JP2009228930A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数が少なく組立容易で、一対の出入口パイプをコアの一方側に配置でき、コンパクトな熱交換器の提供。
【解決手段】 ケーシング本体２とケーシング底蓋３とでケーシング４を形成し、ケーシング４内にチューブ５の積層体よりなるコア６を内装すると共に、そのコア６とケーシング底蓋３との間に仕切プレート８を介装して、戻りダクト７を設ける。
【選択図】 図１

Description

本発明は、排気ガスを冷却するＥＧＲクーラ（排気ガス再循環装置用冷却器）等の高温ガスを冷却する熱交換器に最適なものであって、一対の出入口パイプをコアの一方端部に配置することができるものに関する。
バイパスを有する排気ガス用熱交換器として、下記特許文献記載のものが提案されている。これはシェルアンドチューブ型の熱交換器コアの一端にバイパス弁を有する出入口タンクを設け、コアの他端と出入口タンクの出口側とをリターンパイプで接続したものである。そして、排気ガスが比較的低温の際にはバイパス弁を開放し、出入口タンクの入口から出口に排気ガスをバイパスさせる構造のものである。
他のバイパス付ＥＧＲクーラとして、コアの中央位置に仕切板を配置し、排気ガスをコア内にＵ字状に流通させると共に、それとは別個にバイパス路を設けたものが提案されている。
特開２００７−９７２４号公報 特開２００７−１３２３１０号公報
前者のＥＧＲクーラは別個にリターンパイプを必要とし、部品点数が多く組立て工数を多くなる欠点があった。また、後者のＥＧＲクーラはコア中央に仕切りを設け、その仕切りの両側に多数の伝熱管を配置するため、より多くの伝熱管を必要とし、これも部品点数を多く必要とし、組立に多くの時間を要する欠点があった。その結果、それぞれ製造コストが高くなる欠点があった。
そこで、本発明はコアの一方端部に一対の出入口パイプを配置できる部品点数が少なく、組立性がよい熱交換器を提供することを課題とする。
請求項１に記載の本発明は、横断面門形に形成されて、その両端部に一対の冷却水タンク(1) が一体に突設された細長いケーシング本体(2)および、そのケーシング本体(2)の高さ方向の開口が、その幅方向両縁の立ち上げ縁(3a)に嵌着されて閉塞されるケーシング底蓋(3)を有するケーシング(4)と、
そのケーシング(4)に内装され、それぞれの内部に被冷却媒体が流通すると共に、外周に冷却水が流通する複数の偏平なチューブ(5)の積層体よりなるコア(6)と、
前記ケーシング(4)内で、前記コア(6)に隣接して、そのコア(6)と前記ケーシング底蓋(3)との間に戻りダクト(7)を形成する仕切プレート(8)と、
前記ケーシング(4)の長手方向の一端部に設けられ、前記コア(6)の出口端と前記戻りダクト(7)の入口端とを一体に被蔽して両者を連通する戻りタンク(9)と、
前記ケーシング(4)の長手方向他端部に設けられ、前記コア(6)の入口端と前記戻りダクト(7)の出口端とを一体に被蔽して両者を連通し、コア(6)側に被冷却媒体の入口(10)が設けられ、戻りダクト側にその出口(11)が設けられた出入口タンク(12)と、
その出入口タンク(12)内に設けられ、被冷却媒体をその入口(10)と出口(11)の間を固定的に閉塞するタンク内仕切部(12a)または、それらの間を開閉自在に閉塞するバイパス弁(13)と、を具備する熱交換器。
請求項２に記載の本発明は、請求項１において、
前記偏平なチューブ(5)は、その長手方向両端部が高さ方向に拡開されて矩形に形成され、隣接するチューブ(5)の各拡開部(5c)が互いに接触固定され、その拡開部(5c)を除き、隣接チューブ(5)間に冷却水路(19)が形成され、
前記仕切プレート(8) は横断面門形に形成され、その高さ方向の開口縁が前記ケーシング底蓋(3)に着座され、その仕切プレート(8) の長手方向両端縁部に、高さ方向に拡開部(8a)が形成され、その拡開部(8a)が隣接するチューブ(5)の拡開部(5c)に接触固定されて、それらの間に冷却水路(19)が形成された熱交換器である。
請求項３に記載の本発明は、請求項１または請求項２において、
前記戻りタンク(9) および前記出入口タンク(12)が前記ケーシング(4)と一体に形成された熱交換器である。
本発明の熱交換器は、ケーシング４の一端部に出入口タンク１２が設けられ、その内部にタンク内仕切部12aまたはバイパス弁１３を有するものにおいて、ケーシング４内に仕切プレート８による戻りダクト７を設けることにより、一対の出入口パイプをコアの一方側に近接することができ、部品点数が少なく構造の簡単な熱交換器を安価に提供できる。
上記構成において請求項２に記載のように、横断面門型の仕切プレート８の長手方向両端部に高さ方向に拡開部８ａを構成し、その拡開部８ａを隣接するチューブ５の拡開部５ｃに接触固定して、それらの間に冷却水路１９を形成した場合には、戻りダクト７を冷却して低温に維持し、そこを流通する被冷却流体が加熱されることを防止できる。
上記構成において請求項３に記載のように、戻りタンク９および出入口タンク１２をケーシング４と一体に形成した場合には、さらに部品点数が少なくなり熱交換器を安価に提供できる。
次に図面に基づいて本発明の実施の形態につき説明する。
図１は本発明の熱交換器の要部分解斜視図であり、図２は同組立状態を示す要部斜視図であって、それぞれ出入口タンクを省略したものである。また図３は、図２におけるIII−III線上で切断した本発明の熱交換器の横断面略図である。また図４は同熱交換器に用いられる仕切プレート８の斜視図である。
この熱交換器は、図１および図３に示す如く、ケーシング本体２と、ケーシング底蓋３とによりケーシング４を構成し、その内部に複数のチューブ５の積層体からなるコア６が配置されると共に、仕切プレート８が内装される。そして、そのケーシング４の一端に戻りタンク９が設けられ、他端に出入口タンク１２が配置され、その出入口タンク１２内にバイパス弁１３が配置されている。
ケーシング本体２は金属板のプレス成形体からなり、横断面門型に形成されると共に、その両端部の一側に一対の冷却水タンク１が一体に突設形成されている。ケーシング底蓋３は、そのケーシング本体２の高さ方向の開口を閉塞するものであって、その幅方向両縁に立ち上げ縁３ａが設けられ、その立ち上げ縁３ａにケーシング本体２の開口縁が嵌着固定される。
コア６を構成する複数の偏平なチューブ５は、その長手方向両端部が高さ方向に拡開された矩形の拡開部５ｃを有し、隣接するチューブ５は互いにその拡開部５ｃで接触固定されることにより、それらの外面間に冷却水路１９を形成する。なお、チューブ５内部にはインナーフィン１６が介装されている。
次に、仕切プレート８は横断面門型に形成され、その高さ方向の開口縁がケーシング底蓋３に着座される。そして、その仕切プレート８の長手方向の両端縁部には、高さ方向に拡開部８ａが形成され、その拡開部８ａが隣接するチューブ５の拡開部５ｃに接触固定されて、それらの間に冷却水路１９が図３の如く形成される。そして、ケーシング底蓋３上に仕切プレート８およびコア６が載置されると共に、それらをケーシング本体２によって被蔽する。そのケーシング４の一端には戻りダクト９が被嵌されると共に、他端には図３の如く出入口タンク１２が被嵌される。
そして、コア６の一側面に突設された一対の冷却水タンク１の各孔に冷却水パイプ１４の一端が嵌着固定される。また、出入口タンク１２の内部にはバイパス弁１３が実線の状態から鎖線の状態に開閉自在に設けられ、その軸部が図示しないバイパス弁駆動装置に連結される。バイパス弁１３のコア６側には入口１０が設けられ、戻りダクト７側には出口１１が設けられる。
そして入口１０および出口１１に夫々高温ガスの出入口パイプが取付けられる。なお、これらの各部品は金属板を用い、各部品間にはろう材が塗布または被覆され、全体が組立てられた状態で高温の炉内で一体にろう付け固定されて、熱交換器を完成する。
なお、仕切プレート８は、図４に示す如く形成され、その上面側に多数のディンプル１７が一体に突設形成されている。このディンプル１７の高さは、仕切プレート８の両端に突設された拡開部８ａの高さと同一である。このようなディンプル１７はそれぞれチューブ５の外面側にも多数突設され、その高さはチューブ５の拡開部５ｃの高さに等しい。同様にケーシング本体２の天井部内面にも同じ高さのディンプル１７が突設形成されている。そして、隣接する各プレートどうしはその外面側において互いのディンプル１７の頂部が接触し、それらの間が一体にろう付け固定される。
出入口タンク１２の入口１０から高温ガスがコア６内に供給され、各チューブ５内の排ガス路１８を流通し、戻りタンク９によってＵターンして、仕切プレート８内の戻りダクト７を介して出口１１、出口パイプ１５から外部に導かれる。そして、一対の冷却水タンク１のうち一方から、冷却水パイプ１４を介して冷却水が各チューブ５外周の冷却水路１９に供給され、他方の冷却水タンク１および冷却水パイプ１４からそれが流出し、冷却水２１と高温ガス２０との間に熱交換が行われる。
高温ガス２０の温度が比較的低温の場合には、バイパス弁１３を実線の状態から鎖線の状態に位置させ、戻りダクト７の出口を閉塞すると共に、入口１０，出口１１間を連通して、入口１０から流入した高温ガス２０を直接出口パイプ１５に導く。
次に、図５は本発明の他の実施の形態を示す分解斜視図（バイパス弁省略）である。この例が図１のそれと異なる点は、戻りタンク９および出入口タンク１２がケーシング４と一体に形成された点のみである。
すなわち、ケーシング本体２の長手方向一端に戻りタンク９が一体に形成されると共に他端に出入口タンク１２が一体形成されて箱状に形成され、その外周に整合するようにケーシング底蓋３の周縁部が立ち上げられたものである。
次に、図６は本発明のさらに他の実施の形態を示す要部縦断面図であり、図７はそのタンク内仕切部１２ａを有する仕切プレート８の斜視図である。この例は、図３のバイパス弁13の代わりにタンク内仕切部１２ａを仕切プレート８の一端部に延長したものであり、出入口タンク１２の入口１０と出口１１との間を固定的に分離するものである。このようにすることにより、出入口タンク１２の入口１０と出口１１とをコア６の一方側に配置し、それに連結する一対の出入口パイプを近接し、小スペースで取付を容易にするものである。
本発明の熱交換器の要部分解斜視図。 同組立状態を示す要部斜視図。 図２におけるIII−III矢視断面略図。 同熱交換器に用いる仕切プレート８の斜視図。
本熱交換器の他の例を示す分解斜視図。 本発明のさらに他の例を示す縦断面略図。 同熱交換器に用いる仕切プレート８の斜視図。
符号の説明
１ 冷却水タンク
２ ケーシング本体
３ ケーシング底蓋
３ａ 立ち上げ縁
４ ケーシング
５ チューブ
５ａ プレート
５ｂ プレート
５ｃ 拡開部
６ コア
７ 戻りダクト
８ 仕切プレート
８ａ 拡開部
９ 戻りタンク
１０ 入口
１１ 出口
１２ 出入口タンク
１２ａ タンク内仕切部
１３ バイパス弁
１４ 冷却水パイプ
１５ 出口パイプ
１６ インナーフィン
１７ ディンプル
１８ 排ガス路
１９ 冷却水路
２０ 高温ガス
２１ 冷却水

Claims (3)

  1. 横断面門形に形成されて、その両端部に一対の冷却水タンク(1)が一体に突設された細長いケーシング本体(2)および、そのケーシング本体(2)の高さ方向の開口が、その幅方向両縁の立ち上げ縁(3a)に嵌着されて閉塞されるケーシング底蓋(3)を有するケーシング(4)と、
    そのケーシング(4)に内装され、それぞれの内部に被冷却媒体が流通すると共に、外周に冷却水が流通する複数の偏平なチューブ(5)の積層体よりなるコア(6)と、
    前記ケーシング(4)内で、前記コア(6)に隣接して、そのコア(6)と前記ケーシング底蓋(3)との間に戻りダクト(7)を形成する仕切プレート(8)と、
    前記ケーシング(4)の長手方向の一端部に設けられ、前記コア(6)の出口端と前記戻りダクト(7)の入口端とを一体に被蔽して両者を連通する戻りタンク(9)と、
    前記ケーシング(4)の長手方向他端部に設けられ、前記コア(6)の入口端と前記戻りダクト(7)の出口端とを一体に被蔽して両者を連通し、コア(6)側に被冷却媒体の入口(10)が設けられ、戻りダクト側にその出口(11)が設けられた出入口タンク(12)と、
    その出入口タンク(12)内に設けられ、被冷却媒体をその入口(10)と出口(11)の間を固定的に閉塞するタンク内仕切部(12a)または、それらの間を開閉自在に閉塞するバイパス弁(13)と、を具備する熱交換器。
  2. 請求項１において、
    前記偏平なチューブ(5)は、その長手方向両端部が高さ方向に拡開されて矩形に形成され、隣接するチューブ(5)の各拡開部(5c)が互いに接触固定され、その拡開部(5c)を除き、隣接チューブ(5)間に冷却水路(19)が形成され、
    前記仕切プレート(8)は横断面門形に形成され、その高さ方向の開口縁が前記ケーシング底蓋(3)に着座され、その仕切プレート(8)の長手方向両端縁部に、高さ方向に拡開部(8a)が形成され、その拡開部(8a)が隣接するチューブ(5)の拡開部(5c)に接触固定されて、それらの間に冷却水路(19)が形成された熱交換器。
  3. 請求項１または請求項２において、
    前記戻りタンク(9)および前記出入口タンク(12)が前記ケーシング(4)と一体に形成された熱交換器。
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