wの2乗に比例する。
しかし、応力感応素子30としては、双音叉型水晶振動素子に限らず、伸張・圧縮応力によって周波数が変化する圧電振動素子であれば、どのようなものを用いても良い。
図2(a)は、図1に示した加速度検知ユニット1を用いた圧電サーボ式加速度センサ2の構成を示すブロック図、(b)は加速度αと電磁コイル27に流れる電流Iαとの関係を示す図、(c)は圧電サーボ式加速度センサ2の側面図である。圧電サーボ式加速度センサ2は、加速度検知ユニット1の応力感応素子20を構成する励振電極と電気的に接続される発振回路31と、該発振回路31、及び基準発振器33の出力が夫々入力されるミキサ32と、該ミキサ32の出力が接続されるローパスフィルタ34と、該ローパスフィルタ34の出力が接続される周波数−電圧コンバータ(F−Vコンバータ)35と、を備えている。F−Vコンバータ35の出力は、加速度検知ユニット1の電磁コイル27の一方のリード端子に接続され、電磁コイル27の他方のリード端子は、例えば抵抗R1を介して接地されている。
圧電サーボ式加速度センサ2の動作について説明する。加速度が圧電サーボ式加速度センサ2に印加される前の発振回路31の発振周波数をf0、基準発振器33の発振周波数をfsとする。
加速度検知ユニット1に矢印方向の加速度αが印加されると、加速度の印加方向と逆向きに慣性力が作用する。この慣性力によって加速度検知ユニット1の可動部材15が変位し、応力感応素子20に応力が加わる。応力感応素子20に応力が加わると、応力感応素子20の共振周波数が変化し、発振回路の発振周波数が変動し、f1となる。この周波数f1と、基準発振器33の発振周波数をfsと、がミキサ32に入力されると、ミキサ32の出力から差周波数(f1−fs)と、和周波数(f1+fs)等が出力され、ローパスフィルタ34に入力される。該ローパスフィルタ34は周波数の高い(f1+fs)を遮断し、周波数の低い(f1−fs)=Δfを透過するように作用する。差周波数ΔfがF−Vコンバータ35に入力されると、F−Vコンバータ35の出力から差周波数Δfに応じた電圧VFが出力され、この電圧VFが加速度検知ユニット1の電磁コイル27の一方のリード端子に加えられる。電磁コイル27の他方のリード端子は抵抗R1を介して接地されているので、電磁コイル27には電圧VFに比例した電流Iαが流れ、抵抗R1の両端には電流に比例した電圧Vαが生じる。電磁コイルに流れる電流Iαにより磁界が生じ、この磁界により永久磁石25に電磁力が加わり、可動部材15を変位させるように作用する。
加速度検知ユニット1に矢印方向の加速度αが印加されると、加速度の印加方向と逆向きに慣性力が作用する。この慣性力によって加速度検知ユニット1の可動部材15が変位し、応力感応素子20に応力が加わる。応力感応素子20に応力が加わると、応力感応素子20の共振周波数が変化し、発振回路の発振周波数が変動し、f1となる。この周波数f1と、基準発振器33の発振周波数をfsと、がミキサ32に入力されると、ミキサ32の出力から差周波数(f1−fs)と、和周波数(f1+fs)等が出力され、ローパスフィルタ34に入力される。該ローパスフィルタ34は周波数の高い(f1+fs)を遮断し、周波数の低い(f1−fs)=Δfを透過するように作用する。差周波数ΔfがF−Vコンバータ35に入力されると、F−Vコンバータ35の出力から差周波数Δfに応じた電圧VFが出力され、この電圧VFが加速度検知ユニット1の電磁コイル27の一方のリード端子に加えられる。電磁コイル27の他方のリード端子は抵抗R1を介して接地されているので、電磁コイル27には電圧VFに比例した電流Iαが流れ、抵抗R1の両端には電流に比例した電圧Vαが生じる。電磁コイルに流れる電流Iαにより磁界が生じ、この磁界により永久磁石25に電磁力が加わり、可動部材15を変位させるように作用する。
例えば、加速度が圧電サーボ式加速度センサに印加される前の発振回路31の発振周波数f0と、基準発振器33の発振周波数fsとを等しく設定する。この場合は、差周波数Δfが「0」となるので、F−Vコンバータ35の出力電圧VFは、0vとなり、電磁コイル27には電流が流れない。このため、永久磁石25には電磁力が働かず、加速度検出ユニット1の可動部材15は静止した状態を維持する。
圧電サーボ式加速度センサ2に加速度αが印加されると、前述のように発振回路31の発振周波数が変化してf1となり、F−Vコンバータ35の出力から差周波数Δf(=f1−fs)に応じた電圧VFが出力される。この電圧VFにより電磁コイル27に電流Iαが流れ、電流Iαに応じた磁界により、永久磁石25に電磁力が作用する。つまり、図2(b)のように加速度αの大きさに比例した電流Iαが電磁コイル27に流れる。
永久磁石25の磁極と磁力、電磁コイル27の巻数、抵抗R1の定数値を適宜設定することにより、加速度αの印加による慣性力と、この慣性力に基づき図2(a)に示すブロック図から生成される磁界によって永久磁石25に働く電磁力と、の夫々の力のベクトル方向を逆に、その絶対値を等しくすることができる。このように各定数を適切に設定することにより、加速度が加速度検知ユニット1に印加しても、発振回路31と、基準発振器33との出力位相を比較し、検波して、応力感応素子20の共振周波数が変化しないように、フィードバックを掛ける。つまり、可動部材15は元の位置を維持するようにサーボを掛ける。このとき、抵抗R1の両端に発生する電圧Vαは印加された加速度αに比例した電圧となり、該電圧から加速度を求めることができる。また、電圧Vαを必要に応じて増幅して用いてもよい。
圧電サーボ式加速度センサ2に加速度αが印加されると、前述のように発振回路31の発振周波数が変化してf1となり、F−Vコンバータ35の出力から差周波数Δf(=f1−fs)に応じた電圧VFが出力される。この電圧VFにより電磁コイル27に電流Iαが流れ、電流Iαに応じた磁界により、永久磁石25に電磁力が作用する。つまり、図2(b)のように加速度αの大きさに比例した電流Iαが電磁コイル27に流れる。
永久磁石25の磁極と磁力、電磁コイル27の巻数、抵抗R1の定数値を適宜設定することにより、加速度αの印加による慣性力と、この慣性力に基づき図2(a)に示すブロック図から生成される磁界によって永久磁石25に働く電磁力と、の夫々の力のベクトル方向を逆に、その絶対値を等しくすることができる。このように各定数を適切に設定することにより、加速度が加速度検知ユニット1に印加しても、発振回路31と、基準発振器33との出力位相を比較し、検波して、応力感応素子20の共振周波数が変化しないように、フィードバックを掛ける。つまり、可動部材15は元の位置を維持するようにサーボを掛ける。このとき、抵抗R1の両端に発生する電圧Vαは印加された加速度αに比例した電圧となり、該電圧から加速度を求めることができる。また、電圧Vαを必要に応じて増幅して用いてもよい。
図2(c)に示すように、圧電サーボ式加速度センサは、ハウジング本体30aの底面に設けた台座30cの上面に固定部材5を固定し、発振回路31、ミキサ32、基準発振器32、ローパスフィルタ34、F−Vコンバータ35を配線基板の所定位置に取り付け、応力感応素子20の電極と発振回路31とを電気的に接続し、電磁コイル27の一方のリード端子をF−Vコンバータに、他方のリード端子を抵抗R1に接続し、ハウジング本体30aに蓋部材を気密裡に接合して構成する。なお、外部端子37と内部の配線基板とは電気的に導通されている。
以上説明したように、第2の実施例の圧電サーボ式加速度センサは、フィードバック制御を用いており、応力感応素子20に掛る応力は常に零になるように制御されているため、応力感応素子20の劣化、経年変化等が小さいという特徴がある。また、正、負の加速度で測定精度にリニアリティの差が出ないという利点と、ノイズの少ない加速度センサが構成できるという効果がある。
また、加速度センサをサーボ型とすることで、応力感応素子に掛る応力を常に零としているので、応力感応素子を小型化できると共に大きな加速度の測定も可能になるという利点がある。
以上説明したように、第2の実施例の圧電サーボ式加速度センサは、フィードバック制御を用いており、応力感応素子20に掛る応力は常に零になるように制御されているため、応力感応素子20の劣化、経年変化等が小さいという特徴がある。また、正、負の加速度で測定精度にリニアリティの差が出ないという利点と、ノイズの少ない加速度センサが構成できるという効果がある。
また、加速度センサをサーボ型とすることで、応力感応素子に掛る応力を常に零としているので、応力感応素子を小型化できると共に大きな加速度の測定も可能になるという利点がある。
図3は、第3の実施例の加速度検知ユニット3の構成を示す概略斜視図である。図1と同じ機能の部品には同じ符号を付して説明する。加速度検知ユニット3は、加速度の印加によって変位しない固定部材40と、固定部材40に梁45にて支持される可動部材50と、応力感応部23とその両端部に夫々連結された固定端21、22とを有する応力感応素子20と、可動部材50の下面(端面)に接合された棒状の永久磁石25と、永久磁石25の外周に非接触の電磁コイル27と、を備えている。
固定部材40は、加速度が印加されても変位しないように筐体等に固定された直方体状の金属ブロックで、応力感応素子20の固定端21が支持、固定される位置が、上面(端面)40a上に位置決めされている。また、固定端21の形状に合わせて上面40a上を浅く掘り込むことにより、上面40a上に固定端21が突出しないように構成してもよい。
固定部材40は、加速度が印加されても変位しないように筐体等に固定された直方体状の金属ブロックで、応力感応素子20の固定端21が支持、固定される位置が、上面(端面)40a上に位置決めされている。また、固定端21の形状に合わせて上面40a上を浅く掘り込むことにより、上面40a上に固定端21が突出しないように構成してもよい。
可動部材50は、上部と下部に夫々第1及び第2の張出し部52、53を有する略コ字状の第1の可動部材51と、第1の可動部材51の第2の張出し部53の下部から下方に突出した第2の可動部材55と、を備えている。そして略コ字状の第1の可動部材51の内側中央部(固定部材40との対向面)が、梁45を介して固定部材40の下端部に連結されている。第1の可動部材51の第1の張出し部52の上面52aには、応力感応素子20の固定端22が支持、固定される位置が一方向に偏位して設定されている。また、固定端22の形状、厚さに合わせて第1の張出し部52の上面52aを浅く掘り込んでもよい。
なお、固定部材40、梁45、及び可動部材50は、例えば真鍮、アルミニウム、リン青銅等の金属材料を機械加工して一体的に構成されている。
応力感応素子20の一方の固定端21を固定部材40の上面(端面)40aに接着剤等を用いて接着、固定すると共に、応力感応素子20の他方の固定端22を第1の張出し部52の上面52aに接着剤等を用いて接着、固定する。応力感応素子20の一方の固定端21が支持、固定される固定部材40の上面40aと、応力感応素子20の他方の固定端22が支持、固定される第1の張出し部の上面52aとは同一平面上に位置するように互いに平行に形成されている。
なお、固定部材40、梁45、及び可動部材50は、例えば真鍮、アルミニウム、リン青銅等の金属材料を機械加工して一体的に構成されている。
応力感応素子20の一方の固定端21を固定部材40の上面(端面)40aに接着剤等を用いて接着、固定すると共に、応力感応素子20の他方の固定端22を第1の張出し部52の上面52aに接着剤等を用いて接着、固定する。応力感応素子20の一方の固定端21が支持、固定される固定部材40の上面40aと、応力感応素子20の他方の固定端22が支持、固定される第1の張出し部の上面52aとは同一平面上に位置するように互いに平行に形成されている。
可動部材50を固定部材40に連結する梁45には、図3の斜視図に示すように、梁45の中央部の上下両面に丸みを帯びた溝(くびれ部)47が対向するように設けられている。この溝47の形状は半円状以外に楔状、双曲線状等であってもよい。
可動部材50に加速度α(図3の例ではZ軸方向)が印加されると、可動部材50は梁45の溝47を支点として加速度検出軸方向へ変位する。つまり、可撓性を有するように形成された梁45は、溝47を中心に屈曲し、応力感応素子20には伸張(引張り)応力、あるいは圧縮応力(加速度α×質量m)が加わり、伸張応力、あるいは応力に応じて感応素子20の共振周波数が偏移し、加速度αの大きさを検知するように作用する。
可動部材50に加速度α(図3の例ではZ軸方向)が印加されると、可動部材50は梁45の溝47を支点として加速度検出軸方向へ変位する。つまり、可撓性を有するように形成された梁45は、溝47を中心に屈曲し、応力感応素子20には伸張(引張り)応力、あるいは圧縮応力(加速度α×質量m)が加わり、伸張応力、あるいは応力に応じて感応素子20の共振周波数が偏移し、加速度αの大きさを検知するように作用する。
また、梁45の形状は、可動部材50が加速度検出軸方向(図3の例ではZ軸方向)と直交する奥行き方向(図3の例ではY軸方向)へ変位するのを阻止するように、梁45の厚み(Z軸方向)の寸法に対し、奥行き方向(Y軸方向)の幅の寸法を大きくした形状にする。
応力感応素子20については既に説明したので省略する。
可動部材50の第2の可動部材55の下部端面には、応力感応素子20と同方向(図3のX軸方向)に沿って棒状(丸棒又は角棒状)の永久磁石25が接着剤等を用いて接合され、永久磁石25の少なくとも一方の端は第2の可動部材55の端部側面(図3のX軸方向)より突出している。そして、この突出している棒状の磁石25が、中空の円筒状、又は中空の四角柱状の電磁コイル27の中空部を非接触で貫通し、電磁コイル27は別の部材に支持されている。
第3の実施例の加速度検知ユニット3を用いた圧電サーボ式加速度センサの構成は、図2に示したブロック構成と同様であるので、説明を省略する。
応力感応素子20については既に説明したので省略する。
可動部材50の第2の可動部材55の下部端面には、応力感応素子20と同方向(図3のX軸方向)に沿って棒状(丸棒又は角棒状)の永久磁石25が接着剤等を用いて接合され、永久磁石25の少なくとも一方の端は第2の可動部材55の端部側面(図3のX軸方向)より突出している。そして、この突出している棒状の磁石25が、中空の円筒状、又は中空の四角柱状の電磁コイル27の中空部を非接触で貫通し、電磁コイル27は別の部材に支持されている。
第3の実施例の加速度検知ユニット3を用いた圧電サーボ式加速度センサの構成は、図2に示したブロック構成と同様であるので、説明を省略する。
1、3…加速度検知ユニット、2…圧電サーボ式加速度センサ、5、40…固定部材、5a…固定部材の側面、10、45…梁、12、47…溝、15…可動部材、15a…可動部材の側面、20…応力感応素子、21、22…固定端、23…応力感応部、25…永久磁石、27…電磁コイル、27a…空洞、30a…ハウジング本体、30b…蓋部材、30c…台座、31…発振回路、32…ミキサ、33…基準発振器、34…ローパスフィルタ、35…周波数−電圧コンバータ、R1…抵抗、37…外部端子、40a…固定部材の上面、50…可動部材、51…第1の可動部材、52…第1の張出し部、52a…第1の張出し部の上面、53…第2の張出し部、55…第2の可動部材
Claims (8)
- 加速度の印加によって変位しない固定部材と、前記固定部材に梁を介して支持される可動部材と、応力感応部、及び該応力感応部の両端部に夫々連結した2つの固定端を有する応力感応素子と、前記可動部材に接合された永久磁石と、前記永久磁石に非接触の電磁コイルと、を備え、
前記梁は、前記可動部材に加速度が印加されると前記可動部材を加速度検出軸方向へ変位させるよう屈曲可能な可撓性を有する構成であり、
前記応力感応素子の一方の固定端が、前記固定部材の一方の側面に支持されると共に、前記応力感応素子の他方の固定端が、前記可動部材の一方の側面に支持されたものであり、
前記永久磁石は、前記可動部材の前記梁を支持した部位と対向する端部に接合されたものであり、
前記電磁コイルは、前記永久磁石の短手方向の外周を囲むように非接触で保持されたものであることを特徴とする加速度検知ユニット。 - 加速度の印加によって変位しない固定部材と、前記固定部材に梁を介して支持される可動部材と、応力感応部、及び該応力感応部の両端部に夫々連結した2つの固定端を有する応力感応素子と、前記可動部材に接合された永久磁石と、前記永久磁石に非接触の電磁コイルと、を備え、
前記梁は、前記可動部材に加速度が印加されると前記可動部材を加速度検出軸方向へ変位させるよう屈曲可能な可撓性を有する構成であり、
前記可動部材は、第1及び第2の張出し部を有する略コ字状の第1の可動部材と、該第1の可動部材の第2の張出し部に固定された第2の可動部材と、を有し、前記第1の可動部材の前記固定部材と対向する面が前記梁を介して前記固定部材に連結されたものであり、
前記応力感応素子の一方の固定端が、前記固定部材の一方の端面に支持されると共に、前記応力感応素子の他方の固定端が、前記第1の可動部材の第1の張出し部に支持され、
前記永久磁石は、前記第2の可動部材の前記梁と対向する端部下面に接合されたものであり、
前記電磁コイルは、前記永久磁石の短手方向の外周を囲むように非接触で保持されたものであることを特徴とする加速度検知ユニット。 - 前記梁は、中央部の面に少なくとも1つの丸みを帯びた溝を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加速度検知ユニット。
- 前記梁は、前記加速度検出軸方向と直交する奥行き方向への前記可動部材の変位を阻止する形状を有していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の加速度検知ユニット。
- 前記応力感応素子は、2つの前記固定端、及び各固定端間を連設する2つの振動ビームを備えた圧電基板からなる応力感応部と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた双音叉型圧電振動素子であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の加速度検知ユニット。
- 前記応力感応素子の一方の固定端を支持する前記固定部材の一方の面と、前記応力感応素子の他方の固定端を支持する前記可動部材の一方の面とがそれぞれ同一平面上に位置していることを特徴とする請求項1又は、請求項3乃至5の何れか1項に記載の加速度検知ユニット。
- 前記応力感応素子の一方の固定端を支持する前記固定部材の一方の面と、前記応力感応素子の他方の固定端を支持する前記第1の張出し部の端面とがそれぞれ同一平面上に位置していることを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項に記載の加速度検知ユニット。
- 請求項1乃至7の何れか1項に記載された加速度検知ユニットと、該加速度検知ユニットを内部に収容して気密的に封止するハウジングと、前記応力感応素子を構成する励振電極と電気的に接続される発振回路と、基準発振器と、ミキサと、ローパスフィルタと、F−Vコンバータと、を備えたことを特徴とする圧電サーボ式加速度センサ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008077410A JP2009229362A (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | 加速度検知ユニット、及び圧電サーボ式加速度センサ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2517787C1 (ru) * | 2012-11-09 | 2014-05-27 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт нанотехнологий микроэлектроники Российской академии наук | Наноэлектромеханическая система для измерения параметров движения и способ ее изготовления |
-
2008
- 2008-03-25 JP JP2008077410A patent/JP2009229362A/ja not_active Withdrawn
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